JP4085494B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光ビームを記録媒体上に集束し、記録媒体上の光ビームが常にトラック上を走査するようにトラッキング制御しながら信号を記録あるいは再生する装置に関するものであり、特に記録媒体上のディフェクト検出とその処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の装置に関連した発明として例えば特開平1−44836号公報に示されるものがある。この発明は記録媒体上に集束した光ビームの反射光の一部あるいは全部を検出し、所定の比較値と比較できるように構成し、比較結果に従って記録媒体上のディフェクトを検出し、さらに光ビームの集束点と記録媒体面あるいはトラックとの位置ずれを制御するサーボループの制御信号とするものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述した装置では、記録媒体を少なくとも記録あるいは再生する装置において記録媒体上に照射される光ビーム出力が変化した、あるいは記録媒体の反射率差に伴い記録媒体上に集束した光ビームの反射光が変化したときに記録媒体上のディフェクト有無に関わらずに記録媒体上に集束した光ビームの反射光の一部あるいは全部が変化するため正しく記録媒体上のディフェクトを検出できないという問題点があった。
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、記録媒体上のディフェクトを正しく検出する手段を提供し、記録媒体上のディフェクト有無に関わらず記録あるいは再生を可能とする装置を実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の光ディスク装置は、
(1)光ビームとトラックとの位置ずれを表すトラッキングエラー信号を検出するトラッキングエラー信号検出手段と、前記トラッキングエラー信号に重畳されるトラックの蛇行周波数成分を抽出する抽出手段とを具備し、抽出手段の出力と所定値を比較できる構成としたものである。
【0006】
(2)記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域を検出する凹凸領域検出手段とを具備し、光ビームが記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置することを検出できる構成としたものである。
【0007】
(3)記録媒体上に照射した光ビームの反射光/透過光の一部あるいは全部を検出する反射光検出手段と、前記反射光検出手段の出力と第1の比較値を比較しディフェクトを検出する比較手段と、反射光検出手段の出力を遮断するの所定の周波数帯域を遮断する特性を有し、かつ遮断特性を切り替え可能とする遮断フィルタと、遮断フィルタの出力より前記第1の比較値を設定するしきい値設定手段と、記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域に光ビームが位置することを検出する凹凸領域検出手段とを具備し、光ビームが記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置するか凹凸領域検出手段の出力によって遮断フィルタの遮断特性を切り替えられる構成としたものである。
【0008】
本発明は上記のように構成することによって、
(1)光ビームとトラックとの位置ずれを示すトラッキングエラー信号を入力とする抽出手段はトラッキングエラー信号に重畳されたトラックの蛇行周波数成分を抽出することができる。光ビームが記録媒体上のディフェクトを通過するときトラッキングエラー信号にトラックの蛇行周波数成分が重畳されなくなるため、抽出手段の出力はトラックの蛇行周波数成分は検出されない。よって抽出手段の出力より記録媒体のトラックの蛇行周波数成分が検出されないときに光ビームはディフェクトを通過していると検出できる。また光ビームがディフェクトを通過していると検出したときに光ビームの位置を制御する光ビーム位置制御手段の出力を切り替えることにより記録媒体のディフェクトに対して安定なフォーカス制御あるいはトラッキング制御を実現することができる。
【0009】
また記録媒体を記録あるいは再生することによって記録媒体上に照射される光ビーム出力が変化した、あるいは記録媒体の反射率の違いに伴う記録媒体上に集束した光ビームの反射光が変化したときでも記録媒体のトラックの蛇行周波数成分を検出してディフェクトの有無を検出するため、上記「発明が解決しようとする課題」で述べた記録媒体からの反射光量を用いた検出方法よりも精度よく記録媒体のディフェクトを検出することができる。
【0010】
(2)光ビームが記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置するか、凹凸領域検出手段の出力によって、光ビームが記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置するときにディフェクト検出を中断することができる。
【0011】
(3)記録媒体に照射した光ビームの反射光/透過光の一部あるいは全部を検出する反射光検出手段の出力に応じてしきい値設定手段は比較手段に入力される記録媒体のディフェクトを検出するための第1の比較値を変化させる。比較手段は第1の比較値と反射光検出手段の出力を比較する。反射光検出手段の出力は光ビームがディフェクトを通過しているとき著しく小さくなる、あるいは無くなる。したがって比較手段に入力される第1の比較値もまた小さくなる、あるいは無くなる。反射光検出手段の出力が任意の所定値よりも大きいときに比較手段の出力は“H”となり光ビームはディフェクトに位置しないと検出できる。しかしながら反射光検出手段の出力が第1の比較値と等しいあるいは小さいときに比較手段の出力は“L”となり光ビームはディフェクトに位置すると検出できる。また光ビームがディフェクトに位置していると検出したときに光ビームの位置ずれを制御する光ビーム位置制御手段の出力を切り替えることにより記録媒体のディフェクトに対して安定なフォーカス制御あるいはトラッキング制御をも実現することができる。
【0012】
また記録媒体を記録あるいは再生することによって記録媒体上に照射される光ビーム出力が顕著に変化した、あるいは記録媒体の反射率の違いに伴う記録媒体上に集束した光ビームの反射光が変化したときでも反射光検出手段の出力に応じてディフェクト検出のための第1の比較値を変化しながら記録媒体のディフェクトを検出できるため、上記「発明が解決しようとする課題」で述べた記録媒体からの反射光量を用いた検出方法よりも精度よく記録媒体のディフェクトを検出することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、光ビームとトラックとの位置ずれを表すトラッキングエラー信号を検出するトラッキングエラー信号検出手段と、トラッキングエラー信号に重畳されるトラックの蛇行周波数成分を抽出する抽出手段とを具備し、抽出手段の出力に応じて記録媒体のディフェクトを検出できる構成としたものである。光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときのトラッキングエラー信号は装着された記録媒体のトラックの蛇行周波数成分が重畳されている。しかしながら記録媒体上にディフェクトが付着し、光ビームがディフェクトに位置するときの記録媒体からの反射光は著しく低下あるいは無くなるためトラックの蛇行周波数成分はトラッキングエラー信号に重畳されない、あるいはその出力は著しく低下する。従って光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときの抽出手段の出力信号によって記録媒体のディフェクト有無を検出することができる。
【0014】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の抽出手段の出力振幅に応じて記録媒体のディフェクトを検出できる構成としたものである。光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときのトラッキングエラー信号は装着された記録媒体のトラックの蛇行周波数成分が重畳されている。記録媒体にディフェクトが付着していないときの抽出手段の出力はトラックの蛇行周波数の信号が一定振幅で出力される。しかしながら記録媒体上にディフェクトが付着し、光ビームがディフェクトに位置するときに記録媒体からの反射光は著しく低下あるいは無くなるためトラックの蛇行周波数成分はトラッキングエラー信号に重畳されない、あるいはその出力振幅は著しく低下する。よって抽出手段の出力もまた著しく低下あるいは無くなる。従って光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときの抽出手段の出力信号振幅に応じて記録媒体のディフェクト有無を検出することができる。
【0015】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の抽出手段の出力の位相変化に応じて記録媒体のディフェクトを検出できる構成としたものである。光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときのトラッキングエラー信号は装着された記録媒体のトラックの蛇行周波数成分が重畳される。記録媒体にディフェクトが付着していないときの抽出手段の出力はトラックの蛇行周波数の信号が出力される。しかしながら記録媒体上にディフェクトが付着し、光ビームがディフェクトに位置するときの記録媒体からの反射光は著しく低下あるいは無くなるためトラックの蛇行周波数成分はトラッキングエラー信号に重畳されない、あるいはその出力は著しく低下する。よって抽出手段の出力もまた著しく低下あるいは無くなる。従って光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときの抽出手段の出力信号の位相変化を検出することによって記録媒体のディフェクト有無を検出することができる。
【0016】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の光ディスク装置において、トラッキングエラー信号に応じて光ビームの位置を制御する第1の駆動出力と、光ビームの位置を保持する第2の駆動出力を切り替えて出力可能な光ビーム位置制御手段を具備し、抽出手段の出力に応じてディフェクトを検出し、光ビームがディフェクトに位置するときに光ビーム位置制御手段は第2の駆動出力を出力する構成としたものである。
【0017】
光ビームが記録媒体のトラック上に集束したときのトラッキングエラー信号は記録媒体のトラックの蛇行周波数成分が重畳されている。しかしながら光ビームが記録媒体上にディフェクトが付着し、光ビームがディフェクトに位置するときの記録媒体からの反射光は著しく低下あるいは無くなるためトラックの蛇行周波数成分はトラッキングエラー信号に重畳されない、あるいはその出力は低下する。よって抽出手段の出力もまた著しく低下あるいは無くなる。従って抽出手段の出力より記録媒体のディフェクト有無を検出し、光ビームが記録媒体上のディフェクトに位置するときにトラッキングエラー信号に応じて光ビームの位置を制御する光ビーム位置制御手段の出力を第2の駆動出力に切り替えることによって、光ビームがディフェクトに位置するときにおいても安定な光ビームの位置制御が実現できる。
