JP4093987B2 - 表面処理された基材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はガラス、セラミックス、プラスチック或いは金属等の表面処理された基材の製造方法に関する。
ガラス等の基材表面に撥水性被膜を形成した先行技術として、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4および特許文献5に開示されるものがある。
特許文献1には、基材表面にポリフルオロ基を含有しないシラン化合物、または合成樹脂材料の塗膜を形成し、その上にポリフルオロ基を含有するシラン化合物からなる撥水撥油多層膜を形成することが開示されている。
また、特許文献2には、ガラス、金属、セラミックス、プラスチックなどの基材表面に、SiCl4などのクロロシリル基を分子内に含む化合物を用いてシロキサン系薄膜を形成し、その上に化学吸着単分子累積膜(撥水膜)を形成する方法が記載されている。
また、特許文献3には、基材表面に予めシロキサン系単分子膜またはポリシロキサンの吸着膜を形成しておき、更にクロロシラン系界面活性剤を含む雰囲気で化学吸着を行うことにより、基材表面に化学吸着単分子膜(撥水膜)を形成する方法が記載されている。
また、特許文献4には、表面に金属酸化物、例えばSiOが形成されたガラス基材の表面をシリル化合物、例えばフッ化アルキルシランでシリル化した撥水ガラスが記載されている。
更に、特許文献5には、特許文献4に記載されたのと同様の構成、即ち、フッ素化合物でガラス基体の表面を処理する前に、ガラス基体にシリカ下地膜を適用することが開示され、更に、フッ素化合物にオレフィンテロマーを含有させることにより、撥水膜の耐候性を改善することが開示されている。
特公平4−20781号公報 特開平5−86353号公報 特開平5−161844号公報 特開平2−311332号公報 特許第2,525,536号公報
上記特許文献1に開示される方法で得られる基材にあっては、下地膜の緻密性が低く、そのため下地膜の厚みを100nm以上にしなければならず、焼成温度も400℃以上にしなければならない。
上記特許文献2に開示される方法にあっては、吸着用処理剤が空気中の水と反応して不安定であるので、雰囲気の湿度を低く維持する必要があり、環境条件の管理が難しい。また、処理時間に2〜3時間を要し、非水系溶媒が高価であるなどの問題がある。
上記特許文献3に開示される方法を実施するには、雰囲気制御のための装備が大がかりとなり、完全な吸着膜形成には時間を要する。
上記特許文献4に開示される方法で得られる基材にあっては、金属酸化物をゾルゲル法で成膜する場合、例えば500℃での焼成により金属酸化膜を緻密化する必要があので、高温焼成を行うための大掛りな設備が必要となり、製作コストが嵩む。またこの方法を追試したところ、得られる金属酸化膜の表面粗さが比較的粗いため、撥水性ガラス表面に付着した水滴が転がりにくいという結果が得られた。
上記特許文献5に開示される方法で得られる基材にあっては、耐候性には優れているが、追試したところ、摩擦試験での撥水膜の耐久性が不十分で、またシリカ下地膜の表面粗さが比較的粗いため、撥水性ガラス表面に付着した水滴が転がりにくいという結果が得られた。
上記課題を解決すべく本発明に係る基材の表面処理方法は、クロロシリル基を分子内に有する物質をアルコール系溶媒に溶解して反応させた下地処理液をガラス、セラミックス、プラスチック或いは金属等の基材表面に塗布し、この塗布された下地処理液を乾燥せしめた後に焼成することなく撥水または撥油処理等の表面処理を行うようにした。
上記によって形成される表面層の表面粗さ(Ra)は出来るだけ小さいことが好ましい。但し、例えばフロートガラスの火造り面の表面粗さ(Ra)は0.2nm程度であり、精密研磨されたガラス表面の表面粗さ(Ra)は0.1nm程度であるので、実質的に得られる表面層の表面粗さ(Ra)の下限値は0.1〜0.2nm程度である。
クロロシリル基を分子内に有する物質をアルコール系溶媒に溶解して反応させた下地膜は平滑性が高くなり、この下地膜の上に形成される表面層は下地膜の平滑性を反映して平滑性が高く(Ra≦0.5nm)なり、優れた撥水性能、つまり高接触角、低臨界傾斜角を得ることが可能になる。
ここで、基材表面に下地膜を形成するにあたり、基材表面を清浄にすることで外観欠点をなくすとともに、基材表面を活性化することで基材表面と下地膜との接着強度を高めることができる。例えば、酸化物であるガラス板の場合でも研磨剤によって表面を0.5nm≦Ra≦3.0nm程度に研磨することで活性な表面を形成することができる。
尚、基材表面のRaが3.0nmを超えると、下地処理を施しても表面層(撥水層)のRaが0.5nm以下になりにくいので、基材表面のRaは3.0nm以下とするのが好ましい。因みに、基材をガラス板とした場合には、基材表面のRaが0.5nm≦Ra≦3.0nmの範囲では透明性を維持している。
