JP4088456B2 - 光触媒リソグラフィー法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光触媒を用いたリソグラフィー法及び、この方法で変性された被処理物表面への機能性物質導入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光触媒は光を照射したとき、光触媒反応によって、水や酸素から活性酸素を発生させ、有害物質の分解作用や抗菌作用を示すことが知られている。
例えば、ガラスや壁の表面、各種製品の表面に抗菌性や有害物質分解性を付与する場合、そのガラスや壁、各種製品の表面に光触媒を塗布したり、光触媒を含有するフィルムをラミネートしたり、成形品の場合には成形材料に光触媒をブレンドしたりして、これらの表面に光が当たったときに活性酸素を発生させて、この活性酸素などの活性種により殺菌したり、表面に存在する有害物質を分解することが行われている。
【0003】
一方、リソグラフィーは、印刷版、回路板などの基板上に所定のパターン(画像)を形成するように光、紫外線、電子線やX線を照射して、照射部と非照射部の表面の性質を異なるようにし、その性質の違いを用いて一方をエッチングしてパターン(画像)を顕在化するものであり、通常は基板の処理面上に光硬化性あるいは光分解性のレジストを塗布し、パターンマスクを介して露光して、露光部分を硬化あるいは分解し、硬化の場合は未露光部分を、分解の場合は露光部分を除去して処理面を露出させ、レジストパターンを形成し、基板の露出部分をエッチングまたは化学変性して凹凸パターンあるいは化学変性パターンを形成するものである。
【0004】
また、プラズマ法は、前記リソグラフィーと同様に、基板上に所定のパターンのレジストパターンを形成した後、酸素プラズマ等のプラズマを照射して基板の露出部分をエッチングする方法である。
また、所定のパターンで基材表面を化学修飾する方法として、基材表面を所定のパターンでマスキングして、露出部分を液体中で酸化剤等により酸化処理する化学酸化処理法もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、光触媒の表面コート、ラミネート、練り込み等は常に対象物品表面に光触媒を存在させておく必要があり、対象物品によっては、光触媒をその表面に存在させておくのが不都合な場合も多々ある。また、光触媒をその表面に存在させる目的は、抗菌、有害物質の分解に限られている。
また、リソグラフィー法は、基材表面にフォトレジストを塗布し、光照射後に未反応部分または露光部分を選択的に除去し、基材の露出部分をエッチングまたは表面改質後に、エッチング等により残存するフォトレジストを除去する必要があり、煩雑であるばかりでなく基材露出部分のエッチング、改質処理面を損なうおそれもある。
また、プラズマ法は装置が大がかりになるだけでなく、反応が激しく細かい作業が困難であると共に、リソグラフィー法と同様、フォトレジストの塗布、光照射後における未反応部分または露光部分の選択的除去、プラズマエッチング後の残存フォトレジストの除去など煩雑な処理を必要とし、エッチング、改質処理面を傷めるおそれもある。
化学処理法も液体中のウエットプロセスであり、被処理面を直接マスキングしない限りパターニングはできない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、このような状況に鑑み、光触媒の新たな利用法につき鋭意検討し、光触媒により発生する活性酸素などの活性種の挙動を調べた結果、活性種の一部が気相へも拡散し、非接触酸化反応などの非接触反応というこれまで知られていなかった反応を示すことを見出し、この反応を利用すれば様々な固体表面を非接触で処理できることに気づき、本発明に到達した。
【0007】
すなわち、本発明における第1の発明の要旨は、一方の面に光触媒層を有する透明支持体を、該支持体の光触媒層側を被処理物側に向けて、3mm以下の間隔をあけて被処理物に対峙させ、支持体の他方の面側に紫外線または可視光を照射して、光触媒反応により活性種を生成させ、この活性種により被処理物表面を所定のパターンでエッチングまたは変性することを特徴とする光触媒リソグラフィー法にある。
