JP4089039B2 - 水素精製装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池等の燃料に用いられる水素を主成分とし、一酸化炭素を含有する改質ガス中の一酸化炭素除去に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池の水素源は、炭化水素もしくはアルコールなどの改質によって得られる改質ガスを用いる。しかし、100℃以下の低温で動作する固体高分子型燃料電池の場合には、電極に用いる白金触媒が改質ガスに含まれる一酸化炭素によって被毒される。白金触媒の被毒が起こると水素の反応が阻害され、燃料電池の発電効率が著しく低下するため、一酸化炭素を100ppm以下、好ましくは10ppm以下に除去する必要がある。
【0003】
通常、一酸化炭素を除去するためには、変成触媒を設置した変成部で変成反応、すなわち一酸化炭素と水蒸気を反応させて、二酸化炭素と水素に転換し、数千ppmから1%程度に一酸化炭素濃度を低下させる。その後、さらに微量の空気を加え、選択酸化触媒によって、燃料電池に悪影響をおよびさない数ppmレベルまで一酸化炭素を除去する。充分に一酸化炭素を除去するためには、通常一酸化炭素濃度の1〜3倍程度の酸素を供給する必要がある。このとき、水素も酸素量に対応して酸化され、水素分圧が低下するため、変成部通過後の一酸化炭素濃度が高い場合、全体の効率は大きく低下する。したがって、変成部で一酸化炭素濃度を可能な限り低下させることが必要である。また、変成反応は温度に依存する平衡反応であり、低温で反応させるほど有利となる。このため、変成部の上流側で改質ガスを冷却すると同時に多量の触媒を用い、小さな流速で反応させる必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、変成部の上流側で改質ガスを冷却した場合、反応熱によって触媒の中流付近の温度が高くなる。このとき、反応の平衡を決定する触媒最下流部の温度を、最適になるように供給する改質ガスの温度を調節すると、最上流部が反応温度以下、またはそれに近い温度となり、触媒量が余分に必要となる。また、触媒量が必要以上に多いと熱容量が大きくなり、触媒の活性化に時間を要することとなる。また、運転の停止時には外部の酸素が混入する可能性があり、触媒が再酸化されることによって、触媒活性が低下する。
【0005】
従来の方法では、変成部の反応器が大きくなるとともに、運転の停止、作動を繰り返すような用途では、上述の課題があった。本発明は、このような水素精製装置の課題を考慮し、小さな容積の変成部でも高い性能をもつと同時に、装置の運転停止、作動を繰り返した場合の酸素混入による影響を抑制し、長期間にわたって安定に動作する水素精製装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の水素精製装置は、水素ガスと一酸化炭素と水蒸気とを少なくとも含有する改質ガスの供給部と、前記改質ガスの供給部の下流側に変成触媒体を具備した反応室と、前記反応室の少なくとも下流側に設けられた遮断弁と、前記遮断弁の上流側前記反応室を含む経路圧力を加える圧力制御手段とを備え、停止時に、前記遮断弁を閉じるとともに、前記圧力制御手段により圧力を加えることで、前記遮断弁の上流側の前記反応室を含む経路を、外圧よりも加圧状態に保つことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の水素精製装置は、前記改質ガスの供給部が、改質ガスを発生する改質部であり前記改質部の入口にさらに遮断弁が設けられており、前記反応室を含む経路には、前記改質部も含まれることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0009】
参考の形態1)
