JP4096424B2 - 包装容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シリンジ製剤など、医療用注射器に代表される医療用小型器具やその他これに類するものの包装容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
薬液を内蔵した医療用注射器の一種であるシリンジ製剤は図1(シリンジ製剤の斜視図)で示すような形状である。このシリンジ製剤1は、シリンダー後部2とピストン軸部3とより構成され、シリンダー後部2の基端と軸方向途中位置に指を掛けるための2個のフランジ4、5を設けた構成である。
【0003】
シリンジ製剤1は医療用であることから殺菌された上、無菌状態が維持できる包装容器に収容され、使用直前に開封されて使用される。このような無菌状態を維持する包装容器としては、従来、シリンジ製剤1の外形を形どった収容部を有する本体容器の下面開口を、剥離可能な板状シートで封止した樹脂シートの真空成形品が知られている。そしてその収容の形態にはシリンジ製剤1を収容した後に本体容器下面を閉鎖することで、シリンジ製剤1の移動を阻止する簡易なものと、収容部の内壁をシリンジ製剤1の外表面に緊密に接触させることにより、シリンジ製剤1の姿勢を所定姿勢に整えた後、容器本体下面を閉鎖するものとがある。後者はその保持が堅固であるため、輸送途中などに振動などが作用した場合でも、シリンジ製剤1の内容物が漏洩しない利点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の包装容器はいずれの場合も容器からのシリンジ製剤1の取出しに関して問題を抱えている。シリンジ製剤1を取出す際には、殺菌状態を維持するためシリンジ製剤1に直接手を触れない様にする必要があるが、例えば前者の容器の場合、シリンジ製剤1を消毒したトレイ等の上に取出そうとする場合には、包装容器の底板シートを剥離した後、包装容器をトレイ等に触れないように、又シリンジ製剤1に人の手が触れない様にしつつ、シリンジ製剤1に落下による衝撃が最も少なくなるように注意しながら、包装容器を傾けてシリンジ製剤1を転がり出させる必要があり、他方後者の容器の場合には、シリンジ製剤1が収容部内壁と係合しているため、容器を傾けたり反転させただけでは取出せず、係合関係を解除する必要があり、殺菌済の特殊な手袋をはめて直接シリンジ製剤1を掴んで取出したりする必要があった。このため前者に関しては、注意を怠ると取出しに際してシリンジ製剤1に衝撃が作用したり或いは落下による衝撃が大きいときには、シリンジ製剤1がバウンドしてトレイから落下することがあった。又後者では取出しの都度、殺菌済の特殊な手袋をはめる必要があり、その作業が煩雑であった。
この発明は、上記の欠点を改良するためになされたものであって、包装容器の構造を工夫することにより、簡単な操作で素早くしかも包装容器内の収容物に直接手を触れること無く、衛生的に収容物を取出すことを可能にする医療用等の小型器具類用の包装容器を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次の構成を有する。
第1の解決手段は、
本体部12と前記本体部12の下面開口を封止する底板13とを有する包装容器11であって、
本体部12は、
下端部20に収容物1が脱落しない開口幅の開口部18を有し、収容物1の軸方向の途中部を抱持する抱持壁19と、
前記抱持壁19の両端縁から外方へ鍔状に延びる1対の応力案内壁21、22であって、その壁面直交方向への弾性変形に対する強度を高め、且つ前記抱持壁19の端縁の外側を取り囲むように配置した末広がり形状である1対の応力案内壁21、22と、
を有し、
前記応力案内壁21、22の上部を相互に接近する方向へ操作したときに、前記応力案内壁21、22を介して前記開口部18の開口幅が広がる方向へ前記抱持壁19が弾性変形可能としたものである。
【0006】
第2の解決手段は、第1の解決手段において前記抱持壁19を収容物1の外面に密着させて、収容物1を抱持させた構成である。