さらに、本発明における第2の発明の要旨は、1本または複数本の光ファイバの一方の先端に設けた光触媒層を3mm以下の間隔をあけて被処理物に対峙させつつ、光ファイバの他方の端から紫外線または可視光を入光して光触媒反応により活性種を生成させ、この活性種により被処理物表面を所定のパターンでエッチングまたは変性することを特徴とする光触媒リソグラフィー法にある。
また、本発明における第3の発明は、前記光触媒リソグラフィー法により被処理物表面を所定のパターンで変性し、変性部分または非変性部分のみに機能性物質を結合することを特徴とする機能性物質導入方法にある。
【0008】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の第1の発明につき説明する。第1の発明において用いる支持体は透明の板状である必要があり、このような支持体として、ガラス板、石英板、透明プラスチックシート等を例示でき、プラスチックシートとしてはポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリエステル、非晶性ポリアミド、AS樹脂等を示すことができる。これらの材料の中では、ガラス及び石英が好ましく、照射光が紫外線である場合は石英が特に好ましい。
【0009】
本発明で用いられる光触媒としては、紫外線あるいは可視光の照射により活性酸素などの活性種を発生するものであればどのような光触媒も用いることができ、酸化チタン、酸化スズ、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化ビスマス、硫化カドミウム、酸化銅、酸化タンタル、酸化亜鉛、硫化カドミウム、セレン化カドミウム、炭化珪素など各種例示できるが、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化チタンの酸素の少なくとも一部を窒素に置換したものなどのチタン系光触媒を好ましい光触媒として例示できる。
光触媒として酸化チタンやチタン酸ストロンチウムを用いた場合は紫外線又はそれより短波長の光を照射して活性種を発生させることができ、酸化チタンの酸素の少なくとも一部を窒素に置換したものを光触媒として用いた場合は可視光又はそれより短波長の光を照射して活性種を発生させることができる。紫外線で活性種を発生する光触媒を用いた場合は、明るい場所で操作することができるという特徴を有し、可視光で活性種を発生する光触媒を用いた場合は光源の入手が容易であるという特徴を有する。
透明支持体の一方の面に光触媒を形成する方法としては、例えば、光触媒粉体を水あるいは揮発性有機溶媒に分散させ、これを透明支持体上に塗布、乾燥する方法を採用することができる。
透明支持体上に形成する光触媒の厚さは0.01〜1μmであることが好ましい。
【0010】
本発明においては、光触媒層を3mm以下の間隔をあけて被処理物に対峙させる必要があり、2mm以下の間隔であることが好ましい。この間隔は狭い方が加工精度、加工速度、加工効率が向上するが、空間が狭すぎると活性酸素供給源である酸素が欠乏し、加工が不充分になる場合がある。この間隔が3mmを越えると、光触媒層で発生した活性酸素などの活性種が被処理物まで拡散到達する確率が大幅に低くなり加工が不充分となる。間隔が5μm未満になると活性種供給源である酸素が光触媒層近傍に少なくなり、充分な加工ができなくなる。この間隔の維持は、例えば所定の厚みのスペーサを介して支持体と被処理物を向かい合わせることで達成できる。なお、光触媒面も、被処理物面も完全には平滑でないため、特に密着させるような処理をしなければ、見かけ上接触した状態であっても光触媒層と被処理物の間に酸素が供給されるので、あえてスペーサーを用いなくてよい場合もある。
【0011】
紫外線、可視光を照射する光源はこれらを発光する光源として通常用いられるものは何ら制限なく用いることができ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、ブラックライト、紫外線レーザー等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
可視光、紫外線の強度は、目的とする処理に応じて適宜選択することができ、単位面積あたりの照射光量、照射時間も目的とするエッチング、変性の種類、処理の程度に応じて適宜選択できる。
