JP4094086B2 - 直動案内軸受におけるリターンプレートのシール部材形成方法 - Google Patents

直動案内軸受におけるリターンプレートのシール部材形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、工作機械のX−Yテーブル等の直線運動部に用いられる転がり接触型の直動案内軸受において、移動ブロック両端のリターンプレートにシール部材を形成するためのリターンプレートのシール部材形成方法及びシール部材取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来の直動案内軸受の一例を示す図である。これらの図に示すように、この軸受には、直線上に配置され、長さ方向に沿って複数のレール溝(1a)が設けられた案内レール(1)と、そのレール(1)に跨がった状態に配置され、レール長さ方向に移動自在な下向きコ字状の移動ユニット(2)とを備えている。
【0003】
移動ユニット(2)は、移動ブロック(3)と、その移動方向側の両端面に取り付けられるリターンプレート(4)(4)とを有しており、移動ブロック(3)の両側袖部内面には、上記レール溝(1a)に対応して、転動体転動溝が設けられるとともに、移動ブロック(3)の両側袖部内部には、転動体転動溝に対し平行にトンネル状の転動体戻し路が設けられている。
【0004】
またリターンプレート(4)(4)には、移動ブロック(3)の転動体転動溝及び転動体戻し路を連通させるトンネル状の方向転換路が設けられており、転動体転動溝及び転動体戻し路と、その両端の方向転換路とにより構成される無端経路内に多数の転動体(6)が配置されている。
【0005】
そして、移動ユニット(2)が、案内レール(1)に跨がった状態に配置された状態においては、移動ユニット(2)と案内レール(1)のレール溝(1a)との間に多数の転動体(6)が介在され、その転動体(6)が、無端経路内を転動して、移動ユニット(2)及び案内レール(1)に対し転がり接触することにより、移動ユニット(2)が、案内レール(1)上を滑らかに移動するよう構成されている。
【0006】
ところで、このような直動案内軸受においては、図9ないし図11に示すように、リターンプレート(4)(4)の移動方向側の端面に、シール部材(5) (5)が設けられ、そのシール部材(5)(5)により、案内レール(1)及び移動ユニット(2)間の隙間における移動方向側の端部開放部を密封するようにしている。
【0007】
従来において、上記シール部材(5)は、リターンプレート(4)の端面形状に倣うコ字状の金属製補強板(5a)と、その補強板(5a)の一面側に、ニトリルゴム(NBR)等の合成ゴムを加硫成形により接着して形成したシール層 (5b)とで構成されており、このシール部材(5)がリターンプレート(4)に、ねじ(7)により取り付けられている。またシール部材(5)のシール層 (5b)は、その内周縁部のリップ部(5c)が、リターンプレート(4)の内周縁部よりも内側に突出するように配置され、移動ユニット(2)の移動時に、上記リップ部(5c)が案内レール(1)の外周面に摺接することにより、案内レール(1)及び移動ユニット(2)間が密封され、その間に塵やごみ等の塵埃が侵入するのを防止するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の直動案内軸受において、シール部材(5)がリターンプレート(4)に対して少しでも位置ずれがあると、移動ユニット(2)がレール(1)上を移動する際に、シール部材(5)のレール(1)との接触が不十分となり、良好な密封性を得ることができなくなってしまう。このため、シール部材(5)はリターンプレート(4)に対し、慎重に精度良く組み付ける必要があり、その組付作業が面倒であるという問題があった。
【0009】
また従来においては、シール部材(5)をリターンプレート(4)に対し、別に形成しておくものであるため、シール部材(5)を作製した後、そのシール部材(5)をリターンプレート(4)に組み付ける必要がある。すなわち、補強板(5a)を得るためのプレス工程と、補強板(5a)に合成ゴムを被覆する加硫工程とを行ってシール部材(5)を作製した後、更に、そのシール部材(5)をリターンプレート(4)にねじ止固定する工程を行わねばならず、多くの工程が必要で、効率良く生産することができないという問題があった。
【0010】
しかもプレス工程等の金属加工技術や、加硫等のゴム加工技術等の異質の技術を組み合せて、製造するものであるため、スムーズに製造することができず、一段と生産効率が低下するという問題が発生する。
【0011】
