JP4096959B2 - スピーカアレイ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の音声ビームを出力してサラウンド音声を再生するスピーカアレイ装置に関し、特に設置場所の自由度が高く、音声の指向性設定を容易に行うことができるスピーカアレイ装置に関するものである。
従来、マトリクス状に配置された複数のスピーカからなるスピーカアレイを用いて複数の音声ビームを形成することにより、音声信号伝搬の指向性を制御する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術を用いることで、従来のサラウンドシステムのように複数のスピーカをユーザ(聴取者)の周囲に設置しなくても良くなり、1枚のパネル状のスピーカアレイから複数の音声ビームを出力させてサラウンド音声を再生することができる。
図12は、特許文献1に開示されたスピーカアレイ装置を設置したリスニングルームの上面透視図であり、スピーカアレイ装置で5.1チャンネルのサラウンドシステムを実現する例を示している。ここで、以下の説明では、5.1チャンネルサラウンドシステムにおいて、フロントの左チャンネルをL(Left)ch、フロントの右チャンネルをR(Right )ch、センタチャンネルをC(Center)ch、リアの左チャンネルをSL(Surround Left )ch、リアの右チャンネルをSR(Surround Right)ch、サブウーハをLFE(Low Frequency Effects )chと称する。
図12に示すスピーカアレイ装置213は、バッフル板に所定の配列で配置された複数のスピーカユニットを備えており、各スピーカユニットからサラウンド音声を出力するタイミングをチャンネル毎に調整してビーム状に放射し、音声ビームが空間の任意の点で焦点を結ぶように遅延制御する。そして、各チャンネルの音声を天井や壁に反射させることで、壁方向に音源を作り出し、マルチチャンネルの音場を再生する。
図12に示すように、リスニングルーム220に配置されたスピーカアレイ装置213は、センタスピーカ(C)及び低音補強用のサブウーハ(LFE)と同様の音声を直接ユーザUに対して出力する。また、スピーカアレイ装置213は、リスニングルーム220の左右の壁221,222に音声ビームを反射させて、仮想Rchスピーカ214と仮想Lchスピーカ215を作り出す。さらに、スピーカアレイ装置213は、リスニングルーム220の左右の壁221,222及び後方の壁223に音声ビームを反射させて、ユーザUの後方の左右に仮想SRchスピーカ216と仮想SLchスピーカ217を作り出す。このように、スピーカアレイによるサラウンドシステムでは、各チャンネルの音声信号を遅延制御してビーム化し、このビーム化した音声を壁に反射させて複数の音源を作ることにより、ユーザUの周囲に複数のスピーカを設置したかのようなサラウンド感を得ることができる。
特表2003−510924号公報
従来、スピーカアレイ装置を設置する際には、ユーザの聴取位置の情報や、設置環境の形状情報としてリスニングルームの幅、奥行き及び高さをスピーカアレイ装置に与えることで、スピーカアレイ装置が各チャンネルの音声の指向性を自動的に計算し、設定するようにしていた。また、スピーカアレイ装置にこのような設定機能が設けられていない場合や、自動計算の前提条件と部屋環境が大きく異なる場合には、専門家が聴取位置においてスピーカアレイ装置の再生音を聞きながら、各チャンネルの音声の指向性を手動で変更しながら調整を行うようにしていた。
しかしながら、スピーカアレイ装置が各チャンネルの音声の指向性をユーザによって入力された部屋の形状やサイズ情報に基づいて自動的に設定する場合、スピーカアレイ装置を設置するリスニングルームの形状及びスピーカアレイ装置の設置場所が制限されるという問題点があった。つまり、スピーカアレイ装置を設置するリスニングルームが図12に示したような直方体や立方体といった理想的な形状で、かつ計算可能な位置と方向にスピーカアレイ装置を設置しないと、音声ビームの正しい放射角度を求めることができなかった。そのため、特殊な形状のリスニングルームや大型の家具が設置されているリスニングルームでは、スピーカアレイ装置の音声の指向性設定を自動で行うことができず、手動で調整を行わなければならないことがあった。
また、各チャンネルの音声の指向性を手動で設定する場合、音声ビームの調整は、設定者の感覚に依存する部分が多いため、視聴環境に個人差が発生しやすく、また設定操作に知識と慣れが必要である。そのため、音声ビームの調整は、前記のように専門家が実行しており、ユーザ自身が調整を行うことが難しいという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、スピーカアレイ装置の設置場所の自由度が高く、音声の指向性設定をユーザが容易に行うことのできるスピーカアレイ装置を提供することを目的とする。
