JP4089722B2 - 車両用エアバッグ装置 - Google Patents

車両用エアバッグ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4089722B2
JP4089722B2 JP2005296576A JP2005296576A JP4089722B2 JP 4089722 B2 JP4089722 B2 JP 4089722B2 JP 2005296576 A JP2005296576 A JP 2005296576A JP 2005296576 A JP2005296576 A JP 2005296576A JP 4089722 B2 JP4089722 B2 JP 4089722B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
case
opening
vehicle body
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005296576A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007106159A (ja
Inventor
芳光 佐藤
浩幸 高橋
秀幸 吉岡
雄三 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2005296576A priority Critical patent/JP4089722B2/ja
Publication of JP2007106159A publication Critical patent/JP2007106159A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4089722B2 publication Critical patent/JP4089722B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Superstructure Of Vehicle (AREA)

Description

本発明は、エンジンフード等の車体板材に形成した開口部を通してエアバッグを展開させる車両用エアバッグ装置に関する。
下記特許文献1には、エンジンフードの上面側にエアバッグを展開し、衝突時に衝突体を保護する構造が開示されている。この構造では、車体前部のエンジンルームの上方を覆うエンジンフードに、エアバッグ展開用の開口部を形成し、この開口部をリッドによって開閉可能に覆っている。
特開平8−11662号
しかしながら、特許文献1の構造では、エンジンフードのエアバッグ展開用の開口部を塞ぐリッドの下方に前記開口部の前後幅より狭い前後幅となったエアバッグケースが配置されている。この結果、エンジンフードのエアバッグ展開用の開口部の前後幅を狭くすると、エアバッグケースの前後幅も短くなり、エアバッグケースの容量が小さくなる。このため、膨張展開形状が大きなエアバッグを収納できなくなる等の不具合がある。
本発明は上記事実を考慮し、エアバッグケースの容量を確保しつつ、エンジンフード等の車体板材のエアバッグ展開用の開口部を小さくできる車両用エアバッグ装置を提供することが目的である。
請求項1記載の本発明の車両用エアバッグ装置は、車体板材に形成された開口部を通って展開するエアバッグと、前記開口部を閉塞すると共にエアバッグ展開時に前記開口部を開放する蓋体と、前記蓋体の車内側に配置され、前記エアバッグを展開するためのケース開口部の開口面積が折り畳み状態の前記エアバッグを収納する本体部における断面積に比べて小さいエアバッグケースと、を有し、前記車体板材に形成された開口部の周縁部には、車体下方へ凹んだ棚部が形成されており、前記エアバッグケースにおける前記ケース開口部と前記本体部との間の断面積が変化する断面積変化部は、前記エアバッグケースの対向する外周壁部が、前記棚部よりも下方の位置から、前記ケース開口部に向かって互いに近づく方向に傾斜していることを特徴とする。
車体板材に形成された開口部を閉塞する蓋体の車内側に、折り畳み状態のエアバッグを収納したエアバッグケースが配置されており、エアバッグを展開するためのエアバッグケースにおけるケース開口部の開口面積は、エアバッグを収納する本体部における断面積に比べて小さくなっている。このため、ケース開口部に比べエアバッグを収納する本体部の断面積が大きくなりエアバッグケースの容量を確保できると共に、エアバッグケースの容量に比べてエアバッグケースのケース開口部が小さくなる。この結果、エアバッグケースのケース開口部の大きさに合わせて車体板材のエアバッグ展開用の開口部が小さくなる。また、エアバッグケースにおけるケース開口部と本体部との間の断面積が変化する断面積変化部は、エアバッグケースの外周壁部が本体部からケース開口部に向かって互いに近づく方向に傾斜しており、この外周壁部の傾斜面に沿ってエアバッグが膨張展開する。