JP4084523B2 - キセノンを使用した麻酔装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、麻酔剤としてキセノンを使用した麻酔装置に関し、詳しくは、患者の呼気中に放出される窒素を除去することによってキセノンの消費量を低減することができる麻酔装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
手術時に患者に麻酔を施すための麻酔器として、図14の系統図に示すような循環回路を有する半閉鎖式の麻酔器が広く使用されている。この半閉鎖式の麻酔器は、亜酸化窒素等の麻酔剤を供給する麻酔剤供給容器11、酸素を供給する酸素供給容器12、麻酔剤及び酸素の流量を調節するニードル弁13、流量を表示する流量計14、揮発性麻酔薬を気化させるための気化器15等を備えたガス供給部10と、患者に装着されるマスク21に蛇管22a,22bを介して接続した吸気弁23及び呼気弁24、呼気中に含まれる炭酸ガスを除去するための炭酸ガス吸収器25、呼吸バッグ26等を備えた麻酔回路20とにより形成されている。
【0003】
患者に麻酔を施す際には、麻酔剤及び酸素を所定の割合で混合した新たな麻酔ガス(フレッシュガス)がガス供給部10から麻酔回路20に供給され、呼気弁24から炭酸ガス吸収器25を通って循環する呼気ガスと共に吸気弁23を通過してマスク21から患者に供給される。麻酔回路20内の麻酔ガスの循環は呼吸バッグ26により行われており、麻酔回路20内の余剰のガスは半閉鎖弁27から排出されている。
【0004】
このような半閉鎖式の麻酔器では、毎分5〜10リットルのフレッシュガスを常時供給し、麻酔回路20から余剰ガスを排出することによって麻酔回路20内の麻酔ガスの組成を維持するようにしている。
【0005】
一方、近年は、従来から麻酔剤として用いられてきた亜酸化窒素が、環境汚染の懸念等を有しているため、亜酸化窒素に代わる麻酔剤としてキセノンが注目されている。キセノンが麻酔作用を有していることは古くから知られており、キセノンは、血液/ガス溶解係数が低いので麻酔からの回復が早いという利点も有している。このキセノンを麻酔剤として用いる場合の必要濃度は、60〜70%以上であり、患者の呼吸に必要な酸素分25〜35%を確保したキセノン・酸素混合状態で麻酔ガスとして供給される。
【0006】
しかしながら、キセノンは、その希少さ故に高価であり、従来の亜酸化窒素のように半閉鎖式の麻酔器で使用するにはコスト的な問題があった。このため、排出された余剰ガス中のキセノンを回収、精製して再利用する方法や、麻酔回路を完全閉鎖循環式として麻酔ガスを経路外に排出せずに循環使用する方法等、キセノンの消費量を低く抑えるための方式が種々検討されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、余剰ガス中のキセノンを回収、精製する方法としては、低温蒸留を利用したものや、冷却面にキセノンを固化させるものや、シリカゲルのようにキセノンを選択的に吸着する吸着剤を使用したものなどが知られているが、これらの方法は、いずれも−170℃程度の極低温を必要とするため、キセノンを回収、精製するために特別の低温設備が必要となる。
【0008】
一方、麻酔器を完全閉鎖循環式にした場合、呼気中に含まれる炭酸ガスは、従来と同様に、ソーダライムを使用した炭酸ガス吸収器によって容易に麻酔ガス中から分離除去することができるが、呼気中に含まれている窒素の除去は行われていなかった。すなわち、麻酔を行う患者の体組織中には、麻酔前に、大気中の窒素分圧に見合った窒素が溶解しており、この窒素が麻酔中の呼気に放出されるため、また、開腹手術では、麻酔中も腹膜を通して体内に空気中の窒素が侵入してこれが呼気に放出されるため、完全閉鎖循環式の麻酔器では、循環する麻酔ガス中の窒素濃度が次第に上昇することになる。
【0009】
麻酔ガス中の窒素濃度は、数%未満の場合はほとんど問題にならないが、例えば5%を超えると、麻酔剤としてのキセノンの濃度や、呼吸用の酸素の濃度を維持することが困難になってしまう。このため、循環経路に大容量のバッファタンクを設けて窒素濃度の上昇を相対的に小さくすることも考えられるが、麻酔時における全体的なキセノンの使用量が増大するという問題がある。
