JP4094271B2 - 水圧利用マッサージ装置およびマッサージユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水圧を利用して身体を押圧する水圧利用マッサージ装置および押圧部に関する。
【0002】
【従来の技術】
典型的な従来の技術のマッサージ装置は、入浴しながら身体を押圧する装置であって、入浴者の身体を支持する身体支持手段に、この身体支持手段の身体対向面と交差するように摺動ガイドが固設され、摺動ガイドに沿って摺動可能に押し玉が設けられ、押し玉を摺動駆動する駆動手段が設けられる。駆動手段は、エアポンプから供給される空気によって伸縮するベローズによって構成される。エアポンプからベローズに空気が供給され、ベローズが伸長されることによって、押し玉が、身体対向面から突出して身体を押圧する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記マッサージ装置は、身体の押圧に利用される空気が圧縮性を有しているので、ベローズへの空気の供給を制御しても、押し玉による押圧形態の制御が極めて困難であり、良好なマッサージ効果が得られない。また押し玉は、身体を単に押圧するだけの構成であり、良好なマッサージ効果が得られない。
【0004】
本発明の目的は、良好なマッサージ効果が得られる水圧利用マッサージ装置および押圧部を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、(a)水供給手段から供給される水の圧力によって、身体を押圧する少なくとも一対のマッサージユニットを有する押圧手段であって、
(a1)各マッサージユニットは、第1ポートおよび第2ポートが形成されるハウジングと、ハウジングに対して軸線方向に変位して伸縮自在に保持される押圧体と、押圧体に縮退する方向のばね力を与えるばね部材とを有し、
(a2)押圧体は、軸線方向一端部にハウジングから突出して身体に当接される当接部が形成され、軸線方向他端部にピストン部が形成され、
(a3)ハウジング内が、第1ポートに連なる第1水室と、第2ポートに連なる第2水室とに、押圧体のピストン部によって仕切られ、
(a4)第1水室に水が供給されることによって押圧体が伸長され、前記ばね部材のばね力によって押圧体が縮退され、
(a5)押圧体には、当接部で開口するとともに第2水室に臨んで開口する吐出孔が形成される押圧手段と、
(b)水供給手段から押圧手段の各マッサージユニットに水を導く水路を開閉する押圧水路開閉手段であって、
(b1)マッサージユニットの第1水室に、水供給手段から水を供給する状態と、水供給手段から第1水室への水の供給を停止し、第1水室と第2水室とを接続する状態とに切換える押圧水路開閉手段と、
(c)押圧手段が予め設定される押圧形態で身体を押圧するように、押圧水路開閉手段を制御する制御手段とを含み、
(d)押圧水路開閉手段の切換状態が、水供給手段から第1水室への水の供給を停止し、第1水室と第2水室とを接続する状態において、ばね部材のばね力によって押圧体が縮退する方向に変位することによって、押圧体を変位駆動するために第1水室に供給された水が第2水室に導かれて押圧体の吐出孔から吐出されることを特徴とする水圧利用マッサージ装置である。
【0006】
本発明に従えば、水の圧力を利用して身体を押圧するマッサージユニットを有する押圧手段が設けられる。この押圧手段への水路を開閉する押圧水路開閉手段は、制御手段によって制御され、押圧手段が予め定める押圧形態で身体を押圧するように、押圧手段への水の供給状態が制御される。水は、非圧縮性を有しており、押圧手段は、水の供給状態に対して高い応答性で応答して動作することができる。これによって押圧水路開閉手段を制御することによって、この制御に高い応答性で応答させて押圧手段を動作させることができ、押圧手段が予め定める押圧形態で動作するように、押圧手段を確実かつ容易に制御することができる。したがって所望の押圧形態で身体を押圧することができ、所望の良好なマッサージ効果を得ることができる。
またマッサージユニットは、押圧水路開閉手段が水供給手段から第1水室に水を供給する状態に切換えられると、押圧体がばね部材のばね力に抗して伸長され、押圧水路開閉手段が水供給手段から第1水室への水の供給を停止し、第1水室と第2水室とを接続する状態に切換えられると、ばね部材のばね力で押圧体が縮退され、第1水室の水が第2水室に導かれる。第2水室に導かれる水は、吐出孔から吐出される。このようにマッサージユニットでは、押圧水路開閉手段の切換動作によって、押圧体を伸縮動作させることができる。
さらに少なくとも一対のマッサージユニットが設けられるので、これら一対のマッサージユニットの間に正中矢状面が位置するように身体を配置して、身体を押圧することによって、身体を動かすことなく、背中矢状面の両側を同期してまたは所定の時間差を与えて押圧することができる。これによっても、所望の良好なマッサージ効果が得られる。このように所望の良好なマッサージ効果が得られるので、疲労回復効果および健康増進効果を得ることができる。
【0007】
また押圧体の吐出孔から、押圧体を伸させるために用いられた水を吐出することができる。吐出孔は、身体に当接する当接部で開口しており、水を身体に向けて吐出することができる。これによってマッサージユニットに供給する水の温度を調節することによって、水によって直接的に、押圧部位を加熱および冷却することができ、高い熱的効果を得ることができる。熱的効果は、水の温度を、たとえば高めの温度である43℃以上45℃以下程度にすることによって得られるお灸効果、たとえば低め温度である32℃以上35℃以下程度にすることによって得られる冷却効果などであって、これらの熱的効果が得られる。
しかも吐出孔は、押圧体が伸長する方向の圧力を与える水が貯留される第1水室ではなく、第1水室から導かれた第2水室の水を吐出する。これによって押圧体を伸させるために用いられた水を吐出することができる。
【0008】
またマッサージユニット内の水を新しい水に交換することができ、マッサージユニット内に死水が滞留してしまうことを防ぐことができる。これによってマッサージユニットを清潔な衛生状態に保つことができる。さらにマッサージユニットを浴槽に設置して用いる場合に、浴槽内の水がマッサージユニット内に進入することを防ぐことができ、このような用い方をしても、マッサージユニットを清潔な衛生状態に保つことができる。
またマッサージユニットを浴槽に設置して用いる場合に、マッサージユニットの押圧体の駆動に用いた水を、浴槽に注ぎ込むことができ、水を無駄にすることなく利用することができる。しかもそのために、マッサージユニット内と浴槽内とを接続するための管路、さらには美観向上のために、管路を浴槽の上方から垂下させるのではなく、管路を浴槽の外面側に配置して浴槽に接続するための接続部を浴槽に設ける必要がない。
【0009】
また水圧を利用して押圧する押圧手段は、電気的な構成を備える必要がなく、水圧マッサージ装置を、たとえば浴室などの水を利用する空間に設置して、安全に利用することができる。たとえば電気モータによって駆動される押圧手段を用いる場合のように感電および漏電のおそれがない。
【0010】
請求項2記載の本発明は、押圧手段は、少なくとも対を成して2列に並ぶマッサージユニットを有し、
制御手段は、対を成すマッサージユニットを同期させて、配列方向に並ぶマッサージユニットが順次身体を押圧するように、押圧水路開閉手段を制御することを特徴とする。
【0011】
本発明に従えば、対を成すマッサージユニットを同期させて、配列方向に並ぶマッサージユニットを順次動作させ、身体を押圧することができる。これによってマッサージユニットを身体に対して変位させることなく、マッサージユニットを変位させながら連続的または断続的に押圧する押圧状態とほぼ同様の押圧状態で、身体を押圧することができる。したがって対を成すマッサージユニット列間に正中矢状面が位置するように、かつ背を各マッサージユニットに対向させて、身体を押圧することによって、身体を動かすことなく、脊柱の両側を同期して、脊柱に沿って押圧部位を変化させながら、背を押圧することができる。このようにして広背筋および僧帽筋などの脊柱の周囲にある筋肉を解しながら脊柱を伸ばすマッサージ効果、いわゆる背筋伸ばし効果を得ることができ、より高い疲労回復効果および健康増進効果を得ることができる。
【0012】
しかも、水圧を利用してマッサージユニットを変位駆動するためには、マッサージユニットによって身体を押圧するために必要な水圧よりも高い水圧が必要とされるけれども、上記構成によって、高圧の水を供給する手段を必要とすることなく、上述のような脊柱を伸ばすマッサージ効果が得られるような、マッサージユニットを変位させながら押圧する押圧状態とほぼ同様の押圧状態で、身体を押圧することができる。
【0013】
請求項3記載の本発明は、押圧手段に供給する水の温度を調節する水温調節手段と、
押圧手段に供給する水の温度および押圧形態を設定する設定手段とをさらに含み、
制御手段は、押圧手段が設定された押圧形態で身体を押圧するように、押圧水路開閉手段を制御するとともに、設定された温度の水が押圧手段に供給されるように、水温調節手段を制御することを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、利用者が、設定手段を用いて、押圧形態を設定することができ、押圧手段によって、設定された押圧形態で身体を押圧することができる。また利用者が、設定手段を用いて、押圧手段に供給する水の温度を設定することができ、設定された温度の水が押圧手段に供給され、この水の温度と身体の温度の差を利用して、身体を加熱および冷却することができる。これによって利用者が、マッサージ装置の利用目的および好みなどに応じて、押圧形態および水の温度を設定し、所望の良好なマッサージ効果をより確実かつ容易に得ることができるとともに、押圧部位を加熱および冷却して所望の熱的効果を得ることができる。熱的効果は、水の温度を、たとえば高めの温度である43℃以上45℃以下程度にすることによって得られるお灸効果、たとえば低め温度である32℃以上35℃以下程度にすることによって得られる冷却効果などであって、これらの熱的効果が得られる。したがってマッサージ効果と熱的効果とが相乗的に働き、より高い疲労回復効果および健康増進効果を得ることができる。また快適性も向上される。
【0015】
