JP4092919B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機に係り、特に冷暖房運転および除湿運転が可能な空気調和機に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気調和機としては、特開平7−158888号公報(従来技術1)に示されているように、圧縮機出口側に設けた四方弁を介して冷媒流れ方向を逆転して冷暖房運転を切り換える空気調和器において、再熱しながら除湿運転を行なうように、除湿弁を介して二分割された室内熱交換器のうち再熱用凝縮器となるべき除湿弁の上流側熱交換器を室外熱交換器と接続すると共に、除湿弁の下流側熱交換器を蒸発器として用いて冷却・除湿運転を行ない、空気の温度低下を抑えるようにした再熱方式のものがある。そして、従来技術1の図3(B)に示すように、その室内熱交換器は、室内熱交換器の背面熱交換器の後側が空気通路を形成する背面壁に近接しその前側が前方上方に傾斜するようにして配置されると共に、除湿運転時に前面側直立部が凝縮器とし後方傾斜部が蒸発器として作用するように構成することが記載されている。
【0003】
また、従来の空気調和機としては、特開昭54−47353号公報(従来技術2)に示されているように、圧縮機、室外熱交換器、熱的に二分割された室内熱交換器、室外熱交換器と室内熱交換器の間に配置されて冷房運転時および暖房運転時に絞り作用を行なう冷暖房用絞り装置、二分割された室内熱交換器の間に配置されて除湿運転時に絞り作用を行なう除湿用絞り装置、および圧縮機の出口側に設けて前記室外熱交換器と記室内熱交換器への冷媒の流れ方向を切り換える切換弁とを冷媒配管で接続して冷凍サイクルを形成し、さらには圧縮機から出た冷媒を室外熱交換器に導いてこの室外熱交換器を凝縮器とし室内熱交換器を蒸発器とした冷房運転と、圧縮機から出た冷媒を室内熱交換器に導いて室内熱交換器を凝縮器とし室外熱交換器を蒸発器とした暖房運転と、圧縮機から出た冷媒を前記室内熱交換器に導いて室内熱交換器一方を凝縮器とし室内熱交換器の他方を蒸発器とする暖房気味除湿運転とに切り換え可能に構成したものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術1では、除湿運転時に圧縮機から吐出された高温の冷媒が室外熱交換器を経て室内熱交換器へ到達するまでに室外熱交換器を介して外気によって冷却されるので、特に冬季や梅雨時期など外気温度が低い時には再加熱能力が大幅に低下し除湿運転時に室温が低下するという課題があった。また、従来技術1には、除湿運転時における背面熱交換器の最も低い温度になる冷媒出口の位置については開示されておらず、背面熱交換器の冷媒出口を背面ケーシングに近接して位置させた場合には背面ケーシングへの露付が生じて信頼性が低下することについては配慮されていない。
【0005】
また、従来技術2では、暖房気味除湿運転により室内の温度上昇を図りながら除湿することが示されているが、暖房気味除湿運転の際に除湿能力を大きくすると凝縮圧力が上がり過負荷状態となって消費電力量が増大するという問題については配慮されていない。
【0006】
分割された室内熱交換器と補助熱交換器の配置構成として、除湿運転時に蒸発器となる補助熱交換器を凝縮器の風上側に配置する構成については開示されておらず、凝縮圧力が上昇して過負荷となり信頼性が低下することについては配慮されていない。
【0007】
本発明の第1の目的は、外気温度が低くても室内空気温度を上昇させるとともに背面からの乾燥した温風と前面からの乾燥した冷風を混合して、均一な温度の空気流を吹き出すことによって快適性を向上しつつしかも暖房モード除湿運転時の除湿性能および暖房性能の向上を図ることができる空気調和機を得ることにある。
【0008】
本発明の第2の目的は、外気温度が低くても室内温度を上昇させるとともに均一な温度の空気流を吹き出して快適性を向上しつつ圧縮機の過負荷運転を防止し、消費電力量を抑えるとともに信頼性の高い暖房モード除湿運転が可能な空気調和機を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するための本発明の第1の特徴は、
圧縮機、室外熱交換器、熱的に二分割された室内熱交換器、前記室外熱交換器と前記室内熱交換器との間に配置されて冷房運転時および暖房運転時に絞り作用を行なう冷暖房用絞り装置、前記二分割された室内熱交換器の前面熱交換器と背面熱交換器との間に配置されて前記暖房運転時と同じ方向の冷媒流によって行われる除湿運転である暖房モード除湿運転時に絞り作用を行なう除湿用絞り装置、前記圧縮機の出口側に設けて前記室外熱交換器と前記室内熱交換器への冷媒の流れ方向を切り換える切換弁、を冷媒配管で接続して冷凍サイクルを形成し、