【0010】
そこで本発明は、キセノンを使用した完全閉鎖循環式麻酔器における循環経路内の窒素濃度の上昇を防止してキセノン消費量の低減を図り、また、麻酔終了後に経路内に残存するキセノンや患者の呼気中に含まれるキセノンの回収も行うことができるキセノンを使用した麻酔装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のキセノンを使用した麻酔装置は、キセノンと酸素とを含む麻酔用ガスを患者に循環供給するための完全閉鎖循環経路と、該完全閉鎖循環経路の呼気側経路から分岐し、窒素除去手段を介して前記完全閉鎖循環経路の吸気側経路に合流する窒素除去経路とを備え、前記窒素除去手段は、キセノンを吸着せず、窒素を吸着する分子ふるい炭素を充填した吸着器であることを特徴としている。
【0012】
また、前記分子ふるい炭素に吸着した窒素を、酸素ガスによって系外に排出する経路を設けたことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1はキセノンを使用した麻酔装置の第1参考例を示す概略系統図である。なお、以下の説明において、各参考例及び各形態例における同一の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0015】
この麻酔装置は、吸気弁23、マスク21,呼気弁24等を備えた完全閉鎖循環経路31の途中に窒素を除去するための窒素除去手段32を設けたものである。キセノン及び酸素を所定量含む麻酔ガスは、この閉鎖循環経路31を循環して患者に供給され、患者から麻酔ガス中に放出された窒素は、閉鎖循環経路31を循環する途中で窒素除去手段32を通過する際に除去される。これにより、麻酔ガス中に窒素が蓄積することを防止でき、キセノン及び酸素を所定濃度に維持することができる。
【0017】
前記窒素除去手段32としては、キセノンの分子径が4.34A(オングストローム)、酸素が2.8×3.9A、窒素が3.0×4.1Aであるから、細孔径を調整した分子ふるい炭素(MSC)を用いることにより、窒素及び酸素を吸着してキセノンから分離することが可能となる。この場合、窒素と同時に酸素も麻酔ガス中から除去されてしまうが、キセノンに比べて酸素は低価格で入手も容易であるから、窒素と共に酸素も閉鎖循環経路31から除去して新たな酸素を閉鎖循環経路31に補給するようにしてもよい。また、酸素も有効利用しようとする場合は、MSCから脱着したガスを、酸素と窒素とを分離可能な吸着剤や分離膜により処理して酸素を回収し、回収した酸素を閉鎖循環経路31に戻すようにすればよい。逆に、酸素を優先的に吸着する吸着剤を使用して麻酔ガスから酸素を分離した後、キセノンと窒素とを吸着剤で分離するようにしてもよい
【0020】
このような窒素除去手段32における窒素の除去は、窒素を完全に分離除去する必要はなく、麻酔ガス中のキセノン濃度と酸素濃度とを所定濃度に維持できるようにすればよい。すなわち、通常の麻酔ガスにおけるキセノンは60〜70%、酸素は25〜35%であるから、窒素濃度として最大5%程度まで許容できるので、窒素濃度が5%以下になるように窒素を除去できればよいことになる。すなわち、窒素の除去は不完全であっても、キセノンの放出を最小限に抑えることができる分離手段を選択することが好ましい。
【0021】
また、炭酸ガスについては、窒素除去手段32で窒素と共に除去することができれば、従来の炭酸ガス吸収器を省略することができるが、窒素除去手段32で炭酸ガスを除去できない場合や、窒素除去手段32での窒素の分離除去効率や寿命に悪影響を与える場合は、窒素除去手段32の前段に、従来と同様のソーダライムを使用した炭酸ガス吸収器を設けておけばよい。さらに、水分が窒素除去手段32に悪影響を与える場合は、窒素除去手段32の前段にシリカゲル等を用いた乾燥器を設け、後段に加湿器を設けておけばよい。
【0022】