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、シール部材をリターンプレートに位置合わせ精度良く簡単に形成することができる上、更に効率良く形成できて高い生産効率を得ることができる直動案内軸受におけるリターンプレートのシール部材形成方法及びシール部材取付構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本第1の発明は、案内レールに跨がった状態に配置され、前記案内レールとの間に介在された転動体の転動によって前記案内レール上を移動自在な移動ブロックと、前記移動ブロックの移動方向側の端面に取り付けられ、前記転動体を方向転換させるための硬質合成樹脂製リターンプレートと、前記リターンプレートの移動方向側の端面に設けられ、前記移動ブロック及び前記案内レール間の端部開放部を密封するためのシール部材とを備える直動案内軸受において、前記リターンプレートに前記シール部材を形成するための方法であって、前記リターンプレートを、インサート部品として、熱可塑性樹脂からなるシール材料を射出成形することにより、そのシール材料を前記リターンプレートの所定領域に被覆成形して、前記シール部材を形成するものを要旨としている。
【0013】
この第1の発明方法は、リターンプレートを、インサート部品として射出成形することにより、シール部材を形成するものであるため、シール部材を所定の適切位置に精度良く形成することができる。更に従来のように、リターンプレート及びシール部材を別に作製して、シール部材をリターンプレートにねじ止固定する場合と違って、シール部材のリターンプレートに対する位置合わせや、リターンプレートへの固定は、上記射出成形に伴って自動的に行われる。
【0014】
また本第1の発明は、射出成形を実施するだけのものであり、例えば従来のように、補強板を得るプレス工程、補強板に合成ゴムを被覆する加硫工程、及びシール部材をリターンプレートに固定するねじ止工程等の多数の工程を実施する必要はない。
【0015】
更に、本第1の発明は、射出成形等のプラスチック加工技術を使用するだけのものであるため、例えば従来のように、加硫等のゴム加工技術や、プレス工程等の異質の技術を組合せる場合と比べて、スムーズに実施することができる。
【0016】
本第1の発明においては、前記シール材料として、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系の熱可塑性エラストマーの中から選択されるものを使用するのが好ましい。すなわちこの場合には、一段と優れた品質のシール部材を得ることができるという利点がある。
【0017】
また本第1発明においては、前記リターンプレートのシール部材形成領域に、肉盗み凹部を形成しておき、射出成形時に前記肉盗み凹部に前記シール材料を充填することにより、前記シール部材の一部を前記肉盗み凹部に嵌着するのが良い。
【0018】
すなわちこの場合には、シール部材のリターンプレートに対する接合面積を大きく確保することができ、シール部材の接着強度を向上させることができるという利点がある。
【0019】
更に本第1の発明においては、射出成形を行う前に、前記リターンプレートのシール部材形成領域に、あらかじめ接着剤を塗布しておき、その接着剤により、前記シール部材の前記リターンプレートに対する接着強度を高めるのが望ましい。
【0020】
一方、本第2の発明は、上記第1の発明方法の実施により得られるものである。すなわち本第2の発明は、案内レールに跨がった状態に配置され、前記案内レールとの間に介在された転動体によって前記案内レール上を移動自在な移動ブロックと、前記移動ブロックの移動方向側の端面に取り付けられ、前記転動体を方向転換させるための硬質合成樹脂製のリターンプレートと、前記リターンプレートの移動方向側の端面に設けられ、前記移動ブロック及び前記案内レール間の端部開放部を密封するためのシール部材とを備える直動案内軸受におけるリターンプレートのシール部材取付構造であって、前記シール部材が熱可塑性樹脂からなり、そのシール部材が射出成形によって前記リターンプレートに融着一体化されてなるものを要旨としている。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1ないし図3はこの発明に基づく方法によって製造された直動案内軸受用のシール部材付リターンプレートを示す図である。これらの図に示すように、このシール部材付リターンプレートは、直動案内軸受における移動ブロックの両端に取り付けられるものであって、移動ブロック及び案内レール間に介在される転動体を方向転換させるためのリターンプレート(10)と、移動ブロック及び案内レール間の端部開放部を密封するためのシール部材(20)とを備えている。
【0022】