図1は本発明の第1の参考の形態である水素精製装置の断面構成を示した図である。図1において、1は触媒体で、2は改質ガス入口、3は熱交換器、4は冷却用空気入口、5は冷却用空気出口、6は反応室、7は触媒支持網、8は断熱材、9は冷却水用細管、10は改質ガス出口である。ここで、触媒体1は触媒ペレットを反応室6に充填した集合体を示す。
【0010】
次に本参考の形態の動作と特性について説明する。改質ガスを発生させるための燃料は、天然ガス、メタノール、ガソリンなどがある。このとき、改質方法も水蒸気を加える水蒸気改質や、空気を加えておこなう部分改質などがある。本参考例では天然ガスを水蒸気改質した改質ガスを用いた場合について述べる。ただし、他の燃料を用いた場合も、生成するガスの組成が多少変化することを除けば、本質的な違いは無い。
【0011】
天然ガスに水蒸気を混合し、改質触媒に接触させて生成した改質ガスには、水素の他に副生成物として二酸化炭素と一酸化炭素、および改質前に加えた水蒸気の残りが含まれる。この改質ガスの組成は改質時の触媒温度によって多少変化するが、水蒸気を除いた平均的な値として、水素約80%、二酸化炭素、一酸化炭素がそれぞれ約10%が含まれる。この改質ガスを改質ガス入口2より供給する。天然ガスの改質反応は500〜800℃程度でおこなうのに対し、変成反応は150〜350℃程度で反応させるため、改質ガス入口2より導入された改質ガスを、冷却用空気が流通する熱交換器3によって冷却する。冷却された改質ガスは反応室6に導入し、触媒体1で反応させる。
【0012】
変成触媒の温度と一酸化炭素濃度の関係を図2の実線で示した。また、図2の波線は、供給ガス組成が一定で、かつ触媒上で化学平衡に達するまで反応が進行した場合の一酸化炭素濃度を示した。図から明らかなように、変成触媒での反応は高温域では化学平衡に、低温域では反応速度に支配される。
【0013】
このことから、触媒体1の上流部では一酸化炭素濃度が高いため、反応速度を大きくするように高温に制御し、触媒体1の下流部では一酸化炭素濃度は低下しているため、あまり大きな反応速度は必要ではなく、化学平衡を有利にするように低い温度に制御すると、最も良い特性が得られる。
【0014】
変成反応は発熱反応であり、同時に反応器からの放熱があるため、通常は触媒体1の中流部付近の温度が最も高くなるが、本例では触媒体1の下流部に冷却水用細管9が設置されているため、温度分布は図3のようになる。触媒体1における最高温度は触媒の耐熱温度以下にする必要がある。しかし、下流部に冷却器が無い場合には、触媒体上流部の温度を低く押さえなければならず、上流部では触媒の性能が充分に発揮されないため、効率的に反応しなくなる。また、下流部では逆に温度が高い。このため、充分な特性を出すためには、下流部に温度の低い部分を作る必要があり、結果的に触媒量が増加することになる。
【0015】
一方、下流部に冷却器がある場合には、触媒体上流部の温度をそれほど下げる必要はない。このため、触媒の性能が充分発揮され、同時に触媒体下流部での温度を低く押さえることができ、高い特性が得られる。このとき、従来のものに比べて小さな反応器でも一酸化炭素濃度を数千ppmレベルまで除去することができる。なお、冷却水用細管9の位置は触媒体1の最下流部が最も好ましい。このようにすると、改質ガスに多少の流量変動があった場合でも、触媒体1の最下流部の温度が一定になるように制御すれば安定した性能が得られる。
【0016】
参考の形態では、改質ガスの冷却のために、熱交換器3での熱媒体として空気を用いた。しかし、これを改質部に供給する前の水または水蒸気を用いると、熱が有効に利用でき燃料電池システムの効率が向上する。
【0017】
また、本例では触媒体としてペレット形状ものを用いた。しかし、ハニカム構造や連通孔を有する発泡体構造の担体基材に、触媒成分を担持したものを用いると、触媒と改質ガスの接触面積が増加し、反応器をさらに小さくすることができる。
【0018】
さらに、担体基材に金属ハニカムを用いるなど、金属基材を複合化させることにより、熱伝導が良くなる。このため、触媒体上流部から下流部にかけての温度格差が小さくなり、触媒体下流付近での冷却による効果が向上する。
