JP4084023B2 - 近赤外線透過性黒色アゾ顔料および顔料組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、近赤外線透過性黒色アゾ顔料およびそれを含有する黒色アゾ顔料組成物に関する。なお、本発明において「近赤外線」とは、波長800〜2,000nmの光をいう。
【0002】
【従来の技術】
黒色系顔料としては、従来から一般にカーボンブラック、アニリンブラック、酸化鉄ブラックなどが使用されてきた。しかし、これらの顔料は、紫外線領域から遠赤外線領域までの波長の光を吸収し、近赤外線の光に対する透過性はなく、赤外線、すなわち、熱線を吸収し易く、これらの顔料で着色された物体は直射日光により高温になり易い。また、これらの従来の黒色顔料は、電子部品用塗料などの着色剤に用いた場合、電気絶縁性に乏しいという性質を持っている。
【0003】
近年、レーザー、特に半導体レーザーやそれに対するセンサーの発達により、従来一般に使用されていたカーボンブラックやアニリンブラックなどの黒色顔料に無い性質を有する黒色顔料を求める分野が多くなっている。例えば、このような分野としては、黒色顔料を用いる赤外線通信、赤外線迷彩、光学フィルター、偽造防止目的の印刷などの他に、電子部品用塗料、自動車あるいは建材の昇温防止用塗料、農業用寒冷紗などの着色剤分野がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
カーボンブラックやアニリンブラックなどは、紫外線領域から遠赤外線領域までの波長の光を吸収し黒色顔料として従来から種々の着色用途に使用されているが、電気絶縁性に乏しく電気部品などの着色には適していない欠点があった。このような性質はこれらの顔料自体に本質的なもので改良できるものではなく、このような欠点のない、すなわち、近赤外線の透過性が高い黒色顔料が求められている。
【0005】
従って、本発明の目的は、電気部品などの着色にも使用でき、近赤外線の透過率が高い黒色顔料およびこれを着色剤とする顔料組成物を提供することである。本発明者は上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、特定の黒色アゾ顔料の結晶形態を、葉片状にすることにより、近赤外線の透過率が高くなることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は以下の本発明によって達せられる。すなわち、本発明は、下記の一般式〔1〕で表され、その結晶形態が葉片状であることを特徴とする近赤外線透過性黒色アゾ顔料および該黒色アゾ顔料を含む顔料組成物を提供する。
(なお、式中のRは炭素数1〜3の低級アルキル基および炭素数1〜3の低級アルコキシル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基であり、nは1〜5の整数であり、nが2以上のときはRは同じでも異なってもよい。)
【0007】
【発明の実施の形態】
次に発明の好ましい実施形態を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。本発明の黒色アゾ顔料は、上記の一般式〔1〕で表される黒色アゾ顔料であり、その結晶形態が葉片状で、近赤外線を高率で透過する近赤外線非吸収性の顔料であることが特徴である。
【0008】
上記の一般式〔1〕で示される黒色アゾ顔料自体は公知(特公平4−15265号公報参照)であり、この顔料は、X線回折による回折角(2θ)26°付近に強い回折強度を示す短冊状の結晶である。また、この顔料は、近赤外線の反射率は大きいが、透過率は小さい。
【0009】
一方、本発明の黒色アゾ顔料の結晶形態は、X線回折による回折角(2θ)26°付近には強い回折強度はなく、回折角(2θ)20°〜30°にややブロードな回折強度を示す葉片状であり、近赤外線に対する透過率が高いことが特徴である。
【0010】
本発明の顔料の結晶形態は、葉片状であり、その長さが約0.5〜1μm、幅が約0.3〜0.6μm、アスペクト比(長さ/幅)は1.2以上であり、厚さが長さの1/10以下の約0.06μm程度の薄い平板状の結晶であり、その結果、近赤外線に対する透過率が高くなる。
【0011】
前記の一般式〔1〕で示される本発明の黒色アゾ顔料は、下記の式〔2〕で示されるジアゾ成分(3−(アミノ−アリールイミノ)−1−オキソ−4,5,6,7−テトラクロルイソインドリン)と、下記の一般式〔3〕で示されるカップリング成分(2−ヒドロキシ−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシフェニルアミド)とをカップリングさせて得られる黒色アゾ顔料を、アルコール中でアルカリ処理して得られる。一般式〔3〕における置換基Rおよびnは前記定義の通りである。
