JP2004273086A - 記録メディア用シェル材 - Google Patents

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JP2004273086A JP2003066206A JP2003066206A JP2004273086A JP 2004273086 A JP2004273086 A JP 2004273086A JP 2003066206 A JP2003066206 A JP 2003066206A JP 2003066206 A JP2003066206 A JP 2003066206A JP 2004273086 A JP2004273086 A JP 2004273086A
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靖史 稲垣
Daisuke Hasegawa
大輔 長谷川
Masahiro Sawaguchi
雅弘 澤口
Tadanori Kawamura
忠則 川村
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Abstract

【課 題】ABS樹脂/回収PETアロイの新用途としての記録メディア用シェル材の提供。
【解決手段】(イ)アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイからなり、(ロ)窓部を有するシェル材であって、(イ)アロイ全体に対する回収ポリエチレンテレフタレートの含有量が5〜80質量%の範囲内であり、(ロ)窓部がポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂を構成材料とすることを特徴とする記録メディア用シェル材。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済みPET廃材を原料として用いた記録メディア用シェル材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレート(PET)ボトルはプラスチックの1種であるポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate)樹脂を成形加工して作られた容器であり、このような容器は、軽く、衝撃に強く、透明であり、衛生上良好であるという特徴を有することから、主に飲み物の容器として急速に普及しており、そのPETボトルの消費量は年々増加傾向にある。このようなPETボトルは、通常、使用された後廃棄される。そのPETボトルの廃棄量が年々増加し、廃棄物処理等の環境問題等が生じている。
【0003】
近年においては、環境保護の取り組みとして、使用済みPETボトルの回収が行われ、回収された使用済みPETボトルの再資源化が実施されている。例えば、一般家庭から排出されるPETボトルを再資源化ゴミとして回収し、またはスーパーやコンビニの店先に置かれている専用の回収ボックスなどでもってPETボトルを分別・回収する。その後回収された使用済みPETボトルは、市町村のリサイクルセンターに運ばれ、そのリサイクルセンターでPETボトル以外の塩ビボトルなどが除かれたり、PETボトルが圧縮されたりして再資源化処理が実施される。圧縮されたPETボトルは、再商品化事業者によって細かく砕かれ、フレーク状にされ、再商品化される。再商品化されたフレーク状のPETは、通常、繊維(例えば作業着、ワイシャツ又はカーテン等)、シート、ボトル(非食品)、又は各種成形品等の原料として再資源化されるが、現状では、これらPETの再生品の需要より回収量の方が多いため、再資源化されたPETの余剰品対策が、社会的に大きな問題となってきている。このような状況のなか、再資源化されたPETの有効利用方法の一つとして、ポリアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)樹脂と再資源化されたPETとのアロイ等が提案されているが(特許文献1)、上記余剰品に関する問題を一挙に解決し得る具体的な用途が見出されておらず、その具体的な実用途開発が強く望まれていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−292628号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べた状況下において、使用済みポリエチレンテレフタレート(PET)を回収した回収PETの再資源化を促進するためには、ポリアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)樹脂/回収PETアロイの新規用途開発が大いに期待されている。ABS樹脂/回収PETアロイの新規用途を開発することによって、回収PETの余剰品対策となり得ると考えられる。
本発明は、ABS樹脂/回収PETアロイの新用途として記録メディア用シェル材を提供することを主目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成せんものと鋭意検討を重ねた結果、(イ)アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイからなり、(ロ)窓部を有するシェル材であって、(イ)アロイ全体に対する回収ポリエチレンテレフタレートの含有量が5〜80質量%の範囲内であり、(ロ)窓部がポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂を構成材料とすることを特徴とする記録メディア用シェル材が、回収PETの再資源化に大きく寄与し、上記した回収PETの余剰品対策として有用であることを見出した。
