JP4080024B2 - N−ビニルラクタムの製造方法 - Google Patents

N−ビニルラクタムの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の触媒を用い、ラクタムとアセチレンを比較的低圧下でも反応させ得るN−ビニルラクタムの製造方法に関する。N−ビニルラクタムは、ポリビニルラクタムの製造用及び他のビニル化合物との共重合原料等として重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
N−ビニルラクタムの製造方法としては、従来2段階の工程で実施させるのが、最も一般的である。即ち第1工程において、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物をラクタムと反応させ、対応するラクタム塩触媒を生成させ、続く第2工程で該塩触媒の存在下、アセチレンを用いてラクタムのビニル化を行い所望のビニル化されたラクタムを製造する。しかしながら、この方法では第1工程の反応中に水を生成し、生成した水がラクタム環の開環を引き起こして、カリウム4−アミノブチレートを副生したり、ラクタムの開環重合を引き起こして、重合物を副生させたりして触媒を破壊、あるいはラクタムを無駄に消費する欠点があった。このような難点を解決するため種々の研究がなされており、例えば、特開平8−245578号では、実施例(表1)の記載によれば第一工程のラクタムと水酸化カリウムとの反応生成物中の水分を、蒸留により0.1%以下まで低減している。しかしながら、この方法でも比較的高い圧力、即ち表3の実験例に見るようにアセチレン分圧18バール、全圧20バールという高圧を採用しなければならなかった。アセチレンを用いる反応操作においては、アセチレン分圧が高いほどアセチレンが分解し、爆発する危険性が増大する。即ち、反応に高いアセチレン分圧を用いることは、反応操作上の安全性やその圧力に対応する特殊な耐圧反応器を必要とする点で不利であり、上記特開平8−245578号記載の方法も工業的に充分満足できるものではなかった。
【0003】
一方、特開平4−501252号には、ラクタムとアセチレンの反応を特定のアルコラート触媒を用い、非水系で、しかも1段階で反応させる方法が開示されている。この方法は、前記のような水の悪影響がなく、製造プロセス面でも2段階法による特開平8−245578号の方法より優れている。
【0004】
しかし、この方法も具体的開示である実施例では、100psig(7Kg/cm2)という比較的高いアセチレン分圧で反応させているにもかかわらず、ラクタムのビニル化生成物への転化率は必ずしも高いとはいえなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ラクタムとアセチレンとの反応を行うに当たり、1工程の簡単なプロセスと、できるだけ低いアセチレン分圧で副生物を最小限に抑えながら高いラクタム転化率並びに高いN−ビニル化生成物への選択率を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはかかる状況に鑑み鋭意検討した結果、反応の際、触媒として特定の構造の、即ち環状脂肪族アルコールのアルカリ金属アルコラートを使用することにより、1工程の簡単なビニル化反応プロセスと、比較的低いアセチレン分圧でも高いラクタム転化率(以下、単に転化率と記す場合がある)と高いN−ビニル化生成物への選択率(以下、単に選択率と記す場合がある)が得られることを見出したものである。
【0007】
即ち、本発明の要旨は、第1にラクタムとアセチレンを反応させ、N−ビニルラクタムを製造する方法において:次の一般式(I)
【化5】
Figure 0004080024
(式中、nは1〜3の整数を表す)で示されるラクタムを、次の一般式(II)
【化6】
Figure 0004080024
(式中、Mはアルカリ金属原子、nは2〜5の整数をそれぞれ表す)で示されるアルカリ金属アルコラートからなる触媒の存在下、アセチレン分圧0〜10Kg/cm2・Gで反応させることを特徴とするN−ビニルラクタムの製造方法に存し、また第2に、ラクタムとアセチレンを反応させ、N−ビニルラクタムを製造する方法において、次の一般式(I)
【化7】
Figure 0004080024
(式中、nは1〜3の整数を表す)で示されるラクタムを、次の一般式(II)
【化8】
Figure 0004080024
(式中、Mはアルカリ金属原子、nは2〜5の整数をそれぞれ表す)で示されるアルカリ金属アルコラートからなる触媒の存在下、アセチレン分圧0〜10Kg/cm2・Gで反応させた後、反応器から触媒を含む反応液の一部を連続的に抜き出し、これを蒸留塔に供給し、蒸留塔の塔頂部より主としてN−ビニルラクタムからなる留分を回収し、塔底部より主としてラクタムと触媒を含む液を抜き出し、この抜き出し液を反応器に循環することを特徴とするN−ビニルラクタムの製造方法に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明において原料として使用されるラクタムは、下記一般式(I)
