JP5286739B2 - 音像定位パラメータ算出装置、音像定位制御装置、音像定位装置及びプログラム - Google Patents

音像定位パラメータ算出装置、音像定位制御装置、音像定位装置及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、音像を定位させるための技術に関する。
劇場やホールといった施設においては、舞台上の演者の声や歌唱音声の音量を補充するために、スピーカを用いて演者の声や歌唱音声を拡大する方法が提案されている。このような場合においては、マイクロホンによって演者の音声を収音し、収音した音声を複数のスピーカを用いてそれぞれの演者の位置に音像定位させることにより、聴取者にスピーカの存在を意識させることなく演者の音声を補充するものもある。このように演者の音声を音像定位させる場合においては、スピーカの音量レベルを調整するのみならず、各スピーカに供給するオーディオ信号の遅延時間を調整することによって、ハース効果を用いて音像を定位させているものもある。非特許文献1や非特許文献2においては、このような舞台音響において施設内の音響をシミュレーションする装置が提案されている。また、特許文献1においては、音場の特性を調整するための音場制御装置において、音響信号の遅延量と出力レベルの設定値を直感的に把握し易い態様で表示し、これらのパラメータの設定作業の効率を改善する技術が提案されている。
"http://www.outboard.co.uk/pages/timaxsoftware.htm" "http://www.meyersound.com/products/lcs_series/matrix3/surround_panning.htm" 特開2004−333592号公報
ところで、演劇やオペラ等は、同じ演目を複数の異なる施設で上演する場合がある。この場合は、同じ演目においては演者の声を同じ位置に音像定位させる必要がある。しかしながら、施設の大きさ、スピーカの設置位置、演者と聴取位置との位置関係等は、施設のそれぞれで異なるため、従来では、施設の大きさやスピーカの設置位置に応じて音像を定位させるための音響特性をそれぞれの施設に合わせて調整する必要があった。このような音響特性の調整は、舞台監督等の作業者がそれぞれの施設毎に手作業で設計する必要があり、作業者の経験や能力に依存する要素が大きかった。また、施設の数だけ音響特性の設計を行う必要があり、会場の数が多い場合は特にその作業は煩雑であった。特許文献1に記載の技術では、音響信号の遅延量と出力レベルの設定値を作業者は直感的に把握し易くなるものの、作業者が手作業で設計する必要があり、その作業は煩雑であった。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、複数の異なる施設において同様の音像定位を行う際に、音像定位設定に係る作業者の作業負荷を軽減することのできる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明の好適な態様である音像定位パラメータ算出装置は、基準となる空間において放音手段から放音される音の音像を予め定められた位置に定位させるための、前記放音手段に供給するオーディオ信号のレベルを調整する基準レベル値及び該オーディオ信号の遅延時間を調整する基準遅延時間値を記憶する基準値記憶手段と、記放音手段から放音される音のレベルと遅延時間とを示す基準音響特性データを記憶する基準音響特性データ記憶手段と、対象となる空間において、対象放音手段から放音される音のレベルと遅延時間とを示す対象音響特性データを取得する音響特性取得手段と、前記基準音響特性データのレベルと前記対象音響特性データのレベルとの差分値および前記基準音響特性データの遅延時間前記対象音響特性データの遅延時間との差分値をそれぞれ算出する差分算出手段と、前記基準値記憶手段に記憶された基準レベル値及び基準遅延時間値と前記差分算出手段により算出されたレベルおよび遅延時間の各差分とから、前記基準となる空間における音像の定位位置と前記対象となる空間における音像の定位位置との差分が減少するように、前記対象となる空間において前記対象放音手段に供給するオーディオ信号のレベルを調整するためのレベル調整値及び該オーディオ信号の遅延時間を調整するための遅延時間調整値を算出するパラメータ値算出手段とを具備することを特徴とする。
また、本発明の好適な態様である音像定位制御装置は、上述の音像定位パラメータ算出装置と、前記パラメータ値算出手段により算出されたレベル調整値を、前記オーディオ信号のレベルを調整するレベル調整手段に供給するとともに、前記パラメータ値算出手段により算出された遅延時間調整値を、前記オーディオ信号の遅延時間を調整する遅延時間調整手段に供給するパラメータ供給手段とを具備することを特徴とする。
