JPH10281168A - 直動案内軸受におけるリターンプレートのシール部材形成方法及びシール部材取付構造 - Google Patents

直動案内軸受におけるリターンプレートのシール部材形成方法及びシール部材取付構造

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JPH10281168A
JPH10281168A JP9402097A JP9402097A JPH10281168A JP H10281168 A JPH10281168 A JP H10281168A JP 9402097 A JP9402097 A JP 9402097A JP 9402097 A JP9402097 A JP 9402097A JP H10281168 A JPH10281168 A JP H10281168A
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武志 阪本
Sadahiro Ito
禎啓 伊藤
Tadashi Kitahata
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    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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    • F16C29/08Arrangements for covering or protecting the ways
    • F16C29/084Arrangements for covering or protecting the ways fixed to the carriage or bearing body movable along the guide rail or track
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール部材のリターンプレートに対する位置
合わせを精度良く行える上、高い生産効率を得る。 【解決手段】 案内レールに跨がった状態に配置される
移動ブロックと、移動ブロックの端面に取り付けられる
硬質合成樹脂製のリターンプレート10と、リターンプ
レート10の端面に設けられたシール部材とを備える直
動案内軸受において、リターンプレート10に、シール
部材20を形成するための方法であって、リターンプレ
ート10を、インサート部品として、熱可塑性樹脂から
なるシール材料を射出成形することにより、そのシール
材料をリターンプレート10に被覆成形して、シール部
材10を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工作機械のX−
Yテーブル等の直線運動部に用いられる転がり接触型の
直動案内軸受において、移動ブロック両端のリターンプ
レートにシール部材を形成するためのリターンプレート
のシール部材形成方法及びシール部材取付構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図9は従来の直動案内軸受の一例を示す
図である。これらの図に示すように、この軸受には、直
線上に配置され、長さ方向に沿って複数のレール溝(1
a)が設けられた案内レール(1)と、そのレール
(1)に跨がった状態に配置され、レール長さ方向に移
動自在な下向きコ字状の移動ユニット(2)とを備えて
いる。
【0003】移動ユニット(2)は、移動ブロック
(3)と、その移動方向側の両端面に取り付けられるリ
ターンプレート(4)(4)とを有しており、移動ブロ
ック(3)の両側袖部内面には、上記レール溝(1a)
に対応して、転動体転動溝が設けられるとともに、移動
ブロック(3)の両側袖部内部には、転動体転動溝に対
し平行にトンネル状の転動体戻し路が設けられている。
【0004】またリターンプレート(4)(4)には、
移動ブロック(3)の転動体転動溝及び転動体戻し路を
連通させるトンネル状の方向転換路が設けられており、
転動体転動溝及び転動体戻し路と、その両端の方向転換
路とにより構成される無端経路内に多数の転動体(6)
が配置されている。
【0005】そして、移動ユニット(2)が、案内レー
ル(1)に跨がった状態に配置された状態においては、
移動ユニット(2)と案内レール(1)のレール溝(1
a)との間に多数の転動体(6)が介在され、その転動
体(6)が、無端経路内を転動して、移動ユニット
(2)及び案内レール(1)に対し転がり接触すること
により、移動ユニット(2)が、案内レール(1)上を
滑らかに移動するよう構成されている。
