JP4088952B2 - 使用済みプラスチック材料のリサイクル方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は使用済みプラスチック材料のリサイクル方法に関し、より詳しくは、使用済みプラスチック材料の物性を蘇生し、再生プラスチックの品質を保証することを可能にするリサイクル方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、省資源、環境保全の観点から、材料のリサイクルに関し、種々の提案がなされている。家電リサイクル法に代表される法整備のもと、プラスチックのリサイクルについてもさまざまな技術やシステムが提案されている。
従来のプラスチックの再利用方法としては、エネルギー回収を目的とした燃料や高炉還元材(特許第3095739号)として使用済みプラスチックを利用するなど、いわゆる一次利用が多かった。マテリアルとしてのリサイクルも、建材や日用品のような汎用用途が主であった。これは、回収するプラスチックの分別の難しさや、再成型に伴う機械的・熱的履歴における物性劣化により、回収したプラスチックを初期品と同様の用途へは再利用できなかったためである。また、一部に再生プラスチックを含有した機能樹脂として、プラスチックをリサイクルすることも実現されているが、その利用率が数10%程度と低いものしかできなかった。なお、利用率とは、下記式から算出される値を言う。
利用率(%)=再生プラスチック重量/(再生プラスチック重量+初期プラスチック重量)×100
【0003】
また、プラスチックのマテリアルリサイクルを難しくしている要因の一つとして、使用済みプラスチック材料の安定した入手が難しいことも挙げられる。市場にある製品のニーズや色の多様化から、まとまった量の同じプラスチック材料の入手が困難で、徹底した分別ができないことから品質の保証が困難であった。
また、製品を構成する各部品の、材料から最終廃棄段階までのリサイクル処理を総合的に管理し、再生プラスチックを同一製品へ利用するリサイクルシステムが提案されている(特開2000−181958)。しかし、このシステムは経済的な採算がとれず汎用樹脂への応用は難しいとされている。また、再生プラスチックの着色が必ずしも所望どおりに実施できない問題点も指摘され、結論として、既に市場にあるものや現在使用中の製品には拡大することが難しいという問題点も有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来、プラスチックのリサイクル、特にマテリアルリサイクルにおいては、(a)強度など物性の劣化の問題、(b)利用率が低い、すなわち、リサイクル製品中の再生プラスチックの含有量が低いという問題、(c)薄い色から濃い色への色の制限があり、再生プラスチックを所望の色に着色することが難しいという色の問題などの技術的な問題点があった。
そこで、本発明は、上記問題点を克服もしくは改善でき、さらに既に市場にあるものや現在使用中の製品などの汎用樹脂にも広く適用できる、樹脂の回収と分別および再利用への選定などを含めた総合的な使用済みプラスチック材料のリサイクルシステムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した課題を克服せんものと鋭意検討を重ねた結果、リサイクルする使用済みプラスチック材料を、素材や構造などにより細かく分別するのではなく、再生プラスチックの物性の目標値や用途に合わせて使用済みプラスチック材料を選別し、破砕溶融した後、リサイクルに要求される項目や数値を達成するための蘇生処理を施し、得られた再生プラスチックの物性を測定して品質を保証するというリサイクル方法(以下、「システム」と称することがある。)によれば、上記課題を解決できることを知見した。
【0006】
具体的には、本発明は、従来、PC(ポリカーボネート)、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン)、PP(ポリプロピレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)などの構造や利用経歴により、廃棄された製品を細かく分別し再利用に供していたものを、本発明においてはリサイクル目的(例えば、剛性、強度または色など)に応じて大別することにより、回収分別における手間とコストを削減し、採算性のあるリサイクルシステムとする。さらに、本発明のリサイクルシステムでは、使用済みプラスチック材料をリサイクルに要求される特性に蘇生することにより、再生プラスチックの用途の拡大、リサイクル製品への利用率の向上を図る。加えて、再生プラスチックの物性を測定して品質を保証することにより、再生プラスチックを適切な用途に利用し、リサイクル製品への利用率の向上を図る。
