JP4081903B2

JP4081903B2 - Polyester filling cotton

Info

Publication number: JP4081903B2
Application number: JP03271199A
Authority: JP
Inventors: 吉宏近野; 義高荒西; 洋高橋
Original assignee: Toray Industries Inc
Current assignee: Toray Industries Inc
Priority date: 1999-02-10
Filing date: 1999-02-10
Publication date: 2008-04-30
Anticipated expiration: 2019-02-10
Also published as: JP2000234252A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ乳酸中入れ綿に関するものである。更に詳しくは、本発明は、風合いがソフトでかつ生分解性を有する、人間と地球に優しいポリ乳酸中入れ綿に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレートに代表される芳香族ポリエステルからなる合成繊維は物理特性に優れており、衣料用途や非衣料用途で広く使用されている。しかしながら、ポリエチレンテレフタレート繊維からなるポリエステル中入れ綿は、嵩高性を有しているものの、風合いが粗硬であること、自然の微生物による分解がないことから使用後の処分が非常に大変であるという欠点がある。
【０００３】
従来、これらの欠点を改善すべく、例えば、肌に優しい布団を目的として、特開平９−２１７２６９号公報には、繊維の表面を後処理する方法が提案されているが、この方法では、繊維自体がもつ特性からソフト性を得ることは期待できない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ポリ乳酸繊維の良好な物理特性を有しながら、ソフトな風合いを有すると共に地球に優しいポリ乳酸中入れ綿を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、融点が１４５℃以上のポリ乳酸繊維からなる嵩高度が５０以上、圧縮率が４５％以上の中入れ綿であって、該中入れ綿を構成する繊維の捲縮数が６山／２５ｍｍ、捲縮度が１０％以上であることを特徴とするポリ乳酸中入れ綿によって達成される。更に、本発明の好ましい態様として、軽量性向上を目的に中入れ綿を構成するポリ乳酸繊維を中空断面形状とすること、その繊維の中空率を１０％以上とすること、繊維の弾力性の向上を目的にポリ乳酸繊維の繊度を３デニール以上とすることが含まれる。
【０００６】
【発明の実施の形態】
本発明の中入れ綿は、融点が１４５℃以上のポリ乳酸繊維で構成される。
【０００７】
本発明で用いられるポリ乳酸は、ＤＳＣ測定で得られる溶融ピークのピーク温度が145℃以上である。ポリ乳酸は、生物分解性或いは加水分解性が高いため、自然環境中で容易に分解されるという利点を有している。
【０００８】
本発明において、高融点および低屈折率の観点から最も望ましいポリマーとしては、Ｌ−乳酸を主成分とするポリ乳酸を挙げることができる。Ｌ−乳酸を主成分とするとは、構成成分の６０重量％以上がＬ−乳酸からなっていることを意味し、４０重量％を超えない範囲でＤ−乳酸を含有するポリ乳酸であっても良い。
【０００９】
ポリ乳酸の製造方法には、乳酸を原料として一旦環状二量体であるラクチドを生成せしめ、その後開環重合を行う二段階のラクチド法と、乳酸を原料として溶媒中で直接脱水縮合を行う一段階の直接重合法が知られている。本発明で用いられるポリ乳酸は、いずれの製法によって得られたものであってもよい。ラクチド法によって得られるポリマーの場合には、ポリマー中に含有される環状２量体が溶融紡糸時に気化して糸斑の原因となるため、溶融紡糸以前の段階でポリマー中に含有される環状２量体の含有量を0.1wt％以下とすることが望ましい。また、直接重合法の場合には、環状２量体に起因する問題が実質的にないため、製糸性の観点からはより好適であるといえる。