【0018】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の光ディスク装置において、光ビームと記録媒体面との位置ずれを表すフォーカスエラー信号を検出するフォーカスエラー信号検出手段と、フォーカスエラー信号に応じて光ビームの位置を制御する第1の駆動出力と、光ビームの位置を保持する第2の駆動出力を切り替えて出力可能な光ビーム位置制御手段を具備し、抽出手段の出力に応じてディフェクトを検出し、光ビームがディフェクトに位置するときに光ビーム位置制御手段は第2の駆動出力を出力する構成としたものである。
【0019】
光ビームが記録媒体のトラック上に集束したときのトラッキングエラー信号は記録媒体のトラックの蛇行周波数成分が重畳されている。しかしながら光ビームが記録媒体上にディフェクトが付着し、光ビームがディフェクトに位置するときの記録媒体からの反射光は著しく低下あるいは無くなるためトラックの蛇行周波数成分はトラッキングエラー信号に重畳されない、あるいはその出力は低下する。よって抽出手段の出力もまた著しく低下あるいは無くなる。従って抽出手段の出力より記録媒体のディフェクト有無を検出し、光ビームが記録媒体上のディフェクトに位置するときにフォーカスエラー信号に応じて光ビームの位置を制御する光ビーム位置制御手段の出力を第2の駆動出力に切り替えることによって、光ビームがディフェクトに位置するときにおいても安定な光ビームの位置制御が実現できる。
【0020】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の光ディスク装置において、記録媒体に照射した光ビームの反射光/透過光の一部あるいは全部を検出する反射光検出手段と、トラッキングエラー信号と反射光検出手段の出力を合成する合成手段とを具備し、トラッキングエラー信号を記録媒体に照射した光ビームの反射光/透過光の一部あるいは全部で合成した信号、即ち合成手段の出力を抽出手段に入力し、抽出手段の出力より記録媒体のディフェクトを検出できる構成としたものである。光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときのトラッキングエラー信号は記録媒体のトラックの蛇行周波数成分が重畳されている。しかしながら光ビームが記録媒体上にディフェクトが付着し、光ビームがディフェクトに位置するときの記録媒体からの反射光/透過光は著しく低下あるいは無くなるためトラックの蛇行周波数成分はトラッキングエラー信号に重畳されない。またトラッキングエラー信号を記録媒体に照射した光ビームの反射光/透過光の一部あるいは全部で合成した信号も同様である。従って光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときのトラッキングエラー信号を記録媒体に照射した光ビームの反射光/透過光の一部あるいは全部で合成した合成手段の出力信号をトラックの蛇行周波数成分を抽出する抽出手段に入力し、抽出手段の出力より合成手段の出力信号にトラックの蛇行周波数成分が重畳されているか否か検出することにより記録媒体のディフェクト有無を検出することができる。トラッキングエラー信号を記録媒体に照射した光ビームの反射光/透過光の一部あるいは全部で合成した信号を用いてトラックの蛇行周波数成分を抽出することによって、光ビームの光出力、あるいは記録媒体の反射率が変化することにより記録媒体からの反射光量が変化した場合においても、抽出手段は正確にトラックの蛇行周波数成分を抽出できるので記録媒体のディフェクトの有無を検出できる。
【0021】
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の合成手段はトラッキングエラー信号を反射光検出手段の出力で除算する除算回路で構成してものである。光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときのトラッキングエラー信号は記録媒体のトラックの蛇行周波数成分が重畳されている。しかしながら光ビームが記録媒体上にディフェクトが付着し、光ビームがディフェクトに位置するときの記録媒体からの反射光/透過光は著しく低下あるいは無くなるためトラックの蛇行周波数成分はトラッキングエラー信号に重畳されない。またトラッキングエラー信号を記録媒体に照射した光ビームの反射光/透過光の一部あるいは全部で除算した信号も同様である。従って光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときのトラッキングエラー信号を記録媒体に照射した光ビームの反射光/透過光の一部あるいは全部で除算した出力信号をトラックの蛇行周波数成分を抽出する抽出手段に入力し、抽出手段の出力より合成手段の出力信号にトラックの蛇行周波数成分が重畳されているか否か検出することにより記録媒体のディフェクト有無を検出することができる。トラッキングエラー信号を記録媒体に照射した光ビームの反射光/透過光の一部あるいは全部で除算した信号を用いてトラックの蛇行周波数成分を抽出することによって、光ビームの光出力、あるいは記録媒体の反射率が変化することにより記録媒体からの反射光量が変化した場合においても、抽出手段は正確にトラックの蛇行周波数成分を抽出できるので記録媒体のディフェクトの有無を検出できる。
【0022】
本発明の請求項8に記載の発明は請求項1に記載の光ディスク装置において、抽出手段の出力と任意の一定値を比較して出力する2値化回路と、2値化回路の出力変化の個数を所定の期間カウントするカウント手段とを具備し、カウント手段のカウント数によって記録媒体のディフェクトを検出できる構成としたものである。光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときのトラッキングエラー信号は記録媒体のトラックの蛇行周波数成分が重畳されている。したがって抽出手段の出力と任意の一定値を比較した2値化回路の出力は記録媒体のトラックの蛇行周波数に同期したパルス信号が出力される。カウント手段の出力もまた所定の期間に応じてカウント値が決定される。しかしながら光ビームが記録媒体上にディフェクトが付着し、光ビームがディフェクトに位置するときの記録媒体からの反射光/透過光は著しく低下あるいは無くなるためトラックの蛇行周波数成分はトラッキングエラー信号に重畳されない。また2値化回路の出力、カウント手段の出力も同様である。従って光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときのトラッキングエラー信号に重畳されるトラックの蛇行周波数成分を抽出する抽出手段の出力と任意の一定値を比較し、出力パルス信号を所定の期間カウントすることによって記録媒体のディフェクト有無を検出することができる。またトラッキングエラー信号に重畳されるトラックの蛇行周波数成分より記録媒体のディフェクトを検出するため、光ビームの光出力、あるいは記録媒体の反射率が変化することにより記録媒体からの反射光量が変化した場合においても記録媒体のディフェクトの有無を検出できる。
【0023】
本発明の請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の光ディスク装置において、抽出手段の出力振幅を測定する振幅測定手段と、振幅測定手段の低周波成分よりしきい値を算出するしきい値算出手段と、抽出手段の出力としきい値算出手段の出力を比較する比較手段を具備し、比較手段の出力によってディフェクトを検出できる構成としたものである。光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときのトラッキングエラー信号は装着された記録媒体のトラックの蛇行周波数成分が重畳されている。記録媒体にディフェクトが付着していないときの抽出手段の出力はトラックの蛇行周波数の信号が一定振幅で出力される、即ち振幅測定手段の出力は一定である。また抽出手段の低周波成分の出力も同様となり、振幅測定手段の出力と抽出手段の低周波成分を比較すると振幅測定手段の出力が大きい。しかしながら記録媒体上にディフェクトが付着し、光ビームがディフェクトに位置するときに記録媒体からの反射光は著しく低下あるいは無くなるためトラックの蛇行周波数成分はトラッキングエラー信号に重畳されない、あるいはその出力振幅は著しく低下する。よって抽出手段の出力もまた著しく低下あるいは無くなるため振幅測定手段の出力はゼロあるいは限りなくゼロに等しい。抽出手段の低周波成分もまた同様にゼロあるいは限りなくゼロに等しくなるので、振幅測定手段の出力と抽出手段の低周波成分を比較すると振幅測定手段の出力の方が小さい、あるいは等しい。従って光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときの抽出手段の出力信号振幅と抽出手段の低周波成分を比較した結果によって記録媒体のディフェクト有無を検出することができる。
【0024】
本発明の請求項10に記載の発明は、請求項1に記載の光ディスク装置において、記録媒体に情報を記録するときの第1の光出力と、記録媒体の情報を再生するときの第2の光出力を切り替えて光ビームを出力する照射手段を具備し、抽出手段の出力に応じてディフェクトを検出し、光ビームがディフェクトに位置するときに前記照射手段は第2の光出力の光ビームを出力する構成としたものである。光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときのトラッキングエラー信号は装着された記録媒体のトラックの蛇行周波数成分が重畳されている。しかしながら記録媒体上にディフェクトが付着し、光ビームがディフェクトに位置するときの記録媒体からの反射光は著しく低下あるいは無くなるためトラックの蛇行周波数成分はトラッキングエラー信号に重畳されない、あるいはその出力は著しく低下する。従って光ビームが記録媒体のトラック上に集束されたときの抽出手段の出力信号によって記録媒体のディフェクト有無を検出することができる。さらに光ビームがディフェクトに位置するときに照射手段は記録媒体の情報を再生するときの第2の光出力の光ビームを出力することによって、記録媒体に誤った情報の記録、あるいは誤った領域への記録を防止することが可能である。
【0025】
本発明の請求項11に記載の発明は請求項1に記載の光ディスク装置において、記録媒体の回転速度を検出し略略一定の回転速度で回転させる第1の回転手段と、記録媒体からの再生信号に基づき記録媒体を回転させる第2の回転手段とを具備し、光ビームがディフェクトに位置するときには前記第1の回転手段によって記録媒体を回転させる構成としたものである。光ビームがディフェクトに位置しないときに記録媒体からの反射光/透過光による再生信号に基づき記録媒体を回転させることが可能である。しかしながら光ビームがディフェクトに位置するときの記録媒体からの反射光/透過光は著しく低下、あるいは無くなるために再生信号に基づいて記録媒体を安定に回転させることは困難である。したがって抽出手段の出力信号によってディフェクトを検出し、光ビームがディフェクトに位置するときに記録媒体の回転速度を検出し略略一定の回転速度で回転させる第1の回転手段によって記録媒体を回転させることによって安定な記録媒体の回転制御を実現することができる。
【0026】
本発明の請求項12に記載の発明は、記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域に光ビームが位置することを検出する凹凸領域検出手段とを具備し、光ビームが記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置するときにディフェクトの検出を中断する構成としたものである。
【0027】
記録媒体として例えばDVD−RAMディスクのように凹凸の形態で信号が記録されている領域の反射率が情報の記録再生を行う記録再生領域の反射率に比べて顕著に大きいときに光ビームが凹凸の形態で信号が記録されている領域を通過した直後の反射光/透過光は低下し、反射光/透過光の出力と一定の比較値を比較して記録媒体のディフェクトを検出する方法ではディフェクトを誤って検出する可能性がある。そこで光ビームが凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置するときに記録媒体のディフェクト検出を中断することによって誤ったディフェクトの検出を抑制することができる。
【0028】
本発明の請求項13に記載の発明は記録媒体上に照射した光ビームの反射光/透過光の一部あるいは全部を検出する反射光検出手段と、反射光検出手段の出力と第1の比較値を比較しディフェクトを検出する比較手段と、反射光検出手段の出力の所定の周波数帯域を遮断する特性を有し、かつ遮断特性を切り替え可能とする遮断フィルタと、前記遮断フィルタの出力より前記第1の比較値を設定するしきい値設定手段と、記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域に光ビームが位置することを検出する凹凸領域検出手段とを具備し、光ビームが記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置するか前記凹凸領域検出手段の出力によって前記遮断フィルタの遮断特性を切り替える構成としたものである。光ビームを記録媒体に照射したときの反射光/透過光は光ビームの光出力、あるいは記録媒体の反射率によって変化する。しかしながら反射光/透過光の一部あるいは全部を検出する反射光検出手段の出力よりディフェクトを検出するための比較値に入力される第1の比較値をしきい値設定手段により設定されるので上記光出力、あるいは記録媒体の反射率/透過率の変化によるディフェクトの誤った検出を抑制することができる。さらに光ビームが記録媒体の凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置するか否かによって反射光/透過光の所定の周波数帯域を遮断する遮断フィルタの遮断特性を切り替えるので記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域と記録再生可能な領域が混在するときにおいても精度の高いディフェクト検出を実現することができる。
【0029】
本発明の請求項14に記載の発明は請求項12あるいは13に記載の装置において、記録媒体上の領域を識別するためのアドレスが凹凸の形態で記録され、凹凸領域検出手段はアドレスを検出して、光ビームが凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置することを検出するように構成されたものである。記録媒体として例えばDVD−RAMディスクのように記録媒体上の領域を識別するためのアドレスが凹凸の形態で信号が記録されているときのアドレス部反射率が情報の記録再生を行う記録再生領域の反射率に比べて顕著に大きいときに光ビームがアドレス部を通過した直後の反射光/透過光は低下し、反射光/透過光の出力と一定の比較値を比較して記録媒体のディフェクトを検出する方法ではディフェクトを誤って検出する可能性がある。そこで凹凸領域検出手段は光ビームがアドレスに位置することを検出したときに記録媒体のディフェクト検出を中断することによって、あるいは光ビームがアドレスに位置するか否かによって反射光/透過光の所定の周波数帯域を遮断する遮断フィルタの遮断特性を切り替えることによって誤ったディフェクトの検出を抑制することができる。
【0030】
本発明の請求項15に記載の発明は請求項13に記載の光ディスク装置において、記録あるいは再生動作の切り替わりを検出する動作切替検出手段を具備し、記録あるいは再生動作の切り替わる時点から所定の時間前記遮断フィルタの遮断特性を切り替える構成としたものである。光ビームを記録媒体に照射したときの反射光/透過光は光ビームの光出力、あるいは記録媒体の反射率によって変化する。装置が再生動作から記録動作に切り替わるとき、あるいは記録動作から再生動作に切り替わるときの光出力は顕著に変化する。反射光/透過光が顕著に変化したときに反射光検出手段の出力としきい値設定手段の出力を比較する比較手段の出力は不安定となり、誤ってディフェクトを検出する恐れがある。しかしながら装置が再生動作から記録動作へ切り替わる、あるいは記録動作から再生動作へ切り替わるときに反射光/透過光の所定の周波数帯域を遮断する遮断フィルタの遮断特性を切り替えるので、反射光/透過光が顕著に変化することによる誤ったディフェクト検出を抑制することができる。
【0031】
本発明の請求項16に記載の発明は請求項13に記載の装置において、トラッキングエラー信号に応じて光ビームの位置を制御する第1の駆動出力と、光ビームの位置を保持する第2の駆動出力を切り替えて出力可能な光ビーム位置制御手段を具備し、抽出手段の出力に応じてディフェクトを検出し、光ビームがディフェクトに位置するときに光ビーム位置制御手段は第2の駆動出力を出力する構成としたものである。
【0032】
光ビームを記録媒体に照射したときの反射光/透過光は光ビームの光出力、あるいは記録媒体の反射率によって変化する。しかしながら反射光/透過光の一部あるいは全部を検出する反射光検出手段の出力よりディフェクトを検出するための比較値に入力される第1の比較値をしきい値設定手段により設定されるので上記光出力、あるいは記録媒体の反射率/透過率の変化によるディフェクトの誤った検出を抑制することができる。さらに光ビームが記録媒体の凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置するか否かによって反射光/透過光の所定の周波数帯域を遮断する遮断フィルタの遮断特性を切り替えるので記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域と記録再生可能な領域が混在するときにおいても精度の高いディフェクト検出を実現することができる。また光ビームが記録媒体上のディフェクトに位置するときにトラッキングエラー信号に応じて光ビームの位置を制御する光ビーム位置制御手段の出力を第2の駆動出力に切り替えることによって、光ビームがディフェクトに位置するときにおいても安定な光ビームの位置制御が実現できる。
【0033】
本発明の請求項17に記載の発明は請求項13に記載の装置において、光ビームと記録媒体面との位置ずれを表すフォーカスエラー信号を検出するフォーカスエラー信号検出手段と、フォーカスエラー信号に応じて光ビームの位置を制御する第1の駆動出力と、光ビームの位置を保持する第2の駆動出力を切り替えて出力可能な光ビーム位置制御手段を具備し、抽出手段の出力に応じてディフェクトを検出し、光ビームがディフェクトに位置するときに光ビーム位置制御手段は第2の駆動出力を出力する構成としたものである。
【0034】
光ビームを記録媒体に照射したときの反射光/透過光は光ビームの光出力、あるいは記録媒体の反射率によって変化する。しかしながら反射光/透過光の一部あるいは全部を検出する反射光検出手段の出力よりディフェクトを検出するための比較値に入力される第1の比較値をしきい値設定手段により設定されるので上記光出力、あるいは記録媒体の反射率/透過率の変化によるディフェクトの誤った検出を抑制することができる。さらに光ビームが記録媒体の凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置するか否かによって反射光/透過光の所定の周波数帯域を遮断する遮断フィルタの遮断特性を切り替えるので記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域と記録再生可能な領域が混在するときにおいても精度の高いディフェクト検出を実現することができる。また光ビームが記録媒体上のディフェクトに位置するときにフォーカスエラー信号に応じて光ビームの位置を制御する光ビーム位置制御手段の出力を第2の駆動出力に切り替えることによって、光ビームがディフェクトに位置するときにおいても安定な光ビームの位置制御が実現できる。
【0035】
本発明の請求項18に記載の発明は請求項13に記載の光ディスク装置において、記録媒体に情報を記録するときの第1の光出力と、記録媒体の情報を再生するときの第2の光出力を切り替えて光ビームを出力する照射手段を具備し光ビームがディフェクトに位置するときに前記照射手段は第2の光出力の光ビームを出力するように構成されたものである。光ビームを記録媒体に照射したときの反射光/透過光は光ビームの光出力、あるいは記録媒体の反射率によって変化する。しかしながら反射光/透過光の一部あるいは全部を検出する反射光検出手段の出力よりディフェクトを検出するための比較値に入力される第1の比較値をしきい値設定手段により設定されるので上記光出力、あるいは記録媒体の反射率/透過率の変化によるディフェクトの誤った検出を抑制することができる。さらに光ビームが記録媒体の凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置するか否かによって反射光/透過光の所定の周波数帯域を遮断する遮断フィルタの遮断特性を切り替えるので記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域と記録再生可能な領域が混在するときにおいても精度の高いディフェクト検出を実現することができる。また光ビームがディフェクトに位置するときに照射手段は記録媒体の情報を再生するときの第2の光出力の光ビームを出力することによって、記録媒体に誤った情報の記録、あるいは誤った領域への記録を防止することが可能である。
【0036】
本発明の請求項19に記載の発明は請求項13に記載の光ディスク装置に記録媒体の回転速度を検出し略略一定の回転速度で回転させる第1の回転手段と、記録媒体からの再生信号に基づき記録媒体を回転させる第2の回転手段とを具備し、光ビームがディフェクトに位置するときには前記第1の回転手段によって記録媒体を回転させる構成としたものである。光ビームを記録媒体に照射したときの反射光/透過光は光ビームの光出力、あるいは記録媒体の反射率によって変化する。しかしながら反射光/透過光の一部あるいは全部を検出する反射光検出手段の出力よりディフェクトを検出するための比較値に入力される第1の比較値をしきい値設定手段により設定されるので上記光出力、あるいは記録媒体の反射率/透過率の変化によるディフェクトの誤った検出を抑制することができる。さらに光ビームが記録媒体の凹凸の形態で信号が記録されている領域に位置するか否かによって反射光/透過光の所定の周波数帯域を遮断する遮断フィルタの遮断特性を切り替えるので記録媒体に凹凸の形態で信号が記録されている領域と記録再生可能な領域が混在するときにおいても精度の高いディフェクト検出を実現することができる。光ビームがディフェクトに位置しないときに記録媒体からの反射光/透過光による再生信号に基づき記録媒体を回転させることが可能である。しかしながら光ビームがディフェクトに位置するときの記録媒体からの反射光/透過光は著しく低下、あるいは無くなるために再生信号に基づいて記録媒体を安定に回転させることは困難である。したがって光ビームがディフェクトに位置するときに記録媒体の回転速度を検出し略略一定の回転速度で回転させる第1の回転手段によって記録媒体を回転させることによって安定な記録媒体の回転制御を実現することができる。
【0037】
以下、本発明の実施の形態について図1−図10を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の一形態のブロック図である。照射手段11−gは波長650nmの光ビームを赤色半導体レーザーより出射可能な光源で、光ビームの光出力を少なくとも複数種類に切り替えて出射できるように構成されている。第1の光出力制御手段27は再生時の光ビームの光出力を照射手段11−gより出射するように光出力切り替え手段29に出力する。また第2の光出力制御手段28は記録時の光ビームの光出力を照射手段11−gより出射するように光出力切り替え手段29に出力する。光出力切り替え手段29は後述するNORゲート回路22の出力を制御信号とし、装置が記録時あるいは再生時を問わず、光ビームがディフェクトを通過しているときは第1の光出力制御手段26の出力を照射手段11−gに出力するように構成されている。装置が再生時のときについて照射手段11−gから出射された光ビーム(以下、出射光と称する)は出射光を平行光にするためのコリメータレンズ11−f、偏向ビームスプリッタ11−eおよび波長板11−dを通り、集束手段11−cにより集束されて記録媒体10(以下、ディスクと称する)に照射される。ディスク10からの反射光は集束手段11―cおよび波長板11―dを通り、偏向ビームスプリッタ11−eで反射され、出射光の光路から分離されて光検出ホログラム11―hに入射する。光検出ホログラム11―hによりディスク10からの反射光はフォーカス検出用+1次光とトラッキング検出用−1次光に回折され、検出レンズ11−iに導かれる。検出レンズ11−iによって集光されたトラッキング検出用−1次光は4分割トラッキング用光検出器11ーkに出力される。4分割トラッキング用光検出器11−kで検出したディスク10からの反射光はディスク半径方向で2分割し、電気信号に変換されてトラッキングエラー信号検出手段12−tに出力される。トラッキングエラー信号検出手段12−tはそれぞれの反射光の強度を比較して出射光の集束点とディスク10上のトラックとの位置ずれを表すトラッキングエラー信号を検出する。本トラッキングエラー信号検出方式はプッシュプル方式として広く知られているため、これ以上の説明は省略する。トラッキングエラー信号検出手段12−tで検出されたトラッキングエラー信号は出射光の集束点とディスク10上のトラックとの位置ずれを制御するトラッキング制御の制御的安定性を確保するために設けられたトラッキング制御手段13−tおよびトラッキングエラー信号に重畳されるディスク10上のトラックの蛇行周波数成分を抽出する帯域制限手段17に出力される。帯域制限手段17はトラッキングエラー信号に重畳されるディスク10上のトラックの蛇行周波数成分を検出し、振幅測定手段18にトラッキングエラー信号に重畳されるトラックの蛇行周波数成分を出力する。振幅測定手段18はトラッキングエラー信号に重畳されるトラックの蛇行周波数成分の信号振幅を測定し振幅比較手段19に出力する。振幅比較手段19は任意の所定値と振幅測定手段18の出力を比較し、トラッキングエラー信号に重畳されるトラックの蛇行周波数成分の信号振幅が任意の所定値よりも大きい、即ち振幅資格手段の出力は”H”であるときはディスク10のディフェクトは検出されないと判断する。一方、出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過するときトラッキングエラー信号に重畳されるトラックの蛇行周波数成分は帯域制限手段17で検出されないために振幅測定手段18の出力は小さい、あるいはゼロとなり振幅比較手段19の出力もまた”L”となる。ディスク10上のディフェクトの有無検出に関する詳細な説明は後述する。
【0038】
またフォーカス検出用光検出器11−jおよびトラッキング検出用光検出器11−kの出力は反射光検出手段20に入力される。反射光検出手段は加算回路で構成され、フォーカス用光検出器11−jおよびトラッキング用光検出器11−kの出力を全加算する。反射光検出手段20の出力はアドレス部検出手段21に出力される。アドレス部検出手段はディスクの物理的な番地を表すアドレス情報が記録されている領域を光ビームの集束点が通過していることを検出する。アドレス部検出手段21は2値化信号信号を出力し、出射光の集束点がディスク10上のアドレス部を通過したときに”H”信号を、出射光の集束点がアドレス部を通過しないときに”L”信号を出力するように構成されている。アドレス部検出手段21の出力はNORゲート回路22に入力される。NORゲート回路22は前述の振幅比較手段19の出力信号が入力され、図2に示す真理値表に従いディスク10上のディフェクトを検出しかつ出射光の集束点がディスク10のアドレス部を通過していないときときとそれ以外の状態に応じてフォーカス駆動切り替えスイッチ16−f、トラッキング駆動切り替えスイッチ16−t切り替えてフォーカス制御およびトラッキング制御の駆動を切り替えられるように構成されている。
【0039】
さらに反射光検出手段20の出力は第1のモータ制御手段に出力される。第1のモータ制御手段23は反射光検出手段20の出力信号より検出できる再生同期信号と基準周波数信号よりディスクを線速度一定に駆動する出力をモータ駆動切り替え手段25に出力する。上記モータ駆動方式はCLV制御方式として広く知られているため詳細な説明は省略する。また、第2のモータ制御手段24はディスクを一定角速度で回転させる駆動をモータ駆動切り替え手段25に出力する。本モータ駆動方式はCAV制御方式として広く知られているため詳細な説明は省略する。モータ駆動切り替え手段25はNORゲート回路の出力信号を制御信号として第1のモータ制御手段あるいは第2のモータ制御手段の出力を切り替えてモータ26に出力する。モータ26はディスク10を回転せしめるように構成されている。モータ駆動切り替え手段25はNORゲート回路25の出力が”L”である、即ち光ビームがディフェクトを通過していないときに第1のモータ制御手段の出力を選択しCLV制御でディスク10を回転させる。一方、NORゲート回路25の出力が”H”である、即ち光ビームがディフェクトを通過しているときにモータ駆動切り替え手段25は第2のモータ制御手段の出力を選択しCAV制御でディスク10を回転させる。
【0040】
トラッキング制御手段13−tに入力されたトラッキングエラー信号は出射光の集束点とディスク10上のトラックとの位置ずれを制御するトラッキング制御の制御的安定性を確保するための駆動信号をトラッキング駆動回路15−tに出力する。トラッキング駆動回路15−tは集束手段11−cをトラッキング方向に移動せしめる駆動出力をトラッキング駆動切り替え手段16−tに出力する。トラッキング駆動切り替え手段16−tは出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過するときにトラッキング制御の安定性を確保するためのトラッキングホールド駆動回路14−tの出力が入力され、前述の振幅比較手段19の出力に応じて、即ち出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過しているか否かによってトラッキング駆動回路15−t出力とトラッキングホールド回路14−tの出力のいずれかを切り替え、トラッキングアクチュエータ11−bに出力する。トラッキングアクチュエータ11−bはトラッキング駆動切り替え手段16−tの出力に従い、集束手段11−cをトラッキング方向に移動せしめる。一方検出レンズ11−iによって集光されたフォーカス検出用+1次光はフォーカス用光検出器11−jに入射する。フォーカス用光検出器11−jに入射したフォーカス検出用+1次光は電気信号に変換されてフォーカスエラー信号検出手段12−fに入力される。フォーカスエラー信号検出手段12−fは出射光の集束点とディスク10との位置ずれを表すフォーカスエラー信号を出力する。フォーカスエラー信号を検出する方法は特に限定されない。フォーカスエラー信号検出手段12−fで検出されたフォーカスエラー信号は出射光の集束点とディスク10面との位置ずれを制御するフォーカス制御の制御的安定性を確保するために設けられたフォーカス制御手段13−fに出力される。フォーカス制御手段13−fは出射光の集束点とディスク10面との位置ずれを制御するための信号をフォーカス駆動回路15−fに出力する。フォーカス駆動回路15−fは集束手段11−cをフォーカス方向に移動せしめる駆動出力をフォーカス駆動切り替え手段16−fに出力する。フォーカス駆動切り替え手段16−fは出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過するときにフォーカス制御の安定性を確保するための駆動信号を出力するフォーカスホールド駆動回路14−fの出力が入力され、前述の振幅比較手段19の出力に応じて、即ち出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過しているか否かによってフォーカス駆動回路15−f出力とフォーカスホールド回路14−fの出力のいずれかを切り替え、フォーカスアクチュエータ11−aに出力する。フォーカスアクチュエータ11−aはフォーカス駆動切り替え手段16−fの出力に従い、集束手段11−cをフォーカス方向に移動せしめる。
【0041】
続いて本発明の実施の一形態のディフェクト検出方法について詳細な説明を図3、4を用いて説明する。図3−aは図1に装着されたディスク10のセクタ・フォーマットの構造を示した図である。ディスク10のトラックはうず巻で形成されてトラックピッチが1.0umで構成されている。セクタ・フォーマットの構造はアドレス部とデータ部より構成されている。アドレス部はセクタのディスク上の物理的な番地を表し、データ部はデータを記録可能な領域である。アドレス部はディスク製造時に凹凸ピットでプリフォーマットされている。データ部は出射光の集束点をトラックの一定位置に制御するために案内溝が設けられていて、更に一定周期で蛇行する構造である。しかしながらアドレス部は案内溝が設けられず、かつ一定周期で蛇行する構造ではない。図3−bはディスク10のトラックと出射光の集束点の位置によるトラッキングエラー信号出力を示した図である。出射光の集束点はトラックの中心に制御されていることと仮定する。出射光の集束点はトラックの中心位置に制御されているためトラッキングエラー信号は位置誤差がない、即ちゼロが出力される。しかしながらデータ部の蛇行周期はトラッキング制御の周波数帯域よりも高い周期で蛇行しているためにデータ部の蛇行周期に同期した信号がトラッキングエラー信号に重畳される。出射光の集束点がアドレス部を通過したときはトラッキングエラー信号にデータ部の蛇行周期成分は重畳されない。図3−cはディスク10のトラックと出射光の集束点の位置による反射光検出手段の出力である。ディスク10のアドレス部は前述の通り、案内溝が設けられていないので出射光に対する反射光量がデータ部に比較して大きい。次にディスク10における出射光の集束点の位置と図1に示す各構成要素の出力信号の関係を図4を用いて説明する。
【0042】
図4は出射光の集束点とディスク10上のトラックとの位置による図1に示すブロック図上の各構成要素の出力である。図4−aはディスク10と出射光の集束点との位置関係を示した図、図4−bはトラッキングエラー信号検出手段13−tの出力であるトラッキングエラー信号、図4−cは帯域制限手段17の出力信号、図4−dは振幅測定手段18の出力信号、図4−eは振幅比較手段19の出力信号、図4−fはアドレス部検出手段21の出力信号、図4−gはNORゲート回路22の出力信号である。出射光の集束点は図4−aに示すようにディスク10のトラックの中心位置に制御されている。時間t<t0のときに出射光の集束点はディスク10のデータ部のトラックの中心に位置する。しかしながらディスク10のデータ部の蛇行周波数成分がトラッキング制御の周波数帯域よりも大きいために図4−bに示すようにディスク10のデータ部の蛇行周波数成分の振幅±Xv[V]の正弦波信号がトラッキングエラー信号に重畳される。帯域制限手段17はトラッキングエラー信号に重畳されるデータ部の蛇行周波数成分を検出するように構成されているためにその出力は図4−cに示すようにトラッキングエラー信号に重畳されるデータ部の蛇行周波数で振幅±Xv[V]の正弦波信号を出力する。振幅測定手段18は帯域制限手段17の出力振幅を測定し、図4−dに示すように2Xv[V]を出力する。振幅比較手段19は振幅測定手段18の出力と予め設定していた比較値を比較する。比較値は0[V]≦比較値<2Xv[V]となるように設定されている。そのため時間t<t0のときは振幅測定手段18の出力は比較値よりも大きいために”H”となる。アドレス部検出手段21は出射光の集束点がアドレス部を通過していないために図4−fに示すように”L”である。時間t<t0での振幅比較手段19の出力は”H”、アドレス部検出手段21の出力は”L”であるため、NORゲート回路22の出力は図2に示した真理値表に従って”L”となり、ディスク10にディフェクトは存在しないと検出する。次に時間t=t0になると出射光の集束点はアドレス部を通過する。時間t=t0におけるトラッキングエラー信号は図4−bに示すように出射光の集束点とトラックの位置誤差はない、即ちゼロが出力される。さらにアドレス部のトラックは蛇行していないためトラックの蛇行周波数成分はトラッキングエラー信号に重畳されない。したがって帯域制限手段17の出力も図4−cに示す通りにゼロが出力され、振幅測定手段18も図4−dに示す通りゼロとなる。そして振幅比較手段19の出力は振幅測定手段18の出力は予め設定した比較値よりも小さいので”L”となる。アドレス部検出手段21の出力は出射光の集束点がアドレス部を通過しているため”H”となる。振幅比較手段19の出力は”L”、アドレス部検出手段21の出力は”H”となるためNORゲート回路22出力は図2に示す真理値表に従って図4−gに示す通り”L”となり、即ちディスク10にディフェクトがないと検出する。時間t=t1になると再び出射光の集束点はデータ部のトラックの中心に位置するため各構成要素の出力は時間t<t0における各構成要素の出力と等しくなり、ディスク10にディフェクトはないと検出する。時間t=t2になると出射光の集束点はディフェクトを通過する。このときディスク10からの反射光が無くなるためにトラッキングエラー信号は検出されなくなる、即ち図4−bに示すようにゼロが出力される。さらにトラックの蛇行周波数成分もトラッキングエラー信号には重畳されない。帯域制限手段17の出力はトラッキングエラー信号にトラックの蛇行周波数成分が重畳されないためにゼロが出力される。従って振幅測定手段18の出力もまたゼロとなる。振幅比較手段19は時間t=t1のときと同様に振幅測定手段18の出力が予め設定した比較値よりも小さいために”L”を出力する。アドレス部検出手段21は出射光の集束点はアドレス部を通過していないために出力は”L”となる。従って振幅比較手段19の出力は”L”、アドレス部検出手段21の出力は”L”となるためNORゲート回路22の出力は図2に示した真理値表に従って”H”となり、ディスク10のディフェクトを検出する。時間t=t3になると出射光の集束点はディフェクトから離れて再度データ部のトラックの中心に位置する。従って各構成要素の出力は時間t>t0、t=t1のときの各構成要素の出力と等しくなる。
【0043】
上記のように図1に示した構成にすることによってディスク10のディフェクトの有無を検出することができる。またディスク10からの反射光の大きさに依存しない構成であるために従来の反射光量に依存したディフェクト検出方法よりも高精度な検出が可能である。
【0044】
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の一形態のブロック図である。本実施の形態の説明において(実施の形態1)と同一のブロックについては、同一番号を付与する。照射手段11−gは波長650nmの光ビームを赤色半導体レーザーより出射可能な光源で、光ビームの光出力を少なくとも複数種類に切り替えて出射できるように構成されている。第1の光出力制御手段27は再生時の光ビームの光出力を照射手段11−gより出射するように光出力切り替え手段29に出力する。また第2の光出力制御手段28は記録時の光ビームの光出力を照射手段11−gより出射するように光出力切り替え手段29に出力する。光出力切り替え手段29はNORゲート回路22の出力を制御信号とし、装置が記録時あるいは再生時を問わず、光ビームがディフェクトを通過しているときは第1の光出力制御手段26の出力を照射手段11−gに出力するように構成されている。照射手段11−gから出射された光ビーム(以下、出射光と称する)は出射光を平行光にするためのコリメータレンズ11−f、偏向ビームスプリッタ11−eおよび波長板11−dを通り、集束手段11−cにより集束されて記録媒体10(以下、ディスクと称する)に照射される。ディスク10からの反射光は集束手段11―cおよび波長板11―dを通り、偏向ビームスプリッタ11−eで反射され、出射光の光路から分離されて光検出ホログラム11―hに入射する。光検出ホログラム11―hによりディスク10からの反射光はフォーカス検出用+1次光とトラッキング検出用−1次光に回折され、検出レンズ11−iに導かれる。検出レンズ11−iによって集光されたトラッキング検出用−1次光は4分割トラッキング用光検出器11ーkに出力される。4分割トラッキング用光検出器11−kで検出したディスク10からの反射光はディスク半径方向で2分割し、電気信号に変換されてトラッキングエラー信号検出手段12−tに出力される。トラッキングエラー信号検出手段12−tはそれぞれの反射光の強度を比較して出射光の集束点とディスク10上のトラックとの位置ずれを表すトラッキングエラー信号を検出する。本トラッキングエラー信号検出方式はプッシュプル方式として広く知られているため説明は省略する。トラッキングエラー信号検出手段12−tで検出されたトラッキングエラー信号は出射光の集束点とディスク10上のトラックとの位置ずれを制御するトラッキング制御の制御的安定性を確保するために設けられたトラッキング制御手段13−tおよびトラッキングエラー信号に重畳されるディスク10上のトラックの蛇行周波数成分を抽出する帯域制限手段17に出力される。帯域制限手段17はトラッキングエラー信号に重畳されるディスク10上のトラックの蛇行周波数成分を検出し、トラッキングエラー信号に重畳したトラックの蛇行周波数成分を2値化回路31に出力する。出射光の集束点がディスク10のディフェクトを通過しないときに2値化回路31は帯域制限手段17の出力を任意の所定値と比較し、トラッキングエラー信号に重畳されるトラックの蛇行周波数に同期したパルス波信号をカウンタ32に出力する。カウンタ32は任意の時間内に2値化回路31の出力が変化したときに出射光の集束点はディスク10のディフェクトを通過していないことを意味する”H”信号を、任意の時間内に2値化回路31の出力が変化しないときに出射光の集束点がディスク10のディフェクトを通過していることを意味する”L”信号を出力する。ディスク10上のディフェクトの有無検出に関する詳細な説明は後述する。またフォーカス検出用光検出器11−jおよびトラッキング検出用光検出器11−kの出力は反射光検出手段20に入力される。反射光検出手段20は加算回路で構成され、フォーカス用光検出器11−jおよびトラッキング用光検出器11−kの出力を全加算する。反射光検出手段20の出力はアドレス部検出手段21に出力される。アドレス部検出手段21は2値化信号を出力し、出射光の集束点がディスク10上のアドレス部を通過したときに”H”信号を、出射光の集束点がアドレス部を通過しないときに”L”信号を出力するように構成されている。アドレス部検出手段21の出力はNORゲート回路22に入力される。NORゲート回路22は前述のカウンタ32の出力信号が入力され、図2に示す真理値表に従いディスク10上のディフェクトを検出しかつ出射光の集束点がディスク10のアドレス部を通過していないときときとそれ以外の状態に応じてフォーカス駆動切り替えスイッチ16−f、トラッキング駆動切り替えスイッチ16−t切り替えてフォーカス制御およびトラッキング制御の駆動を切り替えられるように構成されている。
【0045】
さらに反射光検出手段20の出力は第1のモータ制御手段に出力される。第1のモータ制御手段23は反射光検出手段20の出力信号より検出できる再生同期信号と基準周波数信号よりディスクを線速度一定に駆動する出力をモータ駆動切り替え手段25に出力する。上記モータ駆動方式はCLV制御方式として広く知られているため詳細な説明は省略する。また、第2のモータ制御手段24はディスクを一定角速度で回転させる駆動をモータ駆動切り替え手段25に出力する。本モータ駆動方式はCAV制御方式として広く知られているため詳細な説明は省略する。モータ駆動切り替え手段25はNORゲート回路の出力信号を制御信号として第1のモータ制御手段あるいは第2のモータ制御手段の出力を切り替えてモータ26に出力する。モータ26はディスク10を回転せしめるように構成されている。モータ駆動切り替え手段25はNORゲート回路25の出力が”L”である、即ち光ビームがディフェクトを通過していないときに第1のモータ制御手段の出力を選択しCLV制御でディスク10を回転させる。一方、NORゲート回路25の出力が”H”である、即ち光ビームがディフェクトを通過しているときにモータ駆動切り替え手段25は第2のモータ制御手段の出力を選択しCAV制御でディスク10を回転させる。
【0046】
トラッキング制御手段13−tに入力されたトラッキングエラー信号は出射光の集束点とディスク10上のトラックとの位置ずれを制御するトラッキング制御の制御的安定性を確保するための駆動信号をトラッキング駆動回路15−tに出力する。トラッキング駆動回路15−tは集束手段11−cをトラッキング方向に移動せしめる駆動出力をトラッキング駆動切り替え手段16−tに出力する。トラッキング駆動切り替え手段16−tは出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過するときにトラッキング制御の安定性を確保するためのトラッキングホールド駆動回路14−tの出力が入力され、前述の振幅比較手段19の出力に応じて、即ち出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過しているか否かによってトラッキング駆動回路15−t出力とトラッキングホールド回路14−tの出力のいずれかを切り替え、トラッキングアクチュエータ11−bに出力する。トラッキングアクチュエータ11−bはトラッキング駆動切り替え手段16−tの出力に従い、集束手段11−cをトラッキング方向に移動せしめる。一方検出レンズ11−iによって集光されたフォーカス検出用+1次光はフォーカス用光検出器11−jに入射する。フォーカス用光検出器11−jに入射したフォーカス検出用+1次光は電気信号に変換されてフォーカスエラー信号検出手段12−fに入力される。フォーカスエラー信号検出手段12−fは出射光の集束点とディスク10との位置ずれを表すフォーカスエラー信号を出力する。フォーカスエラー信号を検出する方法は特に限定されない。フォーカスエラー信号検出手段12−fで検出されたフォーカスエラー信号は出射光の集束点とディスク10面との位置ずれを制御するフォーカス制御の制御的安定性を確保するために設けられたフォーカス制御手段13−fに出力される。フォーカス制御手段13−fは出射光の集束点とディスク10面との位置ずれを制御するための信号をフォーカス駆動回路15−fに出力する。フォーカス駆動回路15−fは集束手段11−cをフォーカス方向に移動せしめる駆動出力をフォーカス駆動切り替え手段16−fに出力する。フォーカス駆動切り替え手段16−fは出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過するときにフォーカス制御の安定性を確保するための駆動信号を出力するフォーカスホールド駆動回路14−fの出力が入力され、前述の振幅比較手段19の出力に応じて、即ち出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過しているか否かによってフォーカス駆動回路15−f出力とフォーカスホールド回路14−fの出力のいずれかを切り替え、フォーカスアクチュエータ11−aに出力する。フォーカスアクチュエータ11−aはフォーカス駆動切り替え手段16−fの出力に従い、集束手段11−cをフォーカス方向に移動せしめる。
【0047】
続いて本発明の実施の一形態のディフェクト検出方法について詳細な説明を図5、6を用いて説明する。本実施の形態で装置に装着されるディスクの構造は(実施の形態1)で装着したディスクと同様であるため詳細な説明は省略する。図6は出射光の集束点とディスク10上のトラックとの位置による図5に示すブロック図上の各構成要素の出力である。図6−aはディスク10と出射光の集束点との位置関係を示した図、図6−bはトラッキングエラー信号検出手段13−tの出力であるトラッキングエラー信号、図6−cは帯域制限手段17の出力信号、図6−dは2値化回路51の出力信号、図6−eはカウンタ52の出力信号、図6−fはアドレス部検出手段21の出力信号、図6−gはNORゲート回路22の出力信号である。出射光の集束点は図4−aに示すようにディスク10のトラックの中心位置に制御されている。時間t<t0のときに出射光の集束点はディスク10のデータ部のトラックの中心に位置する。しかしながらディスク10のデータ部の蛇行周波数成分がトラッキング制御の周波数帯域よりも大きいために図6−bに示すようにディスク10のデータ部の蛇行周波数成分の振幅±Xv[V]の正弦波信号がトラッキングエラー信号に重畳される。帯域制限手段17はトラッキングエラー信号に重畳されるデータ部の蛇行周波数成分を検出するように構成されているためにその出力は図6−cに示すようにトラッキングエラー信号に重畳されるデータ部の蛇行周波数で振幅±Xv[V]の正弦波信号を出力する。2値化回路31は帯域正弦手段の出力信号を任意の比較値と比較し、トラックの蛇行周波数に同期したパルス波出力信号を出力する。このとき任意の比較値は0<比較値<Xv[V]に設定する。
【0048】
カウンタは任意の時間内に2値化回路31の出力が変化したときに”H”信号を出力し、2値化回路31の出力が任意の時間内に変化がないときに”L”を出力する。このとき任意の時間はトラックの蛇行周波数よりも大きく設定する。時間t<t0のときの2値化回路31の出力は図6−dに示すようにトラックの蛇行周波数に同期したパルス波信号を出力するので、カウンタは図6−eに示すように2値化回路の出力がトラックの蛇行周波数よりも大きく設定した任意の時間内に変化するため”H”を出力する。
【0049】
アドレス部検出手段21は出射光の集束点がアドレス部を通過していないために図6−fに示すように”L”である。時間t<t0でのカウンタの出力は”H”、アドレス部検出手段21の出力は”L”であるため、NORゲート回路22の出力は図2に示した真理値表に従って”L”となり、出射光の集束点はディスク10のディフェクトを通過していないと検出する。次に時間t=t0になると出射光の集束点はアドレス部を通過する。時間t=t0におけるトラッキングエラー信号は図6−bに示すように出射光の集束点とトラックの位置誤差はない、即ちゼロが出力される。さらにアドレス部のトラックは蛇行していないためトラックの蛇行周波数成分はトラッキングエラー信号に重畳されない。したがって帯域制限手段17の出力は図6−cに示す通りにゼロが出力され、2値化回路31は任意の比較値0<比較値<Xvと帯域制限手段17の出力ゼロとを比較して”L”を出力する。そしてカウンタは時間t=t0+△(△はトラックの蛇行周期よりも大きく設定した任意の時間)のときに任意の時間内に2値化回路31の出力が変化しないため”L”を出力する。
【0050】
またアドレス部検出手段21の出力は出射光の集束点がアドレス部を通過しているため”H”となる。カウンタ32の出力は”L”、アドレス部検出手段21の出力は”H”となるためNORゲート回路22の出力は図2に示す真理値表に従って図6−gに示す通り”L”となり、即ち出射光の集束点はディスク10のディフェクトを通過していないと検出する。時間t=t1になると再び出射光の集束点はデータ部のトラックの中心に位置するため各構成要素の出力は時間t<t0における各構成要素の出力と等しくなり、出射光の集束点はディスク10のディフェクトを通過していないと検出する。時間t=t2になると出射光の集束点はディフェクトを通過する。このときディスク10からの反射光が無くなるためにトラッキングエラー信号は検出されなくなる、即ち図6−bに示すようにゼロが出力される。さらにトラックの蛇行周波数成分もトラッキングエラー信号には重畳されない。帯域制限手段17の出力はトラッキングエラー信号にトラックの蛇行周波数成分が重畳されないためにゼロが出力される。2値化回路31は時間t=t0のときと同様に帯域制限手段17の出力と任意の比較値0<比較値<Xvとを比較して”L”を出力する。時間t=t2+△のときに2値化回路31の出力が任意の時間△内に変化がないのでカウンタの出力は”L”になる。アドレス部検出手段21は出射光の集束点はアドレス部を通過していないために出力は”L”となる。従っての時間t=t2+△のときにカウンタの出力は”L”、アドレス部検出手段21の出力は”L”となるためNORゲート回路22の出力は図2に示した真理値表に従って”H”となり、出射光の集束点はディスク10のディフェクトを通過していることを検出する。時間t=t3になると出射光の集束点はディフェクトから離れて再度データ部のトラックの中心に位置する。従って各構成要素の出力は時間t>t0、t=t1のときの各構成要素の出力と等しくなる。
【0051】
上記のように図1に示した構成にすることによって出射光の集束点がディスク10のディフェクトを通過しているか否かを検出することができる。またディスク10からの反射光の大きさに依存しない構成であるために従来の反射光量に依存したディフェクト検出方法よりも高精度な検出が可能である。
【0052】
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の一形態のブロック図である。本実施の形態の説明において(実施の形態1)あるいは(実施の形態2)と同一のブロックについては、同一番号を付与する。照射手段41は波長650nmで、かつ光学パワーを装置が記録あるいは再生動作を行うときに任意に可変可能とする光ビームを赤色半導体レーザーより出射可能な光源である。照射手段41から出射された光ビーム(以下、出射光と称する)は出射光を平行光にするためのコリメータレンズ11−f、偏向ビームスプリッタ11−eおよび波長板11−dを通り、集束手段11−cにより集束されて記録媒体10(以下、ディスクと称する)に照射される。ディスク10からの反射光は集束手段11―cおよび波長板11―dを通り、偏向ビームスプリッタ11−eで反射され、出射光の光路から分離されて光検出ホログラム11―hに入射する。光検出ホログラム11―hによりディスク10からの反射光はフォーカス検出用+1次光とトラッキング検出用−1次光に回折され、検出レンズ11−iに導かれる。検出レンズ11−iによって集光されたトラッキング検出用−1次光は4分割トラッキング用光検出器11ーkに出力される。4分割トラッキング用光検出器11−kで検出したディスク10からの反射光はディスク半径方向で2分割し、電気信号に変換されてトラッキングエラー信号検出手段12−tに出力される。トラッキングエラー信号検出手段12−tはそれぞれの反射光の強度を比較して出射光の集束点とディスク10上のトラックとの位置ずれを表すトラッキングエラー信号を検出する。本トラッキングエラー信号検出方式はプッシュプル方式として広く知られているため説明は省略する。トラッキングエラー信号検出手段12−tで検出されたトラッキングエラー信号は出射光の集束点とディスク10上のトラックとの位置ずれを制御するトラッキング制御の制御的安定性を確保するために設けられたトラッキング制御手段13−tに出力される。またフォーカス検出用光検出器11−jおよびトラッキング検出用光検出器11−kの出力は反射光検出手段20に入力される。反射光検出手段は加算回路で構成され、フォーカス用光検出器11−jおよびトラッキング用光検出器11−kの出力を全加算する。反射光検出手段20の出力はアドレス部検出手段21、欠陥比較値算出手段42および比較手段43に出力される。
【0053】
アドレス部検出手段21は出射光の集束点とディスク10の位置関係に従い2値化信号を出力し、出射光の集束点がディスク10上のアドレス部を通過したときに”H”信号を、出射光の集束点がアドレス部を通過しないときに”L”信号を出力するように構成されている。アドレス部検出手段21の出力はORゲート回路46に入力される。一方、ORゲート回路46の第2の入力には照射手段41が照射する光ビームの光学パワーに従い、装置が記録中あるいは再生中であるか検出する記録再生検出手段44の出力が変化したときに一定時間のみ”H”信号を出力するエッジ検出手段45の出力が入力されるように構成されている。記録再生検出手段44の出力は記録中は”H”、再生中は”L”を出力する。エッジ検出手段45は記録再生検出手段44の出力が変化したときの一定時間の間のみ”H”を出力するように構成されている。ORゲート回路46は図10に示す真理値表に従いアドレス部検出手段21の出力あるいはエッジ検出手段45の出力が”H”であるときにその出力は”H”となる。即ち出射光の集束点がディスク10のアドレス部を通過しているとき、あるいは装置が記録あるいは再生動作に切り替わった直後の一定時間の間”H”を出力するように構成されている。
【0054】
反射光検出手段20の出力は低域遮断フィルタを含む欠陥比較値算出手段42に入力される。欠陥比較値算出手段42に含まれる低域遮断フィルタの遮断特性は2種類に切り替え可能な構成であり、ORゲート回路46の出力に応じて遮断特性を切り替える。即ちORゲート回路46の出力が”H”であるときに時定数の小さい低域遮断フィルタを、ORゲート回路46の出力が”L”であるときに時定数が大きい低域遮断フィルタを選択する。 欠陥比較値算出手段42の出力はディスク10のディフェクトを検出するために設けられた比較手段43への入力値となる。比較手段43は反射光検出手段20と欠陥比較値算出手段42の出力を比較して反射光検出手段20の出力が大きいときに”H”を、欠陥比較値算出手段42の出力が大きいときに”L”を出力する。比較手段43の出力が”L”であるときに出射光の集束点はディスク10のディフェクトを通過していることを示す。このことについては後程詳細に説明する。
【0055】
比較手段43の出力に従い出射光の集束点がディスク10のディフェクトを通過しているか否かが明らかになる。そこで出射光の集束点がディスク10のディフェクトを通過しているか否かによりフォーカス制御およびトラッキング制御の駆動をフォーカス駆動切替手段16−f、トラッキング駆動切替手段16−tによって切り替えられるように構成されている。
【0056】
さらに反射光検出手段20の出力は第1のモータ制御手段に出力される。第1のモータ制御手段23は反射光検出手段20の出力信号より検出できる再生同期信号と基準周波数信号よりディスクを線速度一定に駆動する出力をモータ駆動切り替え手段25に出力する。上記モータ駆動方式はCLV制御方式として広く知られているため詳細な説明は省略する。また、第2のモータ制御手段24はディスクを一定角速度で回転させる駆動をモータ駆動切り替え手段25に出力する。本モータ駆動方式はCAV制御方式として広く知られているため詳細な説明は省略する。モータ駆動切り替え手段25は比較手段43の出力信号を制御信号として第1のモータ制御手段あるいは第2のモータ制御手段の出力を切り替えてモータ26に出力する。モータ26はディスク10を回転せしめるように構成されている。モータ駆動切り替え手段25は比較手段43の出力が”L”である、即ち光ビームがディフェクトを通過していないときに第1のモータ制御手段の出力を選択しCLV制御でディスク10を回転させる。一方、比較手段43の出力が”H”である、即ち光ビームがディフェクトを通過しているときにモータ駆動切り替え手段25は第2のモータ制御手段の出力を選択しCAV制御でディスク10を回転させる。
【0057】
またトラッキング制御手段13−tに入力されたトラッキングエラー信号は出射光の集束点とディスク10上のトラックとの位置ずれを制御するトラッキング制御の制御的安定性を確保するための駆動信号をトラッキング駆動回路15−tに出力する。トラッキング駆動回路15−tは集束手段11−cをトラッキング方向に移動せしめる駆動出力をトラッキング駆動切り替え手段16−tに出力する。トラッキング駆動切り替え手段16−tは出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過するときに光ビームのトラック方向の位置を保持するトラッキングホールド駆動回路14−tの出力が入力され、前述の比較手段43の出力に応じて、即ち出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過しているか否かによってトラッキング駆動回路15−t出力とトラッキングホールド回路14−tの出力のいずれかを切り替え、トラッキングアクチュエータ11−bに出力する。トラッキングアクチュエータ11−bはトラッキング駆動切り替え手段16−tの出力に従い、集束手段11−cをトラッキング方向に移動せしめる。一方検出レンズ11−iによって集光されたフォーカス検出用+1次光はフォーカス用光検出器11−jに入射する。フォーカス用光検出器11−jに入射したフォーカス検出用+1次光は電気信号に変換されてフォーカスエラー信号検出手段12−fに入力される。フォーカスエラー信号検出手段12−fは出射光の集束点とディスク10との位置ずれを表すフォーカスエラー信号を出力する。フォーカスエラー信号を検出する方法は特に限定されない。フォーカスエラー信号検出手段12−fで検出されたフォーカスエラー信号は出射光の集束点とディスク10面との位置ずれを制御するフォーカス制御の制御的安定性を確保するために設けられたフォーカス制御手段13−fに出力される。フォーカス制御手段13−fは出射光の集束点とディスク10面との位置ずれを制御するための信号をフォーカス駆動回路15−fに出力する。フォーカス駆動回路15−fは集束手段11−cをフォーカス方向に移動せしめる駆動出力をフォーカス駆動切り替え手段16−fに出力する。フォーカス駆動切り替え手段16−fは出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過するときに光ビームのフォーカス方向の位置を保持するための駆動信号を出力するフォーカスホールド駆動回路14−fの出力が入力され、前述の比較手段43の出力に応じて、即ち出射光の集束点がディスク10上のディフェクトを通過しているか否かによってフォーカス駆動回路15−f出力とフォーカスホールド回路14−fの出力のいずれかを切り替え、フォーカスアクチュエータ11−aに出力する。フォーカスアクチュエータ11−aはフォーカス駆動切り替え手段16−fの出力に従い、集束手段11−cをフォーカス方向に移動せしめる。
【0058】
続いて本発明の実施の一形態におけるディフェクト検出方法について図8、9を用いて説明する。本説明において前述と同一のブロックについては同一番号を付与する。図8は本ディフェクト検出方式を説明するためのブロック図である。図9は図7および8に示した各構成要素のタイミング図である。本ディフェクト検出方式は図8に示す反射光検出手段20、アドレス部検出手段21、照射手段41、記録再生検出手段44エッジ検出手段45,ORゲート回路、比較手段43で構成される。各構成要素の詳細な説明は既に述べたので省略する。さらに抵抗R0、R1、R2、R3、コンデンサC0、スイッチSW、および差動増幅器OPA1によって欠陥比較値算出手段42は構成されている。欠陥比較値算出手段42は反射光検出手段20の出力に応じて比較手段43に入力される比較値を出力する。欠陥比較値算出手段42の出力は反射光検出手段20の出力、抵抗R2,R3に依存し、反射光検出手段20の出力がA0であるときの欠陥比較値算出手段の出力A0’は(1)式のようになる。
【0059】
A0’=(R3/(R2+R3))×A0 (1)
また欠陥比較値算出手段42の出力が変化する速度はORゲート回路46、スイッチSW、抵抗R0、R1およびコンデンサC0に依存する。ORゲート回路46の出力が”L”でスイッチSWが開いたときの欠陥比較値算出手段42の出力は一次遅れ系となり時定数τO(sec)は(2)式のようになる。
【0060】
τO=1/C0×R0 (2)
ここで、πは円周率を表す。
【0061】
またORゲート回路46の出力が”H”でスイッチSWが閉じたときの欠陥比較値算出手段42の出力もまた一次遅れ系となり時定数τ1(sec)は(3)式のようになる。
【0062】
τ1=1/C0×R1 (3)
ここで、抵抗R0とR1の関係は(4)式のように表される。
【0063】
R0<R1 (4)
したがってORゲート回路46の出力が”H”でスイッチが閉じたときのほうが早い応答を実現することができる。
【0064】
上述のように欠陥比較値算出手段42の出力値は反射光検出手段20に応じて変化する。またアドレス部検出手段21と記録再生検出手段44の出力によって決定されるORゲート回路46の出力に従い、欠陥比較値算出手段42の出力変化速度はスイッチSWにより切り替えられる。
【0065】
次に図9を用いて各構成要素の出力を詳細に説明する。図9は本発明の実施の一形態における各構成要素のタイミング図である。図9−(a)は反射光検出手段20の出力、図9−(b)は欠陥比較値算出手段42の出力、図9−(c)は比較手段43の出力、図9−(d)はアドレス部検出手段21の出力、図9−(e)は照射手段41の光学パワー、図9−(f)は記録再生検出手段の出力、図9−(g)はエッジ検出手段45の出力信号、図9−(h)はORゲート回路46の出力信号、図9−(i)は欠陥比較値算出手段42に含まれるスイッチSWのON・OFF切替信号である。光ビームの集束点はディスク10のトラックの中心に制御されていて、時間t<t0のときにデータ部の再生動作を行っている。
【0066】
時間t<t0のとき照射手段41が出力する出射光の光学パワーは装置が再生動作であるために1.0[mW]である。出射光の集束点はディスク10のデータ部に位置制御されているためディスク10からの反射光はディスク10のデータ部の反射率に依存する。その結果反射光検出手段20はA0を出力する。アドレス部検出手段21は出射光の集束点がデータ部に位置するため、出力は”L”即ちアドレス部未検出を出力する。記録再生検出手段44は照射手段41が出射する出射光の光学パワーが1.0[mW]であるため”L”、即ち再生動作中であることを出力する。エッジ検出手段45は記録再生検出手段44の出力に変化がないため”L”を出力する。従ってORゲート回路46はアドレス部検出手段21、エッジ検出手段45の出力および図10の示した真理値表に従って”L”を出力する。図8に示す欠陥比較値算出手段42に含まれるSWはORゲート回路46の出力に従ってOFF、即ち欠陥比較値算出手段42の低域遮断フィルタの時定数を(2)式のように設定する。欠陥比較値算出手段42は反射光検出手段20の出力A0より(1)式に従いA0’を出力する。比較手段43は反射光検出手段20と欠陥比較値算出手段42の出力を比較し、A0>A0’であるため”L”を出力する。比較手段43の出力が”L”であることは即ち出射光の集束点はディスク10のディフェクトを通過していないことを意味する。
【0067】
時間t=t0のとき照射手段41が出力する出射光の光学パワーは装置が再生動作であるため1.0[mW]である。出射光の集束点はディスク10のデータ部からアドレス部に変化するためディスク10からの反射光はディスク10のアドレス部の反射率に依存する。前述のようにアドレス部の反射率はデータ部の反射率よりも高いため反射光検出手段20の出力はA1となる。ここで出射光の集束点がデータ部に位置するときの反射光検出手段20の出力A0とアドレス部に位置するときの反射光検出手段20の出力A1の大小関係は(5)式の通りである。
【0068】
A0<A1 (5)
これはディスク10のデータ部の反射率よりもアドレス部の反射率が高いために、照射手段41が出射する出射光の光学パワーが等しい場合においても反射光検出手段20の出力は出射光の集束点がデータ部よりもアドレス部に位置するときの方が大きくなることを意味する。
【0069】
アドレス部検出手段21は出射光の集束点がアドレス部を通過するために出力は”H”となる。記録再生検出手段44の出力は照射手段41が出射する出射光の光学パワーが1.0[mW]であるため”L”、即ち再生動作中であることを出力し、エッジ検出手段45もまた記録再生検出手段44の出力に変化がないため”L”を出力する。ORゲート回路46はアドレス部検出手段21の出力”H”、エッジ検出回路45の出力”L”および図10に示した真理値表に従って”H”を出力する。図8に示す欠陥比較値算出手段42に含まれるスイッチSWはORゲート回路46の出力に従いスイッチをONする。その結果欠陥比較値算出手段42に含まれる低域遮断フィルタは(3)式に示す時定数の低域遮断特性が選択される。このときの欠陥比較値算出手段42の出力は(6)式に従いA1’である。
【0070】
A1’=(R3/(R2+R3))×A1 (6)
比較手段43は反射光検出手段20の出力A1と欠陥比較値算出手段42の出力A1’を比較し、A1>A1’であるため”L”を出力する。比較手段43の出力が”L”であることは即ち出射光の集束点はディスク10のディフェクトを通過していないことを意味する。
【0071】
時間t=t1のとき照射手段41が出力する出射光の光学パワーは装置が再生動作であるため1.0[mW]である。出射光の集束点はディスク10のアドレス部からデータ部に変化するためディスク10からの反射光はディスク10のデータ部の反射率に依存する。その結果、反射光検出手段20の出力は時間t<t0と同様にA0となる。前述の通り出射光の集束点がデータ部に位置するときの反射光検出手段20の出力A0とアドレス部に位置するときの反射光検出手段20の出力A1の大小関係は(5)式の通りである。
【0072】
アドレス部検出手段21は出射光の集束点がアドレス部からデータ部へ変化するために出力は”L”となる。記録再生検出手段44の出力は照射手段41が出射する出射光の光学パワーが1.0[mW]であるため”L”、即ち再生動作中であることを出力し、エッジ検出手段45もまた記録再生検出手段44の出力に変化がないため”L”を出力する。ORゲート回路46はアドレス部検出手段21の出力”L”、エッジ検出回路45の出力”L”および図10に示した真理値表に従って”L”を出力する。図8に示す欠陥比較値算出手段42に含まれるスイッチSWはORゲート回路46の出力に従いスイッチをOFFする。その結果欠陥比較値算出手段42に含まれる低域遮断フィルタは(2)式に示す時定数の遮断特性が選択される。このときの欠陥比較値算出手段42の出力は(1)式に従いA0’である。比較手段43は反射光検出手段20の出力A0と欠陥比較値算出手段42の出力A0’を比較し、A0>A0’であるため”L”を出力する。比較手段43の出力が”L”であることは即ち出射光の集束点はディスク10のディフェクトを通過していないことを意味する。
【0073】
