JP4084466B2 - 往復動ポンプにおけるクランク部の連結構造 - Google Patents

往復動ポンプにおけるクランク部の連結構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、往復動ポンプに係わり、特に往復動ポンプの多連化に容易に対応し得る往復動ポンプにおけるクランク部の連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的な往復動ポンプとしては制御容量型ポンプと一体クランク軸を有するストローク長固定型ポンプが知られている。制御容量型ポンプは、上下又は左右方向に設けられたクランク軸に水平方向に延びるコネクティングロッド(以下、コンロッドという)の大端部を連結すると共に、このコンロッドの小端部にクロスヘッドを介してピストン及びプランジャを連結し、その先端部分にポンプヘッドを連結したものである。
【0003】
また、ストローク長固定型ポンプは、予定した連数のクランク部を有するクランク軸を一体的に鍛造加工等で製造し、この一体クランク軸の一端部に変速機か減速機を介して駆動モータを連結し、一体クランク軸の各クランク部にコンロッドをそれぞれ連結して水平状に配置したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような往復動ポンプにおいて、種々の吐出容量が要求される場合がある。この要求に対し、制御容量型ポンプの場合は、駆動モータに連結された水平状の一体の連結スクリュウ軸の回転を、ウォームギヤ等で減速しクランク軸に伝達する構造となるため、要求連数に応じた長さの連結スクリュウ軸を用いるか、あるいはカップリング等の接合部品を用いて接合することが必要となり、部品点数や据え付けスペースが大幅に増加するという問題点がある。また、連結スクリュウ軸やカップリングを介することに加え、全ての駆動部ごとにウォームギヤ等の減速機構を有するため、機械的損失(メカニカル・ロス)が増し、その駆動伝達効率が低下し易いという問題点があった。
【0005】
また、ストローク長固定型ポンプの場合は、連数に応じた形状(長さ)の一体クランク軸が必要となるため、一体クランク軸によって動力伝達経路は簡素化されるものの、要求連数に応じて異なる形状の一体クランク軸やクランクケースをそれぞれ用意する必要があり、制御容量型ポンプの連結スクリュウ軸と同様に部品点数が多くなる等、コストが大幅に増加するという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、請求項1記載の発明の目的は、軸継手部分の軸封部品を不要とし、部品点数を大幅に増加させることなく要求連数に対して容易に対応し得ると共に、各クランク軸への動力伝達経路の簡素化を図り得る往復動ポンプにおけるクランク部の連結構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、駆動手段によって回転する駆動軸に連結され、該駆動軸の回転運動をクランク軸によって該クランク軸と直交する方向の往復運動に変換する複数のクランク部を備えた往復動ポンプにおいて、複数のクランク部は、各クランク部に対応するクランク軸が軸支されると共に左右の側壁部に分割されてその一方の側壁部に連結ケースが一体的に形成されたクランクケースを有し、該クランクケースが前記連結ケースで連結されると共に、クランク軸が連結ケース内に収容配置された軸継手で連結されることによって、クランク軸の軸方向に連結されることを特徴とする。
【0008】
このように構成することにより、モータ等の駆動手段によって回転される例えば減速機出力軸等の駆動軸に、一連目のクランク部のクランク軸の一端を連結し、このクランク軸の他端に二連目のクランク部のクランク軸の一端を軸継手によって連結する。各クランク部のクランク軸は各クランクケースにそれぞれ軸支されており、各クランク軸の軸芯のズレが防止されると共に、軸継手によって各クランク部間の軸芯のズレ等も吸収される。
【0009】
これにより、各クランク軸を軸継手で連結し各クランクケースを連結ケースで連結するだけで、複数のクランク部がクランク軸の軸方向に直線上に連結されて、往復動ポンプのクランク部の連数を簡単に増やすことができ、要求連数に対して容易に対応し得る。また、各クランク軸を軸継手で順に連結するだけで、各クランク軸自体が動力伝達経路となって駆動軸の回転が各クランク軸に伝達されるため、動力伝達経路の構成の簡素化が図れ、駆動伝達効率の低下が防止される。さらに、軸継手の外周が連結ケースによって包囲されて密閉状態となるため、連結ケースに連結機能とシール機能の両機能を持たせることができ、軸継手部分の軸封部品が不要となって、動力伝達経路の構成の一層の簡素化が図れる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図8は、本発明に係わる往復動ポンプにおけるクランク部の連結構造の一実施例を示し、図1がその連結構造を採用した往復動ポンプの平面図、図2がその右側面図、図3が一部破断した平面断面図、図4が一部破断した正面断面図、図5が左側面断面図、図6及び図7が動作を説明するためのクランク部の断面図、図8が連結ケースの要部断面図である。