前記冷凍サイクルは、
前記圧縮機から出た冷媒を前記室外熱交換器に導いてこの室外熱交換器を凝縮器とし前記室内熱交換器を蒸発器とした冷房運転と、
前記圧縮機から出た冷媒を前記背面熱交換器に導いて前記室内熱交換器を凝縮器とし前記室外熱交換器を蒸発器とした暖房運転と、
前記圧縮機から出た冷媒を前記背面熱交換器に導いてこの背面熱交換器を凝縮器とし前記前面熱交換器を蒸発器とする前記暖房モード除湿運転とに切り換え可能に構成し、
前記圧縮機から出た冷媒を前記背面熱交換器に導いてこの背面熱交換器を凝縮器とし前記前面熱交換器を蒸発器とする前記暖房モード除湿運転時に、前記前面熱交換器の冷媒流下流であって、凝縮器である前記背面熱交換器の風上側に配置され蒸発器として機能する補助熱交換器を備えたこと
にある。
【0011】
上記第2の目的を達成するための本発明の第2の特徴は、
圧縮機、室外熱交換器、熱的に二分割された室内熱交換器、前記室外熱交換器と前記室内熱交換器との間に配置されて冷房運転時および暖房運転時に絞り作用を行なう冷暖房用絞り装置、前記二分割された室内熱交換器の前面熱交換器と背面熱交換器との間に配置されて前記暖房運転時と同じ方向の冷媒流によって行われる除湿運転である暖房モード除湿運転時に絞り作用を行なう除湿用絞り装置、前記圧縮機の出口側に設けて前記室外熱交換器と前記室内熱交換器への冷媒の流れ方向を切り換える切換弁、を冷媒配管で接続して冷凍サイクルを形成し、
前記冷凍サイクルは、
前記圧縮機から出た冷媒を前記室外熱交換器に導いてこの室外熱交換器を凝縮器とし前記室内熱交換器を蒸発器とした冷房運転と、
前記圧縮機から出た冷媒を前記前面熱交換器に導いて前記室内熱交換器を凝縮器とし前記室外熱交換器を蒸発器とした暖房運転と、
前記圧縮機から出た冷媒を前記前面熱交換器に導いてこの前面熱交換器を凝縮器とし前記背面熱交換器を蒸発器とする前記暖房モード除湿運転とに切り換え可能に構成し、
前記圧縮機から出た冷媒を前記前面熱交換器に導いてこの前面熱交換器を凝縮器とし前記背面熱交換器を蒸発器とする前記暖房モード除湿運転時に、前記背面熱交換器の冷媒流下流であって、前記凝縮器である前記前面熱交換器の風上側に配置され蒸発器として機能する補助熱交換器を備え、前記暖房除湿モード運転時、凝縮器である前記前面熱交換器の冷媒入り口を前記前面熱交換器上部に、冷媒出口を前記前面熱交換器下部に設けたこと
にある。
【0012】
上記第3の目的を達成するための本発明の第3の特徴は、圧縮機、室外熱交換器、補助熱交換器と熱的に二分割された主熱交換器とを有する室内熱交換器、前記室外熱交換器と前記室内熱交換器との間に配置されて冷房運転時および暖房運転時に絞り作用を行なう冷暖房用絞り装置、前記二分割された主熱交換器の前面熱交換器と背面熱交換器との間に配置されて除湿運転時に絞り作用を行なう除湿用絞り装置、前記圧縮機の出口側に設けて前記室外熱交換器と記室内熱交換器への冷媒の流れ方向を切り換える切換弁、を冷媒配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記冷凍サイクルは、前記圧縮機から出た冷媒を前記室外熱交換器に導いてこの室外熱交換器を凝縮器とし前記室内熱交換器を蒸発器とした冷房運転と、前記圧縮機から出た冷媒を前記室内主熱交換器の一方に導いて前記室内主熱交換器の一方を凝縮器とし前記室外熱交換器を蒸発器とした暖房運転と、前記圧縮機から出た冷媒を前記主熱交換器の一方に導いてこの主熱交換器の一方を凝縮器とし前記主熱交換器の残りおよび前記補助熱交換器を蒸発器とする暖房モード除湿運転とに切り換え可能に構成し、前記室内熱交換器に室内空気を通風する貫流ファンを備え、前記補助熱交換器は、前記主熱交換器の風上側に配置すると共に、隣接配置される主熱交換器の一方の間口高さに比べて小さく設定したことにある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施例を図を用いて説明する。各実施例の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
【0014】
まず、本発明の第1実施例の空気調和機を図1から図3を参照しながら説明する。
【0015】
