JP4097926B2 - 近赤外線反射性複合顔料の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、近赤外線反射性および/または近赤外線透過性色素で、白色顔料が被覆された近赤外線反射性複合顔料(以下単に「複合顔料」という)の製造方法並びに上記複合顔料により着色された塗料およびインキなどの近赤外線反射性被覆剤、および該被覆剤で被覆された近赤外線反射材に関する。尚、本発明において「近赤外線」とは、波長800〜2,000nmの光をいう。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築物などの屋根や外壁などを塗料で被覆した場合、屋根や外壁などの汚染などを目立たなくする目的から暗色系塗料が使用されることが多い。暗色系塗料に使用される顔料は、一般にカーボンブラック、アニリンブラック、酸化鉄ブラックなどであり、これらの顔料は紫外線領域から遠赤外線領域までの波長の光を吸収するものであることから、熱線、すなわち、近赤外線を吸収し易く、直射日光により建築物などの室内が高温になり易い。
一方、建築物などの室内温度の上昇を防止するための塗料として、酸化チタンなどの白色顔料を含む太陽熱反射塗料が知られているが、この塗料は熱遮蔽効果はあるものの、白色ないし淡色系塗料であるため、汚染などが目立つことから、暗色系の太陽熱反射塗料が求められている。
【0003】
暗色系の太陽熱反射塗料については、特開昭56−109257号公報においては、三酸化アンチモン、ジクロム酸アンチモンなどの無機物を含む熱反射塗料が提案されているが、上記無機物は重金属を含有する点で環境衛生上好ましくない。
【0004】
上記とは異なり、建築物などの外壁の下地に白色塗料を用いて塗装し、その上に赤外線反射性または赤外線透過性塗料を塗布し、直射日光の吸収を阻止し、室内が高温になることを防止する塗料が提案されている。この場合には、補修などの際に下地白コート(下地としての白色塗料による塗装)の補修も必要となるという問題がある。
【0005】
一方、近年、レーザー、特に半導体レーザーやそれに対するセンサーの発達により、従来一般に使用されていたカーボンブラックやアニリンブラックなどの黒色顔料にはない性質を有する黒色顔料を求める分野が多くなっている。例えば、印刷インキ分野では、赤外線反射性黒色顔料を含むインキで印刷し、肉眼で識別不能な情報を赤外線リーダーなどで読み取ることができるなど、隠しバーコードの印刷や各種印刷物の偽造防止の目的に使用される赤外線反射性黒色顔料を含むインキなどが求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、塗料や印刷インキなどの着色剤として使用され、特に塗料に使用した場合には下地白コートが不要で、近赤外線を吸収せずに、近赤外線を反射する有彩色または黒色の複合顔料の製造方法を提供することである。
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべく種々検討した結果、近赤外線反射性および/または近赤外線透過性の有彩色色素または黒色色素で、白色顔料を被覆してなる複合顔料は、近赤外線を吸収せずに反射し、これを着色剤とする塗料が塗布された建築物などは、直射日光により室温が高温になりにくいことを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、近赤外線反射性および/または近赤外線透過性(以下「近赤外線非吸収性」という)色素100重量部に対し、高分子分散剤10〜100重量部を加えて液媒体中に分散させた色素分散液と白色顔料とを、白色顔料100重量部に対し、近赤外線非吸収性色素分が5〜500重量部になるように混合し、次いでpHを調整して、白色顔料を、近赤外線非吸収性色素と高分子分散剤との混合物で被覆することを特徴とする近赤外線反射性複合顔料の製造方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に好ましい実施形態を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
本発明で使用する近赤外線非吸収性色素としては、例えば、アゾ系、アンスラキノン系、フタロシアニン系、ペリノン・ペリレン系、インジゴ・チオインジゴ系、ジオキサジン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ジケトピロロピロール系、アゾメチン系、アゾメチンアゾ系の有機色素が挙げられ、好ましい黒色色素としてはアゾ系、アゾメチンアゾ系、ペリレン系の有機黒色色素が挙げられる。なお、「色素」とは「染料」または「顔料」を意味するが、本発明においては顔料が好ましいので以下「色素」を「顔料」という。
【0010】