このため、エアバッグケースの断面積変化部において、エアバッグの展開が大幅に妨げられることがない。また、エアバッグケースの断面積変化部を傾斜面とし、外周壁部の傾斜面に沿ってエアバッグが膨張展開することで、展開するエアバッグが当たることによって断面積変化部に発生する応力集中を緩和できる。さらに、車体板材に形成された開口部の周縁部には、車体下方へ凹んだ棚部が形成されており、エアバッグケースの断面積変化部は、エアバッグケースの対向する外周壁部が、棚部よりも下方の位置から、ケース開口部に向かって近づく方向に傾斜しているため、車体板材に形成された開口部の前後幅を小さくでき、棚部における前後の縦壁の間隔を小さくできる。この結果、蓋体の前後幅も小さくなり、車体板材の意匠の設計自由度が向上する。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の車両用エアバッグ装置において、前記エアバッグケースにおける前記ケース開口部の上端の高さは、前記棚部の横板部よりも高くなっていることを特徴とする。
エアバッグケースにおけるケース開口部の上端の高さが棚部の横板部よりも高くなっているため、エアバッグケースの容量を大きくできる。
請求項3記載の本発明は、請求項1、2の何れか1項に記載の車両用エアバッグ装置において、前記エアバッグケースにおける前記ケース開口部の内側面は、前記本体部の内側面に対してケース内側へ突出しており、その突出量は0mmより大きく5mm以下であることを特徴とする。
エアバッグケースにおけるケース開口部の内側面は、本体部の内側面に対してケース内側へ突出しており、その突出量は0mmより大きく5mm以下であるため、エアバッグケースの本体部とケース開口部との境になる部位と展開するエアバッグとの干渉が少ない。
請求項1記載の本発明は、エアバッグケースの容量を確保しつつ、車体板材のエアバッグ展開用の開口部を小さくできる。また、エアバッグが円滑に膨張展開すると共にエアバッグケースの変形を防止できる。さらに、車体板材の意匠の設計自由度が向上する。
請求項2記載の本発明は、エアバッグケースの容量を大きくできる。
請求項3記載の本発明は、エアバッグが更に円滑に膨張展開する。
本発明における車両用エアバッグ装置の一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
なお、図中矢印UPは車体上方方向を示し、図中矢印FRは車体前方方向を示している。
図3に示される如く、本実施形態における自動車の車体10の前部上面には、車体10の外周部を形成する車体板材(車体外板)である金属板から成るエンジンフードアウタパネル12(以後フードアウタパネルという)が配置されている。また、フードアウタパネル12における後端縁部12Aの前方側近傍には、開口部としてのエアバッグ展開用開口部14が形成されている。
エアバッグ展開用開口部14はその長手方向を車幅方向に沿って形成されており、エアバッグ展開用開口部14の車体上方から見た平面視形状は、フードアウタパネル12の後端縁部12Aに沿って車幅方向に延び車幅方向中央部が車体前方へ膨らんだ長尺形状の円弧状となっている。
図1に示される如く、フードアウタパネル12におけるエアバッグ展開用開口部14の周縁部には、フードを閉じた状態で、車体下方側へ凹んだ棚部16が周方向に連続して形成されている。この棚部16はプレス加工等によって形成されており、フードアウタパネル12の意匠面(表面)を形成する基部12Bから車体下方へ向かって屈曲された縦壁16Aと、縦壁16Aの下端部からエアバッグ展開用開口部14の内側に向かって直角に屈曲された横板部16Bと、横板部16Bの内側端部から車体下方へ向かって屈曲されたフランジ16Cとで構成されている。また、フランジ16Cはフードアウタパネル12におけるエアバッグ展開用開口部14の周縁部となっている。
図3に示される如く、フードアウタパネル12のエアバッグ展開用開口部14には蓋体としてのカバー20が取付けられている。カバー20の車体上方から見た平面視形状は、フードアウタパネル12の後端縁部12Aに沿って延び車幅方向中央部が車体前方へ膨らんだ長尺形状の円弧状になっており、カバー20によってエアバッグ展開用開口部14の全域が閉塞されている。
図1に示される如く、カバー20はフードアウタパネル12と略同一の板厚に設定され、金属板によって構成されている。カバー20の意匠面(表面)を形成する基部20Aの周縁部からは、フードを閉じた状態で、車体下方へ向かって屈曲された縦壁20Bが形成されており、縦壁20Bの下端部からはエアバッグ展開用開口部14の内側に向かって直角に屈曲された下板部20Cが形成されている。また、基部20Aの周縁部と縦壁20Bと下板部20Cとによってカバー20の周縁下部には凹部20Dが形成されており、カバー20の下板部20Cは、フードアウタパネル12のエアバッグ展開用開口部14に形成した棚部16の横板部16B上に載置されている。