【0007】
また、本発明者らは、(イ)回収ポリエチレンテレフタレートを5〜80質量%含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂とを二色成形することで上記記録メディア用シェル材が工業的有利に製造できることを知見した。
本発明者らはかかる種々の知見を得た後、さらに検討を重ね、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1) (イ)アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイからなり、(ロ)窓部を有するシェル材であって、(イ)アロイ全体に対する回収ポリエチレンテレフタレートの含有量が5〜80質量%の範囲内であり、(ロ)窓部がポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂を構成材料とすることを特徴とする記録メディア用シェル材、
(2) アロイ全体に対する回収ポリエチレンテレフタレートの含有量が10〜60質量%の範囲内であることを特徴とする(1)記載の記録メディア用シェル材、
(3) (ロ)の窓部のシェル材全体に占める割合が、1〜80質量%の範囲内であることを特徴とする(1)記載の記録メディア用シェル材、に関する。
【0009】
また、本発明は、
(4) 窓部がポリエチレンテレフタレート樹脂を構成材料とすることを特徴とする(1)記載の記録メディア用シェル材、
(5) ポリエチレンテレフタレート樹脂が市場回収品であることを特徴とする(4)記載の記録メディア用シェル材、
(6) 窓部が透明であることを特徴とする(1)記載の記録メディア用シェル材、
(7) (イ)アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂との二色成形品であることを特徴とする(1)記載の記録メディア用シェル材、に関する。
【0010】
また、本発明は、
(8) (イ)回収ポリエチレンテレフタレートを5〜80質量%含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂とを二色成形することを特徴とする記録メディア用シェル材の製造方法、
(9) 二色成形が、(イ)回収ポリエチレンテレフタレートを5〜80質量%含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂との二色成形であることを特徴とする(8)記載の記録メディア用シェル材の製造方法、
(10) (イ)アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/ポリエチレンテレフタレートアロイからなり、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂を構成材料とする窓部を有する記録メディア用シェル材の製造に、回収ポリエチレンテレフタレートを用いることを特徴とする回収ポリエチレンテレフタレートの再資源化方法、に関する。
【0011】
また、本発明は、
(11) 窓部の構成材料がポリエチレンテレフタレート樹脂であることを特徴とする(10)記載の回収ポリエチレンテレフタレートの再資源化方法、
(12) 記録メディア用シェル材が、(イ)回収ポリエチレンテレフタレートを5〜80質量%含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂との二色成形品であることを特徴とする(10)記載の回収ポリエチレンテレフタレートの再資源化方法、
(13) 記録メディア用シェル材が、(イ)回収ポリエチレンテレフタレートを5〜80質量%含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂との二色成形品であることを特徴とする(10)記載の回収ポリエチレンテレフタレートの再資源化方法、に関する。
【0012】
また、本発明は、
(14) (1)記載の記録メディア用シェル材を含有することを特徴とする記録メディア、
(15) (14)記載の記録メディアを搭載していることを特徴とする電子・電気機器、に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、(イ)アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイからなり、(ロ)窓部を有するシェル材であって、(イ)アロイ全体に対する回収ポリエチレンテレフタレートの含有量が5〜80質量%の範囲内であり、(ロ)窓部がポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂を構成材料とすることを特徴とする記録メディア用シェル材である。本発明においては、上記(ロ)の窓部のシェル材全体に占める割合が、1〜80質量%の範囲内であるのが好ましい。
【0014】
本発明で使用されるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂/回収ポリエチレンテレフタレート(PET)アロイは、ABS樹脂と回収PETとの混合物であって、アロイ全体に対する回収PETの含有量が5〜80質量%の範囲内であればどのようなものでもよい。本発明によれば、上記アロイは上記混合物以外にABS樹脂と回収PETとの共重合体又は変性体等も含む。