特に好ましい顔料は、下記一般式(I)で表される近赤外線非吸収性黒色顔料である。
(但し、式中のRは炭素数1〜3の低級アルキル基および炭素数1〜3の低級アルコキシル基からなる群から選ばれた基を表わし、nは1〜5の整数を表し、nが2以上のときはRは同じでも異なっていてもよい。)
【0011】
上記黒色顔料は、下記の一般式(II)で表わされる3−(アミノ−フェニルイミノ)−1−オキソ−4,5,6,7−テトラクロルイソインドリンを従来公知の方法でジアゾ化して得られるジアゾニウム塩をジアゾ成分とし、下記の一般式(III)で表わされる2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシアリールアミドをカップリング成分として常法に従ってカップリングすることによって得ることができる。カップリング成分は1種または2種以上を混合して使用することができる。また、ジアゾ成分およびカップリング成分は、等当量で使用しても、また、いずれかが過剰または不足する量で使用しても構わない。
【0012】
(式中のRおよびnは前記定義の通りである。)
【0013】
カップリング成分の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシ−N−(2′−メチル−4′−メトキシフェニル)−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシアミド、2−ヒドロキシ−N−(4′−メトキシフェニル)−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシアミド、2−ヒドロキシ−N−(2′−エチルフェニル)−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシアミドなどが挙げられる。
【0014】
上記のジアゾ成分のジアゾニウム塩とカップリング成分とを常法に従い、水媒体あるいはo−ジクロルベンゼンなどの有機溶媒媒体中でカップリングさせることにより、上記の一般式(I)で表わされる2−ヒドロキシ−N−フェニル−1−{[〔4−(4,5,6,7−テトラクロロ−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−3−イリデン)アミノ〕フェニル]アゾ}−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシアミドである黒色アゾ顔料が得られる。この黒色アゾ顔料は、優れた近赤外線非吸収性を有するとともに、それよりも劣るものの、近赤外線反射性も有している。
【0015】
本発明で使用する白色顔料は、白色の無機または有機の粉体であり、例えば、酸化チタン、亜鉛華などの白色顔料、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、シリカ、クレイ、活性白土、含水珪酸、無水珪酸、アルミニウム粉末、ステンレス粉末、有機プラスチックピグメントなどの体質顔料も白色顔料として挙げられる。これらの白色顔料は、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらの白色顔料は、いずれも市場から入手して本発明で使用することができる。
【0016】
本発明の複合顔料は、近赤外線非吸収性顔料の分散液と、白色顔料の粉末または分散液とを混合し、乾燥することによって製造することができる。近赤外線非吸収性顔料は、分散剤を用いて液媒体中に分散させた顔料分散液として使用する。
【0017】
上記顔料を水性顔料分散液とする場合に、本発明で使用する好ましい分散剤は、カルボキシル基やスルホン酸基などのアニオン性基、アミノ基や第4級アンモニウム基などのカチオン性基、水酸基やエーテル基などのノニオン性基または上記イオン性基の何れかとノニオン性基とを有する親水性高分子分散剤であり、従来公知のいかなる高分子分散剤も使用可能である。
【0018】
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートなどの親水性モノマーの少なくとも1種を必須モノマーとし、これにスチレンや(メタ)アクリル酸エステルなどを共重合させた親水性高分子、または多価カルボン酸を多価アルコールに対して過剰で反応させて得られるポリエステル樹脂などが好ましく使用される。
【0019】
高分子分散剤中の親水性モノマーの含有量は、5〜80質量%が好ましく、さらに好ましくは10〜40質量%である。80質量%を越えると分散剤の顔料に対する吸着性が不充分となり、顔料の凝集や沈降が生じ、一方、5質量%未満では分散剤の親水性が低下し、顔料粒子自体は凝集や沈降しないが分散剤に包含されたまま凝集および沈降する傾向が認められる。
【0020】