図3に示される如く、カバー20における長手方向に沿った一方の周縁部である車体後側縁部における車幅方向両端部近傍と車幅方向中央部には、それぞれ帯状部24が一体形成されている。
図6に示される如く、帯状部24の上端はヒンジ部25となっており、この屈曲板状のヒンジ部25が変形することで、カバー20が図6に実線で示す閉位置から図6に二点鎖線で示すように開放方向(矢印A)へ開くようになっている。
なお、カバー20の縦壁20B及び下板部20Cと、帯状部24との間には、左右一対のスリット27が形成されており、これらの左右一対のスリット27によって、帯状部24とカバー20の縦壁20B及び下板部20Cとを分離することによって、ヒンジ部25が容易に変形するようになっている。
図2に示される如く、帯状部24の下部は取付部31となっている。取付部31は車体前方上側から車体後方下側に向かって延びた平板状とされており、取付部31はブラケット32によってフード34に固定されている。また、取付部31には貫通孔36が形成されており、取付部31と重なり合うブラケット32のカバー取付部32Aには貫通孔38が形成されている。これらの貫通孔36、38には車体前方側からボルト40が挿入されており、ボルト40はブラケット32のカバー取付部32Aの後面に配置されたナット42に螺合している。
図6に示される如く、帯状部24におけるヒンジ部25と取付部31との間には、エアバッグケース支持部26が一体形成されている。
図2に示される如く、エアバッグケース支持部26の側断面形状(車体前後方向に沿った垂直断面を車幅方向から見た形状)は、車体前方へ向かって突出し、且つ車体後方側が開口した矩形枠状(略コ字状)となっており、車体上下方向に延びる当接壁部26Aと、当接壁部26Aの上端部と下端部とをそれぞれ車体後方側から支持する第1支持部壁部26Bと第2支持壁部26Cとを備えている。なお、第1支持壁部26B及び第2支持壁部26Cは車体前後方向に沿って略水平に配置されている。
また、第1支持壁部26Bの後端には、車体上方に向かって縦壁部26Dが形成されており、縦壁部26Dの上端がヒンジ部25となっている。一方、第2支持壁部26Cの後端には、取付部31が連結されている。
カバー20の車体下方側にはエアバッグケース70が配置されており、エアバッグケース70の内部には折り畳み状態のエアバッグ73が収納されている。また、エアバッグケース70は、上端にエアバッグ73が展開するための展開用開口70Aが形成され、底面、車両前後方向両側面、及び車幅方向両側面が一体的に連結された箱状となっている。また、図示を省略したが、エアバッグケース70の車体上方から見た平面視形状は、フードアウタパネル12の後端縁部12Aに沿って車幅方向に延び車幅方向中央部が車体前方へ膨らんだ長尺形状の円弧状となっている。
図1に示される如く、エアバッグケース70の展開用開口70Aの近傍は水平断面積が同じ面積となったケース開口部74となっている。また、展開用開口70Aの開口面積(ケース開口部74の水平断面積)は、エアバッグ73を収納するエアバッグケース70の本体部75おける水平断面積(展開用開口70Aと平行な断面の断面積)に比べて小さくなっている。
具体的に説明すると、エアバッグケース70における展開用開口70Aの近傍のケース開口部74では、対向する外周壁部間の寸法である前縦壁部74Aと後縦壁部74Bとの間隔がL1となっている。一方、エアバッグケース70の下部となるエアバッグ73を収納する本体部75においては対向する外周壁部間の寸法である前縦壁部75Aと後縦壁部75Bとの間隔がL2となっており、間隔L1が間隔L2より短くなっている(L1<L2)。また、エアバッグケース70の車幅方向に沿ったケース開口部74の長さと本体部75の長さとは互いに等しい。このため、ケース開口部74の水平断面積は、本体部75の水平断面積に比べて小さくなっている。
従って、エアバッグケース70にケース開口部74を形成したことで、エアバッグケース70の全体の容量を確保しつつ、エアバッグケース70における展開用開口70Aの前後幅を小さくできる。この結果、エアバッグケース70のケース開口部74が下方側から挿入されたフードアウタパネル12のエアバッグ展開用開口部14の前後幅L5を小さくでき、図2に示される如く、棚部16における前後の縦壁16Aの間隔L6を小さくできる。このため、カバー20の前後幅も狭くなり、フードアウタパネル12の意匠の設計自由度が向上するようになっている。
また、エアバッグケース70におけるケース開口部74と本体部75との間の水平断面積が変化する断面積変化部77では、エアバッグケース70の外周壁部としての前壁部77Aと後壁部77Bとが傾斜している。
具体的に説明すると、エアバッグケース70における断面積変化部77の前壁部77Aと後壁部77Bとの車体前後方向の間隔は、本体部75からケース開口部74に向かって狭くなっており、前壁部77Aは車体下側前方から車体上側後方へ向かって傾斜し、後壁部77Bは車体下側後方から車体上側前方へ向かって傾斜している。なお、前壁部77Aの車体上下方向に対する傾斜角度θ1と後壁部77Bの車体上下方向に対する傾斜角度θ2は等しくなっている(θ1=θ2)。