【0015】
上記ABS樹脂は、アクリロニトリル、ブタジエン及びスチレンの共重合体を含むものであればどのようなものであってもよく、公知のABS樹脂であってよい。アクリロニトリル、ブタジエン及びスチレンとこれら以外のモノマー(例えばメタクリル酸メチル又はメタクリル酸エチル等)との共重合体を含む樹脂であってもよい。共重合体は、グラフト共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。交互共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。上記ABS樹脂における共重合体の組成比はどのような組成比であってもよい。
また、上記ABS樹脂は、市販品等のバージン樹脂であってもよいし、廃材であってもよい。上記廃材を再資源化処理した再資源化樹脂であってもよい。
【0016】
上記バージン樹脂としては、例えば、汎用、良流動性、高剛性、高衝撃、耐磨耗、高摺動、耐熱、透明、高光沢、難燃、メッキ、ガラス繊維強化、耐候性、耐電性、耐傷性、軟質、アロイ、耐薬品又は塗装用等の観点から各種グレードとして市販されているABS樹脂から適宜に選択されるが、上記バージン樹脂が、汎用、良流動性、高剛性、高衝撃、耐候性、耐電性の観点から各種グレードとして市販されているABS樹脂であるのが好ましい。本発明によれば、上記バージン樹脂が、例えばポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリオレフィン(例えばポリエチレン又はポリプロピレン等)などの上記ABS樹脂以外の樹脂と、上記ABS樹脂との混合物又は共重合体であってもよい。また、上記バージン樹脂は、ポリマーブレンド混捏法、ポリマーブレンドラテックス混合法、乳化グラフト法、塊状重合法、塊状懸濁重合法等の公知の方法によって製造され得る。本発明では、上記バージン樹脂に各種樹脂用添加剤が含まれていてもよく、このような添加剤としては、例えば、帯電防止剤、着色剤若しくは顔料、酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、耐光性促進剤、相溶化剤、表面処理剤、改質剤、着色剤(例えばカーボンブラック等)、ガラスファイバー、紙、又は不織布等が挙げられる。
【0017】
上記廃材は、上記ABS樹脂を含む廃材であって、上記ABS樹脂/回収PETアロイの製造に用い得るものであればどのようなものでもよい。例えば、電気機器、事務機器、車両若しくは雑貨等の商品に使用されたABS樹脂を含む廃材、ランナー材若しくは原料ペレットの端材等として製造工場内で排出されたABS樹脂を含む廃材、又はこれら廃材の混合物などが挙げられるが、この中でも、上記廃材が、ランナー材若しくは原料ペレットの端材等として製造工場内で排出されたABS樹脂を含む廃材であるのが好ましい。また、本発明においては、上記廃材が、同じ商品又は同じ商品群に属する商品に使用された廃材であるのが好ましく、廃材の品質がより均一であり得るため、規格化されている商品に使用された廃材であるのがより好ましい。上記規格化されている商品としては、例えば、記録メディア関連商品などが挙げられ、より具体的には、プロ用ビデオカセット若しくはコンスーマー用8mmビデオカセット、DVカセット、家庭用ゲーム機器(例えば機器本体又はコントローラー等)、又は携帯電話等が挙げられる。上記廃材の状態は、どのような状態であってもよく、排出されたままの状態であってもよいし、更に粉砕又は圧縮等の加工が施された状態であってもよい。
【0018】
本発明によれば、上記廃材が上記ABS樹脂以外のものを含有していてもよく、ABS樹脂以外のものとしては、例えば、上記ABS樹脂以外の樹脂、帯電防止剤、着色剤若しくは顔料、酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、耐光性促進剤、相溶化剤、表面処理剤、改質剤若しくは着色剤(例えばカーボンブラック等)、ガラスファイバー、紙、又は不織布等の各種樹脂用添加剤などが挙げられる。
【0019】
上記ABS樹脂以外の樹脂としては、例えば、上記ABS樹脂以外の天然樹脂又は合成樹脂などが挙げられ、このような合成樹脂としては、例えば熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂などが挙げられる。本発明においては、上記ABS樹脂以外の樹脂が、上記ABS樹脂に対する相溶性がよいという理由から、アクリロニトリル−スチレンコポリマー(AS)樹脂であるのが好ましい。
【0020】
上記再資源化樹脂は、上記廃材を再資源化処理したものであればどのようなものでもよく、(イ)上記廃材と(ロ)その廃材と異なるグレードのABS樹脂とをブレンド等の再資源化処理することにより製造され得る。上記ブレンド手段は、公知の手段であってよい。製造方法としては、例えば、(イ)上記廃材と(ロ)その廃材と異なるグレードのABS樹脂とが溶融するまで加熱し、混合し、その後冷却する方法、又は溶剤を用いて、(イ)上記廃材と(ロ)その廃材と異なるグレードのABS樹脂とを溶かし、混合し、その後溶剤を例えば乾燥等の公知の手段でもって除去する方法などが挙げられる。上記溶剤としては、例えば、有機溶剤(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、メタノール、エタノール、メチルセロソルブ、メチルピロリドン、クロロホルム又はシクロヘキサノン等)、無機溶剤(例えば硫酸、硝酸又は塩酸等)、又はこれらの混合溶剤などが挙げられる。上記溶剤の種類は、上記廃材及び上記(ロ)におけるABS樹脂によって適宜に選択され得る。
