JP4090994B2 - 油料種子蛋白質の回収の向上 - Google Patents

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Description

本発明は油料種子蛋白質からの蛋白質単離物の回収に関する。
この出願は、35USC119(e)に基づいて米国特許暫定出願番号60/339,350(2001年12月13日出願)及び60/391,046(2002年6月25日出願)に基づく優先権を主張する。
本譲受け人に譲渡され、その開示がここに参考文献として組み込まれる米国特許5,844,086及び6,005,076(“Murray II”)に、相当量の油含有量を有する油料種子粕,そのような油含有量を有するカノーラ油料種子粕を含む,から蛋白質単離物の単離のための方法が説明されている。この方法に含まれる工程には、油料種子粕から蛋白質物質の可溶化,粕中の油分も可溶化する,と、得られた蛋白質水溶液からの油の除去を含む。蛋白質水溶液は、油除去工程の前又は後に残渣油料種子粕と分離できる。脱油蛋白質溶液は次いで、イオン強度を事実上一定に維持しながら濃縮されて蛋白質濃度を増加し、その後濃縮された蛋白質溶液はさらに脱油工程にかけられる。次いで濃縮された蛋白質溶液は稀釈されて、ミセル状で分離した蛋白質粒子として高度に凝集した蛋白質分子の雲状の密集体の形成を引き起す。この蛋白質ミセルは沈澱して凝集し、合体した、高密度の、不安定形の、粘結性グルテン様の蛋白質単離物密集体,蛋白質ミセル集塊物又はPMMと呼ばれる,を形成し、残留水溶相と分離されて乾燥される。
蛋白質単離物は、少くとも約90重量%の蛋白質含量(ケルダールN×6.25によって測定して)を有し、実質的に未変性であり(走査式示差熱量計で測定して)、残留油分が少ない。ここで使用する蛋白質含量という用語は、乾燥物重量基準で表わされた蛋白質単離物中の蛋白質の量に関する。この方法を使用して得られる蛋白質単離物の収率は、乾燥した蛋白質単離物として回収される、油料種子粕から抽出された蛋白質の割合で一般に40重量%未満、通常20重量%程度であった。
前述の特許に記載の方法は、米国特許4,208,323(Murray IB)に説明されているように、油料種子を含む多種類の蛋白質原料物質から蛋白質単離物を生成させる方法に対する変形と改良法として開発された。米国特許4,208,323が公告された1980年に利用可能な油料種子粕はMurray II 特許のときには油含有レベルのカノーラ油料種子粕がなかったので、米国特許4,208,323の方法はMurray II の方法にしたがって処理されるそのような油料種子粕から90重量%を超える蛋白質含量を有する蛋白物質を製造することはできない。出発原料として菜種(カノーラ)粕を使用して行った特別な実験についての説明は米国特許4,208,303にはない。
米国特許4,208,323それ自体、PMMを生成させるための稀釈前に濃縮工程を導入することによって、米国特許4,169,090及び4,285,862(Murray IA)に記載の方法の改良を企図したものであった。この濃縮工程は蛋白質単離物の収率を Murray IA 法の約20重量%から改善するのに役立った。
米国特許同時係属出願番号60/288,415(2001年5月4日出願)、60/326,987(2001年10月5日出願)、60/331,066(2001年11月7日出願)、60/333,494(2001年11月26日出願)、60/374,801(2002年4月24日出願)、及び10/133,391(2002年5月3日出願)(これらは皆本譲受人に譲渡され、その開示は本明細書に組み込まれる)には、油料種子から抽出された蛋白質の、蛋白質単離物として回収される割合の意味での単離された乾燥製品蛋白質の収率の向上を得るためと、ケルダール法により%窒素(N)×変換因子6.25(N×6.25)によって測定して少くとも約100重量%の高純度蛋白質単離物を得るため油料種子に対して使用する際、これら従来法の蛋白質単離方法についてさらなる改良が説明されている。この方法は特にカノーラ蛋白質単離物を製造するのに使用される。
前述の米国特許出願60/288,415、60/326,987、60/331,066、60/333,494、60/372,165、60/374,801及び10/137,391に記載の方法では、油料種子粕は食品級の塩水溶液で抽出される。得られた蛋白質抽出溶液は、もし望ましければ色素吸着剤で最初の処理後、蛋白質含量が少くとも約200g/Lの濃縮蛋白質溶液が得られるよう、限外濾過膜を使用して量が減らされる。この濃縮蛋白質溶液は次いで冷水中に稀釈されて、分離することが可能な白い雲状の蛋白質ミセルを生ずる。上澄液を除去後、沈澱した粘着性の集塊物(PMM)を乾燥する。
前述の米国特許出願60/288,415に記載の方法の1実施態様において、特に米国特許係属出願60/326,987、60/331,066、60/333,494、60/374,801及び10/137,391に説明されているように、PMM沈降工程からの上澄液は、湿潤PMMと上澄液から乾燥蛋白質を含む蛋白質単離物を分離するために処理される。これは、最初に限外濾過膜を使用して上澄液を一般に100g/Lを超える濃度に濃縮し、濃縮した上澄液を湿潤PMMと混合後、この混合物を乾燥することによって実施される。得られるカノーラ蛋白質単離物は少くとも約90重量%、好ましくは少くとも約100重量%(N×6.25)の高純度蛋白質を有する。
