JP4084404B1 - 立体容器およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 単層円柱形状の点字を印刷し触読が容易な点字付き立体合成樹脂容器およびそ
の製造方法を提供する。
【解決手段】 液体またはゲルのエポキシ系の有色インキ、この有色インキの粘度を減少
させる溶剤、有色インキの体積に対して20%の体積を有するゲル状のエキステンダ、有
色インキの体積に対して20%の体積を有する粒状体または粉状体の樹脂、有色インキの
体積に対して10%の体積を有する液体の硬化剤を混合した点字インキを、フッ素コーテ
ィングした60メッシュ乃至90メッシュ/cmおよび膜厚500μm乃至800μm
のシルクスクリーンの含浸乳剤層を貫通する直径1.2mm乃至1.5mmの点字パター
ン孔を通して回動する立体合成樹脂容器16の曲状側面に印刷し、点字インキを100℃
乃至120℃の雰囲気の乾燥炉で5乃至15分間に亘り乾燥および硬化させ単層円柱形状
の印刷点字部14を立体合成樹脂容器16の曲状側面に露出させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、点字表示付き立体容器およびその製造方法に関し、特に、点字部のアスペク
ト比が高く触読性の高い点字表示付き立体容器およびその製造方法に関する。
従来の点字表示は、凸版印刷機に、点字の文字列をポジ状態で形成した点字用凸版を設
け、シール紙の紙片をその裏面側が点字用凸版側となるようにして供給し、シール紙は、
点字用凸版を通過する際にその裏面に点字用凸版を強く押付けて点字用凸版のポジ状態の
点字によって、シール紙の表紙側に突出する点字を形成していた(特許文献1、参照)。
また、有底円筒状の缶胴部と、ネック部と、缶胴部とネック部とを滑らかに連続させるテ
ーパ部とを有するボトル型金属容器のテーパ部に、ベース印刷層、つやニス層を積層し、
つやニス層の表面に点字表示部をスクリーン印刷またはパッド印刷した後、この点字表示
部にクリヤニスをスプレーコートで塗布して保護するボトル型金属容器が提案されている
(特許文献2、参照)。
特開平5−246009号公報 特開2003−34333号公報
しかしながら、特許文献1の点字表示は、凸版印刷機の技術を応用して表紙側に突出す
る点字を形成したシール紙を大量に製造してから立体容器にシール紙を貼着するので、こ
の貼着作業が煩雑であり点字表示付き立体容器の生産性が低下するという問題がある。ま
た、シール紙を貼着した立体容器は見栄えも悪く、しかも立体容器からシール紙が剥がれ
るという問題も存在する。
また、従来のインキ印刷技術を応用して点字を容器へ印刷しても、点字インキが印刷工
程でだれて潰れ降下変形するので数μm程度の高さの点字しか形成できない。さらに、紫
外線硬化性の点字インキでは点字の高さに比例して紫外線透過率が低下し点字の定着品質
が低下するため、多層の印字インキ形成工程を必要とする問題も存在している。したがっ
て、合成樹脂容器に点字を突設させる容器成型用金型を用いて点字付き立体容器を提供し
ていた。
さらに、特許文献2の点字表示部は、発泡インキをボトル型金属容器のテーパ部に積層
したつやニス層に印刷した後に、ボトル型金属容器を加熱処理して発泡インキの体積を増
大させているので、点字表示部の強度および定着性を確保するため、さらに点字表示部の
表面にクリヤニスを塗布している。さらに、点字表示部はテーパー状の凸部に変形し、凸
部と凸部の間に流れ込んだクリヤニスが点字表示部の触読精度を低下させるという問題も
存在していた。
しかも、ボトル型金属容器は合成樹脂容器に比して高温処理が可能であり、発泡インキ
に代えて金属インキも用いることができる。
本発明は、上記問題点を解決するため、円柱形状の点字を印刷し触読精度を向上させる