【化9】
Figure 0004080024
(式中、nは1〜3の整数を表す)で示される化合物である。この化合物の代表的な例としては、例えば2−ピロリドン、δ−バレロラクタム、ε−カプロラクタムが挙げられ、中でも2−ピロリドン及びε−カプロラクタムが好ましい。
【0009】
本発明で用いられる触媒であるアルカリ金属アルコラートは、下記一般式(II)
【化10】
Figure 0004080024
(式中、Mはアルカリ金属原子、nは2〜5の整数をそれぞれ表す)で示される。具体的には、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、シクロオクタノール等の脂環式アルコールから誘導されるナトリウム、カリウム、リチウム等の金属アルコラートが例示され、好ましくはカリウムシクロヘキシルアルコラート及びナトリウムシロヘキシルアルコラートが挙げられ、さらに好ましくはカリウムシクロヘキシルアルコラートが挙げられる。
【0010】
これらのアルカリ金属アルコラートは、公知の方法、例えばアルコールとアルカリ金属水酸化物との反応により調製することができる。この反応の際、水が副生するため、アルカリ金属アルコラートは通常水を含むアルコール溶液として得られる。本発明においては、反応液から水分を除去した溶液として用いてもよいし、溶液からさらにアルコールを除去した固体状のものを製造して用いてもよい。
【0011】
反応の際の触媒使用量は、ラクタムを基準とするモル比で、0.001〜0.2、好ましくは0.01〜0.10である。また、反応系内の触媒の濃度は、0.5〜30重量%、好ましくは1〜15重量%である。
【0012】
ラクタムとアセチレンとの反応温度は、特に限定されないが、通常80〜200℃、好ましくは120〜180℃である。
【0013】
反応時間は反応温度やアセチレン分圧等のその他の条件に依存するが、バッチ操作の場合、通常2〜30時間、好ましくは5〜15時間である。
【0014】
また、本発明におけるアセチレン分圧は通常0〜10Kg/cm2・G、好ましくは0〜4Kg/cm2・G、さらに好ましくは0〜1.7Kg/cm2・Gである。圧力が高ければ高いほど反応速度が大きくなるが、アセチレンの分解爆発を防止するためにはできるだけ低圧にすることが好ましい。アセチレンが関与する反応にあっては、反応圧力が低くて済むことは安全上の見地から多大の利益を与えることになる。
【0015】
アセチレンを原料とする合成反応においては、爆発の危険を極力避けるため一般にアセチレンと共に窒素、アルゴン、プロパン等の不活性ガスを導入し、アセチレンを希釈した状態で行われるが、本発明においては低圧下で反応させる場合、必ずしもその必要はない。
【0016】
用いる反応器の形式としては気液接触反応が実現できるものであればよく、例えば、充填塔、気泡塔、撹拌槽、スプレー塔、棚段塔などが挙げられ、さらにこれらの組み合わせでも良い。ただ、反応を良好に進行させるためには特に気液向流接触等気液の接触が充分行える反応器の使用が好ましい。
【0017】
本反応は、バッチ操作で実施しても良いし、連続操作で実施しても良い。連続操作の場合、例えば図1に示すフローチャートにより実施され、その工程はN−ビニルラクタム(以下、単にビニルラクタムと略記する場合がある)の合成反応工程と生成物の蒸留分離工程の2つからなる。具体的には、反応器5にアセチレン供給管1を通じてアセチレンが、また触媒/原料ラクタム供給管2を通じて触媒と原料ラクタムがそれぞれ供給され、同時に反応液抜き出し管3を通じて反応液の一部が、また廃ガス抜き出し管4を通じて廃ガスが抜き出される。そして、反応器5から反応液抜き出し管3を介して抜き出された反応液は、続く蒸留塔6の中間部に供給され、蒸留塔塔頂部より主としてビニルラクタム留分がN−ビニルラクタム抜き出し管8から、そして塔底部から未反応ラクタムとそれに溶解した触媒が触媒/未反応ランクタム抜き出し管7から抜き出される。抜き出された未反応ラクタムと触媒は触媒/原料ラクタム供給管2へ合流させることにより、あるいは反応器へ直接供給することにより、循環される。
【0018】
各工程をさらに詳しく説明すれば、例えば以下のとおりである。
(第1工程)この工程は、原料のラクタム及びアセチレンをアルカリ金属アルコラートを触媒として反応させる工程であり、反応器にアセチレンと触媒/原料ラクタムが供給され、一方で反応液の一部とアセチレンを主成分とする廃ガスが抜き出される。反応器に導入されるアセチレンは、所定の反応圧力を保つように、反応に消費された量と廃ガスとして抜きだされた量に相当する量が連続的に供給される。
【0019】