本発明のスピーカアレイ装置は、マトリクス状又はライン状に配置した複数のスピーカユニットからなるスピーカアレイと、通常の聴取時に、外部から入力されたマルチチャンネルの音声信号の各々に遅延時間を付加して、これらマルチチャンネルの音声信号に応じた音声がそれぞれ別々の指向性で放射されるように前記スピーカアレイを駆動する指向性制御手段と、この指向性制御手段の設定時に、前記スピーカアレイから測定信号に応じた試験音声ビームを放射させると共に、この試験音声ビームの放射角度を漸次変更する掃引を行う音声ビーム掃引手段と、前記スピーカアレイが設置された部屋の聴取位置に設置され、前記試験音声ビームの直接音及び反射音を集音するマイクロフォンと、前記掃引時に前記マイクロフォンが集音した音声の信号レベルと前記試験音声ビームの放射角度との関係を測定データとして記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された測定データの信号ピークとこの信号ピークが得られたときの試験音声ビームの放射角度から、前記マルチチャンネルの音声を出力すべき放射角度をチャンネル毎に求める角度検出手段と、前記角度検出手段が求めた放射角度から前記マルチチャンネルの音声の指向性をチャンネル毎に決定して、この指向性に対応する前記遅延時間を前記指向性制御手段にチャンネル毎に設定する設定手段とを有し、前記記憶手段は、前記試験音声ビームの放射角度が更新されてから所定の待ち時間が経過した後に前記測定データを収集して記憶することを、前記試験音声ビームの放射角度が更新される度に行うようにしたものである。
また、本発明のスピーカアレイ装置の1構成例は、さらに、前記スピーカアレイが設置された部屋の音響状態に応じて前記待ち時間を設定する待ち時間設定手段を有するものである。
また、本発明のスピーカアレイ装置は、マトリクス状又はライン状に配置した複数のスピーカユニットからなるスピーカアレイと、通常の聴取時に、外部から入力されたマルチチャンネルの音声信号の各々に遅延時間を付加して、これらマルチチャンネルの音声信号に応じた音声がそれぞれ別々の指向性で放射されるように前記スピーカアレイを駆動する指向性制御手段と、この指向性制御手段の設定時に、前記スピーカアレイから測定信号に応じた試験音声ビームを放射させると共に、この試験音声ビームの放射角度を漸次変更する掃引を行う音声ビーム掃引手段と、前記掃引時に前記スピーカアレイが設置された部屋の音響状態に応じて前記試験音声ビームの信号レベルを制御するレベル制御手段と、前記スピーカアレイが設置された部屋の聴取位置に設置され、前記試験音声ビームの直接音及び反射音を集音するマイクロフォンと、前記掃引時に前記マイクロフォンが集音した音声の信号レベルと前記試験音声ビームの放射角度との関係を測定データとして記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された測定データの信号ピークとこの信号ピークが得られたときの試験音声ビームの放射角度から、前記マルチチャンネルの音声を出力すべき放射角度をチャンネル毎に求める角度検出手段と、前記角度検出手段が求めた放射角度から前記マルチチャンネルの音声の指向性をチャンネル毎に決定して、この指向性に対応する前記遅延時間を前記指向性制御手段にチャンネル毎に設定する設定手段とを有するものである。
また、本発明のスピーカアレイ装置は、マトリクス状又はライン状に配置した複数のスピーカユニットからなるスピーカアレイと、通常の聴取時に、外部から入力されたマルチチャンネルの音声信号の各々に遅延時間を付加して、これらマルチチャンネルの音声信号に応じた音声がそれぞれ別々の指向性で放射されるように前記スピーカアレイを駆動する指向性制御手段と、この指向性制御手段の設定時に、前記スピーカアレイから測定信号に応じた試験音声ビームを放射させると共に、この試験音声ビームの放射角度を漸次変更する掃引を行う音声ビーム掃引手段と、前記スピーカアレイが設置された部屋の聴取位置に設置され、前記試験音声ビームの直接音及び反射音を集音するマイクロフォンと、前記掃引時に前記マイクロフォンが集音した音声の信号レベルと前記試験音声ビームの放射角度との関係を測定データとして記憶する記憶手段と、前記スピーカアレイが設置された部屋内の障害物の配置状況に応じて、前記測定データとして記憶される音声の周波数帯域を決定する帯域制御手段と、前記記憶手段に記憶された測定データの信号ピークとこの信号ピークが得られたときの試験音声ビームの放射角度から、前記マルチチャンネルの音声を出力すべき放射角度をチャンネル毎に求める角度検出手段と、前記角度検出手段が求めた放射角度から前記マルチチャンネルの音声の指向性をチャンネル毎に決定して、この指向性に対応する前記遅延時間を前記指向性制御手段にチャンネル毎に設定する設定手段とを有するものである。
本発明によれば、スピーカアレイ装置を室内に設置する際に、ユーザの聴取位置にマイクロフォンを設置して、スピーカアレイから測定信号に応じた試験音声ビームを放射させると共に、この試験音声ビームの放射角度を漸次変更する掃引を行い、このときにマイクロフォンで音声を集音することで、スピーカアレイから直接マイクロフォンに向けて出力された音声や、部屋の壁からマイクロフォンに向けて反射した音声を、信号レベルのピークとして検出することができる。これにより、各音声をアレイスピーカからどのような放射角度で出力すると、マルチチャンネル音声を最適に再生できるかを短時間で容易に検出することが可能となる。その結果、本発明では、スピーカアレイ装置を設置する部屋の形状や家具の配置などにかかわらず、スピーカアレイ装置の指向性制御手段の設定をユーザでも簡単かつ適切に行うことができる。また、本発明では、試験音声ビームの放射角度が更新されてから所定の待ち時間が経過した後に測定データを収集して記憶するようにしたことにより、測定データのピーク検出を容易にし、またピーク検出精度を向上させることができ、その結果、各チャンネルの音声を出力する最適な放射角度を容易かつ正確に求めることができる。
