JP4095196B2 - 作業用車両 - Google Patents

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【0001】
【産業上の技術分野】
本発明は各種のブルドーザ、トラクタショベル、締固め車両、モータグレーダ等の建設・土木工事用車両や、コンバイン等の農作業用車両の各種の作業用車両に関し、特に、エンジンマフラの上端位置と対応するエンジンフードの位置に形成された開口部に挿脱可能なマフラスタックを備えた建設・土木工事用車両や農作業用車両等の各種の作業用車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の小型作業用車両は大型トラックに積載されて搬送される。この小型作業用車両のエンジンフードには、内部に設置されたエンジンのマフラ上端が遊嵌する開口部が形成されており、マフラスタックが前記エンジンフード上に起立した状態で前記開口部に挿入固定される。この起立したマフラスタックを大型トラックに積載して搬送するとき、全体の車高が規定の値を越えてしまうことが多い。このため、従来から小型作業用車両をトラックなどに積んで搬送するときには、前記マフラスタックを前記エンジンフード上から取外し、取外したマフラスタックを車体の適当な部位、例えば運転席側方の低部位にあるフェンダ上に倒伏させて固定するなどしている。
【0003】
通常、前記小型作業用車両を大型トラックなどに積み込み、搬送先まで輸送したのち、トラックなどから降ろすまでは、前記マフラスタックはエンジンフードの開口部から抜き取った状態にあり、到着現場などにて改めてマフラスタックをエンジンフードの前記開口部に挿入固定して起立させる。前記小型作業用車両のトラックなどへの積み降ろしは、地上と大型トラックの荷台との間に懸架させた橋板上に沿って自走させることによりなされる。そして、前述のように例えば作業現場にて前記小型作業用車両を大型トラックの荷台から降ろしたのちに、前記エンジンフード上に改めて前記マフラスタックを組付けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、小型作業用車両を車載搬送するにあたっては、エンジンフードから前記マフラスタックを取り外した状態で、小型作業用車両を自走させることにより大型トラックの荷台に対する積み降ろしするため、この積み降ろし作業時には前記エンジンからの排気ガスが前記エンジンフードに形成された開口部から直接放出され、放出された排気ガスが車体前方の運転席に侵入したり、前記開口部の周辺に付着したりするため、運転者の健康上の問題や、或いは車両自体が油煙などにより汚れてしまうという問題点があった。
【0005】
また、前記小型作業用車両の搬送中も前記エンジンフードの開口部を開放した状態におくと、前記開口部からエンジンフード内は勿論のこと、エンジンのマフラを伝わって雨水や塵芥等が侵入するため好ましくない。
【0006】
かかる問題を解消すべく、前記エンジンフードの開口部をキャップ等により閉塞させることも考えられるが、前記開口部をキャップなどで閉塞すると、排気ガスが前記エンジンフード内に充満し、同フードの内部を汚すだけではなく、エンジンや周辺機器の作動にも大きな影響を与えかねず、前記開口部を前記キャップ等により覆うことはできない。
【0007】
一方、例えば実開昭59−47768号公報や実開平4−59514号公報によると、運転席の上部に設けられるキャノピルーフを折り畳み自在とするものがある。前者にはモータグレーダに装備されたキャノピ構造が開示されており、4本の支柱の中間でボルトとナットにより前後に回動自在に連結され、ボルトとナットを緩めることにより上部支柱を前後に折り畳んで移動させ、日除け位置を変更させるものである。後者には農作業用のコンバインに装備されたキャノピ構造が開示されており、上下2本の支柱の中間をボルトと複数の連結孔により長さ方向に伸縮自在に連結されると共に、下部支柱の上端部をガススプリングにより前後に折り畳み自在に連結し、日除け位置を変更することができるようにしている。
【0008】