【0012】
【0013】
上記のカップリング成分の具体例としては、2−ヒドロキシ−N−(2′−メチル−4′−メトキシフェニル)−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシアミド、2−ヒドロキシ−N−(4′−メトキシフェニル)−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシアミド、2−ヒドロキシ−N−(2′−エチルフェニル)−11H−ベンゾ[a]−カルバゾール−3−カルボキシアミドなどが挙げられる。
【0014】
上記のジアゾ成分をジアゾ化する方法は、従来公知の芳香族アミンのジアゾ化法に準じて行なうことができる。例えば、上記式〔2〕のジアゾ成分の塩酸塩などの鉱酸塩の冷水溶液に亜硝酸ソーダ溶液を加えてジアゾ化する方法などの公知の方法が使用できる。得られるジアゾニウム塩とカップリング成分とのカップリング反応は、常法に従い、水媒体あるいはo−ジクロルベンゼンなどの有機溶媒媒体中で行なわれる。カップリングに際しては、上記のジアゾ成分およびカップリング成分は、それぞれ1種類が選択されて使用されるほか、2種類以上のカップリング成分を混合して使用してもよい。
【0015】
このようにして得られた前記の一般式〔1〕で示される黒色アゾ顔料は、カップリング反応後、例えば、170℃で4時間程度加熱して結晶化処理することで結晶化させる。上記のジアゾ成分とカップリング成分とを等当量でカップリングさせた場合には、得られる顔料の結晶形態は、大小混在した短冊状の結晶であり、X線回折角(2θ)26°付近に強い回折ピークを示す。
【0016】
本発明の黒色アゾ顔料は、上記の黒色アゾ顔料をアルカリのアルコール溶液で処理することで得られ、結晶形態が短冊状から葉片状に転移したものである。本発明の顔料は、X線回折の回折ピークも回折角(2θ)20°〜30°にややブロードなピークを示すように結晶形態が大きく変化する。これはカップリング成分中のベンゾカルバゾールの水酸基がアルカリの作用により塩を形成し、顔料が一部溶解状態を経るためと考えられる。
【0017】
本発明でアルカリ処理に使用されるアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられるが、水酸化ナトリウムが好ましい。また、アルコールとしては、上記のアルカリを溶解するアルコールであれば特に限定されないが、メチルアルコールが好ましい。アルカリ処理は、例えば、カップリング反応後、反応媒体から分離した黒色アゾ顔料を、乾燥あるいは未乾燥の状態でアルコールに微細に懸濁させ、黒色アゾ顔料に対し3〜30重量%程度のアルカリを上記懸濁液に直接加え溶解するか、あるいは予めアルコールに溶解して加え、5〜50℃で、0.5〜5時間程度攪拌することで行われる。処理後、ろ過、水洗および乾燥することで本発明の黒色アゾ顔料が得られる。
【0018】
アルカリ性アルコール処理により、顔料の結晶形態が大小混在した短冊状から葉片状となり、顔料の近赤外線に対する透過率が、従来公知の短冊状結晶形態の顔料の場合より大きくなる。この透過率の向上により、本発明の顔料で着色された物体に、近赤外線レーザーを照射した時、受光器に到達する光量は増加する。そのため受光器自体の感度が小さくとも検出感度は高くなって十分に赤外線感知でき、増幅やS/N比などの電気的制御が不必要となり、電気的な制御の要素を小さくすることができる。
【0019】
また、例えば、カーボンブラックで着色された黒色インキと、カーボンブラック以外の黒色顔料で着色された黒色インキを併用して、肉眼では判別し得ない同一の黒色文字または絵柄を印刷し、偽造防止用印刷物を印刷する場合がある。この場合、偽造されたと思われる印刷物の真贋の判定には、赤外線を照射してその反射率を測定する方法が使用される。すなわち、本物は、カーボンブラックで着色された黒色インキの印刷部分と、カーボンブラック以外の黒色顔料で着色された黒色インキの印刷部分(両者は肉眼では判別不能)とで、赤外線の反射率が異なるので本物と判断される。一方、カーボンブラックで着色された黒色インキのみで印刷された偽造物は、赤外線の反射率の差が認められない。このようにして印刷物の偽造防止が図られている。
【0020】