図4ないし図6に示すように、リターンプレート(10)は、両側に配置される袖部(11)(11)と、その両側袖部(11)(11)を連結する連結部 (12)とを有するコ字状の硬質合成樹脂一体成形品をもって構成されている。
【0023】
このリターンプレート(10)には、連結部(12)の中央に潤滑剤供給孔 (13)が形成されている。更にリターンプレート(10)の一面側、すなわち移動ブロックに取り付けられる面側には、両側袖部(11)(11)に、転動体を方向転換させるための方向転換路(14)設けられるとともに、その方向転換路(14)と上記潤滑剤供給孔(13)との間には、溝状の潤滑剤供給路(15)が形成されている。
【0024】
なおリターンプレート(10)は、複雑な形状をしており、通常、硬質合成樹脂の射出成形により形成されるものであり、プレート(10)の外周縁部の他、潤滑剤供給孔(13)、方向転換路(14)、及び潤滑剤供給路(15)等の各外周縁部には、所定の強度を確保するために、2〜3mm厚のリブ(16)が設けられる一方、これらの部位を除く領域には、射出成形によるひけや、反り、歪みを防止するため、及び材料を節約するために、肉盗み等と称される空間部(肉盗み凹部17)が設けられている。
【0025】
このリターンプレート(10)は、所定のリターンプレート材料を用いて、周知の射出成形により形成される。
【0026】
ここで、本実施形態において、上記リターンプレート材料としては、硬質合成樹脂からなるものを使用する必要がある。例えばポリアミド(PA)樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂等の硬質合成樹脂を好適に使用することができ、この中でも特に、ナイロン66等のPA樹脂、POM樹脂は、高強度で、耐摩耗性や耐油性に優れ、その上、比較的安価であるため、より一層好適に使用することができる。
【0027】
また、リターンプレート材料としては、上記の樹脂に、強度や耐摩耗性等を向上させるために、必要に応じて、ガラス繊維や炭素繊維等の補強材を添加するのが一般的である。
【0028】
一方、図1ないし図3に示すように、シール部材(20)は、弾性を有し、リターンプレート(10)の他面側、すなわち移動ブロックに取り付けられる面に対し反対側の面に、その面を被覆するように設けられている。このシール部材 (20)は、後述の射出成形により、リターンプレート(10)に融着一体化されており、一部がリターンプレート(10)の肉盗み凹部(17)内に適合状態に嵌着され、リターンプレート(10)に高い接着強度で取り付けられている。
【0029】
またシール部材(20)は、リターンプレート(10)の内周縁部に対応する部分が、やや内方に向かって斜めに突出するように形成されて、シールリップ部(21)が形成されている。
【0030】
この構成のシール部材(20)は、上記リターンプレート(10)を、インサート部品として、射出成形を行うことにより形成する。
【0031】
すなわち図7及び図8に示すように、リターンプレート(10)を、射出成形用金型(31)(32)の一方の金型(31)の所定位置にセットする。
【0032】
次に金型(31)(32)を閉じた後、シール部材(20)を構成するシール材料(20a)を、スプル、ランナー、ゲート等の流路(33)を介して、キャビィティ(34)内に充填する。このとき、シール材料(20a)は、リターンプレート(10)の所定の肉盗み凹部(17)内にも充填する。
【0033】
こうしてキャビィティ(34)内にシール材料(20a)を充填した後、シール材料(20a)を固化させてリターンプレート(10)の所定領域に融着固定して、シール部材(20)を形成する。その後、金型(31)(32)を開いて、成形品(シール部材付リターンプレート)を取り出す。
【0034】
ここで、本実施形態において、シール材料(20a)としては、熱可塑性樹脂を使用するが、中でも適度な弾性を有する熱可塑性エラストマーを使用するのが良い。熱可塑性エラストマーは、常温では加硫ゴムの性質を示すが、高温で可塑化されて、プラスチック加工機で成形できる高分子材料である。本発明において、熱可塑性エラストマーとしては、例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系のもの等を好適に使用することができ、この中でも特に、ポリウレタン系の熱可塑性エラストマーは、シール部材(20)として、最適なゴム弾性を有し、耐油性に優れ、またポリエステル系の熱可塑性エラストマーは、良好なゴム弾性を有し、耐熱性及び耐油性に優れており、またポリオレフィン系の熱可塑性エラストマーは、良好なゴム弾性を有し、加工性にも優れている。このため、これらのポリウレタン系、ポリエステル系及びポリオレフィン系の熱可塑性エラストマーは、より一層好適に使用することができる。