被処理物表面を所定のパターンでエッチングまたは変性する(以下、併せて加工するという)のは、被処理物上に所定のパターンを描くように活性種を発生させることで行われる。この所定のパターンを描くように活性種を生成させる方法としては、透明支持体の一方の面の必要な部分全面に光触媒層を設け、紫外線または可視光を、所定のパターンを形成するように透明支持体に照射する方法を採用することができる。
【0012】
この、紫外線または可視光を、所定のパターンを形成するように板状透明支持体に照射する方法としては、透明支持体の内部又は他方の面の所定のパターン以外の部分をマスキングして、透明支持体に光照射する方法を採用することができる。図1は、その一例として板状透明支持体1の光触媒層2とは反対側(他方)の面の所定のパターン以外の部分をマスキングしてマスク3を設け、マスク3側から紫外線または可視光4を照射する方法を示したものである。このようにすると、紫外線または可視光4が当たった光触媒層2で生成した活性種5が光触媒層2と被処理物6の間の空間7に拡散して被処理物6の表面に到達して、被処理物6表面を加工することができる。8は被処理物表面のエッチング部分または変性部分を示す。
この方法によれば、1つ所定のパターンのマスクを設けた光触媒つき透明支持体を作成すると、被処理物を取り替えるだけで同じパターンの加工された被処理物を多数得ることができる。
【0013】
また、光は、例えばレンズ等を用いれば所定の位置に結像させることができるという特性があり、この特性を用いて、透明支持体の一方の面に所定のパターン形状を結像させると、マスクを用いることなく所定のパターン状に加工できる。また、図2に示すように、光触媒層2が板状透明支持体1の一方の面上に所定のパターンを形成するように設けられたものを用いると、全面に紫外線あるいは可視光4を照射しても、光触媒層2がある部分にのみ活性酸素などの活性種5が発生するため、所定のパターンで被処理物6の表面を加工できる。また、図3に示すように、板状透明支持体1として所定のパターン形状の板を用い、この板の一方の面に光触媒層2が設けられたものを用いる方法によっても所定のパターンで被処理物6の表面を加工できる。
【0014】
本発明において、被処理物表面をエッチングする加工例としては、固体表面にプラスチック系有機材料薄膜を形成し、その有機薄膜表面を所定パターンを描くように紫外線または可視光を照射して、照射部分のみを分解除去する例を示すことができる。
また、表面変性例としては、疎水性有機材料からなる被処理物の表面を活性酸素で酸化することにより親水性官能基を導入して、所定パターンの部分のみを親水性表面にすることができる。
また、シリコン基板に適用して、所定パターン部分を酸化して絶縁性にすることができる。
また、被処理物表面に色素を含有ポリマー薄膜を塗布したものに本発明の方法を適用すると、所定パターン状に脱色してパターンを顕示化することができる。
【0015】
次に、本発明における第2の発明につき説明する。なお第2の発明において第1の発明と共通する部分はその旨を述べ、詳細は省略する。
図4は光ファイバを用いた処理例を示す図である。
本発明における第2の発明で用いられる光ファイバ9は石英製、ガラス製、プラスチック製の光ファイバのいずれをも用いることができ、光ファイバの径は加工目的、加工精度に応じて適宜選択することができる。
第2の発明においては、光ファイバ9の一方の先端に光触媒層2を設けるが、この光触媒は第1の発明で述べたと同様のものが用いられる。
光ファイバ先端の光触媒層2を被処理物6に対峙させるときの間隔の好ましい範囲と状況も第1の発明で述べたと同様である。この間隔の保持は、例えば、被処理物を平らな平面上に置き、この平面に平行に前後左右に移動可能な枠(図示せず)に所定の高さで光ファイバの鞘の部分で光ファイバが垂直になるように固定し、被処理物と光ファイバの先端の光触媒面とが所定の間隔になるように光ファイバの位置を調節する方法を示すことができる。
所定のパターンの形成は、複数本の光ファイバを所定のパターンとなるように形成したものを用いてもよく、所定のパターンを描くように光ファイバを固定した枠を前後左右に動かしてもよく、この両方を用いてもよい。
光ファイバを所定のパターンとなるように形成する方法としては、光触媒付きの光ファイバのみを所定のパターンとなるように枠に取り付けてもよく、光触媒の付いていない光ファイバ、光が透過しないファイバ、あるいはスペーサーと共に光触媒付き光ファイバを束ねて、光触媒付き光ファイバが所定のパターンとなるようにしてもよい。また束ねたファイバのうち一部のファイバのみに光を透過させることにより所定のパターンを形成させる方法もある。
