JP4096957B2 - スピーカアレイ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の音声ビームを出力してサラウンド音声を再生するスピーカアレイ装置に関し、特に設置場所の自由度が高く、音声の指向性設定を容易に行うことができるスピーカアレイ装置に関するものである。
従来、マトリクス状に配置された複数のスピーカからなるスピーカアレイを用いて複数の音声ビームを形成することにより、音声信号伝搬の指向性を制御する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術を用いることで、従来のサラウンドシステムのように複数のスピーカをユーザ(聴取者)の周囲に設置しなくても良くなり、1枚のパネル状のスピーカアレイから複数の音声ビームを出力させてサラウンド音声を再生することができる。
図16は、特許文献1に開示されたスピーカアレイ装置を設置したリスニングルームの上面透視図であり、スピーカアレイ装置で5.1チャンネルのサラウンドシステムを実現する例を示している。ここで、以下の説明では、5.1チャンネルサラウンドシステムにおいて、フロントの左チャンネルをL(Left)ch、フロントの右チャンネルをR(Right )ch、センタチャンネルをC(Center)ch、リアの左チャンネルをSL(Surround Left )ch、リアの右チャンネルをSR(Surround Right)ch、サブウーハをLFE(Low Frequency Effects )chと称する。
図16に示すスピーカアレイ装置213は、バッフル板に所定の配列で配置された複数のスピーカユニットを備えており、各スピーカユニットからサラウンド音声を出力するタイミングをチャンネル毎に調整してビーム状に放射し、音声ビームが空間の任意の点で焦点を結ぶように遅延制御する。そして、各チャンネルの音声を天井や壁に反射させることで、壁方向に音源を作り出し、マルチチャンネルの音場を再生する。
図16に示すように、リスニングルーム220に配置されたスピーカアレイ装置213は、センタスピーカ(C)及び低音補強用のサブウーハ(LFE)と同様の音声を直接ユーザUに対して出力する。また、スピーカアレイ装置213は、リスニングルーム220の左右の壁221,222に音声ビームを反射させて、仮想Rchスピーカ214と仮想Lchスピーカ215を作り出す。さらに、スピーカアレイ装置213は、リスニングルーム220の左右の壁221,222及び後方の壁223に音声ビームを反射させて、ユーザUの後方の左右に仮想SRchスピーカ216と仮想SLchスピーカ217を作り出す。このように、スピーカアレイによるサラウンドシステムでは、各チャンネルの音声信号を遅延制御してビーム化し、このビーム化した音声を壁に反射させて複数の音源を作ることにより、ユーザUの周囲に複数のスピーカを設置したかのようなサラウンド感を得ることができる。
特表2003−510924号公報
従来、スピーカアレイ装置を設置する際には、ユーザの聴取位置の情報や、設置環境の形状情報としてリスニングルームの幅、奥行き及び高さをスピーカアレイ装置に与えることで、スピーカアレイ装置が各チャンネルの音声の指向性を自動的に計算し、設定するようにしていた。また、スピーカアレイ装置にこのような設定機能が設けられていない場合や、自動計算の前提条件と部屋環境が大きく異なる場合には、専門家が聴取位置においてスピーカアレイ装置の再生音を聞きながら、各チャンネルの音声の指向性を手動で変更しながら調整を行うようにしていた。
しかしながら、スピーカアレイ装置が各チャンネルの音声の指向性をユーザによって入力された部屋の形状やサイズ情報に基づいて自動的に設定する場合、スピーカアレイ装置を設置するリスニングルームの形状及びスピーカアレイ装置の設置場所が制限されるという問題点があった。つまり、スピーカアレイ装置を設置するリスニングルームが図16に示したような直方体や立方体といった理想的な形状で、かつ計算可能な位置と方向にスピーカアレイ装置を設置しないと、音声ビームの正しい放射角度を求めることができなかった。そのため、特殊な形状のリスニングルームや大型の家具が設置されているリスニングルームでは、スピーカアレイ装置の音声の指向性設定を自動で行うことができず、手動で調整を行わなければならないことがあった。
また、各チャンネルの音声の指向性を手動で設定する場合、音声ビームの調整は、設定者の感覚に依存する部分が多いため、視聴環境に個人差が発生しやすく、また設定操作に知識と慣れが必要である。そのため、音声ビームの調整は、前記のように専門家が実行しており、ユーザ自身が調整を行うことが難しいという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、スピーカアレイ装置の設置場所の自由度が高く、音声の指向性設定をユーザが容易に行うことのできるスピーカアレイ装置を提供することを目的とする。