点字付き立体合成樹脂容器およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、例えば、図1(a)および(b)に示すように、 透 明エキステンダ、120℃を 超える加熱処理により発泡する発泡性のマイクロカプセルを含み 、こ のマイクロカプセルは、熱可塑性樹脂からなるシェル内に、低沸点の炭化水素の液体が封入され、120℃超える温度に加熱されると熱可塑性樹脂が軟化するとともに液体が気化することによりシェルが体積膨張し、膨張変形した状 態のシェルが硬化することにより発泡剤の体積を増大させる粉末の発泡剤、有色インキ、この 有色インキの粘度を減少させる溶剤、および硬化剤を混合した点字インキを、シルクスクリーンの含浸乳剤層を貫通する点字パターン孔を通して立体合成樹脂容器の曲状側面にスクリーン印刷し、この点字インキを前記立体合成樹脂容器の熱変形温度未満であって、且つ前記発泡剤の発泡温度を超えない100℃乃至120℃の雰囲気で乾燥および硬化させ高さ500μm乃至800μm の単層円柱形状の印刷点字部として前記立体合成樹脂容器の表面に露出させる立体容器を要旨とする。
ここで、印刷点字部14は、底辺10に対して高さ12が3分の1乃至2分の1のアス
ペクト比を有する単層円柱形状の凸部であって、例えば、直径1.2mm乃至1.5mm
の円形底辺と高さ500μm乃至800μmの略円柱状の点字を提供することができる。
また、印刷点字部14は高さ350μm乃至600μmの略円柱状の点字を提供してもよ
い。
また、点字は、縦3点、横2点の計6個の凸部の組み合わせで文字を表現している。6
個の凸部は、縦の寸法が約6mm、横寸法が約3.5mmのマスの中に、各凸部の高さが
0.5mm乃至0.8mmに形成する。
さらに、本発明の一態様は、例えば、図2に示すように、液体またはゲルのエポキシ系の有色インキ、この有色インキの粘度を減少させる溶剤、前記有色インキの体積に対して20%の体積を有するゲル状の透明エキステンダ、前記有色インキの体積に対して20%の体積を有し120℃を超える加熱処理により発泡する発泡性のマイクロカプセルを含み、このマイクロカプセルは、熱可塑性樹脂からなるシェル内に、低沸点の炭化水素の液体が封入され、120℃超える温度に加熱されると熱可塑性樹脂が軟化するとともに液体が気化することによりシェルが体積膨張し、膨張変形した状態のシェルが硬化することにより発泡剤の体積を増大させる粉末の発泡剤、前記有色インキの体積に対して10%の体積を有する液体の硬化剤を混合した点字インキを、フッ素コーティングした60メッシュ乃至90メッシュ/cm2および膜厚500μm乃至800μmのシルクスクリーンの含浸乳剤層を貫通する直径1.2mm乃至1.5mmの点字パターン孔を通して回動する立体合成樹脂容器の曲状側面にスクリーン印刷し、前記点字インキを前記立体合成樹脂容器の熱変形温度未満であって、且つ前記発泡剤の発泡温度を超えない100℃乃至120℃の雰囲気の乾燥炉で5乃至15分間に亘り乾燥および硬化させ高さ500μm乃至800μmの単層円柱形状の印刷点字部を形成することを特徴とする立体容器の製造方法を要旨とする。
本発明によれば、点字の触読精度を向上させる点字付き立体容器およびその製造方法を
提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。図1(a)は、本発明の実
施の形態にかかる立体容器の平面から観察した一部断面図である。点字付き立体容器は、
外周および内周の曲状表面を備え、底辺10に対して高さ12が3分の1乃至2分の1の
アスペクト比を有する複数の凸状の印刷点字部14を立体合成樹脂容器16の外周の曲状
側面に硬化定着させている。印刷点字部14は、例えば、底辺10が略1.5mmであっ
て高さ12が略0.5mmを有する略円柱形の凸部であって、底辺10を立体合成樹脂容
器16の曲状側面に硬化定着している。すなわち、印刷点字部14のアスペクト比は3:
1を例示しているが、本発明は3:1のアスペクト比に限定されず点字の識字が可能な2
:1のアスペクト比でもよい。
印刷点字部14は、点字の触読できる形状であればよく、例えば、底辺10が略1.2
mm乃至1.5mm、高さ12が0.35mm乃至0.8mmを有する略円柱形の凸部で
ある。底辺10が1.2mm未満であると立体合成樹脂容器16との密着性が低下し、底
辺10が1.5mmを超えると隣接する印刷点字部14との間隔が狭くなり触読率が低下
する虞がある。
また、印刷点字部14の高さが0.35mm未満であると点字の触読率が低下し、0.