また、本発明では、スピーカアレイが設置された部屋の音響状態に応じて待ち時間を設定することにより、部屋の音響状態に適した測定を行うことができる。
また、本発明では、スピーカアレイが設置された部屋の音響状態に応じて試験音声ビームの信号レベルを制御することにより、部屋の音響状態が測定精度に与える影響を緩和することができ、その結果、各チャンネルの音声を出力する最適な放射角度を容易かつ正確に求めることができる。
また、本発明では、スピーカアレイが設置された部屋内の障害物の配置状況に応じて、測定データとして記憶される音声の周波数帯域を決定することにより、障害物の配置状況が測定精度に与える影響を緩和することができ、その結果、各チャンネルの音声を出力する最適な放射角度を容易かつ正確に求めることができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るスピーカアレイ装置の構成を示すブロック図、図2はスピーカアレイのバッフル板上のスピーカユニットの配置例を示す正面図である。
本実施の形態のスピーカアレイ装置1は、マイクロフォン2と、A/Dコンバータ3と、レベル測定部4と、ビーム角度検出部5と、制御部6と、測定信号生成部7と、ビーム制御部8と、増幅器9と、スピーカアレイ10と、操作部11と、表示部12とを備えている。レベル測定部4は記憶手段を構成し、ビーム角度検出部5は角度検出手段を構成し、制御部6は経路距離算出手段と設定手段と待ち時間設定手段とを構成し、ビーム制御部8は指向性制御手段を構成し、さらに制御部6と測定信号生成部7とビーム制御部8は音声ビーム掃引手段を構成している。なお、図1に示すスピーカアレイ装置1のマイクロフォン2を除いた部分を本体1hと称する。
マイクロフォン2は、無指向性のマイクロフォンであり、A/Dコンバータ3に接続されている。
A/Dコンバータ3は、各チャンネルの音声の放射角度と経路距離を求めてビーム制御部8の設定を行う音声ビーム設定モード時に、マイクロフォン2が集音したアナログ音声信号をディジタル音声信号に変換して、レベル測定部4へ出力する。
レベル測定部4は、音声ビーム設定モード時にマイクロフォン2で集音された測定データを記憶する。
ビーム角度検出部5は、音声ビーム設定モード時の集音が終了した後に、レベル測定部4に記憶された測定データを読み出して測定データのピークを検出し、Cch、Lch、Rch、SLch、SRchの各チャンネルの音声を出力する放射角度を検出し、この検出結果を制御部6へ通知する。
測定信号生成部7は、音声ビーム設定モード時に、測定信号をビーム制御部8に出力する。
ビーム制御部8は、音声ビーム設定モード時には、測定信号生成部7からの測定信号に応じた試験音声ビームをその放射角度を変更しつつスピーカアレイ10から出力させ、設定終了後の通常の聴取時には、設定に応じた指向性を各チャンネルの音声に持たせてスピーカアレイ10から出力させる。
スピーカアレイ10は、前面のバッフル板100上に複数のスピーカユニット101をマトリクス状またはライン状に配置したものである。図2の例では、スピーカユニット101をマトリクス状に配置した例を示している。
ここで、スピーカアレイ装置1による指向性制御の原理を図3を使って説明する。多数のスピーカユニット101−1〜101−nをライン状に配置し、焦点Pからの距離がLである円弧をZとし、焦点Pと各スピーカユニット101−1〜101−nとを結ぶ直線を延長して、これら延長した直線が円弧Zと交わる交点上に図3の破線で示すような仮想のスピーカユニット102−1〜102−nを配置することを考える。これら仮想のスピーカユニット102−1〜102−nから焦点Pまでの距離は全てLであるから、各スピーカユニット102−1〜102−nから放射される音声は焦点Pに同時に到達する。
実際のスピーカユニット101−i(i=1,2,・・・・n)から放射する音声を焦点Pに同時に到達させるためには、スピーカユニット101−iとこれに対応する仮想のスピーカユニット102−iとの間の距離に応じた遅延(時間差)をスピーカユニット101−iから出力する音声に付加すればよい。つまり、焦点Pから見ると、円弧Z上に仮想のスピーカユニット102−1〜102−nが配置されているかのように制御される。これにより、焦点Pでは、各スピーカユニット101−1〜101−nの出力の位相が揃い音圧の山ができる。その結果、あたかも焦点Pに向かって音声ビームを放出するような指向性を持った音圧分布が得られる。また、スピーカをライン状でなく、マトリクス状に配置することで、3次元的な指向性を持った音声ビームを出力できる。
図4は、音声信号に対するビーム制御部8の処理を模式的に表す図である。遅延部80−Lは、入力されたLch音声信号に対してそれぞれ遅延時間を付加したスピーカユニット数分(n個)のLch音声信号を生成し、遅延部80−Rは、入力されたRch音声信号に対してそれぞれ遅延時間を付加したn個のRch音声信号を生成し、遅延部80−Cは、入力されたCch音声信号に対してそれぞれ遅延時間を付加したn個のCch音声信号を生成し、遅延部80−SLは、入力されたSLch音声信号に対してそれぞれ遅延時間を付加したn個のSLch音声信号を生成し、遅延部80−SRは、入力されたSRch音声信号に対してそれぞれ遅延時間を付加したn個のSRch音声信号を生成する。遅延部80−L,80−R,80−C,80−SL,80−SRが付加する遅延時間は、制御部6によりそれぞれ別々に設定される。