【００１０】
ポリ乳酸の平均分子量は高いほど好ましく、通常少なくとも５万、好ましくは少なくとも10万、より好ましくは10〜30万である。平均分子量が５万よりも低い場合には、繊維の強度物性が低下するため好ましくない。
【００１１】
また、本発明におけるポリ乳酸は、Ｌ−乳酸、Ｄ−乳酸のほかにエステル形成能を有するその他の成分を共重合した共重合ポリ乳酸であってもよい。共重合可能な成分としては、グリコール酸、３−ヒドロキシ酪酸、４−ヒドロキシ酪酸、４−ヒドロキシ吉草酸、６−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸類の他、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の分子内に複数の水酸基を含有する化合物類またはそれらの誘導体、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、２，６−ナフタレンジカルボン酸、５−ナトリウムスルホイソフタル酸、５−テトラブチルホスホニウムイソフタル酸等の分子内に複数のカルボン酸基を含有する化合物類またはそれらの誘導体が挙げられる。
【００１２】
また、溶融粘度を低減させるため、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、およびポリエチレンサクシネートのような脂肪族ポリエステルポリマーを内部可塑剤として、あるいは外部可塑剤として用いることができる。さらには、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、糸摩擦低減剤、抗酸化剤、着色顔料等として無機微粒子や有機化合物を必要に応じて添加することができる。
【００１３】
本発明で用いられるポリ乳酸は、融点が１４５℃以上であることが必要である。融点が145℃よりも低い場合には、製糸時、特に紡糸時に単糸間の融着が著しくなり、更に延伸性不良が発生するなど製品の品位が著しく損なわれる。融点は好ましくは150℃以上であり、さらに好ましくは160℃以上である。ここで融点とは、ＤＳＣ測定によって得られた融解ピークのピーク温度を意味する。
【００１４】
本発明では、このようなポリ乳酸を用いることによって、芳香族ポリエステルとは異なり、良好なソフト感を呈する。この良好なソフト感は、ポリ乳酸繊維のヤング率が芳香族ポリエステル繊維のヤング率に比べ明確に低いことに起因している。
【００１５】
本発明のポリ乳酸中入れ綿、は嵩高度が５０以上であることが必要である。嵩高度が５０未満の場合は、例えば、布団に用いた場合には空隙率が低く、布団としての保温性が低くなり布団として満足できるものとはならない。布団としての保温性の面から嵩高度は好ましくは６０以上、特に好ましくは１００以上である。
【００１６】
嵩高性を向上するためには、ポリ乳酸中入れ綿を構成する繊維にスパイラル捲縮を付与することが有効である。スパイラル捲縮を付与する手段は多くあるが、例えば繊維を断面方向に非対称性を持たせ、延伸時の配向差によるスパイラル捲縮を発現させる方法、および延伸後のリラックス熱処理時に生じる収縮率差によってスパイラル捲縮を発現させる方法がある。
【００１７】
また、本発明のポリ乳酸中入れ綿においては、その圧縮率は４５％以上必要である。これは、例えば布団に用いたときの圧縮時の嵩高性である。圧縮率が低い場合には、小さな圧縮荷重でも嵩高特性が低下し、前述した保温性が低下してしまう。この観点から好ましい圧縮率は５０％以上、特に好ましい圧縮率は６０％以上である。
【００１８】
本発明のポリ乳酸中入れ綿を構成する繊維の捲縮数は６山／２５ｍｍ以上が必要である。捲縮数が６山／２５ｍｍ未満の場合は、機械捲縮とスパイラル捲縮いずれの捲縮でも嵩高で軽量感のある良好な風合いを達成することはできない。捲縮数は好ましくは７山／２５ｍｍ以上であり、特に好ましくは８〜９山／２５ｍｍである。捲縮数が多すぎると、嵩高性が逆に低下してしまう。その点から捲縮数は１２山／２５ｍｍ以下、特に好ましい捲縮数は１０山／２５ｍｍ以下である。
