JP4081324B2 - 磁気バネ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸引力を発生させる同軸上に配置された内筒と外筒とが、マグネットと磁性体との組合せからなる安価な磁気バネに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ICチップ等の小型精密部品を移送する方法として、吸着パッドが取り付けられたホルダをマウント等の装置に取り付け、その吸着パッドに移送対象物を吸着させて移送する方法が知られている。このときに用いられる吸着保持手段としては、例えば本出願人が提案した特開2002−54671号の磁気バネを利用した吸着パッドホルダを挙げることができる。
【0003】
図11は、当該吸着パッドホルダを一部断面で示した側面図である。この吸着パッドホルダ50は、中空円筒状の固定軸51の内部に円柱状の可動軸52が同軸上に挿入され、可動軸52はガイドブッシュ53,53に摺動支持されている。可動軸52の外周面には円筒状のマグネット55が取り付けられ、固定軸51の内周面にも円筒状のマグネット56が取り付けられている。マグネット(永久磁石)55,56は、軸方方向の長さが同じで、図12に示すように円周方向に4分割し、軸方向に沿ってN極帯55N,56NとS極帯55S,56Sがストライプ状に着磁されたものである。そして、こうした可動軸52先端には短円柱形の吸引ブロック57が形成され、そこにパッド58が取り付けられている。
【0004】
吸着パッドホルダ50は、通常図11に示すように同じ長さのマグネット55,56のN極帯55N,56N及びS極帯55S,56Sが互いに吸引して釣り合い、固定軸51に対して可動軸52が位置決めされている。そこで、パッド58の吸着面を対象物に押し付けると、可動軸52は矢印H方向に押し返され、マグネット55,56の位置がずれて吸引力がバネ力として作用する。そのため、対称物を吸着保持する際のクッションとなり、しかも磁気バネのバネ力はストロークに影響されずほぼ一定であるため、適切な押圧力でパッド58を対象物に押し当てることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした従来の磁気バネは、内筒及び外筒ともにマグネット55,56によって構成されているため、コストが高くなるという問題があった。すなわち、マグネットは、それ自体材料費が高く、また成形加工によるためクリアランスを高くする点、或いは着磁などの処理を必要とする点で加工費が高くなり、更に剛性の低いマグネットに対する組立工数が増えることによる費用がかさみ、磁気バネの価格が高いものになってしまっていた。
【0006】
そこで本発明は、安価な磁気バネを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る磁気バネは、軸方向に移動可能な可動軸に固定された内筒と、その可動軸と同軸上に固定された不動の外筒とを有し、前記内筒又は外筒の一方が永久磁石によって形成され、他方が磁性体によって形成されたものであって、軸方向に引き合う当該内筒と外筒との磁力によってバネ力を発生させるものであることを特徴とする。
よって、本発明によれば、内筒と外筒とが引き離されるのに抗する逆向きの吸引力が働き、それが可動軸に作用するバネ力となる。従って、内筒及び外筒の両方にマグネットを使用しなくても磁気バネとして機能させることができ、材料費、加工費などで低コストにすることができる。
【0008】
そして、こうした本発明の実施態様としては、次のようなものが挙げられる。前記内筒又は外筒を構成するマグネットが、両端にそれぞれN極又はS極の磁極をもつように単方向着磁が施されたものであること。
その前記内筒と外筒とが軸方向に重ならないように配置されたものであること。
【0009】
また、前記内筒又は外筒を構成するマグネットは、円周方向に多分割し、N極及びS極の着磁帯が軸方向に沿ってストライプ状に着磁されたものであること。そして、その内筒と外筒とがほぼ一定のバネ力が得られるように軸方向にずらせて重ねられていること。
前記ストライプ状に着磁された着磁帯に対応し、内筒又は外筒の一方又は両方に歯が突設されたものであること。