請求項4記載の本発明は、制御手段は、押圧手段の動作が開始されてから、設定される押圧形態および水の温度に対応する時間が経過したとき、押圧手段の動作を終了するように、押圧水路開閉手段を制御することを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、押圧手段の動作が開始されてから、設定される押圧形態および水の温度に対応する時間が経過すると、押圧手段の動作が終了される。これによってマッサージ効果および熱的効果が過多になって、心拍数が高くなるなどの循環器系統を含む身体の負担が大きくなることを防ぐことができる。したがって高い安全性および高い快適性を確保することができる。
【0023】
請求項記載の本発明は、浴槽に関連して設置されるマッサージ装置であって、
水供給手段は、浴槽内の水を汲み上げて供給するポンプを有することを特徴とする。
【0024】
本発明に従えば、浴槽内の水を汲み上げて、押圧手段に供給することができるので、身体を押圧するために利用した水を、浴槽に注ぎ込むようにして、水を循環利用することができ、水を節約することができる。
【0025】
請求項記載の本発明は、押圧水路開閉手段は、パイロット水の圧力によって、押圧水路を開閉するパイロット操作形弁と、パイロット操作形弁へのパイロット水を導くパイロット水路を開閉する電磁操作形弁とを有し、
制御手段は、電磁操作形弁に電気信号による指令を与えて、押圧水路開閉手段を制御することを特徴とする。
【0026】
本発明に従えば、電磁操作形弁を制御して、パイロット操作形弁へのパイロット水の供給状態を制御し、水路の開閉を制御することができる。このように電磁操作形弁によってパイロット水の供給状態を制御し、押圧手段へ水を導く水路を、パイロット操作形弁によって開閉することによって、身体の押圧を実現するために、押圧手段への大流量の水の供給状態を制御しなければならない場合に、電磁操作形弁だけを用いて水路を開閉する構成に比べて、供給状態の制御に伴なう騒音および消費電力を小さくすることができる。
【0027】
請求項7記載の本発明は、水供給手段から押圧水路開閉手段を介して供給される水の圧力によって身体を押圧するマッサージユニットであって、
第1ポートおよび第2ポートが形成されるハウジングと、ハウジングに対して軸線方向に変位して伸縮自在に保持される押圧体と、押圧体に縮退する方向のばね力を与えるばね部材とを有し、
押圧体は、軸線方向一端部にハウジングから突出して身体に当接される当接部が形成され、軸線方向他端部にピストン部が形成され、
ハウジング内が、第1ポートに連なる第1水室と、第2ポートに連なる第2水室とに、押圧体のピストン部によって仕切られ、
第1水室に水が供給されることによって押圧体が伸長され、前記ばね部材のばね力によって押圧体が縮退され、
押圧体には、当接部で開口するとともに第2水室に臨んで開口する吐出孔が形成され、
第1水室に、水供給手段から水を供給する状態と、水供給手段から第1水室への水の供給を停止し、第1水室と第2水室とを接続する状態とに押圧水路開閉手段によって切換えられ、水供給手段から第1水室への水の供給を停止し、第1水室と第2水室とが接続される状態で、ばね部材のばね力によって押圧体が縮退する方向に変位することによって、押圧体を変位駆動するために第1水室に供給された水が第2水室に導かれて押圧体の吐出孔から吐出されるマッサージユニットである。
【0028】
本発明に従えば、マッサージユニットは、非圧縮性の水を利用して駆動され、身体を押圧することができる。このマッサージユニットは、水の供給状態に対して高い応答性で応答して動作することができる。これによってマッサージユニットへの水の供給状態を制御して、良好なマッサージ効果が得られるように、身体をマッサージすることができる。
またマッサージユニットは、押圧水路開閉手段が水供給手段から第1水室に水を供給する状態に切換えられると、押圧体がばね部材のばね力に抗して伸長され、押圧水路開閉手段が水供給手段から第1水室への水の供給を停止し、第1水室と第2水室とを接続する状態に切換えられると、ばね部材のばね力で押圧体が縮退され、第1水室の水が第2水室に導かれる。第2水室に導かれる水は、吐出孔から吐出される。このようにマッサージユニットでは、押圧水路開閉手段の切換動作によって、押圧体を伸縮動作させることができる。
【0029】
また押圧体の吐出孔から、押圧体を伸させるために用いられた水を吐出することができる。吐出孔は、身体に当接する当接部で開口しており、水を身体に向けて吐出することができる。これによってマッサージユニットに供給する水の温度を調節することによって、水によって直接的に、押圧部位を加熱および冷却することができ、高い熱的効果を得ることができる。熱的効果は、水の温度を、たとえば高めの温度である43℃以上45℃以下程度にすることによって得られるお灸効果、たとえば低め温度である32℃以上35℃以下程度にすることによって得られる冷却効果などであって、これらの熱的効果が得られる。
しかも吐出孔は、押圧体が伸長する方向の圧力を与える水が貯留される第1水室ではなく、第1水室から導かれた第2水室の水を吐出する。これによって押圧体を伸させるために用いられた水を吐出することができる。
【0030】
またマッサージユニット内の水を新しい水に交換することができ、マッサージユニット内に死水が滞留してしまうことを防ぐことができる。これによってマッサージユニットを清潔な衛生状態に保つことができる。さらにマッサージユニットを浴槽に設置して用いる場合に、浴槽内の水がマッサージユニット内に進入することを防ぐことができ、このような用い方をしても、マッサージユニットを清潔な衛生状態に保つことができる。
【0031】
またマッサージユニットを浴槽に設置して用いる場合に、マッサージユニットの駆動に用いた水を、浴槽に排出することができ、水を無駄にすることなく利用することができる。しかもそのために、マッサージユニット内と浴槽内とを接続するための管路、さらには美観向上のために、管路を浴槽の上方から垂下させるのではなく、管路を浴槽の外面側に配置して浴槽に接続するための接続部を浴槽に設ける必要がない。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の水圧利用マッサージ装置1を示すブロック図であり、図2は、水圧利用マッサージ装置1を示す断面図であり、図3は、水圧利用マッサージ装置1を簡略化して示す斜視図である。水圧利用マッサージ装置(以下、単に「マッサージ装置」という場合がある)1は、基本的に、押圧手段2と、押圧水路開閉手段である弁ユニット3と、制御手段であるコントローラ4とを含む。本実施の形態では、マッサージ装置1は、浴槽10に関連して、浴室11に設置され、利用者が入浴しながら用いるように構成される。
【0033】
押圧手段2は、少なくとも一対、本実施の形態では五対のマッサージユニット5L1,5R1;5L2,5R2;5L3,5R3;5L4,5R4;5L5,5R5(以下、不特定のマッサージユニットを示す場合には、符号として「5」を記す場合がある)を有する。押圧部である各マッサージユニット5は、水供給手段から供給される水の圧力によって、利用者の身体8を押圧する。たとえば身体8の背に押圧手段2が当接するように、身体8を配置して、背を押圧するために用いる。
【0034】
弁ユニット3は、水供給手段6から押圧手段2の各マッサージユニット5に水を導く水路100を開閉する。コントローラ4は、押圧手段2が設定される押圧形態で身体8を押圧するように、弁ユニット3を制御する。押圧形態は、たとえば各マッサージユニット5による押圧の時間的関係であって、たとえば複数のマッサージユニット5に、同期および所定の時間差などの相互の時間的関連性、ならび各マッサージユニット5の個々の押圧時間および押圧周期などの押圧の形態、言い換えると押圧の仕方である。
【0035】
マッサージ装置1は、水温調節手段である加熱手段12と、設定手段であるリモコン操作部13とを、さらに含む。本実施の形態では、マッサージ装置1は、給湯手段である給湯暖房機(以下、「給湯器」という場合がある)14を有しており、押圧手段2に水を導く水路100の一部を成す押圧水路7は、給湯器14を介して上水道に接続されている。給湯器14は、たとえば天然ガスを燃焼させて発生させた熱を利用し、熱交換器を用いて熱交換することによって水を加熱することができる加熱手段12を備えており、この加熱手段12によって、加熱状態を制御して、押圧手段2に供給する水の温度を設定される温度に調節することができる。給湯器14は、暖房機能も有しており、暖房ために利用することもできる。
【0036】
リモコン操作部13は、利用者が操作して、押圧手段2に供給する水の温度および押圧形態を、入力して設定することができる。設定された水の温度および押圧形態は、これを表す設定信号S1によって、コントローラ4に与えられる。この設定された水の温度および押圧形態が与えられると、コントローラ4は、これに基づいて、設定された押圧形態で動作されるように、弁ユニット3を動作させる駆動指令を、これを表す駆動指令信号S2によって、弁ユニット3に与え、弁ユニット3を制御するとともに、設定された温度の水が供給されるように、給湯器14を動作させる調節指令を、これを表す調節指令信号S3によって、給湯器14に与え、給湯器14を制御する。
【0037】
また本実施の形態では、給湯器14と浴槽10とが接続されており、上記のようにして水温調節した水を、新水用浴槽給水路15によって、浴槽10に供給することができる。また給湯器14は、浴槽10内の水を汲み上げるためのポンプ16有しており、このポンプ16によって回収路55を介して汲み上げた水を、必要に応じて水温調節して、押圧水路7から押圧手段2に供給することができるとともに、循環用浴槽給水路101を介して浴槽に供給することができる。本実施の形態では、上水道およびポンプ16を含んで水供給手段6が構成される。
【0038】
図4は、押圧手段2を示す断面図であり、図5は、各マッサージユニット5が設けられる浴槽10の一側壁部18を示す正面図である。浴槽10は、略水平(水平を含む)に配置される底部19の周縁部から全周にわたって立上る周壁20を有し、この周壁20の一部である一側壁部18に、押圧手段2を構成する各マッサージユニット5が設けられる。
【0039】