8mmを超えるとシルクスクリーンから完全に剥離しない一部の点字インキが立体合成樹
脂容器16の表面に流れ出し点字の触読率が低下する虞がある。
図1(b)は、本発明の実施の形態にかかる点字付き立体容器の斜視図である。点字付
き立体容器は、底部を有する円筒形の立体合成樹脂容器16の外周側の曲状表面に複数の
印刷点字部14を備える。この印刷点字部14で構成した点字は、図中の点字表示部18
にコーヒーゼリーの商品名を表示している。
ここで、立体合成樹脂容器16は、その材質としてポリプロピレン(PP)またはポリ
エチレン(PE)の1つを選択して射出形成した透明または有色若しくは半透明の容器で
ある。立体合成樹脂容器16には流動物や粉状物や半流動物の飲食物を収容し立体合成樹
脂容器16の上部開口部をフィルムで封印して市場へ流通させることができる。
印刷点字部14は、立体合成樹脂容器16の色と同色でもよく、立体合成樹脂容器16
の色と相違する色で形成してもよい。例えば、ユニバーサルデザインを嗜好するマーケッ
トでは、積極的に立体合成樹脂容器16と異色の印刷点字部14を切望する。
また、印刷点字部14を目立たないデザインとするマーケットでは立体合成樹脂容器1
6の色と同色を選択する。要は、本発明では点字インキを応用するので印刷点字部14の
色彩に対する選択範囲が従来に比して広い。
さらに、図中の立体合成樹脂容器16の裏側表面にシルクスクリーン印刷による商品ロ
ゴまたは商品名が予め印刷されている。印刷点字部14を追加印刷しても商品ロゴまたは
商品名の印刷品質を低下させない点で有利である。しかも、立体合成樹脂容器16は、そ
の上部開口部周囲に突出する鍔部を有するので、隣接する他の立体合成樹脂容器16と接
触しても商品ロゴや商品名や印刷点字部14の表面を保護できる。
図2は、本発明の実施の形態にかかる点字付き立体容器の製造工程を示す図である。同
図下部に示す立体合成樹脂容器16は、その開口部に立体容器支持部26を挿入し立体容
器支持部26と嵌合する。立体容器支持部26は、その回動中心部に結合するシャフト2
8、このシャフト28に結合するヘッド29、このヘッド29から延在するシャフト28
に連結する駆動輪31に接続されている。
立体合成樹脂容器16は、同図上部に示すように、立体容器支持部26に嵌合したまま
シルクスクリーン24の下側の回動軸28の中心に配置され、立体合成樹脂容器16の外
側表面とシルクスクリーン24の下面が接触する。シルクスクリーン24はスクリーン枠
22に包囲され図中の右側から左側へ駆動輪31の回動に同期して水平方向へ移動する。
シルクスクリーン24の上面には点字インキ20が一点鎖線で示す液面まで注入されてい
る。
同図のスキージ30は、スキージ支持部32の下部に坦持され、立体容器支持部26と
対向してシルクスクリーン24と接触する位置に配置されている。スキージ30はゴムの
ような弾性体であり、その硬度は「60度」、「70度」、「80度」、「90度」の中
から何れか1つの硬度を選択することができる。
本実施の形態では印字インキ20に含有する樹脂の粒状体間の密着性を維持するように
樹脂の粒状体が形状を維持しながら通過できる60度の硬度のスキージ30を用いると好
ましい。但し、本発明は点字インキ20の中の粒状体または粉状体樹脂が小径であれば硬
度が60度以上の密度の高いスキージ30を使用することができる。
ここで、点字インキ20は、例えば、液体またはゲル状のエポキシ材の有色インキ(例
えば、SSユニPE)、この有色インキの粘度を減少させる溶剤(例えば、SSユニ用)
、有色インキの体積に対して20%の体積を有するゲル状の透明エキステンダ(例えば、
SSユニ用)、有色インキの体積に対して20%の体積を有する粒状体または粉状体樹脂
、有色インキの体積に対して10%の体積を有する液状の硬化剤(例えば、SSユニ用)
を混合したインキである。また、粒状体または粉状体の樹脂として粉末(例えば、顆粒状
)の発泡剤を用いることができる。
発泡剤は、120℃を超える加熱処理により発泡する発泡性のマイクロカプセルを含ん
でいる。このマイクロカプセルは、熱可塑性樹脂からなるシェル内に、低沸点の炭化水素
の液体(ブタン、プロパン等)が封入され、120℃超える温度に加熱されると熱可塑性
樹脂が軟化するとともに液体が気化することによりシェルが体積膨張し、膨張変形した状
態のシェルが硬化することにより発泡剤の体積を増大させる。
したがって、発泡剤は、120℃を超えない加熱処理では粒状体の形状を維持すること
ができる。
点字インキ20は、エポキシ材の有色インキの体積を100%とした場合、体積比20
%の透明エキステンダおよび樹脂の粒状体としての発泡剤、体積比10%の硬化剤の比率
で混合して製造することができる。有色インキは例えば「SSユニPE」を、エキステン
ダは無色透明のインキ原料を、粒状体または粉状体樹脂として120℃を超える加熱温度
から発泡する発泡剤を混合し、有色インキに対応する溶剤で点字インキ20の粘度を調整
し、その流動性および定着性を最適化することができる。なお、SSユニPEの有色イン
キに代えて他の有色インキを用いることでペット(PET)の立体容器にも点字インキ2
0を対応させることもできる。
図3は、本発明の実施の形態に用いるシルクスクリーン印刷機の正面から観察した断面
図である。シルクスクリーン印刷機は、スキージ30を担持したスキージ支持部32、ス
キージ30の下部先端と接触するシルクスクリーン24を備える。シルクスクリーン24
は、乳化剤を弾性繊維のメッシュ38に含浸した乳化層32と、シルクスクリーン24の
表面を被覆するフッ素コーティング層の多層構造である。
シルクスクリーン印刷機は、例えば、フッ素コーティングした60メッシュ/cm2お
よび膜厚500μm乃至800μmのシルクスクリーン24を水平に配置し、図中右から
左へ水平移動するシルクスクリーン24の含浸乳剤層34を貫通する直径1.2mm乃至
1.5mmの点字パターン孔40を通して回動しながら接触する立体合成樹脂容器16(
図1参照)の曲状側面に点字インキ20を印刷する。
例えば、点字インキ20はスキージ30と接触するシルクスクリーン24のパターン側
壁25に沿って下方へ流動し、パターン側壁25の形状と略同一の形状の印刷点字部14
を立体合成樹脂容器16(図1参照)の外周側面に印字される。印字される点字インキ2
0はシルクスクリーン24の膜厚500μm乃至800μmと略同一の厚さ(高さ)を有
し、その底面は点字パターン孔40の開口面積と略同一である。
同図下部にシルクスクリーン24の斜視図を示す。シルクスクリーン24は、「60乃
至120」メッシュの平面シートの中から何れか1つを選択できるが、本願発明者は、上
述した「60メッシュ」を用いることで点字インキ20の点字パターン孔40への流入性
およびシルクスクリーン24からの剥離性の最適値を得た。但し、本発明は「60メッシ
ュ」のシルクスクリーン24に限定されず、点字インキ20の粘度および樹脂の粒状体(
発泡剤)の通過性を調整し他の高密度のメッシュ値「300」〜「350」のシルクスク
リーン24を用いることもできる。
図4は、本発明の実施の形態に用いる乾燥炉の斜視図である。乾燥炉50は、基台52
上に載置し、乾燥炉50の左側開口部からコンベア54を介して点字を印刷した立体合成
樹脂容器16を装荷し内部に導入する。乾燥炉50は図5に示すように内部の温度を10
0℃乃至120℃の範囲に設定し、立体合成樹脂容器16aに印刷された点字インキ20
を120℃以下の雰囲気(例えば、温風熱乾燥式)の乾燥炉50内で10分間に亘り乾燥
および硬化させ底辺に対して高さが3分の1乃至2分の1のアスペクト比を有する凸状の