【0006】ところで、このような直動案内軸受におい
ては、図9ないし図11に示すように、リターンプレー
ト(4)(4)の移動方向側の端面に、シール部材
(5)(5)が設けられ、そのシール部材(5)(5)
により、案内レール(1)及び移動ユニット(2)間の
隙間における移動方向側の端部開放部を密封するように
している。
【0007】従来において、上記シール部材(5)は、
リターンプレート(4)の端面形状に倣うコ字状の金属
製補強板(5a)と、その補強板(5a)の一面側に、
ニトリルゴム(NBR)等の合成ゴムを加硫成形により
接着して形成したシール層(5b)とで構成されてお
り、このシール部材(5)がリターンプレート(4)
に、ねじ(7)により取り付けられている。またシール
部材(5)のシール層(5b)は、その内周縁部のリッ
プ部(5c)が、リターンプレート(4)の内周縁部よ
りも内側に突出するように配置され、移動ユニット
(2)の移動時に、上記リップ部(5c)が案内レール
(1)の外周面に摺接することにより、案内レール
(1)及び移動ユニット(2)間が密封され、その間に
塵やごみ等の塵埃が侵入するのを防止するようにしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の直動案内軸受において、シール部材(5)がリター
ンプレート(4)に対して少しでも位置ずれがあると、
移動ユニット(2)がレール(1)上を移動する際に、
シール部材(5)のレール(1)との接触が不十分とな
り、良好な密封性を得ることができなくなってしまう。
このため、シール部材(5)はリターンプレート(4)
に対し、慎重に精度良く組み付ける必要があり、その組
付作業が面倒であるという問題があった。
【0009】また従来においては、シール部材(5)を
リターンプレート(4)に対し、別に形成しておくもの
であるため、シール部材(5)を作製した後、そのシー
ル部材(5)をリターンプレート(4)に組み付ける必
要がある。すなわち、補強板(5a)を得るためのプレ
ス工程と、補強板(5a)に合成ゴムを被覆する加硫工
程とを行ってシール部材(5)を作製した後、更に、そ
のシール部材(5)をリターンプレート(4)にねじ止
固定する工程を行わねばならず、多くの工程が必要で、
効率良く生産することができないという問題があった。
【0010】しかもプレス工程等の金属加工技術や、加
硫等のゴム加工技術等の異質の技術を組み合せて、製造
するものであるため、スムーズに製造することができ
ず、一段と生産効率が低下するという問題が発生する。
【0011】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、シール部材をリターンプレートに位置合わせ精度良
く簡単に形成することができる上、更に効率良く形成で
きて高い生産効率を得ることができる直動案内軸受にお
けるリターンプレートのシール部材形成方法及びシール
部材取付構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本第1の発明は、案内レールに跨がった状態に配置
され、前記案内レールとの間に介在された転動体の転動
によって前記案内レール上を移動自在な移動ブロック
と、前記移動ブロックの移動方向側の端面に取り付けら
れ、前記転動体を方向転換させるための硬質合成樹脂製
リターンプレートと、前記リターンプレートの移動方向
側の端面に設けられ、前記移動ブロック及び前記案内レ
ール間の端部開放部を密封するためのシール部材とを備
える直動案内軸受において、前記リターンプレートに前
記シール部材を形成するための方法であって、前記リタ
ーンプレートを、インサート部品として、熱可塑性樹脂
からなるシール材料を射出成形することにより、そのシ
ール材料を前記リターンプレートの所定領域に被覆成形
して、前記シール部材を形成するものを要旨としてい
る。
【0013】この第1の発明方法は、リターンプレート
を、インサート部品として射出成形することにより、シ
ール部材を形成するものであるため、シール部材を所定
の適切位置に精度良く形成することができる。更に従来
のように、リターンプレート及びシール部材を別に作製
して、シール部材をリターンプレートにねじ止固定する
場合と違って、シール部材のリターンプレートに対する
位置合わせや、リターンプレートへの固定は、上記射出
成形に伴って自動的に行われる。
【0014】また本第1の発明は、射出成形を実施する
だけのものであり、例えば従来のように、補強板を得る
プレス工程、補強板に合成ゴムを被覆する加硫工程、及
びシール部材をリターンプレートに固定するねじ止工程
等の多数の工程を実施する必要はない。
【0015】更に、本第1の発明は、射出成形等のプラ