各マッサージユニット5は、対を成して2列に並んで設けられる。詳細に述べると、本実施の形態では、五対のマッサージユニット5が設けられており、略水平な方向に相互に間隔L1を空けた配置位置で、2列に上下に並んで設けられる。各列には、5つのマッサージユニット5が、一側壁部18に沿った上下方向に、相互に間隔L2の等間隔の配置位置で、設けられる。
【0040】
さらに具体的には、浴槽10内から見たときに、右側に配置される列に、5つのマッサージユニット5L1,5L2,5L3,5L4,5L5が、この順で下から上に5段に並び、左側に配置される列に、5つのマッサージユニット5R1,5R2,5R3,5R4,5R5が、この順で下から上に5段で並んでいる。同一段のマッサージユニット5は、相互に対を成し、同一高さに水平に並ぶように配置され、最下段の各マッサージユニット5L1,5R1は、浴槽10の底部10から間隔L3の配置位置に設けられる。
【0041】
間隔L1は、たとえば68mmであり、間隔L2は、たとえば90mmであり、間隔L3は、たとえば100mmである。ここで間隔L2は、各マッサージユニット5の身体に当接して押圧する押圧体20の当接部21の寸法D1、本実施の形態では26mmを考慮して、上下に隣接する2つのマッサージユニット5による押圧部位が、利用者によって、独立した部位であると認識されずに、連続した部位であると認識されるように、いわば分別域とならない間隔である。なお一般的な分別域は、70mm間隔程度である。
【0042】
図6は、マッサージユニット5の内部構造を示す断面図である。各マッサージユニット5は、同様の構成である。マッサージユニット5は、第1ポート25および第2ポート26が形成されるハウジング27と、ハウジング27から当接部21を突出させた状態で、ハウジング27に対して、その軸線L10に沿って変位して、伸縮可能にハウジング27に保持される押圧体20と、ハウジング27に対して縮退する方向にばね力を与えるばね部材40とを有する。ばね部材40は、圧縮コイルばねで実現される。
【0043】
押圧体20は、その軸線方向一端部に当接部21が形成され、他端部に、第1ポート25に連なる第1水室35と、第2ポート26に連なる第2水室36とに、ハウジング内を仕切るピストン部37を有する。この押圧体20は、ハウジング27に対して、軸線L10に沿って変位して各水室35,36の容積を変化させることができる。
【0044】
また押圧体20には、当接部21で浴槽10内に臨んで開口するとともに、第2水室36に臨んで開口する吐出孔45が形成されている。当接部21は、略円板状であって、中央部が略半球状に突出して形成されており、軸線L10に沿う部分が最も突出している。吐出孔45は、当接部21で複数に分岐し、軸線L10に沿う最も突出した部分からずれた、当接部21の凹となる位置で開口し、身体8に当接されるときに、塞がれてしまうことを防止できるように形成されている。
【0045】
マッサージユニット5は、当接部21が浴槽外に没入してしまわないように、少なくとも一部が浴槽に突出した状態で浴槽10内への突出量を変化可能に、一部だけを浴槽内に配置して、浴槽10に固定される。マッサージユニット5は、ハウジング27が一側壁部18に固定されることによって、浴槽10に固定される。
【0046】
このようなマッサージユニット5は、第1ポート25から第1水室35に水が供給されると、その水の圧力によって、ばね部材40のばね力に効して、押圧体20が伸長される。第1水室35への水の供給が停止され、第1水室35の水の排出を可能にすれば、ばね部材40のばね力によって、押圧体20が縮退される。これによってマッサージユニット5の押圧体20を伸縮させて、身体8を押圧することができる。
【0047】
図7は、リモコン操作部13示す正面図であり、図8は、リモコン操作部13を示す。図1を併せて参照して、リモコン操作部13は、給湯器14による浴槽10への給湯動作の設定も可能に構成され、利用者が操作することによって、マッサージ装置1の運転状態を設定することができる。マッサージ装置1の運転状態は、上述の押圧形態および押圧手段2に供給される水の温度を含み、さらに上記浴槽10への給湯動作も含む。
【0048】
リモコン操作部13には、電源操作片49、運転操作片50、自動モード選択操作片群51、マニュアル押圧選択操作片群52および水調整操作片群53が設けられる。電源操作片49は、マッサージ装置1に関連する手段の稼動に必要とされる電力の各手段への供給および供給停止を操作することができる。運転操作片50は、マッサージ装置1の運転および運転停止を操作することできる。自動モード選択操作片群51は、リラックスモード、すっきりモードおよび爽快モードなどの、押圧形態と押圧手段2に供給する水の温度とが予め組合わされている運転モードを選択することができる。
【0049】
マニュアル押圧選択操作片群は、押圧の種類と、速度すなわち周期などの押圧形態と、その押圧形態での運転時間を設定することができる。押圧の種類は、対を成すマッサージユニット5が、同期して押圧する指圧、対を成すマッサージユニット5が交互に押圧するたたき、および対を成すマッサージユニット5が、同期しかつ配列方向に順次押圧する背筋伸ばしなどである。押圧の速度は、ゆっくりおよびはやくなどであり、運転時間は、たとえば分単位である。
【0050】
水調整操作片群53は、押圧手段2および浴槽10に新たに供給する水の温度すなわち給湯温度と、浴槽内に貯留される水の温度すなわち貯留湯温とを給湯器14の能力の範囲内で設定することができるとともに、浴槽10に貯留する水の水位を選択することができる。
【0051】
このような操作片49,50および操作片群51〜53を操作して、設定された情報がコントローラ4に与えられ、コントローラ4が、この設定内容に応じて、マッサージ装置1を運転制御する。図1に示すように、浴槽10からポンプ16によって水を汲み上げるための回収路55には、回収路55内の水の温度を検出する温度センサ56および回収路55内の水の圧力に基づいて浴槽10の水位を検出する水位センサ57が設けられている。各センサ56,57の検出結果は、コントローラ4に与えられ、コントローラ4は、この検出結果に基づいて、給湯器14を制御し、より正確な制御ができる。
【0052】
具体的に述べると、回収路55によって汲み上げて水を、加熱手段12を介して、循環用浴槽給水路101によって浴槽10に戻し、水を循環させながら、温度センサ56の検出結果に基づいて、加熱手段を動作させ、浴槽10内の水の温度(湯温)を、設定される温度に保持するとともに、水位センサ57の検出結果に基づいて、第1内蔵切換弁74などを動作させ、上水道からの新たな水の取込みおよび不要な水の別途設けられる排水路への排水をして、水位を設定される水位に保持することができる。また回収した水を押圧手段2に供給する場合にも、温度センサ56の検出結果に基づいて、加熱手段を動作させ、押圧手段2に供給する水の温度を、設定温度に容易にかつ確実に制御することができる。
【0053】
図9は、マッサージ装置1の水圧系統の一部を示す水圧回路図である。各マッサージユニット5に関連する構成は、相互に同様であるので、理解を容易にするために、図9には一部のマッサージユニット5R1,5R2,5R5およびこれに関連する構成だけを示し、相互に同様の構成を有する部分は、同一の符号を付す。図1、図2および図6を併せて参照して、弁ユニット3は、電磁弁ユニット部60と、パイロット弁ユニット部61とを有する。電磁弁ユニット部60には、各マッサージユニット5にそれぞれ対応して1つずつ、したがって計10個の電磁操作形弁である電磁切換弁62が設けられる。パイロット弁ユニット部61には、各マッサージユニット5にそれぞれ対応して1つずつ、したがって計10個のパイロット操作形弁であるパイロット切換弁63が設けられる。
【0054】
給湯器14は、上水ポート65と、回収ポート66と、新水吐出ポート67と、循環吐出ポート102とを有する。給湯器14外部で上水ポート65には、上水道に接続される上水導入路69が接続され、回収ポート66には、浴槽10に接続される回収路55が接続され、新水吐出ポート67には、共通給水路70が接続され、循環吐出ポート102には、循環用浴槽給水路が接続される。共通給水路70は、押圧水路7と、浴槽10に接続される浴槽給水路15とに、方向給水方向切換弁75によって共通に接続される。方向給水方向切換弁75は、リモコン操作部13の操作に基づいてコンローラ4からの指令で、共通給水路70と、押圧水路7と、浴槽給水路15との相互の連通状態を切換え制御することができる。
【0055】
給湯器14内では、上水ポート65に接続される上水通路71と、回収ポート66に接続されポンプ16が介在される回収通路72と、加熱手段12が介在される加熱通路73とが、第1内蔵切換弁74によって、相互の連通状態を切換可能に接続される。また給湯器14内では、上記加熱通路73と、新水吐出ポート67に接続される新水吐出通路104と、循環吐出ポート102に接続される循環吐出通路105とが、第2内蔵切換弁103によって、相互の連通状態を切換可能に接続される。第1および第2内蔵切換弁74,103は、リモコン操作部13の操作に基づいてコンローラ4からの指令で制御することができる。このような給湯器14を設け、上水道の水を水温調節して、押圧手段2および浴槽10に供給することができるとともに、浴槽10から汲み上げた水を水温調節して、押圧手段2および浴槽10に供給することができる。
【0056】
押圧水路7は、各マッサージユニット5毎に分岐して構成される。各マッサージユニット5の第1ポート25には、第1マッサージ水路77がそれぞれ接続され、各マッサージユニット5の第2ポート26には、第2マッサージ水路78がそれぞれ接続されている。
【0057】
これら第1および第2マッサージ水路77,78と、押圧水路7とが、各マッサージユニット5毎に、パイロット切換弁63によって、相互の連通状態を切換可能に接続される。パイロット切換弁63は、パイロット水の圧力によって駆動される弁であって、パイロット水の駆動圧が与えられていない第1状態では、押圧水路7と第1および第2マッサージ水路77,78との連通を阻止し、第1および第2マッサージ水路77,78を相互に連通する。またパイロット切換弁63は、パイロット水の駆動圧が与えられる第2状態では、第2マッサージ水路78と押圧水路7および第1マッサージ水路77との連通を阻止し、押圧水路7と第1マッサージ水路77とを連通する。
【0058】