図1を参照しながら本実施例の空気調和機の室内ユニットの全体構成を説明する。図1は本発明の第1実施例に係る空気調和機用室内ユニットの内部構成を示す縦断面図である。
【0016】
室内ユニット1は、箱体2内に配置され主熱交換器3A、主熱交換器の風上側に配置された補助熱交換器42から構成された室内熱交換器3、貫流ファン4、およびファンケーシング5を備え、室内熱交換器3の前面部には吹出し口6と一体に形成された前面露受け皿7を備え、室内熱交換器3の背面下部には背面ケーシング8と一体に形成された背面露受け皿9を備えて構成されている。箱体2の前面には前面吸込み口10が設けられ、その上部には上部吸込み口11が設けられ、下部には風向板12を有する吹出し口6が設けられている。
【0017】
室内熱交換器3は側面視でハの字状をなすように配置された前面熱交換器13と背面熱交換器14から構成されている。そして、前面熱交換器13は、貫流ファン4の前面に直立するように配置された直立部13aと、上部に傾斜配置された傾斜部13bとから構成されている。直立部13aの風上には補助熱交換器42が配置されている。また、直立部13aの下部に前面露受け皿7が配置され、背面熱交換器14の下部には背面露受け皿9が配置されている。
【0018】
また、室内熱交換器3は、それぞれ所定の間隔を置いて並置された多数の伝熱フィン17と、この伝熱フィン17に直角に挿入固着され内部を冷媒が流動する多数のヘアピン曲げされた伝熱管18とによって構成されている。そして、前面熱交換器13を構成するフィン17aと背面熱交換器14を構成するフィン17bは互いに別体をなして形成され、前面熱交換器13と背面熱交換器14は熱的に分離した別体の熱交換器を構成している。また、前面熱交換器13および背面熱交換器は、通風方向に対して複数列(本実施例では2列)に形成されている。補助熱交換器42は通風方向に対して1列に構成されている。
【0019】
そして、前面熱交換器13は背面熱交換器14より伝熱面積が大きく形成されている。これにより、後述する暖房モード除湿運転に前面熱交換器13の凝縮能力を十分に発揮することができると共に、従来から広く採用されている前面熱交換器13が背面熱交換器14より大きなハの字状の室内熱交換器13の構成を基本的に利用でき、従来の生産設備を利用して容易に製作することができる。
【0020】
伝熱管18はベンドパイプや冷媒分岐管20を介して直並列に配管接続された冷媒パス22を構成している。冷媒パス22の暖房運転時の冷媒入り口23は前面傾斜部13bの風下側に設けられ、背面熱交換器の下流に接続された補助熱交換器42に冷媒出口24設けられている。
【0021】
冷媒パス22は、除湿弁25を挟んで前面熱交換器13に含まれる第一パス22aと、背面熱交換器14に含まれる第二パス22bとに別れている。第一パス22aは暖房運転時の冷媒入り口23が風下側に位置し全体として2パス(並列2通路)に構成されており、前面直立部13aの風上側23bを経て除湿弁25へ接続されている。そして、第二パス22bは、風上側列の複数段(本実施例では風上側列の大部分となる4段)が、下流に接続された補助熱交換器も含めて1パスに構成され、残りが並列2パス(並列2通路)に構成されている。この並列2パスは風上側列における背面ケーシング側に複数段(本実施例では2段)有している。換言すれば、1パスはこの並列パスの複数段より前方に背面ケーシング8から離れて位置して複数段に形成されている。
【0022】
室内空気は貫流ファン4により矢印27、28、29のように前面吸込み口10、上部吸込み口11から吸い込まれ、室内熱交換器3で冷媒と熱交換した後、貫流ファン4を経て吹出し口6から室内に吹出される。
【0023】
次に、図2を参照しながら本実施例の空気調和機の冷凍サイクルを説明する。図2は同空気調和機の冷凍サイクル構成図である。
【0024】
冷凍サイクルは、室内熱交換器3、除湿運転時に減圧絞りとして作用する除湿弁25、室外熱交換器30、圧縮機31、切換弁を構成する四方弁32、減圧器33を有し、これらが冷媒配管34によって接続されて冷媒が循環するように構成されている。除湿弁25は除湿用絞り装置を構成し、減圧器33は冷暖房用絞り装置を構成するものである。この冷凍サイクルにおいて、実線で示す矢印40は暖房運転時および暖房モード除湿運転時の冷媒流れ方向を示し、破線で示す矢印41は冷房運転時および冷房モード除湿運転時の冷媒の流れ方向を示している。これらの冷媒流れ方向の切り換えは四方弁32を切り換えることによって行なわれる。
【0025】