本発明のスピーカアレイ装置は、マトリクス状又はライン状に配置した複数のスピーカユニットからなるスピーカアレイと、通常の聴取時に、外部から入力されたマルチチャンネルの音声信号の各々に遅延時間を付加して、これらマルチチャンネルの音声信号に応じた音声がそれぞれ別々の指向性で放射されるように前記スピーカアレイを駆動する指向性制御手段と、この指向性制御手段の設定時に、前記スピーカアレイから測定信号に応じた試験音声ビームを放射させると共に、この試験音声ビームの放射角度を漸次変更する音声ビーム掃引手段と、前記スピーカアレイが設置された部屋の聴取位置に設置され、前記試験音声ビームの直接音及び反射音を集音するマイクロフォンと、このマイクロフォンが集音した音声の信号レベルと前記試験音声ビームの放射角度との関係を測定データとして記憶する記憶手段と、ユーザから入力された、前記スピーカアレイの位置を示す設置位置情報を基に前記スピーカアレイの設置状況を判定する判定手段と、前記記憶手段に記憶された測定データの信号ピークとこの信号ピークが得られたときの試験音声ビームの放射角度から、前記マルチチャンネルの音声を出力すべき放射角度をチャンネル毎に求める角度検出手段と、この角度検出手段が求めた放射角度に基づいて、前記マルチチャンネルの音声が前記スピーカアレイから前記聴取位置に到達するまでの経路距離をチャンネル毎に求める経路距離算出手段と、前記角度検出手段が求めた放射角度と前記経路距離算出手段が求めた経路距離とから前記マルチチャンネルの音声の指向性をチャンネル毎に決定して、この指向性に対応する前記遅延時間を前記指向性制御手段にチャンネル毎に設定する設定手段とを有し、前記角度検出手段は、前記スピーカアレイの設置状況に応じて前記放射角度の検出処理を切り替え、前記経路距離算出手段は、前記スピーカアレイの設置状況に応じて前記経路距離の算出処理を切り替え、前記設定手段は、前記スピーカアレイの設置状況に応じて前記指向性の決定処理を切り替えるようにしたものである。
また、本発明のスピーカアレイ装置の1構成例において、前記角度検出手段は、前記スピーカアレイがユーザの聴取位置と対向する壁面に対して平行に配置される壁設置の場合、センターチャンネルの音声が前記聴取位置に直接到達する直接音となるよう放射角度を決定すると共に、他のチャンネルの音声が部屋の壁面で反射して前記聴取位置に到達する反射音となるよう放射角度を決定し、前記経路距離算出手段は、前記スピーカアレイの設置状況が前記壁設置の場合、壁設置に対応した経路距離の算出を行い、前記設定手段は、前記スピーカアレイの設置状況が前記壁設置の場合、センターチャンネルの音声が直接音となるよう指向性を決定すると共に、他のチャンネルの音声が反射音となるよう指向性を決定するようにしたものである。
また、本発明のスピーカアレイ装置の1構成例において、前記角度検出手段は、前記スピーカアレイが壁面と交差するように部屋の隅に配置されるコーナー設置の場合、フロントチャンネル及びセンターチャンネルの音声が前記聴取位置に直接到達する直接音となるよう放射角度を決定すると共に、他のチャンネルの音声が部屋の壁面で反射して前記聴取位置に到達する反射音となるよう放射角度を決定し、前記経路距離算出手段は、前記スピーカアレイの設置状況が前記コーナー設置の場合、コーナー設置に対応した経路距離の算出を行い、前記設定手段は、前記スピーカアレイの設置状況が前記コーナー設置の場合、フロントチャンネル及びセンターチャンネルの音声が直接音となるよう指向性を決定すると共に、他のチャンネルの音声が反射音となるよう指向性を決定するようにしたものである。
また、本発明のスピーカアレイ装置の1構成例は、さらに、前記音声ビーム掃引手段による試験音声ビームの掃引を開始する前に、ユーザに測定開始を通知する通知手段と、この通知から一定時間後に前記音声ビーム掃引手段に試験音声ビームの掃引を開始させる開始手段とを有するものである。
本発明によれば、スピーカアレイ装置を室内に設置する際に、ユーザの聴取位置にマイクロフォンを設置して、スピーカアレイから測定信号に応じた試験音声ビームを放射させると共に、この試験音声ビームの放射角度を漸次変更する掃引を行い、このときにマイクロフォンで音声を集音することで、スピーカアレイから直接マイクロフォンに向けて出力された音声や、部屋の壁からマイクロフォンに向けて反射した音声を、信号レベルのピークとして検出することができる。これにより、各音声をアレイスピーカからどのような放射角度で出力すると、マルチチャンネル音声を最適に再生できるかを短時間で容易に検出することが可能となる。その結果、本発明では、スピーカアレイ装置を設置する部屋の形状や家具の配置などにかかわらず、スピーカアレイ装置の指向性制御手段の設定をユーザでも簡単かつ適切に行うことができる。また、本発明では、スピーカアレイの設置状況に応じて、角度検出手段が放射角度の検出処理を切り替え、経路距離算出手段が経路距離の算出処理を切り替え、設定手段が指向性の決定処理を切り替えるようにしたので、スピーカアレイの様々な設置状況に柔軟に対応することができる。