前記内筒が、可動軸にマグネットの上に磁性体を重ねてはめ込んだものであり、その磁性体と外筒を構成する磁性体とに歯が形成されたものであること。
前記内筒又は外筒の一方にのみ歯が突設する場合には、磁性体によって形成された内筒又は外筒に歯が突設されたものであること。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る磁気バネについて、図面を参照しながら以下に説明する。本発明の磁気バネは、内筒及び外筒の両方にマグネット(永久磁石)を使用して構成されていた前記従来例のものに対し、その一方にのみマグネットを使用し、他方にはマグネットに代えて磁性体を用いたものである。以下、本発明の実施形態として8タイプの磁気バネを例に挙げて説明する。図1乃至図8は、タイプ1からタイプ8の磁気バネの構造を示した図であり、各図の(a)は軸方向断面図を、(b)は内筒と外筒の関係を軸方向に示した図である。
【0011】
先ず、図1に示すタイプ1の磁気バネ1は、不図示のフレームに固定された軸受31,31に対して可動軸32がはめ込まれ、それが軸方向に移動できるように構成されている。軸受け32は、ブッシュなどの滑り軸受けや、可動軸32の回転を規制したスライドを可能とするボールスプラインなどが使用される。なお、このタイプ1からタイプ4までの磁気バネは、後述するタイプ5からタイプ8のものが磁力によって可動軸32の回転を規制するのに対し、そうした構成が施されていないため、回転を規制する場合にはボールスプラインなどを軸受けに使用する必要がある。この場合、可動軸32はボール起動溝が形成されスプライン軸をなし、軸受31,31に嵌装される。
【0012】
その可動軸32には、内筒11として円筒状のマグネットが固定され、その内筒11に対して不図示のフレームに組み付けられた円筒状の磁性体からなる外筒21が同軸上に配設される。この内筒11を構成するマグネットは、例えば樹脂製の磁石は高温の金型内部で成形され、成形時に磁場配向を行うための強力な永久磁石を金型に組み込んであり、成形されたマグネットは極異方配向を有し、図示するように両端にそれぞれN極又はS極の磁極をもつように単方向着磁が施されたものである。一方、外筒21は、鉄、コバルト、ニッケルなどの磁性体を切削加工して円筒状に形成されたものである。なお、本実施形態では、磁性体は一体のものではなく積層鋼板が用いられる。
【0013】
本実施形態のようにマグネットと磁性体との組合せで磁気バネを構成したのは、マグネットから発生する磁界によって磁性体が磁化されると、磁性体の両端には磁極が現れ、マグネットである内筒11の一端部(N極)とそれに近い外筒21の一端部(S極に磁化される)が互いに引き合うようになるからである。そして本実施形態では、内筒11と外筒21が図1に示すように重ならないでずれるように配置され、特に矢印Xで示す方向に可動軸32が荷重を受けて移動した場合に、その内筒11が外筒21に対して離れる方に配置されている。
【0014】
内筒11と外筒21とを重ねないのは、ある程度重なってしまっている場合には内筒11を外筒21に引き込む力がほとんど働かないのに対し、重なっていない場合に引き込み力が働くからである。これは、マグネットの性質として磁力線が磁極に集中し、磁極の近くでは密に、遠くでは疎になるため、本実施形態のように内筒11を単方向着磁によるマグネットで構成した場合は、両端の磁力線の密度は高いが、中間部分では磁力線が放散して密度が疎になると考えられるからである。従って、本実施形態の磁気バネ1では、内筒11の磁力線密度が高い端部を、磁極が現れる外筒21の端部に近づけて配置している。
【0015】
そこで、こうした磁気バネ1では、可動軸32が矢印Xで示す方向に荷重を受けてずれると、内筒11と外筒21とが引き離されるのに抗する逆向きの吸引力が働き、それが可動軸32に作用するバネ力となる。従って、内筒11及び外筒21の両方にマグネットを使用しなくても磁気バネとして機能させることができ、その分、材料費、加工費などで低コストにすることができた。また、鉄系の磁性体は切削加工で外筒21を形成するため、設計の自由度を広げられること、寸法精度を高めて内筒11とのクリアランスをつめてバネ力を高められること、クリアランスのバラツキを管理してバネ力のバラツキを抑えられるといった効果も得られる。