上述の態様において、前記パラメータ値算出手段により算出されたレベル調整値及び遅延時間調整値を、前記対象となる空間毎に複数記憶するパラメータ記憶手段と、前記対象となる空間を指定する指定手段とを具備し、前記パラメータ供給手段は、前記指定手段によって指定された空間に対応するレベル調整値及び遅延時間調整値を前記パラメータ記憶手段から読み出し、読み出したレベル調整値を前記レベル調整手段に供給するとともに、読み出した遅延時間調整値を前記遅延時間調整手段に供給してもよい。
また、本発明の好適な態様である音像定位装置は、上述の音像定位制御装置と、収音手段から出力されるオーディオ信号のレベルを、前記パラメータ供給手段により供給されるレベル調整値に従って調整するレベル調整手段と、収音手段から出力されるオーディオ信号の遅延時間を、前記パラメータ供給手段により供給される遅延時間調整値に従って調整する遅延時間調整手段と、前記レベル調整手段によりレベルが調整されるとともに前記遅延時間調整手段により遅延時間が調整されたオーディオ信号を前記対象放音手段に供給する出力手段とを具備することを特徴とする。
上述の態様において、前記レベル調整手段によりレベルが調整されるとともに前記遅延時間調整手段により遅延時間が調整されたオーディオ信号の周波数特性を調整するイコライザ手段を具備してもよい。
本発明によれば、複数の異なる施設において同様の音像定位を行う際に、音像定位設定に係る作業者の作業負荷を軽減することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
<A:構成>
図1は、この発明の一実施形態である音像定位システムの構成を示すブロック図である。この音像定位システムは、劇場やホール等の施設において、舞台上の演者の声や歌唱音声や楽器の音(以下、単に「音声」という)の音像を定位させるためのシステムである。この音像定位システムは、舞台上の演者の音声を収音するm個のマイクロホン10−k(1≦k≦m)と、各マイクロホン10−kにおいて生成される各オーディオ信号をレベル調整、遅延時間調整してミキシングし、ミキシングした後のオーディオ信号をn個のスピーカ20−j(1≦j≦n)に供給する音像定位装置30と、供給されるオーディオ信号に応じて放音するn個のスピーカ20−jと、音像定位に係る各種パラメータを音像定位装置30に供給するコンピュータ装置40と、聴取位置における音響特性(遅延時間や減衰レベル)を測定するためのマイクロホン50とによって構成されている。
マイクロホン10−kはそれぞれ、舞台上の演者の声や歌唱音声を収音する収音手段である。マイクロホン10−kはそれぞれ、演者毎等の舞台上の複数の異なる位置に設けられ、それぞれの位置で収音し、収音した音声を表すオーディオ信号を出力する。スピーカ20−jはそれぞれ、供給されるオーディオ信号に応じたレベルで放音する放音手段である。スピーカ20−jは、舞台上又は舞台付近等に設けられ、舞台上の演者の声や歌唱音声の音量を補充する役割を担っている。
音像定位装置30は、m個の入力部31−k(1≦k≦m)を備えている。入力部31−kは、m個のマイクロホン10−kのそれぞれに対応して設けられ、マイクロホン10−kから出力されるオーディオ信号がそれぞれ入力される。音像定位制御部32は、入力された各オーディオ信号に対してレベルを調整する機能と遅延時間を調整する機能とを備え、コンピュータ装置40から供給されるパラメータに応じて、入力部31−kに入力されたオーディオ信号の音圧レベルの調整や遅延調整を行う。音像定位制御部32は、調整したオーディオ信号をミキシングして出力部33−j(1≦j≦n)に出力する。n個の出力部33−jは、n個のスピーカ20−jにそれぞれ接続されており、音像定位制御部32から供給されるオーディオ信号をスピーカ20−jに供給する。
次に、図2を参照しつつ音像定位装置30の音像定位制御部32の構成の詳細について説明する。図2は、音像定位制御部32の構成の一例を示すブロック図である。図において、レベル調整部321−k−j(1≦k≦m,1≦j≦n)はそれぞれ、コンピュータ装置40から供給されるパラメータに応じてオーディオ信号のレベルを調整する。また、遅延調整部322−k−j(1≦k≦m,1≦j≦n)はそれぞれ、コンピュータ装置40から供給されるパラメータに応じてオーディオ信号の遅延時間を調整する。ミキシング部323−j(1≦j≦n)は、遅延調整部322−k−jから出力される各オーディオ信号をミキシングする。アンプ324−j(1≦j≦n)は、ミキシング部323−jから出力されるオーディオ信号を増幅し、出力部33−jへ出力する。出力部33−jへ出力されたオーディオ信号はスピーカ20−jへ出力される。このとき、コンピュータ装置40から供給される各種パラメータが、各スピーカ20−jから放音される音の音像が所定の位置に定位されるように予め設定されていることにより、ステージ上の音声がそれぞれの演者の位置で音像定位されて放音される。