【0007】
第3の解決手段は、第1の解決手段又は第2の解決手段のいずれかにおいて、前記応力案内壁21、22の形状を、前記抱持壁19の端縁から前記応力案内壁21、22の外方へ向かって、その形状が段階的に増大するジャバラ形状としたことを特徴としている。
【0008】
第4の解決手段は、第1の解決手段から第3の解決手段のいずれかにおいて、抱持壁19’に開口部18’の口縁から上方へ延びる1対の保持壁部20’を略平行に形成し、この保持壁部20’間に収容物1の軸方向の途中部を摩擦挟持させて、収容物1を抱持させたことを特徴としている。
【0009】
次に上記の各解決手段における作用について説明する。
第1の解決手段において、図4から図8に基づき説明する。ここで図4は包装容器の収容物保持取出機構部の説明図、図5は同容器の収容物取出操作開始前の収容物保持取出機構部の正面図、図6は同容器の収容物取出操作開始後の収容物保持取出機構部の正面図、図7は図5の中央横断面図、図8は図6の中央横断面図である。
本発明の包装容器11は下端部20に収容物1が脱落しない開口幅の開口部18を有し、収容物1の軸方向の途中部を抱持する抱持壁19を設けている。又この包装容器11においては、応力案内壁21、22は末広がり形状で構成されると共に、応力案内壁21、22の壁面直交方向への弾性変形に対する強度が他の部分よりも高く設定されているので、応力案内壁21、22の上部を挟んで相互に接近する方向へ、つまり図5の矢印に示すように操作して、図6に示すように変形させると、応力案内壁21、22は末広がりの状態を維持しながら、抱持壁19の両端縁の上部を中心に傾動し応力案内壁21、22の下端部は傾動中心を基準として上方へ移動することになる。これにより、傾動後における応力案内壁21、22の下端部間の幅が、同一高さ位置の傾動前における下端近傍部間の幅よりも長くなろうとし、それに追従して抱持壁19が弾性変形することで、開口部18の開口幅が図7の矢印方向に広くなる。こうして、応力案内壁21、22の上部を挟んで相互に接近方向に操作することで、開口部18の開口幅を図8に示すように収容物1が押通し得るサイズまで広くし、収容物1に手を触れることなく、包装容器11から収容物1を取出すことが可能となる。又収容物1を収容する収容空間を完全密閉できるため、収容物1が包装容器11の外部の空気やその他のものと接触するのを防止できる。
【0010】
第2の解決手段において、第1の解決手段における作用に加えて、次の作用がある。即ち前記抱持壁19を収容物1の外面に密着させて、収容物1を抱持させているので、収容物1に対する輸送時の衝撃を抑制できる。
【0011】
第3の解決手段において、第1の解決手段又は第2の解決手段のいずれかにおける作用に加えて、次の作用がある。即ち第3の解決手段においては、応力案内壁21、22の形状をジャバラ形状としているので、収容物1を取出す際の応力の伝達がジャバラを介してなされるため、収容物取出作用が、包装容器11の各個体の製造上のバラツキに関係なく確実に再現される。
【0012】
第4の解決手段において、第1の解決手段から第3の解決手段のいずれかにおける作用に加えて、次の作用がある。即ち第4の解決手段においては、第1の解決手段における抱持壁下端部20による収容物1の保持に代えて、保持壁部20’間における摩擦保持とした点が異なる。そのため第1の解決手段における抱持壁下端部20は内側に突出しているのに対して、第4の解決手段における保持壁部20’は内側に突出していないので、収容物取出時の開口部18’の拡大幅が第1の解決手段より少なくて済み、抱持壁19’の弾性変形を、第1の解決手段の抱持壁19のそれよりも小さくできる。しかも抱持壁19’は口縁から上方へ延びるものなので、真空成形により本体部12を成形したときにおける、金型からの本体部12の脱型が容易になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明の包装容器につき、図面に基づき詳しく説明する。まず第1実施例につき説明する。図2は同実施例の包装容器の斜視図、図3は同容器の中央横断面図、図4は同容器の収容物保持取出機構部の説明図、図5は同容器の収容物取出操作開始前の収容物保持取出機構部の正面図、図6は同容器の収容物取出操作開始後の収容物保持取出機構部の正面図、図7は図5の中央横断面図、図8は図6の中央横断面図である。
