JP4078914B2 - 面状採暖具の組立方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気カーペット等の面状採暖具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の面状採暖具としては、図5、図6に示されているような構成になっていた。図5、6において1は表面材、4は軟質樹脂材、3は発熱体、2は発熱体3を配設した発熱体基材、5は軟質樹脂材4を平板状に成形して発熱体基材2に配設された発熱体3を埋設固定した発熱体ユニット、6は裏材、7は表面材1と発熱体ユニット5と裏材6から成る本体ユニット、21は発熱体3の温度を制御する制御回路基板、9は制御回路基板上のスイッチ部品を操作する操作ツマミ、18は制御回路基板21、操作ツマミ9を内装した制御ケースユニット、19は制御ケースユニットを構成する上ケース、20は下ケース、13は本体ユニット7を挟みこんだ上ケース19と下ケース20を固定するためのビスaである。
【0003】
本体ユニット7は制御回路基板21を介して発熱体3に通電されることにより発熱体基材2、表面材1を通じて熱を放射するようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、発熱体3の温度を制御する制御回路基板21と操作ツマミ9を内装する制御ケースユニット18の上ケース19と下ケース20が表面材1と発熱体ユニット5と裏材6からなる本体ユニット7を挟み込むように配設されており、製品を組み立てる際には下ケース20に制御回路基板21と操作ツマミ9を取り付け、次に表面材1と発熱体ユニット5と裏材6からなる本体ユニット7をセットし、次に制御回路基板21の部品面側(面状発熱体を使用状態に設置したときの上面側)に発熱体3を電気的に接続固定し、上ケース19を下ケース20にセットし、ビスa13で下面側から固定する構成になっていた。
【0005】
そのため製品組立時において発熱体3と制御回路基板21を電気的に接続固定する作業は本体ユニット7の表面材1側が上面になるように設置して行い、その後、本体ユニット7と制御ケースユニット18を表裏反転してビスa13を上側から締めていた。
【0006】
従って、ビスa13を上側から締めるためだけに製品を表裏反転する必要があり、余分な工数と労力を必要とし、さらに反転させる際に表面材1が折れ曲がってしわにならないように注意を払わなければならないという課題を有していた。
【0007】
また、製品を表裏反転せずにビスa13を締めることも可能であるが、そのためには、制御ケースユニット18が上方に動かないように規制する治具とビスa13を下側から締めるための特別なビスセット治具やビス締め機が必要であった。
【0008】
また、本体ユニット7を制御ケースユニット18にセットして制御回路基板21と発熱体3を電気的に接続するときや、上ケース19と下ケース20をビスa13で固定する時に制御ケースユニット18が動きやすく作業性が悪いという課題を有していた。
【0009】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、制御回路基板の取り扱いを容易にし、組立作業性を向上させた面状採暖具の組立方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の面状採暖具の組立方法は、発熱体を内装した発熱体ユニット、この発熱体ユニットの表側、裏側に配置された表面材および裏材からなる本体ユニットと、前記発熱体の温度を制御する制御回路基板を内装し、かつ上ケースと下ケースで構成された制御ケースユニットとを有し、前記表面材が下に位置するように本体ユニットを裏返した状態で、発熱体ユニットに隣接させた制御ケースユニットの上ケースを表面材の裏側に貼付固定する第1工程と、仮固定手段を介して仮固定された制御ケースユニットの上、下ケースの前記仮固定を開放するとともに、この下ケースを持ち上げて上ケースから離反させ、同上ケース側に配置された制御回路基板に発熱体を電気的に接続する第2工程と、制御ケースユニットの上、下ケースを仮固定し、同下ケース側から通したビスを上ケースに締め付ける第3工程とからなるものである。
【0011】
これによって、製品を裏返した状態で組立を行うことが出来、制御回路基板と発熱体の電気的な接続の作業性がよくなり、さらに制御ケースユニットの上ケースと下ケースをビスで固定する際もそのまま、上側からビスを締めることで特殊な治具を必要とせず途中で製品を表裏反転させる必要もないので作業性が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の面状採暖具の組立方法は、発熱体を内装した発熱体ユニット、この発熱体ユニットの表側、裏側に配置された表面材および裏材からなる本体ユニットと、前記発熱体の温度を制御する制御回路基板を内装し、かつ上ケースと下ケースで構成された制御ケースユニットとを有し、前記表面材が下に位置するように本体ユニットを裏返した状態で、発熱体ユニットに隣接させた制御ケースユニットの上ケースを表面材の裏側に貼付固定する第1工程と、仮固定手段を介して仮固定された制御ケースユニットの上、下ケースの前記仮固定を開放するとともに、この下ケースを持ち上げて上ケースから離反させ、同上ケース側に配置された制御回路基板に発熱体を電気的に接続する第2工程と、制御ケースユニットの上、下ケースを仮固定し、同下ケース側から通したビスを上ケースに締め付ける第3工程とからなるものである。
【0013】
これによって、製品を裏返した状態で組立を行うことができ、制御回路基板と発熱体の電気的な接続の作業性がよくなり、さらに制御ケースユニットの上ケースと下ケースをビスで固定する際もそのまま、上側からビスを締めるだけでよい。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(実施例1)