従って、エアバッグ73が膨張展開する場合には、エアバッグ73が、傾斜した前壁部77Aと後壁部77Bとに摺動し、円滑に(摺動抵抗が少なく)展開するようになっている。この結果、断面積変化部77において、エアバッグ73の展開が大幅に妨げられることがない。また、断面積変化部77の前壁部77Aと後壁部77Bとを傾斜面とすることで、展開するエアバッグ73が断面積変化部77に当たることよって、エアバッグケース70に発生する応力集中を緩和できるようになっている。
更に、断面積変化部77における対向する外周壁部間の寸法変化、即ち、間隔L2と間隔L1との差L2−L1は0mmより大きく10mm以下になっている(0mm<L2−L1≦10mm)。また、ケース開口部74の前縦壁部74Aと本体部75の前縦壁部75Aとの車体前後方向の段差L3と、ケース開口部74の後縦壁部74Bと本体部75の後縦壁部75Bとの車体前後方向の段差L4とが等しくなっている(L3=L4)。
この結果、エアバッグケース70におけるケース開口部74の外周壁部74A、74Bのケース内側面は、本体部75の外周壁部75A、75Bのケース内側面に対してケース内側へ突出しており、その突出量L3、L4はケース内側面に対して面垂直方向に0mmより大きく5mm以下になっている。
従って、展開時にエアバッグ73が断面積変化部77に接触することによるエアバッグ73の展開への影響が少なくなっている。
また、エアバッグケース70の上端であるケース開口部74の上端である展開用開口70Aの高さは、フードアウタパネル12におけるエアバッグ展開用開口部14の周縁部に形成した棚部16の横板部16Bより高くなっている。
具体的に説明すると、エアバッグケース70の上端であるケース開口部74の上部が、フードアウタパネル12におけるエアバッグ展開用開口部14の周縁部に形成した棚部16の横板部16Bから更に上方へ突出しており、その突出量がH1となっている。なお、この突出量H1は、エアバッグ展開用開口部14の周縁部の全周に沿って同一となっており、エアバッグケース70の容量を大きくしている。
図3に示される如く、カバー20における車体前側縁部にはクリップ28が車幅方向に沿って所定の間隔で複数取付けられている。
図2に示される如く、カバー20のクリップ取付部20Mは、屈曲した帯状の板部となっており、下板部20Cの先端部に一体形成されている。また、クリップ取付部20Mのの先端部20Nは下方へ向かって屈曲されており、クリップ取付部20Mの先端部20Nには、金属から成る側面視形状(車体前後方向に沿った垂直断面の形状)が略V字状のクリップ28(図5参照)が、その基端部28Aにおいてリベット30で固定されている。
図5に示される如く、クリップ28は帯状の板ばねを曲げ加工することで形成されている。クリップ28の先端部28Bは、側面視形状(車体前後方向に沿った垂直断面の形状)で鉤状に屈曲されており、図2に示される如く、フードアウタパネル12の棚部16のフランジ16Cに弾性変形した状態で係止されている。これにより、カバー20は、フードアウタパネル12のエアバッグ展開用開口部14に取り付けられている。
図5に示される如く、クリップ28の先端部28Bの下方側には、側断面形状(車体前後方向に沿った垂直断面の形状)が車体前方へ向かって三角形状の屈曲部28Cが形成されている。図2に示される如く、この屈曲部28Cはフランジ16Cの下端に当たっており、クリップ28の屈曲部28Cとカバー20の下板部20Cとで、棚部16のフランジ16Cを上下方向から挟持している。
なお、図5の符号29は、クリップ28の基端部28Aに形成されたリベットを固定するための貫通孔である。
また、図2及び図3にはカバー20の後端側のクリップ28は示されていないが、カバー20の後端側の車幅方向(カバー20の長手方向)に沿った適宜位置にはクリップ28がカバー20の前端側と同様に設定されている。
カバー20における車体前方側に取付けられたクリップ28の先端部28Bは弾性変形した状態で、棚部16のフランジ16Cに車体前方(図2の矢印B方向)への弾性変形の反力を発生しており、図示していないカバー20における車体後方側に取付けられたクリップ28の先端部28Bは弾性変形した状態で、棚部16のフランジ16Cに車体後方(図2の矢印C方向)への弾性変形の反力を発生している。この結果、双方の弾性変形の反力によってカバー20がフードアウタパネル12のエアバッグ展開用開口部14に固定状態とされている。
一方、エアバッグ展開時には、カバー20がエアバッグによって車体上方向へ向かって押圧されることで、クリップ28のエアバッグ展開用開口部14への係合が解除され、カバー20のヒンジ部25が変形することで、図1に二点鎖線で示すようにカバー20が上方へ開き、図4に示される如く、エアバッグ73がフード34と左右のフロントピラー35の上方に膨張展開するようになっている。