前述の米国特許出願60/288,415に記載の方法の他の実施態様において、特に係属出願60/331,066、60/333,494、60/372,165、60/374,801及び10/137,391に記載されているように、PMM沈降工程からの上澄液は、上澄液から蛋白質を回収するため処理される。この方法は最初に限外濾過膜を使用して上澄液を一般に少くとも約100g/Lの蛋白質濃度に濃縮し、次いで濃縮上澄液を乾燥することによって実施できる。得られるカノーラ蛋白質単離物は少くとも約90重量%、好ましくは約100重量%(N×6.25)の高純度蛋白質を有する。
米国特許同時係属出願番号60/331,646(2001年11月20日出願)及び60/383,809(2002年5月30日出願)(これらは本譲受人に譲渡され、その開示が本明細書中に参考文献として組み入れられる)には、前述出願の方法にしたがってはいるが連続式で油料種子粕から油料種子蛋白質単離物を形成させる連続方法が記載されている。カノーラ蛋白質単離物の回収に連続方法を採用することによって、バッチ方法と較べて、同じ量の蛋白質抽出に対して最初の蛋白質抽出工程に要する時間を著しく減らすことができ、また抽出工程でかなり高い温度を使用することができる。さらに、連続式の操作では、バッチ式方法よりも細菌による汚染の機会が少なく、高純度製品が得られるとともに、本方法がよりコンパクトな装置で実施できる。
油料種子粕の製造では、油料種子を粉砕して大部分の油を除き、さらに一般にはヘキサンを使用して高温溶媒抽出を行って残りの油を回収する。粉砕機によって油料種子粕を処分する前に再使用用に溶媒を回収するため、残留溶媒を追い出す“トースティング”(toasting)と呼ばれる方法で約120℃〜約140℃の高温度に油料種子粕を加熱する。
粉砕によって処理された残渣油料種子粕は相当量の蛋白質を含んでおり、大抵は動物飼料として用いられる。従来、前述のMurray特許及び前述の係属特許出願の方法にしたがってカノーラ油料種子残渣粕からカノーラ蛋白質単離物の形でカノーラ蛋白質単離物を回収しようとする試みがなされてきた。
残留溶媒を回収するため油料種子粕について実施したトースティング工程の温度が、意外にもMurray特許に記載の方法及び上述の係属特許出願記載の方法にしたがって該油料種子粕から抽出することができる蛋白質の量に影響を与えることがわかった。本発明にしたがって、トースティング工程は約100℃以下の温度で実施される。
本発明の1つにしたがって、以下の(a)〜(h)を含む蛋白質単離物の製造方法が提供される:
(a)油料種子を粉砕して油と油料種子粕を生成させること;
(b)油料種子粕を溶媒抽出してこの粕から残留油を回収すること;
(c)抽出した油料種子粕を約100℃以下の温度で加熱することによってこの粕から溶媒を回収してトーストした油料種子粕を得ること;
(d)トーストした油料種子粕を抽出して、前記トーストした油料種子粕中の蛋白質の可溶化を起させるとともに約5〜約6.8のpHを有する蛋白質水溶液を形成させること;
(e)残渣油料種子粕と蛋白質水溶液を分離すること;
(f)選択性膜技術を使用してイオン強度を実質的に一定に保ちながら前記蛋白質水溶液の蛋白質濃度を増加させて濃縮蛋白質溶液を得ること;
(g)前記濃縮蛋白質溶液を、温度が約15℃未満の冷水中に稀釈して水溶相中に少くとも一部ミセルの形態で分離した蛋白質粒子を形成させること;
(h)蛋白質ミセルを沈降させて、無定形の、粘着性のある、ゼラチン状の、グルテン様蛋白質ミセル集塊物を形成させること;
(i)上澄液から蛋白質ミセル集塊物を回収すること(この蛋白質ミセル集塊物は、ケルダール窒素×6.25で測定して乾燥重量基準で少くとも約90重量%の蛋白質含量を有する)。
(d)〜(i)の工程は、前述の特許出願に記載されているようにバッチ式、半連続式又は連続式で実施できる。
本発明の1実施態様では、沈降工程からの上澄液が濃縮され、得られた濃縮上澄液が乾燥される。この方法の他の実施態様では、沈降工程からの上澄液が濃縮され、得られた濃縮上澄液が蛋白質ミセル集塊物を乾燥させる前にこの蛋白質ミセル集塊物と混合され、得られた混合物が乾燥される。
上述方法に対する代替方法は、油料種子粕の最初の抽出を水で実施し、次いで濃縮工程前に蛋白質抽出溶液に塩を加えることである。
本発明方法に対するキーポイントならびに従来達成したよりも高収率の油料種子蛋白質単離物を油料種子粕から得ることができるキーポイントは、トースト工程を約100℃かそれ未満、好ましくは約70°〜約80℃の温度で実施することを保証することである。本明細書中に示したデータからわかるように、粕から抽出される蛋白質の量は、より高温でのトーストに較べて約100℃以下の低温でトーストを実施したときの方が著しく多い。
さらに、本方法がカノーラ油料種子に適用されるときは、最終のカノーラ蛋白質単離物の色は、慣用のトースト温度で脱溶媒した粕にくらべて明るい色であまり強くない黄色に改善される。
前述の米国係属出願特許に記載の方法にしたがって蛋白質溶液を少くとも約200g/Lの蛋白質含量に濃縮することによって、蛋白質含量が低い場合よりも、油料種子粕から抽出される蛋白質が著しく高収率で得られる。油料種子粕から抽出される蛋白質からの蛋白質収率を向上させる追加の工程は、前述の米国特許出願番号60/326,987、60/331,066、60/333,494、60/372,165、60/374,801及び10/137,391に記載のように、PMM形成及び沈降工程からの上澄液からさらなる追加量の蛋白質を回収する工程である。