そして、加算器81−1は、遅延部80−L,80−R,80−C,80−SL,80−SRから出力されたスピーカユニット101−1用のLch,Rch,Cch,SLch,SRchの各音声信号を加算して音声信号AO−1を生成し、加算器81−2は、スピーカユニット101−2用のLch,Rch,Cch,SLch,SRchの各音声信号を加算して音声信号AO−2を生成し、加算器81−nは、スピーカユニット101−n用のLch,Rch,Cch,SLch,SRchの各音声信号を加算して音声信号AO−nを生成する。
増幅器9−1〜9−nは、それぞれビーム制御部8から出力された音声信号AO−1〜AO−nを増幅してスピーカユニット101−1〜101−nを駆動する。
操作部11は、例えばスピーカアレイ装置1の設置時にユーザからの各種の設定入力を受け付け、入力された情報を制御部6へ渡す。
表示部12は、制御部6から出力された制御信号に基づいてユーザに伝達する内容を表示する。
制御部6は、スピーカアレイ装置全体を制御し、音声ビーム設定モード時には、測定信号生成部7とビーム制御部8に試験音声ビームの掃引を行わせると同時に、このときの測定データをレベル測定部4に記録させ、測定データに基づいてビーム制御部8の設定を行う。
次に、本実施の形態のスピーカアレイ装置1の動作について説明する。図5は、スピーカアレイ装置1の音声ビーム設定モード時の動作を示すフローチャートである。まず、ユーザUは、スピーカアレイ10をリスニングルームの所望の位置に設置すると共に、マイクロフォン2を聴取位置に設置する。そして、ユーザUは、本体1hの操作部11を操作して、リスニングルームの音響状態を示す部屋音響タイプ情報を入力し、音声ビーム設定モードを実行させる(図5ステップS1)。
ユーザUは、部屋の音響状態が残響音の豊富な状態であれば、部屋音響タイプ情報を例えば「ライブ」とし、部屋の音響状態が残響音に乏しい状態であれば、部屋音響タイプ情報を例えば「デッド」とする。この部屋音響タイプ情報を入力するには、制御部6が選択画面を表示部12に表示させ、ユーザUが操作部11を操作して、「ライブ」又は「デッド」のどちらかを選択すればよい。
制御部6は、部屋音響タイプ情報が入力され、ユーザから音声ビーム設定モードの実行を指示されると、試験音声ビームの掃引を行うが、この掃引を行う際の初期放射角度を設定する(ステップS2)。ここで、試験音声ビームの掃引について説明する。図6は、スピーカアレイ装置1を設置したリスニングルーム20の上面透視図であり、本実施の形態の試験音声ビームの掃引動作を説明するための図である。図6(a)に示すようにスピーカアレイ10を、リスニングルーム20の前壁21の中央部における壁際に、スピーカアレイ10のバッフル板が前壁21と平行となり、後壁23と対向するように設置する。また、マイクロフォン2をユーザの聴取位置に設置する。このとき、マイクロフォン2の高さは、ユーザの耳の位置に合わせると良い。
スピーカアレイ装置1の制御部6は、測定信号生成部7からビーム制御部8に測定信号を出力させ、この測定信号に応じた試験音声ビーム30をスピーカアレイ10から出力させる。このとき、制御部6の指示により、ビーム制御部8は、図6(a)に示すようにスピーカアレイ10のバッフル板と平行な一方の方向(以下、0度方向と称する)からバッフル板と平行な他方の方向(以下、180度方向と称する)まで試験音声ビーム30の放射角度を漸次変更する掃引を行う。この掃引は、測定信号が入力されるビーム制御部8の遅延部の遅延時間を制御部6から設定して、試験音声ビーム30の焦点の位置を漸次変更することで実現できる。なお、ここでは1チャンネルの測定信号のみがビーム制御部8に入力されるので、遅延部80−L,80−R,80−C,80−SL,80−SRのうちいずれか1つに測定信号を入力すればよい。
このように、試験音声ビームの掃引を行うと、スピーカアレイ10から出力された試験音声ビームの放射角度θに応じて、リスニングルーム20の左壁22、後壁23、右壁24に試験音声ビームが反射する。このとき、マイクロフォン2で試験音声ビームの直接音や各壁で反射した間接音を集音する。A/Dコンバータ3は、マイクロフォン2が集音したアナログ音声信号をディジタル音声信号に変換し、レベル測定部4は、このディジタル音声信号を放射角度θと共に測定データとして記憶する。
例えば、図6(b)に示すように、放射角度θ=θ1の場合、試験音声ビーム30aは左壁22及び右壁24で反射してからマイクロフォン2に到達するので、θ1はLchの音声ビームを出力する角度としては不適である。また、放射角度θ=θ2の場合、試験音声ビーム30bは左壁22で反射してからマイクロフォン2に到達するので、θ2はLchの音声ビームを出力する角度としては適当な角度である。また、放射角度θ=θ3の場合、試験音声ビーム30cは左壁22及び後壁23で反射してからマイクロフォン2に到達するので、θ3はSLchの音声ビームを出力する角度としては適当な角度である。さらに、放射角度θ=θ4の場合、試験音声ビーム30dは直接マイクロフォン2に到達するので、θ4はCchの音声ビームを出力する角度としては適当な角度である。