【0019】
また、本例では天然ガスを水蒸気改質した改質ガスを用いた。しかし、他の燃料でも一酸化炭素と二酸化炭素の割合が多少変わる程度で、特に大きな違いはない。
【0020】
また、水蒸気の代わりに空気を加える部分改質ガスを用いた場合には、水蒸気の割合が少ないため、反応室6に入る前に水を加える必要があるが本質的には変わらない。
【0021】
また、本例では改質ガスの冷却には、冷却水用細管9内を流通する水を用いた。しかし、必要であれば、沸点の高いエチレングリコールの様なオイル状物質、もしくはこれらの混合液を流通させることもできる。また、水などの気化器を併設し、液体の気化熱を利用して冷却する事もできる。
【0022】
参考の形態2)
本発明の第2の参考の形態について説明する。本参考の形態は図4に示したように、触媒体11を分割し、この中間に冷却水供給管19を設けてあるものであり、作用効果の大部分は参考の形態1と類似である。したがって異なる点を中心に本参考の形態を説明する。
【0023】
図4は本参考の形態を示した断面構成図である。触媒体11の下流部に冷却水供給管19を設けることにより、触媒体11の下流部を効率的に冷却できる。同時に、水蒸気分圧が増加するため、変成反応の平衡を有利な方向にシフトさせることができ、一酸化炭素濃度を最高で数百ppmレベルまで低減できる。また、変成部で水蒸気分圧を増加させることは、後に接続される燃料電池部で必要な加湿装置の負荷を軽減させることになり、全体のシステム効率が向上する。
【0024】
参考例では、冷却水供給管19の出口には空間を設けただけであるが、この部分に多孔質基材や耐熱性繊維を設置すると、水の蒸発が円滑におこなわれる。同時に、改質ガスとの混合が均一になり、より安定した特性が得られる。
【0025】
また、本例では、触媒体下流部の冷却に冷却水を用いたが、あらかじめ気化させて水蒸気として供給する事もできる。この場合冷却効率は多少低下するが、改質ガスとの混合が容易になるとともに、水蒸気と触媒体11の温度が液状の水よりも近くなるため、冷却による温度変動が小さくなって、より安定に作動させることができる。
【0026】
参考の形態3)
本発明の第3の参考の形態について説明する。本参考の形態は、図5に示したように、触媒体21の下流側に冷却水供給管29と冷却水蒸発板30、および伝熱用金属棒31が設けてあるものであり、作用効果の大部分は参考の形態1と類似である。したがって異なる点を中心に本参考の形態を説明する。
【0027】
図5は本参考の形態を示した断面構成図である。触媒体21の下流側に冷却水供給管29を設けることにより、触媒体21の最下流部を効率的に冷却することができる。また、冷却水蒸発板30を設けることによって、直接液体の水が触媒体21に当たらず、触媒体21の温度が異常低下することを防ぐことができる。また、冷却水蒸発板30の熱容量のため、温度変動が少なくなり、より安定に動作する。また、伝熱用金属棒によって、触媒体21の温度を均一にすることができ、冷却器の効果を向上させることができる。また、伝熱用金属棒は触媒体21の中流から下流部までの長さにしてあるが、上流部まで延長してもよく、触媒体21の温度分布が最適になるように設置すればよい。
【0028】
また、本例では、伝熱用に金属棒を用いたが、形状はどのようなものでも良く、下流部の冷却効果が中流付近まで伝わる構成であれば、金属メッシュのようなものであってもかまわず、また材質も金属ではなく炭化珪素などのような高伝熱性セラミック基材であってもかまわない。
【0029】
また、本例では、触媒体下流部の冷却に冷却水を用いたが、あらかじめ気化させて水蒸気として供給しても良い。この場合、水蒸気の温度が触媒体21の温度に近いため、冷却水蒸発板30が無くても触媒体21の温度変動は大きくならない。また、直接触媒体21の下流部に水蒸気を吹き付けることによって、変成反応の平衡が有利になり、一酸化炭素の濃度を低減することができる。
【0030】