スチック加工技術を使用するだけのものであるため、例
えば従来のように、加硫等のゴム加工技術や、プレス工
程等の異質の技術を組合せる場合と比べて、スムーズに
実施することができる。
【0016】本第1の発明においては、前記シール材料
として、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエス
テル系、ポリウレタン系、ポリアミド系の熱可塑性エラ
ストマーの中から選択されるものを使用するのが好まし
い。すなわちこの場合には、一段と優れた品質のシール
部材を得ることができるという利点がある。
【0017】また本第1発明においては、前記リターン
プレートのシール部材形成領域に、肉盗み凹部を形成し
ておき、射出成形時に前記肉盗み凹部に前記シール材料
を充填することにより、前記シール部材の一部を前記肉
盗み凹部に嵌着するのが良い。
【0018】すなわちこの場合には、シール部材のリタ
ーンプレートに対する接合面積を大きく確保することが
でき、シール部材の接着強度を向上させることができる
という利点がある。
【0019】更に本第1の発明においては、射出成形を
行う前に、前記リターンプレートのシール部材形成領域
に、あらかじめ接着剤を塗布しておき、その接着剤によ
り、前記シール部材の前記リターンプレートに対する接
着強度を高めるのが望ましい。
【0020】一方、本第2の発明は、上記第1の発明方
法の実施により得られるものである。すなわち本第2の
発明は、案内レールに跨がった状態に配置され、前記案
内レールとの間に介在された転動体によって前記案内レ
ール上を移動自在な移動ブロックと、前記移動ブロック
の移動方向側の端面に取り付けられ、前記転動体を方向
転換させるための硬質合成樹脂製のリターンプレート
と、前記リターンプレートの移動方向側の端面に設けら
れ、前記移動ブロック及び前記案内レール間の端部開放
部を密封するためのシール部材とを備える直動案内軸受
におけるリターンプレートのシール部材取付構造であっ
て、前記シール部材が熱可塑性樹脂からなり、そのシー
ル部材が射出成形によって前記リターンプレートに融着
一体化されてなるものを要旨としている。
【0021】
【発明の実施の形態】図1ないし図3はこの発明に基づ
く方法によって製造された直動案内軸受用のシール部材
付リターンプレートを示す図である。これらの図に示す
ように、このシール部材付リターンプレートは、直動案
内軸受における移動ブロックの両端に取り付けられるも
のであって、移動ブロック及び案内レール間に介在され
る転動体を方向転換させるためのリターンプレート(1
0)と、移動ブロック及び案内レール間の端部開放部を
密封するためのシール部材(20)とを備えている。
【0022】図4ないし図6に示すように、リターンプ
レート(10)は、両側に配置される袖部(11)(1
1)と、その両側袖部(11)(11)を連結する連結
部(12)とを有するコ字状の硬質合成樹脂一体成形品
をもって構成されている。
【0023】このリターンプレート(10)には、連結
部(12)の中央に潤滑剤供給孔(13)が形成されて
いる。更にリターンプレート(10)の一面側、すなわ
ち移動ブロックに取り付けられる面側には、両側袖部
(11)(11)に、転動体を方向転換させるための方
向転換路(14)設けられるとともに、その方向転換路
(14)と上記潤滑剤供給孔(13)との間には、溝状
の潤滑剤供給路(15)が形成されている。
【0024】なおリターンプレート(10)は、複雑な
形状をしており、通常、硬質合成樹脂の射出成形により
形成されるものであり、プレート(10)の外周縁部の
他、潤滑剤供給孔(13)、方向転換路(14)、及び
潤滑剤供給路(15)等の各外周縁部には、所定の強度
を確保するために、2〜3mm厚のリブ(16)が設け
られる一方、これらの部位を除く領域には、射出成形に
よるひけや、反り、歪みを防止するため、及び材料を節
約するために、肉盗み等と称される空間部(肉盗み凹部
17)が設けられている。
【0025】このリターンプレート(10)は、所定の
リターンプレート材料を用いて、周知の射出成形により
形成される。
【0026】ここで、本実施形態において、上記リター
ンプレート材料としては、硬質合成樹脂からなるものを
使用する必要がある。例えばポリアミド(PA)樹脂、
ポリアセタール(POM)樹脂、ポリカーボネート(P
C)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹
脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポ
リフェニレンサルファイド(PPS)樹脂等の硬質合成