【0011】
図1〜図5において、往復動ポンプ1は、連結方向(図1の左右方向)の一端側に設けられた駆動部2と、この駆動部2から例えば右方向に連設された複数(図では3つ)のクランク部3とで構成されている。駆動部2は駆動部ケース4を有し、この駆動部ケース4内には、ウォーム5とウォームホイール6からなる減速機が配設されている。
【0012】
ウォーム5は、図5に示すように、その上下端部が軸受7a、7bで軸支されると共に、上端がカップリング8を介して駆動部ケース4の上面に配設された駆動手段としてのモータ9の回転軸9aに連結されている。また、ウォームホイール6は、その中心位置に減速機出力軸としての駆動軸10がキー等によって回転不能に嵌合され、この駆動軸10は駆動部ケース4の軸孔にブッシュ11等によって回転可能に支持されている。そして、この駆動軸10の他端側がクランク部3側に所定長さ突出し、この突出部に一連目のクランク部3が、次のようにして連結されている。
【0013】
すなわち、駆動部ケース4の駆動軸10の突出部側には、突出部の突出長さより所定寸法長く設定されて略円筒形状に形成されると共に、その先端部に鍔部12aが形成された円筒部12が一体的に設けられ、この円筒部12内に一連目のクランク部3のクランク軸13の一端部13aが挿入されている。そして、このクランク軸13の一端部13aの先端が、駆動軸10の突出端部に設けた嵌合凹部に相互の回転が禁止された状態で嵌合している。また、駆動部ケース4の円筒部12には、一連目のクランクケース14がボルト15によって固定されている。
【0014】
前記クランク部3は、左右側壁部14a、14bに軸孔16が形成された前記クランクケース14を有し、このクランクケース14内には、前記クランク軸13と、このクランク軸13にカム17を介して連結されたコンロッド18等が配設されている。クランクケース14は、左側壁部14a及び右側壁部14bの上面に開口部19が設けられており、通常この開口部19はボルト21で固定されたカバー20で閉塞されている。
【0015】
また、クランク軸13は、クランクケース14の左右側壁部14a、14bから所定寸法突出する長さLで、各クランク部3間のピッチP(図4参照)より所定寸法短く設定されている。そして、このクランク軸13の長手方向の中央部分には、コンロッド18の大端部18aの孔22に嵌合されたカム17の軸孔17aが、スプライン23を介して嵌合されている。このクランク軸13は、クランクケース14の左右側壁部14a、14bの軸孔16にブッシュ24を介して支持されている。
【0016】
コンロッド18は、図3に示すように、その小端部18bのピン孔25にクロスヘッド26の一端がクロスヘッドピン27によって連結されている。このクロスヘッド26の他端にはアダプター28内のピストン29(もしくはプランジャ)が連結され、アダプター28には、例えばダイアフラム(図示せず)を有するポンプヘッド30(あるいはダイアフラムを有さないポンプヘッド)が連結固定されている。これにより、クランク軸13とポンプヘッド30とが、カム17、コンロッド18、クロスヘッド26及びアダプター28等を介して連結されている。
【0017】
そして、このクランク部3は、駆動部ケース4に対して一連目のクランク部3が前述した如く連結され、この一連目のクランク部3と二連目のクランク部3は次のようにして連結されている。すなわち、一連目のクランク部3のクランク軸13の他端部13bに、軸継手32を介して二連目のクランク部3のクランク軸13の一端部13aが連結され、また、軸継手32の外周部には略円筒形状の連結ケース33が配設されている。
【0018】
この連結ケース33の一端側(駆動軸10側)は、一連目のクランクケース14の右側壁部14bに固定され、他端側は二連目のクランクケースの左側壁部14aに固定されている。この連結ケース33とクランクケース14は、連結ケース33の両端部にそれぞれ設けられた鍔部33aを、各クランクケース14の左右側壁部14a、14bに形成した凹部41に嵌合してボルト15で固定することにより、密着状態で連結されている。この軸継手32と連結ケース33によって一連目のクランク部3に二連目のクランク部3が連結されることになる。なお、二連目のクランク部3と三連目のクランク部3も同様にして連結される。