(実施の形態
本発明の第の実施の形態について説明する。
【0031】
図6は本発明の第の実施の形態を示した構成略図である。図6において、41は触媒体で、42は改質ガス入口、43は熱交換器、44は冷却用空気入口、45は冷却用空気出口、46は反応室、47は触媒支持網、48は断熱材、49は入口遮断弁、50は出口遮断弁、51は圧力制御装置、52は改質ガス出口、53は冷却水用細管である。ここで、触媒体41にはハニカムに触媒成分をコーティングしたものを用いた。
【0032】
次に本実施の形態の動作と特性について説明する。通常変成触媒には銅系の触媒を用いる。このものは水素を主成分とする改質ガス中の還元雰囲気で活性を有し、酸素にふれると容易に酸化される。この酸化された触媒に再び還元雰囲気で活性化処理を施しても、活性が完全に戻らない。このことは数回の酸化還元であれば大きな問題にはならないが、長期的に安定な特性を維持させるためには、酸化させないようにする必要がある。また、酸素の混入による影響は、使用する触媒量が少ないほど、すなわち装置が小型化して高性能になればなるほど大きくなる。通常、定常的に装置を運転させている場合には酸素の混入は無いが、装置の運転を停止させた場合に最も酸素が混入しやすい。
【0033】
本例では、触媒体41が設置された反応室46の入口と出口に入口遮断弁49と出口遮断弁50を設置してあるため、外部から酸素の混入を抑制することができる。また、装置の停止時には温度が低下するとともに、水蒸気が凝縮するため、反応室の圧力が低下し、酸素の混入が起こりやすくなる。そのため、圧力制御装置51によって、外部より多少加圧気味に反応室46内を保つと、酸素の混入を完全に抑制することができる。かくして、長期的に触媒の劣化を抑制し、安定した性能を維持することができる。
【0034】
本例では、反応室46の上流と下流側の両方に、遮断弁を設けたが、装置の構成によっては下流側だけにしても良く、酸素が混入しやすい経路を遮断すれば良い。また、改質部の入口に遮断弁を設けて、改質部と併せて外部から遮断しても良い。
【0035】
参考の形態
本発明の第参考の形態について説明する。本参考の形態は図7に示すように、反応室66の入口側と出口側に、入口部酸化防止剤69と出口部酸化防止剤70を設けてあるものであり、作用効果の大部分は実施の形態と類似である。したがって異なる点を中心に本参考の形態を説明する。
【0036】
図7は本参考の形態を示した断面構成図である。反応室66の入口と出口に、入口部酸化防止剤69と出口部酸化防止剤70を設置しており、装置の運転停止時には各経路からの酸素混入を押さえることができる。この入口と出口に設けた酸化防止剤は、通常の運転時に改質ガス中の水素によって還元され、装置の運転停止時には常に再生された状態になるため、交換の必要もなく長期間使用することができる。酸化防止剤の材料としては、室温でも酸化され、改質ガス中で再び還元される材料であれば、銅などの金属を細い繊維状に加工したものであっても、金属粒子をアルミナやゼオライト等に担持したものであってもよい。
【0037】
以上、本発明について、天然ガス改質ガスを用いた水素精製装置に実施した例で説明したが、本発明はこれに限定されるものではないことは勿論である。すなわち、以下のような場合も本発明に含まれる。
【0038】
本実施の形態では、プロパン、ブタンなど、他の気体系炭化水素燃料でも、ガソリン、灯油などの液体系炭化水素燃料の改質ガスでもよい。
【0039】
また、触媒体には、主として銅をアルミナに担持したものを触媒として用いたが、一酸化炭素の変成反応をおこなうことができる触媒であれば、他の遷移金属が複合化したようなものであっても、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムなどの貴金属を担持したような触媒であっても、これらを複合化させた触媒であってもかまわない。
【0040】