【0016】
次に、図2に示す磁気バネ2は、前記図1のものとは逆に、可動軸32に固定する内筒12が磁性体で形成され、不図示のフレームに固定する外筒22が単方向着磁によるマグネットによって形成されている。
そして、本実施形態でも内筒11と外筒21は、図1に示すように重ならないでずれるように配置され、特に矢印Xで示す方向に可動軸32が荷重を受けて移動した場合に、その内筒12が外筒22に対して離れる方に配置されている。
【0017】
これも内筒11と外筒21との間の吸引力が、内筒11と外筒21とがある程度重なっている場合には、内筒11を外筒21に引き込む力がほとんど働かないのに対し、重なっていない位置関係にある場合に引き込み力が働くからである。そこで、こうした磁気バネ2では、可動軸32が矢印Xで示す方向に荷重を受けてずれると、内筒12と外筒22とが引き離されるのに抗する逆向きの吸引力が働き、それが可動軸32に作用するバネ力を発揮するなど、図1に示した磁気バネ1と同様の効果を奏する。
【0018】
次に、図3に示す磁気バネ3は、図1の磁気バネ1と同様に、可動軸32にマグネットで形成した内筒13が固定され、不図示のフレームには磁性体によって形成した外筒23が固定されている。ただし、本実施形態のマグネットは、円周方向に4分割され、N極及びS極の着磁帯が軸方向に沿ってストライプ状に着磁されている(図12参照)。そして、この場合には、内筒13と外筒23とがほぼ重なり合って少しのずれが生じるように配置されている。
【0019】
図1及び図2に示すタイプ1,2のように完全にずらせなかったのは、ストライプ着磁が施されている場合、内筒13のの軸方向のどの位置でも隣り合ったN極着磁帯とS極着磁帯との間に一定の磁力線が働き、軸方向端部だけでなく中間部分でも内筒13には外筒23との間で強力な吸引力が働くからである。そこで、磁気バネ3について可動軸32のストロークとバネ力との関係を測定したところ、図9に示すような測定結果が得られた。
【0020】
すなわち、内筒13と外筒23とが完全に重なった状態をストローク0とし、その状態から徐々に矢印X方向に可動軸32を移動させていくと、ストロークS1までの立ち上がり部分を超えるとほぼ一定のバネ力が得られた。そのため、タイプ3の磁気バネ3では、内筒13と外筒23とのずれ量をストロークS1までの距離とし、矢印X方向の荷重を受けて可動軸32が移動してバネ力を受ける場合にバネ力がほぼ一定になるようにしている。
【0021】
従って、こうしたタイプ3の磁気バネ3では、可動軸32が矢印Xで示す方向に荷重を受けてずれると、内筒13と外筒23とが引き離されるのに抗する逆向きの吸引力が働き、それが可動軸32に作用するほぼ一定のバネ力を発揮するほか、図1に示した磁気バネ1と同様の効果を奏する。
【0022】
次に図4は、図2の磁気バネ2と同様に、可動軸32にマグネットで形成された外筒24が固定され、不図示のフレームには磁性体によって形成された内筒14が固定されている。ただし、本実施形態のマグネットもタイプ3の磁気バネ3と同様に、円周方向に4分割され、N極及びS極の着磁帯が軸方向に沿ってストライプ状に着磁されている(図12参照)。そして、内筒14と外筒24とがほぼ重なって少しのずれが生じるように配置されている。
【0023】
本実施形態の磁気バネ4についても、可動軸32のストロークとバネ力との関係を測定したところ、図10に示すような測定結果が得られた。すなわち、内筒14と外筒24とが完全に重なった状態をストローク0として、その状態から徐々に可動軸32を移動させていくと、ストロークS2までの立ち上がり部分を超えるとほぼ一定のバネ力を得ることが分かった。ただし、図3に示したように内筒側をマグネットで構成したものに比べ、バネ力がほぼ一定の値を示すストローク領域が大きくなった一方でバネ力は小さくなった。
【0024】
従って、こうしたタイプ4の磁気バネ4では、可動軸32が矢印Xで示す方向に荷重を受けてずれると、内筒14と外筒24とが引き離されるのに抗する逆向きの吸引力が働き、それが可動軸32に作用するほぼ一定のバネ力を発揮するほか、図1に示した磁気バネ1と同様の効果を奏する。また、磁気バネ4ではバネ力をほぼ一定にした可動軸32のストローク領域を、内筒側にマグネットを使用した磁気バネ3のものに比べて長くすることができた。
