JP4093504B2 - 有価証券及び有価証券の製造方法 - Google Patents

有価証券及び有価証券の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有価証券及び有価証券の製造方法に関し、特に偽造の困難な有価証券及び有価証券の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
株券、商品券、乗車券、定期券等種々の有価証券が流通され、使用されている。これらの有価証券はいうまでもなく高い経済価値を有するため、その偽造防止が強く要求される。
【0003】
有価証券においては、偽造防止の観点から、たとえば精密な地紋等を設けているが、近年の印刷技術の発達により偽造も巧妙になっているため、より適切な偽造防止処理を施した有価証券が要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
また、従来の有価証券の肉眼による真贋の判断においては、有価証券に印刷された複雑な模様等により、判断をする者の経験に頼って判断する場合が少なくない。
【0005】
その結果、従来の有価証券においては、正当な有価証券であるか否かの判断が、一般公衆には困難であるという問題点も有している。
【0006】
本発明は、同一のものを製造することが困難で、かつ適切に正当な有価証券であることを判別でき、有効に偽造を防止できる有価証券及び有価証券の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
かかる目的を達成するために、本発明は、以下の特徴を有することする。
本発明にかかる有価証券は、
鱗片状顔料を混在したインキによりパターンを基材上に形成し、偽造防止効果を有する有価証券であって、
前記基材は、磁気記録層を有して構成し、前記磁気記録層は、前記基材の片面全体を構成し、前記パターンが、前記磁気記録層上の一部分に直接形成されており、
前記パターンは、線幅が0.01〜50mmの線状のパターンであり、前記パターンは、当該パターンの中心部分においては前記鱗片状顔料が多く分布し、前記パターンの端部においては、前記中心部分よりも前記鱗片状顔料が少なく分布し、前記パターンの端部の前記鱗片状顔料が見る角度により見えなくなることを特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかる有価証券は、
セルの深さが40〜90μmのグラビアシリンダーを用いて前記インキを前記磁気記録層上にグラビア方式で直接印刷形成し、前記パターンが前記磁気記録層上に直接形成されてなることを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる有価証券は、
前記パターンは、図柄が含まれて構成されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる有価証券は、
NO.3ザンカップにより12〜30秒の範囲となる粘度の前記インキにより前記パターンが前記磁気記録層上に直接形成されてなることを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる有価証券は、
樹脂:溶剤:鱗片状顔料が、2〜1:16〜8:3〜0.5(重量部)の比率で混在されている前記インキにより前記パターンが前記磁気記録層上に直接形成されてなることを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかる有価証券は、
前記有価証券は、乗車券であり、前記乗車券を構成する前記基材は、紙上に前記磁気記録層を塗工して形成されていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる有価証券の製造方法は、
鱗片状顔料を混在したインキを基材上に印刷形成し、前記インキによるパターンを前記基材上に形成し、偽造防止効果を有する有価証券を製造する製造方法であって、
前記基材は、磁気記録層を有して構成し、前記磁気記録層は、前記基材の片面全体を構成し、前記インキを前記磁気記録層上の一部分に直接印刷形成し、前記磁気記録層上の一部分に前記パターンを直接形成し、
前記パターンは、線幅が0.01〜50mmの線状のパターンであり、前記パターンの中心部分においては、前記鱗片状顔料が多く分布し、前記パターンの端部においては、前記中心部分よりも前記鱗片状顔料が少なく分布したパターンを形成し、前記パターンの端部の前記鱗片状顔料が見る角度により見えなくなることを特徴とする。
【0015】
また、本発明にかかる有価証券の製造方法は、
セルの深さが40〜90μmのグラビアシリンダーを用いて前記インキを前記磁気記録層上にグラビア方式で直接印刷形成し、前記磁気記録層上に前記パターンを直接形成することを特徴とする。