印刷点字部14を立体合成樹脂容器16aの曲状側面に定着させることができる。
また、図5に示すように、立体合成樹脂容器16aの印刷点字部14(図1、参照)は
t0=0からt2=10分まで昇温され、乾燥および硬化処理される。その後、点字付き
立体合成樹脂容器16bはt2からt3=15分まで大気中に放置され自然冷却される。
このように印刷点字部14が点字付き立体合成樹脂容器16bの曲状側面に定着した印刷
点字部14は、粘着テープの剥離テストの結果、立体合成樹脂容器16aから剥離せず、
印刷の合格品質を有しその印字信頼性をも維持している。
図6(a)は、粒状体を含有しない点字インキ15を立体合成樹脂容器10へ印刷した
断面図である。シルクスクリーン印刷機で印刷した段階で点字インキ15は流動し降下変
形するので、凸状部の高さが点字のアスペクト比を達成できない。
図6(b)は、樹脂の粒状体Cを含有する点字インキ14を立体合成樹脂容器10へ印
刷した断面図である。シルクスクリーン印刷機で印刷した段階で点字インキ14は形状を
維持し、円柱状の凸状部の高さが点字のアスペクト比を達成できる。
すなわち、点字インキ14では、有色インキ、その溶剤、および硬化剤を混合した液体
またはゲルのインキAと、粒状体または粉状体樹脂C間および立体合成樹脂容器10との
密着性を高める透明エキステンダBが混合されているので、乾燥および硬化前の点字イン
キ14の形状を維持することができる。
図1〜図6を参照して、本発明の実施の形態にかかる点字付き立体容器の製造方法を例
示する。
先ず、紫外線を透過しない液状またはゲルのエポキシ系の有色インキ、この有色インキ
の粘度を減少させる溶剤、有色インキの体積に対して20%の体積を有する透明エキステ
ンダ、有色インキの体積に対して20%の体積を有する粒状体または粉状体樹脂C(例え
ば、発泡剤)、および有色インキの体積に対して20%の体積を有する液体またはゲルの
硬化剤を混合した点字インキ20を準備する。
本実施の形態の有色インキ20は、点字付き立体容器の製造業者、点字付き立体容器へ
食品を充填する食品製造業者、食品入り点字付き立体容器の流通業者、点字付き立体容器
を介して食品を販売する販売業者が、有色インキ20が有色の印刷点字部14を形成して
視覚を通して認識し易く特定食品の個装状態から、その食品の同定を行うのに利点がある
また、透明エキステンダを使用するので、複数の有色インキの中から任意に選択する色
を実現することができるという利点もある。例えば、茶色はコーヒーゼリー、橙色はオレ
ンジゼリーに区別する色を使用することができる。
次に、シルクスクリーン印刷機を用いて、フッ素コーティングした60メッシュ/cm
および膜厚500μmのシルクスクリーン24の含浸乳剤層34を貫通する点字パター
ン孔40を通して点字インキ20を、スキージ30により押し出し水平方向に移動するシ
ルクスクリーン24に接触しながら、回動軸28を中心に回動する立体合成樹脂容器16
の曲状側面に点字印刷する。
シルクスクリーン24は、60メッシュ/cmおよび膜厚500μmを有し、点字イ
ンキ20の粘性により、その流動性およびシルクスクリーン24からの剥離性を考慮し印
刷点字部14の形成不良を防止することができる。但し、本発明は60メッシュ/cm
および膜厚500μmのシルクスクリーン24に限定するのもではなく、点字インキ20
の粘度を調整することにより任意のシルクスクリーン24を選択ができる点は上述した通
りである。
引き続き、点字印刷が完了した立体合成樹脂容器16を立体容器支持部26から離嵌さ
せ次工程の乾燥および硬化工程へ移送する。この場合、本実施の形態では、エポキシ系の
有色インキを使用しているので、紫外線照射をして点字インキ20を硬化させる紫外線硬
化工程を省略することができるという利点がある。