また、触媒体の形状はペレット形状、もしくはハニカム形状としたが、改質ガスが効率よく触媒に接触し、圧力損失があまり大きくならない形状であれば、耐熱性繊維に触媒成分を担持したものであっても、金属基材をコルゲート形状に加工したようなものであってもかまわない。
【0041】
【実施例】
参考例1)
銅を担持担持したアルミナをペレット形状に成形し、触媒体1を作製した。この触媒体1を図1に示した水素精製装置の反応室6の中に設置した。これに、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを、改質ガス入口2より毎分10リットルの流量で導入した。この導入した改質ガスを熱交換器3の冷却作用で300℃に制御し、触媒体1で反応させた。
【0042】
また、触媒体1の最下流部は冷却水用細管9によって冷却し、触媒体1の温度分布を測定すると、上流部から下流部にかけて、ほぼ直線的に温度が低下していた。触媒体1の最下流部の温度を140℃、150℃、および160℃となるように制御し、触媒体1通過後の改質ガス出口10から排出される改質ガスの組成をガスクロマトグラフィで測定したところ、一酸化炭素濃度は、それぞれ3200ppm、3000ppm、3100ppmであった。
【0043】
参考例2)
参考例1で作製した触媒体を図4で示す反応室16内に設置し、改質ガスを毎分10リットルの流量で改質ガス入口12より導入した。熱交換器13通過後の改質ガス温度は参考例1と同じく300℃とし、冷却水供給管19から毎分0.5リットルの水を供給したところ、触媒体11の最下流部の温度は150℃になった。このときの一酸化炭素濃度を測定したところ、2000ppmであった。
【0044】
参考例3)
参考例1で作製した触媒体を図5で示す反応室26内に設置し、改質ガスを毎分10リットルの流量で改質ガス入口22より導入した。熱交換器23通過後の改質ガス温度は参考例1と同じく300℃とし、冷却水供給管29から毎分0.5リットルの水を供給したところ、触媒体21の最下流部の温度は150℃になった。このときの一酸化炭素濃度を測定したところ、2200ppmであった。
【0045】
(実施例
銅を担持したアルミナをコージェライトハニカムにコーティングし、触媒体41を作製した。この触媒体41を図6に示す水素精製装置の反応室46の中に設置し、一酸化炭素8%、二酸化炭素8%、水蒸気20%、残りが水素である改質ガスを、改質ガス入口2より毎分10リットルの流量で導入した。この導入した改質ガスを熱交換器43の冷却作用で300℃に制御し、触媒体41で反応させた。また、触媒体1の最下流部の温度は冷却水用細管53によって、150℃となるように制御した。触媒体1通過後の改質ガス出口52から排出される改質ガスの組成をガスクロマトグラフィで測定したところ、一酸化炭素濃度は1500ppmであった。その後、200回の運転停止、作動を繰り返した。運転停止時には入口遮断弁49および出口遮断弁50を閉じ、さらに圧力制御装置51によって外圧よりも5%高い圧力となるように設定した。再び装置を運転し、上記と同じ条件下で触媒体41通過後の一酸化炭素濃度を測定したところ、1530ppmであった。
【0046】
参考
実施例で作製した触媒体を図7で示す反応室66内に設置した。反応室66の入口と出口には入口部酸化防止剤69、および出口部酸化防止剤70として、直径0.2mmの金属銅の繊維を詰め込んだ。改質ガスを毎分10リットルの流量で改質ガス入口62より導入した。この導入した改質ガスを熱交換器63の冷却作用で300℃に制御し、触媒体61で反応させた。また、触媒体61の最下流部の温度は冷却水用細管72によって、150℃となるように制御した。触媒体61通過後の改質ガス出口71から排出される改質ガスの組成をガスクロマトグラフィで測定したところ、一酸化炭素濃度は1500ppmであった。その後、200回の運転停止、作動を繰り返した。再び装置を運転し、上記と同じ条件下で触媒体61通過後の一酸化炭素濃度を測定したところ、1550ppmであった。
【0047】
参考
