JP4082005B2 - 電子線照射装置用加速管短絡装置 - Google Patents

電子線照射装置用加速管短絡装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は走査型電子線照射装置において定格より低い電圧の電子線を発生させる場合において不要な加速電極を短絡接地する機構に関する。電子線照射装置というのは真空中でフィラメントから熱電子を発生させ加速して所定のエネルギーとし照射窓から大気中に取り出して被処理物に当てるようにした装置である。被処理物は電線被覆、高分子膜、印刷塗膜、医療器具、医療材料、排ガス、穀物など多様である。電子線を照射する目的も高分子架橋促進、塗膜硬化、プラスチック膜の改質、殺菌、硫黄酸化物除去など様々である。電子線照射目的や被処理物(対象物)によって装置の規模も加速エネルギーも異なる。
【0002】
電子線照射装置は一般に、高圧電源、フィラメント、フィラメント電源、真空チャンバ、加速管、照射窓、遮蔽筐体、搬送機構などを備える。真空チャンバ内のフィラメントに負電圧を印加し、かつ交流のフィラメント電流を流すとフィラメントが加熱されて熱電子を発生する。熱電子は負の高圧がかかっているから真空中にある加速管で加速されて速度を高めながら進む。加速が終わった電子線は照射窓から外部へ飛び出す。照射窓は真空と大気圧の境界である。照射窓はだから開口部に金属製の箔を張り付けたものとなっている。Ti箔あるいはAl箔である。電子線がこれを透過するときに減速され、その分のエネルギーが熱になる。金属箔は大気圧に等しい差圧を受け、しかも強く加熱されるという過酷な条件にある。
【0003】
そのままではたやすく破損する。それを防ぐため冷却水、冷却風によって冷却される。照射窓より下は大気圧である。電子線は大気中では空気分子との衝突によって急速にエネルギーを失う。照射窓から被処理物に到るまで大気中を飛行する距離をエアパスと呼ぶ。電子線照射処理の性質だけでなくエアパスの長さによっても最適の加速エネルギーが違ってくる。
【0004】
電子線が被処理物や搬送機構に当たるとX線を出す。有害なX線が外部に出ないように電子線照射部は金属製の重厚なX線遮蔽壁によって囲まれる。X線遮蔽壁によって構成される容器を筐体と呼ぶ。搬送機構は被処理物を入口から照射部へ、照射部から出口へと運ぶ機構である。例えば無端周回コンベヤが用いられる。X線の漏れを防ぐために搬送機構は上下に蛇行するようにすることもある。被処理物によって搬送機構も様々のものが用いられる。
【0005】
加速電圧によって電子線照射装置は走査型と非走査型に分けられる。走査型は加速電圧が5MV〜500kV程度の高電圧である。高電圧で加速するため多数の加速電極を備えた長い加速管が使われる。電子線は高電圧によって高速に加速されると細いビームになる。これをコイルによる交番磁界によって左右前後に走査して被処理物に照射する。ビームを走査するために三角形型の走査管というものが加速管のすぐ下に設けられる。走査管の下部開口が照射窓となる。
【0006】
非走査型(エリア型)というのは加速電圧が数十kV〜500kV程度の低いものである。フィラメントとシールドの間で一段加速すれば十分であり、長い加速管は不要である。ビーム走査しないので、多数本のフィラメントを用いて初めから実効断面積の広い電子線ビームを発生するようになっている。
【0007】
【従来の技術】
本発明は、走査型の電子線照射装置において、定格以下の出力電圧で用いる場合の加速管の加速電極の短絡機構に関する。図1に加速管の概略を示す。加速管1は円筒形の容器であるが、軸線方向に多数のリング状の加速電極2がほぼ等間隔に設けられる。加速電極の数をmとして、下から順にG、G、G、…、Gとする。同じリング形状であって中央の穴を電子線ビームが通過する。抵抗値の大きい分圧抵抗R、R、R、…、Rm−1によって大地、m個の加速電極、高圧電源が接続される。分圧抵抗は例えば470MΩである。加速電圧をVaccとすると、これをmに分割して、Δ=Vacc/mとなる。下の加速電極から順に、V=jΔの電圧が掛けられている。このような電圧になるのは分圧抵抗のためである。
