JP4088277B2 - ガスセンサ及びガス検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスセンサ及びガス検出装置に関するものである。
この種のガスセンサとしては、検知対象であるメタン等の可燃性ガスのガス濃度に応じて電気抵抗の変化する金属酸化物半導体を感ガス体に用いたものが従来より提供されている(例えば特許文献1参照)。
図7は従来のガスセンサAの構造を模式的に示した断面図であり、金属酸化物半導体よりなる感ガス体1は、樹脂製のベース2にインサート成形により貫設された3本の端子3に保持され、この感ガス体1を覆うようにしてベース2の上面側に金属キャップ6が被着されている。また金属キャップ6には、水素ガス、アルコール蒸気などの妨害ガスやシリコン蒸気、水蒸気などの被毒ガスを吸着させるためのフィルタ12を保持したフィルタキャップ7が被着されている。
金属キャップ6は天井部の中央にガス流入口8を有し、このガス流入口8にはステンレス製の金網9が取着されており、金網9を通して感ガス体1にガスが導入されるようになっている。またフィルタキャップ7は円筒状の合成樹脂成型品からなり、軸方向の一端側には外部と内部とを連通する通気孔10が形成され、他端側の開口部を塞ぐようにして金属キャップ6を被着したベース2がガス流入口8側から嵌着されている。フィルタキャップ7の通気孔10にはステンレス製の金網11が取着されており、この通気孔10とガス流入口8との間のガス流路にフィルタ12が配置されている。
而して、外部から通気孔10とフィルタ12とガス流入口8とを通して金属キャップ6の内部に空気が流入すると、空気中の検知対象ガスのガス濃度に応じて感ガス体1の電気抵抗が変化するので、感ガス体1の電気抵抗の変化から検知対象ガスのガス濃度を検出することができる。また空気中に含まれる妨害ガスや被毒ガスは、フィルタキャップ7に取り付けられたフィルタ12によって吸着されるので、妨害ガスによる検出誤差を低減したり、被毒ガスがセンサ特性の長期安定性に与える影響を低減することができる。
このようなガスセンサAは例えば家庭用のガス漏れ警報器に用いられており、図8に警報器の筐体へのガスセンサAの取付構造を示す。ガス漏れ警報器の筐体40は、前面の一部が開口した箱状のケース40aと、ケース40aの開口部を閉塞するカバー40bとで構成され、ケース40aの内部にはプリント配線板よりなる回路基板41が収納されている。回路基板41にはガスセンサAのセンサ出力をもとに警報を発する警報回路が形成されており、ケース40aの開口部に臨む位置にガスセンサAが実装されている。そして、カバー40bには、ガスの流路がく字状に曲がった複数の通気窓42が貫設されており、この通気窓42を通して筐体40内部に流入した外気が、ガスセンサAの通気孔10、フィルタ12、ガス流入口8を通って感ガス体1に到達し、外気に含まれる検知対象ガスのガス濃度に応じて感ガス体1の電気抵抗が変化する。なお、図8中の矢印Dは外気の流入経路を示している。
ところで、ガス漏れ警報器では警報動作が正常に行われるか否かを点検する必要があり、点検時にはカバー40bに設けられた点検孔43から筐体40内に点検ガス(例えばライターガス(ブタン)やアルコールガスなど)を噴射し、点検ガスを感ガス体1まで到達させて、反応を起こさせ、警報回路が正常に作動するか否かを確認していた。
しかしながら、上記構成のガスセンサではフィルタキャップ7内に通気孔10に臨ませてフィルタ12を配置しているので、通気孔10を通してフィルタキャップ7内に点検ガスを注入しようとしても、点検ガスがフィルタ12に吸着されるため、フィルタキャップ7の周面においてフィルタ12とガス流入口8との間の位置に通気孔10よりも開口面積の小さい点検ガス導入孔24(例えば孔径が1.0mm)を貫設し、この点検ガス導入孔24を通してフィルタキャップ7内に点検ガスを噴射させていた(図7中の矢印は点検ガスの注入経路を示す)。すなわち、警報器の動作確認を行う際は、図8に矢印Eで示すように筐体40前面のカバー40bに設けた点検孔43から点検ガスを注入すると、筐体40内部のガス流路44を通ってフィルタキャップ7の周面に設けた点検ガス導入孔24まで点検ガスが導入されるので、点検ガス導入孔24を通過した点検ガスが感ガス体1まで到達して、感ガス体1が点検ガスに反応し、点検ガスによる動作確認が行われる。