このように、試験音声ビームの掃引とこの掃引によって得られた測定データの分析により各チャンネルの音声を出力する最適な放射角度を求めることができる。
ステップS2の処理は、この試験音声ビームの掃引時の初期放射角度θ0(例えば0度)を設定する処理であり、制御部6は、測定信号が入力されるビーム制御部8の遅延部に対して、初期放射角度θ0に応じた遅延時間を設定する。これにより、スピーカアレイ10から初期放射角度θ0の方向に試験音声ビームが出力される(ステップS3)。
そして、前述のとおり、レベル測定部4は、マイクロフォン2で集音され、A/Dコンバータ3でA/D変換されたディジタル音声信号を測定データとして記憶するレベル測定を行うが、このレベル測定には以下のような問題点がある。図7は、レベル測定の問題点を説明するための図であり、試験音声ビームの掃引動作によりレベル測定部4に記憶された測定データの一部である、あるピーク角度付近のレベルを示す図である。図7では、横軸を試験音声ビームの放射角度θ、縦幅をマイクロフォン2で集音した音声データのゲインとしている。図7において、Da1は、試験音声ビームの放射角度θを更新した直後にレベル測定を行うことを放射角度毎に繰り返した結果得られた測定データ、Da2は、試験音声ビームの放射角度θを更新してから一定時間後にレベル測定を行うことを放射角度毎に繰り返した結果得られた測定データである。
試験音声ビームの放射角度θを更新した直後にレベル測定を行う場合、直前に出力していた試験音声が十分に減衰していないため、マイクロフォン2は、放射角度更新後の試験音声ビームの直接音又は反射音だけでなく、更新直前の試験音声ビームの直接音又は反射音も集音することになる。このような信号の被りのために、測定データは、図7のDa1に示すようにピークレベルの低い傾斜の緩やかな波形となる。後述のように、ビーム角度検出部5は測定データのピークを検出して、各チャンネルの音声を出力する放射角度を検出するが、測定データDa1のような波形ではピーク検出が難しくなり、またピーク検出が可能であっても、検出精度が低下する可能性がある。
そこで、本実施の形態では、試験音声ビームの放射角度θの更新を開始してから例えば50msec程度の待ち時間(以下、ウエイトと呼ぶ)が経過した後にレベル測定を行う。これにより、更新直前の試験音声ビームによる信号の被りが軽減されるため、図7のDa2に示すように測定データのピークが先鋭化する。したがって、ピークの角度分解能が改善され、ピークを検出し易くなり、またピーク検出精度が向上する。
ウエイトは、更新直前の試験音声が十分に減衰、拡散する値、あるいは更新直前の試験音声の影響を伝搬距離的に無視できる値に設定すればよい。また、本実施の形態では、ステップS1で入力された部屋音響タイプ情報により、ウエイトを設定することも可能である。制御部6は、例えば部屋音響タイプ情報が「ライブ」を示している場合、ウエイトを初期値より長く設定することで、更新直前の試験音声の影響が少なくなるようにし、部屋音響タイプ情報が「デッド」を示している場合、ウエイトを初期値より短く設定することで、測定時間を短縮する。こうして、リスニングルームの音響状態に適したレベル測定を行うことができる。
図8は、試験音声ビームの放射角度θの更新とレベル測定のタイミングを示すタイミングチャートである。図8に示すように、試験音声ビームの放射角度をθn−1からθnに更新するには時間を要し、さらに放射角度の更新が終了してからレベル測定が開始されるまでに時間がかかる。これらの時間の合計値がウエイトである。制御部6は、試験音声ビームの放射角度θの更新を開始してからウエイトが経過した後に(ステップS4)、レベル測定部4にレベル測定を開始させ(ステップS5)、所定時間後にレベル測定を終了させる(ステップS6)。レベル測定部4は、測定開始から測定終了までの期間の音声レベル平均値を該当放射角度の測定データとして記憶する。
次に、制御部6は、現在の放射角度θに一定角度を加算することで、次の放射角度θを計算し(ステップS7)、計算した放射角度θが最大放射角度(例えば180度)を超えるかどうか判定する(ステップS8)。制御部6は、計算した次の放射角度θが最大放射角度以下の場合、測定信号が入力されるビーム制御部8の遅延部に対して、この放射角度θに応じた遅延時間を設定する。これにより、試験音声ビームの放射角度θが次の値に更新される(ステップS9)。こうして、試験音声ビームの放射角度θが最大放射角度に達するまで、ステップS4〜S9の処理が繰り返される。
制御部6は、ステップS7で計算した放射角度θの値が最大放射角度を超える場合(ステップS8においてYES)、試験音声ビームの掃引を終了する。掃引終了後、制御部6は、放射角度の検出処理をビーム角度検出部5に実施させる(ステップS10)。図9は、放射角度検出処理を説明するための図であり、図9(a)は試験音声ビームの掃引動作を示す上面透視図、図9(b)は試験音声ビームの掃引動作によりレベル測定部4に記憶された測定データを示す図である。図9(b)では、横軸を試験音声ビームの放射角度、縦幅をマイクロフォン2で集音した音声データのゲインとしている。