【0021】
上記(ロ)におけるABS樹脂は、上記(イ)における廃材と異なるグレードの上記ABS樹脂であればどのようなものでもよく、上記バージン樹脂であってもよいし、上記廃材であってもよい。市販されていない樹脂製造工場内で製造可能な特殊グレードのABS樹脂であってもよい。単一グレードのABS樹脂であってもよいし、2種類以上のグレードの上記ABS樹脂をブレンドした混合樹脂であってもよい。本発明においては、上記(ロ)におけるABS樹脂が、汎用グレードのABS樹脂であるのが好ましい。また、本発明においては、上記(ロ)におけるABS樹脂が、上記廃材より耐衝撃性値の高いグレードのABS樹脂であるのが好ましい。このような耐衝撃性値の高いグレードのABS樹脂を上記(ロ)におけるABS樹脂として上記再資源化処理に用いることにより、(ロ)におけるABS樹脂の廃材への添加量が少なくても、バージン樹脂レベルの品質にまで上記廃材を再資源化し得る。上記(ロ)におけるABS樹脂の種類等は、例えば(イ)上記廃材の耐衝撃性値等に応じて適宜に選定され得る。上記耐衝撃性値は公知の耐衝撃性値であってよい。上記廃材の耐衝撃性値は、通常、上記バージン樹脂の耐衝撃性値より低いが、上記バージン樹脂の耐衝撃性値より高くてもよく、本発明において、特に限定されない。
【0022】
本発明では、上記(ロ)におけるABS樹脂の添加量が、上記(イ)廃材の質量と前記(ロ)ABS樹脂の質量とを合計した合計質量に対して、約1質量%以上であるのが上記廃材の品質蘇生化の観点から好ましく、約1〜99質量%であるのがより好ましく、上記廃材の品質蘇生化、資源の有効利用及び経済上の観点から、約1〜50質量%であるのが最も好ましい。
【0023】
また、本発明においては、上記ブレンドの際、上記耐衝撃性値を公知の方法に従い測定し、その測定された測定値に応じて上記バージン樹脂より耐衝撃性の高いグレードのABS樹脂を添加するのが好ましく、このように添加することで上記廃材の品質をバージンレベルの品質まで向上させ得る。このような添加方法としては、例えば、(1)上記廃材の品質を公知の方法に従い測定し、その測定値に基づいて所望の上記廃材と異なるグレードのABS樹脂の種類若しくは添加量の選定を行い、その後選定された上記廃材に同じく選定された上記廃材と異なるグレードのABS樹脂とを添加する方法、(2)上記廃材の品質がバージン樹脂レベルの品質になるまで、上記廃材に上記廃材と異なるグレードのABS樹脂を添加し、混合し、混合物を品質測定することを繰り返し行い、徐々に上記廃材と異なるグレードのABS樹脂の添加を行う方法、又は(3)上記廃材の品質を測定せずに、上記廃材と異なるグレードのABS樹脂を上記廃材に添加する方法等が挙げられる。本発明においては、上記廃材の品質が均一であれば、上記添加方法が、迅速に行われ、且つ、経済的に有利であるため、上記(3)の方法であるのが好ましく、このような(3)の添加方法を用いて上記廃材を再資源化する場合、上記バージン樹脂と併せて上記ABS樹脂/回収PETアロイに用いるのが好ましい。なお、上記ブレンドのタイミングとしては、上記廃材の粉砕品に直接ブレンドしてもよいし、混合又は溶融時にブレンドしてもよい。
【0024】
以上に述べてきたように、上記ABS樹脂を含有する上記廃材に上記廃材とは異なるグレードのABS樹脂をブレンドすることで、所望により上記混合物の耐衝撃性値を上げることができ、上記廃材を上記ABS樹脂(例えば汎用グレード等)又はそれ以外のグレードのABS樹脂として再利用し得る。なお、同手法は使用済みABS樹脂のリサイクル回数が2回以上となっても使用することが可能であるため、資源の有効利用、廃棄物低減等の観点から、持続可能な社会の発展にも十分貢献することが出来る。
また、本発明では、上記アロイ全体に対する上記ABS樹脂の含有量は、通常、約1〜80質量%であり、好ましくは、約5〜70質量%であり、より好ましくは、約10〜60質量%である。
【0025】
上記回収PETは、ポリエチレンテレフタレート樹脂を含み、使用後回収されたものであればどのようなものでもよい。例えば、リサイクルされたペレット状のPET、PETボトル、PETフィルム又はPET繊維などが挙げられる。本発明によれば、上記回収PETがPETボトルである場合、その回収前のPETボトルに充填されていた液体の種類(例えば各種ジュース、ミネラル水又はしょうゆ等)又はそのボトルの容量(例えば150mL、250mL、500mL、1L又は2L等)などはどのようなものであってもよく、特に限定されない。また、上記回収方法としては、例えば単品収集又は混合収集等の公知の方法などが挙げられるが、これらの中でも、品質の高い回収品が得られ易いため、単品収集であるのが好ましい。回収源としては、例えば、一般家庭、スーパー若しくはコンビニ等の各種販売店、レストラン若しくはラーメン屋等の各種飲食店、遊園地若しくは海水浴場等のレジャー施設、工場、オフィスビル、又はプラットホーム若しくは公園等の公共施設などが挙げられる。なお、本発明においては、このような回収PETが、回収前に、水洗により内部が洗浄されたもの、又はラベルの剥がされたものであるのが好ましい。
【0026】
上記した回収方法によって上記回収源から回収された回収PETを一時貯留してもよく、本発明においては、一次貯留する場合、外部からの汚染等を防止し得るため、上記回収PETを屋内貯留するのが好ましい。本発明においては、上記回収PETを選別等の中間処理するのが好ましい。上記回収PETを中間処理する段階においては、単品収集されたものを専用ラインで処理するのがより好ましいが、他の資源物と共用の選別ラインを用いて処理してもよいし、または、混合収集されたものを、他の資源物と一緒に選別処理してもよい。