【0007】
すなわち、本発明は、
(1) 使用済みプラスチック材料を樹脂素材としてリサイクルするために、(a)使用済みプラスチック材料をリサイクルの目的に応じて選別する工程(以下、「手段」と称することがある。:以下、同様)と、(b)選別された使用済みプラスチック材料を破砕、溶融する工程(手段)と、(c)所望の特性を回復させるための蘇生工程(手段)と、(d)蘇生された再生プラスチックの物性を測定し、測定された物性を提示することにより品質を保証する工程(手段)とを有するリサイクル方法(システム)において、
前記使用済みプラスチック材料が、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレ ン)樹脂からなる着色樹脂部とAS(アクリロニトリル/スチレン)樹脂からなる透明 樹脂部との混在物、またはHIPS(ハイインパクトポリスチレン)樹脂からなる着色 樹脂部とPS(ポリスチレン)樹脂からなる透明樹脂部との混在物であり、
前記選別する工程にて、
前記透明樹脂部のみを透過型のFT−IR(赤外線スペクトル)によって測定し、こ れによって、前記着色樹脂部の測定を行わずとも前記透明樹脂の種類を判定すると同時 に前記着色樹脂の種類を自動的に判定し、混在する前記透明樹脂と前記着色樹脂との 組み合せを判別し、この判別結果に基づいて、これら両樹脂を分別することなしにこれ ら両樹脂の組み合せからなる前記使用済みプラスチック材料を選別する
ことを特徴とする、使用済みプラスチック材料のリサイクル方法、
(2) 使用済みプラスチック材料をリサイクルの目的に応じて選別する手段において、再生プラスチックに要求される物性を満たす限り、不純物の分離を必要としないことを特徴とする前記(1)に記載のリサイクルシステム、
(3) 使用済みプラスチック材料をリサイクルの目的に応じて選別する手段において、相互に相溶性のある樹脂は分別しないことを特徴とする前記(1)に記載のリサイクルシステム、
に関する。
【0008】
また、本発明は、
(4) 使用済みプラスチック材料を選別する手段が、透明樹脂が混在しているプラスチック廃材における同透明樹脂部の測定手段を含むことを特徴とする前記(1)記載のリサイクルシステム、
(5) 透明樹脂が混在している樹脂廃材が、磁気記録製品の筐体であって、透明樹脂部が、前記筐体の窓材またはフランジであることを特徴とする前記(4)記載のリサイクルシステム、
(6) 使用済みプラスチック材料を選別する手段において、帯電防止剤を含有する樹脂を分別することを特徴とする前記(1)記載のリサイクルシステム、
(7) 帯電防止剤を含有する樹脂が、磁気記録製品のリッド部の樹脂であることを特徴とする前記(6)記載のリサイクルシステム、
に関する。
【0009】
また、本発明は、
(8) 蘇生手段により回復される特性が、密度、吸水性、膨張係数、引っ張り強さ、破断伸び、曲げ強さ、曲げ弾性率、アイゾット衝撃値、同ノッチ付値、熱変形温度、難燃性、収縮率、体積電気抵抗、誘電率、ウエルド破断伸び・引っ張り強度、MFR(melt flow rate)、色相、透明度および質感からなる群から選ばれる1以上の特性であることを特徴とする前記(1)に記載のリサイクルシステム、
(9) 蘇生手段が、酸化還元、付加もしくは脱離反応による構造変化、分子量増減、添加剤による物性調整、含有成分の増減や比率変更による調整および樹脂同士のブレンドによる調整からなる群から選ばれる1以上の手段であることを特徴とする前記(1)に記載のリサイクルシステム、
(10) 再生プラスチックの物性の測定が、衝撃強度及び/または色相の測定を含むことを特徴とする前記(1)に記載のリサイクルシステム、
(11) 再生プラスチックの物性の測定が、再生プラスチック中のゴム成分量の測定を含むことを特徴とする前記(1)に記載のリサイクルシステム、
に関する。
【0010】
また、本発明は、
(12) 使用済みプラスチック材料が、特定の条件下で回収されるプラスチック材料であることを特徴とする前記(1)に記載のリサイクルシステム、
(13) 使用済みプラスチック材料が、スチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂およびポリカーボネート樹脂とABS樹脂とのアロイ物からなる群から選ばれる1以上の樹脂であることを特徴とする前記(1)に記載のリサイクルシステム、
(14) 使用済みプラスチック材料が、使用済み磁気記録製品から回収されるプラスチック材料であることを特徴とする前記(1)に記載のリサイクルシステム、
(15) 使用済みプラスチック材料が、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン)樹脂とAS(アクリロニトリル/スチレン)樹脂との混合物、またはHIPS(ハイインパクトポリスチレン)樹脂とPS(ポリスチレン)樹脂との混合物であることを特徴とする前記(14)に記載のリサイクルシステム、