図2は、麻酔装置の第2参考例を示す概略系統図である。この麻酔装置は、閉鎖循環経路31に複数の窒素除去手段32を並列に設けたものである。このように形成することにより、各窒素除去手段32を通過する麻酔ガスの流速を低くすることができるので、前記吸着剤や分離膜等における窒素除去を効果的に行うことができる。例えば、吸着剤を充填した吸着器の場合、ガスの流速を低くするために吸着器の断面積を大きくすると、充填した吸着剤の全体に均一にガスを流すことが困難になり、処理性能が損なわれることがあるが、適度な大きさの吸着器をこのように複数個並列に設けておくことにより、吸着剤の性能を有効に利用することができる。また、窒素除去手段32の前後に弁を設けておくことにより、一方で除去処理を行っている間に他方の交換や再生を行うことができる。
【0023】
図3は、麻酔装置の第3参考例を示す概略系統図である。この麻酔装置は、閉鎖循環経路31に複数の窒素除去手段32を直列に設けたものである。このように形成することにより、各窒素除去手段32における窒素除去能力が低い場合でも、全体として十分な窒素除去を行うことができる。
【0024】
図4は、本発明のキセノンを使用した麻酔装置の第形態例を示す概略系統図である。この麻酔装置は、閉鎖循環経路31に、窒素除去手段32を設置した窒素除去経路33を加えたものである。このように閉鎖循環経路31の呼気側経路から分岐し、窒素除去手段32を介して吸気側経路に合流する窒素除去経路33を設けることにより、閉鎖循環経路31を循環する麻酔ガスの内の適当量を窒素除去手段32で処理することができる。
【0025】
図5は、麻酔装置の第形態例を示す概略系統図である。この麻酔装置は、前記第4形態例の窒素除去経路33における窒素除去手段32の前後に弁34a,34bを設け、窒素除去が必要となったときに、窒素除去手段32に麻酔ガスの一部を流すことができるようにしたものである。なお、想像線で示すように、弁34a,34bと同時に、窒素除去経路33の両接続部間の閉鎖循環経路31にも弁35を設け、必要に応じてこれらの弁を切換開閉して麻酔ガスの全量を窒素除去手段32に流すようにしたり、開度を調節して窒素除去手段32に流すガス量を調節したりすることもできる。
【0026】
さらに、閉鎖循環経路31に、想像線で示すようなバッファ36を設けておくことにより、弁の切換開閉等により発生する圧力変動を緩和することができ、また、弁34a,34bを閉じて窒素除去手段32内に所定量の麻酔ガスを所定時間封じ込めておくことができるので、窒素の除去処理を流通処理ではなくバッチ処理で行うことができる。
【0027】
図6は、麻酔装置の第形態例を示す概略系統図である。この麻酔装置は、閉鎖循環経路31に、窒素除去手段32とバッファ36とを並列に設けるとともに、窒素除去手段32の流入側(閉鎖循環経路31の呼気側)に麻酔ガスを窒素除去手段32に導くための圧縮機37又は送風機を、流出側(閉鎖循環経路31の吸気側)に逆止弁38を、それぞれ設けて窒素除去経路33を形成したものである。
【0028】
このように形成した麻酔装置は、循環する麻酔ガス中の窒素濃度が上昇したときに圧縮機37を作動させることにより、窒素除去手段32とバッファ36との間で麻酔ガスを循環させて窒素を除去することができる。これにより、閉鎖循環経路31内を循環するガス量に比べて大量の麻酔ガスを窒素除去手段32で処理することが可能となる。また、圧縮機37を間欠的に作動させることにより、バッチ処理で窒素を除去することもできる。
【0029】
なお、バッファ36には、ベローやガスバッグのように略大気圧で圧力緩衝を行えるものを用いることが好ましい。また、バッファ36は、閉鎖循環経路31内の圧力緩衝を行うことができれば任意の位置に設置することが可能であり、例えば、想像線で示すように、窒素除去経路33よりも上流側の閉鎖循環経路31にバッファ36を設けるようにしてもよい。
【0030】
図7は、麻酔装置の第形態例を示す概略系統図である。この麻酔装置は、窒素除去手段32として前記MSCのような物理的吸着剤を使用するのに適した構造を有するものであって、窒素除去手段32の吸着剤に吸着した窒素を、酸素ガスによって系外に排出(パージ)する経路を設けたものである。
【0031】