【0027】
本発明においては、上記選別工程で、ラベルやキャップ、異種ボトル、異物、汚れのひどいもの、内容物の入ったボトル等が除去されるのが好ましい。上記選別工程は、通常、市町村で手選別される工程であるが、特に限定されない。
以上の処理によって、回収PETは、通常、Aランク品(非常に良いレベル:キャップが取り外してあり、ボトルの中が水洗いしてあり、中身の残りがなく、ボトルにつやがあってきれい)、Bランク品(やや良いレベル:キャップが殆んど取り外してある。中身が残ったものがあり、ボトルが少し汚れている)、Dランク品(要改善レベル:キャップが殆んどはずされておらず、中身が残り、ボトルも汚く異物が混入している)に分けられるが、本発明においては、A、B、Dの順で好ましくなる。
なお、上記選別後は、選別された回収PETが、リサイクル工場で、粉砕→分離→洗浄→脱水・乾燥→リペレット化されることになる。これらリサイクル法は公知の方法であってよい。
本発明では、上記リサイクル工場で脱水・乾燥された後のリペレット化された回収PETを、ABS樹脂/回収PETアロイの原料として用いるのが好ましい。
なお、上記回収PETに、バージンPETを適宜にブレンドして用いてよい。上記バージンPETは、市販されているものであればどのようなものでもよい。
【0028】
本発明によれば、上記ABS樹脂及び上記回収PETから上記ABS樹脂/回収PETアロイを製造できる。製造方法としては、例えば、ブレンド方法などが挙げられ、より具体的には、(イ)上記ABS樹脂及び上記回収PETを溶剤で溶解し、混合し、ついで溶剤を除去して上記アロイを製造する方法、又は(ロ)上記ABS樹脂及び上記回収PETを加熱・混練した後、冷却することにより上記アロイを製造する方法などが挙げられる。上記(イ)における溶剤は、上記した溶剤と同様であってよい。上記(ロ)における加熱温度は、通常、上記ABS樹脂又は上記回収PETの融点以上である。
【0029】
上記アロイ全体中の回収PETの含有量は、通常、約5〜80質量%、好ましくは、約10〜60質量%である。このような回収PET含有量であると、樹脂特性がより良好であり、再資源化効果(再資源化量や再資源化率)のより高い記録メディア用シェル材として上記アロイを再利用し得る。
【0030】
上記ブレンドの際に、他の樹脂、相溶化剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤(光安定剤を含む)、難燃剤、滑剤、熱安定化剤、安定化助剤、帯電防止剤、着色剤、顔料、抗菌剤、各種フィラー(例えばカーボン又はガラス等)、防カビ剤、発泡剤、防曇剤、衝撃性向上(又は改質)剤、又は結晶核剤(透明性付与剤を含む)等の各種添加剤をブレンドしてもよい。
【0031】
上記「他の樹脂」としては、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネ−ト(PC)、塩ビ(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ナイロン、ポリスルホン(PSF)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、各種ゴム、液晶ポリマー(LCP)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリアリレート(PAR)、又はテフロン(登録商標)等が挙げられるが、これらの中でも、上記樹脂が、相溶性や分散性の観点から、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネ−ト(PC)、塩ビ(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ナイロン、ポリスルホン(PSF)、ポリフェニレンオキシド(PPO)であるのが好ましい。なお、これら「他の樹脂」の上記ABS樹脂/回収PETアロイ全体中の含有量は、得られるアロイの樹脂特性及び回収PETの再資源化の観点から、約50質量%以下であるのが好ましく、約30質量%以下であるのがより好ましい。
【0032】
上記相溶化剤としては、例えば、ポリアルキルメタクリレート、ポリアルキルアクリレート、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレン(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリルエーテルコポリマー、ポリビニルアルコール、変性ゴム、ポリオレフィンとビニル系ポリマーとのグラフト共重合体、デンドリマー、ポリカーボネート樹脂を主鎖とするアクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂を側鎖としたグラフト共重合体、これらとポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、ポリブタジエン及びポリスチレンから選ばれる1種又は2種類以上のグラフトおよび/またはブロック共重合体、又はアイオノマー系化合物等が挙げられる。
【0033】
上記可塑剤としては、例えば、脂肪族二塩基酸エステル、塩素化パラフィン、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、フタル酸エステルピロリメット酸エステル、ビフェニルテトラカルボン酸エステル、又は帯電防止可塑剤等が挙げられる。
【0034】