従って、これらの公報に開示された作業用車両にあっては、上述のように自走により小型作業用車両をトラックの荷台に対して積み降ろしするとき、前記キャノピルーフを折り畳むことにより全体の車高を規定の範囲内に納めることが可能となる。しかも、前記小型作業用車両を搬送するために、前記エンジンフードからマフラスタックを取り外した場合には、前記エンジンフードの開口部を前記キャノピルーフにより覆うことも可能となる。このようにキャノピルーフによりエンジンフードの開口部を覆うことができれば、前記エンジンフードの開口部からエンジンフード内に雨水又は塵芥などが侵入することを回避することができる。
【0009】
しかしながら、キャノピルーフによりエンジンフードの開口部を覆う場合には、前述のような利点はあるものの、小型作業用車両を自走させることにより前記大型トラックの荷台に積み込み或いは同荷台から降ろすとき、前記エンジンからエンジンフードの前記開口部を経て放出される排気ガスが、前記キャノピルーフの内面に直接吹き付けられ、車体前方の運転席に飛散し視界が妨げられたり、キャノピマーフ自体を油煙により汚してしまうという不具合がある。
【0010】
本発明は、かかる従来の課題を解消すべくなされたものであり、その具体的な目的は、前記小型作業用車両を自走させることにより前記大型トラックの荷台に積み込み又は降ろするとき、エンジンから排気される排気ガスがエンジンフードに形成された開口部から拡散放出することを防止すると共に、前記小型作業用車両の搬送中に前記エンジンフードの開口部からエンジン内部やエンジンフード内に雨水や塵芥などが侵入することが防止でき、しかも車載搬送時における全体の車高を規定の範囲内に納めることを可能とした作業用車両を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
前記目的は本件請求項1及び2に記載された各発明により、次に述べるように効果的に達成される。
本件請求項1に係る発明は、エンジンフード、運転席、作業機等を備えると共に、エンジンマフラの上端位置に対応するエンジンフードの位置に形成された開口部に挿脱可能なマフラスタックを有してなる建設・土木工事用や農作業用等の各種の作業用車両にあって、前記マフラスタックは、起立時に前記開口部に挿入される第1の吸気口と、倒伏時に前記開口部に挿入される第2の吸気口と、起立時に前記第1吸気口から吸気される排気ガスを外部に排気するための第1の排気口に連通する第1の管路と、倒伏時に前記第2吸気口から吸気される排気ガスを外部に排気するための第2の排気口に連通する第2の管路とを有してなることを特徴とする作業用車両にある。
【0012】
かかる構成によれば、車載搬送時に前記マフラスタックの第1の吸気口をエンジンフードに形成された開口部から抜き取って起立状態から倒伏状態とし、この倒伏時に前記エンジンフードの開口部に前記マフラスタックの第2の吸気口を挿入固定させる。このとき、前記第2の吸気口から吸入される排気ガスが前記第1の吸気口から排出しないように、例えばキャップなどにより閉塞する必要がある。マフラスタックの排気口を後方に向けて第2の吸気口を前記開口部に挿入固定することにより、同第2の吸気口から吸入される排気ガスは、エンジンフードの上面に載置されたマフラスタック内を通って後方の排気口から車体の大気中に放出される。
【0013】
従って、排気ガスが前記エンジンフードの開口部から拡散し放出することを防止することが可能となる。また、前記小型作業用車両の搬送中にあっても、前記エンジンフードの開口部からエンジンの排気孔を経て雨水又は塵芥などが侵入することが防止でき、しかも全体の車高を規定の範囲内に納めて車載搬送が行えるものである。
【0014】
更にこの発明にあっては、前記マフラスタックが、上述のごとく起立時に第1の吸気口から吸気される排気ガスを外部に排気するための第1の排気口とち連通する第1の管路を有すると共に、倒伏時に第2の吸気口から吸気される排気ガスを外部に排気するための第2の排気口に連通する第2の管路を有する構造を採用している。
【0015】
かかる構成により、前記マフラスタックの起立時には前記エンジンの排気孔から排気される排気ガスを前記第1吸気口から吸入して、第1管路を通って上端の第1排気口から後方に向かって排気できるようにする。そのために、通常のマフラスタックと同様に、前記第1排気口を車両後方の斜め上方に向けるようにすることが望ましい。また、前記マフラスタックの倒伏時には前記第2吸気口を前記開口部に挿入して固定し、開口部から排出される排気ガスを第2管路を通して後方の第2排気口から大気に排出する。前記第1及び第2管路が互いに独立して設けられているため、前記第1吸気口を閉鎖せずに前記第2吸気口に差し換えることが可能となり、請求項1に係る発明の上記作用効果に加えて第1及び第2吸気口の車載搬送時における差し換え作業を容易に且つ迅速に行うことができるようになる。