【0019】
そして、このようにして連結された複数のクランク部3のうち、最も外側に位置する三連目のクランク部3のクランクケース14の右側壁部14bには、支持脚ケース34が取り付けられている。この支持脚ケース34は、三連目のクランク部3のクランク軸13の他端部13bを密閉するキャップ部35と、このキャップ部35から下方に向けて設けられ、その先端に取付孔36aを有する脚部36とで形成されている。
【0020】
この支持脚ケース34は、キャップ部35に設けられている鍔部35aを、三連目のクランクケース14の右側壁部14bの凹部41に嵌合し、これらをボルト37で固定することにより、三連目のクランク部3に取り付けられている。また、図4に示すように、支持脚ケース34は、その脚部36の取付孔36aによって共通ベース38にボルト等で固定され、これにより、往復動ポンプ1の連結方向の他端側が共通ベース38に支持されることになる。なお、往復動ポンプ1の駆動部2側となる一端側は、駆動部ケース4に設けられた取付孔4aによって共通ベース38にボルト等で固定されている。
【0021】
次に、上記往復動ポンプ1を多連化する場合もしくは組み立てする場合の、各クランク部3の具体的な連結方法の一例について説明する。先ず、予め組み立てられている駆動部2を共通ベース38に固定すると共に、往復動ポンプ1の必要とする連数に応じた数のクランク部3を次のようにして組み立てる。
【0022】
すなわち、左右側壁部14a、14bからなるクランクケース14の開口部19にカバー20が取り付けられていない状態で、大端部18aの孔22にカム17が嵌合されたコンロッド18を、開口部19からクランクケース14内に挿入する。このクランクケース14内に挿入されたコンロッド18のカム17の軸孔17aを、クランクケース14の左右側壁部14a、14bの軸孔16に対応させ、クランク軸13の他端部13bをクランクケース14内に挿入する。
【0023】
そして、クランクケース14内に挿入されたクランク軸13の他端部13bを、カム17の軸孔17aに挿通し、クランク軸13の両端部13a、13bにブッシュを圧入したハウジンク24をはめ込む。これにより、クランク軸13がクランクケース14の左右側壁部14a、14bのセンター位置に保持され、その後、クランク軸13の他端部13bをクランクケース14の右側壁部14bの外部に所定長さ突出させる。この時、クランク軸13は、その長手方向の中央部分にスプラインが形成されているため、このスプラインと、カム17の軸孔17aに形成されているスプライン23とを所定の位相となるようにして嵌合する。また、この嵌合作業は、クランクケース14の開口部19からクランクケース14内を覗くことによって行う。
【0024】
クランクケース14内のコンロッド18のカム17の軸孔17aにクランク軸13が取り付けられると、クランク軸13の他端部13bに軸継手32を嵌合する。この軸継手32の嵌合は、軸継手32の内環をクランク軸13の他端部13bに嵌合させることによって行われ、軸継手32は、その外環の長手方向の中心がクランク軸13の他端部13bの端面と略一致し、他方の内環及び外環の他方側(クランク軸13の他端部13bが嵌合されていない側)は開口していることになる。
【0025】
これにより、一つ(一連)のクランク部3が組み立てられ、このクランク部3を要求連数だけ組み立てる。なお、要求連数のうちの最終段の連に対応するクランク部3は、クランクケース14の左右側壁部14a、14bから突出しているクランク軸13に、軸継手32を嵌合させない状態とする。
【0026】
そして、このようにして組み立てた複数のクランク部3を次のようにして多連化する。すなわち、予め組み立てられている駆動部2の円筒部12の鍔部12a内に、一連目のクランク部3のクランク軸13の一端部13aを挿入して、駆動軸10に嵌合させる。クランク軸13の一端部13aを駆動軸10に嵌合したら、一連目のクランクケース14と駆動部2の円筒部12の鍔部12aとをボルト15で固定する。この時、鍔部12aは、一連目のクランクケース14の左側壁部14aに設けられている凹部41に嵌合する状態で密着固定され、これにより、一連目のクランク部3が駆動部2に連結される。
【0027】