すなわち、窒素除去経路33に設置された窒素除去手段32は、窒素を物理的に吸着する吸着剤を充填した吸着器40と、該吸着器40の前後にそれぞれ設けられた吸着器入口弁41及び吸着器出口弁42と、吸着器40にパージガスとしての酸素を導入するためのパージガス導入弁43を有するパージガス導入経路44及び吸着剤から脱着した窒素をパージガスに同伴させて吸着器40から導出するためのパージガス導出弁45を有するパージガス導出経路46とにより形成されており、この窒素除去手段32の上流側で、閉鎖循環経路31の呼気側から分岐した部分には、麻酔ガスを窒素除去経路33に導くための圧縮機37が設けられ、窒素除去手段32の下流側には、処理ガス用のバッファ47、窒素除去経路出口弁48及び逆止弁38が設けられており、窒素除去経路33は、逆止弁38の下流で閉鎖循環経路31の吸気側に合流している。また、閉鎖循環経路31には、圧力変動を緩和するためのバッファ36が設けられている。
【0032】
この麻酔装置では、窒素の除去を連続方式で行うこともでき、バッチ方式で行うこともできる。例えば、連続方式で窒素の除去処理を行う場合には、吸着器入口弁41、吸着器出口弁42及び窒素除去経路出口弁48を開き、パージガス導入弁43及びパージガス導出弁45を閉じた状態で、圧縮機37を作動させればよい。これにより、閉鎖循環経路31を循環する麻酔ガスの一部が圧縮機37の作用で窒素除去経路33に導かれ、吸着器40内の吸着剤に窒素を吸着させて麻酔ガス中から分離除去した後、逆止弁38を経て閉鎖循環経路31に合流する。このとき、吸着器出口弁42を適当に絞り、あるいは、吸着器出口弁42と保圧弁を併用し、吸着器40内の圧力を高めて処理することにより、窒素の除去効果を向上させることができる。この窒素除去操作は、吸着器入口弁41を閉じるとともに圧縮機37を停止させることにより終了する。
【0033】
窒素除去をバッチ方式で行う場合は、最初に、吸着器入口弁41のみを開いた状態で圧縮機37を作動させ、所定量の麻酔ガスが吸着器40内に流入した時点で、吸着器入口弁41を閉じて圧縮機37を停止させる。これにより、閉鎖循環経路31を循環する麻酔ガスの一部が吸着器40内に所定圧力で保持された状態になり、麻酔ガス中に存在する窒素が吸着剤に吸着されて麻酔ガス中から取り除かれる。このとき、吸着器40内の圧力を、圧縮機37での圧縮で閉鎖循環経路31の圧力より高い圧力にすることにより、吸着剤への窒素の吸着を効果的に行うことができる。また、吸着器40内でガスを保持することにより、分圧の低い窒素を吸着剤に十分に吸着させることができる。
【0034】
吸着器40内に麻酔ガスを所定時間保持してから吸着器出口弁42を開くと、吸着器40内の吸着剤に吸着しないキセノンは、吸着器40から流出して処理ガス用のバッファ47に一時貯留された状態になる。このとき、吸着剤に対して窒素よりも酸素が吸脱着しやすい場合は、吸着器40内の圧力低下に伴って酸素が先に脱着するので、この酸素によって吸着器40内に残存するキセノンをバッファ47に向けて押し出すことができる。また、パージガス導入弁43を開いてパージガスを吸着器40内に供給し、このパージガスによってキセノンを押し出すこともできる。
【0035】
このとき、バッファ47に貯留するガスの圧力は、バッファ36と同様に略大気圧としておくことが好ましい。窒素を除去したバッファ47内のガスは、窒素除去経路出口弁48を開くことにより、逆止弁38を通って閉鎖循環経路31を循環する麻酔ガスに合する。なお、バッファ47内のガスを閉鎖循環経路31に導入するための送風機を設けておいてもよい。
【0036】
上述のバッチ処理において、閉鎖循環経路31から吸着器40への麻酔ガスの導入や、バッファ47から閉鎖循環経路31への処理ガスの合流の際の閉鎖循環経路31内のガス量の変化(圧力変動)は、前記バッファ36の圧力緩衝作用によって緩和される。
【0037】
一方、吸着器40内の吸着剤に吸着した窒素は、吸着器40内の圧力低下により徐々に吸着剤から脱着し、吸着器40から流出する。したがって、吸着器40から窒素が流出する前に吸着器出口弁42を閉じ、パージガス導出弁45を開くことにより、吸着剤から脱着した窒素をパージガス導出経路46から系外に排出することができる。さらに、吸着器40のパージ処理(吸着剤の再生)を行うことにより、次回の窒素吸着を効果的に行うことができる。このパージ処理は、吸着器入口弁41及び吸着器出口弁42を閉じた状態でパージガス導入弁43及び吸着器出口弁42を開き、パージガス導入経路44からパージガス、通常は酸素を吸着器40に導入し、吸着器40内の吸着剤から窒素を積極的に脱着する。
