JP4087073B2 - 自発光式道路鋲 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
発明は主に交差点中央等の路面に設置され、電源装置により発光ダイオード等の発光体を発光させて車両運転手や歩行者に警告や視線誘導等を行い、交通事故の防止を図る自発光式道路鋲に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電源装置により発光ダイオード等の発光体を発光させる自発光式道路鋲としては、一般に路面より突出された四角錐台形状の鋲本体の傾斜側面に発光窓が穿設されると共に、該発光窓内に発光ダイオードが外方に向けて取り付けられ、電源装置により発光させた発光ダイオードの光を直接車両運転手等に視認させるようになされているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の如き自発光式道路鋲は、次のような問題があった。すなわち発光ダイオードが、路面より突出された四角錐台形状の鋲本体の傾斜側面に取付られているため、構造上、路面から突出される鋲本体の高さは、発光ダイオードの直径以上の高さが最低限必要であり、通常は20〜30mm程度路面より突出することとなり、車両や歩行者に対しては障害物となっていた。
【0004】
そこで鋲本体の上部に表面が平面状となされた透光体を取付け、その透光体の下部に発光ダイオードをその光軸が斜め上方に向くように配置すると共に、この発光体に対向して透光体に入射面を形成し、前記入射面より入射された発光ダイオードの光が、透光体を通ってその平面状となされた表面から出射されるようになされたものがある。この自発光式道路鋲では発光ダイオードを透光体の下部に配置しているので、前者のように発光ダイオードの直径以上の高さを突出させる必要がなくなり、路面よりの突出を抑えることができる。
【0005】
しかしながらこの自発光式道路鋲においては、遠くの車両運転手に視認されるように、透光体より出射される光の仰角を小さくするためには、発光体の光軸の傾斜角度を小さくする必要があるが、所定の傾斜角度以下になると透光体と空気との界面、すなわち透光体の表面で全反射を起こすために、光の仰角を小さくするには限界があった。
【0006】
例えば50m離れた地点において、地上高1.2mに位置する車両運転手の視線角度と出射される光の仰角とを一致させるには、理論的には仰角を約1.37度としなければならない。仰角を約1.37度とするには、透光体にボリカーボネートを使用した場合、その屈折率は1.58であるので、39度の入射角で入射させねばないないが、ボリカーボネートでの空気に対する臨界角は39.3度であるために、入射角はほぼ臨界角付近となる。従って仰角をこれ以上に小さくするには問題があり、また発光体の光は光軸を中心として放射状に拡がっているために、仰角を約1.37度付近で出射させようとすると一部の光は臨界角以上となって表面で全反射を起こし、出射される光量が少なくなって視認性が低下すると言った問題もある。
【0007】
かかる全反射を抑え且つ出射される光の仰角を小さくするために、透光体の平面状表面を僅か路面より突出させると共にその突出側面を発光体の光軸に対して傾斜する発光面とし、その発光面より発光体の光を放出させるようにした自発光式道路鋲もある。この自発光式道路鋲では、発光面は平面状ではなく傾斜状であるために、その傾斜角度だけ入射角が小さくなって全反射を防ぐことができる。しかしながら透光体の表面が平面状であるために、この上を乗り上げる車両や歩行者に対してはスリップしやすく、特に雨天時においてこの上を二輪車が乗り上げた場合は、スリップして転倒する危険性がある。
【0008】
そこで本発明は、上記の如き問題点を解決し、路面よりの突出を抑えることができ、また発光体の光を透光体より効率よく出射させて視認性を高めると共に放出される光の仰角を小さくでき、しかもその上を車両や歩行者が乗り上げてもスリップしにくい自発光式道路鋲を提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。すなわち本発明に係る自発光式道路鋲は、路面に埋設された鋲本体の上部に透光体が取付けられると共に透光体の下部に電源装置により発光される発光体が取付けられ、透光体は路面とほぼ面一となるように埋設される透光性を有する平面状表面の中央部に、四側面を傾斜させ且つ上面が平滑な透光性を有する台形山形状の凸部が一体的に形成され、その凸部の傾斜側面が発光面となされ、且つ発光面の背面下方に光軸を水平に配置された発光体と対向して入射面が形成され、入射面より透光体内に入射された発光体の光が前記発光面より下方に屈折されて外部に放出されるようになされたことを特徴とするものである。
【0010】
本発明によれば、鋲本体の上部に透光体を取付けると共に、透光体の平面状表面に形成された傾斜側面を発光面とし、透光体の下部に光軸を水平にして配置した発光体の光を前記発光面より下方に屈折させて外部に放出させるようにしている。従って発光面は傾斜状となされているので、その傾斜角度だけ入射角が小さくなり、発光体の光を入射面で全反射させることなく透光体の発光面から効率よく出射させて視認性を高めると共に、放出される光の仰角を小さくすることができる。
【0011】
また前記透光体は、平面状表面が路面とほぼ面一となるように埋設され、その表面の中央部が台形状に突出された傾斜面が発光面となっているだけなので、路面よりの突出を最小限抑えることができる。また、冬季除雪の際にグレーダーの刃先を引っかけて壊してしまうことがない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の一形態を図面に基づき具体的に説明する。まず図1は請求項1に記載された本発明の実施の一形態を示す平面図、図2は図1の断面図である。
【0013】
図面において、1は路面Gに埋設された鋲本体、2は前記鋲本体1の上部に取付けられた透光体、3は前記透光体2の下部に配置された任意数の発光体、4は発光体3を発光させるための電源装置である。
【0014】