に関する。
【0011】
また、本発明は、
(16) 使用済みプラスチック材料が、使用済み放送局用磁気記録製品から回収されるABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン)樹脂とAS(アクリロニトリル/スチレン)樹脂との混合物であることを特徴とする前記(14)に記載のリサイクルシステム、
(17) 使用済み磁気記録製品に記録されている情報を消去する手段が、予め設けられていることを特徴とする前記(14)に記載のリサイクルシステム、
(18) 使用済みプラスチック材料が、帯電防止剤を含有することを特徴とする前記(1)記載のリサイクルシステム、
に関する。
【0012】
また、本発明は、
(19) (a)使用済みプラスチック材料をリサイクルの目的に応じて選別する手段と、(b)選別された使用済みプラスチック材料を破砕、溶融する手段と、(c)所望の特性を回復させるための蘇生手段と、(d)蘇生された再生プラスチックの物性を測定し、測定された物性を提示することにより品質を保証する手段とを有する使用済みプラスチック材料を樹脂素材としてリサイクルするためのリサイクルシステムにより得られる再生プラスチックを含有することを特徴とするプラスチック材料、
(20) (a)使用済みプラスチック材料をリサイクルの目的に応じて選別する手段と、(b)選別された使用済みプラスチック材料を破砕、溶融する手段と、(c)所望の特性を回復させるための蘇生手段と、(d)蘇生された再生プラスチックの物性を測定し、測定された物性を提示することにより品質を保証する手段とを有する使用済みプラスチック材料を樹脂素材としてリサイクルするためのリサイクルシステムにより得られるABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン)樹脂を含有することを特徴とするABS樹脂、
(21) (a)使用済みプラスチック材料をリサイクルの目的に応じて選別する手段と、(b)選別された使用済みプラスチック材料を破砕、溶融する手段と、(c)所望の特性を回復させるための蘇生手段と、(d)蘇生された再生プラスチックの物性を測定し、測定された物性を提示することにより品質を保証する手段とを有する使用済みプラスチック材料を樹脂素材としてリサイクルするためのリサイクルシステムにより得られるポリカーボネート樹脂を含有することを特徴とするポリカーボネート樹脂、
に関する。
【0013】
また、本発明は、
(22) (a)使用済みプラスチック材料をリサイクルの目的に応じて選別する手段と、(b)選別された使用済みプラスチック材料を破砕、溶融する手段と、(c)所望の特性を回復させるための蘇生手段と、(d)蘇生された再生プラスチックの物性を測定し、測定された物性を提示することにより品質を保証する手段とを有する使用済みプラスチック材料を樹脂素材としてリサイクルするためのリサイクルシステムにより得られるABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン)樹脂を含むABS樹脂を含有することを特徴とする樹脂成形物、
(23) 使用済みプラスチック材料を樹脂素材としてリサイクルするためのリサイクルシステムであって、(a)使用済みプラスチック材料をリサイクルの目的に応じて選別する手段と、(b)選別された使用済みプラスチック材料を破砕、溶融する手段と、(c)所望の特性を回復させるための蘇生手段と、(d)蘇生された再生プラスチックの物性を測定し、測定された物性を提示することにより品質を保証する手段とを有する使用済みプラスチック材料を樹脂素材としてリサイクルするためのリサイクルシステムにより得られるポリカーボネート樹脂を含むポリカーボネート樹脂を含有することを特徴とする樹脂成形物、
(24) 磁気記録製品であることを特徴とする前記(22)または(23)に記載の樹脂成形物、
に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明における「使用済みプラスチック材料をリサイクルの目的に応じて選別する手段」では、IRによる判別方法、または燃焼もしくは溶解による判別方法など公知のプラスチック材料の判別方法を利用して、使用済みプラスチック材料を選別することができる。