【0038】
さらに、パージガス導出経路46に真空ポンプを接続し、吸着器40内のガスを吸引排気して吸着器40内を減圧することにより、吸着剤に吸着している窒素をより効率よく脱着させることができ、この減圧状態でパージガス導入経路44からパージガスを導入して吸着器40内を流通させることにより、吸着剤から脱着した窒素をパージガスに同伴させて吸着器40から効果的に排出することができる。
【0039】
吸着剤がMSCで窒素除去がバッチ処理の場合、前記窒素除去操作で窒素と共に酸素もMSCに吸着して麻酔ガス中から取除かれてしまうが、吸着器40内のガスをバッファ47に流出させるための圧力低下の際に、窒素よりも酸素が先にMSCから脱着するので、MSCに吸着された酸素を再び麻酔ガスの一部として利用することができる。また、パージガスとして酸素を使用することにより、MSCに吸着されて窒素と共に排出される酸素分をこの経路から補給することもでき、バッファ47に回収したガスの組成を所定濃度に調整することもできる。
【0040】
図8は、麻酔装置の第形態例を示す概略系統図である。この麻酔装置は、窒素除去経路33に循環処理用のバッファ50を設けたものである。このバッファ50は、閉鎖循環経路31に対して分岐弁51と合流弁52とを介して接続しており、また、閉鎖循環経路31には、分岐弁51と合流弁52との接続部間に弁53を設けている。
【0041】
この麻酔装置での窒素除去は、最初に、分岐弁51及び合流弁52を開くとともに、弁53を閉じ状態、あるいは絞った状態とし、閉鎖循環経路31を流れる麻酔ガスをバッファ50内に流入させ、前回の処理で窒素を除去した麻酔ガスをバッファ50から押し出して合流弁52から閉鎖循環経路31に送り出す。なお、この状態を定常状態として、閉鎖循環経路31を循環する麻酔ガスが常時バッファ50を流れるようにしておいてもよい。
【0042】
窒素除去は、弁53を開いて分岐弁51及び合流弁52を閉じ、閉鎖循環経路31と窒素除去経路33とを切り離した状態で行い、圧縮機37を運転してバッファ50内のガスを吸着器40内に送り込み、窒素の除去処理及び吸着器40からの窒素の排出(パージ)を行う。この窒素の除去処理及び吸着器40からの窒素の排出は、連続方式で行うこともでき、バッチ方式で行うこともできる。窒素が除去されたバッファ50内のガスは、次の処理開始時に閉鎖循環経路31からバッファ50に流入するガスによりバッファ50から押し出されて閉鎖循環経路31に戻される。
【0043】
図9は、麻酔装置の第4参考例を示す概略系統図である。この麻酔装置は、閉鎖循環経路31と窒素除去経路33とを一体の循環経路として形成するとともに、窒素除去手段32の前後に比較的大容量のバッファ36,47をそれぞれ設けることにより、窒素の除去処理を吸着剤によるバッチ方式で行えるようにしたものである。
【0044】
すなわち、患者からの呼気をバッファ36に貯留し、この貯留したガスを圧縮機37によって間欠的に吸着器40に送り込み、前記同様のバッチ方式による窒素除去を行う。そして、吸着器40から間欠的に流出する窒素除去後のガスは、バッファ47に貯留した後、所定流量で窒素除去経路出口弁48及び逆止弁38を経て閉鎖循環経路31の吸気側に供給するようにしている。
【0045】
図10は、窒素除去手段32に2個の吸着器40a,40bを並列に設けるとともに、各吸着器40a,40bに、前記同様の吸着器入口弁41a,41b、吸着器出口弁42a,42b、パージガス導入弁43a,43b、パージガス導入経路44a,44b、パージガス導出弁45a,45b、パージガス導出経路46a,46bをそれぞれ設けて吸着器40a,40bを切換運転可能に形成したものである。
【0046】