【0017】
また、本発明にかかる有価証券の製造方法は、
NO.3ザンカップにより12〜30秒の範囲となる粘度の前記インキを前記磁気記録層上に直接印刷形成し、前記磁気記録層上に前記パターンを直接形成することを特徴とする。
【0018】
また、本発明にかかる有価証券の製造方法は、
樹脂:溶剤:鱗片状顔料が、2〜1:16〜8:3〜0.5(重量部)の比率で混在されている前記インキを前記磁気記録層上に直接印刷形成し、前記磁気記録層上に前記パターンを直接形成することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して本発明に係る有価証券の実施形態について説明する。図1に、本発明に係る有価証券を乗車券に適用した場合の第1の実施形態を示す。
【0021】
図1の(a)は乗車券1の表面、(b)は乗車券1の裏面を示す。図1の(b)に示されるように、乗車券1の裏面には、直線状のパターン2が印刷により形成されている。パターン2の印刷面の明度は、低く、また光沢感がない方が望ましく、例えば、磁気記録層上に直接印刷形成することが望ましい。
【0022】
例えば、磁気記録層上に直接印刷形成すると、インクがしみ込まず鱗片型顔料の不均一な分布が発生し、さらに光が乱反射し易くなるので印刷の色の変化等の効果が顕著となる。
【0023】
パターン2を形成するインクは鱗片状(扁平型)顔料を含む。鱗片状顔料としては、例えばパール顔料を使用する。鱗片状顔料の鱗片の大きさは、1〜150μmのものを用い、5〜60μmがより好ましい。鱗片状顔料の平均の大きさは、15μm程度が好ましい。
【0024】
パターン2を形成するインクに含まれる樹脂としては例えば、塩酢ビ樹脂とポリエステル樹脂とを、塩酢ビ樹脂:ポリエステル樹脂=1:1の比率により混合したものを用いる。
【0025】
また、樹脂の透明性は本発明に必須ではないが、光の反射及び吸収によって、文字や図形、記号部を具現化するため、色が付いていない透明度の高い樹脂をバインダとして用いることが好ましい。
【0026】
パターン2を形成するインクに含まれる溶剤としては、MEKとトルエンとを、MEK:トルエン=1:1の比率により混合したものを用いる。
【0027】
樹脂、溶剤、鱗片状顔料の混合比は、例えば樹脂:溶剤:顔料=3:17:2の比率(重量%)とする。
【0028】
次に、パターン2をグラビア印刷により形成する場合の具体的なインクの組成および印刷条件を示す。
Figure 0004093504
【0029】
印刷条件
インク粘度
(ザンカップ:Zc#3) 16秒
印刷速度 30m/min
乾燥温度 90℃
ドクター刃圧(エアーシリンダーの内圧) 2.0kgf /cm2
印圧(エアーシリンダーの内圧) 2.0kgf /cm2
【0030】
上述のように、インクとしては、このインクにより印刷を行った場合に印刷の変色や消失効果等を発揮させるために、例えばNo3のザンカップにより12秒から30秒の範囲内の粘度のものが好ましく、望ましくは15秒から18秒のものが良い。ただし、上記効果を保持できる粘度の範囲は、ザンカップにより計測した範囲以外にも、その他の同等の粘度範囲であれば、他の方法により計測した範囲内であって良い。
【0031】
図3には、図1に示されるパターン2を単色でグラビア印刷する製造工程の例が示されている。
【0032】
まず、送り出しロール22から送り出された基材はグラビアシリンダー23および圧胴24を通過することによって、グラビアインキ26によりグラビア印刷される。25はグラビアシリンダー23のインクを掻き取るドクターブレードである。印刷された基材は乾燥炉27において乾燥され、巻き取りロール28に巻き取られる。ここで、グラビアシリンダー23のセルの深さは、40〜90μm程度が好ましい。
【0033】
上記の第1の実施形態においては、上記組成によるインクの印刷を適切に行うためにグラビア印刷を用いているが、シルクスクリーン印刷を用いてもよい。これらの印刷方法によれば、厚みの管理が行い易い。
【0034】
また、パターン2は、図1の(b)に示されるように、直線状に印刷されているが、パターン2の、見る角度による変化を効果的にするために、パターン2の線幅として、0.01〜50mmが好ましく、0.1〜10mmがより好ましい。また、パターン2は直線に限らずその他のパターンでもよい。
【0035】
このように、鱗片状顔料を含むインクを乗車券1の裏面に印刷してパターン2を形成することにより、鱗片状顔料の、パターン2の内部、特に直線の長手方向の中心と端部との間において不均一な分布が生じる。すなわち、中心部においては鱗片状顔料が多く分布し、端部においては鱗片状顔料の分布が少ない。したがって、見る角度により端部の鱗片状顔料が見えなくなるため、パターン2の太さが変化して見える。また、見る角度により鱗片状顔料の色が異なって見えるため、パターン2の色が変化して見える。このようなパターン2の太さの変化および色の変化は偽造したものにおいて表現することは極めて困難であるから、このような変化によって真の乗車券1であることを確認できる。