また、点字インキ20は粒状体または粉状体樹脂の発泡剤を含有するためシルクスクリ
ーン24からの剥離性が向上するとともに、図6(b)に示すように、印刷点字部14の
形状変化を防止することができ、アスペクト比の高い円柱状の点字を形成することができ
る。
一方、点字インキ20に粒状体樹脂(例えば、発泡剤)を混合しない場合、点字インキ
20を回動する立体合成樹脂容器16へ印刷すると、図6(a)に示すように、立体合成
樹脂容器16の曲状側面上に点字インキ20が自重により円筒形状から円錐形状(山形)
に変形し、その高さが低くなり底面積が広がり背の低い印刷点字部15を形成し点字の触
読性を低下させる。
さらに、樹脂粒状体(例えば、発泡剤)を含有しない点字インキ20では、回動する立
体合成樹脂容器16がシルクスクリーン24と接触し通過する段階で印刷点字部14の形
状が変形し、その一部が糸を引くように立体合成樹脂容器16の曲状側面に流れ出るとい
う不具合が発生する。このような糸を引くようなインキ形状が立体合成樹脂容器16の曲
状側面に形成されると点字の触読性を低下させる。
引き続き、粒状体樹脂として発泡剤を含有する点字インキ20を印刷した場合、立体合
成樹脂容器16を120℃以下の雰囲気中の乾燥炉へ導入して点字インキ20を5乃至1
5分間に亘り乾燥および硬化させ底面に対して高さが3分の1乃至2分の1のアスペクト
比を有する凸状の点字部14を立体合成樹脂容器16の曲状側面に定着させることができ
る。
この場合、発泡剤は、実質的に発泡温度の120℃に達しなくても印刷点字部14の形
状を維持させることができ、点字インキ20の乾燥および硬化に悪影響を及ぼさない。本
実施の形態では、従来に比して印刷点字部14の凸状部を高くすることができ、その印刷
定着性をも向上させることができる、という技術的な利点を有する。
以上の如く、本発明の実施の形態によれば、高価な金型を必要とせず、商品の販売者お
よび購入者が視覚を通じて有色点字を認識することができ、しかも、視覚障害者が容易に
触感により識字できる点字を立体合成樹脂容器に付加することができる、という社会公共
に資する点字付き立体合成樹脂容器を提供することができるという利点がある。
しかも、立体容器の曲状表面に点字インキをスクリーン印刷して凸状の点字部を形成す
る点字表示付き立体容器を試行しても、有色の点字インキでは紫外線が点字インキの深部
に透過せず、点字インキの表面だけが硬化するので点字部の定着信頼性が低下するという
問題をシルクスクリーン印刷技術により解決できる。また、紫外線硬化性の点字インキで
はアスペクト比の高い点字部を形成するために紫外線透過型インキに限定され有色の点字
インキが使用できないという問題を二液エポキシ硬化インキにより解消することもできる
さらに、本実施の形態では、加熱炉は、立体合成樹脂容器およびその表面樹脂印刷部を
熱変形させる程度の温度未満に設定されているので、従来の金属容器の高温処理に比して
低温で印刷インキの乾燥および硬化処理ができる点で有利である。
なお、本発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適
な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態
に記載されたものに限定されるものではない。
本発明の実施の形態にかかる点字付き立体容器を示す図である。 本発明の実施の形態にかかる点字付き立体容器の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態に用いるシルクスクリーン印刷機を示す図である。 本発明の実施の形態に用いる乾燥炉の斜視図である。 本発明の実施の形態に用いる乾燥および定着工程を示す図である。 本発明の実施の形態に用いる印刷点字部の断面図である。
符号の説明
14 印刷点字部