図2に示される如く、エアバッグ装置52は皿状とされた取付ブラケット54の前後方向中央部54Aの上面に固定されており、取付ブラケット54の前後方向両端部54Bはフードインナパネル56に形成された開口部58の周縁部56Aの下面にボルトナット等の締結部材60によって固定されている。また、フードインナパネル56における開口部58の周縁部56Aは、インナリインホースメント62によって補強されており、インナリインホースメント62はその長手方向を車幅方向に沿って配置されている。インナリインホースメント62の車幅方向から見た断面形状は、開口部を上方へ向けたハット形状となっており、下板部62Aにはエアバッグ装置52を挿入するための開口部64が形成されている。インナリインホースメント62の下板部62Aにおける開口部64の周縁部には、締結部材60によってエアバッグ装置52のブラケット54が共締めされている。また、インナリインホースメント62の上端部に形成されたフランジ62Bは、フードアウタパネル12の基部12Bの下面12Cに接着剤68によって固定されている。また、インナリインホースメント62の下板部62Aとフランジ62Bとを連結している縦壁部62C、62Dの後側の縦壁部62Cの前面には、ブラケット32の取付フランジ32Bが溶接等によって結合されている。
従って、帯状部24の取付部31は、ブラケット32とインナリインホースメント62とを介してフード34のフードアウタパネル12とフードインナパネル56とに連結されている。
また、エアバッグケース70の内部には、略円柱形状のインフレータ72がフード幅方向(車幅方向)を軸方向として収容されていると共に折り畳み状態のエアバッグ73が収容されている。インフレータ72の内部には、一例としてスクイブ、着火剤、伝火剤、ガス発生剤、クーラント、フィルタ等が収納されている。
インフレータ72の外周部72Aには軸方向の複数箇所(例えば、二箇所)に締結具としての取付ボルト76がインフレータ72の半径方向が軸方向となるように立設されている。これに対応して、エアバッグケース70の底壁部70B及び取付ブラケット54にも、取付ボルト76が挿通されるボルト挿通孔78、80が形成されている。インフレータ72は取付ブラケット82に支持された状態で取付ボルト76をボルト挿通孔78、80内へ挿通させ、取付ブラケット54の下面側から締結手段としてのナット84を締め付けることにより、取付ブラケット54に強固に固定されている。なお、エアバッグ73は、上述したインフレータ72のガス吹出し口から吹出しされたガスが流入されるようにインフレータ72の周囲に折り畳み状態でエアバッグケース70内に収納されている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態では、インナリインホースメント62が接着剤68を介して予めフードアウタパネル12へ固着されており、フードアウタパネル12のエアバッグ展開用開口部14に、カバー20をかぶせ、開口部58、開口部64を通して下方からボルト40とナット42との締結によってカバー20をブラケット32取付けた後に、エアバッグ装置52をフード34の下方から取付ブラケット54とともにフードインナパネル56に締結部材60によって取付ける。
また、本実施形態では、図1に示される如く、エアバッグケース70の開口側端部がケース開口部74となっており、ケース開口部74の対向する外周壁部間の寸法である前縦壁部74Aと後縦壁部74Bとの間隔はL1となっている。また、エアバッグケース70の下部となるエアバッグ73を収納する本体部75の対向する外周壁部間の寸法である前縦壁部75Aと後縦壁部75Bとの間隔がL2となっており、間隔L1が間隔L2より短くなっている(L1<L2)。また、エアバッグケース70の車幅方向両端部におけるケース開口部74の対向する外周壁部間の寸法と、本体部75の対向する外周壁部間の寸法とは互いに等しくなっており、ケース開口部74の水平断面積となる開口面積が、本体部75の水平断面積に比べて小さくなっている。
この結果、エアバッグケース70のケース開口部74が下方側から挿入されたフードアウタパネル12のエアバッグ展開用開口部14の前後幅L5を小さくでき、図2に示される如く、棚部16における前後の縦壁16Aの間隔L6を小さくできる。従って、カバー20の前後幅も狭くなり、フードアウタパネル12の意匠の設計自由度が向上する。
一方、車両衝突時にエアバッグ装置52が作動し、エアバッグ73が展開した場合には、カバー20がエアバッグ73により車体上方へ押圧される。このため、カバー20をフードアウタパネル12のエアバッグ展開用開口部14に固定しているクリップ28の係合が外れ、カバー20は車体後側縁部に設けられた帯状部24のヒンジ部25を中心に回転し開放され、エアバッグ展開用開口部14からエアバッグ73が車体外側へ展開する。