上記酸化防止剤としては、例えばフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止又はリン系酸化防止剤等が挙げられる。
上記光安定化剤(紫外線吸収剤)としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オギザニリド系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、Ni系光安定剤又はベンゾエート系光安定剤等が挙げられる。
上記難燃剤としては、例えば塩素系難燃剤、臭素系難燃剤、リン系難燃剤又は無機系難燃剤等が挙げられる。
【0035】
上記滑剤としては、例えば、炭化水素系滑剤、脂肪酸系滑剤、脂肪酸アルコール系滑剤、脂肪族アマイド系滑剤又は金属石鹸系滑剤等が挙げられる。
上記熱安定化剤としては、例えば金属石鹸系安定剤、有機スズ系安定剤又は鉛系安定剤等が挙げられる。
【0036】
上記安定化助剤としては、例えば、ホスファイト系化合物、エポキシ系化合物、β−ジケトン化合物、ポリオール化合物又はハイドロタルサイト化合物等が挙げられる。
【0037】
上記帯電防止剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性系界面活性剤、導電性塗料、メッキ、導電性箔、カーボンブラック、導電性フィラー、導電性ポリマー又は親水性ポリマー等が挙げられる。
【0038】
本発明で使用される窓部は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂又はポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂を構成材料とするが、この中でもポリエチレンテレフタレート樹脂を構成材料とするのが好ましい。このような樹脂は、市販されているバージン材であってもよいし、廃材であってもよいし、廃材を再資源化した再資源化樹脂であってもよい。本発明においては、上記窓部が透明であるのが好ましい。また、本発明においては、上記窓部がポリエチレンテレフタレート樹脂を構成材料とする場合、ポリエチレンテレフタレート樹脂が市場回収品であるのが好ましく、このような市場回収品は上記回収PETであってよい。
【0039】
上記PC樹脂は、透明であるのが好ましい。上記PC樹脂のグレード等はどのようなグレード等であってよい。このようなPC樹脂は、例えば、電子・電気、機械、医療・保安、雑貨、シート若しくはフィルム、コンパウンド等の観点から各種グレードとして市販されているPC樹脂から適宜に選択される。また、上記PC樹脂は、例えば溶剤法(例えばソルベント法又はホスゲン法等)又は溶融法(例えばメルト法又はエステル交換法等)などの公知の製造方法に従うことにより製造され得る。
【0040】
上記PPE樹脂は、透明であるのが好ましい。上記PPE樹脂のグレード等はどのようなグレード等であってよい。このようなPPE樹脂は、家電、配電、自動車、事務機器、複写機、給排水部品、精密機器等の各種用途や、耐熱性、難燃性、耐熱水性、耐衝撃性、電気特性、寸法安定性、低比重、耐薬品性等の観点から各種グレードとして市販されているPPE樹脂から適宜に選択される。また、上記PPE樹脂は、2,6−キシレノールの重合等の公知の製造方法に従うことにより製造され得る。
【0041】
本発明によれば、上記ABS樹脂/回収PETアロイと上記ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂とを用いて上記記録メディア用シェル材を製造できる。製造方法としては、例えば射出成形法、押し出し成形法、吹き込み成形法、圧縮成形法、回転成形法、真空成形法又は冷間加工法(例えば打ち抜き加工又は曲げ加工等)などの公知の方法などが挙げられるが、窓部を有する上記記録メディア用シェル材は、通常、窓部以外のシェル材と窓部との一体化成形によって製造され得る。このような一体化成形法としては、例えば、二色成形法、超音波溶着法、又は接着剤によって固着する方法等が挙げられる。本発明においては、シェル材の上部に窓部を有するのが好ましく、窓部が記録媒体(例えばテープ等)が駆動(走行)していることを確認し得る程度に透明であるのが最も好ましい。また、本発明においては、上記ABS樹脂/回収PETアロイと上記ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂とを二色成形して製造された二色成形品であるのが好ましい。
【0042】
上記したシェル材の上下部用の上記ABS樹脂/回収PETアロイ及び窓部用のポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂を二色成形する場合、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂の成形温度は、通常、約200〜350℃であり、好ましくは約220〜300℃であり、より好ましくは、約240〜280℃である。上記ABS樹脂/回収PETアロイの成形温度は、PETの含有量によって適宜設定され得るが、一般に使用されているABS樹脂、又はポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂単体に比べて、通常、上記ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂の成形温度より約5℃以上高い温度、好ましくは約10〜50℃高い温度である。
【0043】