吸着剤の量が同じ場合、一つの吸着器に吸着剤全量を充填したものに比べて、このように複数の吸着器に分割充填して切換え使用することにより、吸着器に導入する一回のガス量を少なくすることができるので、窒素除去を行う際に閉鎖循環経路31から分岐させて抜き取るガス量が少なくなり、閉鎖循環経路31内を循環するガス量の変動を小さくすることができ、安定した状態で麻酔ガスを循環させることができるとともに、バッファの小型化も図ることができる。
【0047】
さらに、一方の吸着器で窒素除去を行っている間に他方の吸着器の再生操作を行うことができる。このとき、再生開始前の吸着器内に存在するキセノンを回収するため、出口弁42a,42bを同時に開く均圧操作を行って他方の吸着器内に回収することもできる。また、吸着器に代えて化学吸着剤やゲッター等を使用した場合でも、他方を運転中にこれらの交換を行うこともできる。
【0048】
図11は、麻酔装置の第形態例を示す系統図である。この麻酔装置は、前記第7形態例で示した麻酔装置を基本とした具体的装置構成を示すものであって、閉鎖循環経路31は、従来と同様の、マスク21、吸気弁23、呼気弁24、炭酸ガス吸収器25、呼吸バッグ26を有するとともに、バッファ36,逆止弁61を有する麻酔ガス補給経路62、循環ガスと補給ガスとを混合する混合器63、循環ガスの組成を分析する分析計64が設けられ、さらに、必要に応じて、湿度を調節するための加湿器65、呼気中の水分を除去する乾燥器66、再使用のためにガスを消毒する消毒器67を設けることができる。
【0049】
一方、窒素除去経路33には、前記同様の圧縮機37、窒素除去手段32を構成する吸着器40及び該吸着器前後の弁41,42,43,45及び経路44,46、バッファ47、窒素除去経路出口弁48、逆止弁38を有するとともに、窒素除去経路33に流入するガスの除湿を行う乾燥器71、バッファ47内の窒素除去ガスを閉鎖循環経路31に送り込むための送風機72、窒素除去ガスを加湿する加湿器73、窒素除去ガスの消毒・除菌を行う消毒器74が設けられている。さらに、バッファ47には、バッファ47内のガス量を検出する検出器75が設けられており、必要に応じて弁76を介して外部タンク(図示せず)を接続しておくことができる。また、窒素除去経路33の入口部及び出口部には、経路を遮断するための弁77,78がそれぞれ設けられている。
【0050】
この麻酔装置は、以下のように運転して患者に麻酔を施し、麻酔中の麻酔ガスから窒素を除去し、また、麻酔後にキセノンの回収を行う。
【0051】
まず、系内の空気(窒素)を除去して麻酔ガスに置換する操作を行う。すなわち、弁76,77,78を閉じた状態で弁43を開き、パージガス導入経路44から酸素を供給し、窒素除去経路33内にガスを適当な圧力で充満させた後、弁76を開いて略大気圧まで経路内のガスを系外に放出する操作を数回、例えば3回繰り返して経路内から窒素を追い出す操作を行い、次に、弁43を閉じて弁76,77を開いた状態で、麻酔ガス補給経路62から酸素を系内に供給し、圧縮機37を作動させて閉鎖循環経路31内の空気及び患者の肺内の空気をパージする。
【0052】
そして、系内の窒素濃度が所定量以下、例えば0.2%以下になったことを確認してから、各弁を定常状態の開閉位置とし、キセノンの供給を開始する。麻酔中は、系内の酸素濃度が所定濃度以上、例えば25%以上であること、及び、循環するガス中のキセノン濃度が所定濃度以上、例えば60%以上であることを確認しながら閉鎖循環経路31内を循環させ、呼吸によって失われた分は、麻酔ガス補給経路62から適宜供給する。
【0053】
麻酔中の窒素の除去は、炭酸ガス吸収器25を通過した麻酔ガスの一部を、連続方式あるいはバッチ方式で閉鎖循環経路31から窒素除去経路33に抜き取り、前述のように、吸着器40に充填したMSC等の吸着剤に窒素を吸着させて麻酔ガス中から除去する。この窒素除去操作は、閉鎖循環経路31内を循環する麻酔ガス中の窒素濃度が5%以下を維持するように行う。例えば、閉鎖循環経路31内の窒素濃度が5%になったときに、吸着器出口弁42を閉じたままで吸着器入口弁41を開くとともに圧縮機37を作動させ、閉鎖循環経路31内の麻酔ガスを所定量所定圧力で吸着器40に送り込んで一定時間吸着処理を行った後、窒素除去経路出口弁48を閉じたままで吸着器出口弁42を開き、窒素除去を行ったガスをバッファ47に回収する。バッファ47内のガスは、窒素除去経路出口弁48を開き、送風機72を作動させることによって閉鎖循環経路31内に戻すことができる。また、閉鎖循環経路31内の窒素濃度が所定時間以上、所定濃度以下、例えば、1%を10秒間下回ったときには、閉鎖循環経路31内のみで麻酔ガスを循環させるようにする。
【0054】
なお、窒素除去手段32の能力が小さい場合は、麻酔ガスの一部を窒素除去経路33へ連続的に抜出し、窒素除去を連続して行うようにしてもよい。また、窒素の除去と共に酸素が失われてしまう場合は、麻酔ガス補給経路62や、別途設けた酸素補給経路から必要量の酸素を補給すればよい。
【0055】
麻酔終了後は、系内に酸素を供給し、系内の麻酔ガス(キセノン)をバッファ47を経由して弁76から外部タンクに抜き取りる。さらに、キセノン濃度が低くなった麻酔ガスを閉鎖循環経路31内で10分程度循環させてから外部タンクに抜き取れば、患者の体内から呼気中に放出されるキセノンも回収することができる。外部タンクに回収されたガスは、キセノンと酸素とを主成分とするものであるから、適宜な消毒処理や精製処理を施すことにより、ガス源として再利用することができる。
【0056】
なお、本形態例も含めて、前記各形態例及び第 4 参考例に用いられている前記逆止弁38は、必要に応じて設ければよく、省略することもできる。また、窒素の除去操作は、窒素除去手段の種類や能力、麻酔ガスの全量や麻酔時間に応じて適宜な操作を選択することができる。
【0057】
【実験例】
図12に示す実験装置を使用して麻酔ガス中の窒素を除去する実験を行った。この実験装置は、窒素が蓄積した循環ガスを想定したキセノン65%、酸素30%、窒素5%の混合ガスを0.9MPaで充填した混合ガス容器81と、MSCを充填した吸着器82と、吸着器82で窒素除去を行ったガスを回収する回収容器83と、パージガスの酸素を供給する酸素供給経路84と、吸着器82からの脱着ガス及びパージガスを回収する脱着ガス容器85とを有しており、これらを接続する配管に、手動弁86〜93、流量調節弁94、圧力調節弁95〜97、流量計98及び圧力計99をそれぞれ設けたものである。
【0058】
吸着器82は、内径76.3mm、筒長250mm、容量1リットルの円筒体を使用し、この中にMSCを700g充填した。吸着器82に充填したMSCは、キセノンを平衡吸着せず、窒素を吸着するように細孔調整したものであり、空隙率は0.56L/Lである。このMSCの大気圧、15℃における吸着曲線を測定した結果を図13に示す。また、容器83,85は、ガスバリア性フィルム(アルミ蒸着フィルム)からなるバッグであり、このバッグは、手で絞ることによって内部のガスを放出できるように形成されている。
【0059】
まず、系内の空気を排出するため、弁86,89,90を閉じ、その他の弁を開いた状態として酸素供給経路84から酸素を供給し、流路内の窒素の洗い出しを十分に行った。次に、弁92を閉じた後、回収容器83のバッグを絞ることにより内部のガスを十分に排出してから弁93を閉じた。また、弁90を開いて脱着ガス容器85内の空気も十分にパージした後、弁87を閉じて吸着器82内が略大気圧になってから弁90を閉じ、バッグを絞って脱着ガス容器85内のガスを十分に排出して弁91を閉じた。
【0060】
弁88を閉じてから弁86を開き、混合ガス容器81内の混合ガスを弁88の手前まで供給した。圧力調節弁95の調整圧力は、締切り圧が吸着処理を行う0.7MPaになるように調整した。この状態で弁88をゆっくりと開き、混合ガスを吸着器82内に0.7MPaで充填してから弁88を閉じ、120秒放置して吸着処理を行った。
【0061】
次に、弁92をゆっくりと開き、吸着器82内の非吸着ガス(キセノン)を回収容器83に回収した。2秒後に吸着器82内の圧力が略大気圧となったが、MSCから脱着する酸素も回収するため、15秒経過後に弁92を閉じた。その後、弁90を105秒間開き、MSCから脱着するガスを脱着ガス容器85に回収する脱着処理を行った。続いて、MSCの再生処理を行うため、弁89を開いて吸着器82に酸素を毎分2リットルで30秒流し、吸着器82から流出するガスを脱着ガス容器85に回収した。
【0062】