樹脂を好適に使用することができ、この中でも特に、ナ
イロン66等のPA樹脂、POM樹脂は、高強度で、耐
摩耗性や耐油性に優れ、その上、比較的安価であるた
め、より一層好適に使用することができる。
【0027】また、リターンプレート材料としては、上
記の樹脂に、強度や耐摩耗性等を向上させるために、必
要に応じて、ガラス繊維や炭素繊維等の補強材を添加す
るのが一般的である。
【0028】一方、図1ないし図3に示すように、シー
ル部材(20)は、弾性を有し、リターンプレート(1
0)の他面側、すなわち移動ブロックに取り付けられる
面に対し反対側の面に、その面を被覆するように設けら
れている。このシール部材(20)は、後述の射出成形
により、リターンプレート(10)に融着一体化されて
おり、一部がリターンプレート(10)の肉盗み凹部
(17)内に適合状態に嵌着され、リターンプレート
(10)に高い接着強度で取り付けられている。
【0029】またシール部材(20)は、リターンプレ
ート(10)の内周縁部に対応する部分が、やや内方に
向かって斜めに突出するように形成されて、シールリッ
プ部(21)が形成されている。
【0030】この構成のシール部材(20)は、上記リ
ターンプレート(10)を、インサート部品として、射
出成形を行うことにより形成する。
【0031】すなわち図7及び図8に示すように、リタ
ーンプレート(10)を、射出成形用金型(31)(3
2)の一方の金型(31)の所定位置にセットする。
【0032】次に金型(31)(32)を閉じた後、シ
ール部材(20)を構成するシール材料(20a)を、
スプル、ランナー、ゲート等の流路(33)を介して、
キャビィティ(34)内に充填する。このとき、シール
材料(20a)は、リターンプレート(10)の所定の
肉盗み凹部(17)内にも充填する。
【0033】こうしてキャビィティ(34)内にシール
材料(20a)を充填した後、シール材料(20a)を
固化させてリターンプレート(10)の所定領域に融着
固定して、シール部材(20)を形成する。その後、金
型(31)(32)を開いて、成形品(シール部材付リ
ターンプレート)を取り出す。
【0034】ここで、本実施形態において、シール材料
(20a)としては、熱可塑性樹脂を使用するが、中で
も適度な弾性を有する熱可塑性エラストマーを使用する
のが良い。熱可塑性エラストマーは、常温では加硫ゴム
の性質を示すが、高温で可塑化されて、プラスチック加
工機で成形できる高分子材料である。本発明において、
熱可塑性エラストマーとしては、例えばポリスチレン
系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン
系、ポリアミド系のもの等を好適に使用することがで
き、この中でも特に、ポリウレタン系の熱可塑性エラス
トマーは、シール部材(20)として、最適なゴム弾性
を有し、耐油性に優れ、またポリエステル系の熱可塑性
エラストマーは、良好なゴム弾性を有し、耐熱性及び耐
油性に優れており、またポリオレフィン系の熱可塑性エ
ラストマーは、良好なゴム弾性を有し、加工性にも優れ
ている。このため、これらのポリウレタン系、ポリエス
テル系及びポリオレフィン系の熱可塑性エラストマー
は、より一層好適に使用することができる。
【0035】具体的に、ポリウレタン系熱可塑性エラス
トマーとしては、武田バーディシェウレタン工業株式会
社製のエラストラン(商品名)を好適に使用でき、ポリ
エステル系熱可塑性エラストマーとしては、東レ・デュ
ポン株式会社製のハイトレル(商品名)を好適に使用す
ることができる。更にポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマーとしては、AESジャパン株式会社製のサントプ
レーン(商品名)等を好適に使用することができる。
【0036】また本実施形態において、リターンプレー
ト(10)及びシール部材(20)の接着強度を高めた
い場合には、リターンプレート材料及びシール材料(2
0a)として、互いに相溶性が良く、融着力の高い材料
を使用すれば良い。例えば、シール材料(20a)とし
て、ポリウレタン系やポリエステル系熱可塑性エラスト
マーを使用するとともに、リターンプレート材料とし
て、PBTを使用することにより、互いに高い接着強度
が得られる。
【0037】なお、リターンプレート材料及びシール材
料(20a)として、互いに相溶性の悪いものを使用す
る場合や、あるいはより一層接着強度を高めたい場合に
は、リターンプレート(10)を金型(31)にセット
する前に、リターンプレート(10)のシール部材形成
領域に、接着剤(接着助剤)を塗布しておき、その接着
剤により、リターンプレート(10)及びシール部材