本発明にかかるリサイクルシステムにおいては、従来のリサイクルシステムのように細かい分別は行わず、回収分別における手間とコストを削減することが目的のためには、再生プラスチックに要求される物性を満たす限り、不純物の分離を行わないことが好ましい。より具体的には、上記選別手段において、相互に相溶性のある樹脂は分別しないことが挙げられる。ここで、本発明において相溶とは、分子レベルで混合されている状態に限定されるものではなく、ミクロな相分離状態をも含む。相互に相溶性のある樹脂としては、樹脂を構成するモノマーが同一または類似もしくは同一系列である樹脂が挙げられる。例えば、ABS樹脂と例えばAS(アクリロニトリル/スチレン)樹脂などのスチレンユニットを有する化合物とが、相互に相溶性のある樹脂として挙げられる。また、複数の樹脂が二種以上のモノマーからなる共重合体である場合、一の樹脂と相溶性の良い樹脂として、該共重合体を構成するモノマーの中の一つが同一である樹脂を相溶性がある樹脂として用いることができる。また、互いに相溶性がある樹脂は、例えば、ABS/PC(ポリカーボネート)、ABS/PET(ポリエチレンテレフタレート)、ABS/PVC(ポリ塩化ビニル)、ABS/PPE(ポリフェニレンエーテル)、ABS/PSF(ポリスルホン)、ABS/PBT(ポリブチレンテレフタラート)、ABS/ナイロンと、HIPS/PPE(ポリフェニレンエーテル)、HIPS(ハイインパクトポリスチレン)/PMMA(ポリメチルメタクリレート)、HIPS/ポリオレフィンなどの組み合わせ以外にも、相互に相溶性のあることが知られている異種の材料の組み合わせであってもよい。
【0015】
本発明における前記選別手段では、使用済みプラスチック材料に含まれる顔料や染料にも着目し分別することも可能である。これは、プラスチックのリサイクルにおいて、再生プラスチックが所望の色に着色されていることが必要な場合に特に好ましい。
本発明における前記選別手段では、帯電防止剤を含有する樹脂を分別し、除去することが好ましい。より均一な再生樹脂を得ることができるからである。帯電防止剤を含有する樹脂は、例えば磁気記録製品のリッド部などに使用されている。通常は、使用済み製品を破砕溶解してから、帯電防止剤を分離除去することは難しいので、使用済み製品から帯電防止剤を含有する樹脂で構成されている部品を分別してから、残りの部分を破砕溶解することが好ましい。
【0016】
本発明における前記選別手段の好ましい態様としては、下記に詳述するように、透明樹脂が混在しているプラスチック廃材における同透明樹脂部の測定により選別を行うことが挙げられる。
一般的に回収された樹脂は使用された製品により大まかに限定される。例えば、磁気記録製品においてはVHSテープに代表されるHIPS(シェル本体)とGPPS(汎用ポリスチレン)(後者窓部分)、または8mmやDVミニカセットに代表されるABS(シェル本体)とAS(窓部分)の組み合わせが大半である。このことにより多様な色になりうる筐体本体を分析するよりも、磁気記録製品の回収時必ず含有される透明樹脂(窓部分材)を分析したほうが混在する樹脂の種類を簡便に判定出来ることになる。透明な部分がAS樹脂ならば混在する樹脂はABSと判定できる。また、透明部分がPSであれば、混在する樹脂はHIPSと判定できる。かかる方法は、カセットシェルの形でも分解された部品でも粉砕された不定形なペレットにも適用できる。ただし、樹脂の種類の判定を行った後に同種樹脂を破砕した方が、より異種樹脂の混入量を抑えることが容易になることから好ましい。
【0017】
上記透明樹脂部の測定としては、IRによる判別方法、または燃焼もしくは溶解による判別方法など公知のプラスチック材料の判別方法が考えられるが、中でも、透過型のFT−IR(赤外線スペクトル)による測定が迅速且つ簡便である。
【0018】
透明樹脂部の測定として透過型のFT−IR(赤外線スペクトクル)による測定を用いる場合は、下記のような利点もある。すなわち、着色されている樹脂は光を透過し難いために同手法を用いることが非常に困難である。しかしながら、家電製品等に使用されている樹脂は着色されたものが多い。このため、反射型のFT−IRで樹脂の判別を行う方法が提案されているが、この場合、黒色樹脂であったり、樹脂表面が塗装されていたりすると測定困難となってしまう。そこで、本願では、該家電製品中の樹脂の透明部分を測定し、樹脂の種類の判定を行うことにより、測定の際の上記困難性を回避できる。例えば、磁気記録製品の筐体の樹脂分別を行う場合、同筐体の透明窓部がPSであれば着色部分はHIPSであり、一方、ASの場合は同筐体の着色部分はABSと判断できる。かかる判断は、ニトリル基の吸収域:2200 - cmの吸収に着目することで容易になしえる。
【0019】
家電製品の筐体(シェル材含む)材料に使用されている樹脂としては、HIPSとABSが圧倒的に多くなるが、両樹脂は相溶性が良くないため混合されると著しい物性低下が生じてしまい再利用が非常に難しくなる。ただし、HIPSにPSが、ABSにASが混入しても物性低下にはさほど影響しない。以上のことから、上記態様の選別手段を用いることにより、簡便な透過型FT−IRを利用することが可能となるため、樹脂選別作業の迅速化と精度向上、経済性が向上する。