この際、エアバッグケース70における断面積変化部77の前壁部77Aと後壁部77Bとの間隔が、本体部75からケース開口部74に向かって狭くなっているが、前壁部77Aは車体下側前方から車体上側後方へ向かって傾斜し、後壁部77Bは車体下側後方から車体上側前方へ向かって傾斜している。
この結果、エアバッグ73が膨張展開する場合には、エアバッグ73が、傾斜した前壁部77Aと後壁部77Bとに沿って滑らかに展開する。このため、断面積変化部77において、エアバッグ73の展開が大幅に妨げられることがない。また、断面積変化部77の前壁部77Aと後壁部77Bとを傾斜面とすることで、展開するエアバッグ73が断面積変化部77に当たることによって発生するエアバッグケース70の応力集中を緩和できる。このため、エアバッグケース70の強度を下げることが可能になり、エアバッグケース70の板厚を低減でき、コスト及び重量の低減を図ることができる。
また、エアバッグケース70におけるケース開口部74の外周壁部74A、74Bのケース内側面は、本体部75の外周壁部75A、75Bのケース内側面に対してケース内側へ突出しており、その突出量L3、L4がケース内側面に対して面垂直方向に0mmより大きく5mm以下になっている。この結果、断面積変化部77によるエアバッグ73の展開への影響が少なく、エアバッグ73が円滑に膨張展開する。
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、エアバッグケース70のケース開口部74において前縦壁部74Aと後縦壁部74Bとの間隔を狭くしたが、エアバッグケース70のケース開口部74において左右の縦壁部の間隔も狭くした構成としても良い。
また、上記実施形態では、エアバッグケース70の断面積変化部77においてエアバッグケース70の外周壁部としての前壁部77Aと後壁部77Bとを傾斜させたが、断面積変化部77においてエアバッグケース70の外周壁部としての左右の縦壁部も傾斜させた構成としても良い。
また、上記実施形態では、エアバッグケース70の断面積変化部77においてエアバッグケース70の外周壁部としての前壁部77Aと後壁部77Bとの双方を傾斜させたが、断面積変化部77は前壁部77Aと後壁部77Bとの何れか一方を傾斜させ構成としても良い。
また、上記実施形態では、カバー20の縦壁20B及び下板部20Cと、帯状部24との間に左右一対のスリット27を形成し、帯状部24とカバー20の縦壁20B及び下板部20Cとを分離することによって、ヒンジ部25が容易に変形するようにしたが、左右一対のスリット27を形成しない構成としても良い。
また、上記実施形態では、エアバッグ展開用開口部14及びカバー20の車体上方から見た平面視形状を、フードアウタパネル12の後端縁部12Aに沿って延び車体前方へ膨らんだ円弧状としたが、エアバッグ展開用開口部14及びカバー20の車体上方から見た平面視形状は円弧状に限定されず、エアバッグ展開用開口部14及びカバー20の車体上方から見た平面視形状を直線形状やV字状等の他の形状としても良い。
また、上記実施形態では、フードアウタパネル12、カバー20及びクリップ28の材質をそれぞれ金属としたが、フードアウタパネル12、カバー20及びクリップ28の材質は金属に限定されず樹脂等の他の材質でも良い。また、フードアウタパネル12の材質とカバー20の材質とが同じ材料でなくても良い。
また、上記実施形態では、車両板材をフードアウタパネル12としたが、車両板材はルーフパネル等の他の車両板材でも良い。
図3の1−1線に沿った拡大断面図である。 図3の2−2線に沿った拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る車両用エアバッグ装置が適用された車体を示す車体斜め前方から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車両用エアバッグ装置が適用された車体のエアバッグ展開状態を示す車体斜め前方から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車両用エアバッグ装置のクリップを示す車体斜め前方から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車両用エアバッグ装置の帯状部を示す車体斜め前方から見た斜視図である。
符号の説明
12 フードアウタパネル(車体板材)
14 エアバッグ展開用開口部(開口部)
16 フードアウタパネルの棚部
20 カバー(蓋体)
52 エアバッグ装置
70 エアバッグケース
72 インフレータ
73 エアバッグ
74 エアバッグケースのケース開口部
74A ケース開口部の前縦壁部
74B ケース開口部の後縦壁部
75 エアバッグケースの本体部
75A 本体部の前縦壁部
75B 本体部の後縦壁部
77 エアバッグケースの断面積変化部
77A 断面積変化部の前壁部
77B 断面積変化部の後壁部