また押圧水路7から分岐して、パイロット水供給路80が設けられ、このパイロット水供給路80は、各マッサージユニット5毎に対応するように分岐していいる。さらにパイロット水をパイロット切換弁63に導くためのパイロット水給排路81と、第2マッサージ水路78に接続されるパイロット水排出路82とが、マッサージユニット5毎に対応して、設けられる。
【0059】
これらパイロット水供給路80と、パイロット水給排路81と、パイロット水排出路82とが、マッサージユニット5毎に、電磁切換弁62によって相互の連通状態を切換可能に接続される。電磁切換弁62は、コントローラ4からの駆動指令信号S2によって駆動される弁であって、マッサージユニット5の押圧体20を縮退させて押圧を停止する駆動指令が与えられている第1状態では、パイロット水供給路80とパイロット水給排路81およびパイロット水排出路82との連通を阻止し、パイロット水給排路81とパイロット水排出路82とを連通する。また電磁切換弁62は、マッサージユニット5の押圧体20を伸長させて押圧する駆動指令が与えられている第2状態では、パイロット水排出路82とパイロット水供給路80およびパイロット水給排路81との連通を阻止し、パイロット水供給路80とパイロット水給排路81とを連通する。
【0060】
このような水圧系統の構成によって、電磁切換弁62に押圧を停止する駆動指令を与えることによって、その電磁切換弁62が第1状態となり、対応するパイロット切換弁63へのパイロット水の供給が停止され、したがって駆動力の供給が停止されてパイロット切換弁63が第1状態となり、対応するマッサージユニット5の押圧体20が縮退される。また電磁切換弁62に押圧する駆動指令を与えることによって、その電磁切換弁62が第2状態となり、対応するパイロット切換弁63にパイロット水が供給され、したがって駆動力が与えられて、パイロット切換弁63が第2状態となり、対応するマッサージユニット5の押圧体20が伸長される。
【0061】
また上記回路構成によって、各マッサージユニット5を駆動するために利用されて水およびパイロット切換弁63を駆動するために利用された水は、各マッサージユニット5の第2水室36に導かれ、吐出孔45から吐出される。またパイロット切換弁63および電磁切換弁62を用いてマッサージユニット5への水路を切換えるように構成され、電磁切換弁だけを用いる場合に比べて、大流量の水の供給制御を低騒音で実現される。
【0062】
電磁弁では、切換時に、電磁石(ソレノイド)部における鉄心などの可動部材の磁気吸着によって、騒音(ノイズ)、すなわち衝撃音が発生する。電磁弁の制御可能流量を大きくすると、可動部材が大きくなるために大きくなるために、切換時の騒音が大きくなってしまう。パイロット弁では、小さな水圧によってスプールを駆動するので、騒音は、ほとんど発生せず、同程度の流量を制御する場合、電磁弁だけを用いる場合に比べて、小さな電磁弁とパイロット弁とを組合せる場合のほうが、全体の騒音を小さく抑えることができる。本件発明者の実験では、騒音を約1/4程度に抑えられることが確認されている。
【0063】
なお水供給手段6から押圧手段に水を導く水路101は、上水導入路69、共通給水路70、押圧水路7および第1マッサージ水路77を含んで構成される。またパイロット切換弁63へのパイロット水を供給するための水路110は、パイロット水供給路80、パイロット水給排路81を含んで構成される。
【0064】
図10は、マッサージ装置1の操作手順を示すフローチャートである。ステップa0で、リモコン操作部13の電源操作片49を操作して、マッサージ装置1に関連する各手段への電力供給を開始して、マッサージ装置1の使用を開始する。次に、ステップa2で、予め設定されている運転モードの運転状態で自動運転するか、またはマニュアルで運転状態を設定してマニュアル運転するかを利用者が判断し、自動運転する場合は、自動モード選択操作片群51を操作して、設定されている運転モードの1つを選択し、マニュアル運転する場合は、マニュアル押圧選択操作片群52および水調整操作片群53を操作して、上述のような押圧種類、速度、運転時間、水の温度および水位を、個別に設定する。自動運転の各モードは、押圧種類、速度、運転時間、水の温度および水位が、組み合わされて設定されている。
【0065】
これらいずれかの操作をした後、ステップa3に移行して、運転操作片50を操作して、マッサージ装置1の運転を開始し、マッサージ装置1の操作を終了する。マッサージ装置1の運転を開始した後、設定されている運転時間が経過すれば、運転が自動的に停止され、その後、電源操作片49を操作して、マッサージ装置1に関連する各手段への電力供給を停止して、操作が終了する。またマッサージ装置1の運転を開始してから、設定される運転時間が経過する前に、ステップa2で運転操作片50をさらに操作して、マッサージ装置1の運転を停止することもでき、このように利用者が強制的に運転を停止した後、マッサージ装置1に関連する各手段への電力供給を停止して、操作が終了することもできる。
【0066】
図11は、マッサージ装置1のコンローラ4の制御動作を示すフローチャートである。図10に示す手順で操作され、ステップa2でマッサージ運転を開始する操作がされると、ステップb0で、コントローラ4によるマッサージ装置1の運転制御が開始され、ステップb1で設定された運転状態が、自動運転か否かがコントローラ4で判断される。ステップb1で、自動運転であると判断された場合には、ステップb2に移行し、リラックスモード、すっきりモードおよび爽快モードのいずれに設定されているかが、コントローラ4によって判断される。
【0067】
ステップb2でリラックスモードが選択されていると判断されると、ステップb3に移行して、リラックスモードで運転するように、弁ユニット3および給湯器14が、コントローラ4によって制御される。このリラックスモードでの運転が終了すると、ステップb4に移行して、コントローラ4の制御動作が終了される。
【0068】
ステップb2ですっきりモードが選択されていると判断されると、ステップb5に移行して、すっきりモードで運転するように、弁ユニット3および給湯器14が、コントローラ4によって制御される。このすっきりモードでの運転が終了すると、ステップb4に移行して、コントローラ4の制御動作が終了される。
【0069】
ステップb2で爽快モードが選択されていると判断されると、ステップb6に移行して、爽快モードで運転するように、弁ユニット3および給湯器14が、コントローラ4によって制御される。この爽快モードでの運転が終了すると、ステップb4に移行して、コントローラ4の制御動作が終了される。
【0070】
ステップb1で、自動運転でないと判断された場合には、ステップb7に移行して、設定された運転種類および速度で、設定された運転時間押圧手段2が駆動されるように、弁ユニット3がコントローラ4によって制御され、設定されて温度の水が押圧手段2および浴槽10に供給されるように、給湯器14がコントローラ4によって制御される。このマニュアル運転が終了すると、ステップb4に移行して、コントローラ4の制御動作が終了される。
【0071】
図12は、リラックスモード運転におけるコントローラ4の具体的制御動作を示すフローチャートである。図11のステップb3のリラックスモード運転の制御は、ステップc0でその制御が開始される。制御が開始されると、ステップc1で給湯器14が、リラックスモードで設定される温度の水が押圧手段2に供給され、リラックスモードで設定される温度の水がリラックスモードで設定される水位となるように浴槽10に供給されるように、コントローラ4から給湯器14に調整指令を与えて動作させる。そしてステップc2で押圧手段2がリラックスモードで設定される運転種類および速度で身体8を押圧するように、コントローラ4から弁ユニット3に駆動指令を与えて、押圧手段2を動作させる。このステップc1およびステップc2の動作指令は、順序が相互に入れ換わってもよく、同様の運転制御をすることができる。
【0072】
このような給湯器14および押圧手段2の動作指令が終了すると、ステップc3に移行して、運転操作片50の操作によって、運転停止操作されたか否かが判断される。ステップc3で運転停止操作されていないと判断されると、ステップc4に移行して、運転操作片50による運転開始操作から開始されてから、リラックスモードで設定された運転時間を経過したか否かが判断される。
【0073】
ステップc4で設定された運転時間を経過していないと判断されると、ステップc1に戻り、ステップc4で設定された運転時間を経過したと判断されると、ステップc5に移行して、リラックスモード運転の制御を終了する。またステップc3で運転停止操作されたと判断されると、ステップc5に移行して、リラックスモード運転の制御を終了する。このように運転が開始されてから、設定された運転時間を経過するか、または運転停止操作されるまで、設定される運転状態で、マッサージ装置1が運転される。
【0074】
またステップc4からステップc1に戻って、制御を繰り返すときに、運転を開始してから設定内容が変更されている場合に、設定変更後の設定に基づいて動作するようにしてもよい。これによって高い利便性が得られる。
【0075】
図13は、すっきりモード運転におけるコントローラ4の具体的制御動作を示すフローチャートである。図11のステップb5のすっきりモード運転の制御は、ステップd0でその制御が開始される。制御が開始されると、ステップd1で給湯器14が、すっきりモードで設定される温度の水が押圧手段2に供給され、すっきりモードで設定される温度の水がすっきりモードで設定される水位となるように浴槽10に供給されるように、コントローラ4から給湯器14に調整指令を与えて動作させる。そしてステップd2で押圧手段2がすっきりモードで設定される運転種類および速度で身体8を押圧するように、コントローラ4から弁ユニット3に駆動指令を与えて、押圧手段2を動作させる。このステップd1およびステップd2の動作指令は、順序が相互に入れ換わってもよく、同様の運転制御をすることができる。
【0076】
このような給湯器14および押圧手段2の動作指令が終了すると、ステップd3に移行して、運転操作片50の操作によって、運転停止操作されたか否かが判断される。ステップd3で運転停止操作されていないと判断されると、ステップd4に移行して、運転操作片50による運転開始操作から開始されてから、すっきりモードで設定された運転時間を経過したか否かが判断される。