次に、一連目のクランクケース14の右側壁部14bから突出し、その他端部13bに軸継手32のハブが嵌合されているクランク軸13の周囲に連結ケース33を被せ、その一端側を一連目のクランクケース14の右側壁部14bの凹部41に嵌合させてボルト15で固定する。そして、予め組み立てられている二連目のクランク部3のクランク軸13の軸継手32のハブが嵌合されている一端部13aを、一連目のクランクケース14に固定されている連結ケース33内に挿入しつつ、連結ケース33内のクランク軸13の他端部13aに嵌合されている軸継手32のスリーブの内環に所定の位相(三連の場合は120度)だけずらして嵌合させる。
【0028】
二連目のクランク軸13の一端部13aが、軸継手32を介して一連目のクランク軸13の他端部13bに連結されたら、この状態で二連目のクランクケース14の左側壁部14aの凹部41に、一連目のクランクケース14に固定されている連結ケース33の他端側をボルト15で固定する。これにより、二連目のクランク部3が一連目のクランク部3に連結される。
【0029】
この作業を繰り返すことにより、要求する連数のクランク部3が連結され、この時、連結されるクランク部3は、必要に応じてクランクケース14の底面側(反開口部19側)と共通ベース38間に適宜の支持部材を介在させ、連結するクランク部3のクランクケース14が略水平状態となるようにして行う。
【0030】
そして、最終段となる三連目のクランク部3を前段(図では二連目)のクランク部3に連結する場合は、先ず、三連目のクランク部3のクランクケース14を、一連目及び二連目のクランク部3のクランクケース14と同様に、二連目のクランク部3に連結する。次に、三連目のクランクケース14の右側壁部14b側に、支持脚ケース35を固定する。
【0031】
この支持脚35の三連目のクランクケース14への固定は、クランクケース14の右側壁部14bに設けられている凹部41に、支持脚ケース34のキャップ35の鍔部35aを嵌合してボルト37で固定することにより行われる。これにより、3つのクランク部3が駆動部2に3本のクランク軸13と2つの連結ケース及び支持脚ケース34等で連結され、この状態で、支持脚ケース34の脚部36を共通ベース38にボルト等で固定する。
【0032】
その後、連結した各クランク部3のクランクケース14内に位置するコンロッド18の小端部18bに、クロスヘッド26をクロスヘッドピン27で連結すると共に、このクロスヘッド26にアダプター27を介してポンプヘッド30等を順次組み付ける。そして最後に、各クランク部3のクランクケース14の上面に設けられている開口部19から、各クランク部3のクランクケース14内に、例えば図6の二点鎖線で示す位置までオイルOを注入して、開口部19をカバー20で閉塞する。これにより、往復動ポンプ1が組み立てられて使用可能な状態となる。
【0033】
そして、各クランクケース14内に注入されたオイルOは、往復動ポンプ1の作動時に、各クランクケース14の左右側壁部14a、14bにそれぞれ設けられた貫通孔39(図3及び図4参照)によって、各クランクケース14間を流動することになる。なお、以上の連結方法は一例であって、往復動ポンプ1の設置場所の状況や往復動ポンプ1自体の大きさ(容量)等に応じて適宜に変更することができる。
【0034】
このようにして連結された往復動ポンプ1は、駆動部2に設けられたモータ9が回転することにより、ウォーム5及びウォームホイール6が回転し、このウォームホイール6の回転によって駆動軸10が減速回転する。駆動軸10が回転すると、駆動軸10に直接連結されている一連目のクランク軸13も回転し、また、一連目のクランク軸13に軸継手32で連結されている二連目及び三連目のクランク軸13も同様に回転する。
【0035】
各クランク部3のうち、特定のクランク部3のクランク軸13は、初期状態において例えば図6に示す位置に設定されており、この位置からクランク軸13が矢印イ方向に回転することによって、図7に示す状態になる。
【0036】
すなわち、コンロッド18の大端部18aに嵌合しているカム17の軸孔17aが、大端部18aの中心に対して偏心していることから、クランク軸13が回転することによって、大端部18aの外周部の位置が変化し、大端部18aに一体化されている小端部18bが図7の矢印ロ方向に往復移動する。このコンロッド18の小端部18bの移動により、小端部18bのピン孔25にクロスヘッドピン27で連結されているクロスヘッド26も、矢印ロ方向に往復移動することになる。
【0037】
つまり、ウォームホイール6の回転による駆動軸10の回転運動が、クランク軸13、カム17及びコンロッド18によって、クランク軸13と直交する方向の往復運動に変換されることになる。このクロスヘッド26の矢印ロ方向への往復移動により、例えばクロスヘッド26に連結されているピストン29が往復動作して対応するポンプヘッド30内の例えばダイアフラムが作動する。そして、往復動ポンプ1の3つのクランク部3のカム17とクランク軸13の初期位置が、所定の位相を有する如く設定されていることから、各ポンプヘッド30が所定の位相差で作動し、3つのポンプヘッド30により所定の合成流量が得られる。
【0038】
なお、上記実施例においては、説明の便宜上、各クランク部3のクランクケース14を一体型としこのクランクケース14と連結ケース33を別体として説明したが、本発明に係わるクランクケース14及び連結ケース33は、具体的に図8に示すように構成されている。すなわち、クランクケース14は、左側壁部14aと右側壁部14bに2分割されると共に左右側壁部14a、14bのうちの一方である例えば左側壁部14aに、前記連結ケース33としての略円筒形状の筒部40が一体的に形成され、この筒部40の先端部に右側壁部14bの凹部41に嵌合し得る鍔部40aを設けられている。この構成により、クランクケース14の形状が2種類設定されるもののクランクケース14とは別体の前記連結ケース33が不要となり、結果的に部品点数の増加等を防止できることになる。
【0039】
このように、上記実施例の往復動ポンプ1においては、複数の各クランクケース14にそれぞれ軸支された各クランク軸13を軸継手32で連結すると共に、各クランクケース14を連結ケース33で連結することにより、複数のクランク部3がクランク軸13の軸方向に一直線上に密着状態で連結する構造であるため、二連目以降のクランク部3の連結を同一形状のクランク軸13と連結ケース33等によって連結することができる。
【0040】
その結果、特にクランク軸13が共通化できることから、従来のように連数に対応したクランク軸等をそれぞれ用意する必要もなくなり、往復動ポンプ1の連数を簡単に増やすことができて、多連化に容易に対応することが可能になると共に、例えば設置及び使用中の途中から往復動ポンプ1の吐出容量を増加(場合によっては減少)したいという要求に対しても、極めて容易に対応することができる。
【0041】
また、一対のクランク軸13の両端部13a、13bを軸継手32を介して連結するだけで、必然的に動力伝達経路が形成されるため、クランク軸13自体が動力伝達経路を兼用でき、動力伝達経路の構成を簡素化することができると共に、駆動軸10の回転力(駆動力)が、一直線上に連結された各クランク軸13に直接的に作用するため、連結スクリュウ軸やウォームギヤで連結される制御容量型ポンプ等に比較して、駆動伝達効率の低下を防止することができる。
【0042】
さらに、各クランク部3のクランク軸13が各クランクケース14にそれぞれ軸支され、これらのクランク軸13が軸継手32によってそれぞれ連結されているため、各クランク部3における軸芯ズレが防止されると共に、連結される一対のクランク軸13の軸芯ズレが軸継手32によって吸収され、クランク部3を複数連設する場合の軸芯ズレによる不具合発生を確実に防止することができる。また、軸継手32が連結ケース33内に密閉状態で収容配置され、連結ケース33に各クランクケース14の連結機能と軸継手32部分のシール機能を持たせることができるため、軸継手32部分に軸封部品が不要となる等、動力伝達経路の構成をより一層簡素化することができる。
【0043】
またさらに、各クランク部3が分割し得る構造であるため、ダイヤフラムタイプの往復動ポンプ1にも容易に適用できると共に、クランク部3の連数の設定を自由に行うことができて設計自由度を増すことができる。また、各クランク部3が分割可能であることから、例えば故障や磨耗したクランク部3のみを交換することができて、往復動ポンプのメンテナンスを容易かつ低コストで行うことが可能になる。
【0044】
また、各クランク部3が分割可能な構造であることから、クランク軸13等の個々の部品を小型かつ軽量化することができ、部品の加工及び組み立てが容易になると共に、クランク軸13等が共通化されるため、使用する部品を大幅に増加させることなく往復動ポンプ1の多連化が図れる。
【0045】
また、各クランクケース14と円筒部12、連結ケース33及び支持脚ケース34の連結が、クランクケース14の左右側壁部14a、14bに設けられた凹部41と、鍔部12a、33a、35aとによって行うことができるため、連結する両部品の位置決めが容易となり、連結作業の作業性が向上すると共に、各連結部のシール性を高めることができて、例えばオイルシールが不要となる。
【0046】