鋲本体1は路面Gに埋設されるため、通常、強度、耐蝕性及び成型性に優れたアルミニウムダイカスト等の金属で作製される。透光体2は、その上を車両等が乗り上げても破損しないように、また発光体3の光が透過されるように、耐衝撃性、耐擦傷性、耐候性等に優れた硬質の透明ガラスやポリカーボネート、アクリル樹脂等の如き透光性を有する合成樹脂等から一般に作製されるものである。
【0015】
発光体3は、発光ダイオード、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、陰極管、エレクトロルミネッセンス、キセノンランプ等が適宜使用されるが、一般には指向性が強く且つ高輝度の発光ダイオードが好適に使用される。また発光ダイオードが使用される他の理由は、発光ダイオードを発光させるに必要な電源電圧は直流30ボルト以下の低圧であり、かかる低圧では人体への影響は少なく、また電気設備技術基準により専門家なしで電源埋設工事が容易且つ可能であるためである。従って、本形態では発光体3として発光ダイオードが使用され、電源装置4としては直流低圧の使用から、太陽電池41が使用されている。すなわち本形態では地中に埋設された鋲本体1内に、透光体2の下面中央部に太陽電池41が納められ、透光体2から入射される昼間の太陽光線により太陽電池41に電力を発生させている。そして太陽電池41下方には該太陽電池41の発生電力を蓄える蓄電装置42、その他発光体3の発光を制御するコントローラー43等が適宜納められ、電力が太陽電池41から直接、または蓄電装置42から供給されると共に、コントローラー43により適宜制御されて発光体3が昼夜、または夜間のみ点灯または点滅するようになされている。なお勿論商用電源の使用も可能である。
【0016】
前記発光体3と透光体2との関係をさらに説明すると、発光体3は透光体2の左右下部に光軸31を水平にしてそれぞれ内側に向けて配置されている。透光体2は、鋲本体1の上部に取付られた状態で、路面Gとほぼ面一になるように埋設される平面状表面21のほぼ中央部に上面平滑な台形山形状の凸部22が形成されて、その凸部22の四側面がそれぞれ傾斜して発光面23となされ、且つ各発光面23の背面下方には発光体3と対向してそれぞれ入射面24が形成されている。
【0017】
前記入射面24は、発光体3の光軸31に対して傾斜状に設けられ、水平方向に放射された発光体3の光Lが、空気との界面である入射面24で屈折されて斜め上向きの光Lとなって入射面24より透光体2内に入射され、対向する発光面23より外部に放出されるようになされている。なお外部に放出される際、発光体3の光Lは空気との界面である発光面23で下方に屈折され、小さな仰角αとなって放出される。前記入射面24及び発光面23における光Lの屈折角は透光体2を形成する材料の屈折率によって定まるが、発光体3の光軸31に対する入射面24の傾斜角は、発光体3の光Lが入射面24により上方に屈折されて発光面23に到達するように設定する必要があり、また発光面23の傾斜角度は、所定の仰角αで発光面23より放出されるように、発光面23に到達した際における光Lの傾斜角度に応じて適宜設定される。
【0018】
発光面23から放出される光Lの仰角αは、特に限定されるものではないが、50m以上離れた車両運転手から見た場合の視線角度と略一致して効果的に視認されるように、ほぼ1〜5度程度とできるだけ小さくするのが好ましい。
【0019】
なお上記形態においては、凸部22を形成する4個の傾斜側面がそれぞれ発光面23となされ、且つ各発光面23の背面下方にそれぞれ設けられた入射面24に、それぞれ発光体3が光軸に対して水平に配置されて、発光体3の光Lが4方向に放出されるようになされているが、例えばT字路等の中央に設置される場合には凸部22を形成するいずれか一個の傾斜側面のみが発光面23となされないように、透光体の背面下方に形成される発光体3を取り除いて光Lが放出されないようになされてもよい。
【0020】
また本形態では鋲本体1と透光体2とが別体で形成され、鋲本体1で透光体2を強度的に保護すると共に鋲本体1により路面Gへの取付を確実且つ容易にしているが、強度的に可能であれば、鋲本体1と透光体2とを前記硬質の透明ガラスやポリカーボネートやアクリル樹脂の如き透明の合成樹脂等で一体的に形成してもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、発光面は傾斜状となされているので、その傾斜角度だけ入射角が小さくなり、全反射させることなく発光体の光を透光体の発光面より効率よく出射させるので、視認性が高められると共に放出される光の仰角を小さくすることができる。
【0022】
また前記透光体は、平面状表面が路面とほぼ面一となるように埋設され、その表面の中央部に四側面を傾斜面とする台形山形状突出面が形成されているだけなので、路面よりの突出を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態を示す平面図である。
【図2】 図1の断面図である。
【符号の説明】
1 鋲本体
2 透光体
21 表面
22 凸部
23 発光面
24 入射面
3 発光体
31 光軸
4 電源装置
41 太陽電池
42 蓄電装置
43 コントローラー
G 路面
L 発光体の光
Claims (2)
- 路面に埋設された鋲本体の上部に透光体が取付けられると共に透光体の下部に電源装置により発光される発光体が取付けられ、透光体は路面とほぼ面一となるように埋設される透光性を有する平面状表面の中央部に、四側面を傾斜させ且つ上面が平滑な透光性を有する台形山形状の凸部が一体的に形成され、その凸部の傾斜側面が発光面となされ、且つ発光面の背面下方に光軸を水平に配置された発光体と対向して入射面が形成され、入射面より透光体内に入射された発光体の光が前記発光面より下方に屈折されて外部に放出されるようになされたことを特徴とする自発光式道路鋲。
- 台形山形状を形成する4個の傾斜側面がそれぞれ発光面となされ、各発光面の背面下方に発光体と対向してそれぞれ入射面が形成されたことを特徴とする請求項1記載の自発光式道路鋲。
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