本発明においては、上記高分子分散剤の分子量が変化しても実質的に満足できる顔料分散液が得られるが、分子量があまりに低過ぎると分散剤としての効果が低下し、分子量が高過ぎると分散液の粘度が高くなり過ぎ、高濃度の顔料分散液が得難くなる傾向を示す。高分子分散剤の好ましい数平均分子量(GPCで測定、標準ポリスチレンの分子量に換算)は3,000〜100,000である。
【0021】
上記分散剤は、使用に際しては通常水溶性の塩として用いられる。分散剤がアニオン性基を有する場合には、塩を形成する塩基としては、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニアが代表的であり、アミンとしてはモノ−、ジ−またはトリ−メチルアミン、モノ−、ジ−またはトリ−エチルアミンなどの脂肪族第1乃至第3級アミン;モノ−、ジ−またはトリ−エタノールアミン、モノ−、ジ−またはトリ−プロパノールアミン、メチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミンなどのアルコールアミン;モルホリンおよびN−メチルモルホリンなどのモルホリン類などが挙げられる。また、上記分散剤がカチオン性基を有する場合には、例えば、塩を形成する酸としては酢酸、塩酸などが代表的な酸として挙げられる。
【0022】
本発明においては、近赤外線非吸収性顔料の分散液を調製する際、必要に応じて当該技術分野で使用される各種の有彩色顔料や添加剤を本発明の効果が阻害されない範囲で適宜使用できる。
【0023】
有彩色顔料としては、従来公知の有機および無機顔料が使用でき、例えば、アゾ系、アンスラキノン系、フタロシアニン系、ペリノン・ペリレン系、インジゴ・チオインジゴ系、ジオキサジン系、キナクリドン系、イソインドレノン系、イソインドリン系、ジケトピロロピロール系、アゾメチン系、アゾメチンアゾ系、酸化鉄系および複合酸化物系顔料などが挙げられる。
【0024】
添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、可塑剤、防錆剤、界面活性剤、金属せっけん、滑剤、難燃剤などが挙げられる。
【0025】
本発明において顔料分散液の製造に使用する液媒体としては、水、水と親水性有機溶剤との混合物および有機溶剤が用いられる。有機溶剤としては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、メチルセロソルブアセテート、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのアルコールおよびそれらの誘導体などの親水性溶剤、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの塗料用やインキ用の溶剤およびそれらの混合物が挙げられる。
【0026】
本発明で使用する近赤外線非吸収性顔料の分散液は、上記の構成成分を用いて製造される。製造方法は従来公知の方法が採用でき、特に限定されない。例えば、上記の各成分を配合し、これを、横型媒体分散機、縦型媒体分散機、ボールミル、ホモミキサー、サンドグラインダー、スピードラインミル、ロールミルなどの従来公知の分散機により顔料を液媒体中で混合摩砕する方式が代表的である。
【0027】
以上の如くして得られる顔料分散液において、分散液中の近赤外線非吸収性顔料の含有量は、10〜50質量%の範囲が好ましく、顔料の量が低過ぎると、前記白色顔料と混合した時に、近赤外線非吸収性顔料の割合が少なくなり(液媒体の量が多くなり)、上記顔料による白色顔料の被覆が不充分となる。一方、上記顔料が多過ぎると顔料分散液による白色顔料の濡れ性が不足するので好ましくない。また、使用する分散剤は顔料100質量部当たり約10〜100質量部である。
【0028】
本発明の複合顔料は、白色顔料の粉末または分散液と近赤外線非吸収性顔料の分散液とを混合し、乾燥することで得られる。白色顔料を粉末として使用する場合は、近赤外線非吸収性顔料の分散液を、両者の混合物中の媒体の量が、混合物全体の5質量%以上から近赤外線非吸収性顔料と白色顔料との混合物の吸油量または吸水量以下の範囲になる割合で混合することが好ましい。両者の混合は、例えば、ヘンシェルミキサーの如き高速粉体混合機を用いて数秒間〜数十分間行えばよい。顔料分散液の使用量は、その顔料濃度によって異なるが、固形分基準で白色顔料100質量部に対して近赤外線非吸収性顔料が5〜500質量部になる範囲である。
【0029】
白色顔料を分散液として使用する場合には、近赤外線非吸収性顔料の場合と同様に、高分子分散剤を用いて液媒体中に分散させた白色顔料分散液を使用することが好ましい。分散媒体としては前記の近赤外線非吸収性顔料の場合と同じ溶剤が使用できる。分散液中の白色顔料の含有量は、特に限定されないが、20〜50質量%程度が好ましい。高分子分散剤の使用量は近赤外線非吸収性顔料の場合と同じである。
【0030】