上記記録メディア用シェル材は、種々の記録メディアに用いられる。このような記録メディアとしては、例えば、ビデオカセット若しくはディスクカートリッジなどの記録メディア商品のシェル材又は機構部品などが挙げられ、より具体的には、8mmビデオカセット、DVM(デジタルビデオテープ)カセット、業務用ビデオカセット(例えばβカム又はD2等)、DAT(デジタルオーディオテープ)カセット、MC(ミュージックカセットテープ)カセット、VHSビデオカセット、ベータビデオカセット又はMD(ミニディスク)等が挙げられるが、これらの中でも、上記記録メディアが、8mmビデオカセット、DVM(デジタルビデオテープ)カセット、業務用ビデオカセット(例えばβカム又はD2等)又はDAT(デジタルオーディオテープ)カセットであるのが好ましい。これら記録メディアは、電気・電子機器に搭載されて用いられ得る。本発明においては、これらの記録メディア製品の筺体若しくは部品に、上記ABS樹脂/回収PETアロイを使用することで、回収PETの有効利用が図れるとともに、現状品(主にABS樹脂製品)に比べて、耐熱性に優れた上記記録メディア用シェル材を製造し得る。
【0044】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0045】
なお、本実施例を行う上で下記の組成の回収PETとABS樹脂とのアロイ(1〜18)を原料として用いて、射出成形機(シリンダー温度:260℃)により記録メディア用シェル材の成形を行った。ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂又はポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂と、ABS樹脂/回収PETアロイとの二色成形により上部に窓部を有するシェル材を製造した。また、現状品(19:シェル部がABS樹脂で窓部がAS樹脂、成形温度:235℃)との比較も併せて行った。
【0046】
[アロイの組成]
1.シェル本体:ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=97/3(質量/質量)+窓材:透明PET樹脂
2.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=90/10(質量/質量)+窓材:透明PET樹脂
3.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=80/20(質量/質量)+窓材:透明PET樹脂
4.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=70/30(質量/質量)+窓材:透明PET樹脂
5.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=20/80(質量/質量)+窓材:透明PET樹脂
6.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=10/90(質量/質量)+窓材:透明PET樹脂
7.シェル本体:ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=97/3(質量/質量)+窓材:透明PC樹脂
8.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=90/10(質量/質量)+窓材:透明PC樹脂
9.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=80/20(質量/質量)+窓材:透明PC樹脂
10.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=70/30(質量/質量)+窓材:透明PC樹脂
11.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=20/80(質量/質量)+窓材:透明PC樹脂
12.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=10/90(質量/質量)+窓材:透明PC樹脂
13.シェル本体:ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=97/3(質量/質量)+窓材:透明PPE樹脂
14.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=90/10(質量/質量)+窓材:透明PPE樹脂
15.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=80/20(質量/質量)+窓材:透明PPE樹脂
16.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=70/30(質量/質量)+窓材:透明PPE樹脂
17.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=20/80(質量/質量)+窓材:透明PPE樹脂
18.ABS樹脂/回収PET(Aランク品)=10/90(質量/質量)+窓材:透明PPE樹脂
19.ABS樹脂(高剛性タイプ)
【0047】
上記樹脂サンプルで成形した記録メディア用シェル材に関し、落下テスト、平面度、成形後の寸法精度、加熱後の寸法変化、記録メディア用シェル材の窓部とシェル部との溶着強度を評価した。同結果を下記表1に示す。
【0048】
落下テストについては、2mの高さからコンクリート平面に落とし、ひび割れ等の破壊の有無を目視で観察した。破壊がなければOKとし、破壊があればNGとする。