【0077】
ステップd4で設定された運転時間を経過していないと判断されると、ステップd1に戻り、ステップd4で設定された運転時間を経過したと判断されると、ステップd5に移行して、すっきりモード運転の制御を終了する。またステップd3で運転停止操作されたと判断されると、ステップd5に移行して、すっきりモード運転の制御を終了する。このように運転が開始されてから、設定された運転時間を経過するか、または運転停止操作されるまで、設定される運転状態で、マッサージ装置1が運転される。
【0078】
またステップd4からステップd1に戻って、制御を繰り返すときに、運転を開始してから設定内容が変更されている場合に、設定変更後の設定に基づいて動作するようにしてもよい。これによって高い利便性が得られる。
【0079】
図14は、爽快モード運転におけるコントローラ4の具体的制御動作を示すフローチャートである。図11のステップb6の爽快モード運転の制御は、ステップe0でその制御が開始される。制御が開始されると、ステップe1で給湯器14が、爽快モードで設定される温度の水が押圧手段2に供給され、爽快モードで設定される温度の水が爽快モードで設定される水位となるように浴槽10に供給されるように、コントローラ4から給湯器14に調整指令を与えて動作させる。そしてステップe2で押圧手段2が爽快モードで設定される運転種類および速度で身体8を押圧するように、コントローラ4から弁ユニット3に駆動指令を与えて、押圧手段2を動作させる。このステップe1およびステップe2の動作指令は、順序が相互に入れ換わってもよく、同様の運転制御をすることができる。
【0080】
このような給湯器14および押圧手段2の動作指令が終了すると、ステップe3に移行して、運転操作片50の操作によって、運転停止操作されたか否かが判断される。ステップe3で運転停止操作されていないと判断されると、ステップe4に移行して、運転操作片50による運転開始操作から開始されてから、爽快モードで設定された運転時間を経過したか否かが判断される。
【0081】
ステップe4で設定された運転時間を経過していないと判断されると、ステップe1に戻り、ステップe4で設定された運転時間を経過したと判断されると、ステップe5に移行して、爽快モード運転の制御を終了する。またステップe3で運転停止操作されたと判断されると、ステップe5に移行して、爽快モード運転の制御を終了する。このように運転が開始されてから、設定された運転時間を経過するか、または運転停止操作されるまで、設定される運転状態で、マッサージ装置1が運転される。
【0082】
またステップe4からステップe1に戻って、制御を繰り返すときに、運転を開始してから設定内容が変更されている場合に、設定変更後の設定に基づいて動作するようにしてもよい。これによって高い利便性が得られる。
【0083】
図15は、マニュアル運転におけるコントローラ4の具体的制御動作を示すフローチャートである。図11のステップb7のマニュアル運転の制御は、ステップf0でその制御が開始される。制御が開始されると、ステップf1で給湯器14がマニュアル操作で設定される温度の水が押圧手段2供給されるともに、マニュアル操作で設定される温度の水がマニュアル操作で設定される水位となるように浴槽10に供給されるように、コントローラ4から給湯器14に調整指令を与えて動作させる。そしてステップf2で押圧手段2がマニュアル操作で設定される運転種類および速度で身体8を押圧するように、コントローラ4から弁ユニット3に駆動指令を与えて、押圧手段2を動作させる。このステップf1およびステップf2の動作指令は、順序が相互に入れ換わってもよく、同様の運転制御をすることができる。
【0084】
このような給湯器14および押圧手段2の動作指令が終了すると、ステップf3に移行して、運転操作片50の操作によって、運転停止操作されたか否かが判断される。ステップf3で運転停止操作されていないと判断されると、ステップf4に移行して、運転操作片50による運転開始操作から開始されてから、爽快モードで設定された運転時間を経過したか否かが判断される。
【0085】
ステップf4で設定された運転時間を経過していないと判断されると、ステップf1に戻り、ステップf4で設定された運転時間を経過したと判断されると、ステップf5に移行して、爽快モード運転の制御を終了する。またステップf3で運転停止操作されたと判断されると、ステップf5に移行して、爽快モード運転の制御を終了する。このように運転が開始されてから、設定された運転時間を経過するか、または運転停止操作されるまで、設定される運転状態で、マッサージ装置1が運転される。
【0086】
またステップf4からステップf1に戻って、制御を繰り返すときに、運転を開始してから設定内容が変更されている場合に、設定変更後の設定に基づいて動作するようにしてもよい。これによって高い利便性が得られる。
【0087】
図16は、リラックスモードの運転状態の一例を示すタイミングチャートである。リラックスモードでは、たとえば、押圧手段2および浴槽10に供給される水の温度は、経時変化をしない一定の38℃に設定される。
【0088】
またリラックスモードでは、最下段にある第1段のマッサージユニット5L1,5R1による押圧段階、その上方に隣接する第2段のマッサージユニット5L2,5R2による押圧段階、その上方に隣接する第3段のマッサージユニット5L3,5R3による押圧段階、その上方に隣接する第4段のマッサージユニット5L4,5R4による押圧段階、その上方に隣接する最上段である第5段のマッサージユニット5L5,5R5による押圧段階、第4段のマッサージユニット5L4,5R4による押圧段階、第3段のマッサージユニット5L3,5R3による押圧段階、第2段のマッサージユニット5L2,5R2による押圧段階が、相互に時間をあけることなくかつ重なることなく順次実行される押圧セットを、1サイクルして、この押圧セットを繰り返す押圧形態である。
【0089】
さらに具体的には、押圧種類である各押圧段階における一対のマッサージ装置5の動作は、相互に同期して、その押圧段階中押圧しつづけるいわば指圧動作である。運転速度である各押圧段階の時間は、3秒である。全体の運転時間は5分である。このような運転モードでの押圧では、リラックス感が得られる。
【0090】
図17は、すっきりモードの運転状態の一例を示すタイミングチャートである。すっきりモードでは、たとえば、押圧手段2および浴槽10に供給される水の温度は、経時変化をしない一定の42℃に設定される。
【0091】
またすっきりモードでは、第1段のマッサージユニット5L1,5R1による押圧段階、第2段のマッサージユニット5L2,5R2による押圧段階、第3段のマッサージユニット5L3,5R3による押圧段階、第4段のマッサージユニット5L4,5R4による押圧段階、第5段のマッサージユニット5L5,5R5による押圧段階、第4段のマッサージユニット5L4,5R4による押圧段階、第3段のマッサージユニット5L3,5R3による押圧段階、第2段のマッサージユニット5L2,5R2による押圧段階が、相互に時間をあけることなくかつ重なることなく順次実行される押圧セットを、1サイクルして、この押圧セットを繰り返す押圧形態である。
【0092】
押圧種類である各押圧段階における一対のマッサージ装置5の動作は、交互に押圧するように時間差を与えて、交互に3回ずつ押圧する動作であって、いわばたたき動作である。運転速度である各押圧段階の時間は、3秒であって、したがって交互に0.5秒ずつ押圧し全体の運転時間は5分である。このような運転モードでの押圧では、すっきり感、言い換えるならば覚醒感が得られる。
【0093】
図18は、爽快モードの運転状態の一例を示すタイミングチャートである。爽快モードでは、たとえば、押圧手段2および浴槽10に供給される水の温度は、経時変化をしない一定の40℃に設定される。
【0094】
また爽快モードでは、第1段のマッサージユニット5L1,5R1による押圧段階、第2段のマッサージユニット5L2,5R2による押圧段階、第3段のマッサージユニット5L3,5R3による押圧段階、第4段のマッサージユニット5L4,5R4による押圧段階、第5段のマッサージユニット5L5,5R5による押圧段階、第4段のマッサージユニット5L4,5R4による押圧段階、第3段のマッサージユニット5L3,5R3による押圧段階、第2段のマッサージユニット5L2,5R2による押圧段階が、隣接する押圧段階と所定の時間だけ同時に押圧するように重なりを有して、順次実行される押圧セットを、1サイクルして、この押圧セットを繰り返す押圧形態である。
【0095】
さらに具体的には、押圧種類である各押圧段階における一対のマッサージ装置5の動作は、相互に同期して、その押圧段階中押圧しつづける動作である。この動作を上述のように、配列方向に、時間的な重なりを有して順次行うことによって、連続的に押圧しながらの押部位の連続的な移動を擬似的に実現し、いわば背筋伸ばし動作となる。運転速度である各押圧段階の時間は、3秒であり、隣接する押圧段階の相互の重なり時間(同時動作時間)は、1秒である。全体の運転時間は5分である。このような運転モードでの押圧では、爽快感が得られる。
表1および表2は、最大運転時間を示す。
【0096】
【表1】
Figure 0004094271
【0097】
【表2】
Figure 0004094271
【0098】
またコントローラ4は、記憶部を備えており、一例として表1および表2に示すような、押圧手段2および浴槽10に供給される水の温度と、指圧、背筋伸ばし、たたきを含む押圧(揉み)の種類と、押圧の速度(揉みの強度)と、最大許容運転速度との関係が記憶されており、設定される水の温度、押圧種類および押圧速度に対応する許容値を超える時間にわたって運転されないように、制御する。
【0099】
ここで、表1および表2において、押圧種類(揉みの種類)の指圧、背筋伸ばしおよびたたきは、上述のリラックスモード、爽快モードおよびすっきりモードの押圧種類と同様である。押圧速度(揉みの速度)は、上述の各モードの説明で押圧段階、すなわち各段における押圧の時間の長短であって、弱およびゆっくりは、その押圧段階の時間が長く、強およびはやくは、その押圧段階の時間が短い。なおたたきにおいて、各押圧段階における押圧回数は、同一である。
【0100】
