JP4079214B2 - 電気部品用ソケットの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体装置(以下「ICパッケージ」という)等の電気部品を着脱自在に保持する電気部品用ソケットの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、この種の「電気部品用ソケット」としては、「電気部品」であるICパッケージを着脱自在に保持するICソケットがある。
【0003】
そのICパッケージには、BGA(Ball Grid Array)タイプと称されるものがあり、これは方形のパッケージ本体の下面に端子としての多数の半田ボールが設けられている。
【0004】
また、ICソケットには、ソケット本体にコンタクトピンが配設され、このコンタクトピンには、先端部にICパッケージの半田ボールに離接される接触部が形成されている。さらに、このソケット本体の上側には、フローティングプレートが配設され、このフローティングプレート上にICパッケージを収容し、このICパッケージを、ソケット本体に回動自在に設けられたカバーを閉じて押圧することにより、このICパッケージの半田ボールと、コンタクトピン接触部とを所定の接圧で接触させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のものにあっては、多数のコンタクトピンをそれぞれソケット本体に圧入するのが大変であると共に、圧入する場合には、コンタクトピンの圧入部分が直線的であれば、圧入可能であるが、屈曲している場合には圧入できず、ソケット本体に配設できるコンタクトピンの形状に制限があった。
【0006】
そこで、この発明は、コンタクトピンを圧入作業が必要なく容易に配設できる電気部品用ソケットの製造方法を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、導電性の板材を打ち抜いて、上端部に接触部、下端部にリード部、前記接触部と前記リード部の間にばね部が形成された複数のコンタクトピンが前記ばね部と前記リード部との間に設けられた連結部で連結された状態の中間品を形成し、該中間品の連結部をプレスにて折曲げ加工して、隣接するコンタクトピンの連結部がコ字状になるように形成することにより、前記隣接するコンタクトピンの板面が互いに平行になるように形成し、その後、該中間品を絶縁プレート部材にセットし、前記連結部を切断した電気部品用ソケットの製造方法としたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記中間品の連結部をプレスにて折曲げ加工する前に、前記各コンタクトピンの上端部を平面視において略U字状に折曲げ加工して接触部を形成したことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記絶縁プレート部材に前記中間品をセットし、該絶縁プレート部材から側方に突出した連結部を切断したことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の構成に加え、前記絶縁プレート部材に、前記コ字状に折曲げ加工されたコンタクトピンの連結部が挿入される挿入開口が形成されており、前記絶縁プレート部材に前記中間品をセットする際に前記連結部を前記挿入開口に挿入させ、前記挿入開口から側方に突出した連結部を切断したことを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一つに記載の構成に加え、前記連結部を切断後、複数のコンタクトピンが配設された複数の絶縁プレート部材を重ね合わせたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
【0015】
[発明の実施の形態1]
図1乃至図12には、この発明の実施の形態1を示す。
【0016】
まず構成を説明すると、図中符号11は、いわゆるクラムシェルタイプと称される「電気部品用ソケット」としてのICソケットで、このICソケット11は、「電気部品」であるICパッケージ12の性能試験を行うために、このICパッケージ12の端子である半田ボール12bと、測定器(テスター)のプリント配線板(図示省略)との電気的接続を図るものである。
【0017】
このICパッケージ12は、例えば図12にその一部を示すように、いわゆるBGA(Ball Grid Array)タイプと称されるもので、方形のパッケージ本体12aの下面に多数の略球状の半田ボール12bが突出してマトリックス状に配列されている。
【0018】
このICソケット11は、大略すると、プリント配線板上に装着されるソケット本体13を有し、このソケット本体13には、各半田ボール12bに離接されるコンタクトピン15が配設されると共に、このソケット本体13の上側にICパッケージ12が収容されるフローティングプレート16が配設され、更に、このソケット本体13にカバー17が回動自在に配設されている。