【００１９】
また、本発明のポリ乳酸中入れ綿を構成する繊維の捲縮度は１０％以上が必要である。捲縮度が１０％未満では空隙率が高くならず、ひいては軽量性、ソフト性、および保温性が不十分となる。好ましい捲縮度は１５％以上であり、特に好ましくは２０％以上である。
【００２０】
本発明では、繊維の捲縮形態については機械捲縮でもスパイラル捲縮でも良いが、嵩高性をより高めるためにはスパイラル捲縮の方が好ましい。スパイラル捲縮を付与する手段としては中空化が有効であり、１０％以上の中空断面とすることが好ましい。中空率はスパイラル捲縮付与性、見かけ密度を小さくすることから高い方が好ましいが、高すぎる場合には中空部のつぶれ、あるいはクラックが発生する。好ましい中空率は１５％〜４５％であり、特に好ましい中空率は２０％〜３５％である。ここで言う中空率とは、繊維断面の外形から求めた面積に対する中空部分の面積比を百分率で表したものである。
【００２１】
中入れ綿が圧縮に耐えるため、繊度について好ましい範囲が存在する。圧縮特性を向上させる目的から好ましい単糸繊度は３デニール以上、特に好ましくは５デニール以上である。但し、繊度が大きすぎると粗硬感が強くなり好ましくない。本発明において、好ましい単糸繊度は５０デニール以下、特に好ましくは２０以下である。
【００２２】
本発明のポリ乳酸中入れ綿は、中入れ綿を構成する繊維は、繊維自体がソフト性を有しているのでそのまま使用できるが、繊維表面にシリコーン等を付与して、更なるソフト性を付与することが大変有効である。この場合、シリコーン等の付与率は、繊維に対して０．３〜１．０重量％程度が好ましい。
【００２３】
次に、本発明のポリ乳酸中入れ綿を構成する繊維は、例えば次のようにして製造することができる。
【００２４】
ポリ乳酸ポリマを通常の紡糸機を用いて溶融・紡糸するが、このとき吐出孔形状を４スリットからなる中空口金とする。紡糸直後の冷却を２０℃の冷却空気を強く吹き付けて行い、巻き取った後、液浴延伸後に軽度の機械捲縮を付与する。次いで、リラックス状態で高温熱処理して、スパイラル捲縮を発現させる。次いで、所望の長さに繊維を切断することによって、本発明のポリエステル中入れ綿を構成する繊維を得ることができる。
【００２５】
本発明のポリ乳酸中入れ綿は、布団をはじめとして、クッション材およびぬいぐるみなどの中入れ綿として好適に用いられる。
【００２６】
【実施例】
次に、実施例に基づきで本発明を詳細に説明する。また、実施例で採用した各種の物理特性の測定方法は次のとおりである。
【００２７】
Ａ．融点
パーキンエルマー社製の示差走査熱量計（ＤＳＣ−７）を用いて、昇温速度15℃／分の条件で測定し、得られた溶融ピークのピーク温度を融点とした。
【００２８】
Ｂ．極限粘度（η）
オルソクロロフェノール10mlに対して試料0.100gを溶解し、温度25度においてオストワルド粘度計を用いて測定した。
【００２９】
Ｃ．溶融粘度
東洋製機（株）社製キャピログラフを用いて260℃における剪断速度と溶融粘度との関係を測定した。測定にはＬ／Ｄ＝10/1（mm）のダイを使用し、剪断速度1000sec^-1のときの粘度をもってその試料の溶融粘度とした。
【００３０】
Ｄ．嵩高性：ＪＩＳＬ１０９７−１９８２に準拠した。
【００３１】
Ｅ．圧縮度：ＪＩＳＬ１０９７−１９８２に準拠した。
【００３２】
Ｆ．捲縮数：ＪＩＳＬ１０９７−１９８２に準拠した。
【００３３】
Ｇ．捲縮度：ＪＩＳＬ１０９７−１９８２に準拠した。
【００３４】
［実施例１］
260℃、1000 sec^-1における溶融粘度が1200poiseであるポリＬ−乳酸チップ（（株）島津製作所製ラクティ5000、Ｌ体比率１００％）を、60℃に設定した真空乾燥器で４８時間乾燥した。乾燥したチップをプレッシャーメルター型紡糸機にて、メルター温度250℃にて溶融し、紡糸温度260℃とした溶融パックへ導入して、スリット幅０．１ｍｍ、スリット直径１．２ｍｍ孔長0.30mmの細孔を３６０ホール有する紡糸口金から紡出した。この紡出糸を20℃、８０m/minのチムニー風によって非対象冷却を行った。冷却後油剤を付与して収束した後、1200m/minで引き取って未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を収束して８０万デニールとし、液浴の延伸温度９０℃、延伸倍率３．０倍で延伸した後、スタッファーボックスで機械捲縮を付与した。次いで、１３０℃でリラックス熱処理を行い、油剤付与後７６ｍｍに切断して、６デニール６４ｍｍの原綿を得た。