本明細書の方法にしたがって製造された蛋白質単離物は、加工食品の蛋白質強化、油脂の乳化、焼き製品(baked goods)中の本体形成材及びガスを閉じ込める製品中の発泡剤など、蛋白質単離物の通常の応用分野で使用できる。さらに、蛋白質単離物を肉類似物に使用できる蛋白繊維に形成し、卵白をバインダーとして使用する食料製品中に卵白代用物又は増量剤として使用できる。カノーラ蛋白質単離物は営養補助食品としても使用できる。カノーラ蛋白質単離物の他の用途は、ペットフード、動物の飼料、産業及び化粧用途、及びパーソナルケア製品にある。
本発明方法は油料種子、特にカノーラ油料種子からはじまる。しかし、本方法は、大豆、従来の菜種、従来の亜麻、リノーラ、ひまわりやマスタード油料種子粕など他の油料種子にも適用できる。本発明はカノーラ種子粕について特に詳しく説明されている。
油料種子を粉砕してそれから油が回収される。油の分離に続いて残渣粕を溶媒抽出(通常ヘキサンを使用)して残留量の油を粕から回収する。粕から大部分の溶媒を分離後、溶媒を蒸発させるため粕を加熱することによって溶媒抽出したカノーラ油料種子粕中の残留溶媒が回収される。本発明にしたがって、残渣油料種子粕を約100℃以下、好ましくは約70°〜約80℃の温度で加熱することによって溶媒回収が実施され、これにより本明細書に記載のように、油料種子粕中に存在する蛋白質を後続の処理工程でより多く回収できるようになる。
この方法で処理される油料種子粕は、油料種子粕から蛋白質単離物を回収するためのMurray I又はIIの特許に記載されているように処理することができる(詳細は同特許中に記載されている)。好ましくは、前述の米国特許係属出願番号60/288,415、60/326,987、60/331,066、60/333,494、60/372,165、60/374,801及び10/137,391に記載の方法が使用される。何となれば、それによって、油料種子粕から抽出された蛋白質の蛋白質単離物として回収される割合という意味で乾燥蛋白質単離物の収率向上が得られるとともに、ケルダール法によって測定して%窒素(N)×6.25として通常少くとも約100重量%の高蛋白質含量の蛋白質単離物が得られるからである。別法として、前述の米国特許出願番号60/331,646及び60/383,809に記載の連続法も使用できる。カノーラ蛋白質単離物に適用するこれらの好ましい方法の詳細は以下に説明される。
油料種子から油を回収するための油料種子の加工処理は蛋白質単離物が油料種子粕から回収される装置とは異なる設備で実施されることは理解されるであろう。別の方法として、1つの装置で操作を組み合せることもできる。
油料種子粕、特にカノーラ油料種子粕から蛋白質を回収するための好ましい方法の最初の工程は、油料種子粕から蛋白性物質を可溶化することを含む。カノーラ油料種子粕から回収される蛋白性物質は、カノーラ種子又は他の油料種子中に天然に存在する蛋白質であるか、あるいは該蛋白性物質は遺伝子操作によって改変された蛋白質であるが天然蛋白質の特有な疎水性と極性を有する蛋白質である。カノーラ油料種子粕はまた菜種粕あるいは油料種子菜種粕として知られている。
蛋白質の可溶化は、塩の存在が油料種子粕から可溶蛋白質の除去を向上させるので、塩溶液を使用することによって最も効率的に実施される。カノーラ蛋白質単離物が非食料用に用いられる場合は、非食品級化学品が使用できる。塩化カリウムのような他の塩も用いることができるけれども、塩は通常塩化ナトリウムである。かなりの量の蛋白質の可溶化を実施可能にするため、塩の溶液は少くとも約0.10、好ましくは少くとも約0.15のイオン強度を有する。塩溶液のイオン強度が大きくなると、油料種子粕中の蛋白質の可溶化度は最初は最高値に達するまで増加する。イオン強度をその後いくら大きくしても可溶化する蛋白質の総計は増加しない。最高の蛋白質可溶化を生じさせる塩溶液のイオン強度は塩の種類及び選択した油料種子粕によって変る。
イオン強度が増加するにつれて蛋白質の沈澱に必要な稀釈度が大きくなることを考慮して、通常、イオン強度の値は約0.8未満、より好ましくは約0.15〜約0.6の値が用いられる。
バッチ法では、蛋白質の塩可溶化を、約5℃以上,好ましくは約35℃までの温度で、好ましくは通常では約10〜約60分である可溶化時間を短縮するための攪拌を行って実施する。製品の総収率を向上させるために、油料種子粕から実質的に最大量の蛋白質を抽出するための可溶化を実施することが好ましい。
可溶化が約5℃未満では実用に適さない程遅いので、この温度を下限温度として選択し、一方バッチ式でより高温レベルでは本方法が経済的でなくなるので、望ましい上限温度として約35℃が選ばれる。
連続法では、カノーラ油料種子粕からの蛋白質の抽出を、カノーラ油料種子粕からの蛋白質の連続抽出を実施することに矛盾しない任意の方式で実施する。1つの実施形態としては、カノーラ油料種子粕を連続的に塩溶液と混合し、ここに記載のパラメータによる所望の抽出を実施するに十分な滞留時間を得るための流速で、ある長さを有するパイプ又は導管を通してその混合物を輸送する。このような連続方式では、塩可溶化ステップは最大約10分間で急速に実施され、好ましくはカノーラ油料種子粕から実質的に最大量の蛋白質を抽出するための可溶化が行われる。連続方式での可溶化は、好ましくは高温で、好ましくは約35℃より高い温度、一般には最高で約65℃までで実施される。