上記の如き印刷物において、赤外線透過率が高い本発明の黒色アゾ顔料により着色されたインキによる印刷部分は、該印刷部分に赤外線が照射されると、赤外線は印刷層を透過して、下地(通常白色の紙など)で反射され、印刷層を再度通過して赤外線受光器で検出される。このように赤外線透過率の大きい本発明の黒色アゾ顔料を用いたインキは偽造防止用インキとして有用である。また、本発明の顔料を太陽光の遮熱性塗料用着色剤に使用する場合は、太陽光中の近赤外線は塗膜中で吸収されずに塗膜を通過し、白色の下地で反射され、再度塗膜を通って外部に放散されるので優れた遮熱性効果を有する。
【0021】
本発明の近赤外線透過性黒色アゾ顔料組成物は、上記の本発明の黒色アゾ顔料と透過性材料とを担体として含む顔料組成物であり、各種塗料、印刷インキあるいは記録材料などの製造に使用される。なお、本発明の顔料組成物には、本発明の目的が阻害されない範囲で、黒色アゾ顔料を補色するための色素が必要とされる場合には、顔料着色組成物に有彩色色素、白色顔料、他の黒色顔料または体質顔料などを添加して使用することができる。
【0022】
有彩色色素として使用される色素としては、従来公知の有彩色顔料および有彩色染料が挙げられ、これらから適切に選択して使用する。具体的には、例えば、アゾ系顔料、アントラキノン系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、アゾメチン系顔料、ピロール系顔料などの有機顔料などが挙げられる。
【0023】
また、担体として使用される近赤外線透過性材料としては、塗料、印刷インキや記録材料などの製造に従来から使用されているビヒクルなどが挙げられ、これらのビヒクルは上記の用途で従来から使用されているものがいずれも使用可能であり、特に限定されるものではない。例えば、印刷インキにおけるビヒクル用樹脂として、例えば、乾性油、ロジン、ギルソナイトなどの天然樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ニトロセルロースなどが挙げられる。
【0024】
塗料におけるビヒクル用樹脂としては、例えば、上記の天然樹脂、アルキッド樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂などが挙げられ、それぞれ従来から使用されている溶剤系および水性の形で使用する。これらの透明性担体と本発明の黒色アゾ顔料との使用割合も、上記の各用途における各種顔料とビヒクルとの使用割合と同様であり、特に限定されない。
【0025】
【実施例】
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中、「部」または「%」とあるのは重量基準である。
【0026】
比較例1
ジアゾ成分として3.75部(0.01モル)の前記式〔2〕の化合物を、氷酢酸11.3部に懸濁させ、これに濃塩酸3.7部を加えて攪拌した。これに水2.6部を加え、温度を0〜5℃に保ち、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.0部を加え、約30分間、同温度にて攪拌して黄色のジアゾニウム塩の溶液を得た。これに酢酸ナトリウム3水和物4.8部を加えてジアゾニウム塩の溶液を調製した。
【0027】
一方、カップリング成分として前記一般式〔3〕においてRを有するフェニル基が2′−メチル−4′−メトキシフェニルである化合物3.96部(0.01モル)をo−ジクロルベンゼン250部中に懸濁させ、これに20〜30℃で上記ジアゾニウム塩溶液を加え、30〜40℃に保って氷酢酸20部を加えた。この温度に5〜6時間保ってカップリングを行い、その後170℃にて4時間加熱して結晶化処理を行った。次いで、ろ過、メタノール洗浄、水洗、乾燥および粉砕して黒色アゾ顔料(比較例顔料)を得た。
【0028】
この黒色アゾ顔料は、図1に示す3万倍透過型電子顕微鏡写真に示すように、その結晶形態は短冊状であり、そのX線回折の結果は、図3示すように回折角(2θ)26°付近に強い回折ピークを示した。
【0029】
実施例1
上記の黒色アゾ顔料をメタノール80部に分散させ、苛性ソーダ0.8部を含むメタノール溶液16部を加えて25℃で1時間撹拌を行い、濾過、水洗、乾燥および粉砕して本発明の黒色アゾ顔料を得た。この顔料の結晶形態を3万倍の透過型電子顕微鏡写真で観察したところ、図2に示すように葉片状であった。また、この顔料のX線回折図を図4に示す。この回折図において、回折角(2θ)26°付近の回折ピークは消失し、20°〜30°にややブロードな回折ピークを示した。上記顔料の平均長さは0.8μm、平均幅は0.5μmであり、走査型顕微鏡写真から求めた平均厚さは0.06μmであった。
【0030】
使用例1