このように従来のガスセンサAでは、点検ガスを内部に導入するためにフィルタキャップ7の周面に点検ガス導入孔24を穿設したため、この点検ガス導入孔24を通って自然拡散により妨害ガスや被毒ガスが流入してくる可能性があり、妨害ガスによって検出誤差が大きくなったり、被毒ガスによってセンサ特性が長期的に変動する傾向が見られた。
そこで、本発明者らはフィルタキャップ7の周面に点検ガス導入孔24を形成するのではなく、フィルタキャップ7の開口部から、フィルタキャップ7の内周面と金属キャップ6の外周面との間に点検ガス導入孔24の全長に比べて流路が十分長い微少な隙間を設け、この隙間によりガス流入口8に点検ガスを導入する点検ガス導入路を構成したガスセンサを提案しており、点検ガス導入孔24が形成されている場合に比べてフィルタキャップ7の気密度が高まり、上記の点検ガス導入路を通って噴出圧入された点検ガスのみが感ガス体1まで到達するから、妨害ガスや被毒ガスによる悪影響を低減することができた。
特開平7−121787号公報
ところで、上述のガスセンサを用いる警報器の動作確認を行う際は、筐体40前面のカバー40bに設けた点検孔43から注入された点検ガスを、筐体40内部のガス流路44を通過させ、回路基板41の表面に沿ってフィルタキャップ7の底部(開口部)に導き、フィルタキャップ7の内周面と金属キャップ6の外周面との間の隙間(点検ガス導入路)を通してガス流入口8まで点検ガスを導入するのであるが、回路基板41の表面に沿って流れる点検ガスがフィルタキャップ7の周面に当たった場合、点検ガスの一部はフィルタキャップ7の底部と回路基板41との間の隙間を通って点検ガス導入路に流入するものの、点検ガスの大部分はフィルタキャップ7の周面に沿ってフィルタキャップ7の外側を流れるため、僅かな量の点検ガスしか感ガス体1に到達することができず、感ガス体1や警報回路は正常に動作しているにも関わらず発報しなくなる可能性があり、点検作業を確実に行うことができないという問題があった。
また、ガスセンサAを収納する筐体40の製造上の寸法ばらつきによって、ガス流路44とフィルタキャップ7の開口部との相対的な位置関係がずれると、点検ガス導入路を通って内部に流入する点検ガスがさらに減少し、点検ガスによる点検作業が確実に行えない可能性もあった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、点検ガスによる点検作業を確実に行えるガスセンサ及びガス検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、検知対象ガスのガス濃度を電気的な信号に変換するための感ガス体と、感ガス体に埋設固定された複数の検出電極と、軸方向の一端側にガス流入口が形成されるとともに、各検出電極に電気的に接続された端子が軸方向の他端側から突出する筒状の収納容器と、軸方向の一端側の開口部を塞ぐようにして収納容器がそのガス流入口側から内部に嵌入されるとともに、他端側にガス流入口と外部とを連通する通気孔が形成された筒状のカバーと、通気孔とガス流入口との間のガス流路に設けられて妨害ガスおよび被毒ガスを吸着するフィルタとを備え、カバーの開口部から、カバーの内周面と収納容器の外周面との間にできる微少隙間を通ってガス流入口に点検ガスを導入する点検ガス導入路を設けたガスセンサにおいて、カバーの開口部側の周面に切欠を形成し、当該切欠の周りの周面から径方向の外側に向かって点検ガスを切欠に導くガイド壁を突設したことを特徴とする。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、収納容器の底面を、カバーの開口縁よりも内側に凹没させたことを特徴とする。