以上のようなマッサージ装置1によれば、非圧縮性の水の圧力を利用して身体8を押圧するので、弁ユニット3を制御することによって、この制御に高い応答性で応答させて押圧手段2を動作させることができ、押圧手段2が設定される押圧形態で動作するように、押圧手段を確実かつ容易に制御することができる。したがって所望の押圧形態で身体を押圧することができ、所望の良好なマッサージ効果を得ることができる。
【0101】
また対を成してマッサージユニット5が設けられるので、対を成すマッサージユニット5間に正中矢状面が位置するように身体を配置して、身体8を押圧することによって、身体8を動かすことなく、背中矢状面の両側を同期してまたは所定の時間差を与えて押圧することができる。これによっても、所望の良好なマッサージ効果が得られる。
【0102】
このように所望の良好なマッサージ効果が得られるので、疲労回復効果および健康増進効果を得ることができる。
【0103】
さらに対を成すマッサージユニット5を同期させて、配列方向に並ぶマッサージユニット5を順次動作させ、身体8を押圧することができる。これによってマッサージユニット5を身体に対して変位させることなく、マッサージユニット5を変位させながら連続的または断続的に押圧する押圧状態とほぼ同様の押圧状態で、身体8を押圧することができる。したがって対を成すマッサージユニット列間に正中矢状面が位置するように、かつ背を各マッサージユニットに対向させて、身体を押圧することによって、身体を動かすことなく、脊柱の両側を同期して、脊柱に沿って押圧部位を変化させながら、背を押圧することができる。このようにして広背筋および僧帽筋などの脊柱の周囲にある筋肉を解しながら脊柱を伸ばすマッサージ効果、いわゆる背筋伸ばし効果を得ることができ、より高い疲労回復効果および健康増進効果を得ることができる。
【0104】
しかも、水圧を利用して押圧部を変位駆動するためには、押圧部によって身体を押圧するために必要な水圧よりも高い水圧が必要とされるけれども、上記構成によって、高圧の水を供給する手段を必要とすることなく、上述のような脊柱を伸ばすマッサージ効果が得られるような、押圧部を変位させながら押圧する押圧状態とほぼ同様の押圧状態で、身体を押圧することができる。
【0105】
また水圧を利用して押圧する押圧手段2は、電気的な構成を備える必要がなく、水圧マッサージ装置を、たとえば浴室などの水を利用する空間に設置して、安全に利用することができる。たとえば電気モータによって駆動される押圧手段を用いる場合のように感電および漏電のおそれがない。
【0106】
また利用者が、リモコン操作部13を用いて、押圧形態を設定することができ、押圧手段2によって、設定された押圧形態で身体を押圧することができる。また利用者が、リモコン操作部13を用いて、押圧手段2に供給する水の温度を設定することができ、設定された温度の水が押圧手段2に供給され、この水の温度と身体の温度の差を利用して、身体を加熱および冷却することができる。
【0107】
これによって利用者が、マッサージ装置1の利用目的および好みなどに応じて、押圧形態および水の温度を設定し、所望の良好なマッサージ効果をより確実かつ容易に得ることができるとともに、押圧部位を加熱および冷却して所望の熱的効果を得ることができる。熱的効果は、水の温度を、たとえば高めの温度である43℃以上45℃以下程度にすることによって得られるお灸効果、たとえば低め温度である32℃以上35℃以下程度にすることによって得られる冷却効果などであって、これらの熱的効果が得られる。したがってマッサージ効果と熱的効果とが相乗的に働き、より高い疲労回復効果および健康増進効果を得ることができる。また快適性も向上される。
【0108】
また押圧手段2の動作が開始されてから、すなわち運転が開始されてから、設定される押圧形態および水の温度に対応する運転時間が経過すると、押圧手段2の動作が終了される。これによってマッサージ効果および熱的効果が過多になって、心拍数が高くなるなどの循環器系統を含む身体の負担が大きくなることを防ぐことができる。したがって高い安全性および高い快適性を確保することができる。
【0109】
またマッサージユニット5の吐出孔45から、押圧部を駆動するために用いられた水を吐出することができる。吐出孔45は、身体8に当接する当接部21で開口しており、水を身体8に向けて吐出することができる。これによってマッサージユニットに供給する水の温度を調節することによって、水によって直接的に、押圧部位を加熱および冷却することができ、高い熱的効果を得ることができる。
【0110】
またマッサージユニット5内の水を新しい水に交換することができ、マッサージユニット5内に死水が滞留してしまうことを防ぐことができる。これによってマッサージユニット5を清潔な衛生状態に保つことができる。さらに浴槽内の水がマッサージユニット5内に進入することを防ぐことができ、本実施の形態のような用い方をしても、マッサージユニット5を清潔な衛生状態に保つことができる。
【0111】
またマッサージユニット5の押圧体20の駆動に用いた水を、浴槽10に注ぎ込むことができ、水を無駄にすることなく利用することができる。しかもそのために、マッサージユニット内と浴槽内とを接続するための管路、さらには美観向上のために、管路を浴槽の上方から垂下させるのではなく、管路を浴槽の外面側に配置して浴槽に接続するための接続部を浴槽に設ける必要がない。
【0112】
また浴槽10内の水を汲み上げて、押圧手段2に供給することができるので、水を循環利用することができ、水を節約することができる。
【0113】
図19は、本発明の実施の他の形態のマッサージ装置1Aの水圧系統の一部を示す水圧回路図である。本実施の形態のマッサージ装置1Aは、図1〜図18に示す実施の形態のマッサージ装置1と類似の構成を有しており、異なる構成についてだけ説明し、同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。また各マッサージユニット5に関連する構成は、相互に同様であるので、理解を容易にするために、図19には一部のマッサージユニット5R1,5R2,5R5およびこれに関連する構成だけを示し、相互に同様の構成を有する部分は、同一の符号を付す。
【0114】
図1〜図18に示す実施の形態のマッサージ装置1では、各マッサージユニット5にそれぞれ対応して、電磁切換弁62とパイロット切換弁63とが設けられたけれども、本実施の形態では、各マッサージユニット5にそれぞれ対応して1つずつ、したがって計10個の電磁切換弁62Aだけが設けられる。
【0115】
本実施の形態では、パイロット水供給路、パイロット水給排路およびパイロット水排出路はなく、第1および第2マッサージ水路77,78と、押圧水路7とが、各マッサージユニット5毎に、電磁切換弁62Aによって、相互の連通状態を切換可能に接続される。電磁切換弁62Aは、コントローラ4からの駆動指令信号S2によって駆動される弁であって、マッサージユニット5の押圧体20を縮退させて押圧を停止する駆動指令が与えられている第1状態では、押圧水路7と第1および第2マッサージ水路77,78との連通を阻止し、第1および第2マッサージ水路77,78を相互に連通る。また電磁切換弁62は、マッサージユニット5の押圧体20を伸長させて押圧する駆動指令が与えられている第2状態では、第2マッサージ水路78と押圧水路7および第1マッサージ水路77との連通を阻止し、押圧水路7と第1マッサージ水路77とを連通する。
【0116】
このような構成のマッサージ装置1Aは、パイロット切換弁を用いることによる効果を除いて、上述の図1〜図18のマッサージ装置1と同様の効果を達成することができる。
【0117】
図20は、本発明の実施のさらに他の形態のマッサージユニット5Bを示す断面図である。本実施の形態のマッサージユニット5Aは、図1〜図19に示す実施の形態のマッサージ装置1,1Aのマッサージユニット5と類似の構成を有しており、異なる構成についてだけ説明し、同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。図1〜図18のマッサージユニット5は、押圧体20が浴槽から没入しないように構成されたけれども、本実施の形態では、押圧体20Bは、浴槽から外部に没入できるように構成される。
【0118】
このような構成のマッサージユニット5Bは、図1〜図19のマッサージ装置1,1Aのマッサージユニット5に代えて用いることができ、上述の図1〜図19のマッサージ装置1と同様の効果を達成することができる。
【0119】
図21は、本発明の実施のさらに他の形態のマッサージ装置1Cの一部を示す正面図である。本実施の形態のマッサージ1Cは、図1〜図20に示す実施の形態のマッサージ装置1,1Aと類似の構成を有しており、異なる構成についてだけ説明し、同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。図1も併せて参照して、本実施の形態では、浴槽の一側壁部18と反対側の他側壁部90に、一対のマッサージユニット5L6,5R6が、略水平に上記間隔L1をあけて設けられる。各マッサージユニット5L6,5R6は、図1〜図19に示す上述の各マッサージユニット5と同様の構成であり、この場合には、同様に単に「5」を符号とする場合がある。また各マッサージユニット5L6,5R6は、図20に示すマッサージユニット5Aと同様の構成であってもよい。
【0120】
このような構成のマッサージ装置1Cは、上述した各構成に加えて、背を押圧しながら、足裏を押圧することができ、さらに快適性が向上される。
【0121】
図19は、本発明の実施の他の形態のマッサージ装置1Dの水圧系統の一部を示す水圧回路図である。本実施の形態のマッサージ装置1Dは、図1〜図18に示す実施の形態のマッサージ装置1と類似の構成を有しており、異なる構成についてだけ説明し、同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。本実施の形態では、上述の各マッサージ装置1において、各マッサージユニット5に代えて、水を噴射するノズル95を用いるようにし、噴射する水によって身体8を押圧する。各ノズル95は、水を浴槽10内に噴出可能に、浴槽10に設けられ、各ノズル95にノズル水路96をそれぞれ接続される。
【0122】