【００３５】
得られた原綿の強度は4．８g/d、伸度は４５％、中空率は２５％であった。得られた原綿は非常にソフトで嵩高なものであった。結果を表１に示す。
【００３６】
［実施例２］
紡出糸を冷却する冷却風の速度を６０ｍ／ｍｉｎに変更した以外は、実施例１と同様にを行った。嵩高性は実施例１に比べて劣っていたが、ソフトで嵩高なものであった。結果を表１に示す。
【００３７】
［実施例３］
吐出口金を単なる円孔形状の口金に変更し、冷却風速度を３０ｍ／ｍｉｎに変更した以外は、実施例１と同様に行った。嵩高性はやや劣っていたが、非常にソフトな原綿であった。結果を表１に示す。
【００３８】
［実施例４、比較例７］ポリ乳酸のＤ体含有率を次のように変更した以外は、実施例１と同様に行った。実施例４ではＤ体を９モル％共重合したポリマを使用したが、製糸性は全く問題がなかった。比較例７はＤ体を１３モル％共重合したポリマを使用したが、紡糸時に若干融着が発生して延伸時に僅かではあったが糸切れを起こしたが、いずれも非常にソフトで嵩高な原綿であった。結果を表１に示す。
【００３９】
［実施例５、６、７］延伸後の熱処理条件を変更して、次のように捲縮数を変更した以外は、実施例１と同様に行った。実施例５では１０山／２５ｍｍとしたが、実施例１以上に嵩高であり、非常にソフトな原綿を得た。実施例６では捲縮数を６山／２５ｍｍとしたが、嵩高性、ソフト性とも優れたものであった。実施例７では捲縮数を１５山／２５ｍｍとした以外、実施例１と同様に行った。嵩高性、ソフト性ともに優れた原綿であった。結果を表１に示す。
【００４０】
【表１】

【００４１】
比較例２では、ＰＥＴにイソフタール酸（ＰＥＩ）を２０モル％ランダム共重合したポリマを使用した。紡糸・延伸条件は比較例１と同様の条件とした。比較例１で得た原綿にほぼ近似した風合いを有する原綿であり、粗硬感の強い原綿であった。
【００４２】
比較例３では、ポリマとしてポリカプロラクトンを使用した。紡糸温度範囲を１００〜２００℃の範囲で変更したが、紡糸時に融着が発生し、紡糸が出来なかった。
【００４３】
比較例４では、ポリマにポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）を使用した。紡糸及び延伸は問題なく良好であったが、風合いが粗硬であった。
【００４４】
比較例５では、ポリエチレンテレフレートとポリブチレンテレフタレート１：１のランダム共重合ポリマを使用した。紡糸温度を２３０℃とした以外は実施例１と同様の条件でテストを行った。製糸性は良好であったが、風合いが粗硬であった。
【００４５】
比較例６では、実施例１と同様のポリマを使用したが、繊維断面を中実にしたこと、非対称冷却をしなかったこと、捲縮特性を表２に示すように緩めに設定して行った。製糸性は良好であったが、嵩高性に欠け、風合いも粗硬であった。
【００４６】
結果を表２に示す。
【００４７】
【表２】

【００４８】
【発明の効果】
本発明によれば、非常にソフトな風合いを有すると共に中入れ綿として十分な嵩高性を有する原綿（ポリ乳酸中入れ綿）を得ることができる。更には、本発明のポリ乳酸中入れ綿は生分解性があるため、自然界で分解が進み地球環境保護の点からも有用な繊維である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to cotton filled with polylactic acid . More specifically, the present invention relates to a human- and earth-friendly polylactic acid- filled cotton having a soft texture and biodegradability.