【0035】
具体的に、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーとしては、武田バーディシェウレタン工業株式会社製のエラストラン(商品名)を好適に使用でき、ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、東レ・デュポン株式会社製のハイトレル(商品名)を好適に使用することができる。更にポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、AESジャパン株式会社製のサントプレーン(商品名)等を好適に使用することができる。
【0036】
また本実施形態において、リターンプレート(10)及びシール部材(20)の接着強度を高めたい場合には、リターンプレート材料及びシール材料(20a)として、互いに相溶性が良く、融着力の高い材料を使用すれば良い。例えば、シール材料(20a)として、ポリウレタン系やポリエステル系熱可塑性エラストマーを使用するとともに、リターンプレート材料として、PBTを使用することにより、互いに高い接着強度が得られる。
【0037】
なお、リターンプレート材料及びシール材料(20a)として、互いに相溶性の悪いものを使用する場合や、あるいはより一層接着強度を高めたい場合には、リターンプレート(10)を金型(31)にセットする前に、リターンプレート(10)のシール部材形成領域に、接着剤(接着助剤)を塗布しておき、その接着剤により、リターンプレート(10)及びシール部材(20)間の接着強度を高めるようにすれば良い。
【0038】
一方、上記のように得られたシール部材付リターンプレートは、上記従来と同様に、直動案内軸受として使用される。すなわち、上記シール部材付リターンプレートを移動ブロックの両端に取り付けて、移動ユニットを形成し、その移動ユニットを、多数の転動体を介して案内レール上に跨がった状態に配置するものである。この場合、シール部材(20)のシールリップ部(21)が、案内レールの外周面に摺接することにより、移動ユニット及び案内レール間の隙間が密封されることになる。
【0039】
以上のように、本実施形態によれば、リターンプレート(10)を、インサート部品として射出成形することにより、シール部材(20)を形成するものであるため、シール部材(20)を所定の適切位置に精度良く形成することができる。更に本実施形態の製造方法は、例えばリターンプレートと別に製作したシール部材をリターンプレートにねじ止等により固定する場合と違って、シール部材の位置合わせ作業や、組付固定作業を実質的に自動的に行えるので、効率良く生産することができる。
【0040】
また本実施形態のシール部材形成方法は、射出成形を実施するだけのものであり、例えば従来のように、補強板を得るプレス工程、補強板に合成ゴムを被覆する加硫工程、及びシール部材をリターンプレートに固定するねじ止工程等の多数の工程を実施する必要がなく、生産効率を一層向上させることができる。
【0041】
更に、射出成形等のプラスチック加工技術を使用するだけのものであるため、例えばゴム加工技術や金属加工技術等の異質の技術を組合せて製造する場合と比べて、スムーズに製造することができ、生産効率を、より一層向上させることができる。
【0042】
また上記実施形態においては、リターンプレート(10)の肉盗み凹部(17)内に、シール材料(20a)を充填することにより、シール部材(20)を肉盗み凹部(17)内に嵌着するようにしているため、シール部材(20)のリターンプレート(10)に対する接合面積を大きく確保することができ、シール部材(20)を高い接着強度で取り付けることができ、シール部材(20)の剥離等の不具合を有効に防止することができる。しかも肉盗み凹部(17)は、合成樹脂製のリターンプレート(10)を作製する際、一般に形成されるものであるから、別途、肉盗み凹部(17)を形成するような処理を行うような必要がなく、製造工程の増加を防止できるので、高い生産効率を維持することができる。
【0043】
またシール部材(20)内に金属製補強板を埋設するものではないので、補強板を使用しない分、製造コストの削減を図ることができる。
【0044】
【発明の効果】
本第1の発明の直動案内軸受におけるリターンプレートのシール部材形成方法によれば、リターンプレートを、インサート部品として射出成形することにより、シール部材を形成するものであるため、シール部材を所定の適切位置に精度良く形成することができる。しかもシール部材のリターンプレートに対する位置合わせや、組付固定は、上記射出成形に伴って自動的に行われるので、簡単に製造できて、高い生産効率を得ることができる。また本発明方法においては、射出成形等のプラスチック加工技術を使用するだけのものであるため、スムーズに実施することができ、生産効率を、より一層向上させることができるという効果がある。