白色顔料分散液を、近赤外線非吸収性顔料の分散液と混合する場合は、例えば、ディゾルバーなどの従来から用いられる混合機が使用でき、分散剤としてイオン性高分子分散剤を用いた場合には、分散液のpHを変えることにより白色顔料を近赤外線非吸収性顔料により被覆する。特にアニオン性高分子分散剤を用いた場合には、アルミニウム、アルカリ土類金属などの塩の水溶液を少量添加することによって、分散剤中に存在しているアニオン性基をこれらのカチオンによって造塩させ、水不溶性にして、白色顔料と近赤外線非吸収性顔料との結合力を高めることができる。また、白色顔料が、例えば、アルカリ土類金属などの多価金属塩である場合には、上記の如く特別に多価金属イオンを添加しなくても、多価金属塩である白色顔料の表面において分散剤が水不溶化され、同様の作用効果を奏する。
【0031】
本発明の複合顔料は、白色顔料の粉末または分散液と近赤外線非吸収性顔料の分散液との混合物を任意の乾燥方法によって乾燥することで得られるが、粉末状の上記組成物が得られるスプレー式乾燥方法が特に適している。
【0032】
本発明の複合顔料は、塗料用ビヒクルまたはインキ用ビヒクルと混合して、近赤外線反射塗料およびインキとすることができる。ビヒクルは、塗料やインキの製造に通常使用される合成または天然の樹脂、油、溶剤などであり、これらのビヒクルは塗料やインキで従来から使用されているものがいずれも使用可能であり、特に限定されるものではない。
【0033】
例えば、塗料用のビヒクル樹脂としては、例えば、乾性油、ロジンやギルソナイトなどの天然樹脂、アルキッド樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂などが、インキ用のビヒクル樹脂としては、例えば、上記の天然樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ニトロセルロースなどが挙げられる。これらのビヒクル樹脂と複合顔料との使用割合も、従来の塗料における顔料とビヒクル樹脂との使用割合と同様であり、特に限定されない。
【0034】
本発明の近赤外線反射性塗料およびインキなどの被覆剤は、従来公知の分散機、例えば、横型媒体分散機、縦型媒体分散機、ボールミル、ローラーミル、ディスパーなどにより、複合顔料と上記ビヒクルとから得ることができる。
【0035】
上記で得られる近赤外線反射性塗料を用いる塗装方法には、例えば、刷毛、ローラー、エアースプレーガンなどの従来公知の塗装方法を適用でき、被覆される基材は、特に限定されるものではなく、例えば、アルミ板、鉄板などの金属基材、アクリル樹脂、ポリカーボネートなどのプラスチック、木材、ガラスやセラミックスなどの無機材料などが挙げられる。
【0036】
上記で得られる近赤外線反射インキを用いる印刷方法としては、例えば、凸版印刷、平版印刷、凹版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、電子写真プリント、インクジェットプリント、熱転写プリントなどが挙げられ、塗布方法としては、例えば、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、エアドクターコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、レーザープリンター、インクジェットプリンター、熱転写プリンターなどが挙げられる。
【0037】
上記のインキで被覆される基材は、特に限定されるものではなく、例えば、紙、化学繊維混抄紙、合成紙、不織布、織布、プラスチックフィルム、プラスチックシート、プラスチック、金属、木材、ガラス、セラミックスなどの従来公知の印刷あるいは塗布可能な基材が使用される。
【0038】
【実施例】
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。尚、文中、「部」または「%」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
【0039】
実施例1
前記一般式(I)で表わされる黒色顔料(2−ヒドロキシ−N−(2’−メチル−4’−メトキシフェニル)−1−{[4−[(4,5,6,7−テトラクロロ−1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−3−イリデン)アミノ]フェニル]アゾ}−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシアミド)200部、スチレン−アクリル酸共重合体のアンモニウム塩水溶液(固形分40%)200部および水400部を横型媒体分散機で分散処理して黒色顔料の分散液を得た。
【0040】