16 立体合成樹脂容器
20 点字インキ
24 シルクスクリーン

Claims (3)

  1. 透明エキステンダ、120℃を超える加熱処理により発泡する発泡性のマイクロカプセルを含 み、このマイクロカプセルは、熱可塑性樹脂からなるシェル内に、低沸点の炭化水素の液体が封入され、120℃超える温度に加熱されると熱可塑性樹脂が軟化するとともに液体が気化することによりシェルが体積膨張し、膨張変形した状態のシェルが硬化することにより発泡剤の体積を増大させる粉末の発泡剤、有色インキ、この有色インキの粘度を減少させる溶剤、および硬化剤を混合した点字インキを、シルクスクリーンの含浸乳剤層を貫通する点字パターン孔を通して立体合成樹脂容器の曲状側面にスクリーン印刷し、この点字インキを前記立体合成樹脂容器の熱変形温度未満であって、且つ前記発泡剤の発泡温度を超えない100℃乃至120℃の雰囲気で乾燥および硬化させ高さ500μm乃至800μmの単層円柱形状の印刷点字部として前記立体合成樹脂容器の表面に露出させる立体容器。
  2. 液体またはゲルのエポキシ系の有色インキ、この有色インキの粘度を減少させる溶剤、前記有色インキの体積に対して20%の体積を有するゲル状の透明エキステンダ、前記有色インキの体積に対して20%の体積を有し120℃を超える加熱処理により発泡する発泡性のマイクロカプセルを含み、このマイクロカプセルは、熱可塑性樹脂からなるシェル内に、低沸点の炭化水素の液体が封入され、120℃超える温度に加熱されると熱可塑性樹脂が軟化するとともに液体が気化することによりシェルが体積膨張し、膨張変形した状態のシェルが硬化することにより発泡剤の体積を増大させる粉末の発泡剤、前記有色インキの体積に対して10%の体積を有する液体の硬化剤を混合した点字インキを、フッ素コーティングした60メッシュ乃至90メッシュ/cm2および膜厚500 μm乃至800μmのシルクスクリーンの含浸乳剤層を貫通する直径1.2mm乃至1.5mmの点字パターン孔を通して回動する立体合成樹脂容器の曲状側面にスクリーン印刷し、前記点字インキを前記立体合成樹脂容器の熱変形温度未満であって、且つ前記発泡剤の発泡温度を超えない100℃乃至120℃の雰囲気の乾燥炉で5乃至15分間に亘り乾燥および硬化させ高さ500μm乃至800μmの単層円柱形状の印刷点字部を前記立体合成樹脂容器の曲状側面に露出させる立体容器。
  3. 液体またはゲルのエポキシ系の有色インキ、この有色インキの粘度を減少させる溶剤、前記有色インキの体積に対して20%の体積を有するゲル状の透明エキステンダ、前記有色インキの体積に対して20%の体積を有 し 1 20℃を超える加熱処理により発泡する発泡性のマイクロカプセルを含み、このマイクロカプセルは、熱可塑性樹脂からなるシェル内に、低沸点の炭化水素の液体が封入され、120℃超える温度に加熱されると熱可塑性樹脂が軟化するとともに液体が気化することによりシェルが体積膨張し、膨張変形した状態のシェルが硬化することにより発泡剤の体積を増大させる粉末の発泡剤、前記有色インキの体積に対して10%の体積を有する液体の硬化剤を混合した点字インキを、フッ素コーティングした60メッシュ乃至90メッシュ/cm2および膜厚500μm乃至800μmのシルクスクリーンの含浸乳剤層を貫通する直径1.2mm乃至1.5mmの点字パターン孔を通して回動する立体合成樹脂容器の曲状側面にスクリーン印刷し、前記点字インキを前記立体合成樹脂容器の熱変形温度未満であって、且つ前記発泡剤の発泡温度を超えない100℃乃至120℃の雰囲気の乾燥炉で5乃至15分間に亘り乾燥および硬化させ高さ500 μm乃至800μmの単層円柱形状の印刷点字部を形成することを特徴とする立体容器の製造方法。
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