上記で得た本発明の黒色アゾ顔料および比較例1の黒色アゾ顔料それぞれを使用して下記処方にて配合し、常法に従いガラスビーズを加えてペイントシェーカーを使い分散させて塗料を作製した。本発明の顔料を用いた塗料を塗料1とし、比較例の顔料を用いた塗料を塗料2とし、それぞれの塗料を石英ガラス板に10milのアプリケーターで塗布し、常法に従い乾燥させて塗膜を形成した。該塗膜の透過率を自記分光光度計(日立製作所製330型)にて測定した。結果を表1に示す。
【0031】
<配合処方>
・黒色アゾ顔料(実施例1および比較例1の何れか1種) 5部
・アルキド樹脂(フタルキッド133−60、日立化成社製) 60部
・メラミン樹脂(スーパーベッカミンJ820、大日本インキ社製) 25部
・炭化水素系溶剤 10部
合計 100部
【0032】
以上の表1から、本発明の黒色アゾ顔料で着色された塗膜は、同一構造で結晶形態が異なる公知の顔料(比較例)で着色された塗膜に比べて、近赤外線の透過率が著しく高くなっていることが分かる。
【0033】
比較例2
使用例1と同様の方法でカーボンブラックを用いて黒色塗料3を作製した。
使用例2
前記塗料1〜3をアルミ板(150mm×70mm×0.1mm)にバーコーターNo.40を用いて塗布し、常法に従い乾燥させ塗装板1〜3を形成した。発泡スチロール製昇温テスト装置上に塗装板1〜3を乗せ、該テスト板上の400mm上から光(250W赤外線ランプ)を照射し、1、5、10、20および30分間テスト板と槽内の温度を測定した。試験結果を表2に示す。本発明顔料からなる塗装板1は赤外線の透過率が塗装板2および3より大きいことにより、下地アルミ板での反射が大きく、塗装板2および3よりテスト板温度および槽内温度ともに低く遮熱性が大きい。
【0034】
【0035】
使用例3
下記処方にてオフセット平版印刷用黒色インキ1を調製した。
・実施例1で得た黒色アゾ顔料 30.0部
・オフセット平版インキ用調合ワニス 61.7部
・ドライヤー 0.8部
・インキソルベント 7.5部
・合計 100.0部
上記においてオフセット平版インキ用調合ワニスは、ロジン変性フェノール樹脂、乾性油変性イソフタル酸アルキッドおよび乾性油を主成分とし、インキソルベントおよびアルミニウムキレートを加えたものである。
【0036】
別に下記の処方にてオフセット平版印刷用黒色インキ2を調製した。
・ファーネスタイプカーボンブラック 23.0部
・オフセット平版インキ用調合ワニス 71.2部
・ドライヤー 0.8部
・インキソルベント 5.0部
・合計 100.0部
【0037】
上記で得たインキ1および2を用いてアート紙にオフセット印刷機にて、スクリーン線数を150線で平網濃度100%にて全面印刷し、黒色の印刷紙1および2を得た。この印刷紙1および2は見た目には同じ黒色であるが、赤外線フィルムで撮影すると印刷紙1はほぼ白色に撮影され、一方、印刷紙2は黒色に撮影される。このように印刷紙1および2は可視光線では同じ黒色であるが、赤外線フィルム撮影では明らかに異なる白色と黒色とに撮影される。この特性を利用し、本発明の顔料は偽造防止目的のインキの顔料として有用である。
【0038】
【発明の効果】
以上の本発明によれば、化学構造が同一の公知の黒色アゾ顔料(近赤外線反射性が大きく、近赤外線性透過性は小さい)とは異なり、近赤外線透過性が大きい黒色アゾ顔料が提供される。
本発明の黒色アゾ顔料は、自動車や建材などの昇温防止や農業用寒冷紗用の塗料や電子部品の塗料用の着色剤として、また、赤外線通信、赤外線迷彩、光学フィルター、偽造防止目的の記録材などとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 比較例1で得られた黒色アゾ顔料の透過型電子顕微鏡写真。スケールは1μmを表わす。
【図2】 実施例1で得られた黒色アゾ顔料の透過型電子顕微鏡写真。スケールは1μmを表わす。
【図3】 比較例1で得られた黒色アゾ顔料のX線回折図。
【図4】 実施例1で得られた黒色アゾ顔料のX線回折図。
Claims (6)
- X線回折による回折角(2θ)20°〜30°にブロードな回折強度を示す請求項1に記載の黒色アゾ顔料。
- 葉片状結晶の平均アスペクト比が、1.2以上で、厚みが長辺の1/10以下である請求項1に記載の黒色アゾ顔料。
- 一般式〔1〕で表わされる黒色アゾ顔料を、アルコール中でアルカリ処理することを特徴とする請求項1に記載の黒色アゾ顔料の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の黒色アゾ顔料を含有し、近赤外線透過性材料を担体とする近赤外線透過性黒色アゾ顔料組成物。
- さらに有彩色色素、白色顔料、その他の黒色顔料および体質顔料から選ばれる顔料を含有する請求項5に記載の黒色アゾ顔料組成物。
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