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、カバーの開口部から収納容器の底面までの距離を切欠の深さよりも短い距離としたことを特徴とする。
請求項4の発明では、請求項1乃至3の何れか1つに記載のガスセンサと、ガスセンサの出力信号から検知対象ガスのガス濃度を検出する検出回路部とを備えて成ることを特徴とする。
請求項1の発明に係るガスセンサでは、収納容器の一端側から突出する端子を基板に接続した場合、カバーの開口部が基板と対向し、基板とカバーの開口縁との間の隙間を通って点検ガス導入路に点検ガスが導入されることになるが、請求項1の発明によれば、カバーの開口部側の周面に切欠を形成し、この切欠の周りの周面から径方向の外側に向かって点検ガスを切欠に導くガイド壁を突設しているので、基板の表面に沿って流れてきた点検ガスを切欠の周りの周面に形成したガイド壁で切欠に集め、この切欠を通してカバーの内側に入った点検ガスを点検ガス導入路に流入させることができるから、点検ガス導入路に流入せずに拡散する無駄な点検ガスを減らして、少量の点検ガスでも確実に点検作業を行えるという効果がある。また、このガスセンサをガス漏れ警報器に用いる場合にガスセンサを収納する筐体の製造上の寸法ばらつきによって、筐体内部に形成した点検ガスのガス流路とカバーの周面に形成した切欠の位置が多少ずれたとしても、ガイド壁によって切欠からそれた点検ガスを切欠に集めることができるから、切欠に導入される点検ガスの量を増やして確実に点検作業を行うことができるという効果もある。
請求項2の発明によれば、収納容器の底面を、カバーの開口縁よりも内側に凹没させているので、ガスセンサを実装した基板と収納容器の底面とカバーの周面とで囲まれる空間を形成でき、この空間に切欠を通してカバー内部に流入した点検ガスを一旦溜めた後、カバーの内周面と収納容器の外周面との間の微少隙間からなる点検ガス導入路を通してガス流入口まで点検ガスを導入することができるから、流入してきた点検ガスを逃がすことなく、点検ガス導入路に導くことができ、少量の点検ガスでも確実に点検作業を行えるという効果がある。
請求項3の発明によれば、収納容器の一部を切欠に臨ませることができ、切欠を通してカバー内部に流入した点検ガスが切欠に臨む収納容器の部位に当たることで、点検ガスの流れる方向が変わって、カバーの内周面と収納容器の外周面との間の微少隙間からなる点検ガス導入路に点検ガスが入り込みやすくなるから、少量の点検ガスでも確実に点検作業を行えるという効果がある。
請求項4の発明によれば、請求項1乃至3の何れか1つのガスセンサを用いることで、、ガスセンサおよび検出回路の動作点検を確実に行えるガス検出装置を実現できる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本実施形態のガスセンサAは、図2及び図3に示すように樹脂製のベース2、ベース2にインサート成形により埋設固定された3本の端子3、端子3にヒータ兼用電極4および中心電極5を介して電気的に接続された感ガス体1、およびベース2に冠着された金属キャップ6からなるセンサ本体Bと、このセンサ本体Bの金属キャップ6に被着されたカバーとしてのフィルタキャップ7とを備えている。
感ガス体1は検知対象ガスのガス濃度を電気的な信号に変換するものであり、例えば検知対象のガスが作用することによって電気抵抗が変化するSnOのような金属酸化物半導体により楕円球状に形成されており、この感ガス体1の内部にはコイル状の白金からなるヒータ兼用電極4が埋設されるとともに、ヒータ兼用電極4のコイル部分の中心を貫通するようにして白金からなる中心電極5が埋設されている。ここで、ヒータ兼用電極4に高低2段階の電力を交互に印加することによって、感ガス体1の温度を高低2段階に間欠的に加熱することができ、その時の電極4,5間の電圧値より感ガス体1の電気抵抗を求め、この抵抗値から感ガス体1の高温時には例えばメタンガスやプロパンガスなどの可燃性ガスを検出し、低温時には例えば一酸化炭素を検出するのである。