[0002]
[Prior art]
Synthetic fibers made of an aromatic polyester typified by polyethylene terephthalate have excellent physical properties and are widely used in clothing and non-clothing applications. However, polyester-filled cotton made of polyethylene terephthalate fiber is bulky, but its texture is rough and hard to dispose of after use because it is not decomposed by natural microorganisms. There are drawbacks.
[0003]
Conventionally, in order to improve these defects, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-217269 has proposed a method of post-treating the surface of a fiber for the purpose of a skin-friendly futon. It cannot be expected to obtain softness from its own characteristics.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a polylactic acid- filled cotton having a soft texture and being gentle to the earth while having good physical properties of polylactic acid fibers.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
An object of the present invention has a melting point of 1 45 ° C. or more bulky degree of poly-lactic acid fiber 50 or more, a cotton placed in compression rate is 45% or more, the number of crimps of the fibers constituting the intermediate insertion cotton Is achieved by a polylactic acid- filled cotton characterized by having a crest of 6/25 mm and a crimping degree of 10% or more. Furthermore, as a preferred embodiment of the present invention, the polylactic acid fiber constituting the center-filled cotton for the purpose of improving lightness has a hollow cross-sectional shape, the hollow ratio of the fiber is 10% or more, and the elasticity of the fiber. improvement includes the child and the fineness of the polylactic acid fiber 3 denier or more for the purpose of.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The center-filled cotton of the present invention is composed of polylactic acid fibers having a melting point of 145 ° C. or higher .
[0007]
Polylactic acid used in the present invention, the peak temperature of the melting peak obtained by DSC measurement is 1 45 ° C. or more. Since polylactic acid has high biodegradability or hydrolyzability, it has an advantage that it is easily decomposed in a natural environment.
[0008]
In the present invention, the most desirable polymer from the viewpoint of high melting point and low refractive index includes polylactic acid containing L-lactic acid as a main component. “L-lactic acid as a main component” means that 60% by weight or more of the constituents are composed of L-lactic acid , and even polylactic acid containing D-lactic acid within a range not exceeding 40% by weight. good.
[0009]
The polylactic acid production method includes a two-stage lactide method in which lactide, which is a cyclic dimer, is first produced from lactic acid as a raw material, and then ring-opening polymerization, and direct dehydration condensation in a solvent using lactic acid as a raw material. A step direct polymerization process is known. The polylactic acid used in the present invention may be obtained by any production method. In the case of a polymer obtained by the lactide method, the cyclic dimer contained in the polymer is vaporized at the time of melt spinning and causes thread spots, so that the cyclic dimer contained in the polymer at a stage before melt spinning. The body content is preferably 0.1 wt% or less. Further, in the case of the direct polymerization method, since there is substantially no problem due to the cyclic dimer, it can be said that it is more preferable from the viewpoint of the yarn-making property.
[0010]
The average molecular weight of polylactic acid is preferably as high as possible, and is usually at least 50,000, preferably at least 100,000, more preferably 100,000 to 300,000. When the average molecular weight is lower than 50,000, the strength properties of the fiber are lowered, which is not preferable.
[0011]
The polylactic acid in the present invention may be a copolymerized polylactic acid obtained by copolymerizing other components having ester forming ability in addition to L-lactic acid and D-lactic acid. The copolymerizable component includes glycolic acid, 3-hydroxybutyric acid, 4-hydroxybutyric acid, 4-hydroxyvaleric acid, hydroxycarboxylic acids such as 6-hydroxycaproic acid, ethylene glycol, propylene glycol, butanediol, neo Compounds containing a plurality of hydroxyl groups in the molecule such as pentyl glycol, polyethylene glycol, glycerin, pentaerythritol or their derivatives, adipic acid, sebacic acid, fumaric acid, terephthalic acid, isophthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid , 5-sodium sulfoisophthalic acid, 5-tetrabutylphosphonium isophthalic acid and the like compounds containing a plurality of carboxylic acid groups in the molecule, or derivatives thereof.