図1〜図18に示す実施の形態のマッサージ装置1では、各マッサージユニット5にそれぞれ対応して、電磁切換弁62とパイロット切換弁63とが設けられたけれども、本実施の形態では、弁ユニット3には、各ノズル95にそれぞれ対応して1つずつ、したがって計10個の電磁開閉弁97だけが設けられる。各ノズル95に関連する構成は、相互に同様であるので、理解を容易にするために、図22には一部のノズル95およびこれに関連する構成だけを示す。
【0123】
各ノズル水路96と押圧水路7とが、電磁開閉弁95で、連通状態を切換え可能に接続される。このようにノズル95を用いても、水の噴出および噴出停止と、マッサージユニット5の押圧体20の伸長および縮退とが、押圧動作として対応するので、同様のリモコン操作部13およびコントローラ4を用いて、同様に制御することができる。
【0124】
電磁開閉弁97は、コントローラ4からの駆動指令信号S2によって駆動される弁であって、水の噴出を停止して身体8を押圧を停止する駆動指令が与えられている第1状態では、押圧水路7とノズル水路96との連通を阻止する。また電磁開閉弁97は、水を噴出して身体8を押圧する駆動指令が与えられている第2状態では、押圧水路7とノズル水路96との連通する。
【0125】
このような構成のマッサージ装置1Dは、上述の図1〜図18のマッサージ装置1と同様の効果を達成することができる。また回路構成が簡素になる。
【0126】
上述の各実施の形態は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲内において構成を変更することができる。たとえばマッサージユニットなどの押圧部は、少なくとも一対、したがって一段だけ設ければよい。また二対(2段)、三対(3段)、四対(4段)または六対(6段)以上設けてもよい。また3列以上設けてもよい。また自動運転モードは、上記以外のモードであってもよい。
【0127】
また上述の実施の形態では、マッサージユニットを有する押圧手段を、浴槽に設けるようにしたけれども、浴室内の洗い場に、身体を支持する手段、たとえば椅子を設置し、この椅子に押圧手段を設けて、利用者が椅子に腰掛けて、身体を押圧するようにしてもよい。この場合、少なくとも肩から背にかけて、上記浴槽に貯留される水と同程度の温度、たとえば利用者の体温程度の水をシャワー装置によって散布するようにしてもよい。
【0128】
またスーパー銭湯などと呼ばれる仕掛け付の浴槽などを備える銭湯などで、業務用の浴槽および椅子などに、押圧手段を設けて身体を押圧するようにしてもよい。具体的に述べると、たとえば石製の椅子にマッサージユニットを有する押圧手段を埋め込み、背に体温と同程度の温度の水を散布しながら押圧するようにしてもよい。この場合、背に散布する水は、押圧手段から吐出する水だけであってもよいし、これに加えてたとえばシャワー装置などによって別途に散布するようにしてもよい。
【0129】
また症病人、老人および身体障害者などの身体の不自由な人の利用を容易にするために、彼らが利用する車椅子にマッサージユニットを設けて、車椅子に着座したまま、上述と同様の身体の押圧を実現するようにしてもよい。
【0130】
また水を吐出可能なマッサージユニットを、利用者が手で把持できるように構成し、ハンドシャワー装置として利用し、利用者が任意の位置を押圧しながら水の散布をするようにしてもよい。
【0131】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、水の圧力を利用して身体を押圧するマッサージユニットを有する押圧手段が設けられる。この押圧手段への水路を開閉する押圧水路開閉手段は、制御手段によって制御され、押圧手段が予め定める押圧形態で身体を押圧するように、押圧手段への水の供給状態が制御される。水は、非圧縮性を有しており、押圧手段は、水の供給状態に対して高い応答性で応答して動作することができる。これによって押圧水路開閉手段を制御することによって、この制御に高い応答性で応答させて押圧手段を動作させることができ、押圧手段が予め定める押圧形態で動作するように、押圧手段を確実かつ容易に制御することができる。したがって所望の押圧形態で身体を押圧することができ、所望の良好なマッサージ効果を得ることができる。
またマッサージユニットは、押圧水路開閉手段が水供給手段から第1水室に水を供給する状態に切換えられると、押圧体がばね部材のばね力に抗して伸長され、押圧水路開閉手段が水供給手段から第1水室への水の供給を停止し、第1水室と第2水室とを接続する状態に切換えられると、ばね部材のばね力で押圧体が縮退され、第1水室の水が第2水室に導かれる。第2水室に導かれる水は、吐出孔から吐出される。このようにマッサージユニットでは、押圧水路開閉手段の切換動作によって、押圧体を伸縮動作させることができる。
さらに少なくとも一対のマッサージユニットが設けられるので、これら一対のマッサージユニットの間に正中矢状面が位置するように身体を配置して、身体を押圧することによって、身体を動かすことなく、背中矢状面の両側を同期してまたは所定の時間差を与えて押圧することができる。これによっても、所望の良好なマッサージ効果が得られる。このように所望の良好なマッサージ効果が得られるので、疲労回復効果および健康増進効果を得ることができる。
【0132】
また押圧体の吐出孔から、押圧体を伸させるために用いられた水を吐出することができる。吐出孔は、身体に当接する当接部で開口しており、水を身体に向けて吐出することができる。これによってマッサージユニットに供給する水の温度を調節することによって、水によって直接的に、押圧部位を加熱および冷却することができ、高い熱的効果を得ることができる。熱的効果は、水の温度を、たとえば高めの温度である43℃以上45℃以下程度にすることによって得られるお灸効果、たとえば低め温度である32℃以上35℃以下程度にすることによって得られる冷却効果などであって、これらの熱的効果が得られる。
しかも吐出孔は、押圧体が伸長する方向の圧力を与える水が貯留される第1水室ではなく、第1水室から導かれた第2水室の水を吐出する。これによって押圧体を伸させるために用いられた水を吐出することができる。
【0133】
またマッサージユニット内の水を新しい水に交換することができ、マッサージユニット内に死水が滞留してしまうことを防ぐことができる。これによってマッサージユニットを清潔な衛生状態に保つことができる。さらにマッサージユニットを浴槽に設置して用いる場合に、浴槽内の水がマッサージユニット内に進入することを防ぐことができ、このような用い方をしても、マッサージユニットを清潔な衛生状態に保つことができる。
またマッサージユニットを浴槽に設置して用いる場合に、マッサージユニットの押圧体の駆動に用いた水を、浴槽に注ぎ込むことができ、水を無駄にすることなく利用することができる。しかもそのために、マッサージユニット内と浴槽内とを接続するための管路、さらには美観向上のために、管路を浴槽の上方から垂下させるのではなく、管路を浴槽の外面側に配置して浴槽に接続するための接続部を浴槽に設ける必要がない。
【0134】
また水圧を利用して押圧する押圧手段は、電気的な構成を備える必要がなく、水圧マッサージ装置を、たとえば浴室などの水を利用する空間に設置して、安全に利用することができる。たとえば電気モータによって駆動される押圧手段を用いる場合のように感電および漏電のおそれがない。
【0135】
請求項2記載の本発明によれば、対を成すマッサージユニットを同期させて、配列方向に並ぶマッサージユニットを順次動作させ、身体を押圧することができる。これによってマッサージユニットを身体に対して変位させることなく、マッサージユニットを変位させながら連続的または断続的に押圧する押圧状態とほぼ同様の押圧状態で、身体を押圧することができる。したがって対を成すマッサージユニット列間に正中矢状面が位置するように、かつ背を各マッサージユニットに対向させて、身体を押圧することによって、身体を動かすことなく、脊柱の両側を同期して、脊柱に沿って押圧部位を変化させながら、背を押圧することができる。このようにして広背筋および僧帽筋などの脊柱の周囲にある筋肉を解しながら脊柱を伸ばすマッサージ効果、いわゆる背筋伸ばし効果を得ることができ、より高い疲労回復効果および健康増進効果を得ることができる。
【0136】
しかも、水圧を利用してマッサージユニットを変位駆動するためには、マッサージユニットによって身体を押圧するために必要な水圧よりも高い水圧が必要とされるけれども、上記構成によって、高圧の水を供給する手段を必要とすることなく、上述のような脊柱を伸ばすマッサージ効果が得られるような、マッサージユニットを変位させながら押圧する押圧状態とほぼ同様の押圧状態で、身体を押圧することができる。
【0137】
請求項3記載の本発明によれば、利用者が、設定手段を用いて、押圧形態を設定することができ、押圧手段によって、設定された押圧形態で身体を押圧することができる。また利用者が、設定手段を用いて、押圧手段に供給する水の温度を設定することができ、設定された温度の水が押圧手段に供給され、この水の温度と身体の温度の差を利用して、身体を加熱および冷却することができる。これによって利用者が、マッサージ装置の利用目的および好みなどに応じて、押圧形態および水の温度を設定し、所望の良好なマッサージ効果をより確実かつ容易に得ることができるとともに、押圧部位を加熱および冷却して所望の熱的効果を得ることができる。熱的効果は、水の温度を、たとえば高めの温度である43℃以上45℃以下程度にすることによって得られるお灸効果、たとえば低め温度である32℃以上35℃以下程度にすることによって得られる冷却効果などであって、これらの熱的効果が得られる。したがってマッサージ効果と熱的効果とが相乗的に働き、より高い疲労回復効果および健康増進効果を得ることができる。また快適性も向上される。
【0138】
請求項4記載の本発明によれば、押圧手段の動作が開始されてから、設定される押圧形態および水の温度に対応する時間が経過すると、押圧手段の動作が終了される。これによってマッサージ効果および熱的効果が過多になって、心拍数が高くなるなどの循環器系統を含む身体の負担が大きくなることを防ぐことができる。したがって高い安全性および高い快適性を確保することができる。
【0143】
請求項記載の本発明によれば、浴槽内の水を汲み上げて、押圧手段に供給することができるので、身体を押圧するために利用した水を、浴槽に注ぎ込むようにして、水を循環利用することができ、水を節約することができる。
【0144】