塩水溶液及びカノーラ油料種子粕は、以下でより詳細に説明するように、蛋白質単離物がミセル経路で形成されることを可能にするために、約5〜約6.8のナチュラルpHを有する。蛋白質単離物の最大収率のための最適pH値は、選択した油料種子によって異なる。
pH範囲の限界点及びその付近では、蛋白質単離物の形成は、ミセル経路により部分的にのみ、そしてpH範囲内の他の点で得られるよりも低収率で生じる。これらの理由により、約5.3〜約6.2のpH値が好ましい。
抽出工程で使用するために、必要なら、任意の都合のよい酸、通常は塩酸、又はアルカリ、通常は水酸化ナトリウムを用いて、塩溶液のpHを約5〜約6.8の範囲内の任意の所望値に調整してもよい。カノーラ蛋白質単離物が非食料用に使用される場合は、非食料級の化学品が使用できる。
可溶化工程中の塩溶液中の油料種子粕の濃度は広範に変更できる。代表的な濃度値は約5〜約15%w/vである。
塩水溶液による蛋白質抽出工程は、カノーラ粕中に存在するかもしれない油を可溶化する付加的な効果を有し、その結果水相中に油が存在することになる。
抽出工程から得られる蛋白質溶液は、一般に、約5〜約40g/L、好ましくは約10〜約30g/Lの蛋白質濃度を有する。
抽出工程から得られる水相は、次いで、真空濾過を採用することなど、都合のよい任意の方式で、残渣カノーラ粕から分離し、続いて遠心分離及び/又は濾過を行って、残渣粕を除去する。分離した残渣粕は、廃棄するために乾燥される。
最終のカノーラ蛋白質単離物の色は、粉末活性炭又は他の色素吸着剤と分離した蛋白質水溶液とを混合後、好都合に濾過によって吸着剤を除去して蛋白質溶液を得ることによって、明るい色の点であまり強くない黄色に改善することができる。以下に説明するように、色素の除去には、濃縮前又は後に、分離した蛋白質水溶液のダイアフィルトレーションも使用できる。
そのような色素除去工程は、任意の適当な色素吸着剤を用いて、任意の好都合な条件、一般には分離した蛋白質溶液の大気温度で実施することができる。粉末活性炭として、約0.025〜約5%w/v、好ましくは約0.05〜約2%w/vの量が用いられる。
本譲受人に譲渡され、開示が本明細書に取り込まれている、米国特許5,844,086及び6,005,076に記載されているように、カノーラ種子粕が相当量の油脂を含んでいる場合は、分離した蛋白質水溶液及び濃縮した蛋白質水溶液について上記特許に記載された脱脂工程が実施できる。色の改善工程が実施される場合はこの工程は最初の脱脂工程後に行われる。
油料種子粕を塩水溶液で抽出する代りに、水のみを使用して抽出することもできる。ただし、水のみ使用の場合は塩水溶液使用の場合よりも蛋白質の抽出量が少ない傾向がある。このような代替法が用いられる場合は、以下に説明する濃縮工程の間蛋白質を溶液中に保持するため、上に議論した濃度の塩が残渣油料種子粕から分離後の蛋白質溶液に加えられる。色素の除去工程及び/又は最初の脱油工程が行われる場合は、塩は一般にそのような操作の完了後に加えられる。
他の代替法は、pH約6.8を越え、一般に約9.9までの比較的高いpH値の塩水溶液で油料種子粕を抽出する方法である。塩水溶液のpHは、任意に好都合なアルカリ、例えば水酸化ナトリウム水溶液の使用により所望のアルカリ性のpHに調節することができる。別法として、油料種子粕は、pHが約5以下、一般にpHが約3までの比較的低いpH値の塩溶液で抽出することができる。塩溶液のpHは、塩酸などの、任意の好都合な酸の使用によって所望の酸性の値に調節することができる。そのような代替法が使用される場合は、油料種子粕抽出工程からの水溶相が、次いで真空濾過を使用するなど、好都合な任意の方法で残渣カノーラ粕から分離され、続いて遠心分離及び/又は濾過によって残渣粕が分離される。分離された残渣粕は廃棄するため乾燥することができる。
高pH又は低pH抽出工程からの蛋白質水溶液は、次いで以下に述べるようにさらに処理する前に、上に検討したように約5〜約6.8、好ましくは約5.3〜約6.2の範囲のpHに調節される。このようなpH調節は、適宜、塩酸などの任意好都合な酸、又は水酸化ナトリウムなどのアルカリを使用して行うことができる。
蛋白質水溶液は次いでそのイオン強度を実質的一定に維持しながら濃縮されてその蛋白質濃度を増加させる。そのような濃縮は、蛋白質濃度が少くとも約50g/Lの濃厚蛋白質溶液となるように実施される。前述の米国特許出願番号60/288,415、60/326,987、60/331,066、60/333,494、60/374,801及び10/137,391に記載のように、蛋白質単離物を向上した収率で得るため、上記濃縮は、好ましくは蛋白質濃度が少くとも約200g/L、より好ましくは少くとも250g/Lの濃厚蛋白質溶液となるように実施される。
濃縮工程は、種々の膜材料及び構造を考慮し、蛋白質水溶液が該膜を通過する際所望の濃縮度が得られるようなジメンションにした、約3,000〜約50,000ダルトンなど、適当な分子量カットオフを有する、中空繊維膜又はスパイラル膜などの膜類を使用する限外濾過又はダイアフィルトレーションなど、任意の好都合な選択性膜技術を使用するなどの、バッチ又は連続操作に適する任意の好都合な方法で実施できる。
濃縮工程は、一般に約20〜約60℃の任意の好都合な温度で、所望の濃縮度が得られる時間の間実施される。使用する温度及び他の条件は、ある程度、濃縮を実施するのに使用される膜装置及び溶液の所望蛋白質濃度に左右される。