ベース2はPBTなどの合成樹脂により円板状に形成されており、このベース2を厚み方向に貫通するようにして3本の端子3が一列に埋設固定されている。そして、中央の端子3の上側部に中心電極5の一端が電気的に接続され、両側の端子3の上側部にコイル状のヒータ兼用電極4の両端がそれぞれ電気的に接続されている。
金属キャップ6は軸方向の一端側が開口した有底円筒状であって、天井部を為す底部の中央には内部と外部とを連通するガス流入口8が形成されており、感ガス体1を覆うようにしてベース2の感ガス体1側に冠着されている。金属キャップ6の天井部に設けたガス流入口8には、防爆性能を確保するために例えばステンレス製の100メッシュの金網9が二重に固着されており、この金網9を通して外部(フィルタキャップ7の内部空間)から感ガス体1にガスが導入されるのである。なおベース2の周面と金属キャップ6の内周面とは高気密に接合されており、ガス流入口8のみを通してガスが導入されるようになっている。ここに、ベース2と金属キャップ6とで感ガス体1を収納する収納容器23が構成される。
フィルタキャップ7は合成樹脂により円筒状に形成されており、軸方向の一端側の開口部からガス流入口8側を先頭にしてセンサ本体Bが嵌着され、このセンサ本体Bによってフィルタキャップ7の開口部が閉塞されている。またフィルタキャップ7の他端側の端面(天井部)にはガス流入口8と外部とを連通する通気孔10が貫設されている。またフィルタキャップ7の一端側の開口縁には、開口縁の一部を天井部側に窪ませることによって切欠19が形成されており、この切欠19に対して円周方向の両側部にはフィルタキャップ7の周面から径方向の外側に向かってガイド壁20,20が突出している。
またフィルタキャップ7の内部には、開口部から例えばステンレス製の100メッシュの金網11を挿入して、フィルタキャップ7の底部(天井部)に接着などの方法で固定した後、開口部から粒状の活性炭からなる吸着材(フィルタ)12を充填し、さらに円環状の合成樹脂成型品からなる押さえ部材14を開口部から挿入して、押さえ部材14の周面に円周方向に沿って形成された凹溝15とフィルタキャップ7の内周面に円周方向に沿って形成された突条16とを係合させることで、フィルタキャップ7の筒内に押さえ部材14を固定する。押さえ部材14の上側面(フィルタキャップ7の天井部側の面)には、例えばステンレス製の100メッシュの金網13が予め固着されており、押さえ部材14をフィルタキャップ7の筒内に挿入すると、2枚の金網11,13の間に吸着材12が保持される。ここに、この吸着材12の層から水素ガス、アルコール蒸気などの妨害ガスやシリコン蒸気、水蒸気などの被毒ガスを吸着させるためのフィルタが構成されている。尚、2枚の金網11,13はフィルタキャップ7の内周面の径よりもやや外径の小さい円板状に形成され、各々の網の孔径は吸着材12の粒径よりも小さい孔径となっている。
なお、押さえ部材14の中央には、図4(a)(b)に示すように押さえ部材14を厚み方向に貫通してガス流入口8と通気孔10の間を連通する連通孔17が形成されており、フィルタキャップ7の通気孔10から流入したガスは金網11→吸着材12→金網13→押さえ部材14の連通孔17を通して金属キャップ6のガス流入口8に導入されるようになっている。また押さえ部材14の下側面(金属キャップ6との対向面)には、深さが約0.1mmの複数の凹溝18が放射状に形成されている。各凹溝18は金属キャップ6の外周面側からガス流入口8側に向かって延びており、これらの凹溝18によって金属キャップ6の対向面との間にガスを導通させる導通路が形成される。
以上のような構成のガスセンサの製造方法を以下に説明する。先ず、3本の端子3をインサート成形によりベース2と同時成形した後、各端子3の先端にコイル状のヒータ兼用電極4および中心電極5を溶接或いはろう付けにより取り付ける。次にPd,Ptなどの触媒を添加した酸化錫の粉体に溶媒を加えてペースト状にしたものを電極4,5に塗布し、両電極4,5を内部に埋設した楕円球状の感ガス体1を形成して、約600℃で燒結させた後、感ガス体1の機械的強度を上げるためにシリカ系バインダーを塗布し、再び約600℃で焼成する。そして、感ガス体1を覆うようにしてベース2の上面側に金属キャップ6を嵌着し、金属キャップ6をかしめることによってベース2に固定して、センサ本体Bの組立を完了する。