また、本発明では、音声ビーム掃引手段による試験音声ビームの掃引を開始する前に、ユーザに測定開始を通知する通知手段を設けることにより、ユーザを部屋の外または測定時の試験音声ビームの経路を妨害しない位置に退避させることができ、測定の信頼性を高めることができる。さらに、通知から一定時間後に音声ビーム掃引手段に試験音声ビームの掃引を開始させる開始手段を設けることにより、自動測定を円滑に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に係るスピーカアレイ装置の構成を示すブロック図、図2はスピーカアレイのバッフル板上のスピーカユニットの配置例を示す正面図である。
本実施の形態のスピーカアレイ装置1は、マイクロフォン2と、A/Dコンバータ3と、レベル測定部4と、ビーム角度検出部5と、制御部6と、測定信号生成部7と、ビーム制御部8と、増幅器9と、スピーカアレイ10と、操作部11と、表示部12とを備えている。レベル測定部4は記憶手段を構成し、ビーム角度検出部5は角度検出手段を構成し、制御部6は判定手段と経路距離算出手段と設定手段と開始手段とを構成し、また制御部6と表示部12は通知手段を構成し、ビーム制御部8は指向性制御手段を構成し、さらに測定信号生成部7とビーム制御部8は音声ビーム掃引手段を構成している。なお、図1に示すスピーカアレイ装置1のマイクロフォン2を除いた部分を本体1hと称する。
マイクロフォン2は、無指向性のマイクロフォンであり、A/Dコンバータ3に接続されている。
A/Dコンバータ3は、各チャンネルの音声の放射角度と経路距離を求めてビーム制御部8の設定を行う音声ビーム設定モード時に、マイクロフォン2が集音したアナログ音声信号をディジタル音声信号に変換して、レベル測定部4へ出力する。
レベル測定部4は、音声ビーム設定モード時にマイクロフォン2で集音された測定データを記憶する。
ビーム角度検出部5は、音声ビーム設定モード時の集音が終了した後に、レベル測定部4に記憶された測定データを読み出して測定データのピークを検出し、各ピークに基づいてCch、Lch、Rch、SLch、SRchの各チャンネルの音声を出力する放射角度を検出し、この検出結果を制御部6へ通知する。
測定信号生成部7は、音声ビーム設定モード時に、測定信号をビーム制御部8に出力する。
ビーム制御部8は、音声ビーム設定モード時には、測定信号生成部7からの測定信号に応じた試験音声ビームをその放射角度を変更しつつスピーカアレイ10から出力させ、設定終了後の通常の聴取時には、設定に応じた指向性を各チャンネルの音声に持たせてスピーカアレイ10から出力させる。
スピーカアレイ10は、前面のバッフル板100上に複数のスピーカユニット101をマトリクス状またはライン状に配置したものである。図2の例では、スピーカユニット101をマトリクス状に配置した例を示している。
ここで、スピーカアレイ装置1による指向性制御の原理を図3を使って説明する。多数のスピーカユニット101−1〜101−nをライン状に配置し、焦点Pからの距離がLである円弧をZとし、焦点Pと各スピーカユニット101−1〜101−nとを結ぶ直線を延長して、これら延長した直線が円弧Zと交わる交点上に図3の破線で示すような仮想のスピーカユニット102−1〜102−nを配置することを考える。これら仮想のスピーカユニット102−1〜102−nから焦点Pまでの距離は全てLであるから、各スピーカユニット102−1〜102−nから放射される音声は焦点Pに同時に到達する。
実際のスピーカユニット101−i(i=1,2,・・・・n)から放射する音声を焦点Pに同時に到達させるためには、スピーカユニット101−iとこれに対応する仮想のスピーカユニット102−iとの間の距離に応じた遅延(時間差)をスピーカユニット101−iから出力する音声に付加すればよい。つまり、焦点Pから見ると、円弧Z上に仮想のスピーカユニット102−1〜102−nが配置されているかのように制御される。これにより、焦点Pでは、各スピーカユニット101−1〜101−nの出力の位相が揃い音圧の山ができる。その結果、あたかも焦点Pに向かって音声ビームを放出するような指向性を持った音圧分布が得られる。また、スピーカをライン状でなく、マトリクス状に配置することで、3次元的な指向性を持った音声ビームを出力できる。
図4は、音声信号に対するビーム制御部8の処理を模式的に表す図である。遅延部80−Lは、入力されたLch音声信号に対してそれぞれ遅延時間を付加したスピーカユニット数分(n個)のLch音声信号を生成し、遅延部80−Rは、入力されたRch音声信号に対してそれぞれ遅延時間を付加したn個のRch音声信号を生成し、遅延部80−Cは、入力されたCch音声信号に対してそれぞれ遅延時間を付加したn個のCch音声信号を生成し、遅延部80−SLは、入力されたSLch音声信号に対してそれぞれ遅延時間を付加したn個のSLch音声信号を生成し、遅延部80−SRは、入力されたSRch音声信号に対してそれぞれ遅延時間を付加したn個のSRch音声信号を生成する。遅延部80−L,80−R,80−C,80−SL,80−SRが付加する遅延時間は、制御部6によりそれぞれ別々に設定される。