コンピュータ装置40は、レベル調整や遅延時間調整のためのパラメータを音像定位装置30に供給する装置であり、例えばパーソナルコンピュータである。コンピュータ装置40は、音像定位装置30と通信可能に接続されている。図3は、コンピュータ装置40の構成の一例を示すブロック図である。図において、制御部41は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)を備え、ROM又は記憶部42に記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行することにより、バスを介してコンピュータ装置40の各部を制御する。記憶部42は、制御部41によって実行されるコンピュータプログラムやその実行時に使用されるデータを記憶するための記憶手段であり、例えばハードディスク装置である。表示部43は、液晶パネルを備え、制御部41による制御の下に各種の画像を表示する表示手段である。操作部44は、例えばキーボードやマウス等を備え、コンピュータ装置40の操作者による操作に応じた信号を制御部41に出力する。なお、この実施形態では、表示部43と操作部44がコンピュータ装置40に含まれている場合について説明するが、表示部43や操作部44がコンピュータ装置40に外付けされる形式であってもよい。通信部45は、音像定位装置30との間でデータの授受を行う。
この実施形態では、コンピュータ装置40と音像定位装置30とが別体として構成される例について説明するが、コンピュータ装置40が音像定位装置30に内蔵される構成であってもよい。
コンピュータ装置40の記憶部42は、図示のように、基準インパルス応答データ記憶領域421と基準パラメータ記憶領域422と施設毎パラメータ記憶領域423とを有している。基準インパルス応答データ記憶領域421には、作業者が音像定位の基準となる施設として選択した施設(以下「基準施設」という)において、作業者が各スピーカ20−jを基準施設内の所望の位置に配置するとともに各種パラメータを所望の状態に設定した状態における、基準施設内の予め定められた聴取位置において測定されるインパルス応答(以下「基準インパルス応答」という)を示す基準インパルス応答データが各スピーカ20−j毎に記憶される。図4は、或る基準施設Xにおけるスピーカ20−jの配置の一例を示す図であり、図5は、基準インパルス応答データの内容の一例を示す図である。図4に示す例においては、スピーカ20−A,20−B,20−Cの3つのスピーカが基準施設X内に配置されており、聴取位置Sにおいて演者の音声が聴取される状態を示している。また、図5は、図4に例示するスピーカの配置状態において、聴取位置Sにおける各スピーカ20−A,20−B,20−Cのインパルス応答を示している。
次に、記憶部42の基準パラメータ記憶領域422には、基準施設において音像定位装置30が音像を定位する際に用いられるパラメータの各値(以下「基準値」)が記憶されている。図6は、基準パラメータ記憶領域422に記憶された基準値の一例を示す図である。図示のように、この記憶領域には、オーディオ信号のレベルを調整するためのレベルパラメータの基準値とオーディオ信号の遅延時間を調整するための遅延パラメータの各基準値とが記憶される。図6に示す例においては、レベル調整部321−k−j(1≦k≦m,1≦j≦n)のそれぞれに供給するレベルパラメータの基準値がマトリクス状に記憶されているとともに、遅延時間調整部322−k−j(1≦k≦m,1≦j≦n)のそれぞれに供給する遅延時間パラメータの基準値がマトリクス状に記憶されている。これらの各基準値は、作業者が基準施設において所望する態様で音像定位させるために手作業で設定する。
次に、施設毎パラメータ記憶領域423には、基準施設の音像定位を再現する対象となる各施設(以下「対象施設」という)において音像定位装置30が音像定位する際に用いられるパラメータの各値が施設毎に記憶される。図7は、施設毎パラメータ記憶領域423に記憶されるパラメータの各値の一例を示す図である。図示のように、この記憶領域には、レベルパラメータと遅延パラメータとが施設毎に記憶される。コンピュータ装置40の制御部41は、パラメータ基準値と基準施設と各施設とのインパルス応答の差分とに基づいて、施設毎のパラメータ値を算出する。
<B:動作>
次に、この実施形態の動作について説明する。
<B−1:基準インパルス応答データ登録動作>