請求項記載の本発明によれば、電磁操作形弁を制御して、パイロット操作形弁へのパイロット水の供給状態を制御し、水路の開閉を制御することができる。このように電磁操作形弁によってパイロット水の供給状態を制御し、押圧手段へ水を導く水路を、パイロット操作形弁によって開閉することによって、身体の押圧を実現するために、押圧手段への大流量の水の供給状態を制御しなければならない場合に、電磁操作形弁だけを用いて水路を開閉する構成に比べて、供給状態の制御に伴なう騒音および消費電力を小さくすることができる。
【0145】
請求項7記載の本発明によれば、マッサージユニットは、非圧縮性の水を利用して駆動され、身体を押圧することができる。このマッサージユニットは、水の供給状態に対して高い応答性で応答して動作することができる。これによってマッサージユニットへの水の供給状態を制御して、良好なマッサージ効果が得られるように、身体をマッサージすることができる。
またマッサージユニットは、押圧水路開閉手段が水供給手段から第1水室に水を供給する状態に切換えられると、押圧体がばね部材のばね力に抗して伸長され、押圧水路開閉手段が水供給手段から第1水室への水の供給を停止し、第1水室と第2水室とを接続する状態に切換えられると、ばね部材のばね力で押圧体が縮退され、第1水室の水が第2水室に導かれる。第2水室に導かれる水は、吐出孔から吐出される。このようにマッサージユニットでは、押圧水路開閉手段の切換動作によって、押圧体を伸縮動作させることができる。
【0146】
また押圧体の吐出孔から、押圧体を伸させるために用いられた水を吐出することができる。吐出孔は、身体に当接する当接部で開口しており、水を身体に向けて吐出することができる。これによってマッサージユニットに供給する水の温度を調節することによって、水によって直接的に、押圧部位を加熱および冷却することができ、高い熱的効果を得ることができる。熱的効果は、水の温度を、たとえば高めの温度である43℃以上45℃以下程度にすることによって得られるお灸効果、たとえば低め温度である32℃以上35℃以下程度にすることによって得られる冷却効果などであって、これらの熱的効果が得られる。
しかも吐出孔は、押圧体が伸長する方向の圧力を与える水が貯留される第1水室ではなく、第1水室から導かれた第2水室の水を吐出する。これによって押圧体を伸させるために用いられた水を吐出することができる。
【0147】
またマッサージユニット内の水を新しい水に交換することができ、マッサージユニット内に死水が滞留してしまうことを防ぐことができる。これによってマッサージユニットを清潔な衛生状態に保つことができる。さらにマッサージユニットを浴槽に設置して用いる場合に、浴槽内の水がマッサージユニット内に進入することを防ぐことができ、このような用い方をしても、マッサージユニットを清潔な衛生状態に保つことができる。
【0148】
またマッサージユニットを浴槽に設置して用いる場合に、マッサージユニットの駆動に用いた水を、浴槽に排出することができ、水を無駄にすることなく利用することができる。しかもそのために、マッサージユニット内と浴槽内とを接続するための管路、さらには美観向上のために、管路を浴槽の上方から垂下させるのではなく、管路を浴槽の外面側に配置して浴槽に接続するための接続部を浴槽に設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の水圧利用マッサージ装置1を示すブロック図である。
【図2】水圧利用マッサージ装置1を示す断面図である。
【図3】水圧利用マッサージ装置1を簡略化して示す斜視図である。
【図4】押圧手段2を示す断面図である。
【図5】一側壁18を示す正面図である。
【図6】マッサージユニット5を示す断面図である。
【図7】リモコン操作部13を示す正面図である。
【図8】リモコン操作部13を示す断面図である。
【図9】マッサージ装置1の水圧系統を示す回路図である。
【図10】操作手順を示すフローチャートである。
【図11】コントローラ4の制御動作を示すフローチャートである。
【図12】リラックスモード運転の具体的制御動作を示すフローチャートである。
【図13】すっきりモード運転の具体的制御動作を示すフローチャートである。
【図14】爽快モード運転の具体的制御動作を示すフローチャートである。
【図15】マニュアル運転の具体的制御動作を示すフローチャートである。
【図16】リラックスモードの運転状態の一例を示すタイミングチャートである。
【図17】すっきりモードの運転状態の一例を示すタイミングチャートである。
【図18】爽快モードの運転状態の一例を示すタイミングチャートである。
【図19】本発明の実施の他の形態のマッサージ装置1Aの水圧系統の一部を示す水圧回路図である。
【図20】本発明の実施のさらに他の形態のマッサージユニット5Bを示す断面図である。
【図21】本発明の実施のさらに他の形態のマッサージ装置1Cの一部を示す正面図である。
【図22】本発明の実施のさらに他の形態のマッサージ装置1Dの水圧系統の一部を示す水圧回路図である。
【符号の説明】
1,1A,1C マッサージ装置
2 押圧手段
3 弁ユニット
4 コントローラ
5A,5L1〜5L6;5R1〜5R6 マッサージユニット
6 水供給手段
7 押圧水路
10 浴槽
12 加熱手段
13 リモコン操作部
14 給湯器
15 ポンプ

Claims (7)

  1. (a)水供給手段から供給される水の圧力によって、身体を押圧する少なくとも一対のマッサージユニットを有する押圧手段であって、
    (a1)各マッサージユニットは、第1ポートおよび第2ポートが形成されるハウジングと、ハウジングに対して軸線方向に変位して伸縮自在に保持される押圧体と、押圧体に縮退する方向のばね力を与えるばね部材とを有し、
    (a2)押圧体は、軸線方向一端部にハウジングから突出して身体に当接される当接部が形成され、軸線方向他端部にピストン部が形成され、
    (a3)ハウジング内が、第1ポートに連なる第1水室と、第2ポートに連なる第2水室とに、押圧体のピストン部によって仕切られ、
    (a4)第1水室に水が供給されることによって押圧体が伸長され、前記ばね部材のばね力によって押圧体が縮退され、
    (a5)押圧体には、当接部で開口するとともに第2水室に臨んで開口する吐出孔が形成される押圧手段と、
    (b)水供給手段から押圧手段の各マッサージユニットに水を導く水路を開閉する押圧水路開閉手段であって、
    (b1)マッサージユニットの第1水室に、水供給手段から水を供給する状態と、水供給手段から第1水室への水の供給を停止し、第1水室と第2水室とを接続する状態とに切換える押圧水路開閉手段と、
    (c)押圧手段が予め設定される押圧形態で身体を押圧するように、押圧水路開閉手段を制御する制御手段とを含み、
    (d)押圧水路開閉手段の切換状態が、水供給手段から第1水室への水の供給を停止し、第1水室と第2水室とを接続する状態において、ばね部材のばね力によって押圧体が縮退する方向に変位することによって、押圧体を変位駆動するために第1水室に供給された水が第2水室に導かれて押圧体の吐出孔から吐出されることを特徴とする水圧利用マッサージ装置。
  2. 押圧手段は、少なくとも対を成して2列に並ぶマッサージユニットを有し、
    制御手段は、対を成すマッサージユニットを同期させて、配列方向に並ぶマッサージユニットが順次身体を押圧するように、押圧水路開閉手段を制御することを特徴とする請求項1記載の水圧利用マッサージ装置。
  3. 押圧手段に供給する水の温度を調節する水温調節手段と、
    押圧手段に供給する水の温度および押圧形態を設定する設定手段とをさらに含み、
    制御手段は、押圧手段が設定された押圧形態で身体を押圧するように、押圧水路開閉手段を制御するとともに、設定された温度の水が押圧手段に供給されるように、水温調節手段を制御することを特徴とする請求項1または2記載の水圧利用マッサージ装置。
  4. 制御手段は、押圧手段の動作が開始されてから、設定される押圧形態および水の温度に対応する時間が経過したとき、押圧手段の動作を終了するように、押圧水路開閉手段を制御することを特徴とする請求項3記載の水圧利用マッサージ装置。
  5. 浴槽に関連して設置されるマッサージ装置であって、
    水供給手段は、浴槽内の水を汲み上げて供給するポンプを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水圧利用マッサージ装置。
  6. 押圧水路開閉手段は、パイロット水の圧力によって、水供給手段から各マッサージユニットに水を導く水路を開閉するパイロット操作形弁と、パイロット操作形弁へのパイロット水を導く水路を開閉する電磁操作形弁とを有し、
    制御手段は、電磁操作形弁に電気信号による指令を与えて、押圧水路開閉手段を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水圧利用マッサージ装置。
  7. 水供給手段から押圧水路開閉手段を介して供給される水の圧力によって身体を押圧するマッサージユニットであって、
    第1ポートおよび第2ポートが形成されるハウジングと、ハウジングに対して軸線方向に変位して伸縮自在に保持される押圧体と、押圧体に縮退する方向のばね力を与えるばね部材とを有し、
    押圧体は、軸線方向一端部にハウジングから突出して身体に当接される当接部が形成され、軸線方向他端部にピストン部が形成され、
    ハウジング内が、第1ポートに連なる第1水室と、第2ポートに連なる第2水室とに、押圧体のピストン部によって仕切られ、
    第1水室に水が供給されることによって押圧体が伸長され、前記ばね部材のばね力によって押圧体が縮退され、
    押圧体には、当接部で開口するとともに第2水室に臨んで開口する吐出孔が形成され、
    第1水室に、水供給手段から水を供給する状態と、水供給手段から第1水室への水の供給を停止し、第1水室と第2水室とを接続する状態とに押圧水路開閉手段によって切換えられ、
    水供給手段から第1水室への水の供給を停止し、第1水室と第2水室とが接続される状態で、ばね部材のばね力によって押圧体が縮退する方向に変位することによって、押圧体を変位駆動するために第1水室に供給された水が第2水室に導かれて押圧体の吐出孔から吐出されるマッサージユニット。
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