そして、加算器81−1は、遅延部80−L,80−R,80−C,80−SL,80−SRから出力されたスピーカユニット101−1用のLch,Rch,Cch,SLch,SRchの各音声信号を加算して音声信号AO−1を生成し、加算器81−2は、スピーカユニット101−2用のLch,Rch,Cch,SLch,SRchの各音声信号を加算して音声信号AO−2を生成し、加算器81−nは、スピーカユニット101−n用のLch,Rch,Cch,SLch,SRchの各音声信号を加算して音声信号AO−nを生成する。
なお、音声ビーム設定モード時は、1チャンネルの測定信号のみがビーム制御部8に入力されるので、遅延部80−L,80−R,80−C,80−SL,80−SRのうちいずれか1つに測定信号を入力すればよい。
増幅器9−1〜9−nは、それぞれビーム制御部8から出力された音声信号AO−1〜AO−nを増幅してスピーカユニット101−1〜101−nを駆動する。
操作部11は、例えばスピーカアレイ装置1の設置時にユーザからの各種の設定入力を受け付け、入力された情報を制御部6へ渡す。
表示部12は、制御部6から出力された制御信号に基づいてユーザに伝達する内容を表示する。
制御部6は、スピーカアレイ装置全体を制御し、音声ビーム設定モード時には、測定信号生成部7とビーム制御部8に試験音声ビームの掃引を行わせると同時に、このときの測定データをレベル測定部4に記録させ、測定データに基づいてビーム制御部8の設定を行う。
次に、本実施の形態のスピーカアレイ装置1の動作について説明する。図5は、スピーカアレイ装置1の音声ビーム設定モード時の動作を示すフローチャートである。まず、ユーザUは、スピーカアレイ10をリスニングルームの所望の位置に設置すると共に、マイクロフォン2を聴取位置に設置する。そして、ユーザUは、本体1hの操作部11を操作して、リスニングルーム内におけるスピーカアレイ10の位置を示す設置位置情報を入力し、音声ビーム設定モードを実行させる(図5ステップS1)。
ユーザUは、図6(a)のようにスピーカアレイ10をユーザUと対向するリスニングルーム20の壁面21に対して平行に配置する場合には、設置位置情報を例えば「壁設置」とし、図6(b)のようにスピーカアレイ10を壁面と交差するようリスニングルーム20の隅に配置する場合には、設置位置情報を例えば「コーナー設置」とする。この設置位置情報を入力するには、制御部6が例えば図7に示すような選択画面120を表示部12に表示させ、ユーザUが操作部11を操作して、「壁設置」又は「コーナー設置」のどちらかを選択すればよい。
制御部6は、設置位置情報が入力され、音声ビーム設定モードの実行が開始されたことを認識すると、例えば図8に示すような退避要請画面121を表示部12に表示させ、ユーザUにリスニングルーム20からの退避を促し、そのままの状態で一定時間待機する(ステップS2)。なお、ユーザUにリスニングルーム20からの退避を促す理由は、リスニングルーム20内にユーザUがいると、測定誤差が生じる可能性があるからである。
制御部6は、退避要請画面121を表示してから一定時間が経過した後に、スピーカアレイ10からマイクロフォン2(聴取位置)までのリスナー距離を測定する(ステップS3)。リスナー距離を測定するには、制御部6から測定信号生成部7を制御して、リスナー距離測定用のパルス信号を出力させ、このパルス信号に応じた音声をスピーカアレイ10から出力させる。このとき、ビーム制御部8ではパルス信号に遅延時間を付加する必要はない。スピーカアレイ10から出力された音声は、マイクロフォン2で集音され、A/Dコンバータ3を通じてディジタル信号としてレベル測定部4に記録される。
制御部6は、測定信号生成部7からビーム制御部8へパルス信号が出力されてから、レベル測定部4でパルス信号が得られるまでの経過時間を測定して、この経過時間に基づきリスナー距離を算出する(ステップS4)。
次に、制御部6は、試験音声ビームの掃引を行う(ステップS5)。図9は、スピーカアレイ装置1を設置したリスニングルーム20の上面透視図であり、本実施の形態の試験音声ビームの掃引動作を説明するための図である。ここでは、リスニングルーム20が理想的な形状である直方体である場合について説明する。図9(a)に示すようにスピーカアレイ10を、リスニングルーム20の前壁21の中央部における壁際に、スピーカアレイ10のバッフル板が前壁21と平行となり、後壁23と対向するように設置する。また、マイクロフォン2をユーザの聴取位置に設置する。このとき、マイクロフォン2の高さは、ユーザの耳の位置に合わせると良い。
スピーカアレイ装置1の制御部6は、ステップS5において測定信号生成部7からビーム制御部8に測定信号を出力させ、この測定信号に応じた試験音声ビームをスピーカアレイ10から出力させる。このとき、制御部6の指示により、ビーム制御部8は、図9(a)に示すようにスピーカアレイ10のバッフル板と平行な一方の方向(以下、0度方向と称する)からバッフル板と平行な他方の方向(以下、180度方向と称する)まで試験音声ビームの放射角度を漸次変更する掃引を行う。なお、スピーカアレイ10を設置するリスニングルームの形状やスピーカアレイ10の設置位置によっては、試験音声ビームの放射角度θを0°≦θ≦180°以外の値に設定することも可能である。