【0016】
請求項2に係る発明は、上記請求項1に係る発明にあって、前記マフラスタックは、更に複数の取付孔が形成され、前記開口部の周辺に脱着可能に取付可能な取付用フランジ部を有しており、前記エンジンフードの上面には、前記マフラスタックの倒伏時に前記取付用フランジ部の取付孔の一部と係脱する係脱手段を有するマフラスタックの固定機構が設けられている。
【0017】
既述したように、作業用車両の車載搬送時には規定された車高を超えてはならないため、前記マフラスタックを開口部から取り外し、車両の所望の部位に収容固定して搬送しなければならない。通常のマフラスタック構造は、円筒体のエンジンフードに形成された前記開口部への挿入固定部位に取付用フランジ部を有しているのが一般的である。この取付用フランジ部には複数の取付孔が形成されており、マフラスタックをエンジンフードの前記開口部に挿入して起立状態で固定するときには、前記フランジ部を開口部周辺のマウント部に載置し、ボルトを前記取付孔に挿通させると共に、マウントに形成されたボルト孔にねじ込んで固定する。
【0018】
本発明にあっては、前記マフラスタックの取付用フランジ部に形成された取付孔を利用して、ワンタッチでマフラスタックをエンジンフードの外面に固定しようとするものである。すなわち、エンジンフードの所望位置に、その外面に沿わせてマフラスタックを横置固定するためのロック機構を設ける。このロック機構は、前記取付孔に係脱する例えば弾性的に一方向に付勢された爪片のような係脱手段を有しており、前記フランジ部を同ロック機構にセットすると同時に前記係脱手段がフランジ部の取付孔と自動的に係着され、固定する。また、同ロック機構から係脱手段を外すときは、例えば前記爪片を弾性に抗して回動させることにより簡単に取り外すことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施例ではキャノピを装備したトラクタショベルを例に挙げているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばブルドーザ、締固め車両、モータグレーダなどの建設・土木工事用車両や、コンバインなどの農作業用車両の各種の作業用車両などにも適用でき、また、キャノピを装備しない各種の作業用車両などにも当然に適用できる。
【0020】
図1は、本発明の代表的な実施例であるキャノピとマフラスタックを装備したトラクタショベルの側面図を示し、図2は同キャノピを折り畳みマフラスタックを倒伏状態としたときの説明図である。
【0021】
図1において、本実施例におけるトラクタショベル1の車体前部寄りには運転席2が設けられ、同車体後部にはエンジンを覆うエンジンフード3が設けられている。車体前部には図示せぬブームやリフトアーム、ショベルなどの作業機が装着されている。前記トラクタショベル1の運転席後部床面には左右一対の角筒状の支柱4が立設されている。同支柱4の上端にはキャノピルーフ5が水平に固設されており、前記エンジンフード3の上面には本発明の特徴部をなすマフラスタック6が立設されている。
【0022】
図示例における左右一対の角筒状の前記支柱4は、上部支柱4a、中央部支柱4b及び下部支柱4cに3分割された構造を備えている。各上部支柱4aの上端には図示せぬ左右一対の水平支持フレームの中央が固設されている。同水平支持フレームの各前後端部には梁材がそれぞれ架設されている。前記水平支持フレーム及び梁材には前記キャノピルーフ5が水平に固設されている。前記上部支柱4aの下端面、並びに前記中央部支柱4b及び下部支柱4cの各上下端面にそれぞれ固設された端板同士がボルト及びナットにより脱着自在に固定されている。
【0023】
前記上部支柱4aの下端及び前記中央部支柱4bの上端の各前方側面には、ヒンジ結合するヒンジ部材40a及び40bが突設されており、前記中央部支柱4bの下端及び前記下部支柱4cの上端の各後方側面には、ヒンジ結合するヒンジ部材400b及び40cが突設されている。また、左右一対の前記上部支柱4aの下端外側側面及び各下部支柱4cの上端外側側面には、ブラケットを介して連結リンク部材7の両端部が回動自在に枢支されている。更に、前記中央部支柱4bの下端部後側面及び前記下部支柱4cの上端部後側面には、ブラケットを介してガススプリング8の両端部が回動自在に支持されている。