まず、基準インパルス応答データの登録動作について説明する。舞台監督等の作業者は、基準となる基準施設において、スピーカを所望する位置に配置するとともに、各スピーカについてレベル調整や遅延時間調整を行い、ハース効果等を利用した音像定位調整を手作業で行う。各スピーカの位置やレベル調整、遅延時間調整が決定すると、作業者は、レベルを調整するためのレベルパラメータの基準値と、遅延時間を調整するための遅延パラメータの基準値とを、基準パラメータ記憶領域422に記憶する。これにより、基準パラメータ記憶領域422には、基準施設において音像を所望の位置に定位させるためのレベルパラメータの基準値と遅延パラメータの基準値とが記憶されることとなる。レベル調整部321−k−jと遅延調整部322−k−jに、基準パラメータ記憶領域422に記憶された基準値が供給され、レベル321−k−jにおいて供給されるパラメータに応じたレベル調整が行われるとともに遅延調整部322−k−jにおいて供給されるパラメータに応じた遅延時間調整が行われることにより、スピーカ20−jからは、作業者が所望する態様に音像定位された音が放音される。
次いで、作業者は、基準施設内の予め定められた聴取位置にマイクロホン50を設置し、各スピーカ20−jについて、各スピーカと受音点との距離による遅延時間と減衰レベルを測定するための操作を、コンピュータ装置40の操作部44を用いて行う。この実施形態では、各スピーカと受音点との距離による遅延時間と減衰レベルを測定するために、各スピーカ20−jについてのインパルス応答を測定するが、インパルス応答を測定するに限らず、各スピーカと受音点との距離による遅延時間と減衰レベルを測定するものであればこれ以外であってもよい。操作部44は、操作された内容に応じた信号を制御部41へ出力し、制御部41は、操作部44から供給される信号に応じて、インパルス応答を測定する旨の信号を音像定位装置30へ出力する。音像定位装置30は、コンピュータ装置40からの信号に基づいて、インパルス応答を測定するための、パルス音を示すオーディオ信号を各スピーカに供給する。これにより、各スピーカ20−jからパルス音が放音される。
各スピーカ20−jから放音されたパルス音は、マイクロホン50で収音され、オーディオ信号に変換されてコンピュータ装置40へ出力される。コンピュータ装置40の制御部41は、マイクロホン50から供給されるオーディオ信号を解析して得られる各スピーカ20−j毎のインパルス応答(図5に例示)を示すデータを、基準インパルス応答データとして基準インパルス応答データ記憶領域421に記憶する。
<B−2:施設毎パラメータ値算出動作>
次に、施設毎のパラメータの算出動作について説明する。基準インパルス応答データを測定した基準施設と異なる施設で音像を定位させる場合には、まず、作業者は、その施設で使用できるスピーカ20−jを設置可能な位置に配置する。
図8は、基準施設Xとは異なる施設Yにおいて設置したスピーカの配置の一例を示す図である。図8に示す例においては、施設Yにおいては、図4に示したスピーカ20−Bに代えてスピーカ20−bが設置され、また、図4に示したスピーカ20−Cに代えてスピーカ20−cが設置される。まず、舞台監督等の作業者は、施設Yにおいて、スピーカ20−jを所望する位置に配置する。スピーカを所望の位置に配置すると、作業者は、マイクロホン50を施設内の聴取位置Sに設置し、インパルス応答を測定するための操作をコンピュータ装置40の操作部44を用いて行う。操作部44は、操作された内容に応じた信号を制御部41へ出力し、制御部41は、操作部44から供給される信号に応じて音像定位装置30にパルス音を放音させるための信号を出力する。音像定位装置30は、コンピュータ装置40からの信号に基づいて、パルス音をスピーカ20−jから放音させる。
コンピュータ装置40の制御部41は、マイクロホン50から供給されるオーディオ信号によって、インパルス応答をスピーカ20−j毎に測定し、複数のスピーカ20−jの測定されたインパルス応答を示すインパルス応答データを生成する。図9は、図8に例示する施設Yにおいて測定されたスピーカ20−A,20−b,20−cのインパルス応答の一例を示す図である。
次いで、制御部41は、基準インパルス応答データ記憶領域421に記憶された基準インパルス応答と対象施設毎に測定されたインパルス応答(以下「対象インパルス応答」という)との差分を算出する。次いで、制御部41は、基準パラメータ記憶領域422に記憶された基準値と算出した差分とから、基準施設の聴取位置における音像の定位位置と測定施設における音像の定位位置との差分が減少するように、測定施設においてスピーカ20−jに供給するオーディオ信号のレベルを調整するためのレベルパラメータ値と遅延時間を調整するための遅延パラメータ値とを算出する。このパラメータ値算出処理について、図面を参照しつつ説明する。