Claims (3)

  1. 車体板材に形成された開口部を通って展開するエアバッグと、
    前記開口部を閉塞すると共にエアバッグ展開時に前記開口部を開放する蓋体と、
    前記蓋体の車内側に配置され、前記エアバッグを展開するためのケース開口部の開口面積が折り畳み状態の前記エアバッグを収納する本体部における断面積に比べて小さいエアバッグケースと、
    を有し、
    前記車体板材に形成された開口部の周縁部には、車体下方へ凹んだ棚部が形成されており、
    前記エアバッグケースにおける前記ケース開口部と前記本体部との間の断面積が変化する断面積変化部は、前記エアバッグケースの対向する外周壁部が、前記棚部よりも下方の位置から、前記ケース開口部に向かって互いに近づく方向に傾斜していることを特徴とする車両用エアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグケースにおける前記ケース開口部の上端の高さは、前記棚部の横板部よりも高くなっていることを特徴とする請求項1に記載の車両用エアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグケースにおける前記ケース開口部の内側面は、前記本体部の内側面に対してケース内側へ突出しており、その突出量は0mmより大きく5mm以下であることを特徴とする請求項1、2の何れか1項に記載の車両用エアバッグ装置。
JP2005296576A 2005-10-11 2005-10-11 車両用エアバッグ装置 Expired - Fee Related JP4089722B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005296576A JP4089722B2 (ja) 2005-10-11 2005-10-11 車両用エアバッグ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005296576A JP4089722B2 (ja) 2005-10-11 2005-10-11 車両用エアバッグ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007106159A JP2007106159A (ja) 2007-04-26
JP4089722B2 true JP4089722B2 (ja) 2008-05-28