望ましい実施態様にしたがってこの工程で約200g/Lを超える濃度に蛋白質溶液を濃縮することは、乾燥蛋白質単離物として回収される抽出蛋白質の割合で約40%超、好ましくは約80%超のレベルまでプロセス収率を増加させるのみならず、乾燥後最終蛋白質単離物の塩濃度を低下させる。塩濃度の変化が特定の食品使用に際して機能性ならびに感覚性に影響を与える単離物の使用においては、この単離物の塩濃度の制御性能が重要である。
周知のように、限外濾過及び類似の選択的膜技術は、低分子量の種は膜を通して通過させるが、高分子量種のものは通過させない。低分子量の種にはイオン性の食品級塩のみならず、炭水化物、色素、及び抗栄養因子などの原料物質から抽出された低分子量物質ならびに任意の低分子量型の蛋白質が含まれる。膜の分子量カットオフは、通常、汚染物を通過させる一方、溶液中の蛋白質のかなりの部分を保持できるように、さまざまな膜材料及び構造を考慮して選択される。
濃縮が実施されて蛋白質含量が少くとも約200g/L、好ましくは少くとも約250g/Lの濃厚蛋白質水溶液が得られたなら、濃縮工程に使用した温度によって、濃厚蛋白質溶液の粘度を低下させて後続の稀釈工程とミセル形成を容易にするため、この蛋白質溶液は約20°〜約60℃、好ましくは約25°〜約35℃の温度に加温される。この濃縮蛋白質溶液は、冷水によって稀釈の際にその温度を超えるとミセルの形成が可能でなくなる温度を超えて加熱されてはならない。
濃縮された蛋白質溶液は、必要なら、前述の米国特許5,844,086及び6,005,076に記載されているように、さらに脱油操作にかけてもよい。
濃縮工程とオプションの脱油工程から得られる濃厚蛋白質溶液は、次いでこの蛋白質溶液を所望の稀釈を達成するのに必要な容量を有する冷水と混合することによって稀釈され、ミセルが形成される。ミセルルートによって得られるのが望ましいカノーラ蛋白質の比率と上澄液からの比率によって濃縮蛋白質溶液の稀釈度が変る。高レベルの稀釈では、一般にカノーラ蛋白質の大部分が水溶相中に残留する。
蛋白質の大部分をミセルルートで得ることが望ましい場合は、濃縮蛋白質溶液は約15倍以下、より好ましくは約10倍以下に稀釈される。
濃縮蛋白質溶液と混合される冷水は、約15℃未満の温度、一般には約3°〜約15℃、好ましくは約10℃未満の温度を有する。なぜなら、蛋白質ミセル集塊物の形態での蛋白質単離物の収率の向上は、使用するその稀釈率におけるこれらの低温の場合に達成されるからである。
バッチ操作では、上で述べたように、濃縮蛋白質溶液のバッチを所望の容量を有する静止冷水本体に添加する。濃縮蛋白質溶液の稀釈およびその結果として起こるイオン強度の低下によって、ミセル状に分離した蛋白質小滴の形で高度に会合した蛋白質分子の雲様密集体の形成が生じる。バッチ法では、冷水本体中で蛋白質ミセルを沈降させ、凝集、合着した、密で、無定形の粘着性グルテン様蛋白質ミセル集塊物(PMM)を形成させる。遠心分離などによって沈降を補助してもよい。このような誘導された沈降によって、蛋白質ミセル集塊物の液体含有量が減少し、それによって水分含有量が、ミセル密集体総重量の一般には約70重量%〜約95重量%から、一般には約50重量%〜約80重量%の値に減少する。この方法でミセル集塊物の水分含有量が減少すると、ミセル集塊物に吸蔵された塩の含有量、したがって乾燥単離物の塩含有量が減少する。
別法として、T型パイプの一方の流入口に濃縮蛋白質溶液を連続的に通過させ、同時に、T型パイプの他の流入口に稀釈水を供給し、パイプ中で混合できるようにして、稀釈操作を連続的に実施してもよい。T型パイプの中には、所望の稀釈度を達成するに十分な比率で稀釈水を供給する。
濃縮蛋白質溶液と稀釈水とをパイプ中で混合することにより蛋白質ミセルの形成が始まり、T型パイプの出口から沈降槽へ混合物が連続的に供給され、沈降槽が満杯になると、そこから上澄液がオーバーフローすることができる。液体本体内での乱れを最小にする仕方で沈降槽中の液体内部に混合物を供給することが好ましい。
連続法では、蛋白質ミセルを沈降槽内で沈降させて、凝集、合着した、密で、無定形で、粘着性のグルテン様蛋白質ミセル集塊物(PMM)を形成させ、この手順を沈降槽の底部に所望量のPMMが蓄積するまで継続し、その後、蓄積したPMMを沈降槽から取り出す。
蛋白質溶液を蛋白質含量が少くとも約200g/Lまで濃縮するプロセスパラメータと約15未満の稀釈因子の使用とを組合せることにより、前述の米国諸特許で検討した任意公知の従来技術による蛋白質単離物形成方法を使用して達成したよりも高収率、しばしば極めて高い収率(最初の粕抽出物から蛋白質ミセル集塊物の形での蛋白質の回収という意味で)、及び蛋白質含量の意味で非常に純度の高い蛋白質単離物が得られる。
沈降集塊物からの残留水相のデカンテーションまたは遠心分離などによって、残留水相又は上澄液から沈降集塊物を分離する。PMMは、湿潤状で使用してもよいし、噴霧乾燥、凍結乾燥又は真空ドラム乾燥など、任意の従来技術によって乾燥形に乾燥することもできる。ドライなPMMは、高蛋白質含有量、約90重量%を超える蛋白質、好ましくは少くとも約100重量%の蛋白質(ケルダールN×6.25として計算して)を有し、実質的に未変性である(示差走査熱量測定法で判定して)。また、脂肪油料種子粕から単離される乾燥PMMは、米国特許第5,844,086号および6,005,076号の方法を採用した場合、約1重量%未満の低い残留脂肪含有量を有する。