(20)間の接着強度を高めるようにすれば良い。
【0038】一方、上記のように得られたシール部材付
リターンプレートは、上記従来と同様に、直動案内軸受
として使用される。すなわち、上記シール部材付リター
ンプレートを移動ブロックの両端に取り付けて、移動ユ
ニットを形成し、その移動ユニットを、多数の転動体を
介して案内レール上に跨がった状態に配置するものであ
る。この場合、シール部材(20)のシールリップ部
(21)が、案内レールの外周面に摺接することによ
り、移動ユニット及び案内レール間の隙間が密封される
ことになる。
【0039】以上のように、本実施形態によれば、リタ
ーンプレート(10)を、インサート部品として射出成
形することにより、シール部材(20)を形成するもの
であるため、シール部材(20)を所定の適切位置に精
度良く形成することができる。更に本実施形態の製造方
法は、例えばリターンプレートと別に製作したシール部
材をリターンプレートにねじ止等により固定する場合と
違って、シール部材の位置合わせ作業や、組付固定作業
を実質的に自動的に行えるので、効率良く生産すること
ができる。
【0040】また本実施形態のシール部材形成方法は、
射出成形を実施するだけのものであり、例えば従来のよ
うに、補強板を得るプレス工程、補強板に合成ゴムを被
覆する加硫工程、及びシール部材をリターンプレートに
固定するねじ止工程等の多数の工程を実施する必要がな
く、生産効率を一層向上させることができる。
【0041】更に、射出成形等のプラスチック加工技術
を使用するだけのものであるため、例えばゴム加工技術
や金属加工技術等の異質の技術を組合せて製造する場合
と比べて、スムーズに製造することができ、生産効率
を、より一層向上させることができる。
【0042】また上記実施形態においては、リターンプ
レート(10)の肉盗み凹部(17)内に、シール材料
(20a)を充填することにより、シール部材(20)
を肉盗み凹部(17)内に嵌着するようにしているた
め、シール部材(20)のリターンプレート(10)に
対する接合面積を大きく確保することができ、シール部
材(20)を高い接着強度で取り付けることができ、シ
ール部材(20)の剥離等の不具合を有効に防止するこ
とができる。しかも肉盗み凹部(17)は、合成樹脂製
のリターンプレート(10)を作製する際、一般に形成
されるものであるから、別途、肉盗み凹部(17)を形
成するような処理を行うような必要がなく、製造工程の
増加を防止できるので、高い生産効率を維持することが
できる。
【0043】またシール部材(20)内に金属製補強板
を埋設するものではないので、補強板を使用しない分、
製造コストの削減を図ることができる。
【0044】
【発明の効果】本第1の発明の直動案内軸受におけるリ
ターンプレートのシール部材形成方法によれば、リター
ンプレートを、インサート部品として射出成形すること
により、シール部材を形成するものであるため、シール
部材を所定の適切位置に精度良く形成することができ
る。しかもシール部材のリターンプレートに対する位置
合わせや、組付固定は、上記射出成形に伴って自動的に
行われるので、簡単に製造できて、高い生産効率を得る
ことができる。また本発明方法においては、射出成形等
のプラスチック加工技術を使用するだけのものであるた
め、スムーズに実施することができ、生産効率を、より
一層向上させることができるという効果がある。
【0045】この第1の発明において、シール材料とし
て、特定のものを使用する場合には、一段と優れた品質
のシール部材を得ることができるという利点がある。
【0046】更に第1の発明において、リターンプレー
トの肉盗み凹部内に、シール材料を充填することによ
り、シール部材を肉盗み凹部内に嵌着するようにしてい
るため、シール部材のリターンプレートに対する接合面
積を大きく確保することができ、シール部材を高い接着
強度で取り付けることができ、シール部材の剥離等の不
具合を防止することができるという利点がある。
【0047】また第1の発明において、リターンプレー
トのシール部材形成領域に接着剤を塗布する場合には、
接着剤の接着力によって、シール部材を、より一層高い
接着強度で取り付けることができ、シール部材の剥離等
の不具合を、より確実に防止することができるという利
点がある。
【0048】一方、本第2の発明の直動案内軸受におけ
るリターンプレートのシール部材取付構造は、上記第1
発明方法の実施により得られるものであるため、その実
施により、上記第1発明と同様の効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づく方法により製造されたシール