制御部41は、まず、基準施設において用いられたスピーカ(以下「基準スピーカ」という)の数と、測定された施設において用いられたスピーカ(以下「対象スピーカ」という)の数とを比較する。数が一致する場合には、制御部41は、基準スピーカと対象スピーカとを1対1で対応付ける。例えば、遅延時間の差分が最も小さくなるように1対1で対応付けるようにしてもよい。図5及び図9に示す例においては、基準スピーカ20−Bと対象スピーカ20−bとが対応付けられ、基準スピーカ20−Cと対象スピーカ20−cとが対応付けられる。次いで、制御部41は、対象インパルス応答のレベルと基準インパルス応答のレベルとの差分だけ、レベルが調整されるように施設毎のレベルパラメータの値を決定するとともに、対象インパルス応答の遅延時間と基準インパルス応答の遅延時間との差分だけ、遅延時間が調整されるように施設毎の遅延時間パラメータの値を決定する。具体的には、例えば、基準インパルス応答が図5に示すものであり、対象インパルス応答が図9に示すものである場合には、制御部41は、図9に示すような、対象スピーカ20−bのレベルがΔL1だけ大きくなるようにパラメータを決定(補正)し、また、対象スピーカ20−bの遅延時間がΔt1だけ小さくなるようにパラメータ値を決定(補正)する。このように各パラメータを補正して、対象スピーカの遅延時間とレベルを基準スピーカの遅延時間とレベルにそれぞれ近似させる。
例えば、対象施設Yの舞台が基準施設Xよりも狭く、スピーカ20−B,20−Cを設置できない場合等においては、スピーカ20−B,20−Cとは異なるスピーカ20−b,20−cを設置する場合等がある。このような場合においては、スピーカ20−B,20−Cの音量レベルとスピーカ20−b,20−cの音量レベルとは異なるから、基準施設Xと同様のレベル設定や遅延設定を行ったとしても、基準施設Xと同様の音響効果(所望する位置への音像定位)を得ることはできない。
これに対しこの実施形態では、施設の形状や使用可能なスピーカが施設毎に異なる場合であっても、それぞれの施設において、他の施設と同様の音響効果(音像定位)を得るためのパラメータの各値を音像定位装置が自動的に算出することができる。
次に、スピーカ20−jの数が基準施設と対象施設とで異なる場合のパラメータ値算出処理について、図面を参照しつつ説明する。図10は、基準施設Xよりも設置するスピーカの数が多い場合のスピーカの配置の一例を示す図であり、図11は、図10に例示する場合において測定されるインパルス応答の一例を示す図である。また、図12は、基準施設Xよりも設置するスピーカの数が少ない場合のスピーカの配置の一例を示す図であり、図13は、図12に例示する場合において測定されるインパルス応答の一例を示す図である。図10や図12に例示するように、スピーカの数が基準施設と異なる場合においては、制御部41は、対象スピーカ毎に、遅延時間の差分が予め定められた範囲内である基準スピーカを対応付ける(図11,図13参照)。なお、対応付けの方法はこれに限らず、例えば、遅延時間の差分が最小となる基準スピーカと対象スピーカとを対応付けるようにしてもよい。このとき、図10や図12に示すように、対象スピーカと基準スピーカとが1対1で対応するものとしないものがある。この場合、制御部41は、1対1で対応しているスピーカについては、上述と同様の処理を行って、レベルパラメータ及び遅延パラメータの各値を決定する。
一方、1対1で対応していないスピーカについては、制御部41は、以下のようにしてパラメータの各値を決定する。まず、1つの基準スピーカに対して複数の対象スピーカが対応付けられている場合(例えば、図10参照)には、制御部41は、複数のスピーカのレベルの総和が基準スピーカのレベルとなるように、レベルパラメータの値を決定するとともに、複数のスピーカの各遅延時間のそれぞれが、基準スピーカの遅延時間となるように、遅延パラメータの値を決定する。具体的には、対象スピーカ20−c’及び20−c”のレベルの総和が対応する基準スピーカ20−Cのレベルとなるようにし、対象スピーカ20−c’および20−c”の遅延時間が対応する基準スピーカ20−Cの遅延時間となるようにする。
また、1つの対象スピーカに対して複数の基準スピーカが対応付けられている場合(例えば、図12参照)には、制御部41は、複数の基準スピーカのレベルの総和が対象スピーカのレベルになるように、レベルパラメータの各値を決定するとともに、対象スピーカの遅延時間が複数の基準スピーカの遅延時間の平均値となるように、遅延パラメータの値を決定する。具体的には、基準スピーカ20−Bと20−Cとのレベルの総和が対象スピーカ20−cのレベルとなるようにし、対象スピーカ20−cの遅延時間が基準スピーカ20−Bと20−Cの遅延時間の平均値となるようにする。または、対象スピーカの応答に複数の遅延時間を重畳して、複数の応答を作成した後、それぞれの応答を対応する基準スピーカに近似するようにパラメータを設定しても良い。
以上のようにして、制御部41は、レベルパラメータ及び遅延パラメータの値を施設毎に算出し、算出したパラメータ値を施設毎に施設毎パラメータ記憶領域423に記憶する。
<B−3:音像定位動作>