【0014】
本実施例の包装容器11は底面が開口した本体部12とその下面を閉鎖する底板13とで構成される。本体部12は、図2において弾性を有する非結晶ポリエステル(A−PET)、塩化ビニール等の薄いシートを真空成形して一体的に成形されている。この成形物である本体部12の外周部には全周に渡って底部鍔25が設けられ、包装容器11にシリンジ製剤1を装填した状態で、この底部鍔25に底板13をヒートシールすることにより容器内部を密閉し、シリンジ製剤1の殺菌状態が維持できるよう構成されている。尚、本実施例ではシリンジ製剤1の長さ方向を軸方向と呼ぶことにする。
【0015】
本体部12には、図2で示すように、収容すべきシリンジ製剤1のシリンダー後部2の形状に対応させたシリンダー後部収容部16が設けられ、それはシリンダー後部2を軸方向所定長さに渡って保持する抱持壁19とその下方に配設する脚部17(図3参照)とで成る構成であり、シリンダー後部収容部16に隣接した軸方向両外側にはフランジ4、5を収容するフランジ収容部14、15が設けられ、これらフランジ収容部14、15の軸方向外側には、シリンダー前部6及びシリンダー先端部7並びにピストン軸部3及びピストン端部8を収容するシリンダー前部収容部31とシリンダー先端部収容部32並びにピストン軸部収容部33とピストン端部収容部34とが設けられた構成である。ここにおいて、シリンダー後部収容部16とフランジ収容部14、15とでシリンジ製剤を取出すための機構、即ち収容物保持取出機構部26が構成されている。以下この収容物保持取出機構部26について説明する。
【0016】
抱持壁19は、図3及び図4で示すように、断面がC形であって且つ軸方向に所定長さを有する壁体であり、下端部20間はシリンダー後部2の直径よりも幅が狭い開口部18を構成している。この開口幅は常態にあって維持され、図7に示すように、シリンダー後部2は抱持壁下端部20で保持され、シリンジ製剤1の落下を阻止しているが、フランジ収容部14、15をその対向間距離を縮めるよう挟持操作したときに、抱持壁19が弾性変形して、図8に示すように、開口部18の幅がシリンダー後部2の直径よりも大きくなり、シリンダー後部2の保持が解除され、シリンダー後部2は下方に落下するよう構成されている。
【0017】
抱持壁19の下端からは図3及び図4に示すように、外方向に向かって底部鍔25と平行に延出した段差面28及び、この段差面28から下方に折曲して前記底部鍔25に繋がる段側面29を備えた脚部17を設けている。
【0018】
フランジ収容部14、15は、図3及び図4で示すように、それぞれ末広がりとなした、逆U字形の断面形状を有し、その下部は段側面29に連続している。又フランジ収容部14、15と抱持壁19との間には、フランジ収容部14、15に作用させた応力の伝達方向を制御する応力案内壁21、22を設けている。この応力案内壁21、22は、前記抱持壁19の端縁からフランジ収容部14、15の外方へ向かって、その形状が段階的に増大する2段のジャバラ形状をしており、その形状から、壁面直交方向への弾性変形に対する強度が他の部分よりも高くなるよう構成されている。
【0019】
尚、本実施例の包装容器11の積載を容易にするため、その軸方向両端部に配設された、シリンダー先端部収容部32及びピストン端部収容部34は、底面と平行で高さがフランジ収容部14、15と少なくとも同じかそれよりも高い平坦面で成る上面を備えている。
【0020】
上記構造を有する本実施例の包装容器11の本体部12の内部にシリンジ製剤1を収容して保持させ、底板13で底面をヒートシールすると1個の包装体となる。この包装体の中からシリンジ製剤1を消毒したトレイ41上に取出すにあたって、この包装体の底板13を本体部12から剥離しても、シリンダー後部2が図7に示すように抱持壁下端部20で保持されており、シリンジ製剤1は本体部12の下方へ落下することはない。次にフランジ収容部14、15の頂部を親指42と人差し指43とで摘まんでトレイ41の上方へ運び、本体部12の下端がトレイ41に触れない程度の位置で、親指42と人差し指43に力を入れてフランジ収容部14、15の頂部が相互に接近するように、つまり図5の矢印向きに操作して、図6に示すように変形させると、図7の矢印で示す方向へ開口部18の幅が広がり、図8で示すように、シリンダー後部2の保持が解除され、シリンジ製剤1が同図の矢印で示す方向つまり本体部12の下方へ落下してトレイ41の上に載る。シリンジ製剤1取出しの後に操作を解除することにより、弾性力によって本体部12は元の形状に復帰する。
【0021】
尚、上記シリンジ製剤を取出すにあたって、収容物保持取出機構部26は次のように動作すると推論される。まず、フランジ収容部14、15と抱持壁19との間に形成された応力案内壁21、22は、末広がり形状で構成されると共に、応力案内壁21、22の壁面直交方向への弾性変形に対する強度が他の部分よりも高く設定されているので、応力案内壁21、22の上部を摘まんで相互に接近する方向へ、つまり図5の矢印向きに操作して、図6に示すように変形させると、応力案内壁21、22は末広がりの状態を維持しながら、抱持壁19の両端縁の上部を中心に傾動し応力案内壁21、22の下端部は傾動中心を基準として上方へ移動することになる。これにより、傾動後における応力案内壁21、22の下端部間の幅が、同一高さ位置の傾動前における下端近傍部間の幅よりも長くなろうとし、それに追従して抱持壁19が弾性変形することで、開口部18の開口幅が図7の矢印方向に広くなる。こうして、フランジ収容部14、15の上部を挟んで相互に接近方向に操作することで、開口部18の開口幅を図8に示すように収容物1が押通し得るサイズまで広くし、収容物1に手を触れることなく、包装容器11から収容物1を取出すことが可能となる。
【0022】
上記の実施例では、応力案内壁21、22の形状をジャバラ形状としているので、取出す際の応力の伝達がジャバラを介してなされるため、収容物取出作用が、包装容器11の各個体の製造上のバラツキに関係なく確実に再現されるので、収容物取出動作の信頼性が高い包装容器11を提供できる。
又本実施例では、応力案内壁21、22はその形状を2段のジャバラ形状としたが、段数はこれに限定されるものではない。又ジャバラ形状に限られず、応力案内壁21、22がその壁面直交方向への弾性変形に対する強度が他の部分よりも高い構造のものであれば、他のものでもよい。例えば、抱持壁19の両端縁からフランジ収容部14、15の外方へ向かって漸次増大するテーパー形状とする構造でもよい。又応力案内壁21、22の肉厚の増加や対弾性変形強度或いは硬度の高い材質への変更も考慮される。
【0023】
上記の実施例では、シリンジ製剤1の収容を容易にするため、抱持壁19の内径はシリンダー後部2の直径より大きくしているが、同径でもよい。この場合には、シリンダー後部2が抱持壁19に密着した状態に保持されるので、シリンジ製剤1に対する輸送時の衝撃を抑制できる。
【0024】
又上記の実施例では、その収容対象はシリンジ製剤1としたが、これに限られず抱持壁下端部20で保持可能なものであれば、他の医療用小型器具類でもよく、又収容物に直接手を触れずに取出しが必要なものであれば、医療用以外のものでもよい。
【0025】
又上記の実施例では、本発明の特徴である、直接手を触れずに収容物の取出作用を実現する機構である収容物保持取出機構部26は、1個所であるがこれに限られず、例えば収容物の長さが長いもの或いは重量が大きいものについては、2個所以上とすることも考えられる。
【0026】
以上の説明から分かる通り、上記の構造を有する本実施例の包装容器を使用することにより、親指と人差し指で摘まんで内側に向かって押すという簡単な操作で、収容物をそれに人の手が触れることなしに、素早く、包装容器から取出すことができる。又収容物が医療用小型器具類であれば、簡単な操作で素早く、衛生的に医療用小型器具類を取出すことができる。
【0027】
次に第2実施例について図9に基づき説明する。図9は第2実施例の収容物保持取出機構部26’の横断面図である。上記の第1実施例では抱持壁19は、図3及び図4で示すように、断面がC形なので、抱持壁下端部20は内側に突出し、そこに形成される開口部18はシリンダー後部2の直径よりも幅が狭く、シリンダー後部2を図7に示すように、抱持壁下端部20の円弧状の突出で保持し、脱落を阻止する。これに対して、第2実施例では、図9で示すように、抱持壁19’の下部に平行な保持壁部20’を形成して断面を逆U字形とし、保持壁部20’は内側へ突出させずにシリンダー後部2の直径に等しい距離で平行に対面させ、従って開口部18’幅も同直径と等しくなり、この保持壁部20’間にシリンダー後部2を収容して、その表面と保持壁部20’の表面との摩擦によりシリンダー後部2を保持し、脱落を阻止する。これ以外の構成については第1実施例と全く同様である。
【0028】
第2実施例では、抱持壁19’は口縁から真直ぐ上方へ延びるものなので、真空成形のための金型からの本体部12の脱型が容易になる。そのため生産性の高い包装容器を提供できる。
又第2実施例では、この保持壁部20’を鋸歯状としたり、或いはその表面に摩擦を増大させる加工を施す等することにより、収容物の保持効果を一層高めることができる。
【0029】
上記からわかるように、第1実施例の開口部18はシリンダー後部2の直径より幅が狭いのに対して、第2実施例の開口部18’はシリンダー後部2の直径と等しいので、収容物取出時の開口部18’の拡大幅が第1実施例より少なくて済むため、抱持壁19’の弾性変形を、第1実施例の抱持壁19のそれよりも小さくできる。従って第2実施例では、本体部12の成形に弾性率の小さいシート材を用いることが可能となり、成形に使用するシート材の選択肢の幅の広い包装容器を提供できる。
【0030】
【発明の効果】
本発明の包装容器は、次の効果を有する。
請求項1記載の包装容器によれば、1対の応力案内壁の上部を相互に接近する方向へ、指で摘まんで内側に向かって押すという簡単な操作で、収容物をそれに人の手が触れることなしに、素早く、包装容器から取出すことができる。又収容物の取出しに際しては手を触れる必要が全く無いことから、例えば収容物としてシリンジ製剤等の医療用小型器具類を収容した場合には、簡単な操作で素早くしかも手指の雑菌に汚染されることなく、医療用小型器具類を所定の位置に取出すことが可能となる。又収容物を収容する収容空間を完全密閉できるため、収容物が包装容器の外部の空気やその他のものと接触するのを防止できる。従って収容物がシリンジ製剤等の医療用小型器具類の場合には、収容物である医療用小型器具類の殺菌状態を維持することができる包装容器を提供できる。
【0031】
請求項2記載の包装容器は請求項1記載の包装容器の効果に加えて次の効果を有する。即ち請求項2記載の包装容器によれば、抱持壁を収容物の外面に密着させて、収容物を抱持させているので、収容物に対する輸送時における衝撃を抑制できる。
【0032】
請求項3記載の包装容器は、請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の包装容器の効果に加えて次の効果を有する。即ち請求項3記載の包装容器によれば、応力案内壁の形状をジャバラ形状としているので、肉厚さを持たせることにより、応力の伝達に方向性を持たせる場合に比べて成形が容易で、しかも収容物を取出す際の応力の伝達がジャバラを介してなされるため、収容物取出作用が、包装容器の各個体の製造上のバラツキに関係なく確実に再現されるので、収容物取出動作の信頼性が高い包装容器を提供できる。
【0033】