次にフィルタキャップ7の天井部を下向きにした状態で、フィルタキャップ7の内部に金網11を挿入して、この金網11をフィルタキャップ7の天井部に設けた通気孔10の周部に接着固着することで、通気孔10を塞いだ後、フィルタキャップ7の開口部から粒状の吸着材12を詰め込む。次に、片方の面に金網13が固着された押さえ部材14を、金網13側を下向きにしてフィルタキャップ7の内部に圧入し、押さえ部材14の凹溝15をフィルタキャップ7の内周面に形成した突条16と凹凸係止させることで、押さえ部材14をフィルタキャップ7の内部に固定して、フィルタキャップ7の天井部に固着された金網11と、押さえ部材14に固着された金網13との間に粒状の吸着材12を保持させる。この状態で、フィルタキャップ7の開口部からガス流入口8側を先頭にしてセンサ本体Bを嵌入し、圧入或いは接着などの方法でセンサ本体Bをフィルタキャップ7に固定する。ここで、金属キャップ6の天井面が押さえ部材14と当接するまで、センサ本体Bをフィルタキャップ7の内部に挿入すると、ベース2の底面とフィルタキャップ7の開口側の端部との間に空間21が形成されるようになっている。
ここで、本実施形態では金属キャップ6の外周面とフィルタキャップ7の内周面との間にできる微少隙間から点検ガス導入路22を構成しており、この点検ガス導入路22の大きさは金属キャップ6の外周面の寸法公差とフィルタキャップ7の内周面の寸法公差とで決まるから、従来のガスセンサのようにフィルタキャップ7の周面に孔径の小さい点検ガス導入孔を貫設する場合に比べてガス導入路を容易に形成することができる。しかも点検ガス導入路22の全長はセンサ本体Bの高さ寸法(ベース2の底面から金属キャップ6の天井面までの距離)と略同じ長さになり、充分距離が長いので、ガスセンサAの気密性を従来のものよりも高めることができる。したがって、図7に示す構造のガスセンサに比べてガス導入路から自然拡散で流入する妨害ガスや被毒ガスが低減され、妨害ガスによる検出誤差の増加や、被毒ガスによるセンサ特性の長期安定性の悪化を抑制することができる。
ところで、本実施形態のガスセンサAは例えば家庭用のガス漏れ警報器に用いられ、図1に示すように警報器の筐体40に収納された回路基板41にガスセンサAを実装してある。警報器の筐体40は、前面の一部が開口した箱状のケース40aと、ケース40aの開口部を閉塞するカバー40bとで構成され、ケース40aの内部にはプリント配線板よりなる回路基板41が収納されている。回路基板41にはガスセンサAのセンサ出力をもとに警報を発する警報回路が形成されており、ケース40aの開口部に臨む位置にガスセンサAが実装されている。そして、カバー40bには、ガスの流路がく字状に曲がった複数の通気窓42が貫設されており、この通気窓42を通して筐体40内部に流入した外気が、ガスセンサAの通気孔10、フィルタ12、ガス流入口8を通って感ガス体1に到達し、外気に含まれる検知対象ガスのガス濃度に応じて感ガス体1の電気抵抗が変化する。
また筐体40前面のカバー40bには点検ガスを噴出圧入するための点検孔43が設けてあり、点検孔43から噴出圧入された点検ガスは筐体40内部のガス流路45を通ってフィルタキャップ7の底部側、すなわちフィルタキャップ7の開口部側に導かれる。ガスセンサAは、フィルタキャップ7の開口部側の周面に形成した切欠19がガス流路45の出口に対向するように配置されており、ガス流路45を通過してきた点検ガスは切欠19に導入される。この時、ガス流路45を通って切欠19に導かれた点検ガスは切欠19に対して正面から流れ込み(図2(c)及び図5に点検ガスの流れを矢印で示す)、この切欠19を通してフィルタキャップ7とベース2底面と基板41とで囲まれる空間21に流入し、この空間21内に一旦溜められる。