【0019】
そのコンタクトピン15は、図6乃至図8に示すように、一枚の導電性を有する板材がプレス加工されることにより、ここでは3本同時に一列に形成され、各コンタクトピン15は、上端部にICパッケージ12の半田ボール12bに接触される接触部15aが形成されると共に、下端部にプリント配線板に挿通されて半田付けされるリード部15bが形成され、更に、その接触部15aの下側でリード部15bとの間には、弾性変形可能なばね部15cが形成されている。この一列に並んだ3本のコンタクトピン15を「中間品」としてのコンタクトピン群20と称する。
【0020】
より詳しくは、そのばね部15cは、板面と直交する方向Xに略S字状に湾曲して弾性変形可能に形成されると共に、接触部15a側が、平面視で略U字状にプレス加工されている。これで、接触部15aの上面部が、半田ボール12bが接触するU字状の接触面部15dとなっており、このU字状の相対向する2辺が互いに平行で、この2辺が板面と直交する方向X(接触部15aの変位方向)に沿って形成されている。
【0021】
この接触部15aは、ばね部15cが弾性変形されることにより、板面と直交する方向Xに変位するように形成されている。
【0022】
このコンタクトピン群20の各コンタクトピン15は、ばね部15cの下側に第1保持部15eが形成されると共に、この第1保持部15eの下側に第2保持部15fが形成されている。3本のコンタクトピン15の内、両側の2本のコンタクトピン15の第2保持部15fは、外側に屈曲されて形成されることにより、隣接する接触部15a同士のピッチより、隣接するリード部15b同士のピッチの方が広く形成されている。この3本のコンタクトピン15は、図7乃至図12に示すように、組立完了前の状態で、各第1保持部15eが互いにコ字状の連結部15gにより連結され、組立途中でこの連結部15gが切断されて一部が除去されるようになっている。また、その第2保持部15fには、側方に突出する第2係止片15hが形成されている。
【0023】
そして、このコンタクトピン群20の各コンタクトピン15は、板面が互いに平行になるように、絶縁プレート部材18のスリット18aに嵌合されて配置されている。
【0024】
この絶縁プレート部材18は、絶縁性を有する合成樹脂で形成され、図9に示すように、両端部に貫通孔18bが形成されると共に、コンタクトピン15の連結部15gが挿入される挿入開口18cが形成され、更に、コンタクトピン15の第2係止片15hが挿入嵌合される図示省略の係止孔が形成されている。また、この絶縁プレート部材18には、側方に突出する嵌合ピン18dが3カ所形成されると共に、上方に突出する遮蔽部18eが形成され、この遮蔽部18eが、隣接するコンタクトピン群20同士の間に介在して、このコンタクトピン群20同士の接触が防止されるようになっている。
【0025】
そして、この絶縁プレート部材18のスリット18aにコンタクトピン群20が嵌合されると共に、押さえ板19がその絶縁プレート部材18に取り付けられることにより、コンタクトピン群20の外れが防止されるようになっている。
【0026】
この押さえ板19は、図9に示すように、コンタクトピン群20の連結部15gが挿入される挿入開口19aが形成されると共に、絶縁プレート部材18の嵌合ピン18dが嵌合される嵌合孔19bが3カ所形成されている。また、この押さえ板19には、コンタクトピン15の第2係止片15hが嵌合される係止孔19cが形成されている。
【0027】
そして、このコンタクトピン群20が絶縁プレート部材18及び押さえ板19で挟持されたもの等が多数重ね合わされて、コンタクトピン群組立体21が構成されている。
【0028】
詳しくは、そのコンタクトピン群20が絶縁プレート部材18及び押さえ板19で挟持されたものが、図4に示すように、複数重ね合わされると共に、両側に側板23が配設されている。そして、絶縁プレート部材18及び側板23の貫通孔18a,23aに金属チューブの中空スペーサ24が挿入されると共に、この中空スペーサ24にボルト25が挿通されてナット26に螺合されることにより、コンタクトピン群組立体21が構成されている。
【0029】
そして、このコンタクトピン群組立体21が図3に示すように、枠形状のベース部材29及びボディ部材30に保持されると共に、フローティングプレート16が図2に示すように、スプリング32により上方に付勢されている。そして、このフローティングプレート16は、ボディ部材30に図3に示すように係止されることにより、上昇が規制されるように構成されている。
【0030】
また、このフローティングプレート16には、図1乃至図3に示すように、パッケージ本体12aが載置される載置面部16aが形成されると共に、コンタクトピン15の接触部15aが挿入される貫通孔16bがマトリックス状に形成されている。さらに、このフローティングプレート16には、上面部に貫通孔16bが形成された範囲の周囲に、ICパッケージ12の収容時の案内を行うガイド部16cが形成されている。