図9(b)に示す測定データから複数のピークを容易に検出するために、壁に反射した回数が2回までの音声ビームのみを検出可能なレベルに、閾値Thaが予め設定されている。ステップS10において、ビーム角度検出部5は、レベル測定部4の測定データを分析し、閾値Tha以上で、かつ最もレベルの高いピークPa3が得られたときの放射角度θa3(図9(a)の試験音声ビーム47の角度)をCchの音声を出力する放射角度とする。角度θa3をCchの音声の放射角度とする理由は、Cchの音声をユーザの聴取位置に直接放射するからである。なお、ビーム角度検出部5は、レベルが最大であっても、パルス幅が所定値以下のピークについてはノイズと見なして除外する。
続いて、ビーム角度検出部5は、図9(b)の横軸上でピークPa3の両側に存在する、閾値Tha以上のピークをPa3に近い方から順にサラウンドチャンネル、フロントチャンネルというように割り当てて、その放射角度を割り出す。すなわち、ビーム角度検出部5は、ピークPa1が得られたときの角度θa1(図9(a)の試験音声ビーム45の角度)をLchの音声ビームを出力する放射角度とし、ピークPa2が得られたときの角度θa2(試験音声ビーム46の角度)をSLchの音声ビームを出力する放射角度とし、ピークPa4が得られたときの角度θa4(試験音声ビーム48の角度)をSRchの音声ビームを出力する放射角度とし、ピークPa5が得られたときの角度θa5(試験音声ビーム49の角度)をRchの音声ビームを出力する放射角度とする。こうして、各チャンネルの音声を出力する最適な放射角度を求めることができ、ビーム角度検出部5は求めた放射角度を制御部6に通知する。
放射角度検出処理の終了後、制御部6は、ビーム制御部8の指向性設定を行う(ステップS11)。まず、制御部6は、Cchの音声の放射角度θa3の方向に焦点を設定して、この焦点に各スピーカユニット101から放射されるCchの音声が同時に到達するよう遅延部80−Cの遅延時間をスピーカユニット毎に計算して、計算した遅延時間を遅延部80−Cに設定する。スピーカユニット毎の遅延時間は、各スピーカユニット101−1〜101−nの空間座標と焦点の空間座標を基に一義的に計算できる。
同様に、制御部6は、Lchの音声の放射角度θa1の方向に焦点を設定して、この焦点に各スピーカユニット101から放射されるLchの音声が同時に到達するよう遅延部80−Lの遅延時間を計算して、遅延時間を遅延部80−Lに設定する。また、制御部6は、Rchの音声の放射角度θa5の方向に焦点を設定して、この焦点に各スピーカユニット101から放射されるRchの音声が同時に到達するよう遅延部80−Rの遅延時間を計算して、遅延時間を遅延部80−Rに設定する。また、制御部6は、SLchの音声の放射角度θa2の方向に焦点を設定して、この焦点に各スピーカユニット101から放射されるSLchの音声が同時に到達するよう遅延部80−SLの遅延時間を計算して、遅延時間を遅延部80−SLに設定する。さらに、制御部6は、SRchの音声の放射角度θa4の方向に焦点を設定して、この焦点に各スピーカユニット101から放射されるSRchの音声が同時に到達するよう遅延部80−SRの遅延時間を計算して、遅延時間を遅延部80−SRに設定する。これで、ステップS11の指向性設定が終了する。
以上の設定により、通常の聴取時において、Lch,Rch,Cch,SLch,SRchの各音声信号がスピーカアレイ装置1に入力されると、図10に示すように、Cchの音声はユーザUの聴取位置に直接到達し、Lchの音声はリスニングルーム20の左壁22で反射した後に聴取位置に到達し、Rchの音声は右壁24で反射した後に聴取位置に到達し、SLchの音声は左壁22で反射し、更に後壁23で反射した後に聴取位置に到達し、SRchの音声は右壁24で反射し、更に後壁23で反射した後に聴取位置に到達する。こうして、ユーザUは、聴取位置において5.1チャンネルのサラウンド音場を楽しむことができる。
以上のように、本実施の形態では、従来のスピーカアレイ装置において困難であった指向性の設定を容易かつ素早く行うことができる。また、試験音声ビームを掃引して、その測定結果から各音声の放射角度を決定するようにしたので、スピーカアレイ装置を設置するリスニングルームの形状や家具の配置などにかかわらず、ユーザでも簡単かつ適切に設定を行うことができる。また、本実施の形態では、試験音声ビームの放射角度の更新を開始してからウエイトが経過した後にレベル測定を行うことにより、更新直前の試験音声ビームの影響や角度更新中のノイズ等を排除することができるので、測定データのピークの角度分解能を改善することができ、ピーク検出を容易にし、またピーク検出精度を向上させることができる。その結果、本実施の形態では、各チャンネルの音声を出力する最適な放射角度を容易かつ正確に求めることができる。
なお、試験音声ビームの掃引のときに用いる測定信号は、相関性がなく、かつスピーカアレイ装置1によって指向性の制御が可能な周波数帯域に制限された音声信号であることが好ましい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態においても、スピーカアレイ装置の構成は第1の実施の形態と同様であるので、第1の実施の形態の符号を用いて説明する。本実施の形態の制御部6と増幅器9は、ユーザによって入力された部屋音響タイプ情報に基づいて、試験音声ビームの信号レベルを最適値に制御するレベル制御手段を構成している。