除湿運転時には減圧器33を全開にするとともに除湿弁25を絞ることによって、除湿弁25を介して二つに分割された室内熱交換器3の一方が凝縮器(加熱器)および他方が蒸発器として作用するように冷凍サイクルが形成される。
【0026】
この除湿運転において、冷媒流れ方向が冷房運転と同じ状態(矢印41)で、除湿弁25を絞ると、背面熱交換器14及び補助熱交換器42が凝縮器(加熱器)として、前面熱交換器13が蒸発器として作用し、冷房モード除湿運転が行なわれる。すなわち、冷房モード除湿運転時の冷媒は、圧縮機31、四方弁32、室外熱交換器30、減圧器33(全開状態)、前面補助熱交換器42(凝縮器として作用)、背面熱交換器14(凝縮器として作用)、除湿弁25(絞り状態)、前面熱交換器13(蒸発器として作用)、四方弁32、圧縮機31の順に循環する。
【0027】
また、冷媒流れ方向が暖房運転と同じ状態(矢印40)で除湿弁25を絞ると、前面熱交換器13が凝縮器(加熱器)として、背面熱交換器14が蒸発器として作用し、暖房モード除湿運転が行なわれる。すなわち、暖房モード除湿運転時の冷媒は、圧縮機31、四方弁32、前面熱交換器13(凝縮器として作用)、除湿弁25(絞り状態)、背面熱交換器14(蒸発器として作用)、前面補助熱交換器42(蒸発器として作用)、減圧器33(全開状態)、室外熱交換器30、四方弁32、圧縮機31の順に循環する。この暖房モード除湿運転では、冷房モード除湿運転とは違って圧縮機31から吐出された高温冷媒が直接前面熱交換器13へ流入し室内空気を加熱できるので、室内を暖房しながら除湿運転を行なうことが可能となる。
【0028】
そして、除湿弁25は、暖房運転時および冷房運転時には通路が全開となり冷媒の流動抵抗とならない構造となっている。減圧器33は除湿運転時には流動抵抗とならないように通路を全開にできる機構が備えられている。
【0029】
次に、暖房モード除湿運転時における動作を具体的に説明する。暖房モード除湿運転時には、上述したように、四方弁32を暖房運転時と同様に切り換え、減圧器33を全開にすると共に、除湿弁25を適当に絞る。これにより、圧縮機31から吐出される高温・高圧の冷媒ガスは、実線の矢印40で示すように、四方弁32および冷媒配管34を通って、凝縮器として作用する前面室内熱交換器13の前面傾斜部13bに設けられた冷媒入り口23に流れ、分岐合流管20を介して2系統(パス22a)に分流し、補助熱交換器42で冷却された空気と熱交換して高圧・低温の液冷媒となって、前面直立部13aの風上に設けられた冷媒出口23b(暖房除湿時凝縮器出口)を経て除湿弁25に至る。ここで、冷媒出口23bを通る冷媒は、補助熱交換器42が隣接配置されているので、補助熱交換器により冷却された気流によりより一層低い温度に冷却される。
【0030】
この除湿弁25で減圧されて低圧・低温となった冷媒は、蒸発器として作用する背面熱交換器14へ流入してパス22bを流れ、分岐合流管20を介して再び1系統の冷媒流路に合流して前面補助熱交換器42に至り、室内空気と熱交換して冷媒出口24から減圧器33を介して室外側熱交換器30へ至る。この室外熱交換器30を通った冷媒は、四方弁32を通って圧縮機31に戻り、ここで再び圧縮される。このようにして、冷凍サイクル内における循環サイクルを繰り返す。
【0031】
この暖房モード除湿運転において、室内空気を貫流ファン4により矢印27、28、29のように流すものであり、室内空気は、凝縮器として作用する前面熱交換器13で加熱されると共に、蒸発器として作用する背面熱交換器14及び補助熱交換器42で冷却・除湿され、さらにこれらが混合されて室内に吹出される。このとき前面熱交換器13の直立部13aには、風上側の補助熱交換器(蒸発器)によって冷却された空気が流入するので、前面熱交換器13の凝縮器としての熱交換能力が大幅に増大する。このため凝縮温度・圧力が低下して圧縮機の入力が大幅に低下するという効果を奏する。吹き出し空気温度や除湿量は凝縮圧力が過大とならない範囲で圧縮機回転数を制御して変えるが、本発明による前記構成によれば、凝縮圧力が低下するので圧縮機回転数の上限が大きくなり、除湿しながら高温風を発生することができるので快適性が大幅に改善されるという効果も奏する。
【0032】
さらに、暖房運転時の冷媒入り口部23を前面熱交換器の上部に配置した構成としているので、凝縮が進行するに従って比重の大きい液冷媒が重力によって下方へと流下するので凝縮が促進される。さらに除湿弁と接続されている冷媒出口23bを、補助熱交換器に隣接して風上側に配置しているので熱交換器下部から膨張弁へ流入する液冷媒が十分過冷却されるので、除湿弁での不快な冷媒流動音の発生が抑えられて快適性が一層向上する。