【0031】
このベース部材29及びボディ部材30は、上下方向に沿うボルト33及び図示省略のナットにより取り付けられている。
【0032】
さらに、そのボディ部材30には、図1及び図2に示すように、軸36を介してカバー17が回動自在に設けられ、そのカバー17によりフローティングプレート16上に収容されたICパッケージ12が押圧されるようになっている。
【0033】
そのカバー17は、スプリング37により開く方向に付勢され、このカバー17の先端部には、ラッチ部材38が回動自在に設けられ、このラッチ部材38がボディ部材30に係脱されるようになっている。このラッチ部材38は、図示省略のスプリングにより、閉じる方向に付勢されている。
【0034】
次に、コンタクトピン群組立体21の成形について説明する。
【0035】
まず、3本のコンタクトピン15が連結部15gで連結されたコンタクトピン群20をプレス加工により成形する。これは、導電性を有する板材をプレス金型にて図8に示すように打ち抜く。
【0036】
次に、接触部15aを平面視でU字状となるようにプレス加工すると同時に、両側の2本のコンタクトピン15の第1保持部15eと第2保持部15fとの間を折り曲げる。
【0037】
その後、連結部15gをプレス加工により平面視でコ字状となるように折り曲げ、図6に示すように、3本のコンタクトピン15の板面が平行となるように形成する。
【0038】
次いで、このコンタクトピン群20のコンタクトピン15を、絶縁プレート部材18の各スリット18aに嵌合させると共に、コ字状の連結部15gを絶縁プレート部材18の挿入開口18cに挿入する(図10参照))。また、コンタクトピン15の第2係止片15hを、絶縁プレート部材18の係止孔に挿入係止する。
【0039】
そして、その絶縁プレート部材18の嵌合ピン18dを、押さえ板19の嵌合孔19bに嵌合させて、この押さえ板19を絶縁プレート部材18に取り付ける。この際には、嵌合ピン18dの径を嵌合孔19bの径より多少大きく形成することにより、圧入状態で嵌合させるようになっている。
【0040】
また、この押さえ板19の挿入開口19aからコンタクトピン15の連結部15gを突出させると共に、この押さえ板19の係止孔19cにコンタクトピン15の第2係止片15hを挿入係止させる。
【0041】
この状態で、絶縁プレート部材18及び押さえ板19から突出している連結部15gをファインカッタ等により切断し、各コンタクトピン15を独立させる。この際には、絶縁プレート部材18を重ね合わせた時に、連結部15gの切断した部分同士が接触しないように、絶縁プレート部材18及び押さえ板19の板面より多少深い部分まで切断する。この場合、絶縁プレート部材18及び押さえ板19の一部を連結部15gと同時に切断しても問題はない。
【0042】
この連結部15gは、切断されて一部が除去された状態で、残存部分が絶縁プレート部材18及び押さえ板19の挿入開口18c,19aの周縁部に係止されるようになっている。
【0043】
そして、コンタクトピン15を絶縁プレート部材18と押さえ板19とで挟んだ状態で、これらを複数重ね合わせると共に、これらの両側に側板23を配置した上で、全てをボルト25・ナット26により締め付けて固定する(図4参照)。
【0044】
その後、このようにして形成されたコンタクトピン群組立体21をベース部材29及びボディ部材30等で保持して組み立てる。
【0045】
次に、作用について説明する。
【0046】
ICパッケージ12を収容する場合には、カバー17を開いた状態で、自動機によりICパッケージ12を搬送して、フローティングプレート16上に乗せる。この際には、ICパッケージ12は、ガイド部16cにガイドされて所定の位置に載置される。
【0047】
この状態から、カバー17を閉じて行くと、ラッチ部材38がボディ部材30に係止されることにより、カバー17が完全に閉じられることとなる。
【0048】
この際には、カバー17のカバー押圧部17aにより、ICパッケージ12が押圧され、フローティングプレート16がスプリング32の付勢力に抗して下降され、コンタクトピン15の接触面部15dがICパッケージ12の半田ボール12bに接触される。
【0049】
半田ボール12bは、U字状の接触面部15dの平行な2辺に接触し、この2辺の間に半田ボール12bの最下端が位置し、この2辺により、図6中矢印Y方向に対して半田ボール12bが位置決めされる。
【0050】
この場合には、コンタクトピン接触面部15dがU字状に形成されているため、接触面部15dの平面部分の面積が広くなり、半田ボール12bが接触する面積を拡大させることができる。してみれば、ICパッケージ12の半田ボール12bの位置ズレや、ICパッケージ12やICソケット11のクリアランスによる、コンタクトピン15と半田ボール12bとのずれを広範囲に許容できる。