すなわち、制御部6は、例えば部屋音響タイプ情報が「ライブ」を示している場合、試験音声ビームのレベルを初期値より下げることで、試験音声の多重反射が測定データに影響を与えることを回避する。また、制御部6は、部屋音響タイプ情報が「デッド」を示している場合、試験音声ビームのレベルを初期値より上げることで、残響音に乏しく反射音が得られにくいリスニングルームの場合でも、信号ピークが先鋭な測定データが得られるようにする。このような試験音声ビームのレベル制御は、制御部6から増幅器9(9−1〜9−n)のゲインを制御することで実現できる。その他の動作は第1の実施の形態と同じである。
以上のように、本実施の形態では、リスニングルームの音響状態に応じて試験音声ビームのレベルを最適化することにより、レベル測定の精度の環境依存性を緩和することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態においても、スピーカアレイ装置の構成は第1の実施の形態と同様であるので、第1の実施の形態の符号を用いて説明する。本実施の形態の制御部6とレベル測定部4は、ユーザによって入力された障害物情報に基づいて、測定データとして収集する音声の周波数帯域を最適値に制御する帯域制御手段を構成している。障害物情報は、リスニングルーム内の音の聴取に影響を与える障害物の配置状況(障害物の多寡)を示すものであり、試験音声ビームの掃引を開始する前にユーザによって入力される。
図11は、本実施の形態の効果を説明するための図である。図11(a)は放射角度θbで試験音声ビーム30を出力したときの様子をある周波数帯域について示した上面透視図、図11(b)は同試験音声ビーム30を出力したときの様子を図11(a)の場合よりも低い周波数帯域で示した上面透視図、図11(c)は図11(a)の場合の周波数帯域で収集された測定データを示す図、図11(d)は図11(b)の場合の周波数帯域で収集された測定データを示す図である。なお、θbはLchの音声を出力すべき放射角度とする。
図11(a)に示すように、試験音声ビーム30の経路上に家具等の障害物50が置かれていると、図11(c)に示すように、レベル測定部4が収集した測定データでは本来ピークが生じるはずの放射角度θbでレベルが低下する。このため、ビーム角度検出部5は、θbとは別の角度をLchの音声を出力すべき放射角度として検出することになり、放射角度の検出に誤りが生じることになる。
そこで、本実施の形態の制御部6は、ユーザによって入力された障害物情報が家具等の障害物が多いことを示している場合、レベル測定部4を制御して、レベル測定部4が収集する測定データの周波数帯域を初期値よりも低くする。試験音声ビームの元となる測定信号は、様々な周波数成分を含む信号である。このような様々な成分の中からどのような周波数帯域を測定データとして収集するかは、レベル測定部4内のバンドパスフィルタ(不図示)によって決定される。したがって、このバンドパスフィルタの通過帯域を変更することで、レベル測定部4が収集する測定データの周波数帯域を低くすることができる。
前述のとおり、試験音声ビームは様々な周波数成分を含む信号であるため、その指向性は一様ではなく、高音域になるほど指向性が強くなり、低音域になるほど指向性が弱くなるという性質がある。したがって、スピーカアレイ装置1によって指向性の制御が可能な周波数帯域の範囲内で、レベル測定部4のバンドパスフィルタの通過帯域を低くして、測定データの周波数帯域を低くすることにより、角度分解能を落として障害物の影響を少なくすることができる。その結果、図11(d)のような測定データが得られ、ビーム角度検出部5はLchの音声を出力すべき放射角度としてθbを検出するため、聴感と検出角度のずれを緩和することができる。
以上のように、本実施の形態では、リスニングルームの障害物の配置状況に応じて測定データの周波数帯域を最適化することにより、障害物の配置状況が測定精度に与える影響を緩和することができる。
本発明は、スピーカアレイ装置に適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るスピーカアレイ装置の構成を示すブロック図である。 図1のスピーカアレイのスピーカユニットの配置例を示す正面図である。 スピーカアレイ装置による指向性制御の原理を説明するための図である。 図1のスピーカアレイ装置におけるビーム制御部の処理を模式的に表す図である。 図1のスピーカアレイ装置の音声ビーム設定モード時の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における試験音声ビームの掃引動作を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態におけるレベル測定の問題点を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態における試験音声ビームの放射角度の更新とレベル測定のタイミングを示すタイミングチャートである。 本発明の第1の実施の形態における放射角度検出処理を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態においてスピーカアレイにより実現されるサラウンドシステムを示す上面透視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るスピーカアレイ装置の効果を説明するための図である。 スピーカアレイ装置単体でサラウンドシステムを実現する例を示す上面透視図である。
符号の説明