【0036】
また、乗車券1の裏面の背景の明度は、JIS Z8729で規定される明度(L* )を用いて、0〜80の範囲内であることが上記のパターン2の変化を視観するために必要であり、0〜45であることがより好ましい。これは、背景があまり明るすぎると(明度が大きすぎると)、パターン2の、見る角度による太さや色の変化が見づらくなるためである。
【0037】
図2には、識別要素として図1の(a)に示されるA部の拡大図を示す。図2に示されるように、パターン2の一部は、方向3から見た場合にはBのように太いパターンに見え、方向5から見た場合にはCのように細いパターンに見える。また、方向5から見た場合には、方向3から見た場合には現れていなかった“KR”という文字が現れて見える。“KR”の文字は、鱗片状顔料の分布密度を“KR”の文字状に密になるように、グラビアシリンダのセルの深さ(彫る深さ)を10%程度周りより深く彫ることで、“KR”の文字が浮かび上がるように印刷形成することができる。
【0038】
ただし、図2に示されるような、方向3や方向5は、一つの例示であって、本発明において、文字等が見えたり、その太さや色が変化する方向は、これらの方向に限定されるものではなく、これら以外であっても、様々の方向をとることは十分に考えられる。
【0039】
なお、本発明は、図2に示されるように識別要素として文字を表示させるものに限定されるものではなく、任意の文字や図形等を表示させて良いし、上述のようにパターン2の幅は、図1の(b)に示されるような幅に限定されず、0.01〜50mm、より好ましくは、0.1〜10mmの幅の範囲内で任意に変更することが可能である。
【0040】
例えば、図1の(b)に示される直線状のパターン2は、乗車券1の一部分を専有しているにすぎないが、該パターン2が乗車券1の全面を覆うように形成しても良い。
【0041】
このように、乗車券1の全面を覆うように鱗片型顔料を含むインクを塗布しパターン2を形成した場合、この鱗片型顔料が含まれたインクにより形成されたパターン2が保護層として機能し、さらに、上記図2を用いて説明したように、乗車券1の全面に鱗片型顔料が含まれたインクにより形成されたパターン2には、“KR”の文字状に鱗片型顔料の分布密度を密としているので、“KR”の文字が、見る角度により、浮かび上がってくることとなり、乗車券1の偽造防止効果が顕著に発揮されると共に、鱗片型顔料を含むインクにより形成された保護層は耐摩性が高いことから、磁気記録層を保護することができ、また、乗車券1も美麗な見ばえの良いものとすることができる。
【0042】
次に、図4を参照して本発明に係る有価証券の第2の実施形態について説明する。図4に、本発明に係る有価証券を乗車券に適用した場合の第2の実施形態を示す。
【0043】
図4の(a)に乗車券7の表面、(b)に乗車券7の裏面を示す。上述の第1の実施形態と同様に、図4の(b)に示されるように、乗車券7の裏面には、文字状のパターン9が印刷により形成されている。パターン9の印刷面の明度は、低く、また光沢感がない方が望ましく、例えば、磁気記録層上に直接印刷形成することが望ましい。
【0044】
パターン9を形成するインクは鱗片状(扁平型)顔料を含む。鱗片状顔料としては、例えばパール顔料を使用する。鱗片状顔料の鱗片の大きさは、1〜150μmのものを用い、5〜60μmがより好ましい。鱗片状顔料の平均の大きさは、15μm程度が好ましい。
【0045】
パターン9を形成するグラビアインクに含まれる樹脂としては例えば、塩酢ビ樹脂とポリエステル樹脂とを、塩酢ビ樹脂:ポリエステル樹脂=1:1の比率により混合したものを用いる。
【0046】
また、樹脂の透明性は本発明に必須ではないが、光の反射及び吸収によって、文字や図形、記号部を具現化するため、色が付いていない透明度の高い樹脂をバインダとして用いることが好ましい。
【0047】
パターン9を形成するインクに含まれる溶剤としては、MEKとトルエンとを、MEK:トルエン=1:1の比率により混合したものを用いる。
【0048】
ここで、上述の第1の実施形態と異なるのは、鱗片型顔料の混合比である。上述の第1の実施形態の場合では、樹脂、溶剤、鱗片状顔料の混合比を、例えば、樹脂:溶剤:顔料=3:17:2の比率(重量%)としていたが、この第2の実施形態においては、インクにおける鱗片型顔料の重量%が、1〜50重量%、望ましくは5〜30重量%の範囲内とする。
【0049】
次に、パターン9をグラビア印刷により形成する場合の具体的なインクの組成および印刷条件を示す。
【0050】