PMM形成と沈降工程からの上澄液は、稀釈工程で沈澱しなかった相当量のカノーラ蛋白質を含んでいるので、これからカノーラ蛋白質単離物を回収するため処理することができる。稀釈工程からの上澄液は、PMMの除去に続いて、その蛋白質濃度を増加させるため濃縮される。そのような濃縮は、溶液中のカノーラ蛋白質を保持しながら、塩、及び蛋白質原料物質から抽出される他の非蛋白質性低分子量物質を含む低分子量種が膜を通過できる、適切に分子量カットオフした膜を使用する、限外濾過などの任意の便利な選択性膜技術を使用して実施される。さまざまな膜材料と構造を考慮し、約3,000〜約10,000ダルトンの分子量カットを有する限外濾過膜を使用できる。この方法での上澄液の濃縮はまた、蛋白質を回収するため乾燥する必要のある液量を減少させる。乾燥に先立って、上澄液は一般に蛋白質濃度が約100〜約400g/L、好ましくは約200〜約300g/Lになるまで濃縮される。このような濃縮操作は、蛋白質溶液濃縮工程に対して上述したように、バッチ式又は連続式操作で行うことができる。
濃縮上澄液を、噴霧乾燥、凍結乾燥又は真空ドラム乾燥など、任意の都合のよい技術によって、乾燥して乾燥形態とし、更なるカノーラ蛋白質単離物を得る。この更なるカノーラ蛋白質単離物は、高い蛋白質含有量、約90重量%、好ましくは約100重量%を超える蛋白質(ケルダールN×6.25として計算して)を有し、実質的に未変性である(示差走査熱量測定法で判定して)。
あるいはまた、濃縮上澄液を湿潤PMMと混合し、得られた混合物を乾燥して、蛋白質含量が約90重量%以上、好ましくは約100重量%以上(N×6.25)であって実質的に変性されていない(走査式示差熱量測定法で測定して)カノーラ蛋白質単離物をさらに提供することができる。
濃縮上澄液の一部分のみがPMMの一部のみと混合され、得られた混合物が乾燥される別の代替法では、濃縮上澄液の残留物は任意のPMM残留物と同様にして乾燥される。さらに、乾燥されたPMMと乾燥された上澄液も、前に検討したように、任意の所望比率で乾式混合できる。
濃縮蛋白質を冷水中に稀釈し、得られる沈澱物と上澄液を上述のように処理する代わりに、濃縮蛋白質溶液を透析してその塩含有量を低減させることによって濃縮蛋白質溶液から蛋白質を回収できる。濃縮蛋白質溶液の塩含有量を低減すると、透析チューブ中に蛋白質ミセルの形成が生じる。透析に続いて、上述のように蛋白質ミセルを沈降させ、集めて、乾燥できる。蛋白質ミセルの沈降ステップからの上澄液を上述のように処理して、上澄液から更なる蛋白質を回収することができる。別法としては、透析チューブの内容物を直接的に乾燥してもよい。後者の代替方法は、実験室規模の少量の蛋白質が必要な場合に有用である。
実施例1
本実施例は、溶媒抽出したカノーラ油料種子粕の乾燥温度が蛋白質抽出に与える影響を示す。
6kgのカノーラ油料種子を粉砕してカノーラ油を製造し、これを残渣粕と分離した。次いで残渣粕をヘキサンを用いて溶媒抽出して残留オイルをこの粕から除去した。得られた3kgのカノーラ油料種子粕を各種の温度で0.5時間乾燥し、次いで15%w/v濃度の0.15M塩化ナトリウム溶液150mLを用いて20℃で30分間攪拌して抽出した。カノーラ油料種子粕から抽出された蛋白質の量を各サンプルについて測定した。
得られた結果を表Iに示す。
Figure 0004090994
これらのデータからわかるように、油料種子粕からの蛋白質回収量は乾燥工程の温度上昇によって逆に影響される。
実施例2
この実施例は市場で入手可能なカノーラ油料種子粕に対する乾燥温度の影響を説明する。
実施例1で概略説明した条件の下で、4種の市販カノーラ油料種子蛋白質粕を0.15M塩化ナトリウム水溶液で抽出し、各種パラメータに対してテストした。得られた結果が次の表IIに説明されている:
Figure 0004090994
上の表IIで、市販の粕AH013、014及び015は約120℃〜140℃で乾燥したが、市販の粕AL011は約100℃で乾燥した。表から見られるように、市販の低温(100℃)粕から抽出された可溶蛋白質の量は、市販の高温粕から抽出された可溶蛋白質の量より多かった。
実施例3
この実施例は、低温でトーストした粕からの蛋白質の抽出性(率)に対する温度の影響を説明する。
低温でトーストした(100℃)カノーラ油料種子粕のサンプル75gを気温又は室温(RT)、55℃、60℃及び65℃の0.15M NaCl水溶液のサンプル500mlに加え、溶液の温度を実質的に一定に保ちながら30分間攪拌して蛋白質水溶液を得た。蛋白質水溶液のサンプルを分析用に5、10、15、20及び30分毎に採取した。抽出済み粕を10,000×gで5分間遠心分離により分離して凍結乾燥した。
各サンプルの蛋白質濃度を測定し、その結果を次表IIIに示す:
Figure 0004090994
表IIIからわかるように、最高蛋白質濃度の点からみる抽出速度は、高い温度では実質的に5分以内で平衡に達し、一方室温では平衡に達するのに約10分かかった。抽出温度を室温から60℃あげると、抽出物の蛋白質濃度は10重量%以上増加した。しかしながら、温度をさらに60℃に増加させると抽出率が減少した。
蛋白質濃度データをベースとして、蛋白質抽出率を計算し、その結果を次の表IVに示した:
Figure 0004090994
表IVに表したデータからわかるように、抽出率はテストした殆んどの温度で40%を超えた。これは市販のトーストしたカノーラ油料種子粕で達成される最大値の30%を超える改善を示している。
実施例4