Family

ID=38032380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005296576A Expired - Fee Related JP4089722B2 (ja) 2005-10-11 2005-10-11 車両用エアバッグ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4089722B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06127565A (ja) * 1992-10-21 1994-05-10 Gifu Plast Ind Co Ltd 収納容器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06127565A (ja) * 1992-10-21 1994-05-10 Gifu Plast Ind Co Ltd 収納容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007106159A (ja) 2007-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4120673B2 (ja) 車両用エアバッグ装置
US7669884B2 (en) Air bag device
EP1630049B1 (en) Airbag unit and case of the unit
EP1621416B1 (en) Airbag unit and case of the unit
US20090001691A1 (en) Airbag Apparatus
JP5471519B2 (ja) 自動車用フード
JP2006062488A (ja) 歩行者保護用エアバッグ装置
JP5120276B2 (ja) 車両のカウル構造
JP2007203908A (ja) エアバッグ装置
JP4089722B2 (ja) 車両用エアバッグ装置
US20140232090A1 (en) Airbag device for vehicle
JP5863158B2 (ja) カウルカバー構造
JP4192935B2 (ja) 車両用エアバッグ装置
JP4075921B2 (ja) 車両用エアバッグ装置
JP4120666B2 (ja) 車両用エアバッグ装置
JP4089723B2 (ja) 車両用フードエアバッグ装置
JP4779640B2 (ja) 車両用フードエアバッグ装置
JP2567604Y2 (ja) 車両用エアバッグケース
JP2007106156A (ja) 車体板材の開口部カバー固定構造
JP2018034648A (ja) ルーフライニング取付構造
JP5378916B2 (ja) エアバッグ装置の配設構造
JP2004338525A (ja) エアバッグ付インストルメントパネル
JPH0723670U (ja) エアバッグ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071016

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080218

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4089722

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110307

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110307

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120307

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120307

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130307

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130307

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140307

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees