JP4085532B2 - バーコード読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一次元センサから出力された信号を増幅手段によって増幅し、さらに、その信号を変換手段によってディジタル変換し、変換されたディジタル信号を2値化して、光学情報記録面に記録されたバーコードを読み取るバーコード読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学情報記録面に光学情報読取用の光を出射し、その反射光から光学情報記録面にバーコードとして記録された情報を読み取るバーコード読取装置が知られている。このようなバーコード読取装置では、出射した光の反射光をCCDリニアセンサ、C−MOSセンサといった一次元センサで受光し、バーコードのバー配列情報を電気信号として取得する。そして、この電気信号を増幅回路で増幅し、その後、2値化してバーコードとして記録された情報を読み取る。
【0003】
このときバーコード情報を正確に読み取るためには、適切な2値化を行うことが重要である。そして、適切な2値化を行うためには、装置の周囲照度が変化しても増幅回路から出力される信号が適切な振幅を有するように、上述した一次元センサの露光期間や増幅回路の増幅率を調整する必要がある。
【0004】
このため、従来より、露光期間、増幅率を自動調整する技術が種々考えられ実現されている。例えば、増幅回路としてのAGCアンプの出力をローパスフィルタで積分して一定ゲインを掛け、AGCアンプに負帰還をかけることにより増幅率を自動的に調整するという具合である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来は反射光を装置内へ入射させるための読取口を光学情報記録面に密着させバーコードを読み取らせるタイプのバーコード読取装置が主流であったが、近年では、読取口を光学情報記録面からある程度離して読み取らせる、いわゆる「離し読み」タイプのバーコード読取装置が主流となってきた。
【0006】
この後者のようなバーコード読取装置では、前者の装置と比べて、一次元センサの走査範囲が広くなっているのが一般的である。これは、操作者が読取口を光学情報記録面からある程度離してバーコードを読み取るにあたり、バーコードを確実に走査できるようにするためである。したがって、後者のようなバーコード読取装置では、バーコード部分だけでなく、バーコード以外の部分、例えばバーコードラベルの余白部分も走査されることになる。
【0007】
このとき、上述した従来の増幅率の調整手法では、増幅回路からの出力を一律に用い増幅率を設定するため、バーコード以外の部分を走査した信号も含めて増幅率が設定されることになる。
しかしながら、このバーコード以外の部分に対応する信号のレベルは、バーコード部分に対応する信号のレベルとは異なってくる。例えばバーコード以外の部分が白色である場合、その部分に対応する信号のレベルは、バーコード部分よりも大きくなる。したがって、走査範囲全体の信号、すなわちバーコード以外の部分に対応する信号を含む信号を適切なレベルにするように増幅率を設定すると、バーコード部分に対応する信号の振幅が小さくなってしまい、適切な2値化が実現できない可能性が高くなる。
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、バーコード読み取りの観点で適切な一次元センサの露光期間及び増幅回路の増幅率を設定できるバーコード読取装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上述した目的を達成するためになされた請求項1に記載のバーコード読取装置は、光学情報記録面からの反射光を装置内へ取り込むための読取口を光学情報記録面から離した状態で、光学情報記録面に記録されたバーコードを読み取る。
【0010】
本バーコード読取装置は、受光素子を一方向に配列した一次元センサを備えている。この一次元センサが、読取口を介して入射する光学情報記録面からの反射光を受光し、バーコードを光学的に取り込む。
続いて増幅手段が、この一次元センサからの信号を、設定された増幅率で増幅する。次に、増幅手段からのアナログの信号を、変換手段がディジタルの信号に変換する。
【0011】
このようにして、光学的に取り込まれたバーコードはディジタルの信号に変換され、この信号が記憶制御手段により記憶手段に記憶される。例えば時系列のディジタル信号値として記憶されるという具合である。
読取制御手段は、記憶制御手段にて記憶手段に記憶された信号に基づき、デコード処理を実行してバーコードを読み取る。デコード処理では、例えば微分処理を施し2値化して、バーコード情報を解読する。
【0012】
この読取制御手段は、上述した一次元センサに対し、露光期間を指示する。例えば露光の開始と終了のタイミングを指示するという具合である。また、読取制御手段は、増幅手段の増幅率を設定する。そして、読取制御手段による露光期間の指示によって、一次元センサが光学情報記録面からの反射光を受光して、上述した一連のバーコード読み取り動作が行われる。
【0013】
ここで特に、本発明のバーコード読取装置では、上述した読取制御手段が、さらに、記憶手段に記憶された信号の内のバーコードに対応する部分の信号を特定する。例えば信号のレベルによって特定することが考えられる。そして、その特定した信号の振幅が最適化されていない場合には、振幅を最適化するように露光期間又は増幅率の少なくともいずれか一方を調整する。なお、最適な振幅は、信号の2値化がより確実に行われる振幅であり、ハードウェアの特性などによって決まってくる。
【0014】
上述したように、読取口を光学情報記録面から離してバーコードを読み取るような、いわゆる「離し読み」が可能なバーコード読取装置では、一次元センサによる走査範囲が光学情報記録面に記録されたバーコード部分よりも大きくなるのが一般的である。そのため、従来の手法では、バーコード以外の部分に対応する信号を含めて、露光期間や増幅率が設定されてしまい、バーコード対応部分の信号の振幅が適切にならない状況があった。
【0015】
これに対して、本発明のバーコード読取装置では、走査範囲全体の信号の内のバーコードに対応する部分の信号を特定し、その特定した信号に基づいて、露光期間や増幅率を調整する。バーコード以外の部分に対応する信号は、バーコードの読み取りには無関係なため、露光期間や増幅率の設定には用いないのである。このようにすれば、バーコード読み取りの観点で適切な一次元センサの露光期間及び増幅率を設定できる。
【0016】
また、本発明はディジタルの信号に基づき露光期間や増幅率を調整する構成であるため、露光期間や増幅率を調整するにあたり、コンピュータシステムによるソフトウェア処理が可能である。その結果、アナログ信号に基づき露光期間や増幅率を設定する従来の構成と異なり、例えば信号レベルのピークを検出する回路などを設ける必要がない点でも有利である。
【0017】
なお、露光期間又は増幅率の少なくとも一方を調整するとしたのは、信号の振幅が、露光期間を長くしても、また、増幅率を大きくしても、大きくなるからである。一般に信号上には必ずノイズが重畳するため、増幅率を大きくするとノイズ成分もそれに伴って増幅されることになり、適切な2値化を阻害する原因となる。
【0018】
そこで、読取制御手段は、バーコードに対応する部分の信号の振幅を大きくする場合、露光期間を増幅率に優先して調整する。つまり、増幅率を大きくすると信号上のノイズ成分も大きくなるため、露光期間を優先的に長くし、足りない分を増幅率を大きくすることで調整するのである。逆に、バーコードに対応する部分の信号の振幅を小さくする場合、増幅率を露光期間に優先して調整するとよい(請求項)。信号上のノイズ成分による影響を小さくするには、増幅率を小さくすることが望ましいからである。
【0019】
このようにすれば、ノイズ成分が増幅されることによって生じる2値化処理における悪影響を抑えることができる。
ただし、手持ちタイプのバーコード読取装置では、露光期間を長くし過ぎると手ぶれによってバーコードがクリアに取り込めない状況が生じる。そこで、読取制御手段は、手ぶれによる影響が生じると想定される、上限期間を越える期間に露光期間を調整する状況下では、露光期間を上限期間に設定して増幅率を調整するようにするとよい(請求項)。このようにすれば、手ぶれによる影響が生じることなく、また、ノイズ成分による影響を極力抑えることができる。
【0020】
なお、露光期間を長くし過ぎると、当然ながら読み取り作業効率の低下を招くことにもなる。したがって、手ぶれによる影響だけでなく、読み取り作業効率をも考慮して上述した上限期間を定めるようにしてもよい。
ところで、上述したようなバーコード読取装置では、デコードに成功するまで、露光期間や増幅率を変えつつ、繰り返しバーコードの取り込み及びデコードを行う。そこで、読み取り作業効率を考えると、読取制御手段が、デコード処理の途中で一次元センサに対し露光期間を指示するようにするとよい(請求項)。バーコードの取り込みにはある程度の時間を要する。したがって、デコード処理の途中で露光期間を指示することによって次の回のバーコードの取り込みを開始するようにすれば、読み取り作業効率を向上させることができる。
【0021】
また、上述した読取制御手段及び記憶制御手段は、例えばCPUを用いて構成することが考えられるが、請求項に示した読み取り作業効率を考えた構成の下では、請求項に示す構成を採用することが望ましい。
すなわち、その構成は、記憶制御手段をDMAコントローラを用いて構成し、記憶制御手段による信号の記憶処理をDMA機能を用いて実現したことを特徴とするものである。DMA機能とは、いわゆるダイレクトメモリアクセス機能であり、CPUを介さないデータ転送機能である。このようにすれば、読取制御手段によるデコード処理と同時にディジタル信号の記憶処理が実行される。これによって、デコード処理実行中に次の回のディジタル信号が記憶手段に記憶される可能性が高く、連続的にデコード処理を実行できる可能性が高くなる。その結果、読み取り作業効率のさらなる向上が図られる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施例を図面を参照して説明する。
図1は、実施例のバーコードリーダハンディターミナル(以下「スキャナ」という。)1の概略構成を示すブロック図である。スキャナ1は、手持ちタイプであり、操作者によって把持され操作されて、光学情報記録面Kに記録されたバーコードを読み取る。また、スキャナ1は、光学情報記録面Kに読取口をある程度離した状態でバーコードを読み取ることができる、いわゆる「離し読み」が可能なタイプである。
【0023】
スキャナ1は、読取部10、CPU21及びメモリ装置22を備えている。
読取部10は、光学情報記録面Kに記録されたバーコードを光学的に取り込むための構成であり、照明用発光ダイオード(以下「照明LED」という。)11、結像レンズ12、CCDリニアセンサ13、増幅回路14及びA/D変換回路15を備えている。
【0024】
照明LED11は、光学情報記録面Kに対し、バーコード読取用の光を出射する。そして、その反射光を、結像レンズ12がCCDリニアセンサ13に結像する。
CCDリニアセンサ13は、一方向に受光素子を配列した一次元センサである。すなわち、CCDリニアセンサ13によって、受光素子配列方向のラインL上が走査される。そのため、操作者は、スキャナ1の角度を調節し、図1に示すように、ラインLをバーコードのバー配列方向に合わせることによって、スキャナ1にバーコードを読み取らせる。
【0025】
CCDリニアセンサ13は、ラインL上の反射光を受光し、電気的な信号に変換(光電変換)して出力する。ラインL上の光学情報は、時系列データとしてシリアル出力される。なお、本実施例では、CCDリニアセンサ13を用いたが、一次元センサであればよく、例えばC−MOSセンサなどを用いてもよい。
【0026】
増幅回路14は、CCDリニアセンサ13から出力される信号を、設定された増幅率で増幅する。そして、A/D変換回路15が、増幅回路14から出力されるアナログ信号をディジタル信号に変換する。A/D変換回路15からのディジタル信号は、時系列の信号値としてメモリ装置22に記憶される。なお、この信号値の記憶処理は、図示しないDMAコントローラによるDMA機能を利用して、CPU21を介さずに行われる。
【0027】
CPU21は、メモリ装置22に記憶された信号値に基づき、デコード処理を実行してバーコードの情報を読み取る。CPU21によるデコード処理が成功すると、デコードデータはCPU21によって図示しない通信I/Fを介して外部へ出力される。
【0028】
また、CPU21は、CCDリニアセンサ13に対して露光期間を指示する。具体的には、露光の開始及び終了タイミングを指示する。CPU21によって露光開始が指示されると、CCDリニアセンサ13には、受光する光に応じた電荷が蓄えられ、露光終了が指示されると、CCDリニアセンサ13は、蓄えた電荷を放出する。したがって、CPU21による露光期間の指示によって、バーコードの取り込みが開始される。さらにまた、CPU21は、増幅回路14の増幅率を設定する。
【0029】
本実施例のスキャナ1では、バーコードを読み取るにあたり、CPU21が上述した露光期間及び増幅率を適宜設定しながら、読取部10にてバーコードを繰り返し取り込む。この取り込みは、CPU21によるデコード処理が成功するまで行われる。本実施例のスキャナ1は、このCPU21による露光期間及び増幅率の設定に特徴を有している。
【0030】
そこで次に、図2に示すフローチャートに基づいて、CPU21にて実行される読取処理を説明する。
まず最初のステップS100において、読取部10への電源投入を開始する。これによって、照明LED11が点灯し、読取口を介して外部へバーコード読取用の光が出射される。
【0031】
続くS110では、電荷の掃き捨てを行う。この処理は、CCDリニアセンサ13に対し、電源遮断時に蓄えられていた電荷の放出を指示するものである。これによって、CCDリニアセンサ13は、電荷が蓄えられていないクリアな状態となる。
【0032】
次のS120では、初期設定を行う。ここでは、CCDリニアセンサ13に対する露光期間の指示及び増幅回路14の増幅率の設定が主として行われる。ここで設定される露光期間及び増幅率は、デフォルト値又は前回値である。スキャナ1が最初に使用されるときにはデフォルト値が設定され、2回目以降は前回値が設定される。デフォルト値は、比較的周囲照度が明るい場合を想定し、取り込む信号値がオーバーフローしないように設定する。一方、前回値を設定するのは、同一の作業空間で使用される可能性が高いことを考えると、同様の周囲照度となることが期待できるため、最適な値となることが多いためである。
【0033】
このS120における露光期間の指示によって、バーコードの取り込みが開始され、増幅回路14及びA/D変換回路15を介して、メモリ装置22に時系列の信号値が記憶される。
そこで次のS130では、信号値の読み出しを行う。この処理は、メモリ装置22に記憶されたディジタルの信号値を読み出すものである。
【0034】
続くS140では、一連の信号値の内のバーコードに対応する部分を特定する。「離し読み」が可能な本実施例のスキャナ1では、バーコードだけでなく、バーコードの両側のバーコード以外の部分も走査されるからである(図1参照)。バーコードに対応する部分の信号は、信号レベルによって判断することができる。例えば図4は、メモリ装置22に記憶された信号値を横軸を時間としてプロットしたものであり、図1に示したラインL上の走査信号に対応する。このとき、バーコードに対応する部分には明(白)及び暗(黒)が交互に現れるため、バーコード以外の部分と比べ、信号レベルが低くなっている。したがって、図4に示すようなバーコードの対応部分が特定できる。
【0035】
次のS150では、デコード処理及び条件設定処理を並行して実行する。
デコード処理では、S130にて読み出した信号値を2値化し、バーコードを解読する。2値化は、信号の振幅変化に基づき回路ノイズでない信号部分を特定し微分処理を施すことで行う。例えば図6に示すバーコード信号は、図4中にバーコード部分として示した信号の一部を拡大したものである。図6に示すように、バーコード信号の2次微分を計算することでバーコード信号を2値化することができる。
【0036】
一方、デコード処理と並行して実行される条件設定処理では、S140にて特定したバーコードに対応する部分の信号値に基づき、新たな露光期間及び増幅率の指示を行う。この条件設定処理によって新たな露光期間が指示されると、バーコードは読取部10によって新たな条件で再度取り込まれ、ディジタルの信号値がメモリ装置22に記憶される。なお、条件設定処理についての詳細については後述する。
【0037】
次のS160では、デコードに成功したか否かを判断する。ここでデコードに成功したと判断された場合(S160:YES)、S170にて読取部10への電源を遮断し、その後、本読取処理を終了する。一方、デコードに失敗したと判断された場合(S160:NO)、S150の条件設定処理にて露光期間を指示したことによって新たな条件下での信号値がメモリ装置22に記憶されているため、S130からの処理を繰り返す。
【0038】
続いて、図3に示すフローチャートに基づいて、図2中のS150にて実行される条件設定処理を説明する。
まず最初のステップS200において、調整率を算出する。この調整率とは、バーコードに対応する部分の信号の振幅Vs(図4参照)の拡大/縮小率である。バーコード部分の振幅Vsを変えるのは、この振幅Vsが最適化されれば、上述した微分処理による2値化が正確に行えるからであり、バーコードのデコードに成功する確率が高くなるからである。
【0039】
例えば図4では、バーコード部分の振幅がVsとなっており、Vgが増幅回路14の最大振幅に対応し、Voが増幅回路14の基準電圧からバーコード部分の振幅Vsまでのオフセット電圧に対応する。この場合、バーコード部分の振幅Vsを増幅回路14の最大振幅Vgまで引き上げることで振幅Vsは最適化される。一方、振幅Vsは、露光期間及び増幅率に比例する。したがって、最適化するには、基準電圧をVoとして、(露光期間×増幅率)の値をVg/Vs倍すればよい。このVg/Vsが上述した調整率に相当する。
【0040】
続くS210では、調整率が「1」よりも大きいか否かを判断する。図4に示した例では、Vg>Vsであるため、調整率Vg/Vsは1よりも大きくなる。逆に振幅Vsが増幅回路14の最大振幅Vgを越えて飽和している場合、調整率Vg/Vsは「1」以下となる。ここで調整率が「1」よりも大きい場合(S210:YES)、S220へ移行する。一方、調整率が「1」以下である場合(S210:NO)、S260へ移行する。
【0041】
調整率が「1」よりも大きい場合に移行するS220では、露光期間に調整率を掛けた値を新たな露光期間として算出する。
そして、続くS230では、露光期間が上限値よりも大きいか否かを判断する。この上限値は、露光期間を長くすることによって生じる手ぶれによる影響及び読み取り作業効率の低下を考慮して予め決定される値である。ここで露光期間>上限値である場合(S230:YES)、S240にて露光期間を上限値に設定し、露光期間を上限値としたことによる露光期間の残りの増加分を、S250にて増幅率を増加させて補い、その後、S300へ移行する。一方、露光期間≦上限値である場合、S240及びS250の処理を実行せずS300へ移行する。
【0042】
調整率が「1」以下である場合に移行するS260では、増幅率に調整率を掛けた値を新たな増幅率として算出する。
そして、続くS270では、増幅率が下限値よりも小さいか否かを判断する。この下限値は、増幅回路14の特性に基づいて予め決定される値である。ここで増幅率<下限値である場合(S270:YES)、S280にて増幅率を下限値に設定し、増幅率を下限値としたことによる増幅率の残りの減少分を、S290にて露光期間を減少させて補い、その後、S300へ移行する。一方、増幅率≧下限値である場合、S280及びS290の処理を実行せず、S300へ移行する。
【0043】
S300では、CCDリニアセンサ13に対して露光期間を指示すると共に増幅回路14の増幅率を設定して、その後、本条件設定処理を終了する。ここでの露光期間の指示によって読取部10によるバーコードの取り込みが開始される。
以上説明した条件設定処理にて、例えば図4に示したバーコード部分に対応する信号の振幅Vsに基づき、露光期間や増幅率が調整されれば、上述のS300の指示によって次に取り込まれる信号は、装置の周囲照度などの変化がなければ、図5に示すようにバーコード部分に対応する信号が適切な振幅Vgを有するものとなる。
【0044】
なお、本実施例における読取部10のCCDリニアセンサ13が「一次元センサ」に相当し、増幅回路14が「増幅手段」に相当し、A/D変換回路15が「変換手段」に相当する。また、CPU21が「読取制御手段」に相当し、メモリ装置22が「記憶手段」に相当し、A/D変換回路15からメモリ装置22へのデータ転送を行うDMAコントローラ(不図示)が「記憶制御手段」に相当する。
【0045】
そして、図2中のS120〜S150の処理及び図3に示した条件設定処理が読取制御手段としての処理に相当する。
次に、本実施例のスキャナ1の発揮する効果を説明する。なお、ここでの説明に対する理解を容易にするために従来の問題点を簡単に説明する。
【0046】
読取口を光学情報記録面から離してバーコードを読み取るような、いわゆる「離し読み」が可能なスキャナでは、CCDリニアセンサなどの一次元センサによる走査範囲が光学情報記録面に記録されたバーコード部分よりも大きくなるのが一般的である。そのため、従来の手法では、バーコード以外の部分に対応する信号を含めて、露光期間や増幅率が設定されてしまい、バーコード対応部分の信号の振幅が適切にならない状況があった。
【0047】
これに対して、本実施例のスキャナ1では、メモリ装置22に記憶された信号値を読み出し(図2中のS130)、走査範囲全体の信号の内のバーコードに対応する部分の信号を特定し(S140)、その特定したディジタル信号の振幅を最適化するように、露光期間や増幅率を調整する(S150の条件設定処理)。つまり、バーコード以外の部分に対応する信号は、バーコードの読み取りには無関係なため、露光期間や増幅率の設定には用いないのである。このようにすれば、バーコード読み取りの観点で適切なCCDリニアセンサ13の露光期間及び増幅率を設定できる。
【0048】
また、本実施例のスキャナ1では、A/D変換回路15によって変換され、メモリ装置22に記憶された信号値を読み出し(図2中のS130)、このディジタルの信号値に基づき露光期間や増幅率を調整する。このため、例えばバーコード部分に対応する信号の振幅Vs(図4参照)の算出をはじめとする露光期間や増幅率を調整するための演算処理は、コンピュータシステムによるソフトウェア処理で対応できる。その結果、アナログ信号に基づき露光期間や増幅率を設定する従来の構成と異なり、例えば信号レベルのピークを検出する回路などを設ける必要がない点でも有利である。
【0049】
さらにまた、本実施例のスキャナ1では、バーコード部分に対応する信号の振幅Vsを大きくする場合(図3中のS210:YES)、露光期間を増幅率に優先して調整し(S220)、逆に、バーコード部分に対応する信号の振幅Vsを小さくする場合(S210:NO)、増幅率を露光期間に優先して調整する(S260)。つまり、増幅率をなるべく小さく設定する構成となっている。したがって、増幅率が大きくなりノイズ成分が増幅されることによって生じる2値化処理における悪影響を抑えることができる。
【0050】
ただし、スキャナ1が手持ちタイプであることから、露光期間を長くし過ぎると、手ぶれによってバーコードがクリアに取り込めない状況が生じる。また、露光期間を長くし過ぎると、当然ながら読み取り作業効率の低下を招くことにもなる。そこで、露光期間が予め定められた上限値を越える場合には(図3中のS230:YES)、露光期間を上限値に設定し(S240)、増幅率を増加させるようにした(S250)。これによって、露光期間が長くなり過ぎることもなく、手ぶれによる影響や読み取り作業効率の低下をも防止することができる。
【0051】
また、本実施例のスキャナ1は、バーコードのデコードに成功するまで、露光期間や増幅率を変えながら、バーコードの取り込み及びデコードを繰り返す構成である。このとき、デコード処理と並行して条件設定処理を実行し(図2中のS150)、この条件設定処理中で露光期間の指示及び増幅率の設定を行う(図3中のS300)。デコード処理にはある程度の時間を要するため、本実施例の構成によれば、デコード処理の途中でCCDリニアセンサ13に対し露光期間が指示されることになる。つまり、デコード処理の途中で次の回のバーコードの取り込みが開始されるため、読み取り作業効率を向上させることができる。
【0052】
また、読み取り作業効率を向上させるという観点から、本実施例のスキャナ1では、A/D変換回路15から出力される信号のメモリ装置22への記憶処理をDMAコントローラ(不図示)によるDMA機能を用いて実現している。したがって、CPU21によるデコード処理(S150)と同時にディジタル信号のメモリ装置22への記憶処理が実行される。これによって、取り込まれた信号がデコード処理の実行中にメモリ装置22に記憶されるため、そのデコード処理が終了した後、次に取り込まれた信号がメモリ装置22に記憶されている可能性が高く、連続的にデコード処理を実行することができる可能性が高い。その結果、読み取り作業効率のさらなる向上が図られる。
【0053】
以上、本発明はこのような実施例に何等限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のバーコードハンディターミナルの概略構成を示すブロック図である。
【図2】CPUの実行する読取処理を示すフローチャートである。
【図3】読取処理中の条件設定処理を示すフローチャートである。
【図4】メモリ装置に記憶された信号値をプロットしたグラフである。
【図5】図4の信号値に基づき露光期間・増幅率を調整した後にメモリ装置に記憶された信号値をプロットしたグラフである。
【図6】デコード処理における2値化処理を示す説明図である。
【符号の説明】
1…バーコードハンディターミナル
10…読取部
11…照明用発光ダイオード(照明LED)
12…結像レンズ
13…CCDリニアセンサ
14…増幅回路
15…A/D変換回路
21…CPU
22…メモリ装置

Claims (5)

  1. 光学情報記録面からの反射光を装置内へ取り込むための読取口を前記光学情報記録面から離した状態で、当該光学情報記録面に記録されたバーコードを読み取るバーコード読取装置であって、
    受光素子を一方向に配列した一次元センサであって、露光期間が指示されると、前記読取口を介して入射する前記光学情報記録面からの反射光を当該露光期間に受光し前記バーコードを光学的に取り込む一次元センサと、
    該一次元センサから出力される信号を設定された増幅率で増幅する増幅手段と、
    該増幅手段から出力されるアナログの信号をディジタルの信号に変換する変換手段と、
    該変換手段から出力される信号を記憶手段に記憶する記憶制御手段と、
    前記一次元センサに対する前記露光期間の指示及び前記増幅手段の増幅率の設定を行い、前記記憶制御手段にて前記記憶手段に記憶された信号に基づきデコード処理を実行してバーコード情報を読み取る読取制御手段とを備え、
    前記読取制御手段は、さらに、前記記憶制御手段にて前記記憶手段に記憶された信号の内で前記バーコードに対応する部分の信号を特定し、当該特定した信号の振幅が最適化されていない場合には、当該信号の振幅が最適化されるように前記露光期間又は前記増幅率の少なくともいずれか一方を調整し、前記バーコードに対応する部分の信号の振幅を大きくする場合、前記露光期間を前記増幅率に優先して調整すること
    を特徴とするバーコード読取装置。
  2. 光学情報記録面からの反射光を装置内へ取り込むための読取口を前記光学情報記録面から離した状態で、当該光学情報記録面に記録されたバーコードを読み取るバーコード読取装置であって、
    受光素子を一方向に配列した一次元センサであって、露光期間が指示されると、前記読取口を介して入射する前記光学情報記録面からの反射光を当該露光期間に受光し前記バーコードを光学的に取り込む一次元センサと、
    該一次元センサから出力される信号を設定された増幅率で増幅する増幅手段と、
    該増幅手段から出力されるアナログの信号をディジタルの信号に変換する変換手段と、
    該変換手段から出力される信号を記憶手段に記憶する記憶制御手段と、
    前記一次元センサに対する前記露光期間の指示及び前記増幅手段の増幅率の設定を行い、前記記憶制御手段にて前記記憶手段に記憶された信号に基づきデコード処理を実行してバーコード情報を読み取る読取制御手段とを備え、
    前記読取制御手段は、さらに、前記記憶制御手段にて前記記憶手段に記憶された信号の内で前記バーコードに対応する部分の信号を特定し、当該特定した信号の振幅が最適化されていない場合には、当該信号の振幅が最適化されるように前記露光期間又は前記増幅率の少なくともいずれか一方を調整し、前記バーコードに対応する部分の信号の振幅を小さくする場合、前記増幅率を前記露光期間に優先して調整すること
    を特徴とするバーコード読取装置。
  3. 請求項1又は2に記載のバーコード読取装置において、
    前記読取制御手段は、手ぶれによる影響が生じると想定される、上限期間を越える期間に前記露光期間を調整する状況下では、前記露光期間を前記上限期間に設定して前記増幅率を調整すること
    を特徴とするバーコード読取装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のバーコード読取装置において、
    前記読取制御手段は、前記デコード処理の途中で前記一次元センサに対し前記露光期間を指示すること
    を特徴とするバーコード読取装置。
  5. 請求項4に記載のバーコード読取装置において、
    前記記憶制御手段をDMAコントローラを用いて構成することによって、前記記憶制御手段による信号の記憶処理をDMA機能を用いて実現したこと
    を特徴とするバーコード読取装置
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