【0045】
この第1の発明において、シール材料として、特定のものを使用する場合には、一段と優れた品質のシール部材を得ることができるという利点がある。
【0046】
更に第1の発明において、リターンプレートの肉盗み凹部内に、シール材料を充填することにより、シール部材を肉盗み凹部内に嵌着するようにしているため、シール部材のリターンプレートに対する接合面積を大きく確保することができ、シール部材を高い接着強度で取り付けることができ、シール部材の剥離等の不具合を防止することができるという利点がある。
【0047】
また第1の発明において、リターンプレートのシール部材形成領域に接着剤を塗布する場合には、接着剤の接着力によって、シール部材を、より一層高い接着強度で取り付けることができ、シール部材の剥離等の不具合を、より確実に防止することができるという利点がある。
【0048】
一方、本第2の発明の直動案内軸受におけるリターンプレートのシール部材取付構造は、上記第1発明方法の実施により得られるものであるため、その実施により、上記第1発明と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づく方法により製造されたシール部材付リターンプレートを示す斜視図である。
【図2】上記シール部材付リターンプレートを示す正面図である。
【図3】上記シール部材付リターンプレートを図2のIII-III 線に沿って切り欠いて示す下面図である。
【図4】この発明に基づく方法に適用されたリターンプレートを示す正面図である。
【図5】上記リターンプレートを示す裏面図である。
【図6】図4のVI−VI線断面図である。
【図7】この発明に基づく方法において射出成形中の金型を示す断面図であって、図2のVII-VII 線断面に相当する断面図である。
【図8】この発明に基づく方法において射出成形中の金型を示す断面図であって、図2のVIII−VIII線断面に相当する断面図である。
【図9】従来の直動案内軸受をその一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図10】従来の直動案内軸受におけるシール部材付リターンプレートを示す斜視図である。
【図11】従来のシール部材付リターンプレートをその一部を切り欠いて示す下面図である。
【符号の説明】
10…リターンプレート
17…肉盗み凹部
20…シール部材
20a…シール材料

Claims (4)

  1. 案内レールに跨がった状態に配置され、前記案内レールとの間に介在された転動体の転動によって前記案内レール上を移動自在な移動ブロックと、前記移動ブロックの移動方向側の端面に取り付けられ、前記転動体を方向転換させるための硬質合成樹脂製リターンプレートと、前記リターンプレートの移動方向側の端面に設けられ、前記移動ブロック及び前記案内レール間の端部開放部を密封するためのシール部材とを備える直動案内軸受において、前記リターンプレートに前記シール部材を形成するための方法であって、
    前記リターンプレートを、射出成形により形成し、
    そのリターンプレートを、インサート部品として、シール部材形成用の射出成形用金型にセットして、金属製補強板を埋設することなく、熱可塑性エラストマーからなるシール材料を射出成形することにより、
    そのシール材料を前記リターンプレートの移動ブロックに取り付けられる面に対して反対側の面に被覆成形して、前記シール部材を形成するものとしたことを特徴とする直動案内軸受におけるリターンプレートのシール部材形成方法。
  2. 前記シール材料として、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系の熱可塑性エラストマーの中から選択されるものが使用される請求項1記載の直動案内軸受におけるリターンプレートのシール部材形成方法。
  3. 前記リターンプレートのシール部材形成領域に、肉盗み凹部を形成しておき、射出成形時に前記肉盗み凹部に前記シール材料を充填することにより、前記シール部材の一部を前記肉盗み凹部に嵌着するものとした請求項1又は2記載の直動案内軸受におけるリターンプレートのシール部材形成方法。
  4. 射出成形を行う前に、前記リターンプレートのシール部材形成領域に接着剤を塗布しておき、その接着剤により、前記シール部材の前記リターンプレートに対する接着強度を高めるものとした請求項1ないし3のいずれかに記載の直動案内軸受におけるリターンプレートのシール部材形成方法。
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