次に、算出されたパラメータを用いてスピーカ20−jから放音される音の音像を定位させる動作について説明する。まず、作業者は、施設毎パラメータ記憶領域423に記憶されたパラメータのうちのいずれか、すなわち複数の施設のうちのいずれかを指定する操作を行う。操作部44は操作された内容に応じた操作信号を制御部41へ出力し、制御部41は、操作部44からの信号に基づいて、施設毎パラメータ記憶領域423に記憶されたパラメータのうちのいずれかを選択する。制御部41は、選択したレベルパラメータ及び遅延パラメータを施設毎パラメータ記憶領域423から読み出し、読み出したレベルパラメータをレベル調整部321−k−jに供給するとともに、読み出した遅延時間パラメータを遅延調整部322−k−jに供給する。
音像定位装置30は、マイクロホン10−kから供給されるオーディオ信号のそれぞれについて、コンピュータ装置40から供給されるパラメータに基づいてレベル調整及び遅延時間調整を行う。すなわち、レベル調整部321−k−jは、コンピュータ装置40から供給されるレベルパラメータに基づいて、入力部31−kに入力されるオーディオ信号のレベル調整を行う。また、遅延調整部322−k−jは、レベル調整部321−k−jから供給されるオーディオ信号の遅延時間を、コンピュータ装置40から供給される遅延パラメータに基づいて調整する。レベル調整部321−k−jによりレベルが調整されるとともに遅延調整部322−k−jにより遅延時間が調整されたオーディオ信号は、ミキシング部323−jでミキシングされ、アンプ324−jで増幅された後、出力部33−jを介してスピーカ20−jに出力される。このとき、コンピュータ装置40から供給される各パラメータは、基準施設の聴取位置における音像の定位位置と実際の施設の聴取位置における音像の定位位置との差分がなくなるように算出されているから、これにより、施設内の聴取位置において、ステージ上の各演者の音声が、基準施設と同様の位置に音像定位される。
ところで、従来では、作業者が、所望する音響効果を得るためにパラメータの設定等の作業を施設毎に試聴とデータ確認を試行錯誤しながら設定する必要があり、作業に時間と労力を費やす必要があった。これに対しこの実施形態では、作業者は、各施設において聴取位置における音響特性を取得するのみでよく、従来と比較して設定に係る作業時間を短縮することができる。
また、この実施形態では、作業者の聴感という主観評価に頼らずに調整を行うから、例えば経験の多い作業者と経験の浅い作業者との間で調整結果が異なったりすることがなく、異なる作業者が作業した場合であっても、同様の音響効果を得ることができる。
<C:変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。以下にその一例を示す。なお、以下の各態様を適宜に組み合わせてもよい。
(1)上述の実施形態において、図14に示すように、音質(周波数特性)を調整するためのイコライザ325−j(1≦j≦n)を各アンプ324−j(1≦j≦n)の前段に設ける構成としてもよい。この態様によれば、例えばスピーカ20−jの向きが変わったことにより受音点での周波数特性が変化する場合であっても、音像定位装置30の内部に搭載されたイコライザ325−jによって周波数特性を調整することが可能となる。その理由は以下の通りである。
基準スピーカと対象スピーカとが聴取位置からみて同じ向きで同一線上である場合には、上述の実施形態で示した手法で調整する一方、基準スピーカと対象スピーカとが聴取位置からみて同じ向きで同一線上にない場合には、図14に示すイコライザ325−jを用いて周波数特性補正を行うようにしてもよい。レベルと遅延時間の調整によって補正できるのは距離の違いだけであるから、スピーカの向きが違う場合には、以下の方法で調整する。まず、基準スピーカは聴取位置を向いている(スピーカの軸上に聴取位置がある)と仮定する。また、対象スピーカは聴取位置を向いておらず、スピーカ軸上から角度θだけずれているとする。この場合は、角度θによるスピーカの周波数特性の変化分(軸上からの高域の低下分)をイコライザで補正する。即ち、基準スピーカと対象スピーカの受音点に対する向きの違いに応じた周波数特性上の調整(補正)を、対象スピーカ毎に挿入されたイコライザにより行うようにしてもよい。
また、基準スピーカと対象スピーカとの数が異なる場合には、カラレーションやイメージシフトが発生しないように、レベルの調整範囲や遅延時間の調整範囲を限定するようにしてもよい。具体的には、例えば、遅延時間の調整範囲がカラレーションの起きない範囲となるように、複数の対象スピーカにおいて時間軸上で近接するスピーカ間の時間差Δtを約6ms以内とするようにして、時間差Δtが約6msから約20msは避けるようにしてもよい。また、例えば、イメージシフトの起きない調整範囲とするために、時間差Δt=6〜10msではレベル差ΔLは−15〜−10dB以下としないように、また、時間差Δt=10〜20msではレベル差ΔLは−20〜−15dB以下としない、といったように、その他音源の種類、到来方向、Δt、ΔLの関係をまとめたテーブル(図)により調整値を制限して決定するようにしてもよい。