またフィルタキャップ7の周面には、切欠19に対して円周方向の両側部から径方向の外側に向かってガイド壁20,20が突設されているので、フィルタキャップ7の周面に沿って図2(c)中の右側へ流出する点検ガスの一部がガイド壁20,20に当たって偏向して、切欠19に集められ、切欠19を通して空間21内に流入する。そして、空間21内に一旦溜められた点検ガスは、金属キャップ6の外周面とフィルタキャップ7の内周面との間にできる隙間(点検ガス導入路22)を通して図2(a)中の上側に流れて(図1に点検ガスが流れる経路を矢印で示す。尚実際には隙間22は環状断面を有する微少な間隔であるが本図ではこれを強調して図示してある。)、押さえ部材14の下側面(金属キャップ6との対向面)に当たり、押さえ部材14の下側面に形成された凹溝18を経て金属キャップ6のガス流入口8に導かれるので、ガス流入口8に取着された金網9を通過して金属キャップ6内に流入する。したがって、点検ガスは吸着材12中を通過することなく、上記の点検ガス導入路22を通過させることで感ガス体1まで導入されるので、点検ガスが吸着材に吸着されることはなく、点検ガスによる動作確認を確実に行うことができる。
このように本実施形態では、フィルタキャップ7の開口部側の周面に切欠19を形成し、この切欠19の周りの周面から径方向の外側に向かって点検ガスを切欠19に導くガイド壁20を突設しているので、基板41の表面に沿って流れてきた点検ガスを切欠19の周りに形成したガイド壁20で切欠19に集め、この切欠19を通してフィルタキャップ7の内側に入った点検ガスを点検ガス導入路22に流入させることができるから、点検ガス導入路22に流入せずに拡散する無駄な点検ガスを減らして、少量の点検ガスでも確実に点検作業を行える。また収納容器23の底面(すなわちベース2の底面)を、フィルタキャップ7の開口縁よりも内側に凹没させているので、ガスセンサAを実装した基板41とベース2底面とフィルタキャップ7の周面とで囲まれる空間21を形成でき、この空間21に切欠19を通して流入した点検ガスを一旦溜めた後、フィルタキャップ7の内周面と金属キャップ6の外周面との間の点検ガス導入路22に流入させているから、点検ガス導入路22を通過できる流量が少ないために点検ガス導入路22に流入する前に外へ逃げてしまう点検ガスを減らすことができ、点検ガス導入路22の入口まできた点検ガスを逃がすことなく確実に点検ガス導入路22に流入させることができる。また更に、フィルタキャップ7の開口縁から収納容器23の底面(つまりベース2の底面)までの距離を、切欠19の深さ(軸方向に沿った長さ寸法)よりも短い距離としてあるので、収納容器23の一部を切欠19内に臨ませることができ、切欠19からフィルタキャップ7内部に流入したガスが収納容器23の外周面に当たることでガスの流れが変わり、金属キャップ6の外周面とフィルタキャップ7の内周面との間の点検ガス導入路22に流れ込みやすくなる。また、筐体40の製造上の寸法ばらつきによって、筐体40内部に形成したガス流路45とフィルタキャップ7の周面に形成した切欠19の位置が多少ずれたとしても、ガイド壁20,20によって切欠19からそれた点検ガスを切欠19に集めることができるから、切欠19に導入される点検ガスの量を増やして確実に点検作業を行うことができる。
尚、本実施形態ではメタン等の可燃性ガスや一酸化炭素を検知対象とするガスセンサを例に説明を行ったが、検知対象ガスを上記のガスに限定する趣旨のものではなく、Hなどを検知対象とするガスセンサでも良いことは言うまでもない。
また本実施形態では金属酸化物半導体よりなる感ガス体を例に説明を行ったが、感ガス体を金属酸化物半導体に限定する趣旨のものではなく、感ガス体に接触燃焼式のセンサや電気化学式のセンサを用いても良いことは言うまでもない。
(実施形態2)