【0025】
続いて、図5乃至図8において、示す回り止め機能を備えたタイプ5からタイプ8の磁気バネについて説明する。各タイプの磁気バネは、前タイプのものと同様に内筒又は外筒の一方がマグネットで、他方が磁性体で形成されてものであり、マグネットは前述したタイプ3,4(図3、図4)に示したようにストライプ着磁されている。更に、半径方向に突設した歯が形成され、内筒と外筒とが半径方向に引き合って回転力に抗する吸引力が発生するようにしたものである。
【0026】
こうした磁気バネ5〜8は、ストライプ着磁であるため、ほぼ一定のバネ力を発生する領域で可動軸32のストロークを得るように、内筒と外筒とは図3又は図4に示す場合と同じように、ほぼ重なり合って少しのずれが生じるように配置されている。また、磁気バネ5〜8では、軸受け32は回り止めを必要としないため、ボールスプラインでなくブッシュなどの滑り軸受けでよい。
【0027】
そこで先ず、図5に示すタイプ5の磁気バネ5は、ともに円筒状のマグネット15pと磁性体15qが重ねてはめ合わされた内筒15が形成され、可動軸32に固定されている。その内筒15は、図示するようにマグネットが4分割してストライプ着磁され、それに対応するように磁性体には外周に90゜の間隔で歯15a,15a…が突設されている。一方、外筒25は磁性体で形成され、内筒15の歯15a,15a…に合わせて90゜の間隔で歯25a,25a…が突設され、図示するようにわずかな隙間で対向配置されている。
【0028】
この磁気バネ5では、互いの歯15a,25aを介してマグネットの磁力線が通るため互いに引き合い、可動軸32に働く回転方向の力に抗する力となる。すなわち、この吸引力が可動軸32の回り止めとなる。
そして、磁気バネ5では、可動軸32が矢印X方向に荷重を受けてずれると、内筒15と外筒25とが引き離されるのに抗する逆向きの吸引力が、可動軸32の軸方向に作用するほぼ一定のバネ力として発揮されるほか、図1に示した磁気バネ1と同様の効果を奏する。しかも、内筒15及び外筒25自身によって回り止め機能を果たすため、ボールスプラインなどが不要になり、より安価に磁気バネを提供することができる。
【0029】
次に、図6に示すタイプ6の磁気バネ6は、可動軸32に磁性体からなる内筒16が固定され、マグネットからなる外筒26が不図示のフレームに固定されている。その外筒26には、図示するようにマグネットは4分割してストライプ着磁され、内筒16及び外筒26には、それぞれに歯16a,16a…,26a,26a…が90゜間隔で突設されている。
【0030】
この磁気バネ6でも、互いの歯16a,26aを介してマグネットの磁力線が通るため互いに引き合い、可動軸32に働く回転方向の力に抗する力となっ可動軸32の回り止めとなる。
そして、この磁気バネ6では、可動軸32が矢印X方向に荷重を受けてずれると、内筒16と外筒26とが引き離されるのに抗する逆向きの吸引力が、可動軸32の軸方向に作用するほぼ一定のバネ力として発揮されるほか、図1に示した磁気バネ1と同様の効果を奏する。しかも、内筒15及び外筒25自身によって回り止め機能を果たすため、ボールスプラインなどが不要になり、より安価に磁気バネを提供することができる。
【0031】
次に、図7に示す磁気バネは、可動軸32にマグネットからなる内筒17が固定され、不図示のフレームには磁性体で形成された外筒27が固定されている。その内筒17は、マグネットが4分割してストライプ着磁され、外筒27には、ストライプ着磁に合わせて内側に歯が90゜間隔で突設されている。従って、磁気バネ7は、一方にのみ歯が形成されているが、内筒17の各磁極から磁力線が歯を介して通るため外筒27が内筒17に吸引される。
【0032】
そのため、吸引力は可動軸32に働く回転方向の力に抗して回り止めになるとともに、可動軸32の軸方向に作用するほぼ一定のバネ力を発揮するほか、図1に示した磁気バネ1と同様の効果を奏する。しかも、内筒17及び外筒27自身によって回り止め機能を果たすため、ボールスプラインなどが不要になり、より安価に磁気バネを提供することができる。また、図6のようにマグネット側にも歯を設けるのは、成形加工によって内筒又は外筒をつくるため、クリアランスを高めるには加工費が高くなる。そこで、本実施形態のようにマグネット側の内筒17はストライプ着磁だけで歯を設けなくても回り止め機能を果たすことができる。この点で、価格を抑えた磁気バネを提供することができる。