光ファイバの一方の先端に設けた光触媒層を所定の間隔で被処理物に対峙させ、所定のパターン状に光ファイバの他方の端から紫外線または可視光4を入光させると、光触媒層2から活性種5が拡散して被処理物6の表面にあたり、そこが所定のパターン状にエッチングまたは変性される。8は被処理物表面のエッチング部分または変性部分を示す。
【0016】
また、複数本を同一の枠の異なる位置に固定して、枠を所定のパターンを描くように移動させると光ファイバは平行に移動して所定の間隔を維持した同型の複数のパターンが形成される。また、移動と共に紫外線または可視光のオンオフを繰り返せば、ドット状あるいは破線状のパターンも形成できる。
これにより得られるエッチングまたは変性の作用機序も第1の発明におけるものと同様である。
【0017】
次に本発明の第3の発明につき説明する。
本発明における第1または第2の発明の光触媒リソグラフィー法により被処理物表面を所定のパターンで変性し、変性部分または非変性部分のみに機能性物質を結合する。例えば、所定パターン部分のみ親水化した後、親水化部分のみに機能性物質を結合することによりパターン状に機能を発揮する表面が得られる。機能性物質としては、例えば色素や蛍光色素(色素付着による顕示、表示デバイスなどへの応用)、触媒や酵素(任意物質の合成や分解)、導電性材料や半導体材料(各種電子デバイスや電池などへの応用)、イオン伝導性材料や酸化還元物質(電池などへの応用)、分子親和性材料やイオン親和性材料(表面濡れ性制御や物質分離など)等を例示できる。また、機能性物質として、物質認識機能を有する化合物を付加することもできる。このような物質認識機能を有する化合物として、DNAまたはその断片(ペアとなるDNAを認識)、抗原(抗体認識)、抗体(抗原認識)、配位子(イオン認識)、クラウンエーテル(イオン認識)、酵素(酵素反応可能な物質)、触媒(反応性物質)などを例示できる。
【0018】
本発明の方法によれば、フォトリソグラフィー法におけるような被処理物表面へのフォトレジスト剤の塗布、光硬化または光分解と溶解性部分の除去、露出部分処理後の残存レジストの除去と言った一連の操作が不要であり、光触媒膜に像を形成させるように紫外線または可視光を照射、あるいは紫外線または可視光を所定のパターンで照射、あるいは光ファイバを用いて紫外線または可視光で被処理物表面にパターンを描けば、レジストを使用することなくエッチングや親水化などの表面変性ができ、所定のパターンでフォトマスクした光触媒膜を有する透明支持体を用いれば、表面を所定のパターンでエッチングあるいは変性された基板等を繰り返し作成することができる。また、所定のパターンで変性した表面の変性部分または非変性部分のみに機能性物質を結合させて、特定の部分のみ機能を発揮させることが可能であり、互いに異なるDNA断片や抗原、抗体、酵素等を同一表面に結合させれば、DNAチップ、抗原、抗体センサ、酵素センサ等に応用可能である。
【0019】
【実施例】
以下に、実施例を用いて、本発明をさらに詳しく説明する。
(実施例1)
透明支持体としてガラス製基板を用い、この基板の一方の面全面にスピンコート法で光触媒として、二酸化チタンを水とアルコールの混合溶媒に分散させた分散液をコートし、焼結した。別途、表面にオクタデシルトリエトキシシラン(ODS)からなる膜を形成したガラス基板を準備した。厚さ12.5μmのポリイミドフィルムをスペーサとして用い、上からガラス製基板、光触媒層、厚さ12.5μmのスペース、ODS膜、ガラス基板となるように重ね、ガラス基板上にフォトマスクを用いて、ガラス製基板が幅500μmの複数の縞となって露出するようにした。
次いで光触媒を塗布したガラス製基板の裏面側から高圧水銀灯により10mW/cm2の紫外線を1時間照射した。紫外線照射後、ODS膜つきガラス基板を取り外し、ODS膜面にローダミンG色素をキャストしてローダミンG色素の付着状況を蛍光顕微鏡で観察したところ、ガラス製基板が露出した部分にあたるODS膜部分のみに縞状に付着しており、ODSが疎水性であり、ローダミンG色素が親水性であることから、この部分のみのODSが分解されて、縞状に親水性領域が形成されていた。