【0024】
以上のごとく組み立てられたキャノピを装備したトラクタショベル1を大型トラックに積載して搬送するときには、図2に示すように上中下に分割された各支柱4a,4b,4cの各端板を連結固定するボルト及びナットを取外し、前記ヒンジ部材40a及び40bを介して前記上部支柱4aを前記中央部支柱4bより前方に回動させると共に、前記ヒンジ部材400b及び40cを介して前記中央部支柱4bを前記下部支柱4cより後方に回動させる。各支柱4a,4b,4cが回動するとき、前記連結リンク部材7の作動により前記上部支柱4aは略垂直姿勢を維持するため、前記キャノピルーフ5は常時水平姿勢を保持して後方に移動する。この移動には、前記ガススプリング8が作用して各支柱4a,4b,4cの急激な折り畳み動作を回避している。
【0025】
一方、図1に示すようにエンジンマフラの上端部に対応するエンジンフード3の上面位置に形成された開口部3aには、マフラスタック6の下端が挿入固定されて起立している。このため、前記支柱4を折り畳んで前記キャノピルーフ5を後方に移動させようとすると、キャノピルーフ5が前記マフラスタック6と干渉する。そこで、本実施例では前記支柱4の折り畳み時にあってもキャノピルーフ5とマフラスタック6とが互いに干渉しないようにしている。
【0026】
ここで、図3を参照すると、本発明の代表的な実施例であるマフラスタックの側面図及び正面図が示されている。前記マフラスタック6は、起立時に使用する円筒状をなす第1のマフラスタック60と、同第1マフラスタック60の周面の一部に長手方向に沿って一体に付設された半円筒状をなす第2のマフラスタック600とを有している。この第2のマフラスタック600はエンジンフード3の上面に倒伏させて使用する。
【0027】
前記第1マフラスタック60の本体60aの下端部60bは前記エンジンフード3の開口部3aに挿脱される挿脱部として構成され、前記本体60aの上端部60bは同本体60aより小径で一方に滑らかに湾曲された円筒状をなしている。前記挿脱部60bの端面は第1の吸気口60cとして開口しており、起立時に前記エンジンフード3の開口部3aに挿入されたとき、前記挿脱部60bがフード内の図示せぬエンジンマフラの上端に外側から遊嵌される。前記本体60aの上端部60の湾曲部端面は略楕円状に開口しており、前記第1吸気口60cと連通する第1排気口60dを構成する。
【0028】
前記本体60aの挿脱部60bと前記本体60aとの境界部には、外形が矩形状の取付用フランジ部60eが設けられている。同取付用フランジ部60eの四隅には、マフラスタックを起立状態で固定したとき、車体前後方向に長い略楕円形状の4個の取付長孔60fが形成されている。前記取付用フランジ部60eは前記エンジンフード3の開口部3aの周辺マウント部に4個の取付長孔60fを介してボルトにより締着される。前記本体60a及び前記挿脱部60bが、マフラスタック起立時に前記第1吸気口60cから前記第1排気口60dを経て排気ガスを排気するための、本発明における第1の管路を構成している。前記第1マフラスタック本体60aの下端部周面の一部には把手60gが一体に取り付けられている。
【0029】
前記第2マフラスタック600の本体600aは既述したとおり半円筒体からなり、前記第1マフラスタック60の本体60aに取り付けられた把手60gとは反対側の外周面の一部に滑らかに膨出して一体化されている。前記本体600aの前記第1マフラスタック本体60aとは反対側の下端部周面には、倒伏時に前記エンジンフード3の開口部3aに挿脱される円筒状の挿脱部600bが同本体600aに直交して突設されている。この挿脱部600bは前記本体600aに連通すると共に、その突端面が外部に開口して倒伏時の前記エンジンフード3の開口部3aに挿入されたとき、フード内のエンジンマフラに外方から遊嵌されて第2の吸気口600cを構成する。前記本体600aの下端面は閉塞され、その上端部は開口して前記本体600aと同じ外径寸法を有する第2の排気口600dを構成する。この排気口600dの内面には、マフラスタック60を倒伏させて前記挿脱部600bをエンジンフード3の開口部3aに挿入したとき、後部上方に傾斜して排気断面を漸減させる傾斜板600eが固設されており、排気ガスは前記傾斜板600eに沿って後部上方に排気されるようになっている。