Figure 0004093504
【0051】
印刷条件
インク粘度
(ザンカップ:Zc#3) 15秒
印刷速度 200m/min
乾燥温度 120℃
ドクター刃圧(エアーシリンダーの内圧) 2.0kgf /cm2
印圧(エアーシリンダーの内圧) 3.0kgf /cm2
【0052】
ここで、図4に示されるパターン9をグラビア印刷する製造工程は、上述の第1の実施形態における製造工程と同様であるので、その説明を省略する。
【0053】
この第2の実施形態において、上記組成によるインクの印刷を適切に行うためにグラビア印刷のみならず、シルクスクリーン印刷を用いてもよい。これらの印刷方法によれば、厚みの管理が行い易い。
【0054】
このように、鱗片状顔料を含むインクを乗車券7の裏面に印刷してパターン9を形成することにより、鱗片状顔料の、パターン9の内部において不均一な分布が生じる。
【0055】
すなわち、中心部においては鱗片状顔料が多く分布し、端部においては鱗片状顔料の分布が少ない。したがって、見る角度により端部の鱗片状顔料が見えなくなるため、パターン9の太さが変化して見える。また、見る角度により鱗片状顔料の色が異なって見えるため、パターン9の色が変化して見える。
【0056】
ここで、視覚的効果が発生するか否かは、鱗片型顔料の存在率(分布率)に著しく依存するため、インク中における鱗片型顔料の重量%は任意のものであってはならず、その重量%は、この第2の実施形態において示したように、1〜50重量%、望ましくは5〜30重量%の比率であれば、上記視覚的効果が特に効果的に発揮される。
【0057】
従って、図4に示されるパターン9の太さの変化および色の変化、さらに消失効果は、偽造したものにおいて表現することは極めて困難であるから、このような変化によって真の乗車券7であることを確認できる。
【0058】
また、この第2の実施形態における、乗車券7の裏面の背景の明度は、上述の第1の実施形態と同様に、JIS Z8729で規定される明度(L* )を用いて、0〜80の範囲内であることが上記のパターン9の変化を視観するために必要であり、0〜45であることがより好ましい。これは、背景があまり明るすぎると(明度が大きすぎると)、パターン9の、見る角度による太さや色の変化が見づらくなり、その消失効果も縮減するからである。
【0059】
図5には、識別要素として図4の(b)に示されるP部の拡大図を示す。図5に示されるように、パターン9の一部は、方向3から見た場合には、方向に対応した色のパターンに見え(図5の(a))、方向5から見た場合には肉眼で観察することが困難な程度にまで、パターン9が消失している(図5の(b))。
【0060】
方向3から見た場合に現れている“KR”という文字は、インクに含まれる鱗片型顔料の重量%が、1〜50重量%、望ましくは5〜30重量%の範囲内にあり、さらに、その線幅を0.1〜10mmの範囲内とすることにより、見る角度による、現出効果や消失効果を顕著に発揮させることができる。
【0061】
ただし、図5に示されるような、方向3や方向5は、一つの例示であって、本発明において、文字等が見えたり、その太さや色が変化する方向は、これらの方向に限定されるものではなく、これら以外であっても、様々の方向をとることは十分に考えられる。
【0062】
なお、この第2の実施形態においても、図5に示されるように識別要素として文字を表示させるものに限定されるものではなく、その他の任意の文字や図形等、若しくはこれらの文字や図形等を組み合わせたものを表示させることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、有価証券の表面には鱗片状顔料を含むインクを用いてパターンが印刷されているため、パターン上の鱗片状顔料の分布にばらつきが生じ、このため、見る角度によって鱗片状顔料が少ない分布の部分が見えなくなるので、パターンが変化して見え、これにより容易に真の有価証券であるか否かを判断することが可能な有価証券を提供することができる。
【0064】
また、グラビア印刷により鱗片状顔料を含むインクの印刷が行われるため、その印刷の厚さの管理を適切に行うことができ、さらに、線幅が0.01〜50mmに印刷されることにより、見る角度によって、印刷された線の太さの変化や色の変化をより効果的とすることが可能な有価証券を提供することができる。
【0065】
また、インクに透明度の高い樹脂を含ませることにより、見る角度による線の太さの変化や色の変化をさらに大きくすることが可能な有価証券を提供することができる。
【0066】