このように、試験音声ビームの掃引を行うと、スピーカアレイ10から出力された試験音声ビームの放射角度θに応じて、リスニングルーム20の左壁22、後壁23、右壁24に試験音声ビームが反射する。このとき、マイクロフォン2で試験音声ビームの直接音や各壁で反射した間接音を集音する。A/Dコンバータ3は、マイクロフォン2が集音したアナログ音声信号をディジタル音声信号に変換し、レベル測定部4は、このディジタル音声信号を測定データとして記憶する。
例えば、図9(b)に示すように、放射角度θ=θ1の場合、試験音声ビーム34aは左壁22及び右壁24で反射してからマイクロフォン2に到達するので、θ1はLchの音声ビームを出力する角度としては不適である。また、放射角度θ=θ2の場合、試験音声ビーム34bは左壁22で反射してからマイクロフォン2に到達するので、θ2はLchの音声ビームを出力する角度としては適当な角度である。また、放射角度θ=θ3の場合、試験音声ビーム34cは左壁22及び後壁23で反射してからマイクロフォン2に到達するので、θ3はSLchの音声ビームを出力する角度としては適当な角度である。さらに、放射角度θ=θ4の場合、試験音声ビーム34dは直接マイクロフォン2に到達するので、θ4はCchの音声ビームを出力する角度としては適当な角度である。このようにして、各チャンネルの音声を出力する最適な放射角度を求めることができる。
なお、試験音声ビームの掃引のときに用いる測定信号は、相関性がなく、かつスピーカアレイ装置1によって指向性の制御が可能な周波数帯域に制限された音声信号であることが好ましい。
試験音声ビームの掃引終了後、制御部6は、ステップS1で入力された設置位置情報により、スピーカアレイ10が壁設置されているか、コーナー設置されているかを判定する(ステップS6)。このような判定を行う理由は、後述する音声の放射角度の検出処理や、経路距離の算出処理、および指向性の決定処理において、スピーカアレイ10の設置状況に応じて処理を分岐させる必要があるからである。
制御部6は、ステップS6において壁設置と判定した場合、壁設置用の放射角度検出処理をビーム角度検出部5に実施させる(ステップS7)。図10は、壁設置用の放射角度検出処理を説明するための図であり、図10(a)は試験音声ビームの掃引動作を示す上面透視図、図10(b)は試験音声ビームの掃引動作によりレベル測定部4に記憶された測定データを示す図である。図10(b)では、横軸を試験音声ビームの放射角度、縦幅をマイクロフォン2で集音した音声データのゲインとしている。
図10(b)に示す測定データから複数のピークを容易に検出するために、壁に反射した回数が2回までの音声ビームのみを検出可能なレベルに、閾値Thが予め設定されている。ステップS7において、ビーム角度検出部5は、レベル測定部4の測定データを分析し、閾値Th以上で、かつ最もレベルの高いピークPa3が得られたときの放射角度θa3(図10(a)の試験音声ビーム47の角度)をCchの音声を出力する放射角度とする。放射角度θa3をCchの音声の放射角度とする理由は、Cchの音声をユーザの聴取位置に直接放射するからである。なお、ビーム角度検出部5は、レベルが最大であっても、パルス幅が所定値以下のピークについてはノイズと見なして除外する。
続いて、ビーム角度検出部5は、図10(b)の横軸上でピークPa3の両側に存在する、閾値Th以上のピークをPa3に近い方から順にサラウンドチャンネル、フロントチャンネルというように割り当てて、その放射角度を割り出す。すなわち、ビーム角度検出部5は、ピークPa1が得られたときの放射角度θa1(図10(a)の試験音声ビーム45の角度)をLchの音声ビームを出力する放射角度とし、ピークPa2が得られたときの放射角度θa2(試験音声ビーム46の角度)をSLchの音声ビームを出力する放射角度とし、ピークPa4が得られたときの放射角度θa4(試験音声ビーム48の角度)をSRchの音声ビームを出力する放射角度とし、ピークPa5が得られたときの放射角度θa5(試験音声ビーム49の角度)をRchの音声ビームを出力する放射角度とする。こうして、各チャンネルの音声を出力する最適な放射角度を求めることができ、ビーム角度検出部5は求めた放射角度を制御部6に通知する。
次に、制御部6は、各チャンネルの音声45〜49がスピーカアレイ10から聴取位置に到達するまでの経路距離を算出する(ステップS8)。Cchの音声47の経路距離は、ステップS4で求めたリスナー距離である。また、制御部6は、リスニングルーム20を平面視四角形と仮定し、リスナー距離と、Lchの音声ビーム45の放射角度θa1と、ユーザによって予め入力されたスピーカアレイ10の設置位置とから、Lchの音声ビーム45の経路距離を幾何学的に算出する。同様に、制御部6は、SLch,SRch,Rchの音声ビーム46,48,49の各経路距離を幾何学的に算出する。以上で、壁設置の場合の音声ビームの放射角度の検出と経路距離の算出が終了する。