【0020】
本発明において「選別された使用済みプラスチック材料を破砕する手段」としては、特に限定されず、例えば破砕機、ライカイ機、粉砕機を用いるなど公知の手段であってよい。また、破砕された使用済みプラスチック材料を溶融する手段も特に限定されず、公知の手段にしたがってよい。
【0021】
本発明における蘇生手段により回復される特性としては、特に限定されず、再生プラスチックの使用に有用なさまざまな物性であってよい。具体的には、前記特性としては、密度、吸水性、膨張係数、引っ張り強さ、破断伸び、曲げ強さ、曲げ弾性率、アイゾット衝撃値、同ノッチ付値、熱変形温度、難燃性、収縮率、体積電気抵抗、誘電率、ウエルド破断伸び・引っ張り強度、MFR(melt flow rate)などが挙げられる。これら特性を回復させる程度は、再生プラスチックの用途などにより異なるので一概には言えないが、例えば、同じ組成の未使用状態の樹脂が示す物性の8割程度以上、好ましくは9割程度以上、回復できることが好適な例として挙げられる。また、前記特性には、色相、透明度または質感なども含まれる。
【0022】
本発明における蘇生手段としては、一般的な物理変化・化学反応による手法が活用できる。具体的には、例えば酸化還元、付加もしくは脱離反応による構造変化;分子量増減;例えば、可塑剤、架橋剤もしくは分散剤などの添加剤による物性調整;有機・無機顔料、ゴム成分もしくはガスなどの含有成分の増減や比率変更による調整;樹脂同士のブレンドによる調整など、公知の技術を適用できる。より具体的には、例えば樹脂同士のブレンドによる調整としては、回復させたい特性において使用済みプラスチック材料よりも高い値を有するプラスチックを、使用済みプラスチック材料に混合するという手段が挙げられる。このとき、混合される樹脂は、未使用の樹脂(バージン材)であってもよいし、使用済みプラスチック材料であってもよいが、資源の有効利用の観点から使用済みプラスチック材料を用いることが好ましい。
また、前記蘇生手段として、限度見本のほか色相計による範囲設定などにより色の調整を行うことも可能である。また、任意の無機顔料・有機顔料のほか、天然素材を含有させ、質感を調整することも可能である。
【0023】
本発明においては、リサイクル製品への使用のために上記蘇生手段のほか、目的に応じた加工や手法を取り入れることも可能である。例えば、再生プラスチックの精製、顔料低減、溶解、遠心分離、沈殿、フィルタリング、乾燥、洗浄、ペレットサイズ調整なども可能である。
以上の蘇生手段をはじめとする技術や手法を施して得られる再生プラスチックの形状は一般的なペレットのほか、必要に応じパスタ状などにも所望により自由に加工できる。このように、蘇生手段および所望によりさらに他の加工などを施すことにより、幅広い用途のリサイクル製品を作製するための原料を提供できる。特に、本発明で得られる再生プラスチックは、リサイクル前と同一もしくは類似の用途に使用できるという利点がある。ここで、類似とは、リサイクル前と同一ではないが、同程度の物性が要求される用途を言う。
【0024】
本発明では、さらに、蘇生された再生プラスチックの物性を測定し、測定された物性を提示することにより品質を保証する手段を含む。前記物性としては、特に限定されず、再生プラスチックの使用時に要求される物性などが挙げられる。具体的には、上述の蘇生手段により回復される特性が含まれる。前記手段においては、中でも、衝撃強度、再生プラスチック中のゴム成分量、色相の測定が行われることが好ましい。
また、品質の保証としては、上記物性を提示ほか、リサイクル製品への再加工の条件を加味した情報を提示することも好ましい。例えば、一般的な成型機に対しては、熱履歴、MFRなどの樹脂からの情報のほか、最適な成型条件に関して提示することも好ましい。
【0025】
以上のようにして、廃棄された部品や製品などから得られる使用済みプラスチック材料から、回収、選別、目的に応じた蘇生、リサイクル製品への導入までの樹脂について品質を管理し、要求特性に応じたリサイクルシステムを構築することができる。本発明のリサイクルシステムは上記品質を保証できることにより、高品質の樹脂として再加工ができる。このため、再度リサイクル前の樹脂と同じ用途に利用しうる。蘇生手段によってはリサイクル前より高機能で付加価値の高い樹脂に蘇生させることもできる。更に、リサイクルの原料となる使用済みプラスチックの種類、組成または使用履歴を細かく規定しないため安定したリサイクル原料の供給が可能である。また、エネルギー回収の目的など従来の方法に比べて、プラスチックを延命させ、燃焼時の二酸化炭素排出などを低減できる。
【0026】