さらに、インクに含まれる鱗片型顔料の重量%が、1〜50重量%、望ましくは5〜30重量%であることから、線幅が0.01〜50mm、望ましくは0.1〜10mmの文字や図形を含む印刷等が、見る角度により消失する効果をさらに顕著なものとすることができ、偽造防止効果をさらに高めることが可能な有価証券を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による有価証券を乗車券に適用した場合の第1の実施形態を示す図であり、(a)に、その乗車券の表面を示し、(b)に、その乗車券の裏面を示す。
【図2】図1に示される乗車券の一部拡大図である。
【図3】図1及び図4に示す乗車券の印刷工程を示す概略図である。
【図4】本発明による有価証券を乗車券に適用した場合の第2の実施形態を示す図であり、(a)に、その乗車券の表面を示し、(b)に、その乗車券の裏面を示す。
【図5】図4に示される乗車券の一部拡大図であり、(a)に、方向3から見た場合の一部拡大図を示し、(b)に、方向5から見た場合の一部拡大図を示す。
【符号の説明】
1 乗車券
2 印刷された直線
7 乗車券
9 印刷された文字
22 送り出しロール
23 グラビアシリンダー
24 圧銅
25 ドクターブレード
26 グラビアインキ
27 乾燥炉
28 巻き取りロール
A 印刷部
B 直線の一部
C 直線の一部
P 印刷部

Claims (10)

  1. 鱗片状顔料を混在したインキによりパターンを基材上に形成し、偽造防止効果を有する有価証券であって、
    前記基材は、磁気記録層を有して構成し、前記磁気記録層は、前記基材の片面全体を構成し、前記パターンが、前記磁気記録層上の一部分に直接形成されており、
    前記パターンは、線幅が0.01〜50mmの線状のパターンであり、前記パターンは、当該パターンの中心部分においては前記鱗片状顔料が多く分布し、前記パターンの端部においては、前記中心部分よりも前記鱗片状顔料が少なく分布し、前記パターンの端部の前記鱗片状顔料が見る角度により見えなくなることを特徴とする有価証券。
  2. セルの深さが40〜90μmのグラビアシリンダーを用いて前記インキを前記磁気記録層上にグラビア方式で直接印刷形成し、前記パターンが前記磁気記録層上に直接形成されてなることを特徴とする請求項1記載の有価証券。
  3. 前記パターンは、図柄が含まれて構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の有価証券。
  4. NO.3ザンカップにより12〜30秒の範囲となる粘度の前記インキにより前記パターンが前記磁気記録層上に直接形成されてなることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の有価証券。
  5. 樹脂:溶剤:鱗片状顔料が、2〜1:16〜8:3〜0.5(重量部)の比率で混在されている前記インキにより前記パターンが前記磁気記録層上に直接形成されてなることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の有価証券。
  6. 前記有価証券は、乗車券であり、前記乗車券を構成する前記基材は、紙上に前記磁気記録層を塗工して形成されていることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の有価証券。
  7. 鱗片状顔料を混在したインキを基材上に印刷形成し、前記インキによるパターンを前記基材上に形成し、偽造防止効果を有する有価証券を製造する製造方法であって、
    前記基材は、磁気記録層を有して構成し、前記磁気記録層は、前記基材の片面全体を構成し、前記インキを前記磁気記録層上の一部分に直接印刷形成し、前記磁気記録層上の一部分に前記パターンを直接形成し、
    前記パターンは、線幅が0.01〜50mmの線状のパターンであり、前記パターンの中心部分においては、前記鱗片状顔料が多く分布し、前記パターンの端部においては、前記中心部分よりも前記鱗片状顔料が少なく分布したパターンを形成し、前記パターンの端部の前記鱗片状顔料が見る角度により見えなくなることを特徴とする有価証券の製造方法。
  8. セルの深さが40〜90μmのグラビアシリンダーを用いて前記インキを前記磁気記録層上にグラビア方式で直接印刷形成し、前記磁気記録層上に前記パターンを直接形成することを特徴とする請求項記載の有価証券の製造方法。
  9. NO.3ザンカップにより12〜30秒の範囲となる粘度の前記インキを前記磁気記録層上に直接印刷形成し、前記磁気記録層上に前記パターンを直接形成することを特徴とする請求項からの何れか1項に記載の有価証券の製造方法。
  10. 樹脂:溶剤:鱗片状顔料が、2〜1:16〜8:3〜0.5(重量部)の比率で混在されている前記インキを前記磁気記録層上に直接印刷形成し、前記磁気記録層上に前記パターンを直接形成することを特徴とする請求項からの何れか1項に記載の有価証券の製造方法。
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