一方、制御部6は、ステップS6においてコーナー設置と判定した場合、コーナー設置用の放射角度検出処理をビーム角度検出部5に実施させる(ステップS9)。図11は、コーナー設置用の放射角度検出処理を説明するための図であり、図11(a)は試験音声ビームの掃引動作を示す上面透視図、図11(b)は試験音声ビームの掃引動作によりレベル測定部4に記憶された測定データを示す図である。
試験音声ビームの掃引により図11(b)のような測定データがレベル測定部4に記憶されると、閾値Thよりもゲインレベルの高いピークPb1〜Pb5が得られた。この場合、閾値Thよりもゲインレベルの高いピークが5つであるため、ビーム角度検出部5は、図11(b)の場合と同様に音声ビームの放射角度を設定してしまう。しかしながら、図11(a)に示すように、ビーム角度検出部5がLchに割り当てようとする試験音声ビーム55はリスニングルーム20の左壁22と後壁23に2回反射した音声ビームであり、Rchに割り当てようとする試験音声ビーム59は前壁21と右壁24に2回反射した音声ビームであり、フロントチャンネルの音声がサラウンドチャンネルの音声が聞こえるべき方向(聴取位置の斜め後方)から聞こえるため、角度θb1,θb5はフロントチャンネルの音声ビームを出力する放射角度としては適切ではない。
そこで、本実施の形態のビーム角度検出部5は、コーナー設置の場合、図11(b)に示すように、センタピークPb3を挟んで対称に2つずつピークPb1,Pb2,Pb4,Pb5を検出しても、センタピークPb3に近い2つのピークPb2,Pb4をサラウンドチャンネルに割り当て、ピークPb1,PB5については無視する。
すなわち、ビーム角度検出部5は、レベル測定部4の測定データを分析し、閾値Th以上で、かつ最もレベルの高いピークPb3が得られたときの放射角度θb3(図11(a)の試験音声ビーム57の角度)をLch,Rch,Cchの音声を出力する放射角度とする。また、ビーム角度検出部5は、ピークPb2が得られたときの放射角度θb2(試験音声ビーム56の角度)をSLchの音声ビームを出力する放射角度とし、ピークPb4が得られたときの放射角度θb4(試験音声ビーム58の角度)をSRchの音声ビームを出力する放射角度とする。ビーム角度検出部5は求めた放射角度を制御部6に通知する。
次に、制御部6は、各チャンネルの音声の経路距離を算出する(ステップS10)。制御部6は、コーナー設置の場合、フロントのLch,Rchの音声についてはビームを絞らずにCchと共に直接音とする。したがって、Lch,Rch,Cchの音声の経路距離は、ステップS4で求めたリスナー距離である。また、制御部6は、リスニングルーム20を平面視四角形と仮定し、リスナー距離と、SLchの音声ビーム56の放射角度θb2と、ユーザによって予め入力されたスピーカアレイ10の設置位置とから、SLchの音声ビーム56の経路距離を幾何学的に算出する。同様に、制御部6は、SRchの音声ビーム58の経路距離を幾何学的に算出する。以上で、コーナー設置の場合の音声ビームの放射角度の検出と経路距離の算出が終了する。
制御部6は、以上のステップS3〜S10の処理が終了するまで、例えば図12に示すような測定中通知画面122を表示部12に表示させる。
ステップS8又はS10の処理終了後、制御部6は、例えば図13に示すような測定終了通知画面123を表示部12に表示させ、測定結果をスピーカアレイ装置1の設定に反映させるかどうかを問い合わせる(ステップS11)。ユーザが測定結果を反映させることを選択した場合、制御部6は、ビーム制御部8の設定を行う(ステップS12)。
ステップS12において、制御部6は、壁設置の場合、Cchの音声の放射角度θa3の方向に焦点を設定して、この焦点に各スピーカユニット101から放射されるCchの音声が同時に到達するよう遅延部80−Cの遅延時間をスピーカユニット毎に計算して、計算した遅延時間を遅延部80−Cに設定する。これにより、Cchの音声を直接音として出力させる。また、制御部6は、リスニングルーム20の縦横の長さと、スピーカアレイ10の設置位置と、Lchの音声ビームの放射角度θa1及び経路距離と、リスナー距離とから、Lchの音声ビームの焦点の空間座標を計算し、各スピーカユニット101から放射されるLchの音声がこの焦点に同時に到達するように遅延部80−Lの遅延時間をスピーカユニット毎に計算して、計算した遅延時間を遅延部80−Lに設定する。焦点の空間座標は、例えばリスニングルームの縦横の長さ、スピーカアレイの設置位置、音声ビームの放射角度と経路距離、及びリスナー距離と、最適な焦点位置との関係を予め定めた設定規則から求めることができる。また、スピーカユニット毎の遅延時間は、各スピーカユニット101−1〜101−nの空間座標と焦点の空間座標を基に一義的に計算できる。