【0033】
さらに、冷凍サイクルの動作を図3を参照しながら説明する。図3は本実施例の空気調和機の冷凍サイクル内を循環している冷媒の状態変化を模式的に示すT−S線図である。
【0034】
図3に於いて、横軸は冷媒のエントロピS(kJ/kgK)、縦軸は冷媒の温度T(℃)である。Tcは、凝縮器内の圧力に対応した凝縮温度であり、Teは、蒸発器内の圧力に対応した蒸発温度であり、圧力が低下すると温度Teも低下する。また、記号AとCは、各々、凝縮器として作用する熱交換器の冷媒入り口と冷媒出口を示している。また、記号DとEは、各々、蒸発器として作用する熱交換器の冷媒入り口と冷媒出口を示している。さらに、区間A−B1は冷媒過熱領域を示し、区間B1−B2は飽和領域を示し、そして、区間B2−Cは過冷却領域を示している。Qhは加熱能力を示し、Qeは冷却能力を示し、Wcは圧縮機入力を示している。
【0035】
暖房モード除湿運転において、圧縮機31から吐出された高温・高圧の過熱冷媒ガス(図3のA点)は、四方弁32を介して室内熱交換器3を構成する前面熱交換器13の空気側下流2列目の入り口23から2パスに分かれて流入し、室内空気と熱交換し、高圧・低温の液冷媒となって除湿弁25に至る(図3のC点)。除湿弁25を経て低圧・低温の気液二相冷媒となり(図3のD点)、背面熱交換器14の途中に設けられた分岐合流管20で再び1パスに合流(図3のE1点)し、空気側最上流1列目の伝熱管列から補助熱交換器を経て、冷媒出口24(図3のE2点)から流出する。この冷媒出口24から流出された冷媒は、減圧器33、室外熱交換器30、四方弁32を経て圧縮機31に戻る(図3のE点)。なお、この暖房モード除湿運転は、一般的に室外温度が低い時に利用されるものであるため、室外熱交換器30おける室外空気からの吸熱が大きくなるに従って蒸発温度(E1、E2)が低下する。
【0036】
前記したように暖房モード除湿運転における暖房能力や除湿量を確保するために圧縮機31の能力をできるだけ増大(低速→中速)して運転することが行われる。このように圧縮機31の能力を増大すると、冷媒循環量が増えることにより1パス部(図3E1−E2間)での流通抵抗が増大し、管内の冷媒が低圧の気液二相冷媒となっている背面熱交換器14、補助熱交換器42内の冷媒温度はE1、E2点で示されるように低下する。このため、この部分と熱交換して前面熱交換器13に流入する室内空気は冷媒出口温度とほぼ同じ温度になるまで冷却されるので、図3に示す凝縮温度Tcが低下し凝縮圧力が下がって圧縮機の入力が大幅に低下する。また、補助熱交換器で冷却・除湿された空気は下流側の前面熱交換器13aによって加熱されるので除湿効果が一層改善されるので室内の快適性が改善される。一方、補助熱交換器の上流の背面ケーシング側(背面露受け皿側)の伝熱管18の蒸発温度が高く保たれているので、背面熱交換器14の背面ケーシング側を通過し背面ケーシング8に沿って層状に流れる気流温度もあまり低下することがなく、背面ケーシング8への露付きが抑えられて信頼性が向上する。
【0037】
また、暖房運転時の冷媒入り口部23を前面熱交換器の上部に配置した構成としているので、凝縮が進行するに従って比重の大きい液冷媒が重力によって下方へと流下するので凝縮が促進される。さらに除湿弁と接続されている冷媒出口23bを、補助熱交換器に隣接して風下側(前面熱交換器の風上列)に配置しているので熱交換器下部から膨張弁へ流入する液冷媒が十分過冷却され気泡混入を防止できるので、除湿弁での冷媒流動音の発生が抑えられる。
【0038】
また、暖房運転の場合には、前記したように除湿弁33を全開に設定し冷媒を循環させるので、室内熱交換器3全体が凝縮器として作用し、背面熱交換器14に設けられた冷媒出口24からは過冷却された液冷媒が減圧器33へと送られる。このとき冷媒出口24が設けられている空気上流1列目が熱交換前の温度の低い室内空気と熱交換されるので、熱交換効率が改善され暖房能力が大幅に向上する。
【0039】
なお、本実施例では前面熱交換器の割合を背面熱交換器に比べて大きく設定しているため、冷房モード除湿運転に切り換えた場合には面積割合が大きい前面熱交換器が蒸発器として作用するので、蒸発温度が全体として上がり除湿量が少なくなる傾向を示すが、この場合には前面吸い込み口10を小さくするか、閉じることによって前面熱交換器への風量を少なくすることによって除湿量を確保できる。
【0040】