部材付リターンプレートを示す斜視図である。
【図2】上記シール部材付リターンプレートを示す正面
図である。
【図3】上記シール部材付リターンプレートを図2のII
I-III 線に沿って切り欠いて示す下面図である。
【図4】この発明に基づく方法に適用されたリターンプ
レートを示す正面図である。
【図5】上記リターンプレートを示す裏面図である。
【図6】図4のVI−VI線断面図である。
【図7】この発明に基づく方法において射出成形中の金
型を示す断面図であって、図2のVII-VII 線断面に相当
する断面図である。
【図8】この発明に基づく方法において射出成形中の金
型を示す断面図であって、図2のVIII−VIII線断面に相
当する断面図である。
【図9】従来の直動案内軸受をその一部を切り欠いて示
す斜視図である。
【図10】従来の直動案内軸受におけるシール部材付リ
ターンプレートを示す斜視図である。
【図11】従来のシール部材付リターンプレートをその
一部を切り欠いて示す下面図である。
【符号の説明】
10…リターンプレート 17…肉盗み凹部 20…シール部材 20a…シール材料

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 案内レールに跨がった状態に配置され、
    前記案内レールとの間に介在された転動体の転動によっ
    て前記案内レール上を移動自在な移動ブロックと、前記
    移動ブロックの移動方向側の端面に取り付けられ、前記
    転動体を方向転換させるための硬質合成樹脂製リターン
    プレートと、前記リターンプレートの移動方向側の端面
    に設けられ、前記移動ブロック及び前記案内レール間の
    端部開放部を密封するためのシール部材とを備える直動
    案内軸受において、前記リターンプレートに前記シール
    部材を形成するための方法であって、 前記リターンプレートを、インサート部品として、熱可
    塑性樹脂からなるシール材料を射出成形することによ
    り、そのシール材料を前記リターンプレートの所定領域
    に被覆成形して、前記シール部材を形成するものとした
    ことを特徴とする直動案内軸受におけるリターンプレー
    トのシール部材形成方法。
  2. 【請求項2】 前記シール材料として、ポリスチレン
    系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン
    系、ポリアミド系の熱可塑性エラストマーの中から選択
    されるものが使用される請求項1記載の直動案内軸受に
    おけるリターンプレートのシール部材形成方法。
  3. 【請求項3】 前記リターンプレートのシール部材形成
    領域に、肉盗み凹部を形成しておき、射出成形時に前記
    肉盗み凹部に前記シール材料を充填することにより、前
    記シール部材の一部を前記肉盗み凹部に嵌着するものと
    した請求項1又は2記載の直動案内軸受におけるリター
    ンプレートのシール部材形成方法。
  4. 【請求項4】 射出成形を行う前に、前記リターンプレ
    ートのシール部材形成領域に接着剤を塗布しておき、そ
    の接着剤により、前記シール部材の前記リターンプレー
    トに対する接着強度を高めるものとした請求項1ないし
    3のいずれかに記載の直動案内軸受におけるリターンプ
    レートのシール部材形成方法。
  5. 【請求項5】 案内レールに跨がった状態に配置され、
    前記案内レールとの間に介在された転動体によって前記
    案内レール上を移動自在な移動ブロックと、前記移動ブ
    ロックの移動方向側の端面に取り付けられ、前記転動体
    を方向転換させるための硬質合成樹脂製のリターンプレ
    ートと、前記リターンプレートの移動方向側の端面に設
    けられ、前記移動ブロック及び前記案内レール間の端部
    開放部を密封するためのシール部材とを備える直動案内
    軸受におけるリターンプレートのシール部材取付構造で
    あって、 前記シール部材が熱可塑性樹脂からなり、そのシール部
    材が射出成形によって前記リターンプレートに融着一体
    化されてなることを特徴とする直動案内軸受におけるリ
    ターンプレートのシール部材取付構造。
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JP2013019465A (ja) * 2011-07-11 2013-01-31 Thk Co Ltd 運動案内装置、駆動装置

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