【0008】
定格の加速電圧で電子線を発生させる場合は、全ての加速電極に電圧が等分配されるが、それより低いエネルギーの電子線を発生させる場合もある。定格以下で走査型電子線照射装置を運転する場合、そのまま分配電圧Δを減らすというわけではない。加速電極間の電圧Δが変化するとビームの収束発散の態様が変わる。それでΔをある程度維持し、段数mを減らすことによってVaccの減少に対応するようになっている。
【0009】
たとえば、55段加速の定格2MeVの電子線照射装置においては、2MVの電圧で加速する場合は55段の加速電極G、G、…、G55に電圧を等分配して与える。しかしこれを使って1MeVの加速エネルギーの電子線を発生させる場合は下から数えて22段目のG22を大地間で短絡させ、これより上にあるG23〜G55の33段の電極に、1MVを等分配させるようにしている。
【0010】
その場合図1に示すように、22段目のシールドリング3と大地間を短絡するようにしていた。ここでシールドリング3というのは、電界を緩和するため加速電極2の外周に設けられる金属製リングであって、加速電極と接続されており同じ電位となっている。シールドリングを接地すればそれに対応する加速電極も接地されたことになる。22段目が大地間に接続されているから、23段目〜55段目に1MVが分配されて、ビームは55段目〜22段目間で加速されることになる。22段が接地されたから、高抵抗で接続された21段〜1段の加速電極も0Vの筈である。22段〜1段の加速電極は0Vであるからその間では加速されない。
【0011】
(1)実開平2−119399号「電子線照射装置用短絡装置」はシールドリングに接触できるような接触子を持った巻尺型の短絡導体巻き取り装置と、上下に往復運動できる周回ベルトを組み合わせて、下方のいくつかの電極に接触子を接触させるようにしている。周回ベルトの移動可能な範囲は限定されているが、その範囲で任意の高さのシールドリングに接触子を当てるようにできる。接触子は巻尺型の短絡導体巻き取り装置の導体の終端に付いており、巻き取り装置の始端は接地されている。だから接触子が接触しているシールドリングは導体を通じて短絡されることになる。周回ベルトはモータによって正逆に動かすことができるので任意の段のシールドリングを接地することができる。それ以下の加速電極は接地しない。
【0012】
(2)実開平2−91998号「電子線照射装置用短絡装置」は、ある特定の加速電極以下のシールドリングの一部に起倒可能な短絡片を設け、全ての短絡片を押動アームによって昇降する。押動アームを上げるとシールドリングの短絡片が直上のシールドリングに接触し特定の下位電極の全てが互いに接続され接地電位になる。これは下位電極全てを接地することができるが、短絡電極となるものが予め決まっており、短絡電極を任意に変更することはできない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このように電子線照射装置の加速管の加速電極の短絡機構については幾つかの提案がなされるが、いずれも十分でない。
【0014】
その理由を述べる。ここで22段目電極のように積極的に接地された電極を短絡電極と呼ぶ。それより下の加速電極(ここでは21段目〜1段目)を下位電極と呼ぼう。短絡電極より上部にある加速電極(ここでは23段目〜55段目)を上位電極と呼ぶ。電子線は上部電極によって加速され、下位電極では加速されず、電子線は自由走行する。
【0015】
(1)に述べた従来構造では、加速管の加速電極の内特定の1段(短絡電極)のみが、計測アース電位(上の例では22段目)となる。それより下の下位電極(G〜G21)は高抵抗値をもつブリーダ抵抗(分圧抵抗)によって接続されるだけで、半フローティング状態になっている。高い分圧抵抗であっても、両端が接地電位である抵抗によって接続されているのだから、下位電極は実質的に0Vの筈で問題がないようにみえる。
【0016】