本発明のリサイクルシステムは、使用済みプラスチック材料であれば、特に限定されず、適用できる。ここで、使用済みプラスチック材料には、例えば、電気機器、事務機器、車両、雑貨等の製品、半製品、部品として使用され廃棄されたプラスチック材料はもちろん、ランナー材や原料ペレットの端材等として製造工場内で排出されたものであっても良い。なお、再資源化する上では、工場内で発生したものや、規格化された商品(同じ商品や商品群)から排出された回収物の物性は均一なのものが多いため再資源化する上でより好ましい。規格化された商品としては、例えば、記録メディア関連商品(ビデオカセットシェル)などが挙げられ、より詳細には、プロ用ビデオカセットやコンスーマー用8mmビデオカセット、DVカセットや、家庭用ゲーム機器(コントローラー)、携帯電話等を挙げる事が出来る。中でも、本発明においては、使用済みプラスチック材料は、使用済み磁気記録製品から回収される使用済みプラスチック材料であることが好ましい。磁気記録製品とは、特に限定されず、上述のようなビデオカセット、ミュージックテープカセットなどが挙げられる。磁気記録製品には、磁気記録媒体のみならず、それを保護するためのケースやシェルなどの筐体も含まれる。また、本発明において使用済みプラスチック材料は、本発明にかかるリサイクルシステムにより得られる再生プラスチックであってもよい。
【0027】
本発明にかかるリサイクルシステムを適用する使用済みプラスチック材料は、特定の条件下で回収されるプラスチック材料であることが好ましい。ここで、「特定の条件で回収される」とは、(a)単一の製品群から回収されること、または(b)流通を把握できる製品から回収されること等が挙げられる。前記「流通を把握できる製品」としては、個々の製品の使用状況が大きくは異ならず、安定した回収の可能な製品が好ましい。具体的には、前記製品としては、いわゆるプロユースと呼ばれている、製品の提供及び回収に関し会社同士の契約が設けられている製品などが挙げられる。より具体的には、例えば放送局用磁気記録製品などが挙げられる。また、例えば、家電リサイクル法などにより回収することが法的に義務付けられている製品なども挙げられる。また、環境汚染などの観点から特定の廃棄処理を施さなければならない製品なども挙げられる。さらに、例えば、ペットボトルまたはトレーなど分別収集の仕組みが確立している製品などであってもよい。また、さらに、製品内部にタグなどの標識を有し、素材の組成、使用状況等が明らかである製品なども含まれる。
このように、特定の条件下で回収されるプラスチック材料は、物性が均一なのものが多いため再資源化しやすいという利点がある。なお、前記プラスチック材料が上述のような製品から得られるものである場合、再生プラスチックをリサイクル前の製品に再利用してもよいし、他の製品への転用してもよい。
【0028】
前記使用済みプラスチック材料の組成は特に限定されない。中でも、前記使用済みプラスチック材料は、スチレン系樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂およびPC樹脂とABS樹脂のアロイ物からなる群から選ばれる1以上の樹脂であることが好ましい。さらに、使用済みプラスチック材料は、ABS樹脂とAS樹脂との混合物、またはHIPS樹脂とPS樹脂との混合物であることがより好ましく、使用済み放送局用磁気記録製品から回収されるABS樹脂とAS樹脂との混合物であることが特に好ましい。
【0029】
スチレン系樹脂は幅広く使われ、特にABSは強度的にも価格的にも優位性のある樹脂として知られている。本発明において、スチレン系樹脂とは、構成するモノマー成分として、スチレンを有する樹脂であれば、公知の樹脂のいずれであってもよい。スチレン系樹脂としては、例えば、ABS樹脂、AS樹脂、PSなどが挙げられる。
従来、スチレン系樹脂の再利用に関しては熱履歴による着色や衝撃強度の劣化などが免れなかった。また同スチレン系の樹脂が混入することによっても大きな物性劣化がおきる場合があり、分類を徹底しなければならなかった。しかしながら用途が似ていること、添加剤や含有物が含まれていることにより、その分別が難しかった。本発明にかかるリサイクルシステムによれば、上記のような課題に対し適切な利用方法を提示することができる。特にABSとAS樹脂は同じ製品や近い用途に使用されており、分別が難しい。このため回収で一部混入していても、再利用の際の物性目標値に対しての蘇生手段を処方し、品質を保証することで、リサイクル製品への利用を可能とする。このように、従来の構造による分類から、本発明のように機能目的による分別とすることにより、工程を簡略にできる。
【0030】