【0051】
そして、この半田ボール12bにてコンタクトピン15の接触面部15dが押圧されることにより、コンタクトピン15のばね部15cが弾性変形して、コンタクトピン15の接触部15aが図12中矢印に示すように斜め下方に変位する。
【0052】
これにより、半田ボール12bとコンタクトピン接触面部15dとが相対移動して、ワイピングされ、この場合には、半田ボール12bが接触面部15dの2辺の間を摺動することでワイピング量を増加させることができると共に、低い圧力でも、コンタクトピン15が容易に変形して、接触面部15dが摺動(ワイピング)するため、低接触圧力で高信頼性が得られる。
【0053】
この状態で、コンタクトピン15のばね部15cが弾性変形されることにより、コンタクトピン15の接触部15aとICパッケージ12の半田ボール12bと所定の接圧で接触されることとなる。
【0054】
これにより、ICパッケージ12がコンタクトピン15を介してプリント配線板と電気的に接続されて、バーンイン試験が行われることとなる。
【0055】
このようなものにあっては、隣接するコンタクトピン15間を、コ字状の連結部15gで連結し、隣接するコンタクトピン15の板面が互いに平行になるように絶縁プレート部材18に配設することにより、コンタクトピン15を微細ピッチで配設できる。
【0056】
また、連結部15gをコ字状とすることにより、コンタクトピン15を図8に示すようにプレス打抜き加工により製作する際に、曲げ加工前の展開(打抜き形成)状態において隣接するコンタクトピン15間が広くなり、打ち抜く際の衝撃に対するプレス金型(入れ子駒)の強度を強くできるため、製造時のプレス金型の破損の可能性が非常に低くなる。
【0057】
さらに、同一平面上に複数のコンタクトピン15が所定のピッチで一列に配設されてコンタクトピン群20が構成され、これらコンタクトピン群20が絶縁プレート部材18に嵌合され、これらが重ね合わされて配設されて、接触部15aがマトリクス状に配列されている。してみれば、各コンタクトピン15をそれぞれソケット本体13に圧入する必要が無く、コンタクトピン15の配設作業を簡単に行うことができる。
【0058】
また、複数のコンタクトピン15を連結部15gで連結した状態で、絶縁プレート部材18に嵌合させ、押さえ板19を重ね合わせた後、連結部15gを切断するようにしているため、コンタクトピン15を一本ずつ組み付けるものと比較すると、コンタクトピン15の配設作業性を向上させることができる。
【0059】
さらに、コンタクトピン群20は、隣接するコンタクトピン15の接触部15a同士のピッチより、下端部側のリード部15b同士のピッチの間隔を広げたため、ICパッケージ12の半田ボール12bが挟ピッチ化されているものでも、コンタクトピン15のプリント配線板への配設を容易に行うことができる。
【0060】
しかも、コンタクトピン15の第2係止片15hを、絶縁プレート部材18の係止孔及び押さえ板19の係止孔19cに係止させると共に、コンタクトピン15の切断された連結部15gの残存している部分が、絶縁プレート部材18及び押さえ板19の挿入開口18c,19aの周縁部に係止されることにより、コンタクトピン接触部15a側からの入力、コンタクトピンリード部15b側からの入力をその第2係止片15h及び連結部15gの残存部分を介して絶縁プレート部材18及び押さえ板19で負担でき、ソケット本体13に単に圧入したものと比較すると、コンタクトピン15が抜けることなく、コンタクトピン15の保持を確実に行うことができる。
【0061】
[発明の実施の形態2]
図13及び図16には、この発明の実施の形態2を示す。
【0062】
この実施の形態2は、コンタクトピン群20の各コンタクトピン15が連結部15gにより連結されておらず、連結部15gの位置に第1係止片15jが形成されている。
【0063】
また、絶縁プレート部材18には、コンタクトピン15が嵌合されるスリット18aが形成されると共に、コンタクトピン15の第1係止片15j及び第2係止片15hが係止される第1係止孔18g及び第2係止孔18hが形成されている。
【0064】
さらに、押さえ板19にも、コンタクトピン15の第1係止片15j及び第2係止片15hが係止される第1係止孔18g及び第2係止孔18hが形成されている。
【0065】
他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0066】
[発明の実施の形態3]
図17には、この発明の実施の形態3を示す。
【0067】
この実施の形態3は、コンタクトピン15の接触部15aの形状が、実施の形態1のものと相違している。この接触部15aは、U字状にプレス加工されているが、上端部側はU字状にプレス加工される前に切断されることにより、U字状に形成されておらず、2辺の対向する接触面部15kが平行に形成されている。
【0068】
このようなものにあっても、2辺の接触面部15kに半田ボール12bが接触することにより、接触面積を大きくできると共に、両接触面部15kが変位することにより、ワイピング量を増大させることができる。
【0069】
他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0070】
[発明の実施の形態4]
図18には、この発明の実施の形態4を示す。
【0071】
この実施の形態4は、コンタクトピン15の接触部15aの形状が、実施の形態1のものと相違している。この接触部15aは、直方体形状で、プレス加工されることにより、溝部が形成されて、2辺の対向する接触面部15kが平行に形成されている。
【0072】
このようなものにあっても、2辺の接触面部15kに半田ボール12bが接触することにより、接触面積を大きくできると共に、両接触面部15kが変位することにより、ワイピング量を増大させることができる。
【0073】
他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0074】
なお、上記実施の形態では、「電気部品用ソケット」としてICソケット11に、この発明を適用したが、これに限らず、他の装置にも適用できることは勿論である。また、上記実施の形態では、クラムシェルタイプのICソケットに、この発明を適用したが、これに限らず、いわゆるオープントップタイプのICソケットにも適用することができる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1に記載の発明によれば、複数の板状のコンタクトピンを有し、該複数の隣接するコンタクトピンの板面が互いに平行になるように、絶縁プレート部材に所定のピッチで配設し、この絶縁プレート部材を複数重ね合わせたため、従来のように、コンタクトピンを個々に圧入する必要がなく、コンタクトピンの配設作業を簡単に行うことができると共に、コンタクトピンの挟ピッチ化を図ることができる。
【0076】
また、請求項1に記載の発明によれば、導電性の板材を打ち抜いて複数のコンタクトピンが連結部で連結された状態の中間品を形成し、この中間品の連結部をプレスにて折曲げ加工して、隣接するコンタクトピンの連結部がコ字状になるように形成することにより、隣接するコンタクトピンの板面が互いに平行になるように形成し、その後、この中間品を絶縁プレート部材にセットし、連結部を切断して成形したため、複数のコンタクトピンの配設作業を容易に且つ確実に行うことができる。
【0077】
請求項2に記載の発明によれば、コンタクトピンの上端部の接触部には、上端面に略平行な接触面部が形成されているため、接触面部の面積を極力広くでき、ワイピング量を長くすることができ、低接触圧力で高信頼性が得られると共に、コンタクトピン接触部と電気部品端子とのずれを広範囲に許容できる。
【0078】
また、請求項2に記載の発明によれば、コンタクトピンの接触部をU字状にすることにより、接触面部の面積を広くすることができるため、接触信頼性を向上させることができる。
【0079】
また、請求項2に記載の発明によれば、中間品の連結部をプレスにて折曲げ加工する前に、各コンタクトピンの上端部を平面視において略U字状に折曲げ加工して接触部を形成したため、接触部をプレス打抜き加工により製作する際に、曲げ加工前の展開(打抜き形成)状態において隣接するコンタクトピン間が広くなり、打ち抜く際の衝撃に対するプレス金型(入れ子駒)の強度を強くできる。
【0080】
請求項3に記載の発明によれば、絶縁プレート部材に中間品をセットし、この絶縁プレート部材から側方に突出した連結部を切断したため、各コンタクトピンを容易に電気的に独立した状態に配設できる。
請求項4に記載の発明によれば、コンタクトピンの切断された連結部の残存している部分が、挿入開口の周縁部に係止されることにより、コンタクトピン接触部側からの入力、コンタクトピンリード部側からの入力をその連結部の残存部分を介して絶縁プレート部材で負担でき、ソケット本体に単に圧入したものと比較すると、コンタクトピンが抜けることなく、コンタクトピンの保持を確実に行うことができる。
【0081】
請求項5に記載の発明によれば、連結部を切断後、複数のコンタクトピンが配設された複数の絶縁プレート部材を重ね合わせたため、多数のコンタクトピンを容易に配設できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係るICソケットの平面図で、カバーの半分を省略した状態の平面図である。
【図2】同実施の形態1に係るICソケットの断面図である。
【図3】同実施の形態1に係るICソケットの図2と直交する方向に沿う断面図である。
【図4】同実施の形態1に係るコンタクトピン群等の配設状態を示すコンタクトピン群組立体の一部断面図である。
【図5】同実施の形態1に係るコンタクトピン群を絶縁プレート部材と押さえ板とで挟持した状態を示す図で、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。
【図6】同実施の形態1に係る3本のコンタクトピンが連結部で連結されたコンタクトピン群を示す斜視図である。
【図7】同実施の形態1に係る3本のコンタクトピンが連結部で連結されたコンタクトピン群を示す図で、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図8】同実施の形態1に係るコンタクトピン群の成形途中の状態を示す、板材を打ち抜いた状態の正面図である。
【図9】同実施の形態1に係るコンタクトピン群と絶縁プレート部材と押さえ板とを示す分解斜視図である。
【図10】同実施の形態1に係るコンタクトピン群と絶縁プレート部材と押さえ板とを示し、コンタクトピン群を絶縁プレート部材に組み付けた状態を示す分解斜視図である。
【図11】同実施の形態1に係るコンタクトピン群と絶縁プレート部材と押さえ板とを示し、コンタクトピン群を絶縁プレート部材と押さえ板との間に挟んだ状態を示す分解斜視図である。
【図12】同実施の形態1に係るコンタクトピンの接触部にICパッケージの半田ボールが接触した状態を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態2に係るコンタクトピン群と絶縁プレート部材と押さえ板とを示す分解斜視図である。
【図14】同実施の形態2に係るコンタクトピン群と絶縁プレート部材と押さえ板とを示し、コンタクトピン群を絶縁プレート部材に組み付けた状態を示す分解斜視図である。
【図15】同実施の形態2に係るコンタクトピン群と絶縁プレート部材と押さえ板とを示し、コンタクトピン群を絶縁プレート部材と押さえ板との間に挟んだ状態を示す分解斜視図である。
【図16】同実施の形態2に係るコンタクトピン群を示す斜視図である。
【図17】この発明の実施の形態3に係るコンタクトピンの接触部を示す斜視図である。
【図18】この発明の実施の形態4に係るコンタクトピンの接触部を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 ICソケット(電気部品用ソケット)
12 ICパッケージ(電気部品)
12a パッケージ本体
12b 半田ボール(端子)
13 ソケット本体
15 コンタクトピン
15a 接触部
15b リード部
15c ばね部
15d 接触面部
15g 連結部
16 フローティングプレート
16a 載置面部
16b 貫通孔
16c ガイド部
18 絶縁プレート部材
18a スリット
18b 貫通孔
18c 挿入開口
19 押さえ板
19a 挿入開口
19b 嵌合孔
19c 係止孔
20 コンタクトピン群(中間品)
21 コンタクトピン群組立体
23 側板
29 ベース部材
30 ボディ部材
X 板面と直交する方向
Claims (5)
- 導電性の板材を打ち抜いて、上端部に接触部、下端部にリード部、前記接触部と前記リード部の間にばね部が形成された複数のコンタクトピンが前記ばね部と前記リード部との間に設けられた連結部で連結された状態の中間品を形成し、該中間品の連結部をプレスにて折曲げ加工して、隣接するコンタクトピンの連結部がコ字状になるように形成することにより、前記隣接するコンタクトピンの板面が互いに平行になるように形成し、その後、該中間品を絶縁プレート部材にセットし、前記連結部を切断したことを特徴とする電気部品用ソケットの製造方法。
- 前記中間品の連結部をプレスにて折曲げ加工する前に、前記各コンタクトピンの上端部を平面視において略U字状に折曲げ加工して接触部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の電気部品用ソケットの製造方法。
- 前記絶縁プレート部材に前記中間品をセットし、該絶縁プレート部材から側方に突出した連結部を切断したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気部品用ソケットの製造方法。
- 前記絶縁プレート部材に、前記コ字状に折曲げ加工されたコンタクトピンの連結部が挿入される挿入開口が形成されており、前記絶縁プレート部材に前記中間品をセットする際に前記連結部を前記挿入開口に挿入させ、前記挿入開口から側方に突出した連結部を切断したことを特徴とする請求項3に記載の電気部品用ソケットの製造方法。
- 前記連結部を切断後、複数のコンタクトピンが配設された複数の絶縁プレート部材を重ね合わせたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の電気部品用ソケットの製造方法。
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