図1は本発明の第1実施例における面状採暖具の制御ケースユニットと本体ユニットの組立構成図を示すものであり、図2は本発明の第1の実施例における面状採暖具の断面図、図3は部分断面斜視図を示すものであり、図4は本実施例における面状採暖具の制御ケースユニットの上ケース、下ケースの嵌合部の構成を示す断面図を示すものである。
【0016】
図1〜4において、2は発熱体3を配設した発熱体基材で小さな穴(図示せず)を有している。1は塩ビシート等からなる表面材、4は軟質樹脂材、5は発熱体3、発熱体基材2、軟質樹脂材4からなるヒータユニット、6はポリエチレン等の樹脂シートからなる裏材である。
【0017】
ここで、本体ユニット7は、発熱体基材2を表面材1の裏面に仮止した後、裏材6の上に散布した軟質樹脂材4の上方に配置し、金型で押圧成形し、軟質樹脂材4を発泡させて形成する。
【0018】
発泡時の発泡圧により発熱体基材2から表面材1側に前述の穴を通して軟質樹脂材4が滲み出して表面材1の裏面にソリッド状に付着し、発熱体ユニット5と表面材1と裏材6が一体的に接着されて本体ユニット7を構成している。
【0019】
なお、この時、本体ユニット7のコーナー部17に制御ケースユニット10を取り付けるための空間を確保すべく軟質樹脂材4がまわり込まないようにしている。
【0020】
10は制御ケースユニットで、上ケース11と下ケース12、制御回路基板8等から構成されている。
【0021】
上ケース11には制御回路基板8の部品面側が上ケース11の裏面と向き合うようにビスb16で取りつけられ、操作ツマミ9が内装されている。
【0022】
下ケース12にはマイカ等でできている遮熱シート14が内装されており、上ケース11の爪部11aと遮熱シート14が内装された下ケース12の貫通孔部12aで仮固定されて構成されている。
【0023】
なお、この制御ケースユニット10は、本体ユニットに取り付けるまでは単体として取り扱いが出来るようになっている。
【0024】
次に本体ユニット7と制御ケースユニット10を接続固定して組立てる製品組立方法について説明する。
【0025】
まず、本体ユニット7を裏向きの状態として、仮固定された制御ケースユニット10の上ケース11の表面に両面テープ15を貼付け、制御ケースユニット10を本体ユニット7の軟質樹脂材4がまわりこんでいないコーナー部17の表面材1の裏面に貼付け固定する。
【0026】
次に、上ケース11の爪部11aを指で押して下ケース12を外す。この際、爪部11aを指で押しやすいように下ケース12の貫通孔部12aの周囲は下ケース12の下面と段差を設けている。下ケース12を外した後、上ケース11に固定された制御回路基板8の箔面側(面上採暖具を使用状態に設置したときの下面側)に発熱体3を電気的に接続固定する。
【0027】
次いで、下ケース12を上ケース11にセットし、ビスa13で締めつけ固定する。
【0028】
以上のように構成された面状採暖具について、以下にその作用を説明する。
【0029】
まず、制御ケースユニット10と本体ユニット7を接続固定する場合、本体ユニット7を最初に裏向きにセットした後、表裏を反転することなく、すべての作業を上側から行なえるので作業性が向上する。
【0030】
また、制御ケースユニット10の上ケース11を表面材1の裏面側に両面テープ15で固定するので制御ケースユニット10が本体ユニット7から動くことがなく、制御回路基板8と発熱体ユニット5の発熱体3との電気的な接続固定を行う場合の作業性が向上することとなる。
【0031】
さらに、制御ケースユニット10内に制御回路基板8を内装固定した状態で保管或いは搬送ができるので制御基板回路8の取り扱いが楽になる。
【0032】
また、本体ユニット7の表面材1の裏面に貼り付けられた仮固定された制御ケースユニット10から下ケース12をはずす場合も上面側から爪部をはずせるので作業が行いやすい。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、本体ユニットと制御ケースユニットを一体に組立てる場合に本体ユニットを裏返した状態ですべての組立作業を上側から行えるので、従来のように組立作業の途中で表裏を反転させる必要が無く組立作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における面状採暖具の制御ケースユニットと本体ユニットの組立構成図
【図2】 本発明の実施例1における面状採暖具の部分断面図
【図3】 本発明の実施例1における面状採暖具の部分断面斜視図
【図4】 本発明の実施例1における面状採暖具の制御ケースユニットの勘合部構成断面図
【図5】 従来の面状採暖具の部分断面図
【図6】 従来の面状採暖具の部分断面斜視図
【符号の説明】
1 表面材
3 発熱体
5 発熱体ユニット
8 制御回路基板
10 制御ケースユニット
11 上ケース
11a 爪部(勘合部)
12 下ケース
12a 貫通孔部(勘合部)
Claims (1)
- 発熱体を内装した発熱体ユニット、この発熱体ユニットの表側、裏側に配置された表面材および裏材からなる本体ユニットと、前記発熱体の温度を制御する制御回路基板を内装し、かつ上ケースと下ケースで構成された制御ケースユニットとを有し、前記表面材が下に位置するように本体ユニットを裏返した状態で、発熱体ユニットに隣接させた制御ケースユニットの上ケースを表面材の裏側に貼付固定する第1工程と、仮固定手段を介して仮固定された制御ケースユニットの上、下ケースの前記仮固定を開放するとともに、この下ケースを持ち上げて上ケースから離反させ、同上ケース側に配置された制御回路基板に発熱体を電気的に接続する第2工程と、制御ケースユニットの上、下ケースを仮固定し、同下ケース側から通したビスを上ケースに締め付ける第3工程とからなる面状採暖具の組立方法。
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