また、イコライザの設置位置は図14に限らず、例えば、図15に示すように、周波数特性を調整するためのイコライザ326−k−j(1≦k≦m,1≦j≦n)を、各レベル調整部321−k−j及び各遅延調整部322−k−jの後段にそれぞれ設ける構成としてもよい。
また、図16に示すように、周波数特性調整用のイコライザ327−j(1≦j≦n)を各アンプ324−jの前段に設けるとともに、周波数特性調整用のイコライザ326−k−j(1≦k≦m,1≦j≦n)を各レベル調整部321−k−j及び遅延調整部322−k−jの後段にそれぞれ設ける構成としてもよい。
(2)上述した実施形態では、パルス信号を用いてインパルス応答の特性を測定したが、音響特性を測定する態様はこれに限らず、例えば、M系列信号などの他の信号を用いて音響特性を測定するようにしてもよい。これらの測定においては、スピーカからの直接音のレベルと遅延時間のみが判ればよいので、高次の反射音特性までを詳細に測定する必要がない。従って、TSP(Time Streched Pulse)を使用する場合であっても、SNがある程度取れれば良いので、タップ数は短くてよく、同期加算も1回のみでよい。音量も大きくする必要がない。
(3)上述の実施形態では、基準インパルス応答データ及び基準パラメータを1組ずつ記憶させておく構成としたが、基準インパルス応答データ及び基準パラメータを複数組記憶させるようにしてもよい。この場合は、施設に応じてその施設に適した基準施設を選択するようにし、制御部41が、選択した基準施設に対応する基準インパルス応答データ及び基準パラメータを用いてパラメータ値を算出するようにすればよい。
また、上述の実施形態では、劇場やホール等の施設において音像を定位させる場合について説明したが、基準となる空間や対象となる空間は施設に限らず、屋外の空間であってもよく、また、屋内の部屋であってもよい。
(4)上述の実施形態におけるコンピュータ装置40の制御部41によって実行されるプログラムは、磁気テープ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光記録媒体、光磁気記録媒体、RAM、ROMなどの記録媒体に記録した状態で提供し得る。また、インターネットのようなネットワーク経由でコンピュータ装置40にダウンロードさせることも可能である。
(5)上述の実施形態では、インパルス応答を測定することにより音響特性を実際に測定した。音響測定を行えば、スピーカの実際の設置環境の影響(スピーカの設置方向と指向特性の影響、周囲の建築状況による影響、等)を加味した正確なデータを取得できる。一方、音響シミュレーションにより、実際の測定を行うことなく、仮想空間で音響特性(遅延時間とレベル)を算出するようにしてもよい。この場合、実測値と比較すると精度は劣る場合もあるが、設定作業の効率化が図られ作業者の作業負荷を更に軽減することができる。また、音響シミュレーション手法は、データの複製、編集、管理等が容易となり操作の利便性が向上する。この場合は、例えば、制御部41が、所定の音響シミュレーションソフトウェア等を実行して、仮想空間における音響特性を算出するようにしてもよく、また、例えば、所定の音響シミュレーション装置が仮想空間における音響特性を算出し、算出された音響特性を示すデータを、通信ネットワーク等を介して制御部41が受信するようにしてもよい。要するに、制御部41が、対象となる空間においてスピーカから放音される音の音響特性を取得するようにすればよい。
音像定位システムの構成の一例を示すブロック図である。 音像定位制御部の構成の一例を示す図である。 コンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 施設におけるスピーカの配置態様の一例を示す図である。 施設の聴取位置において測定されるインパルス応答の内容の一例を示す図である。 基準パラメータの内容の一例を示す図である。 施設毎パラメータの内容の一例を示す図である。 施設におけるスピーカの配置態様の一例を示す図である。 施設の聴取位置において測定されるインパルス応答の内容の一例を示す図である。 施設におけるスピーカの配置態様の一例を示す図である。 施設の聴取位置において測定されるインパルス応答の内容の一例を示す図である。 施設におけるスピーカの配置態様の一例を示す図である。 施設の聴取位置において測定されるインパルス応答の内容の一例を示す図である。 音像定位制御部の構成の一例を示す図である。 音像定位制御部の構成の一例を示す図である。 音像定位制御部の構成の一例を示す図である。
符号の説明
10−1,10−2,10−k,10−m…マイクロホン、20−1,20−2,20−j,20−n…スピーカ、30…音像定位装置、40…コンピュータ装置、50…マイクロホン。

Claims (6)