以上説明したように本実施例では、背面熱交換器14は、後側が背面ケーシング8に近接し前側が前方上方に位置するように傾斜して配置すると共に、圧縮機31から出た冷媒を前面熱交換器13に導いてこの前面熱交換器13を凝縮器とし背面熱交換器14及び前面補助熱交換器42を蒸発器とするように暖房除湿運転サイクルを形成しているので、暖房能力を必要とする冬期や梅雨時期などでも圧縮機入力を増大することなく暖房モード除湿運転ができる。前面補助熱交換器で冷却・除湿された空気が前面熱交換器13で再加熱されるので一層湿度が低下して室内へ吹出されることとなり、暖房モード除湿運転時の快適性を向上することができる。さらには、背面熱交換器14における背面ケーシング8に隣接した伝熱管18が背面熱交換器14の中で最も低い温度になることを回避することができ、これにより背面ケーシング8に沿って流れる空気流の温度低下が抑制され、背面ケーシング8の外表面への露付が防止されて信頼性の高い暖房モード除湿運転を行なうことができる。
【0041】
そして特に、背面熱交換器14は、室内空気の通風方向に複数列に形成すると共に、下流に位置する1パス部分をその風上側列に設けているので、暖房モード除湿運転時にこの1パス部分と室内空気との温度差が大きくなって熱交換効率が改善され、除湿能力を大幅に向上することができる。
【0042】
また、暖房運転時の冷媒入り口部23を前面熱交換器の上部に配置した構成としているので、凝縮が進行するに従って比重の大きい液冷媒が重力によって下方へと流下するので凝縮が促進されて、熱交換器下部から膨張弁へ流入する液冷媒への気泡の混入を防ぐことができるので、除湿弁で発生する冷媒流動音の発生が抑えられる。
【0043】
次に、本発明の第2実施例を図4を参照しながら説明する。本実施例は、背面熱交換器を暖房除湿運転時の凝縮器(加熱器)として作用するように構成することにより暖房能力および除湿能力の向上を図ったものであり、特に室内ユニット1の外形寸法やデザイン上の制約から前面吸い込み口を小さくした場合に好適である。
【0044】
図4において、主熱交換器3Aに加えて背面熱交換器14の風上側に配置された補助熱交換器42とから室内熱交換器3を構成し、暖房モード除湿運転時には背面熱交換器14が凝縮器として作用し、前面熱交換器13と下流に配置された補助熱交換器42が蒸発器として作用するように冷凍サイクルを構成したものである。
【0045】
好ましくは補助熱交換器42は、背面熱交換器14の段数より少ない段数で1列の1パスで形成すると共に、背面熱交換器14の風上側空間に設置されている。また、暖房除湿運転時冷媒出口23bが補助熱交換器42に隣接して設けられている。
【0046】
本実施例の空気調和機における冷凍サイクルの動作について述べる。暖房モード除湿運転時には、圧縮機31から吐出される高温・高圧の冷媒ガスは、四方弁32および冷媒配管34を通って、凝縮器として作用する背面室内熱交換器14に設けられた冷媒入り口23から流入して分岐合流管20を介して2系統に分流し、室内空気と熱交換して高圧・低温の液冷媒となり除湿弁25に至る。除湿弁25で減圧され低圧・低温となった冷媒は蒸発器として作用する前面熱交換器13へ流入し、前面熱交換器13内に設けられた分岐合流管20を介して再び1系統の冷媒流路に合流して風上側に配置されている補助熱交換器42に至り冷媒出口24から減圧器33、室外側熱交換器30、四方弁32を経て圧縮機31に戻り、上記循環サイクルを繰り返す。
【0047】
そして、室内空気を貫流ファン4により矢印27、28、29のように流すと、室内空気は凝縮器として作用する前面熱交換器13で加熱されると同時に、蒸発器として作用する補助熱交換器42、背面熱交換器14で冷却・除湿され、さらにこれらが混合されて室内に吹出される。この場合、回転数を制御して圧縮機31の能力や貫流ファン4の送風能力を制御することにより、除湿能力や吹出し空気温度を広範囲に変えることができる。
【0048】
本実施例では、暖房モード除湿運転時に蒸発器として作用する補助熱交換器42を背面熱交換器14の風上側に設け、暖房除湿運転時の凝縮器入り口空気温度を冷却するように構成しているので、基本的な作用効果は第一実施例と同じである。また、第1実施例の場合と同様に蒸発器として作用する1パスの冷媒回路での圧力損失が大きいため蒸発温度が最も低くなっており、凝縮器へ流入する空気を効率良く冷却できる。低い冷媒温度で冷却・除湿された室内空気は背面熱交換器14で加熱されてさらに乾燥して室内へ吹出されるので快適性が改善される。