【0049】
平面度については、目視で凹凸を認識できるかどうかを観察した。凹凸が認識されなければOK、凹凸が認識されればNGとする。
【0050】
成形後の寸法精度については、成形後のシェル材が、金型寸法に対して±1%を超えるか否かを測定した。金型寸法に対して±1%を超える場合は、「NG」とし、超えない場合は、「OK」とする。
【0051】
加温後の寸法変化については、成形後のシェル材を75℃、2時間加熱後、室温まで放冷し、放冷後のシェル材が金型寸法に対して±2%を超えるか否かを測定して求めた。金型寸法に対して±2%を超える場合は×とし、±1%を超えて±2%を超えない場合は○とし、±1%を超えない場合は◎とする。
【0052】
窓部の溶着強度については、窓部に10kg/cmを加え、窓部そのものが破壊せず接着がはがれるかどうかでもって調べた。はがれた場合を「NG」とし、はがれない場合を「OK」とした。
【0053】
【表1】
Figure 2004273086
【0054】
【発明の効果】
本発明により、再処理時の品質低下により廃棄物として排出されていた使用済みABS樹脂の品質向上が図れる。つまり、本発明は、使用済みABS樹脂の有効な再処理技術を提供することから、資源の有効利用と廃棄物発生量の低減の観点から地球の環境保全に貢献する事が出来る。
本発明によって、ABS樹脂/回収PETアロイの新用途として記録メディア用シェル材を提供できる。

Claims (15)

  1. (イ)アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイからなり、(ロ)窓部を有するシェル材であって、(イ)アロイ全体に対する回収ポリエチレンテレフタレートの含有量が5〜80質量%の範囲内であり、(ロ)窓部がポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂を構成材料とすることを特徴とする記録メディア用シェル材。
  2. アロイ全体に対する回収ポリエチレンテレフタレートの含有量が10〜60質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の記録メディア用シェル材。
  3. (ロ)の窓部のシェル材全体に占める割合が、1〜80質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の記録メディア用シェル材。
  4. 窓部がポリエチレンテレフタレート樹脂を構成材料とすることを特徴とする請求項1記載の記録メディア用シェル材。
  5. ポリエチレンテレフタレート樹脂が市場回収品であることを特徴とする請求項4記載の記録メディア用シェル材。
  6. 窓部が透明であることを特徴とする請求項1記載の記録メディア用シェル材。
  7. (イ)アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂との二色成形品であることを特徴とする請求項1記載の記録メディア用シェル材。
  8. (イ)回収ポリエチレンテレフタレートを5〜80質量%含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂とを二色成形することを特徴とする記録メディア用シェル材の製造方法。
  9. 二色成形が、(イ)回収ポリエチレンテレフタレートを5〜80質量%含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂との二色成形であることを特徴とする請求項8記載の記録メディア用シェル材の製造方法。
  10. (イ)アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/ポリエチレンテレフタレートアロイからなり、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂を構成材料とする窓部を有する記録メディア用シェル材の製造に、回収ポリエチレンテレフタレートを用いることを特徴とする回収ポリエチレンテレフタレートの再資源化方法。
  11. 窓部の構成材料がポリエチレンテレフタレート樹脂であることを特徴とする請求項10記載の回収ポリエチレンテレフタレートの再資源化方法。
  12. 記録メディア用シェル材が、(イ)回収ポリエチレンテレフタレートを5〜80質量%含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂との二色成形品であることを特徴とする請求項10記載の回収ポリエチレンテレフタレートの再資源化方法。
  13. 記録メディア用シェル材が、(イ)回収ポリエチレンテレフタレートを5〜80質量%含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂/回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、(ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂との二色成形品であることを特徴とする請求項10記載の回収ポリエチレンテレフタレートの再資源化方法。
  14. 請求項1記載の記録メディア用シェル材を含有することを特徴とする記録メディア。
  15. 請求項14記載の記録メディアを搭載していることを特徴とする電子・電気機器。
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