[0012]
In order to reduce the melt viscosity, aliphatic polyester polymers such as polycaprolactone, polybutylene succinate, and polyethylene succinate can be used as an internal plasticizer or as an external plasticizer. Furthermore, inorganic fine particles and organic compounds can be added as necessary as matting agents, deodorants, flame retardants, yarn friction reducing agents, antioxidants, coloring pigments and the like.
[0013]
The polylactic acid used in the present invention needs to have a melting point of 145 ° C. or higher. When the melting point is lower than 145 ° C., the fusion between the single yarns becomes remarkable during spinning, particularly spinning, and the quality of the product is remarkably impaired, such as the occurrence of poor drawability. The melting point is preferably 150 ° C. or higher, more preferably 160 ° C. or higher. Here, the melting point means the peak temperature of the melting peak obtained by DSC measurement.
[0014]
In the present invention, by using such polylactic acid , unlike an aromatic polyester, a good soft feeling is exhibited. This good soft feeling is due to the fact that the Young's modulus of the polylactic acid fiber is clearly lower than that of the aromatic polyester fiber.
[0015]
The polylactic acid- filled cotton of the present invention needs to have a bulk height of 50 or more. When the bulk height is less than 50, for example, when used in a futon, the porosity is low, the heat retention as the futon is lowered, and the futon is not satisfactory. From the viewpoint of heat retention as a futon, the bulk height is preferably 60 or more, particularly preferably 100 or more.
[0016]
In order to improve the bulkiness, it is effective to impart spiral crimps to the fibers constituting the polylactic acid- filled cotton. There are many means for imparting spiral crimp, but for example, by making the fiber asymmetry in the cross-sectional direction and expressing spiral crimp due to the orientation difference at the time of stretching, and by the difference in shrinkage rate that occurs at the time of relaxation heat treatment after stretching There is a method for expressing spiral crimp.
[0017]
Further, in the polylactic acid- filled cotton of the present invention, the compression ratio needs to be 45% or more. This is, for example, bulkiness during compression when used for a futon. When the compression rate is low, the bulkiness characteristic is lowered even with a small compressive load, and the above-described heat retention is deteriorated. From this viewpoint, a preferable compression ratio is 50% or more, and a particularly preferable compression ratio is 60% or more.
[0018]
The number of crimps of the fibers constituting the polylactic acid- filled cotton of the present invention is required to be 6 threads / 25 mm or more. When the number of crimps is less than 6 crests / 25 mm, it is not possible to achieve a good texture with a bulky and light feeling by either mechanical crimping or spiral crimping. The number of crimps is preferably 7 peaks / 25 mm or more, and particularly preferably 8-9 peaks / 25 mm. If the number of crimps is too large, the bulkiness will decrease. In this respect, the number of crimps is 12 peaks / 25 mm or less, and the particularly preferable number of crimps is 10 peaks / 25 mm or less.
[0019]
Further, the crimping degree of the fibers constituting the polylactic acid- filled cotton of the present invention needs to be 10% or more. When the degree of crimp is less than 10%, the porosity is not increased, and the lightness, softness, and heat retention are insufficient. The preferred degree of crimp is 15% or more, particularly preferably 20% or more.
[0020]
In the present invention, the crimped form of the fiber may be mechanical crimping or spiral crimping, but spiral crimping is more preferable in order to further increase the bulkiness. As a means for imparting spiral crimp, hollowing is effective, and a hollow cross section of 10% or more is preferable. The hollow ratio is preferably higher because it reduces the spiral crimp imparting property and the apparent density, but if it is too high, the hollow portion is crushed or cracked. A preferable hollow ratio is 15% to 45%, and a particularly preferable hollow ratio is 20% to 35%. The hollow ratio here refers to the area ratio of the hollow portion to the area obtained from the outer shape of the fiber cross section, expressed as a percentage.
[0021]
There is a preferred range for the fineness because the filled cotton resists compression. For the purpose of improving the compression characteristics, the single yarn fineness is preferably 3 denier or more, particularly preferably 5 denier or more. However, if the fineness is too large, the coarseness is increased, which is not preferable. In the present invention, the preferred single yarn fineness is 50 denier or less, particularly preferably 20 or less.
[0022]
The polylactic acid- filled cotton of the present invention can be used as it is because the fiber itself is soft because the fiber itself has softness, but by adding silicone or the like to the fiber surface, further softness can be achieved. Giving is very effective. In this case, the application rate of silicone or the like is preferably about 0.3 to 1.0% by weight with respect to the fiber.
[0023]
Next, the fiber constituting the polylactic acid- filled cotton of the present invention can be produced, for example, as follows.
[0024]
A polylactic acid polymer is melted and spun using a normal spinning machine. At this time, the shape of the discharge hole is a hollow die having four slits. Cooling immediately after spinning is performed by strongly blowing cooling air at 20 ° C., and after winding, a slight mechanical crimp is imparted after liquid bath stretching. Next, high temperature heat treatment is performed in a relaxed state to develop spiral crimps. Subsequently, the fiber which comprises the polyester filling cotton of this invention can be obtained by cut | disconnecting a fiber to desired length.
[0025]
The polylactic acid- filled cotton of the present invention is suitably used as a fill-in cotton for cushions and stuffed animals, including futons.
[0026]
【Example】
Next, the present invention will be described in detail based on examples. Moreover, the measurement methods of various physical properties employed in the examples are as follows.
[0027]
A. The melting point was measured using a differential scanning calorimeter (DSC-7) manufactured by Perkin Elmer Co., Ltd. under a temperature increase rate of 15 ° C./min, and the peak temperature of the obtained melting peak was taken as the melting point.
[0028]
B. Intrinsic viscosity (η)
A sample of 0.100 g was dissolved in 10 ml of orthochlorophenol and measured using an Ostwald viscometer at a temperature of 25 degrees.
[0029]
C. Melt viscosity The relationship between the shear rate at 260 ° C. and the melt viscosity was measured using a Capillograph manufactured by Toyo Seiki Co., Ltd. For the measurement, a die with L / D = 10/1 (mm) was used, and the viscosity at the shear rate of 1000 sec ⁻¹ was used as the melt viscosity of the sample.
[0030]
D. Bulkiness: Conforms to JIS L 1097-1982.
[0031]
E. Compressibility: Conforms to JIS L 1097-1982.
[0032]
F. Number of crimps: Conforms to JIS L 1097-1982.
[0033]
G. Crimp degree: Conforms to JIS L 1097-1982.
[0034]
[Example 1]
A poly L-lactic acid chip (Lacty 5000 manufactured by Shimadzu Corporation, L body ratio 100%) having a melt viscosity of 1200 poise at 260 ° C. and 1000 sec ⁻¹ was dried for 48 hours in a vacuum dryer set at 60 ° C. . The dried chip was melted at a melter temperature of 250 ° C. in a pressure melter type spinning machine, and introduced into a melt pack having a spinning temperature of 260 ° C., with a slit width of 0.1 mm, a slit diameter of 1.2 mm and a hole length of 0.30 mm. Spinning was performed from a spinneret having 360 holes. This spinning yarn was subjected to non-target cooling by a chimney wind at 20 ° C. and 80 m / min. After cooling, the oil agent was applied and converged, and then taken out at 1200 m / min to obtain an undrawn yarn. The resulting undrawn yarn was converged to 800,000 denier, drawn at a liquid bath drawing temperature of 90 ° C. and a draw ratio of 3.0 times, and then mechanically crimped by a stuffer box. Next, relax heat treatment was performed at 130 ° C., and after application of the oil, it was cut into 76 mm to obtain 6 denier 64 mm raw cotton.
[0035]
The obtained raw cotton had a strength of 4.8 g / d, an elongation of 45%, and a hollowness of 25%. The obtained raw cotton was very soft and bulky. The results are shown in Table 1.