【0033】
次に、図8に示す磁気バネ8は、可動軸32に磁性体からなる内筒18が固定され、不図示のフレームにはマグネットで形成された外筒28が固定されている。その外筒28は、マグネットが4分割してストライプ着磁され、内筒18には、ストライプ着磁に合わせて内側に歯が90゜間隔で突設されている。従って、この磁気バネ8にも一方にのみ歯が形成されているが、外筒28の各磁極から磁力線が歯を介して通るため内筒18が外筒28に吸引される。
【0034】
そのため、吸引力は可動軸32に働く回転方向の力に抗して回り止めになるとともに、可動軸32の軸方向に作用するほぼ一定のバネ力を発揮するほか、図1に示した磁気バネ1と同様の効果を奏する。しかも、内筒18及び外筒28自身によって回り止め機能を果たすため、ボールスプラインなどが不要になり、より安価に磁気バネを提供することができる。また、図6のようにマグネット側にも歯を設けるのは、成形加工によって内筒又は外筒をつくるため、クリアランスを高めるには加工費が高くなる。そこで、本実施形態のようにマグネット側の外筒28はストライプ着磁だけで歯を設けなくても回り止め機能を果たすことができる。この点で、価格を抑えた磁気バネを提供することができる。
【0035】
以上、8タイプの磁気バネを挙げて説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、マグネットに対して円周方向に4分割したストライプ着磁を行ったが、分割する数を更に増やしてもよい。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、軸方向に移動可能な可動軸に固定された内筒と、その可動軸と同軸上に固定された不動の外筒とを有し、前記内筒又は外筒の一方が永久磁石によって形成され、他方が磁性体によって形成されたものであって、軸方向に引き合う当該内筒と外筒との磁力によってバネ力を発生させる構成としたので、安価な磁気バネを提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示したタイプ1の磁気バネを示した図である。
【図2】本発明の一実施形態を示したタイプ2の磁気バネを示した図である。
【図3】本発明の一実施形態を示したタイプ3の磁気バネを示した図である。
【図4】本発明の一実施形態を示したタイプ4の磁気バネを示した図である。
【図5】本発明の一実施形態を示したタイプ5の磁気バネを示した図である。
【図6】本発明の一実施形態を示したタイプ6の磁気バネを示した図である。
【図7】本発明の一実施形態を示したタイプ7の磁気バネを示した図である。
【図8】本発明の一実施形態を示したタイプ8の磁気バネを示した図である。
【図9】タイプ3の磁気バネについて可動軸のストロークとバネ力との関係を測定した結果をグラフに示した図である。
【図10】タイプ4の磁気バネについて可動軸のストロークとバネ力との関係を測定した結果をグラフに示した図である。
【図11】吸着パッドホルダを一部断面で示した側面図である。
【図12】磁気バネを構成するマグネットのストライプ着磁を示した図である。
【符号の説明】
1〜8 磁気バネ
11〜18 内筒
21〜28 外筒
31 軸受け
32 可動軸
Claims (1)
- 軸方向に移動可能な可動軸に固定された内筒と、その可動軸と同軸上に固定された不動の外筒とを有し、前記内筒又は外筒の一方が永久磁石によって形成され、他方が磁性体によって形成されたものであって、軸方向に引き合う当該内筒と外筒との磁力によってバネ力を発生させるものであること、
前記内筒又は外筒を構成するマグネットは、両端にそれぞれN極又はS極の磁極をもつように単方向着磁が施されたものであること、
前記マグネットと前記磁性体とが軸方向に重ならないように配置されたものであることを特徴とする磁気バネ。
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