【0049】
この場合はさらに、前面熱交換器で冷却・除湿されて冷えた気流と、前記背面熱交換器で加熱され背面ケーシング8に沿って下方へ吹き出される高温の気流とが吹き出し口で混合して下方から室内へ吹き出されるので在室者に直接冷風があたることはなく快適性が大幅に改善される。
【0050】
この実施例において、デザイン上の都合により室内ユニット1の前面吸込み口10や上面吸込み口11の開口面積が制約される場合に暖房除湿性能向上に有効なユニット構造として、図5および図7に基づいて説明する。
【0051】
図6において横軸は、前面吸込口10の間口寸法をLF、上面吸込口11の間口寸法をLUとして、全間口寸法LF+LUに対するLFの比率を示している。LF/(LF+LU)=0の点は前面を塞いだ場合を示している。図6(a)に示す吹き出し空気温度をみると、前面間口寸法LFを小さくすることによって前面から吸込まれる風量26が減少して、背面から吸込まれる風量28が増大するので、凝縮器としての熱交換能力が増大するため、暖房能力が増して吹き出し空気温度が上昇し、前面を塞いだ場合に最大能力が得られることがわかる。次に図6(b)に示す除湿量も、吹き出し空気温度と同様に前面間口寸法LFを小さくするに従って増加し、前面を塞いだときが最大になっている。このことから、背面熱交換器を暖房除湿運転時の凝縮器として運転する実施例の場合には開口間口寸法はできるだけ小さく設定するのが良い。換言すれば、デザイン上の制約から開口間口寸法LFを取れない場合には、背面熱交換器を暖房除湿運転時の凝縮器として構成するのが好ましい。
【0052】
前記第1、第2実施例において補助熱交換器の間口高さ寸法等は、デザインやユニット寸法の制約に応じて変更することができる。前記実施例1の場合について、補助熱交換器の間口高さ寸法を風下側熱交換器の間口高さより小さくした場合の除湿量と加熱能力についての一例を図7、図8に基づいて説明する。この除湿量と加熱能力特性を求めるには、実験およびサイクル計算を行ない解明した。
【0053】
図9において横軸は、暖房除湿運転時に凝縮器として作用する前面熱交換器の間口高さをH1とし、蒸発器(冷却器)として作用する補助熱交換器の間口高さをH2としたとき、H2/H1の比を示している。H2/H1=0は補助熱交換器が無い場合を示している。補助熱交換器(蒸発器)を設けたことによって凝縮器入り口空気温度が低下し凝縮器の熱交換能力が向上するので、外気から汲み上げる熱量を増やすことができる。この場合には加熱能力が増すので図9(a)に示す吹き出し空気温度は、補助熱交換器がある場合には全体に高くなっていることがわかる。補助熱交換器の割合H2/H1が0.2のとき吹き出し空気温度がピークとなっているのは、補助熱交換器が大きくなると冷却能力が増えて温度が下がるためである。また補助熱交換器が大きくなると蒸発器側の能力が増えてサイクルの蒸発温度が上がり、熱交換器フィン表面で結露する水滴の量が減って除湿量も減る。このため図9(b)に示す除湿能力も、H2/H1=0.2のとき最大となり、H2/H1が大きくなるに従って除湿量が徐々に減少している。この結果から除湿量を重視する場合には、熱交換器割合として0.2<H2/H1<0.4の範囲に設定するのが好ましいことがわかる。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、外気温度が低くても室内空気温度を上昇させるとともに背面からの乾燥した温風と前面からの乾燥した冷風を混合して、均一な温度の空気流を吹き出すことによって快適性を向上しつつしかも暖房モード除湿運転時の除湿性能および暖房性能の向上を図ることができる空気調和機を得ることができる。
【0055】
また、本発明によれば、外気温度が低くても室内温度を上昇させるとともに均一な温度の空気流を吹き出して快適性を向上しつつ圧縮機の過負荷運転を防止し、消費電力量を抑えるとともに信頼性の高い暖房モード除湿運転が可能な空気調和機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の空気調和機の室内ユニットの縦断面図である。
【図2】同空気調和機の室内ユニットの断面部分を含む冷凍サイクルの構成図である。
【図3】同空気調和機の冷凍サイクルの暖房モード除湿運転時のT−S線図である。
【図4】本発明の第2実施例の空気調和機の室内ユニットの縦断面図である。
【図5】同空気調和機の室内ユニットの寸法記号を記載した縦断面図である。
【図6】同空気調和機の吸込開口比率に対する吹き出し空気温度、除湿量特性図である。