請求項4記載の包装容器は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の包装容器の効果に加えて次の効果を有する。即ち請求項4記載の包装容器によれば、請求項1記載の包装容器における抱持壁下端部による収容物の保持に代えて、保持壁部による摩擦保持とした点が異なる。そのため請求項1記載の包装容器における抱持壁下端部は内側に突出しているのに対して、請求項4記載の包装容器における保持壁部は内側に突出していないので、収容物取出時の開口部の拡大幅が請求項1記載の包装容器より少なくて済み、抱持壁の弾性変形を、請求項1記載の包装容器のそれよりも小さくできる。従って本体部の成形に弾性率の小さいシート材を用いることが可能となり、成形に使用するシート材の選択肢の幅の広い包装容器を提供できる。しかも真空成形のための金型からの本体部の脱型が容易になる。そのため生産性の高い包装容器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリンジ製剤の斜視図
【図2】第1実施例の包装容器の斜視図
【図3】第1実施例の包装容器の中央横断面図
【図4】第1実施例の包装容器の収容物保持取出機構部の説明図
【図5】第1実施例の包装容器の収容物取出操作開始前の収容物保持取出機構部の正面図
【図6】第1実施例の包装容器の収容物取出操作開始後の収容物保持取出機構部の正面図
【図7】図5の中央横断面図
【図8】図6の中央横断面図
【図9】第2実施例の収容物保持取出機構部の横断面図
【符号の説明】
1 シリンジ製剤
2 シリンジ製剤のシリンダー後部
3 シリンジ製剤のピストン軸部
4、5 シリンジ製剤のフランジ
6 シリンジ製剤のシリンダー前部
7 シリンジ製剤のシリンダー先端部
8 シリンジ製剤のピストン端部
11 包装容器
12 本体部
13 底板
14、15 フランジ収容部
16 シリンダー後部収容部
17 脚部
18 開口部
18’ 第2実施例の開口部
19 抱持壁
19’ 第2実施例の抱持壁
20 (抱持壁)下端部
20’ 第2実施例の保持壁部
21、22 応力案内壁
25 底部鍔
26 収容物保持取出機構部
26’ 第2実施例の収容物保持取出機構部
28 段差面
29 段側面
31 シリンダー前部収容部
32 シリンダー先端部収容部
33 ピストン軸部収容部
34 ピストン端部収容部
41 トレイ
42 親指
43 人差し指

Claims (4)

  1. 本体部12と前記本体部12の下面開口を封止する底板13とを有する包装容器11であって、
    本体部12は、
    下端部20に収容物1が脱落しない開口幅の開口部18を有し、収容物1の軸方向の途中部を抱持する抱持壁19と、
    前記抱持壁19の両端縁から外方へ鍔状に延びる1対の応力案内壁21、22であって、その壁面直交方向への弾性変形に対する強度を高め、且つ前記抱持壁19の端縁の外側を取り囲むように配置した末広がり形状である1対の応力案内壁21、22と、
    を有し、
    前記応力案内壁21、22の上部を相互に接近する方向へ操作したときに、前記応力案内壁21、22を介して前記開口部18の開口幅が広がる方向へ前記抱持壁19が弾性変形するように構成した、
    ことを特徴とする包装容器。
  2. 前記抱持壁19を収容物1の外面に密着させた請求項1記載の包装容器。
  3. 前記応力案内壁21、22の形状が、前記抱持壁19の端縁から外方へ向かって、その形状が段階的に増大するジャバラ形状である、
    請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の包装容器。
  4. 抱持壁19’に開口部18’の口縁から上方へ延びる1対の保持壁部20’を略平行に形成し、この保持壁部20’間に収容物1の軸方向の途中部を摩擦挟持した請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の包装容器。
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