一方、水500部に酸化チタン顔料200部をホモミキサーで十分解膠する。この酸化チタン分散液に上記分散液600部を注入し、さらに1時間攪拌する。その後、希酢酸水溶液を滴下し、pHを約4〜5とし、黒色顔料で酸化チタン顔料を被覆する。その後、ろ過、水洗し、熱風乾燥および粉砕し、本発明の複合顔料を得た。
【0041】
実施例2
実施例1の黒色顔料に代えて、C.I.ピグメントブルー15(青色顔料)55部、C.I.ピグメントレッド57(赤色顔料)100部およびC.I.ピグメントエロー17(黄色顔料)45部を使用して、実施例1と同様に黒色顔料分散液を調製し、実施例1と同様にして酸化チタン分散液に添加し、本発明の複合顔料を得た。
【0042】
実施例3
実施例1の黒色顔料に代えて、C.I.ピグメントブラック32(黒色顔料)200部を使用して、実施例1と同様に黒色顔料分散液を調製し、実施例1と同様にして酸化チタン分散液に添加し、本発明の複合顔料を得た。
【0043】
実施例4〜7
実施例1と同様な方法で下記表1の複合顔料を得た。
【0044】
実施例8〜11
下記表2のC.I.ジアゾコンポーネントをジアゾ化し、下記表2のC.I.カップリングコンポーネントとカップリング反応を行って夫々の黒色顔料を得た。これらの黒色顔料を用い、実施例1と同様な方法で複合顔料を得た。
【0045】
【0046】
実施例12
実施例1の複合顔料を用いて下記の処方で塗料の調製を行った。実施例1の複合顔料3部、ベースワニス12部、シンナー6部およびガラスビーズ48部を100mlのガラス瓶に取り、ペイントシェイカーで90分間振とうした後、ベースワニス39部を加えて、さらに10分間同機にて振とうし、熱硬化アルキッド塗料を調製した。
【0047】
上記処方において、ベースワニスは、スーパーベッカミンJ−820(大日本インキ社製)70%とフタルキッド133−60(日立化成社製)30%よりなるものであり、シンナーはキシレン80%とブタノール20%よりなるものである。カーボンブラック塗料を塗装をした鋼板に、この塗料をバーコーターNo.40を用いて塗布し、135℃×30分で硬化させた。
【0048】
実施例13〜14
実施例2〜3の複合顔料を用いて実施例12と同一の処方で塗料の調製を行った。カーボンブラック塗料を塗装した鋼板に、この塗料をバーコーターNo.40を用いて塗布し、135℃×30分で硬化させた。
【0049】
比較例1
実施例1と同じ黒色顔料を用い、実施例12と同一の処方で塗料を調製した。カーボンブラック塗料を塗装した鋼板に、この塗料をバーコーターNo.40を用いて塗布し、135℃×30分で硬化させた。
【0050】
比較例2〜3
実施例2〜3に使用したと同じ黒色顔料を、比較例1と同様にベースワニスに分散して塗料を調製した。カーボンブラック塗料を塗装した鋼板に、この塗料をバーコーターNo.40を用いて塗布し、135℃×30分で硬化させた。
【0051】
実施例15(昇温テスト)
厚さ15mmの発泡スチロール製昇温テスト断熱槽上に、実施例12〜14および比較例1〜3のテスト板150×70×1mmを乗せ、該テスト板上の400mm上から光(250W赤外線ランプ)を照射し、1分、5分、10分および30分毎にテスト板表面と槽内の温度を測定した。
【0052】
試験結果を表3に示す。複合化していない顔料を用いた比較例1〜3は、下地のカーボンブラック塗料の影響を受け、比較例1〜3の温度上昇は、表面温度、槽内温度ともに複合顔料を用いた実施例12〜14より大きい。30分後の槽内の温度差は10℃程度になっている。実施例12〜14の複合顔料を含む塗料で塗装された近赤外線反射材は優れた近赤外線遮蔽性を有している。
【0053】
【0054】
実施例16
実施例1の複合顔料30部、オフセット平版インキ用調合ワニス61.7部、ドライヤー0.8部およびインキソルベント7.5部にてオフセット平版印刷用黒色インキを調製し、白アート紙にオフセット印刷機にてスクリーン線数を150線で平網濃度100%にて全面印刷した。
【0055】
上記オフセット平版インキ用調合ワニスは、ロジン変性フェノール樹脂、乾性油変性イソフタル酸アルキッドおよび乾性油を主成分とし、インキソルベントおよびアルミニウムキレートを加えたものである。
【0056】
実施例17
実施例16の黒色インキを用いて、実施例16の白アート紙の代わりに黒アート紙に全面印刷した。
実施例18
実施例8の複合顔料を用いて実施例16と同様にオフセット平版印刷用黒色インキを調製し、白アート紙にオフセット印刷した。
実施例19
実施例18の黒色インキを用いて、実施例18の白アート紙の代わりに黒アート紙に全面印刷した。
【0057】
比較例4〜5
実施例1と8で使用した複合化されていない黒色顔料23部、オフセット平版インキ用調合ワニス71.2部、ドライヤー0.8部およびインキソルベント5部にて2種のオフセット平版印刷用黒色インキを調製し、実施例16と同様に白アート紙にそれぞれオフセット印刷した。
比較例6〜7
比較例4〜5の2種の黒色インキを用いて、比較例4〜5の白アート紙の代わりに黒アート紙にそれぞれ全面印刷した。