【図7】同空気調和機の室内ユニットの熱交換器寸法記号を記載した縦断面図である。
【図8】同空気調和機の室内ユニットの熱交換器寸法記号を記載した縦断面図である。
【図9】同空気調和機の室内ユニットの補助熱交換器間口高さ比率に対する吹き出し空気温度、除湿量特性図である。
【符号の説明】
1…室内ユニット、3…室内熱交換器、3A…主熱交換器、4…貫流ファン、5…ファンケーシング、7…前面露受け皿、8…背面ケーシング、9…背面露受け皿、10…前面吸込み口、11…上部吸込み口、13…前面熱交換器、14…背面熱交換器、21…冷媒入り口、24…冷媒出口、25…除湿弁、31…圧縮機、32…四方弁、34…冷媒配管、42…補助熱交換器。
Claims (5)
- 圧縮機、室外熱交換器、熱的に二分割された室内熱交換器、前記室外熱交換器と前記室内熱交換器との間に配置されて冷房運転時および暖房運転時に絞り作用を行なう冷暖房用絞り装置、前記二分割された室内熱交換器の前面熱交換器と背面熱交換器との間に配置されて前記暖房運転時と同じ方向の冷媒流によって行われる除湿運転である暖房モード除湿運転時に絞り作用を行なう除湿用絞り装置、前記圧縮機の出口側に設けて前記室外熱交換器と前記室内熱交換器への冷媒の流れ方向を切り換える切換弁、を冷媒配管で接続して冷凍サイクルを形成し、
前記冷凍サイクルは、
前記圧縮機から出た冷媒を前記室外熱交換器に導いてこの室外熱交換器を凝縮器とし前記室内熱交換器を蒸発器とした冷房運転と、
前記圧縮機から出た冷媒を前記背面熱交換器に導いて前記室内熱交換器を凝縮器とし前記室外熱交換器を蒸発器とした暖房運転と、
前記圧縮機から出た冷媒を前記背面熱交換器に導いてこの背面熱交換器を凝縮器とし前記前面熱交換器を蒸発器とする前記暖房モード除湿運転とに切り換え可能に構成し、
前記圧縮機から出た冷媒を前記背面熱交換器に導いてこの背面熱交換器を凝縮器とし前記前面熱交換器を蒸発器とする前記暖房モード除湿運転時に、前記前面熱交換器の冷媒流下流であって、凝縮器である前記背面熱交換器の風上側に配置され蒸発器として機能する補助熱交換器を備えたことを特徴とする空気調和機。 - 圧縮機、室外熱交換器、熱的に二分割された室内熱交換器、前記室外熱交換器と前記室内熱交換器との間に配置されて冷房運転時および暖房運転時に絞り作用を行なう冷暖房用絞り装置、前記二分割された室内熱交換器の前面熱交換器と背面熱交換器との間に配置されて前記暖房運転時と同じ方向の冷媒流によって行われる除湿運転である暖房モード除湿運転時に絞り作用を行なう除湿用絞り装置、前記圧縮機の出口側に設けて前記室外熱交換器と前記室内熱交換器への冷媒の流れ方向を切り換える切換弁、を冷媒配管で接続して冷凍サイクルを形成し、
前記冷凍サイクルは、
前記圧縮機から出た冷媒を前記室外熱交換器に導いてこの室外熱交換器を凝縮器とし前記室内熱交換器を蒸発器とした冷房運転と、
前記圧縮機から出た冷媒を前記前面熱交換器に導いて前記室内熱交換器を凝縮器とし前記室外熱交換器を蒸発器とした暖房運転と、
前記圧縮機から出た冷媒を前記前面熱交換器に導いてこの前面熱交換器を凝縮器とし前記背面熱交換器を蒸発器とする前記暖房モード除湿運転とに切り換え可能に構成し、
前記圧縮機から出た冷媒を前記前面熱交換器に導いてこの前面熱交換器を凝縮器とし前記背面熱交換器を蒸発器とする前記暖房モード除湿運転時に、前記背面熱交換器の冷媒流下流であって、前記凝縮器である前記前面熱交換器の風上側に配置され蒸発器として機能する補助熱交換器を備え、前記暖房除湿モード運転時、凝縮器である前記前面熱交換器の冷媒入り口を前記前面熱交換器上部に、冷媒出口を前記前面熱交換器下部に設けたことを特徴とする空気調和機。 - 請求項2において、
前記暖房モード除湿運転時に凝縮器として機能する前面熱交換器の冷媒出口を、蒸発器として機能する補助熱交換器の風下に隣接配置したことを特徴とする空気調和機。 - 請求項1又は2において、
前記凝縮器として機能する前面熱交換器の間口高さH1と、前記補助熱交換器の間口高さH2との比を、0.2<H2/H1<0.4の範囲としたことを特徴とする空気調和機。 - 請求項1または2において、
前記冷凍サイクルは、
前記冷房運転と、前記暖房運転と、前記暖房モード除湿運転と、前記冷房運転時と同じ方向の冷媒流によって行われる除湿運転である冷房モード除湿運転とに切り換え可能に構成したことを特徴とする空気調和機。
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