しかしそうではない。高抵抗のブリーダ抵抗を介して接続されている下位電極(G21〜G)には、わずかな散乱ビームが入射しても、0Vからの電位のずれが生じる。高抵抗だから散乱ビームの電流を大地へ迅速に逃がすことができない。それで散乱ビームの加速電極への衝突によって加速電極に0Vからのゆらぎが発生する。通常電子線が走行する場合の真空チャンバの真空度は10−5Torrであるが、散乱ビームが電極にあたって電極をスパッタリングすると真空度が10−3Torrに低下したりする。するとさらに散乱が増える。
【0017】
散乱ビームの電極への入射は真空度などに大きく依存し不安定である。その結果として、下位電極(上の例ではG21〜G)の電位が不安定となり、ビーム不安定の原因となる。
【0018】
(2)に述べた従来構造は下位電極を接地できるが、それは短絡電極となるものが予め決まっており、任意に変更することができない。自由度にとぼしくて、加速電圧の多様な変更に対応することができない。任意の段数の加速電極の接地(短絡)が可能であることが望ましい。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、短絡電極より下方の下位電極全てを小さい(接触)抵抗を通じて大地間と短絡し接地するようにする。そのために昇降する接触子を設けて接触子を上下させて短絡電極とそれ以下の下位電極の全てを接地するようにする。散乱ビームが衝突しても散乱ビーム電流をすぐに大地へ逃がすことができる。散乱ビームが下位電極に衝突しても、それによって電位が乱れるということはない。そのようにすることによって下位電極の電位が0Vで安定する。
【0020】
図2に本発明の原理的構成を示す。Gが短絡電極であって、下位電極Gj−1、…、Gの全てが接地されるようになっている。そのようにするには例えば先端に接触子を有し昇降できる巻き取り装置によって接触子を目的の短絡電極と下位電極に接触させて下位電極全てを接地電位にする。あるいは、短絡電極と、下位電極を別の接触子によって接地するようにして、短絡電極に流れる電流を測定できるようにしてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
図3によって本発明の第1実施例を述べる。これは電子線照射装置の加速管の部分だけを図示している。既に述べたように走査型の電子線照射装置は、高圧電源、フィラメント、真空チャンバ、走査管、照射窓、搬送機構、筐体などを備えるのであるが、ここではそのようなものは省略し加速管の部分だけを示している。
【0022】
縦長円筒形の加速管1は、内部に数多くの加速電極2が上下方向等間隔に設けられる。加速電極を下から順にG、G、…、Gとする。加速管1の内部は真空に引くので密封されている。加速電極2を囲むように金属製のシールドリング3が設けられる。加速電極から導体の一部が加速管1の外部に出ておりシールドリング3に接続される。だから加速電極とシールドリングは同電位である。シールドリングもm個あるが、下から順にS、S、…、Sとする。シールドリングSと加速電極Gが接続されている。m段の加速電極は大きい抵抗値をもつ分圧抵抗によって接続される。GとGj+1をつなぐ分圧抵抗をRとする。
【0023】
シールドリングSからさらに横にのびスプリングrによって横方向に押されるコンタクタCをそれぞれの加速電極ごとに設ける。スプリングrはコンタクタを、後で述べる接触子や巻き取り導体に強く押し付け接触させるためである。つまり個々の加速電極Gには、シールドリングS、スプリングr、コンタクタCなどが設けられる。ここではコンタクタC、スプリングrは下から順に短絡させる可能性のある加速電極まで設ける。
【0024】
さらに、コンタクタに接触させるための二つの昇降接触装置を設ける。一つは長く薄いリボン状金属よりなる巻尺状の巻き取り導体5と巻き取り機構6よりなる第1昇降接触装置である。第1昇降接触装置の巻き取り機構6は電流計8を介して接地される。つまり巻き取り導体5から巻き取り機構6を通り大地へ流れた電流Iをこれによって測定することができる。巻き取り導体5は下位電極Gj−1、Gj−2、…Gの全てに接触するものである。電流計8によって測定されるものは下位電極に流れる電流の合計Iである。