【0030】
前記第2マフラスタック600の本体600aの下端部閉塞面には、前記マフラスタック6の起立時に前記第2排気口600dから侵入する雨水などを排出するための排出孔600fが穿孔されている。前記本体600aの周面の一部には把手600gが一体に取り付けられている。前記本体600a及び前記挿脱部600bにより、倒伏時に前記第2吸気口600cから前記第2排気口600dを経て排気ガスを排気するための本発明における第2の管路を構成している。
【0031】
なお、本実施例では前記第1管路と前記第2管路とを有する2重管構造になっているが、前記第2管路を設けずに前記第1管路に第1及び第2吸気口を直接形成することも可能である。この場合には、一方の吸気口60c又は600cをエンジンフード3の前記開口部3aに挿入固定したとき、他方の吸気口600c又は60cが大気中に露出し、そこから排気されることになる。従って、図4に示すように前記マフラスタック6の起立時には前記第2吸気口600cは蓋板9aにより閉鎖され、前記マフラスタック6の倒伏時には前記第1吸気口60cが蓋板9bにより閉鎖される。
【0032】
前記蓋板9は図示せぬ螺子、クリップ又はクランプなどの各種固着手段により固着することが可能である。前記第1及び第2吸気口600c,60cが同じ外径をなしている場合には前記マフラスタック6の起伏時に1個の蓋板9を各第1及び第2吸気口600c,60cに共通に使用することができ、前記マフラスタック6の起伏作業が効率的になされる。
【0033】
以上のごとく構成されたマフラスタック6を前記エンジンフード3の開口部3aから抜き取り、その挿脱部60d,600dを起立側か倒伏側のいずれかに変更しようとするとき、前記把手60g及び600gを持って前記開口部3aに前記第1吸気口60c又は第2吸気口600cを差し込む作業を容易に且つ迅速に、しかも正確に行えることが肝要である。そこで、本実施例によれば、図5に示すように前記エンジンフード3の上面の所定の位置に前記マフラスタック6を係脱させる係脱手段11を有するロック機構10が設けられている。
【0034】
図示例にあっては、前記第1マフラスタック60の取付用フランジ部60eを支持するための支持ブラケット12が前記エンジンフード3の開口部3aの中心から車体前方向に所定の間隔をおいて配されている。前記支持ブラケット12は前記エンジンフード3のマウント上面に突設された一対のナット部3b,3bに前後方向に長い各長孔60fを介してボルトにより締着されている。
【0035】
図示例によれば、前記支持ブラケット12は略矩形板状の基板部12a、同基板部12aの長手方向両端部から上方に突設された左右の側壁部12b、基板部12aの後端部縁の左右両端部から上方に突設された左右一対の後壁部12c及び前記基板部12aの前端縁の中央部から上方に突設された前壁部12dを有している。前記後壁部12cの上端部は後側上方に屈曲されて傾斜面120cに形成されている。前記左右側壁部12bは前記第1マフラスタック60に形成された取付用フランジ部60eの長辺寸法だけ離間されている。前記左右の側壁部12bは、所定の間隔で離間して配された一対の楔状の係脱部材13aが固着された回動ロッド13の両端を回動自在に支承している。蔓巻きバネ13bが同回動ロッド13を介して前記基板部12aと前記係脱部材13aの一方との間に取り付けられ、前記係脱部材12aを前記蔓巻きバネ12bにより常には車体後方向に付勢している。前記蔓巻きバネ12bの一端が係着する係脱部材12aには手動により前記付勢力に抗して前方に回動させるための把手12cが形成されている。
【0036】
前記マフラスタック6の倒伏時に、前記第1マフラスタック60に形成された取付用フランジ部60eを前記支持ブラケット11の後壁部11c及び前記係脱部材12aの間に差し込むと、同係脱部材12aは前記バネ12bの付勢力に抗して前記回動ロッド12と共に車体前方向に回動して前記取付用フランジ部60eの下降を許容する。この取付用フランジ部60eが前記基板部12aの上面に当接すると、左右一対の前記係脱部材12aの各先端部が前記取付用フランジ部60eに形成された左右の相対する2個の取付長孔60f,60fに到達し、図6に示すように各係脱部材12aが前記蔓巻きバネ12bの付勢力により各取付長孔60f,60f内に滑り込んで係合される。このとき、前記取付用フランジ部60eと前記支持ブラケット11の左右側壁部11bとの間で車体幅方向の位置合わせがなされると共に、前記支持ブラケット11の前壁部11cと前記回動ロッド12の係脱部材12aとの間で車体前後方向の位置合わせがなされる。