時間t=t2のとき照射手段41が出力する出射光の光学パワーは装置が記録動作に変化したために5.0[mW]となる。出射光の集束点はディスク10のデータ部に位置制御されるが、ディスク10からの反射光は照射手段41の出力光学パワーに比例して大きくなりA2となる。ここでA0とA2の間には(7)式の関係が成立する。
【0074】
A2=5.0×A0 (7)
アドレス部検出手段21は出射光の集束点がアドレス部を通過していないためその出力は”L”となる。記録再生検出手段44の出力は照射手段41が出射する出射光の光学パワーが5.0[mW]であるため”H”、即ち記録動作中であることを出力し、エッジ検出手段45は記録再生検出手段44の出力が変化したため予め設定された時間αの時間”H”を出力する。
【0075】
ここでエッジ検出手段45が”H”出力を出力する時間αについて説明する。装置が記録動作から再生動作へ、あるいは再生動作から記録動作へ変化するときのみ欠陥比較値算出手段42に含まれる低域遮断フィルタの遮断特性の時定数を小さくする目的によりエッジ検出手段45は存在する。そこで時間αは欠陥比較値算出手段42に含まれるスイッチSWがONのときの欠陥比較値算出手段42に含まれる低域遮断フィルタの時定数よりも大きな時間を設定する。
【0076】
ORゲート回路46はアドレス部検出手段21の出力”L”、エッジ検出回路45の出力”H”および図10に示した真理値表に従って”H”を出力する。図8に示す欠陥比較値算出手段42に含まれるスイッチSWはORゲート回路46の出力に従いスイッチをONする。その結果欠陥比較値算出手段42に含まれる低域遮断フィルタの時定数は(3)式に示す特性となる。このときの欠陥比較値算出手段42の出力は(8)式のようにA2’となる。
【0077】
A2’=(R3/(R2+R3))×A2 (8)
比較手段43は反射光検出手段20の出力A2と欠陥比較値算出手段42の出力A2’を比較し、A2>A2’であるため”L”を出力する。比較手段43の出力が”L”であることは即ち出射光の集束点はディスク10のディフェクトを通過していないことを意味する。
【0078】
時間t=t3のとき照射手段41が出力する出射光の光学パワーは装置が記録動作であるため5.0[mW]である。出射光の集束点はディスク10のデータ部に位置制御されるが、ディスク10のディフェクト部を通過するためディスク10からの反射光はディフェクトにより無くなる、即ちゼロとなる。
【0079】
アドレス部検出手段21は出射光の集束点がアドレス部を通過していないためその出力は”L”となる。記録再生検出手段44の出力は照射手段41が出射する出射光の光学パワーが5.0[mW]であるため”H”、即ち記録動作中であることを出力し、エッジ検出手段45は記録再生検出手段44の出力が変化しないので”L”を出力する。
【0080】
ORゲート回路46はアドレス部検出手段21の出力”L”、エッジ検出回路45の出力”L”および図10に示した真理値表に従って”L”を出力する。図8に示す欠陥比較値算出手段42に含まれるスイッチSWはORゲート回路46の出力に従いスイッチをOFFする。その結果、欠陥比較値算出手段42は(2)式に示す時定数で出力は変化する。このときの欠陥比較値算出手段42の出力は図9−(b)における時間t=t3からt4に示すとおり(2)式に示す時定数でゼロに近づいていく。比較手段43は反射光検出手段20の出力ゼロと時間tとともに変化する欠陥比較値算出手段42の出力を比較し、時間t=t3+βのときに欠陥比較値算出手段42の出力が反射光検出手段20の出力よりも大きくなるため”H”を出力する。比較手段43の出力が”H”であることは即ち出射光の集束点はディスク10のディフェクトを通過していることを意味し、出射光の集束点がディスク10のディフェクトを通過したことを正しく検出できたことを示す。さらに光ビームがディフェクトに位置することを検出したため、照射手段41が出力する出射光の光学パワーは1.0[mW]に設定される。即ち記録動作を中断する。
【0081】
時間t=t4のとき照射手段41が出力する出射光の光学パワーは装置が再生動作であるため1.0[mW]である。出射光の集束点はディスク10のデータ部に位置制御され、ディスク10のディフェクトから非ディフェクトに移動する。
【0082】
その結果、反射光検出手段20の出力は時間t=t1のときと同様にA1となる。アドレス部検出手段21は出射光の集束点がアドレス部を通過していないためその出力は”L”となる。記録再生検出手段44の出力は照射手段41が出射する出射光の光学パワーが1.0[mw]であるため”L”、即ち再生動作中であることを出力し、エッジ検出手段45は記録再生検出手段44の出力が変化しないので”L”を出力する。
【0083】
ORゲート回路46はアドレス部検出手段21の出力”L”、エッジ検出手段45の出力”L”および図10に示した真理値表に従って”L”を出力する。図8に示す欠陥比較値算出手段42に含まれるスイッチSWはORゲート回路46の出力に従いスイッチをOFFする。その結果、欠陥比較値算出手段42に含まれる低域遮断フィルタは(2)式に示す時定数の遮断特性が設定される。このときの欠陥比較値算出手段42の出力は図9−(b)における時間t≧t4に示すとおり(2)式に示す時定数でA1’に近づいていく。比較手段43は反射光検出手段20の出力A2としきい値算出手段42の出力を比較し、反射光検出手段42の出力が時間t=t4のときに大きくなることからその出力は”L”に変化する。比較手段43の出力が”L”であることは即ち出射光の集束点はディスク10のディフェクトを通過していないことを意味する。
【0084】
光ビーム位置はディフェクトではない位置に移動したが装置は光ビームがディフェクトを通過したことにより記録動作を中断し、再び記録可能な領域に光ビームを移動させて記録動作を再開する。
【0085】
上記のように図7に示した構成にすることによって出射光の集束点がディスク10のディフェクトを通過しているか否かを検出することができる。またディスク10からの反射光の大きさに依存しない構成であるために従来の反射光量に依存したディフェクト検出方法よりも高精度な検出が可能である。さらに出射光の集束点がディスク10のアドレス部を通過、あるいは装置が記録あるいは再生動作に切り替わるときに生じる反射光が急激に変化したときにおいても出射光の集束点がディフェクト通過を誤検出することを抑制できる。
【0086】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、記録媒体上のディフェクトを正確に検出できる手段であり、記録媒体のディフェクト有無に関わらず記録媒体の情報信号を再生あるいは記録できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるブロック図
【図2】本発明の実施の形態1におけるNORゲート回路の真理値を示す図
【図3】本発明の実施の形態1におけるディスクのセクタ・フォーマットの構造図
【図4】本発明の実施の形態1におけるディフェクト検出方式のタイミング図
【図5】本発明の実施の形態2におけるブロック図
【図6】本発明の実施の形態2におけるディフェクト検出方式のタイミング図
【図7】本発明の実施の形態3におけるブロック図
【図8】本発明の実施の形態3におけるディフェクト検出に関わるブロック図
【図9】本発明の実施の形態3におけるディフェクト検出方式のタイミング図
【図10】本発明の実施の形態3におけるORゲート回路の真理値を示す図
【符号の説明】
10 ディスク
11−a フォーカス・アクチュエータ
11ーb トラッキング・アクチュエータ
11−c 集束レンズ
11ーd 波長板
11−e 偏向ビームスプリッタ
11−f コリメータレンズ
11−g 照射手段
11−h 光検出ホログラム
11−i 検出レンズ
11−j フォーカス用光検出器
11−k トラッキング用光検出器
12−f フォーカスエラー信号検出手段
12−t トラッキングエラー信号検出手段
13−f フォーカス制御手段
13−t トラッキング制御手段
14−f フォーカス・ホールド駆動回路
14−t トラッキング・ホールド駆動回路
15−f フォーカス駆動回路
15−t トラッキング駆動回路
16−f フォーカス駆動切替手段
16−t トラッキング駆動切替手段
17 帯域制限手段
18 振幅測定手段
19 振幅比較手段
20 反射光検出手段
21 アドレス部検出手段
22 NORゲート回路
23 第1のモータ制御手段
24 第2のモータ制御手段
25 モータ駆動切り替え手段
26 モータ
27 第1の光出力制御手段
28 第2の光出力制御手段
29 光出力切り替え手段
31 2値化回路
32 カウンタ
41 照射手段
42 欠陥比較値検出手段
43 比較手段
44 記録再生検出手段
45 エッジ検出手段
46 ORゲート回路

Claims (7)

  1. 記録媒体上に照射した光ビームの反射光/透過光の一部あるいは全部を検出する反射光検出手段と、
    前記反射光検出手段の出力と第1の比較値を比較しディフェクトを検出する比較手段と、
    反射光検出手段の出力を遮断する所定の周波数帯域を遮断する特性を有し、かつ遮断特性を切り替え可能とする遮断フィルタと、
    前記遮断フィルタの出力より前記第1の比較値を出力設定するしきい値設定手段と、
    記録あるいは再生動作の切り替わりを検出する切替検出手段と、
    を具備し、
    記録あるいは再生動作の切り替わる時点から所定の時間前記遮断フィルタの遮断特性を切り替えることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記トラッキングエラー信号に応じて光ビームの位置を制御する第1の駆動出力と光ビームの位置を保持する第2の駆動出力を切り替えて出力可能な光ビーム位置制御手段とを具備し、
    光ビームがディフェクトに位置するときに前記光ビーム位置制御手段は第2の駆動出力を出力することを特徴とする請求項に記載の光ディスク装置。
  3. 光ビームと記録媒体面との位置ずれを表すフォーカスエラー信号を検出するフォーカスエラー信号検出手段と、
    フォーカスエラー信号に応じて光ビームの位置を制御する第1の駆動出力と光ビームの位置を保持する第2の駆動出力を切り替えて出力可能な光ビーム位置制御手段とを具備し、
    光ビームがディフェクトに位置するときに前記光ビーム位置制御手段は第2の駆動出力を出力することを特徴とする請求項に記載の光ディスク装置。
  4. 記録媒体に情報を記録するときの第1の光出力と、記録媒体の情報を再生するときの第2の光出力を切り替えて光ビームを出力する照射手段を具備し、
    光ビームがディフェクトに位置するときに前記照射手段は第2の光出力の光ビームを出力することを特徴とする請求項に記載の光ディスク装置。
  5. 記録媒体の回転速度を検出し略略一定の回転速度で回転させる第1の回転手段と、
    記録媒体からの再生信号に基づき記録媒体を回転させる第2の回転手段とを具備し、
    光ビームがディフェクトに位置するときには前記第1の回転手段によって記録媒体を回転させることを特徴とする請求項に記載の光ディスク装置。
  6. 記録と再生とで異なるパワーの光を用いる光ディスク装置で用いるディフェクト検出器であって、
    反射光を検出する反射光検出部と、
    前記反射光を平滑化し欠陥比較値を出力するフィルタと、
    前記反射光と前記欠陥比較値との比較を行う比較部と、
    再生と記録との切替から所定時間のみ、前記平滑化の特性を変更する制御部と、
    を含む、ディフェクト検出器。
  7. 前記制御部は、
    前記再生から前記記録への前記切替、または、前記記録から前記再生への前記切替、
    から所定時間、
    前記平滑化の時定数を小さくする
    請求項6記載のディフェクト検出器。
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