参考例1で冷却水用細管9を取り除いて、冷却をしないようにし、熱交換器3の冷却作用で改質ガスを300℃となるようにして供給したところ、触媒体1の下流部で最高温度が400℃となり、触媒の耐熱温度を上回った。触媒体1通過後の改質ガス出口10から排出される改質ガスの組成をガスクロマトグラフィで測定したところ、一酸化炭素濃度は20000ppmであった。
【0048】
参考
参考例1で冷却水用細管9を取り除いて、冷却をしないようにし、熱交換器3の冷却作用で改質ガスを190℃となるようにして供給したところ、触媒体1の下流部で最高温度が300℃となった。触媒体1通過後の改質ガス出口10から排出される改質ガスの組成をガスクロマトグラフィで測定したところ、一酸化炭素濃度は8000ppmであった。
【0049】
参考
実施例で作製した触媒体を図6で示す反応室46内に設置した。改質ガスを毎分10リットルの流量で改質ガス入口62より導入した。この導入した改質ガスを熱交換器43の冷却作用で300℃に制御し、触媒体41で反応させた。また、触媒体41の最下流部の温度は冷却水用細管53によって、150℃となるように制御した。触媒体41通過後の改質ガス出口52から排出される改質ガスの組成をガスクロマトグラフィで測定したところ、一酸化炭素濃度は1500ppmであった。その後、50回の停止、作動を繰り返した。再び装置を運転し、上記と同じ条件下で触媒体41通過後の一酸化炭素濃度を測定したところ、7000ppmであった。
【0050】
【発明の効果】
以上の実施例から明らかなように、本発明によると、小さな容積の変成部でも高い性能をもつと同時に、装置の運転停止、作動を繰り返した場合の酸素混入による影響を抑制し、長期間にわたって安定に動作する水素精製装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の参考の形態である水素精製装置の断面構成を示した図
【図2】 変成触媒である触媒体の作動温度と触媒通過後の一酸化炭素濃度の一般的な関係を示した図
【図3】 本発明の第1の参考の形態である水素精製装置における触媒体の温度の分布を示した図
【図4】 本発明の第2の参考の形態である水素精製装置の断面構成を示した図
【図5】 本発明の第3の参考の形態である水素精製装置の断面構成を示した図
【図6】 本発明の第の実施の形態である水素精製装置の断面構成を示した図
【図7】 本発明の第参考の形態である水素精製装置の断面構成を示した図
【符号の説明】
1,11,21,41,61 触媒体
2,12,22,42,62 改質ガス入口
3,13,23,43,63 熱交換器
4,14,24,44,64 冷却用空気入口
5,15,25,45,65 冷却用空気出口
6,16,26,46,66 反応室
7,17,27,47,67 触媒支持網
8,18,28,48,68 断熱材
9,53,72 冷却水用細管
10,20,32,52,71 改質ガス出口
19,29 冷却水供給管
30 冷却水蒸発板
31 伝熱用金属棒
49 入口遮断弁
50 出口遮断弁
51 圧力制御装置
69 入口部酸化防止剤
70 出口部酸化防止剤

Claims (2)

  1. 水素ガスと一酸化炭素と水蒸気とを少なくとも含有する改質ガスの供給部と、前記改質ガスの供給部の下流側に変成触媒体を具備した反応室と、前記反応室の少なくとも下流側に設けられた遮断弁と、前記遮断弁の上流側前記反応室を含む経路圧力を加える圧力制御手段とを備え、停止時に、前記遮断弁を閉じるとともに、前記圧力制御手段により圧力を加えることで、前記遮断弁の上流側の前記反応室を含む経路を、外圧よりも加圧状態に保つことを特徴とする水素精製装置。
  2. 前記改質ガスの供給部が、改質ガスを発生する改質部であり、前記改質部の入口にさらに遮断弁が設けられており、前記反応室を含む経路には、前記改質部も含まれることを特徴とする請求項1記載の水素精製装置。
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