【0037】
その結果、前記係合動作が終了すると同時に、前記エンジンフード3の開口部3aに前記マフラスタック6の第2吸気口600cが自動的に挿入されることになり、前記エンジンフード3の開口部3aに前記マフラスタック6の第2吸気口600cが嵌着される。こうして前記エンジンフード3の開口部3aと前記マフラスタック6の吸気口との位置決めが自動的になされるため、容易に且つ迅速に、しかも正確に固定することが可能となる。
【0038】
車載輸送中の振動などにより前記マフラスタック6の固定が前述の係脱部材12aと取付長孔60fとの係合だけでは不安定となる場合には、前記マフラスタック6の第1及び第2の本体60,600を更に支持固定する必要がある。本実施例によれば、図5に示すように前記マフラスタック6の各本体60,600を支持するための略凹字型をしたマフラスタック支持ブラケット14が前記エンジンフード3の開口部3aの中心から車体後方に向けて所定の間隔をおいて配されている。前記マフラスタック支持ブラケット14は、その底板部の中央部が前記第2マフラスタック600と同一曲率をもって下方に凹んで形成された第1固定金具14aと、前記第1マフラスタック60と同一曲率をもつ第2固定金具14bを有している。
【0039】
前記第1固定金具14aの左右側部には前記第2固定金具14bの一端を回動自在に支持すると共に、他端には固定・取り外しを可能にした第1及び第2取付片14c,14dを立設させている。同第1取付片14cは前記第2固定金具14dの一端とピン結合することにより回動できる構造になっている。前記第2取付片14cにはフランジ部14eが設けられ、同フランジ部14eのピン孔にL字状ボルト14fの一端を挿入固定すると共に、同ボルト14fの他端を前記第2固定金具14dの他端と蝶ナットにより締め付ける構造になっている。前記第1固定金具14aの両側板部に穿孔された一対の取付孔14g,14gは前記エンジンフード3の上面に突設された一対のナット部3c,3cにボルトにより締着される。
【0040】
以上のごとく構成されたマフラスタック支持ブラケット14に前記マフラスタック6を倒伏させて固定しようとするときは、上述のように前記第1マフラスタック60の取付用フランジ部60eを前記第1マフラスタック60の取付用フランジ部60eを支持する支持ブラケット12に嵌着する。このとき、前記第1固定金具13aの第1取付片13cのピン結合部を中心として前記第2固定金具14bを回動させて、前記第1及び第2固定金具14a,14bの間を上方に開放しておく。前記第1マフラスタック60の取付用フランジ部60e及び前記支持ブラケット12の係着固定が終了すると、前記第2固定金具14bを回動を戻して、第1及び第2固定金具13a,13bの間に前記マフラスタック6の本体60,600の周面を把持させ、前記第1及び第2固定金具14a,14bを閉鎖する。次いで、前記第2固定金具14bの他端と前記第1固定金具14aの第2取付片14dのフランジ部14eのピン孔にL字状ボルト14fの一端を挿入して同ボルト14fの他端を蝶ナットにより締め付けて固定する。
【0041】
なお、以上のごとく構成された本発明の係脱手段は、上記実施例に限定されるものではなく、例えば断面をU字状に折り曲げた板状の係脱部材の突起部に前記第1マフラスタック60の取付用フランジ部60e又は同取付長孔60fを挿入して前記突起部を前記取付用フランジ部60e又は同取付長孔60fに係止する構造や、例えば断面をU字状に折り曲げた板状の係脱部材の内面に前記取付用フランジ部60eを挟持する構造などの各種の係脱構造を採用することが可能である。
【0042】
以上の説明からも明らかなように、本発明に係る作業用車両によれば、車載搬送時に前記マフラスタックの第1吸気口をエンジンフードの位置に形成された開口部から抜き取って起立状態から倒伏状態とさせ、前記エンジンフードの開口部に前記マフラスタックの第2吸気口を挿入固定させるため、作業用車両を自走させてトラックに積み込むとき及びトラックから降ろすときにも、前記エンジンのマフラからの排気ガスが前記エンジンフードの開口部から拡散し放出することを防止することができる。また、前記小型作業用車両の輸送中にあっても、前記エンジンフードの開口部が倒伏するマフラスタックにより閉塞されるため、同開口部からエンジンの内部に雨水又は塵芥などの侵入が防止されると同時に、車載搬送時における全体の車高を規定の範囲内に納めることができる。