また、基材の表面に親水性基が少ない場合には、その表面を、予め酸素を含むプラズマまたはコロナ雰囲気で処理して親水性化したり、あるいは、基材表面を酸素を含む雰囲気中で200〜300nm付近の波長の紫外線を照射して、親水性化処理を行った後に、表面処理を行うことが好ましい。
また、クロロシリル基を分子内に有する物質の下地処理液中の濃度としては、0.01wt%以上3wt%以下とするのが適当である。
クロロシリル基を分子内に有する物質としては、SiCl4、SiHCl3またはSiH2Cl2が挙げられ、これらの中から、単独または複数の物質を選ぶことができる。好ましくはSiCl4がCl基が多く含まれているので好ましい。クロロシリル基は反応性が非常に高く、自己縮合または基材表面と縮合反応をすることにより緻密な下地膜を形成する。尚、水素基の一部がメチル基やエチル基に置換された物質を含んでもよい。
またアルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールなどが好ましい。クロロシリル基を分子内に有する物質とアルコール系溶媒とは、式(1)に示すように、脱塩化水素によりアルコキシドを形成する。
(−Si−Cl)+(ROH)→(−Si−OR)+(HCl)・・・・・(1) また、クロロシリル基を分子内に有する物質とアルコール系溶媒とは、式(2)に示すようにも反応する。
(−Si−Cl)+(ROH)→(−Si−OH)+(RCl)・・・・・(2)
アルコール溶媒中で、式(1)により生成した酸触媒により(−Si−OR)の一部は更に以下の式(3)のように反応して、(−Si−OH)を生成する。
(−Si−OR)+(H2O)→(−Si−OH)+(ROH)・・・・(3)
そして、式(2)及び式(3)で生成された(−Si−OH)は式(4)のように反応してシロキサン結合を形成する。
(−Si−Cl)+(−Si−OH)→(−Si−O−Si−)+(HCl)
・・・・・(4)
上記のシロキサン結合(−Si−O−Si−)によって、基材と下地膜、また下地膜と撥水膜などの表面膜との間の結合が強固になされると考えられる。即ち、従来のように単純にシロキサン結合を有する化合物を下地処理液とした場合には、下地膜中にシロキサン結合は存在するが、基材と下地膜、また下地膜と撥水膜とをつなぐシロキサン結合はそれほど多くならない。
本発明のように、クロロシリル基を分子内に有する物質とアルコール系溶媒とが調合直後から30分以内に反応した下地処理液にて処理することで、平滑性のよい下地膜が形成され、またクロロシリル基の一部がシロキサン結合になり、このシロキサン結合によって基材と撥水膜との間の仲立が行なわれる。
ここで、クロロシリル基を分子内に有する物質の濃度は、塗布方法にもよるが0.01wt%〜3wt%程度が適当である。これより濃度が低いと、当該物質の添加効果がなく、またこれより濃度が高くても下地処理の効果は、変わらない。例えば、フローコートで塗布する場合には塗布時の外観上からは0.03wt%〜1.0wt%程度がさらに好ましい。
また、下地処理液の塗布方法は、特に限定されるものではないが、例えばディップコート、フローコート、スピンコート、バーコート、ロールコート、手塗り法、刷毛塗り法、スプレー塗布などが挙げられる。
また、表面処理としては、例えば、撥水・撥油処理が挙げられる。撥水・撥油処理の液剤としては、特に限定されないが、シラン化合物、シロキサン化合物、シリコーン化合物を含有する撥水・撥油剤を用いて処理する方法が好ましい。
シラン化合物の例としては、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(CHSiCl、CF(CF(CHSiCl、などを含有する撥水剤が挙げられる。
これらの撥水剤は必要に応じて、酸、塩基などの触媒を用いて加水分解して用いてもよい。またシラン化合物を加水分解、縮合反応させてシロキサン化合物として用いたものでもよい。
シリコーン化合物としては直鎖、または鎖状のポリジメチルシロキサン、またはそのシラノール変成、アルコキシド変成、ハイドロジェン変成、ハロゲン変成などを用いることができる。
撥水・撥油処理の方法としては、下地処理の場合と同様に、特に限定されないが、手塗り法、刷毛塗り法などが挙げられる。
また、本発明の表面処理としては、撥水・撥油処理の他に、親水処理、防曇処理などが挙げられる。
本発明に係る基材の表面処理方法によれば、下地膜を介して、基材と撥水膜とが強固に結びつき、しかも、低い臨界傾斜角、優れた耐久性を有し、緻密性が高い基材を得ることができる。
(実施例1)