  1. 基準となる空間において放音手段から放音される音の音像を予め定められた位置に定位させるための、前記放音手段に供給するオーディオ信号のレベルを調整する基準レベル値及び該オーディオ信号の遅延時間を調整する基準遅延時間値を記憶する基準値記憶手段と、
    記放音手段から放音される音のレベルと遅延時間とを示す基準音響特性データを記憶する基準音響特性データ記憶手段と、
    対象となる空間において、対象放音手段から放音される音のレベルと遅延時間とを示す対象音響特性データを取得する音響特性取得手段と、
    記基準音響特性データのレベルと前記対象音響特性データのレベルとの差分値および前記基準音響特性データの遅延時間前記対象音響特性データの遅延時間との差分値をそれぞれ算出する差分算出手段と、
    前記基準値記憶手段に記憶された基準レベル値及び基準遅延時間値と前記差分算出手段により算出されたレベルおよび遅延時間の各差分とから、前記基準となる空間における音像の定位位置と前記対象となる空間における音像の定位位置との差分が減少するように、前記対象となる空間において前記対象放音手段に供給するオーディオ信号のレベルを調整するためのレベル調整値及び該オーディオ信号の遅延時間を調整するための遅延時間調整値を算出するパラメータ値算出手段と
    を具備することを特徴とする音像定位パラメータ算出装置。
  2. 請求項1に記載の音像定位パラメータ算出装置と、
    前記パラメータ値算出手段により算出されたレベル調整値を、前記オーディオ信号のレベルを調整するレベル調整手段に供給するとともに、前記パラメータ値算出手段により算出された遅延時間調整値を、前記オーディオ信号の遅延時間を調整する遅延時間調整手段に供給するパラメータ供給手段と
    を具備することを特徴とする音像定位制御装置。
  3. 請求項2に記載の音像定位制御装置において、
    前記パラメータ値算出手段により算出されたレベル調整値及び遅延時間調整値を、前記対象となる空間毎に複数記憶するパラメータ記憶手段と、
    前記対象となる空間を指定する指定手段と
    を具備し、
    前記パラメータ供給手段は、前記指定手段によって指定された空間に対応するレベル調整値及び遅延時間調整値を前記パラメータ記憶手段から読み出し、読み出したレベル調整値を前記レベル調整手段に供給するとともに、読み出した遅延時間調整値を前記遅延時間調整手段に供給する
    ことを特徴とする音像定位制御装置。
  4. 請求項2又は3に記載の音像定位制御装置と、
    収音手段から出力されるオーディオ信号のレベルを、前記パラメータ供給手段により供給されるレベル調整値に従って調整するレベル調整手段と、
    収音手段から出力されるオーディオ信号の遅延時間を、前記パラメータ供給手段により供給される遅延時間調整値に従って調整する遅延時間調整手段と、
    前記レベル調整手段によりレベルが調整されるとともに前記遅延時間調整手段により遅延時間が調整されたオーディオ信号を前記対象放音手段に供給する出力手段と
    を具備することを特徴とする音像定位装置。
  5. 請求項4に記載の音像定位装置において、
    前記レベル調整手段によりレベルが調整されるとともに前記遅延時間調整手段により遅延時間が調整されたオーディオ信号の周波数特性を調整するイコライザ手段
    を具備することを特徴とする音像定位装置。
  6. 基準となる空間において放音手段から放音される音の音像を予め定められた位置に定位させるための、前記放音手段に供給するオーディオ信号のレベルを調整する基準レベル値及び該オーディオ信号の遅延時間を調整する基準遅延時間値を記憶する基準値記憶手段と、前記放音手段から放音される音のレベルと遅延時間とを示す基準音響特性データを記憶する基準音響特性データ記憶手段とを備えるコンピュータを、
    対象となる空間において、対象放音手段から放音される音のレベルと遅延時間とを示す対象音響特性データを取得する音響特性取得手段と、
    記基準音響特性データのレベルと前記対象音響特性データのレベルとの差分値および前記基準音響特性データの遅延時間前記対象音響特性データの遅延時間との差分値をそれぞれ算出する差分算出手段と、
    前記基準値記憶手段に記憶された基準レベル値及び基準遅延時間値と前記差分算出手段により算出されたレベルおよび遅延時間の各差分とから、前記基準となる空間における音像の定位位置と前記対象となる空間における音像の定位位置との差分が減少するように、前記対象となる空間において前記対象放音手段に供給するオーディオ信号のレベルを調整するためのレベル調整値及び該オーディオ信号の遅延時間を調整するための遅延時間調整値を算出するパラメータ値算出手段
    として機能させるためのプログラム。
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