本実施例は蛋白質抽出率に対するある一定パラメータの影響を示す。
第1セットの実験で、100℃で低温トーストしたカノーラ油料種子粕のサンプル50gを室温(20℃)で0.05M又は0.10M NaCl溶液のサンプル500mLに加え、15分間攪拌した。得られたスラリーを5000×gで10分間遠心分離して抽出物と抽出済み粕とにした。
第2セットの実験で、塩が加えられていない水500mLを先ずホットプレートスターラーで60℃に加熱し、次いで100℃で低温トーストしたカノーラ油料種子粕50gを加え、温度を維持しながら15分間攪拌した。5000×gで10分間遠心分離することにより抽出物を抽出済み粕から分離した。
これらの実験で得られた各種蛋白質水溶液の蛋白質濃度を測定し、次の表Vに示した:
Figure 0004090994
粕からの蛋白質抽出率を表Vの蛋白質濃度データから測定し、このデータを表VIに示した:
Figure 0004090994
表V及びVIから見られるように、実施例3で得られた結果と比較して、低濃度粕の影響は、抽出物中の蛋白質濃度が実施例3でのそれより低いことであった。この結果は必ずしも蛋白質収率が低いことを示したものではない。表VIは、0.10M塩濃度でのLT粕の蛋白質抽出率が室温で0.15M塩濃度での15重量%の粕と匹敵したものであることを示す(上の表IV参照)。塩が添加されない場合は、蛋白質抽出率は、室温で0.05及び0.10M塩を使用するときのそれよりも高温で実質的に低かった。
本発明を要約すると、本発明は、油料種子粕をトーストするのに低温を使用することによってこの油料種子粕から蛋白質の回収の向上が得られることを特徴とする、油料種子蛋白質単離物、特にカノーラ蛋白質単離物の製造方法を提供する。この発明の範囲内で変形が可能である。

Claims (25)

  1. 以下の(a)〜(i)を特徴とする、カノーラタンパク質単離物の製造方法:
    (a) カノーラ油料種子を粉砕して油とカノーラ油料種子粕を生成させ、
    (b) カノーラ油料種子粕を溶媒抽出してそれから残留オイルを回収し、
    (c) 抽出処理後のカノーラ油料種子粕を100℃またはそれ未満の温度で加熱することにより、粕から溶媒を回収してトーストしたカノーラ油料種子粕を準備し、
    (d) 前記トーストしたカノーラ油料種子粕を抽出して該カノーラ油料種子粕中の蛋白質の可溶化を生じさせるとともに、pHが5〜6.8のカノーラ蛋白質水溶液を残渣カノーラ油料種子粕中に形成させ、
    (e) 残渣カノーラ油料種子粕からカノーラ蛋白質水溶液を分離し、
    (f) 選択性膜技術を使用することによって、イオン強度を実質的に一定に保ちながら前記カノーラ蛋白質水溶液の蛋白質濃度を増加させて濃縮カノーラ蛋白質溶液を得、
    (g) 前記カノーラ濃縮蛋白質溶液を温度が15℃未満の冷水中に稀釈して少くとも一部がミセルの形で分離したカノーラ蛋白質粒子を形成させ、
    (h) カノーラ蛋白質ミセルを沈降させて無定形で、粘着性のある、ゼラチン状の、グルテン様カノーラ蛋白質ミセル集塊物を上澄液中に形成させ、
    (i) ケルダール窒素×6.25で測定して乾燥重量ベースで少くとも90重量%の蛋白質含量を有する、カノーラ蛋白質ミセル集塊物を上澄液から回収する。
  2. 前記カノーラ油料種子粕の前記抽出が、イオン強度が少くとも0.10で、pHが5〜6.8の塩水溶液を使用して実施され、前記カノーラ蛋白質水溶液が5〜40g/Lの蛋白質含量を有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記イオン強度が0.15〜0.6であり、前記pHが5.3〜6.2であり、前記カノーラ蛋白質水溶液が10〜30g/Lの蛋白質含量を有することを特徴とする、請求項2記載の方法。
  4. 前記カノーラ油料種子粕の前記抽出が、前記塩水溶液を10〜30分間攪拌することによって実施されることを特徴とする、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記抽出工程が、次の(i)及び(ii)によって実施されることを特徴とする、請求項1記載の方法:
    (i)カノーラ油料種子粕を、イオン強度が少くとも0.10であって、pHが5〜6.8の塩水溶液と、5〜65℃の温度で連続的に混合し、
    (ii)カノーラ油料種子粕からカノーラ蛋白質を抽出しながら前記混合物を10分までの間パイプ中に連続的に通液して、蛋白質含量が5〜40g/Lのカノーラ蛋白質水溶液を生成させる。
  6. 前記カノーラ油料種子粕の前記抽出が、前記イオン強度が0.15〜0.6であって、前記pHが5.3〜6.2であり、前記温度が35℃以上であり、前記カノーラ蛋白質水溶液の蛋白質含量が10〜30g/Lであることを特徴とする、請求項5記載の方法。
  7. 前記カノーラ油料種子粕の前記抽出が、前記イオン強度が少なくとも0.10であって、前記pHが3〜5又は6.8〜9.9の塩水溶液を使用して実施され、残渣カノーラ油料種子粕からカノーラ蛋白質水溶液の前記分離に続いて、カノーラ蛋白質水溶液のpHが5〜6.8に調節されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  8. 前記イオン強度が0.15〜0.6であり、前記pHが3〜5又は6.8〜9.9の塩水溶液を使用して実施され、残渣カノーラ油料種子粕からカノーラ蛋白質水溶液の前記分離に続いて、カノーラ蛋白質水溶液のpHが5〜6.8に調節されることを特徴とする、請求項7記載の方法。