【0025】
第2の昇降接触装置は、上端の接触子14と、それに続く長く薄いリボン状金属よりなる巻き取り導体4と巻き取り機構7と電流計9とから構成される。上端の接触子14が、所定の短絡電極Gに接触するようになっている。接触子14からの電流は巻き取り導体4、巻き取り機構7を通じて流れ電流計9によって計測される。接触子14の一段下に第1昇降接触装置の最上部端が位置するようになっている。そのために、絶縁継手10が巻き取り導体5と巻き取り導体4の間に設けられる。
【0026】
絶縁継手10は、第1取付板11、絶縁中間部12、第2取付板13よりなる。第1取付板11が第1巻き取り導体5に固定される。第2取付板13が第2巻き取り導体4に固定される。絶縁継手10によって二つの巻き取り導体が同時に同一の距離だけ昇降することができるようになっている。
【0027】
巻き取り機構6、7は巻尺と同様の構成をもち、巻き取り導体5、4が下降してくるとその部分を内部へ巻き取ってしまうような形状記憶性をもっている。ここには昇降装置そのものは図示していないが、周回ベルトなどによって、継手10を昇降するようにすればよい。
【0028】
このような電子線照射装置において、加速電極のうち上部のG〜Gj+1で加速電圧Vaccを分配する。電圧の分配は高抵抗を有する分圧抵抗Rm−1、Rm−2等によってなされる。その点は従来例のものと変わらない。短絡電極がGであるから、そこへ接触子14を接触させる。接触子14、巻き取り導体4、巻き取り機構7、電流計9を通して短絡電極Gが接地される。電子線を上から下へ走行させると電子線は加速管によって加速される。ビーム電流は被処理物の近傍に設けたファラディカップなどで測定できる。それに比例した電流Iが、短絡電極Gにも流れる。それは例えば200μA程度である。
【0029】
第1の巻き取り導体5が、コンタクタCj−1、Cj−2、…に接触するから、下位電極Gj−1、Gj−2、…、Gも接地される。スプリングがあるからコンタクタと巻き取り導体の接触抵抗は小さいものである。継手10の絶縁中間部12があるから、前後の巻き取り導体5、4は絶縁される。散乱ビームがあって下位電極Gj−1、Gj−2、…、Gに衝突すると、これらの電極から電流が流れ電流計8によって検出される。この電流計の電流値Iはビームの乱れを表すわけである。通常Iは0μAである。散乱ビームが下位電極のどれかに当たると10μA程度の微小な電流が瞬間的に流れる。それによってビームの状態も分かる。しかし下位電極は低抵抗で接地され電位が安定しているから散乱ビームが衝突することは少なく、0μAであることが多い。
【0030】
この例では短絡電極をGとしているが、その位置は巻き取り導体5、4を上げあるいは下げることによって任意の段に設定することができる。つまり短絡電極の選択に関して自由度がある。その点で先に述べた従来例(2)とは違う。
【0031】
図4によって第2の実施例を述べる。これは昇降機構をネジ棒20としたものである。絶縁体よりなる螺棒20を加速管に平行になるよう垂直に立てて軸受(図示しない)によって回転自在とする。螺棒20の下端にモータ22を取り付ける。螺棒20の途中に雌螺部を有するネジ駒21を設ける。ネジ駒21には主短絡子26がある。主短絡子26は短絡すべき加速電極のシールドリングSに接触する。ネジ駒21には止め片27があり巻き取り導体28の上端が固定される。巻き取り導体は薄い金属テープである。巻き取り導体28は下位電極のシールドリングSjー1、…、Sの全てに接触する。巻き取り導体28の下方には巻き取り機構29があって、巻尺のように巻き取り導体を内側へ巻き込むようになっている。巻き取り機構29は電流計30を介して接地される。
【0032】
これによって短絡電極Gと下位電極Gj−1、Gj−2、…、Gの全ての電極が大地と接続されることになる。短絡電極からの電流と下位電極からの電流が合体して巻き取り導体28に流れる。だから、短絡電極から主短絡子26へ流れる電流だけを分離することはできない。両方の電流を分離する必要がない場合はそのような構成とすることができる。
【0033】