【0058】
実施例20
実施例16〜19および比較例4〜7の印刷物の可視光線および赤外線に対する性質を見るために、印刷物の裏からアルミナ白板を当てて日立製作所製330型自記分光光度計を用いて紫外部−可視部−近赤外部の反射率を測定し、その結果を表4に示した。
【0059】
【0060】
表4の結果より、本発明の複合顔料を用いた実施例16〜19の印刷物は紫外部および可視部においてほとんど反射を示さず、吸収しているため当然黒色を示すが、近赤外部においては反射を示している。特に白アート紙に印刷した実施例16、18および比較例4〜5は基材の白の影響を受け反射率は高い。一方、黒アート紙に印刷した実施例17、19は、複合顔料が中心に酸化チタン顔料を核として有するため、近赤外部において約80%の反射率を示す。
【0061】
しかし、複合化していない顔料を用いた比較例6〜7の印刷物は、近赤外部の反射が基材の黒に吸収され、反射率が約40%以下と小さい。以上のことから実施例16〜19および比較例4〜7の印刷物は、いずれも肉眼で見た際には黒色を示し、識別不能であるが、近赤外線の照射に対しては反射率に差異を示す。本発明の近赤外線反射インキは、従来のカーボンブラックなどの黒色インキと白色および黒色などの基材色と組み合わせ、近赤外線に対するこれらの性質の差異を赤外線リーダーなどで読み取ることにより、隠しバーコードや偽造防止を目的とする印刷用途に適用できる。
【0062】
【発明の効果】
以上の如き本発明によれば、下記の特徴を有する複合顔料が提供される。
(1)本発明の複合顔料は、微分散された近赤外線非吸収性顔料が、白色顔料の表面に吸着されているため、該複合顔料を媒体中に分散させても白色顔料と近赤外線非吸収性顔料との色分れが発生せず、しかも同量の近赤外線非吸収性顔料に比較して著しく濃度が高く、且つ安価である。
【0063】
(2)本発明の複合顔料は、微分散された近赤外線非吸収性顔料が白色顔料の表面に吸着されているため、該複合顔料の外観は近赤外線非吸収性顔料と同様な色であり、核として白色顔料を含有するため、近赤外線非吸収性顔料自体の性能より近赤外線の吸収は低く、塗料やインキに用いた場合、該塗料やインキにより被覆されたものは、直射日光により高温になりにくく、優れた近赤外線遮蔽効果を発揮できる。
【0064】
(3)本発明の複合顔料を含む近赤外線反射塗料を塗布した近赤外線反射材は、従来必要であった下地白コートなどが不要であり、上記塗料自体の性能により近赤外線遮蔽効果を発揮できる。また、補修などの際も下地白コートなどを塗布する必要がない。
【0065】
(4)本発明の複合顔料を含む近赤外線反射インキで印刷または被覆した近赤外線反射材は、肉眼で識別不能な情報を赤外線リーダーなどで読み取ることができるので、本発明のインキを用いて隠しバーコードや偽造防止印刷部を有する印刷物を提供できる。
Claims (8)
- 近赤外線反射性および/または近赤外線透過性色素100重量部に対し、高分子分散剤10〜100重量部を加えて液媒体中に分散させた色素分散液と白色顔料とを、白色顔料100重量部に対し、赤外線反射性および/または近赤外線透過性色素分が5〜500重量部になるように混合し、次いでpHを調整して、白色顔料を、赤外線反射性および/または近赤外線透過性色素と高分子分散剤との混合物で被覆することを特徴とする近赤外線反射性複合顔料の製造方法。
- 近赤外線反射性および/または近赤外線透過性色素が、アゾ系、アンスラキノン系、フタロシアニン系、ペリノン・ペリレン系、インジゴ・チオインジゴ系、ジオキサジン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ジケトピロロピロール系、アゾメチン系およびアゾメチンアゾ系の有機色素からなる群から選ばれた少なくとも一種である請求項1に記載の近赤外線反射性複合顔料の製造方法。
- 近赤外線反射性および/または近赤外線透過性色素が、アゾ系、アゾメチンアゾ系およびペリレン系の有機黒色色素からなる群から選ばれた少なくとも一種である請求項1に記載の近赤外線反射性複合顔料の製造方法。
- 高分子分散剤が、アニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基、または上記のイオン性基の何れかとノニオン性基を有する重合体である請求項1に記載の近赤外線反射性複合顔料の製造方法。
- 着色剤として請求項1〜5の何れか1項に記載の近赤外線反射性複合顔料を含むことを特徴とする近赤外線反射性被覆剤。
- 塗料またはインキである請求項6に記載の近赤外線反射性被覆剤。
- 基材表面が請求項6または7に記載の近赤外線反射性被覆剤で被覆されていることを特徴とする近赤外線反射材。
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