これにより、本発明の方法で被処理物表面をパターン状に変性でき、さらに蛍光色素により機能化できることがわかった。
【0020】
(実施例2)
コア径50μmの石英製グレーデッドインデックス光ファイバの一方の先端に実施例1で用いたと同様の混合溶媒分散液を用いて光触媒層を形成させた。
別途、表面にODSからなる膜を形成したガラス基板を準備した。光ファイバ先端の光触媒層をこのODS膜から20μm離れた位置におき、この光ファイバを文字の形状となるように束ね、光ファイバの他端から10mW/cm2の紫外線を1時間照射した。紫外線照射後、ガラス基板のODS膜面にローダミンG色素をキャストしてローダミンG色素の付着状況を蛍光顕微鏡で観察したところ、描いた文字部分にのみ蛍光色素が付着して、描いた文字を読みとることができた。
【0021】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、フォトリソグラフィー法におけるような被処理物表面へのフォトレジスト剤の塗布、光硬化または光分解と溶解性部分の除去、露出部分処理後の残存レジストの除去と言った一連の操作が不要であり、レジストの部分溶解処理後のレジスト除去により被処理物表面を傷める心配がないという特徴を有する。
また、光触媒膜に像を形成させるように紫外線または可視光を照射、あるいは紫外線または可視光を所定のパターンで照射、あるいは光ファイバを用いて紫外線または可視光で被処理物表面にパターンを描けば、一切、レジストを使用することなくエッチングや親水化などの表面変性ができ、所定のパターンでフォトマスクした光触媒膜を有する透明支持体を用いれば、紫外線や可視光を全面に照射するだけで、表面を所定のパターンでエッチングあるいは変性された基板等を繰り返し作成することができる。
また、所定のパターンで変性した表面の変性部分または非変性部分のみに機能性物質を結合させて、特定の部分のみ機能を発揮させることが可能であり、互いに異なるDNA断片や抗原、抗体、酵素等を同一表面に結合させれば、DNAチップ、抗原、抗体センサ、酵素センサ等に応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マスクを設けた支持体を用いた処理例を示す図である。
【図2】 所定のパターン状の光触媒層を有する支持体を用いた処理例を示す図である。
【図3】 所定のパターン状の支持体を用いた処理例を示す図である。
【図4】 光ファイバを用いた処理例を示す図である。
【符号の説明】
1:透明支持体、 2:光触媒層、 3:マスク、 4:紫外線または可視光、
5:活性種、 6:被処理物、 7:光触媒層と被処理物の間の空間、
8:被処理物表面のエッチング部分または変性部分 9:光ファイバ

Claims (5)

  1. 一方の面に光触媒層を有する板状透明支持体を、該支持体の光触媒層側を被処理物側に向けて、3mm以下の間隔をあけて被処理物に対峙させ、支持体の他方の面側に紫外線または可視光を照射して、光触媒反応により活性種を生成させ、この活性種により被処理物表面を所定のパターンでエッチングまたは変性する光触媒リソグラフィー法であって、透明支持体が所定のパターン形状の板であることを特徴とする光触媒リソグラフィー法。
  2. 1本または複数本の光ファイバの一方の先端に設けた光触媒層を3mm以下の間隔をあけて被処理物に対峙させつつ、光ファイバの他方の端から紫外線または可視光を入光して光触媒反応により活性種を生成させ、この活性種により被処理物表面を所定のパターンでエッチングまたは変性することを特徴とする光触媒リソグラフィー法。
  3. 光触媒がチタン系光触媒であることを特徴とする請求項1乃至に記載の光触媒リソグラフィー法。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の光触媒リソグラフィー法により被処理物表面を所定のパターンで変性し、変性部分または非変性部分のみに機能性物質を結合することを特徴とする機能性物質導入方法。
  5. 機能性物質がDNAまたはその断片、抗原、抗体、酵素、クラウンエーテル、触媒、色素、蛍光色素、導電性材料、半導体材料、イオン伝導性材料、酸化還元物質、配位子、分子親和性材料、イオン親和性材料から選ばれる1つである請求項記載の機能性物質導入方法。
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