同様に、制御部6は、Rchの音声ビームの放射角度θa5及び経路距離等から焦点の空間座標を計算し、各スピーカユニット101から放射されるRchの音声がこの焦点に同時に到達するように遅延部80−Rの遅延時間をスピーカユニット毎に計算して、遅延時間を遅延部80−Rに設定する。また、制御部6は、SLchの音声ビームの放射角度θa2及び経路距離等から焦点の空間座標を計算し、各スピーカユニット101から放射されるSLchの音声がこの焦点に同時に到達するように遅延部80−SLの遅延時間をスピーカユニット毎に計算して、遅延時間を遅延部80−SLに設定する。さらに、制御部6は、SRchの音声ビームの放射角度θa4及び経路距離等から焦点の空間座標を計算し、各スピーカユニット101から放射されるSRchの音声がこの焦点に同時に到達するように遅延部80−SRの遅延時間をスピーカユニット毎に計算して、遅延時間を遅延部80−SRに設定する。これで、ステップS12の設定が終了する。
以上の設定により、通常の聴取時において、Lch,Rch,Cch,SLch,SRchの各音声信号がスピーカアレイ装置1に入力されると、図14に示すように、Cchの音声はユーザUの聴取位置に直接到達し、Lchの音声はリスニングルーム20の左壁22で反射した後に聴取位置に到達し、Rchの音声は右壁24で反射した後に聴取位置に到達し、SLchの音声は左壁22で反射し、更に後壁23で反射した後に聴取位置に到達し、SRchの音声は右壁24で反射し、更に後壁23で反射した後に聴取位置に到達する。こうして、ユーザUは、聴取位置において5.1チャンネルのサラウンド音場を楽しむことができる。
一方、ステップS12において、制御部6は、コーナー設置の場合、Cchの音声の放射角度θb3の方向に焦点を設定して、この焦点に各スピーカユニット101から放射されるCchの音声が同時に到達するよう遅延部80−Cの遅延時間をスピーカユニット毎に計算して、計算した遅延時間を遅延部80−Cに設定する。同様に、制御部6は、放射角度θb3の方向にLch,Rchの焦点を設定して、計算した遅延時間を遅延部80−L,Rに設定する。これにより、Lch,Rch,Cchの音声を直接音として出力させる。
また、制御部6は、リスニングルーム20の縦横の長さと、スピーカアレイ10の設置位置と、SLchの音声ビームの放射角度θb2及び経路距離と、リスナー距離とから、SLchの音声ビームの焦点の空間座標を計算し、各スピーカユニット101から放射されるSLchの音声がこの焦点に同時に到達するように遅延部80−SLの遅延時間をスピーカユニット毎に計算して、遅延時間を遅延部80−SLに設定する。同様に、制御部6は、SRchの音声ビームの放射角度θb4及び経路距離等から焦点の空間座標を計算し、各スピーカユニット101から放射されるSRchの音声がこの焦点に同時に到達するように遅延部80−SRの遅延時間をスピーカユニット毎に計算して、遅延時間を遅延部80−SRに設定する。これで、ステップS12の設定が終了する。
以上の設定により、通常の聴取時において、Lch,Rch,Cch,SLch,SRchの各音声信号がスピーカアレイ装置1に入力されると、図15に示すように、Lch,Rch,Cchの音声はユーザUの聴取位置に直接到達し、SLchの音声はリスニングルーム20の後壁23で反射した後に聴取位置に到達し、SRchの音声は右壁24で反射した後に聴取位置に到達する。こうして、ユーザUは、聴取位置において5.1チャンネルのサラウンド音場を楽しむことができる。
以上のように、本実施の形態では、従来のスピーカアレイ装置において困難であった指向性の設定を容易かつ素早く行うことができる。また、試験音声ビームを掃引して、その測定結果から各音声の放射角度を決定するようにしたので、スピーカアレイ装置を設置するリスニングルームの形状や家具の配置などにかかわらず、ユーザでも簡単かつ適切に設定を行うことができる。また、本実施の形態では、スピーカアレイの設置状況に応じて、ビーム角度検出部5が放射角度の検出処理を切り替え、制御部6が経路距離の算出処理を切り替え、また制御部6が指向性の決定処理を切り替えるようにしたので、スピーカアレイの様々な設置状況に柔軟に対応することができる。
本発明は、スピーカアレイ装置に適用することができる。
本発明の実施の形態に係るスピーカアレイ装置の構成を示すブロック図である。 図1のスピーカアレイのスピーカユニットの配置例を示す正面図である。 スピーカアレイ装置による指向性制御の原理を説明するための図である。 図1のスピーカアレイ装置におけるビーム制御部の処理を模式的に表す図である。 図1のスピーカアレイ装置の音声ビーム設定モード時の動作を示すフローチャートである。 スピーカアレイを壁設置した場合のリスニングルームの上面透視図及びスピーカアレイをコーナー設置した場合のリスニングルームの上面透視図である。 設置位置情報入力時にスピーカアレイ装置の表示部に表示される選択画面の1例を示す図である。 測定前にスピーカアレイ装置の表示部に表示される退避要請画面の1例を示す図である。 本発明の実施の形態における試験音声ビームの掃引動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態における壁設置用の放射角度検出処理を説明するための図である。 本発明の実施の形態におけるコーナー設置用の放射角度検出処理を説明するための図である。 測定中にスピーカアレイ装置の表示部に表示される測定中通知画面の1例を示す図である。 測定終了時にスピーカアレイ装置の表示部に表示される測定終了通知画面の1例を示す図である。 本発明の実施の形態において壁設置したスピーカアレイにより実現されるサラウンドシステムを示す上面透視図である。 本発明の実施の形態においてコーナー設置したスピーカアレイにより実現されるサラウンドシステムを示す上面透視図である。 スピーカアレイ装置単体でサラウンドシステムを実現する例を示す上面透視図である。