【0043】
更に、本発明にあっては、前記マフラスタックの倒伏時には前記マフラスタックの取付用フランジ部の取付孔の一部を前記エンジンフードの上面に設けられた係脱手段に押し込むことにより係合させ、係合動作が終了すると同時に、前記エンジンフードの位置に形成された開口部と前記マフラスタックの吸気口との位置決めがなされるため、前記エンジンフードの位置に形成された開口部と前記マフラスタックの吸気口との嵌着が自動的になされ、容易に且つ迅速に、しかも正確にマフラスタックをエンジンフード上に倒伏固定することが可能となり、車載輸送中の振動などによるガタ付きをも完全に防止することが可能となる。そして、前記マフラスタックの倒伏時における固定のために、前記取付用フランジ部の取付孔の一部を利用するため、複雑なロック機構を設ける必要もなくなる。
【0044】
なお、前記ロック機構は必ずしも本発明の上記構造を有するマフラスタックの固定用だけではなく、通常の構造を有するマフラスタックの固定にも適用が可能であり、従って前記ロック機構をエンジンフードの上面に設けなければならないというものではなく、例えば従来と同様に運転席側方の低部位にあるフェンダ上に設けることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施例であるキャノピとマフラスタックを装備したトラクタショベルの側面図である。
【図2】同キャノピとマフラスタックの倒伏状態を示す説明図である。
【図3】本発明の第1実施例であるマフラスタックの側面図及び正面図である。
【図4】同第2実施例であるマフラスタックの主要部分を示す側面図である。
【図5】本発明のマフラスタックにおけるロック機構の分解構造を示す斜視図である。
【図6】同マフラスタックの倒伏時におけるマフラスタックの前記ロック機構による取付構造を示す部分拡大図である。
【符号の説明】
1 トラクタショベル
2 運転席
3 エンジンフード
3a 開口部
3b,3c ナット部
4 支柱
4a 上部支柱
4b 中央部支柱
4c 下部支柱
40a,40b,
40c,400b ヒンジ部材
5 キャノピルーフ
6 マフラスタック
60 第1マフラスタック
60a,600a 本体
60b,600b 挿脱部
60c 第1吸気口
60d 第1排気口
60e 取付用フランジ部
60f 取付長孔
60g,600g 把手
600 第2マフラスタック
600c 第2吸気口
600d 第2排気口
600e 傾斜板
600f 排出孔
7 連結リンク部材
8 ガススプリング
9 蓋板
10 ロック機構
11 係脱手段
12 支持ブラケット
12a 基板部
12b 側壁部
12c 前壁部
120c 傾斜面部
12d 後壁部
13 回動ロッド
13a 係脱部材
13b バネ
13c 把手
14 マフラスタック支持ブラケット
14a 第1固定金具
14b 第2固定金具
14c 第1取付片
14d 第2取付片
14e フランジ部
14f L字状ボルト
14g 取付孔

Claims (2)

  1. エンジンフード、運転席、作業機等を備えると共に、エンジンマフラの上端位置に対応するエンジンフードの位置に形成された開口部に挿脱可能なマフラスタックを有してなる建設・土木工事用や農作業用等の各種の作業用車両にあって、
    前記マフラスタックは、起立時に前記開口部に挿入される第1の吸気口と、倒伏時に前記開口部に挿入される第2の吸気口と、起立時に前記第1吸気口から吸気される排気ガスを外部に排気するための第1の排気口に連通する第1の管路と、倒伏時に前記第2吸気口から吸気される排気ガスを外部に排気するための第2の排気口に連通する第2の管路とを有してなることを特徴とする作業用車両。
  2. 前記マフラスタックは、複数の取付孔が形成され、前記開口部の周辺に脱着可能に取付可能な取付用フランジ部を有しており、
    前記エンジンフードの上面には、前記マフラスタックの倒伏時に前記取付用フランジ部の取付孔の一部と係脱する係脱手段を有するマフラスタックの固定機構が設けられてなる請求項1に記載の作業用車両。
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