但し図4の構成であっても、ネジ駒21を絶縁体にして、主短絡子26から別のコードを出して電流計を通して接地するようにすれば、短絡電極Gからの電流と、下位電極Gj−1…Gからの電流を分離することはできる。
【0034】
いずれにしても下位電極の全てが小さい接触抵抗を介して大地電位に接続されるから、下位電極の電位が0Vで安定する。電極電位が安定するから加速管内部での電界分布が乱れない。散乱ビームが発生しにくくなる。たとえ散乱ビームが生じて下位電極に衝突してもすぐに電流が流れて電位が変化することはなく0Vを維持することができる。これによって電界分布、電気力線の分布が安定する。所定電圧より低い電圧で走査型電子線照射装置を運転しても、ビームが安定して発生するから、効率よく電子線照射処理を行うことができる。
【0035】
また昇降装置によって接触子の高さを任意に変えることができ短絡電極の変更も容易である。
【0036】
【発明の効果】
定格電圧より低い電圧で走査型電子線照射装置を運転する場合、これまでの例では、適当な段の加速電極だけを大地電位と短絡し、下位電極は高抵抗を介してフローティング状態にあり不安定であった。本発明は、対応する段の加速電極を大地間と短絡するだけでなく下位電極の全てを接地電位にする。つまりほぼ0Ωの抵抗で大地間と接続される。下位電極の接地電位が安定して散乱ビームが入射しても電位が変動しない。散乱ビームによって電位が変動せず常に接地電位となる。散乱ビームがたとえ電極に衝突しても、それは電流としてすぐに大地へ逃がすことができるから、不安定性はおこらない。電位は常に0Vとなるから電子線ビームの受ける電界も安定して電子線ビームの軌跡は一義的に決まる。
【0037】
また短絡電極Gは任意に変更できるから、定格以下の任意の電圧で電子線照射装置を運転するときにも柔軟に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一つの加速電極だけを大地間と短絡させる従来の加速電極短絡法を示す概略断面図。
【図2】 所定の加速電極を大地間と短絡させるだけでなく下位電極の全てを大地間短絡させる本発明の加速電極短絡法を示す概略断面図。
【図3】 下位電極の全てを接地させ、短絡電極に流れる電流と下位電極に流れる電流を分離測定できるようにした本発明の第1の実施例にかかる加速管の概略断面図。
【図4】 下位電極の全てを接地させ、短絡電極に流れる電流と下位電極に流れる電流を合体測定するようにした本発明の第2の実施例にかかる加速管の概略断面図。
【符号の説明】
1 加速管
2 加速電極
3 シールドリング
4 第2巻き取り導体
5 第1巻き取り導体
6 第1巻き取り機構
7 第2巻き取り機構
8 下位電極用電流計
9 短絡電極用電流計
10 継手
11 第1取付板
12 絶縁中間部
13 第2取付板
14 接触子
20 螺棒
21 ネジ駒
22 モータ
26 主短絡子
27 止め片
28 巻き取り導体
29 巻き取り機構
30 電流計

Claims (1)

  1. 軸線にそって直線上に並び、高い抵抗値の分圧抵抗によって接続されている複数の加速電極を有する加速管において、定格より低い出力で運転する場合に、所望の出力を得るために適当な段の加速電極に接触する接触子と接触子から続くリボン状金属よりなる第2巻き取り導体と第2巻き取り導体を巻き取る第2巻き取り機構を含む第2昇降接触装置と第2巻き取り機構と大地の間に設けられ接触子が接触した加速電極に流れる電流を測定する第2電流計と、接触子が接触する加速電極より下位の加速電極の全てに接触する第1巻き取り導体と第1巻き取り導体を巻き取る第1巻き取り機構を含む第1昇降接触装置と第1巻き取り機構と大地の間に設けられ下位電極の全てに流れる電流を測定する第1電流計と、第2巻き取り導体に繋がる接触子と第1巻き取り導体上端とを絶縁させながら結合し第2巻き取り導体の接触子と第1巻き取り導体が同時同一距離だけ昇降するようにした絶縁継手とを含むことを特徴とする電子線照射装置用加速管短絡装置。
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