また、反応器への触媒/原料ラクタムの供給は反応開始時の反応器内液層の触媒濃度と同じ濃度のものを供給すれば反応系を定常状態に保つことができ、その濃度は反応器内及び蒸留器内の液相の体積を一定に保つように原料ラクタムを供給すれば、触媒は不揮発性であり消耗されないので反応液中の触媒濃度が変化することはない。
【0020】
反応液は、ビニルラクタムが蓄積しないよう反応器からその一部が連続的に抜き出され、反応液中のビニルラクタムの濃度は、反応液基準で好ましくは0.01〜2.0モル/l、さらに好ましくは0.05〜1.5モル/lに維持される。
【0021】
尚、廃ガスの抜き出しの目的は、副生する低沸点成分を気相から排除することにあるので、気相にこの低沸点成分の蓄積がない限り、特に抜き出される必要はない。
【0022】
(第2工程)この工程では、反応器から抜き出された反応液を蒸留することにより、塔頂部から主としてビニルラクタムからなる成分を、また塔底部から触媒/未反応ラクタムをそれぞれ分離する。
【0023】
本発明で用いられる蒸留塔の形式としては、例えばフラッシュ蒸留器、棚段塔又は充填塔などの蒸留塔があるが、塔頂部留出液中のビニルラクタム濃度を高めるため、また分離した触媒/未反応ラクタム液中にビニルラクタムができるだけ含まれないようにするためには、精留塔を用いるのが好ましく、それもある程度の理論段数を有するもの、通常は2〜20段、好ましくは5〜20段を有するものが用いられる。もちろんこれらの値は用いられる還流比によっても左右されるので、一概に規定することはできない。このようにすることで、第1工程及び第2工程を通じての原料ラクタムの転化率及び選択率を上げることができる。
【0024】
蒸留塔内の温度は熱効率を考えると、できるだけ反応温度に近い温度が望ましく、80〜200℃で行うのが好ましい。また蒸留圧力は、一般に反応圧力より低い圧力が好ましく、蒸留温度に合わせて反応器でのビニルラクタム生成速度と等しいだけのビニルラクタム留出速度が得られるように制御される。蒸留圧力が低ければ蒸留に必要な温度も低下するので、副反応やビニルラクタムの重合などを抑制しうる。
【0025】
蒸留塔塔底部から抜き出された触媒/未反応ラクタムは、そのままあるいは必要であれば新しく原料ラクタムを補給することにより濃度調整を行った後に、反応器又は触媒/原料ラクタム供給管に循環される。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示すが、これらは説明のための例示であり、下記実施例によって何等制限されるものではない。尚、実施例中及び比較例中に示すパーセント(%)は重量基準である。
【0027】
参考例1(触媒の調製)
乾燥した反応器(内容積1lのステンレス製オートクレーブ)に、シクロヘキサノール248.3g(2.48モル)及び水酸化カリウム25.1g(0.45モル:フレーク状)を充填した。窒素で反応器を充分置換した後、撹拌しながら140℃まで昇温、過剰のシクロヘキサノールと共に反応によって生じた水を留出させた。即ち、シクロヘキサノール93.6g(0.94モル)と水8.1g(0.45モル)を留出させ、シクロヘキサノールに溶解したカリウムシクロヘキシルアルコラートの溶液を得た(触媒Aとする)。
【0028】
参考例2(触媒の調製)
参考例1と同様にして調製したカリウムシクロヘキシルアルコラートのシクロヘキサノール溶液を用い、さらに10mmHgの減圧下、108℃でシクロヘキサノールの留去を続け、固体状のカリウムシクロヘキシルアルコラートを得た(触媒Bとする)。
【0029】
実施例1
乾燥した反応器(内容積1 lのステンレス製オートクレーブ)に2−ピロリドン455.0g(5.29モル)及び参考例2で得られた触媒B62.2g(カリウムシクロヘキシルアルコラート0.45モル)を充填した。次いで、反応器を窒素で十分置換した後、さらにアセチレンにより充分置換し、アセチレンを1.30Kg/cm2・Gまで導入した。この圧力で900rpmで撹拌しながら昇温し、140℃で4時間反応させた。反応液の一部を採取しガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2−ピロリドンの転化率は55.3%であった。さらに反応を5時間続けた後、反応液を分析したところ2−ピロリドンの転化率は80.9%であり、N−ビニルピロリドンへの選択率は92.0%であった。
【0030】
比較例1
触媒Bのかわりに第3級アルコールのアルコラートであるカリウムt−ブトキシド50.0g(0.45モル)を用いた以外、実施例1と同一条件で2−ピロリドンとアセチレンの反応を行った。反応を開始してから4時間後、反応液の一部を採取しガスクロマトグラフィーにより分析したところ、2−ピロリドンの転化率は26.7%であった。さらに反応を5時間続けた後、反応液を分析したところ2−ピロリドンの転化率は35.5%で、N−ビニルピロリドンへの選択率は89.2%であった。