エタノール(ナカライテスク製)100gにクロロシラン(SiCl4、信越シリコーン製)0.01gを撹拌しながら添加し、下地処理液を得た。この下地処理液を研磨洗浄したガラス基板(300×300mm)上に、湿度40%、室温下でフローコートにて塗布し、約1分で乾燥し、下地処理被膜を得た。
次いで、CF3(CF27(CH22Si(OCH33(ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、東芝シリコーン製)1.3gをエタノール40.6gに溶解し、1時間撹拌を行った後、イオン交換水0.808gおよび0.1N塩酸を1.0g添加し、更に1時間撹拌し、撥水処理剤aを得た。
この後、綿布に3mlの撥水処理剤aをつけ、下地処理被膜のついたガラス基板に塗り込んだ後、過剰に付着した撥水処理剤をエタノールを含ませた新しい綿布で拭き取り、撥水処理ガラスを得た。
水の接触角を、接触角計(CA−DT、協和界面科学製)を用いて、水滴2mg静的接触角として測定した。
耐候性試験としてアイスーパーUVテスター(W−13、岩崎電気製)を用いて、紫外線強度76±2mW/cmとし、ブラックパネル温度48±2℃、照射20時間、暗黒4時間のサイクルで、1時間毎に30秒間イオン交換水シャワーリングをする条件で400時間紫外線を照射した。
また、摩擦試験として、砂消しゴム(ライオン製 No.502)を15×7mmの面積に50gの荷重にて、撥水処理ガラス上を100回往復活動させた。
更に、撥水性能を示す尺度として、臨界傾斜角を測定した。水滴が撥水性ガラス(接触角=100〜110°)の表面を転がる性能を測定するため、水平に配置した撥水性ガラス板表面に直径5mm(接触角が100〜110°であれば水滴はほぼ半球形になる)の水滴を置き、徐々に撥水性ガラス板を傾斜させて、表面に置いた水滴が転がり始める時のガラス板の傾斜角(臨界傾斜角)を測定した。臨界傾斜角が小さいほど、動的な撥水性が優れており、例えば走行中の自動車のガラス窓に付着した雨滴が飛散しやすくなって、運転者の視野が妨げられないことになる。
尚、得られた撥水性ガラスの平滑性は、原子間力顕微鏡(SPI3700、セイコー電子(株)製)を用いて、サイクリックコンタクトモードにて、表面形状を測定し、表面粗さ(Ra)を算出した。
(表1)に示すように、初期接触角は108°、初期臨界傾斜角は13°、耐候性試験400時間後の接触角は88°、摩擦試験結果後の接触角は84°の耐久性能を示した。
(比較例1)
下地処理液の調合でクロロシランを0.005g(0.005wt%)添加した以外は、実施例1と同様にして撥水処理ガラスを得た。
(表1)に示すように初期接触角は107°を示したが、初期臨界傾斜角は18°と大きく、耐候性試験後の接触角は71°まで低下し、耐久性能が低下していることが示された。
(実施例2乃至実施例4及び比較例2)
下地処理液の調合でクロロシランを0.5、1.0、3.0、5.0g(濃度は各々0.5、1.0、3.0、5.0wt%)添加した以外は、実施例1と同様にして撥水処理ガラスを得た。
クロロシラン濃度が高くなると、下地膜の厚みが厚くなり、その結果、光の干渉が徐々に強くなり、濃度が5wt%を超えると、反射色が特に目立つようになった。更にクロロシラン濃度を高め下地膜の厚みが厚くなると、焼成工程も必要になる。
(実施例5)
温度計、撹拌機、冷却器を備えた1リットルガラス反応器に、CF3(CF27(CH22Si(OCH33(ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、東芝シリコーン製)10.0g、下記化学式(化1)で示される加水分解性基含有ポリジメチルシロキサン10.0g、t−ブタノール360g、及び0.1N塩酸1.94gを仕込み、80℃で5時間共加水分解反応させ、さらに疎水性溶媒であるn−ヘキサン160重量部を加えて、室温で10時間撹拌した。
さらに下記化学式(化2)で示されるオルガノポリシロキサン10.0gおよびメタンスルホン酸5.0gを加え、10分間撹拌し撥水処理剤bを得た。
撥水処理剤を、実施例1と同様の方法で、SiCl4濃度を0.5wt%として作製した下地処理ガラス基板に塗布し、撥水性ガラスを得た。
この撥水性ガラスでも、表1に示すように初期接触角、耐久性能(耐候性試験、摩擦試験)に優れた結果が得られた。
(比較例3及び比較例4)
下地処理剤としてクロロシランの替わりにテトラクロロスズ、テトラクロロジルコニウムを用いて、下地処理を行った後に、撥水処理剤bを用いて撥水性ガラスを作製した。
初期接触角は106゜を示したが、初期臨界傾斜角は18°及び19°と大きくなり、耐候性試験後の接触角は65゜及び64゜に低下した。
(比較例5)
下地処理液の溶媒としてエタノールの替わりにクロロホルムを用いた以外は、実施例1と同様に作製して撥水性ガラスを得た。
初期接触角は107゜を示したが、初期臨界傾斜角は20°と大きく、耐候性試験後の接触角は63゜に低下し、摩擦試験後の接触角は67゜に低下した。
(比較例6)
この比較例6は先行技術として挙げた特許第2525536号の実施例6の下地Aを追試したものである。
即ち、下地処理液の溶媒としてエタノールの代わりにペルフルオロカーボン溶液(FC−77、3M社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして撥水性ガラスを得た。
表面粗さRaは7.0nmと高い値を示し、初期臨界傾斜角も25°と高かった。初期接触角は107°を示したが、摩擦試験後の接触角は65°と低下した。
(比較例7)
この比較例7は先行技術として挙げた特開平2−311322号の実施例3を追試したものである。
即ち、テトラエチルシリケート(コルコート社製)31gをエタノール380gに溶解・撹拌し、水6.5g、1N塩酸1.6gを添加・撹拌し、20℃にて24時間撹拌して、下地処理液を調製した。
この下地処理液を実施例1と同様にフローコートにて塗布し、約1分間で乾燥した。この下地処理後、500℃、1時間熱処理することによりシリコン酸化物層を形成した。この後、実施例1と同様に撥水処理剤aにて撥水処理ガラスを得た。
表面粗さRaは0.6nmと高い値を示し、初期臨界傾斜角も22°と高かった。初期接触角は107°を示したが、摩擦試験後の接触角は67°と低下した。
(比較例8)
下地膜の熱処理を行わずに作製した以外は比較例7と同様にして撥水処理ガラスを得た。
表面粗さRaは0.7nmと高い値を示し、初期臨界傾斜角も23°と高かった。初期接触角は108°を示したが、摩擦試験後の接触角は45°まで低下した。
以上の実施例及び比較例の結果を以下の(表1)にまとめた。
本発明に係る表面処理された基材は、撥水性を発揮する自動車用のウインドシールド等として利用される。

Claims (8)

  1. クロロシリル基を分子内に有する物質をアルコール系溶媒に溶解して反応させたことにより生成された(−Si−OH)を含有する下地処理液を基材表面に塗布し、この塗布された下地処理液を乾燥せしめた後に焼成することなく下地膜を形成し、この下地膜中に含まれる(−Si−OH)とシロキサン結合可能な表面処理液を下地膜上に塗布し表面膜を形成するにあたり、前記クロロシリル基を分子内に有する物質の下地処理液中の濃度は0.01wt%以上3.0wt%以下とすることを特徴とする表面処理された基材の製造方法。
  2. クロロシリル基を分子内に有する物質をアルコール系溶媒に溶解して反応させたことにより生成された(−Si−OH)を含有する下地処理液を基材表面に塗布し、この塗布された下地処理液を乾燥せしめた後に焼成することなく下地膜を形成し、この下地膜中に含まれる(−Si−OH)とシロキサン結合可能な表面処理液を下地膜上に塗布し表面膜を形成するにあたり、前記クロロシリル基を分子内に有する物質を、SiCl 、SiHCl またはSiH Cl のうちの少なくとも1種とすることを特徴とする表面処理された基材の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の表面処理された基材の製造方法において、前記基材はガラス、セラミックス、プラスチック或いは金属の何れかであることを特徴とする表面処理された基材の製造方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の表面処理された基材の製造方法において、前記下地膜が形成される基材の表面は研磨洗浄により表面粗さ(Ra)が0.5〜3.0nm程度まで粗されていることを特徴とする表面処理された基材の製造方法。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の表面処理された基材の製造方法において、前記クロロシリル基を分子内に有する物質の下地処理液中の濃度は0.03wt%以上1.0wt%以下であることを特徴とする表面処理された基材の製造方法。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の表面処理された基材の製造方法において、前記下地膜の表面粗さ(Ra)を0.5nm以下とすることを特徴とする表面処理された基材の製造方法。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の表面処理された基材の製造方法において、前記表面膜の表面粗さ(Ra)を0.5nm以下とすることを特徴とする表面処理された基材の製造方法。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の表面処理された基材の製造方法において、前記表面膜は撥水、撥油、親水または防曇機能を発揮することを特徴とする表面処理された基材の製造方法。
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