  9. 前記混合工程の前記塩水溶液中のカノーラ油料種子粕の濃度が5〜15%w/vであることを特徴とする、請求項2ないし8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記残渣カノーラ種子粕からカノーラ蛋白質水溶液の前記分離に続いて、カノーラ蛋白質水溶液を色素除去工程にかけることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記色素除去工程が、カノーラ蛋白質水溶液のダイアフィルトレーションにより、又は色素吸着剤をカノーラ蛋白質水溶液と混合し、得られた混合液から色素吸着剤を除去することによって実施されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 前記カノーラ油料種子粕を水で抽出し、続いて、得られたカノーラ蛋白質水溶液に塩を加えて少くとも0.10のイオン強度を有するカノーラ蛋白質水溶液を得ることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  13. 前記濃縮工程を限外濾過によって実施してカノーラ蛋白質含量が少くとも200g/Lカノーラ濃縮蛋白質溶液を生成させることを特徴とする、請求項1ないし12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記カノーラ濃縮蛋白質溶液のカノーラ蛋白質含量が少くとも250g/Lであることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 前記カノーラ濃縮蛋白質溶液が、濃縮カノーラ蛋白質溶液の粘度を低下させるために少なくとも20℃の温度に加温されるが、濃縮カノーラ蛋白質溶液の温度がミセルを形成させない温度を超えては加温されないことを特徴とする、請求項1ないし14のいずれか1項に記載の方法。
  16. バッチ方式で、前記濃縮カノーラ蛋白質溶液を所望の稀釈度を達成するのに必要な容量を有する水本体中に加えることによって、該濃縮カノーラ蛋白質溶液を15倍またはそれ未満に稀釈し;あるいは、連続式又は半連続式で、前記濃縮カノーラ蛋白質溶液を前記冷水と連続的に混合して濃縮カノーラ蛋白質溶液の稀釈を15倍またはそれ未満にすることを特徴とする、請求項1ないし15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記回収されたカノーラ蛋白質ミセル集塊物を、蛋白質性粉末に乾燥することを特徴とする、請求項1ないし16いずれか1項に記載の方法。
  18. 前記カノーラ油料種子粕からのカノーラ蛋白質ミセル集塊物の回収に続いて、バッチ、セミー連続又は連続式で上澄液を処理して、該上澄液から追加量のカノーラ蛋白質単離物を回収することを特徴とする、請求項1ないし17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 上澄液を100〜400g/Lの蛋白質濃度に濃縮して得られた濃縮上澄液を以下の(a)〜(c):
    (a)前記濃縮上澄液を乾燥する、
    (b)前記濃縮上澄液を、回収したカノーラ蛋白質ミセル集塊物と混合し、次いで混合物を乾燥する、
    (c)前記濃縮上澄液の一部分を、回収したカノーラ蛋白質ミセル集塊物の少くとも一部分と混合し、次いで得られた混合物を乾燥する、
    のいずれかの工程で処理して前記上澄液から前記追加量のカノーラ蛋白質単離物を回収することを特徴とする、請求項18に記載の方法。
  20. 前記工程(c)に続いて、前記濃縮上澄液の残りを乾燥し、さらに回収したカノーラ蛋白質ミセル集塊物の残りすべてを乾燥することを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  21. 前記稀釈、沈降及び回収工程の代替法として、濃縮カノーラ蛋白質溶液を透析してその塩含有量を低下させてカノーラ蛋白質ミセルを形成させ、次いで、ケルダール窒素×6.25によって測定して、乾燥重量基準で少なくとも100重量%の蛋白質含量を有するカノーラ蛋白質単離物を透析濃縮カノーラ蛋白質溶液から回収することを特徴とする、請求項1ないし20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記カノーラ蛋白質単離物の透析濃縮カノーラ蛋白質溶液からの回収が、該透析濃縮カノーラ蛋白質溶液を乾燥させることにより行われることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
  23. 前記カノーラ油料種子粕が、冷間圧縮カノーラ油料種子粕、もしくは非遺伝子的に改変されたカノーラ油料種子由来のものであることを特徴とする、請求項1ないし22のいずれかに記載の方法。
  24. 前記抽出処理後のカノーラ油料種子粕を70〜80℃の温度で加熱することにより、粕から溶媒を回収してトーストしたカノーラ油料種子粕を得ることを特徴とする、請求項1〜23のいずれかに記載の方法。
  25. 前記カノーラ蛋白質ミセル集塊物が、ケルダール窒素×6.25によって測定して、乾燥重量基準で少なくとも100重量%の蛋白質含量を有することを特徴とする、請求項1〜24のいずれかに記載の方法。
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