上記場合において、ABSとASの混入による物性劣化は、公知の相容化剤の投入や任意の添加剤、一部異なる物性の樹脂の添加によりその物性強度を低減させずにすむ。例えば、回収方法をリモネンなどを用いる公知方法に変更することでも、熱分解による分子量低下や着色を防止できる。このように従来であれば再利用するために分別を徹底し、しかも一部、劣化を前提としてしか再利用できなかったABSなどのスチレン系樹脂に関しても、効率よくリサイクルできるシステムを実現できる。
【0031】
PCも光学材料やCDなどに幅広く使われる。光学材料から同等製品のへの再利用は回収方法を含め難しい。回収時の不純物混入や加水分解による分子量低下が起こるためである。一般的には筐体などに限定して再利用がなされている。CDのように金属膜が付着していたり、潤滑剤が混入したりするため、PCを徹底して剥離や分離することが難しい。本発明によるリサイクルシステムによれば、上記のような課題に対しても適切な利用を実現することができる。
【0032】
CDやMDなどに使用されているPCを再度、同製品に活用するには、酸塩基による剥離(例えば特開平7−286064:光学式ディスク廃棄物の処理方法)やメカノケミカルによる方法や研磨による方法(特許第3236000号など)、ブラスト方法など公知の技術でPCを純度よく回収できる。本発明においては、上記蘇生手段において、これらの技術を適宜選択し、あるいは組み合わせたりすることでリサイクルを目的とした樹脂の回収ができる。筐体に使用する用途にも同様の手法で物性の実質的な劣化を伴わず回収が可能である。
【0033】
PCの場合も、本発明によれば、使用目的である製品の要求事項中、着色や強度についての品質を保証することが可能である。また、スチレン系樹脂と同様にPCもまた従来の分子構造による分類から、本発明のように機能目的による分別によりリサイクルまでの工程を簡略化できる。このように、従来再利用するために分別を徹底し、しかも劣化を前提としてしか再利用できなかったPCに関しても、効率よくリサイクルできるシステムを実現できる。
【0034】
本発明が適用される使用済みプラスチックは、例えば、帯電防止剤、着色剤や顔料、酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、耐光性促進剤、相溶化剤、表面処理剤、改質剤や着色剤(カーボンブラック等)、ガラスファイバー、紙、不職布等の各種樹脂用添加剤が含有されていても良い。
【0035】
本発明において、使用済みプラスチック材料が使用済み磁気記録製品から得られるものである場合、使用済み磁気記録製品に記録されている情報を消去する手段が予め設けられていることが好ましい。磁気記録製品には、企業秘密、国家機密または著作権のある音楽や文学作品、絵画もしくは写真などが記録されている場合が多く、廃棄に際しかかる情報が第三者の手に渡らないような処理を行う必要のある場合が多いからである。なお、情報の消去手段は特に限定されず、例えば、磁気記録媒体に傷をつけるなどの方法が挙げられる。そのためのソフトも入手可能である。
【0036】
本発明にかかるリサイクルシステムの具体的態様として、磁気記録製品のリサイクルシステムの概略図を図1に示す。廃棄商品や部品は、まず商品群に大別される。次いで、透過型FT−IRにより廃棄商品や部品を構成するプラスチックの判別が行われる。かかる判別は、磁気記録製品の透明樹脂部について行う。透明樹脂部がPSであれば、混合されている樹脂はHIPSであり、一方、ASの場合は混合されている樹脂はABSと判断できる。
ついで、蘇生手段に付される。磁気記録製品においては、特に着色と強度が要求されることから、顔料と添加剤による色相と強度の調整が行われる。ついで、得られた再生プラスチックの物性を測定する。最後に、かかる測定された物性などのリサイクル履歴情報を付加して再生プラスチックを提供する。
【0037】
図1で示した本リサイクルシステムの利点として以下の項目が挙げられる。
(1)既に市場にあるものや現在使用中の製品などの汎用プラスチックにも広く適用できる。したがって、リサイクルの原材料の調達に制約がなく、また再生プラスチックを複数種の製品へ使用できる。
(2)リサイクルの目的、用途が回収や蘇生前の時点で明確にされている。例えば、所望の色の再生プラスチックを得たい場合、色差計や限度見本で判断基準を明確にし、回収時の判定項目とすることができる。
(3)再生プラスチックに要求される特性に回復させるための確立された蘇生手段が利用できる。
(4)リサイクル製品への供給時に、再生プラスチックの品質のばらつきや数値が提示される。さらに、成型条件など再利用に必要な条件も添付することができる。また、ICや履歴情報をつけることも可能である。さらにデータベース化により関連分野に展開することができる。