【0031】
実施例2
反応器に、参考例1で調製した触媒Aの溶液171.7g(カリウムシクロヘキシルアルコラート0.45モル)及び2−ピロリドン345.3g(4.06モル)を添加した。次いで、アセチレンを導入し、実施例1と同様に9時間反応を行った。生成物を分析したところ、2−ピロリドンの転化率が56.9%で、N−ビニルピロリドンへの選択率は92.0%であった。
【0032】
実施例3
攪拌機を備えた反応器(10 lステンレス製オートクレーブ)に参考例2と同様にして調製した触媒B173g(1.25モル)と2−ピロリドン4870g(57.2モル)を充填した後、実施例1と同じ温度、圧力で1時間反応を行った。次いで、反応器から反応液を41.5ml/min で連続的に抜き出すと共に、新しい2−ピロリドンを8.5ml/min で反応器に導入した。抜き出した反応液は、連続的に理論段数5段のオルダーショウ型蒸留器に供給し、塔内圧11mmHg、塔頂部温度116℃、塔底部温度125℃、還流比4の条件で蒸留した。そして、蒸留器の塔頂部より主としてN−ビニルピロリドンを含むN−ビニルピロリドンと2−ピロリドンの混合物8.5ml/minを留出させる一方、塔底部から触媒と未反応の2−ピロリドンからなる液を33.0ml/min で抜き出し、これを再度反応器に供給、循環した。以上の反応及び蒸留操作を25時間続け、反応液を分析したところ2−ピロリドンの転化率が14.0%、N−ビニルピロリドンへの選択率が98.0%であった。
【0033】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、特定の脂環式アルコールのアルカリ金属アルコラートを触媒とするため、一つの簡単なビニル化反応工程により比較的低いアセチレン分圧でもN−ビニルラクタムを製造できる上、高い転化率と選択率が得られる。
【0034】
また、本発明によれば、ビニル化反応工程と蒸留工程を組み合わせ、使用した触媒と未反応ラクタムを循環することによって連続的に効率よくN−ビニルラクタムを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のN−ビニルラクタムの連続的製造方法に係わる工程の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 アセチレン供給管
2 触媒/原料ラクタム供給管
3 反応液抜き出し管
4 廃ガス抜き出し管
5 反応器
6 蒸留塔
7 触媒/未反応ラクタム抜き出し管
8 N−ビニルラクタム抜き出し管

Claims (7)

  1. ラクタムとアセチレンを反応させ、N−ビニルラクタムを製造する方法において、次の一般式(I)
    Figure 0004080024
    (式中、nは1〜3の整数を表す)で示されるラクタムを、次の一般式(II)
    Figure 0004080024
    (式中、Mはアルカリ金属原子、nは2〜5の整数をそれぞれ表す)で示されるアルカリ金属アルコラートからなる触媒の存在下、アセチレン分圧0〜10Kg/cm2・Gで反応させることを特徴とするN−ビニルラクタムの製造方法。
  2. 一般式(I)のラクタムが、2−ピロリドン、δ−バレロラクタムまたはε−カプロラクタムである請求項1記載の方法。
  3. 一般式(II)のアルカリ金属アルコラートが、式中のMはカリウム又はナトリウムで、nは3である請求項1または2記載の方法。
  4. 一般式(II)のアルカリ金属アルコラートが、式中のMはカリウムである請求項3記載の方法。
  5. アセチレン分圧が0〜1.7Kg/cm2・Gである請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 一般式(I)のラクタムとアセチレンとの反応を、温度80〜200℃で行う請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. ラクタムとアセチレンを反応させ、N−ビニルラクタムを製造する方法において、次の一般式(I)
    Figure 0004080024
    (式中、nは1〜3の整数を表す)で示されるラクタムを、次の一般式(II)
    Figure 0004080024
    (式中、Mはアルカリ金属原子、nは2〜5の整数をそれぞれ表す)で示されるアルカリ金属アルコラートからなる触媒の存在下、アセチレン分圧0〜10Kg/cm2・Gで反応させた後、反応器から触媒を含む反応液の一部を連続的に抜き出し、これを蒸留塔に供給し、蒸留塔の塔頂部より主としてN−ビニルラクタムからなる留分を回収し、塔底部より主としてラクタムと触媒を含む液を抜き出し、この抜き出し液を反応器に循環することを特徴とするN−ビニルラクタムの製造方法。
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