1…スピーカアレイ装置、2…マイクロフォン、3…A/Dコンバータ、4…レベル測定部、5…ビーム角度検出部、6…制御部、7…測定信号生成部、8…ビーム制御部、9…増幅器、10…スピーカアレイ、11…操作部、12…表示部。

Claims (4)

  1. マトリクス状又はライン状に配置した複数のスピーカユニットからなるスピーカアレイと、
    通常の聴取時に、外部から入力されたマルチチャンネルの音声信号の各々に遅延時間を付加して、これらマルチチャンネルの音声信号に応じた音声がそれぞれ別々の指向性で放射されるように前記スピーカアレイを駆動する指向性制御手段と、
    この指向性制御手段の設定時に、前記スピーカアレイから測定信号に応じた試験音声ビームを放射させると共に、この試験音声ビームの放射角度を漸次変更する掃引を行う音声ビーム掃引手段と、
    前記スピーカアレイが設置された部屋の聴取位置に設置され、前記試験音声ビームの直接音及び反射音を集音するマイクロフォンと、
    前記掃引時に前記マイクロフォンが集音した音声の信号レベルと前記試験音声ビームの放射角度との関係を測定データとして記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された測定データの信号ピークとこの信号ピークが得られたときの試験音声ビームの放射角度から、前記マルチチャンネルの音声を出力すべき放射角度をチャンネル毎に求める角度検出手段と、
    前記角度検出手段が求めた放射角度から前記マルチチャンネルの音声の指向性をチャンネル毎に決定して、この指向性に対応する前記遅延時間を前記指向性制御手段にチャンネル毎に設定する設定手段とを有し、
    前記記憶手段は、前記試験音声ビームの放射角度が更新されてから所定の待ち時間が経過した後に前記測定データを収集して記憶することを、前記試験音声ビームの放射角度が更新される度に行うことを特徴とするスピーカアレイ装置。
  2. 請求項1記載のスピーカアレイ装置において、
    さらに、前記スピーカアレイが設置された部屋の音響状態に応じて前記待ち時間を設定する待ち時間設定手段を有することを特徴とするスピーカアレイ装置。
  3. マトリクス状又はライン状に配置した複数のスピーカユニットからなるスピーカアレイと、
    通常の聴取時に、外部から入力されたマルチチャンネルの音声信号の各々に遅延時間を付加して、これらマルチチャンネルの音声信号に応じた音声がそれぞれ別々の指向性で放射されるように前記スピーカアレイを駆動する指向性制御手段と、
    この指向性制御手段の設定時に、前記スピーカアレイから測定信号に応じた試験音声ビームを放射させると共に、この試験音声ビームの放射角度を漸次変更する掃引を行う音声ビーム掃引手段と、
    前記掃引時に前記スピーカアレイが設置された部屋の音響状態に応じて前記試験音声ビームの信号レベルを制御するレベル制御手段と、
    前記スピーカアレイが設置された部屋の聴取位置に設置され、前記試験音声ビームの直接音及び反射音を集音するマイクロフォンと、
    前記掃引時に前記マイクロフォンが集音した音声の信号レベルと前記試験音声ビームの放射角度との関係を測定データとして記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された測定データの信号ピークとこの信号ピークが得られたときの試験音声ビームの放射角度から、前記マルチチャンネルの音声を出力すべき放射角度をチャンネル毎に求める角度検出手段と、
    前記角度検出手段が求めた放射角度から前記マルチチャンネルの音声の指向性をチャンネル毎に決定して、この指向性に対応する前記遅延時間を前記指向性制御手段にチャンネル毎に設定する設定手段とを有することを特徴とするスピーカアレイ装置。
  4. マトリクス状又はライン状に配置した複数のスピーカユニットからなるスピーカアレイと、
    通常の聴取時に、外部から入力されたマルチチャンネルの音声信号の各々に遅延時間を付加して、これらマルチチャンネルの音声信号に応じた音声がそれぞれ別々の指向性で放射されるように前記スピーカアレイを駆動する指向性制御手段と、
    この指向性制御手段の設定時に、前記スピーカアレイから測定信号に応じた試験音声ビームを放射させると共に、この試験音声ビームの放射角度を漸次変更する掃引を行う音声ビーム掃引手段と、
    前記スピーカアレイが設置された部屋の聴取位置に設置され、前記試験音声ビームの直接音及び反射音を集音するマイクロフォンと、
    前記掃引時に前記マイクロフォンが集音した音声の信号レベルと前記試験音声ビームの放射角度との関係を測定データとして記憶する記憶手段と、
    前記スピーカアレイが設置された部屋内の障害物の配置状況に応じて、前記測定データとして記憶される音声の周波数帯域を決定する帯域制御手段と、
    前記記憶手段に記憶された測定データの信号ピークとこの信号ピークが得られたときの試験音声ビームの放射角度から、前記マルチチャンネルの音声を出力すべき放射角度をチャンネル毎に求める角度検出手段と、
    前記角度検出手段が求めた放射角度から前記マルチチャンネルの音声の指向性をチャンネル毎に決定して、この指向性に対応する前記遅延時間を前記指向性制御手段にチャンネル毎に設定する設定手段とを有することを特徴とするスピーカアレイ装置。
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