弁90を閉じた後、回収容器83及び脱着ガス容器85内のガスの回収量を測定し、四重極質量分析計(バルザス社製QME200)で組成分析を行った。さらに、容器83,85内のガスを全て排気後、混合ガス容器81内の混合ガスを吸着器82に導入し、上記同様にして吸着処理、脱着処理及び再生処理を行い、容器83,85内に回収したガスの回収量測定と組成分析とを行った。
【0063】
結果を表1に示す。なお、括弧内は、回収容器83に回収したガスに酸素を補給し、ガス量を混合ガス処理量(3.36リットル)と同量にした場合の組成である。この結果から明らかなように、キセノンの全量を回収しながら窒素濃度を1%程度までに低減することができ、酸素を補給するだけで麻酔ガスとして循環再利用できることがわかる。
【0064】
【表1】
Figure 0004084523
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、患者の呼気から麻酔ガス中に混入する窒素を除去して麻酔ガスを循環させるので、キセノンの所要量を最小に抑えたキセノン麻酔を実施することができる。また、窒素の除去も、吸着剤等で行うことにより、低温や高温を使用せずに常温付近で行えるので、窒素の除去処理も低コストで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 キセノンを使用した麻酔装置の第1参考例を示す概略系統図である。
【図2】 麻酔装置の第2参考例を示す概略系統図である。
【図3】 麻酔装置の第3参考を示す概略系統図である。
【図4】 本発明のキセノンを使用した麻酔装置の第形態例を示す概略系統図である。
【図5】 本発明の麻酔装置の第形態例を示す概略系統図である。
【図6】 本発明の麻酔装置の第形態例を示す概略系統図である。
【図7】 本発明の麻酔装置の第形態例を示す概略系統図である。
【図8】 本発明の麻酔装置の第形態例を示す概略系統図である。
【図9】 麻酔装置の第4参考例を示す概略系統図である。
【図10】 窒素除去手段の他の形態例を示す系統図である。
【図11】 本発明の麻酔装置の第形態例を示す系統図である。
【図12】 実験装置の系統図である。
【図13】 実験で使用したMSCの大気圧、15℃における吸着曲線を示す図である。
【図14】 従来の麻酔器の一例を示す系統図である。
【符号の説明】
21…マスク、23…吸気弁、24…呼気弁、25…炭酸ガス吸収器、26…呼吸バッグ、31…閉鎖循環経路、32…窒素除去手段、33…窒素除去経路、34a,34b、35…弁、36…バッファ、37…圧縮機、38…逆止弁、40,40a,40b…吸着器、41,41a,41b…吸着器入口弁、42,42a,42b…吸着器出口弁、43,43a,43b…パージガス導入弁、44,44a,44b…パージガス導入経路、45,45a,45b…パージガス導出弁、46,46a,46b…パージガス導出経路、47…バッファ、48…窒素除去経路出口弁、50…バッファ、51…分岐弁、52…合流弁、53…弁、61…逆止弁、62…麻酔ガス補給経路、63…混合器、64…分析計、65…加湿器、66…乾燥器、67…消毒器、71…乾燥器、72…送風機、73…加湿器、74…消毒器、75…検出器、76…弁、81…混合ガス容器、82…吸着器、83…回収容器、84…酸素供給経路、85…脱着ガス容器、86〜93…手動弁、94…流量調節弁、95〜97…圧力調節弁、98…流量計、99…圧力計

Claims (2)

  1. キセノンと酸素とを含む麻酔用ガスを患者に循環供給するための完全閉鎖循環経路と、該完全閉鎖循環経路の呼気側経路から分岐し、窒素除去手段を介して前記完全閉鎖循環経路の吸気側経路に合流する窒素除去経路とを備え、前記窒素除去手段は、キセノンを吸着せず、窒素を吸着する分子ふるい炭素を充填した吸着器であることを特徴とするキセノンを使用した麻酔装置。
  2. 前記窒素除去手段は、前記分子ふるい炭素に吸着した窒素を、酸素ガスによって系外に排出する経路を設けたことを特徴とする請求項1記載のキセノンを使用した麻酔装置。
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