さらにまた、最終のクランク部3のクランク軸13の他端部13bを、支持脚ケース34のキャップ部35で確実に密封することができ、該部分におけるオイルシールが不要になり部品コストがより低減され、またオイル漏れなどのトラブルもなくなると共に、各クランク部3の連結部がオイルOにより油浴状態となるため、軸継手32等の構成が簡単となり、かつ寿命を格段に延ばすことができて、メンテナンス費用の一層の低減が図れる等、構成簡易にして安価な往復動ポンプ1を得ることが可能になる。
【0047】
また、連設するクランク部3の最終段のクランク部3を、キャップ部35を有する支持脚ケース34の脚部36で共通ベース38に固定することができるため、往復動ポンプ1をその連結方向の両端部で確実に支持することができ、安定した据え付け状態を得ることができる。
【0048】
なお、上記実施例においては、往復動ポンプ1の連数が三連である場合について説明したが、本発明は、二連もしくは四連以上の適宜連数の往復動ポンプ1にも適用することができる。さらに、上記実施例においては、モータ8と駆動軸10の連結にウォーム5とウォームホイール6からなる減速機を使用したが、本発明における減速機としては、例えば遊星歯車減速機やヘリカルギヤ等の一般の減速機を使用することもできる。
【0049】
また、上記実施例におけるクランク部3及びポンプヘッド30の構造、クランクケース14、連結ケース33及び支持脚ケース34の連結構造、各ケース自体の形状等は一例であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることはいうまでもない。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の発明によれば、連結する各クランク部のクランク軸を軸継手で連結すると共に、各クランク部のクランクケースを連結ケースで連結することにより、複数のクランク部を直線状に連結することができるため、往復動ポンプの連数を簡単に増やすことができて、部品点数を大幅に増加させることなく要求連数に対して容易に対応することができる。また、各クランク部のクランク軸を軸継手で順に連結するだけで、駆動軸の回転が各クランク軸に伝達されるため、動力伝達経路の構成の簡素化が図れ、駆動伝達効率の低下を防止することができる。また、連結ケースを介して各クランクケースが連結されるため、その組立誤差等で隣り合うクランク軸の軸芯がすれるおそれがあるものの、そのずれは軸継手によって吸収され、クランク軸への偏荷重が軽減できる。
【0051】
さらに、軸継手の外周が連結ケースによって包囲されて密閉状態となるため、連結ケースに連結機能とシール機能の両機能を持たせることができ、軸継手部分の軸封部品が不要となって、オイル漏れなどのトラブルの減少や動力伝達経路の構成の一層の簡素化を図ることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わるクランク部の連結構造を採用した往復動ポンプの一実施例を示す平面図
【図2】 同その右側面図
【図3】 同一部破断した平面断面図
【図4】 同一部破断した正面断面図
【図5】 同左側面断面図
【図6】 同動作を説明するためのクランク部の断面図
【図7】 同他の動作を説明するためのクランク部の断面図
【図8】 同クランクケースの具体例を示す要部断面図
【符号の説明】
1 往復動ポンプ
2 駆動部
3 クランク部
4 駆動部ケース
5 ウォーム
6 ウォームホイール
9 モータ
10 駆動軸
12 円筒部
12a 鍔部
13 クランク軸
13a 一端部
13b 他端部
14 クランクケース
14a 左側壁部
14b 右側壁部
17 カム
17a 軸孔
18 コネクティングロッド
18a 大端部
18b 小端部
23 スプライン
26 クロスヘッド
28 アダプター
30 ポンプヘッド
32 軸継手
33 連結ケース
33a 鍔部
34 支持脚ケース
35 キャップ部
35a 鍔部
36 脚部
40 筒部(連結ケース)
40a 鍔部
41 凹部

Claims (1)

  1. 駆動手段によって回転する駆動軸に連結され、該駆動軸の回転運動をクランク軸によって該クランク軸と直交する方向の往復運動に変換する複数のクランク部を備えた往復動ポンプにおいて、
    前記複数のクランク部は、各クランク部に対応するクランク軸が軸支されると共に左右の側壁部に分割されてその一方の側壁部に連結ケースが一体的に形成されたクランクケースを有し、該クランクケースが前記連結ケースで連結されると共に、前記クランク軸が連結ケース内に収容配置された軸継手で連結されることによって、クランク軸の軸方向に連結されることを特徴とする往復動ポンプにおけるクランク部の連結構造。
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