[0036]
[Example 2]
The same procedure as in Example 1 was performed except that the cooling air speed for cooling the spun yarn was changed to 60 m / min. The bulkiness was inferior to that of Example 1, but it was soft and bulky. The results are shown in Table 1.
[0037]
[Example 3]
The same procedure as in Example 1 was performed except that the discharge base was changed to a simple circular base and the cooling air speed was changed to 30 m / min. The bulkiness was slightly inferior, but it was a very soft raw cotton. The results are shown in Table 1.
[0038]
[Example 4, Comparative Example 7 ] The same procedure as in Example 1 was conducted, except that the D-form content of polylactic acid was changed as follows. In Example 4, a polymer obtained by copolymerizing 9 mol% of the D-form was used, but there was no problem with the yarn forming property. In Comparative Example 7, a polymer obtained by copolymerizing 13 mol% of D-form was used, but a slight fusion occurred at the time of spinning and a slight breakage occurred at the time of drawing, but both were very soft and bulky. It was raw cotton. The results are shown in Table 1.
[0039]
[Examples 5, 6, and 7 ] The same procedures as in Example 1 were performed except that the heat treatment conditions after stretching were changed and the number of crimps was changed as follows. In Example 5 , it was set to 10 crests / 25 mm, but it was bulkier than Example 1 and a very soft raw cotton was obtained. In Example 6 , the number of crimps was 6 peaks / 25 mm, but the bulkiness and softness were excellent. In Example 7 , it carried out like Example 1 except the number of crimps having been 15 mountains / 25mm. The raw cotton was excellent in both bulkiness and softness. The results are shown in Table 1.
[0040]
[Table 1]

[0041]
In Comparative Example 2, a polymer obtained by random copolymerization of 20 mol% of isophthalic acid (PEI) with PET was used. The spinning and drawing conditions were the same as those in Comparative Example 1. It was a raw cotton having a texture almost similar to that of the raw cotton obtained in Comparative Example 1, and was a raw cotton having a strong rough feeling.
[0042]
In Comparative Example 3, polycaprolactone was used as the polymer. Although the spinning temperature range was changed in the range of 100 to 200 ° C., fusion occurred during spinning, and spinning could not be performed.
[0043]
In Comparative Example 4, polybutylene terephthalate (PBT) was used as the polymer. The spinning and drawing were good without problems, but the texture was coarse.
[0044]
In Comparative Example 5, a random copolymer of polyethylene terephthalate and polybutylene terephthalate 1: 1 was used. The test was performed under the same conditions as in Example 1 except that the spinning temperature was 230 ° C. The spinning property was good, but the texture was rough.
[0045]
In Comparative Example 6, the same polymer as in Example 1 was used, but the fiber cross section was solid, asymmetric cooling was not performed, and the crimp characteristics were set loosely as shown in Table 2. . Although the yarn-making property was good, the bulkiness was lacking and the texture was coarse.
[0046]
The results are shown in Table 2.
[0047]
[Table 2]

[0048]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to obtain a raw cotton ( polylactic acid- filled cotton) having a very soft texture and having a sufficient bulkiness as a filling cotton. Further, since the polylactic acid- filled cotton of the present invention is biodegradable, it is a fiber that is decomposed in nature and is useful from the viewpoint of protecting the global environment.

Claims

Melting point 1 45 ° C. or more bulky degree of poly-lactic acid fiber 50 or more, a cotton placed in compression rate is 45% or more, crimps number of polylactic acid fibers constituting the intermediate insertion cotton 6 crimps / A polylactic acid- filled cotton characterized by having a crimp of 25 mm or more and a degree of crimp of 10% or more.

A polylactic acid fiber of the cross-sectional shape is a hollow shape constituting the middle insertion cotton, cotton placed in polylactic acid according to claim 1, wherein the hollow ratio is 10 to 45%.

The hollow cotton in polylactic acid according to claim 2, wherein the hollow ratio is 15 to 45%.

Cotton placed in the polylactic acid according to any one of claims 1 to 3, wherein the fineness of the polylactic acid fibers constituting the middle insertion cotton is 3 denier or more.