以下に実施形態1で説明したガスセンサを用いるガス検出装置の一実施形態を図6に基づいて説明する。このガス検出装置は、ガスセンサAを用いて検知対象ガス(例えばメタンガスやプロパンガスなどの可燃性ガス、或いは、一酸化炭素)のガス濃度を検出し、検出濃度が所定の閾値を超えると発報するガス警報器であり、上述のガスセンサAと、ガスセンサAの電極4,5間の電圧値、すなわち感ガス体1の電気抵抗から検知対象ガスのガス濃度を検出し、検出濃度が所定のしきい値を超えると報知信号を出力する検出回路50と、検出回路50から報知信号が入力されると音や光で警報を発するとともに、外部の機器に発報信号を出力する出力回路51とを備えている。
このガス検出装置Bは、ガスセンサAや、検出回路50および出力回路51を構成する回路部品を実装した回路基板(図示せず)を器体(図示せず)の内部に収納してあり、器体に設けた点検孔から器体の内部に点検ガスを噴射することによって、ガスセンサAや検出回路50や出力回路51の動作点検を行っており、ガスセンサAは実施形態1で説明したものを用いているので、少量の点検ガスでも点検ガスによる動作確認を確実に行うことができる。
なお、本実施形態では実施形態1で説明したガスセンサAをガス警報器に適用した形態について説明を行ったが、ガス検出装置をガス警報器に限定する趣旨のものではなく、ガスセンサAの検出結果に基づいて空気の清浄能力を制御する空気清浄器などに実施形態1のガスセンサAを適用しても良いことは言うまでもない。
本実施形態のガスセンサをガス漏れ警報器の筐体に納装した状態を模式的に示した断面図である。 同上を示し、(a)は一部破断せる正面図、(b)は左側から見た側面図、(c)は下面図である。 同上の一部破断せる上面図である。 同上に用いるスペーサを示し、(a)は正面図、(b)は一部破断せる側面図である。 同上の点検ガスの流れを説明する説明図である。 同上を用いるガス検出装置のブロック図である。 従来のガスセンサの構造を模式的に示した断面図である。 同上をガス漏れ警報器の筐体に納装した状態を模式的に示した断面図である。
符号の説明
A ガスセンサ
1 感ガス体
7 フィルタキャップ
8 ガス流入口
10 通気孔
12 吸着材
19 切欠
20 ガイド壁
22 隙間
23 収納容器

Claims (4)

  1. 検知対象ガスのガス濃度を電気的な信号に変換するための感ガス体と、
    前記感ガス体に埋設固定された複数の検出電極と、
    内部に前記感ガス体を収納し、軸方向の一端側にガス流入口が形成されるとともに、前記各検出電極に電気的に接続された端子が軸方向の他端側から突出する筒状の収納容器と、
    軸方向の一端側の開口部を塞ぐようにして前記収納容器がそのガス流入口側から内部に嵌入されるとともに、他端側に前記ガス流入口と外部とを連通する通気孔が形成された筒状のカバーと、
    前記通気孔と前記ガス流入口との間のガス流路に設けられて妨害ガスおよび被毒ガスを吸着するフィルタとを備え、
    前記カバーの開口部から、前記カバーの内周面と前記収納容器の外周面との間にできる微少隙間を通って前記ガス流入口に点検ガスを導入する点検ガス導入路を設けたガスセンサにおいて、
    前記カバーの開口部側の周面に切欠を形成し、当該切欠の周りの周面から径方向の外側に向かって点検ガスを前記切欠に導くガイド壁を突設したことを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記収納容器の底面を、前記カバーの開口縁よりも内側に凹没させたことを特徴とする請求項1記載のガスセンサ。
  3. 前記カバーの開口縁から前記収納容器の底面までの距離を前記切欠の深さよりも短い距離としたことを特徴とする請求項1又は2記載のガスセンサ。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つに記載のガスセンサと、前記ガスセンサの出力信号から検知対象ガスのガス濃度を検出する検出回路部とを備えたガス検出装置。
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