符号の説明
1…スピーカアレイ装置、2…マイクロフォン、3…A/Dコンバータ、4…レベル測定部、5…ビーム角度検出部、6…制御部、7…測定信号生成部、8…ビーム制御部、9…増幅器、10…スピーカアレイ、11…操作部、12…表示部。

Claims (4)

  1. マトリクス状又はライン状に配置した複数のスピーカユニットからなるスピーカアレイと、
    通常の聴取時に、外部から入力されたマルチチャンネルの音声信号の各々に遅延時間を付加して、これらマルチチャンネルの音声信号に応じた音声がそれぞれ別々の指向性で放射されるように前記スピーカアレイを駆動する指向性制御手段と、
    この指向性制御手段の設定時に、前記スピーカアレイから測定信号に応じた試験音声ビームを放射させると共に、この試験音声ビームの放射角度を漸次変更する音声ビーム掃引手段と、
    前記スピーカアレイが設置された部屋の聴取位置に設置され、前記試験音声ビームの直接音及び反射音を集音するマイクロフォンと、
    このマイクロフォンが集音した音声の信号レベルと前記試験音声ビームの放射角度との関係を測定データとして記憶する記憶手段と、
    ユーザから入力された、前記スピーカアレイの位置を示す設置位置情報を基に前記スピーカアレイの設置状況を判定する判定手段と、
    前記記憶手段に記憶された測定データの信号ピークとこの信号ピークが得られたときの試験音声ビームの放射角度から、前記マルチチャンネルの音声を出力すべき放射角度をチャンネル毎に求める角度検出手段と、
    この角度検出手段が求めた放射角度に基づいて、前記マルチチャンネルの音声が前記スピーカアレイから前記聴取位置に到達するまでの経路距離をチャンネル毎に求める経路距離算出手段と、
    前記角度検出手段が求めた放射角度と前記経路距離算出手段が求めた経路距離とから前記マルチチャンネルの音声の指向性をチャンネル毎に決定して、この指向性に対応する前記遅延時間を前記指向性制御手段にチャンネル毎に設定する設定手段とを有し、
    前記角度検出手段は、前記スピーカアレイの設置状況に応じて前記放射角度の検出処理を切り替え、
    前記経路距離算出手段は、前記スピーカアレイの設置状況に応じて前記経路距離の算出処理を切り替え、
    前記設定手段は、前記スピーカアレイの設置状況に応じて前記指向性の決定処理を切り替えることを特徴とするスピーカアレイ装置。
  2. 請求項1記載のスピーカアレイ装置において、
    前記角度検出手段は、前記スピーカアレイがユーザの聴取位置と対向する壁面に対して平行に配置される壁設置の場合、センターチャンネルの音声が前記聴取位置に直接到達する直接音となるよう放射角度を決定すると共に、他のチャンネルの音声が部屋の壁面で反射して前記聴取位置に到達する反射音となるよう放射角度を決定し、
    前記経路距離算出手段は、前記スピーカアレイの設置状況が前記壁設置の場合、壁設置に対応した経路距離の算出を行い、
    前記設定手段は、前記スピーカアレイの設置状況が前記壁設置の場合、センターチャンネルの音声が直接音となるよう指向性を決定すると共に、他のチャンネルの音声が反射音となるよう指向性を決定することを特徴とするスピーカアレイ装置。
  3. 請求項1記載のスピーカアレイ装置において、
    前記角度検出手段は、前記スピーカアレイが壁面と交差するように部屋の隅に配置されるコーナー設置の場合、フロントチャンネル及びセンターチャンネルの音声が前記聴取位置に直接到達する直接音となるよう放射角度を決定すると共に、他のチャンネルの音声が部屋の壁面で反射して前記聴取位置に到達する反射音となるよう放射角度を決定し、
    前記経路距離算出手段は、前記スピーカアレイの設置状況が前記コーナー設置の場合、コーナー設置に対応した経路距離の算出を行い、
    前記設定手段は、前記スピーカアレイの設置状況が前記コーナー設置の場合、フロントチャンネル及びセンターチャンネルの音声が直接音となるよう指向性を決定すると共に、他のチャンネルの音声が反射音となるよう指向性を決定することを特徴とするスピーカアレイ装置。
  4. 請求項1記載のスピーカアレイ装置において、
    さらに、前記音声ビーム掃引手段による試験音声ビームの掃引を開始する前に、ユーザに測定開始を通知する通知手段と、
    この通知から一定時間後に前記音声ビーム掃引手段に試験音声ビームの掃引を開始させる開始手段とを有することを特徴とするスピーカアレイ装置。
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