(5)再生プラスチックの規格、必要特性は、再生プラスチックの物性を表す一般的な項目で指定可能であるため、再生プラスチックの汎用性が高い。入手サンプルとリサイクル先の樹脂の物性差を明確にして蘇生化に反映できるソフトや計算方法などの活用も可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、本発明で提案するリサイクルシステムは、従来のプラスチック材料の種類による分類から、リサイクル製品のニーズをつかみ機能目的による分別に転換し、必要な蘇生手段を施すことで、リサイクル樹脂の品質を保証することが可能になる。本発明によって品質を保証された再生プラスチックは、従来の劣化することを前提とした、一部にしか利用されない再生プラスチックとは違い、使用用途が拡大する。特に、本発明によって、リサイクル前の同種製品への使用や付加価値をつけることによる上位への展開など、既存のリサイクルとは異なる効果が得ることができる。
【0039】
具体的には、磁気記録製品用途のプラスチックのリサイクルシステムとして活用できる。特に、HIPSとABS樹脂回収、分別、蘇生に本発明は最適である。
また、本システムにより、プラスチックの有効利用、省エネ、二酸化炭素排出低減などさまざまな環境保全効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるリサイクルシステムの実施態様としての磁気記録製品のリサイクルシステムの概略図である。

Claims (11)

  1. 使用済みプラスチック材料を樹脂素材としてリサイクルするために、(a)使用済みプラスチック材料をリサイクルの目的に応じて選別する工程と、(b)選別された使用済みプラスチック材料を破砕、溶融する工程と、(c)所望の特性を回復させるための蘇生工程と、(d)蘇生された再生プラスチックの物性を測定し、測定された物性を提示することにより品質を保証する工程とを有するリサイクル方法において、
    前記使用済みプラスチック材料が、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレ ン)樹脂からなる着色樹脂部とAS(アクリロニトリル/スチレン)樹脂からなる透明 樹脂部との混在物、またはHIPS(ハイインパクトポリスチレン)樹脂からなる着色 樹脂部とPS(ポリスチレン)樹脂からなる透明樹脂部との混在物であり、
    前記選別する工程にて、
    前記透明樹脂部のみを透過型のFT−IR(赤外線スペクトル)によって測定し、こ れによって、前記着色樹脂部の測定を行わずとも前記透明樹脂の種類を判定すると同時 に前記着色樹脂の種類を自動的に判定し、混在する前記透明樹脂と前記着色樹脂との 組み合せを判別し、この判別結果に基づいて、これら両樹脂を分別することなしにこれ ら両樹脂の組み合せからなる前記使用済みプラスチック材料を選別する
    ことを特徴とする、使用済みプラスチック材料のリサイクル方法。
  2. 前記選別する工程において、前記再生プラスチックに要求される物性を満たす限り、不純物の分離を必要としない、請求項1に記載のリサイクル方法。
  3. 前記透明樹脂が混在している樹脂廃材が磁気記録製品の筐体であって、前記透明樹脂部が前記筐体の窓材またはフランジである、請求項1に記載のリサイクル方法。
  4. 前記選別する工程において、帯電防止剤を含有する樹脂を分別する、請求項1に記載のリサイクル方法。
  5. 前記帯電防止剤を含有する樹脂が、磁気記録製品のリッド部の樹脂である、請求項に記載のリサイクル方法。
  6. 前記蘇生工程により回復される特性が、密度、吸水性、膨張係数、引っ張り強さ、破断伸び、曲げ強さ、曲げ弾性率、アイゾット衝撃値、同ノッチ付値、熱変形温度、難燃、収縮率、体積電気抵抗、誘電率、ウエルド破断伸び・引っ張り強度、MFR(melt flow rate)、色相、透明度および質感からなる群から選ばれる1以上の特性である、請求項1に記載のリサイクル方法。
  7. 前記蘇生工程が、酸化還元、付加もしくは脱離反応による構造変化、分子量増減、添加剤による物性調整、含有成分の増減や比率変更による調整および樹脂同士のブレンドによる調整からなる群から選ばれる1以上である、請求項1に記載のリサイクル方法。
  8. 前記再生プラスチックの物性の測定が、衝撃強度及び/または色相の測定を含む、請求項1に記載のリサイクル方法。
  9. 前記再生プラスチックの物性の測定が、再生プラスチック中のゴム成分量の測定を含む、請求項1に記載のリサイクル方法。
  10. 前記使用済みプラスチック材料が、特定の条件下で回収されるプラスチック材料である、請求項1に記載のリサイクル方法。
  11. 前記使用済みプラスチック材料が、使用済み磁気記録製品から回収されるプラスチック材料である、請求項1に記載のリサイクル方法。
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