JPS638073Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電子ソフトあんか，電気座布団等の可
とう性クツシヨン体中に発熱体を介在してなる可
とう性を有する電気採暖器具に関するものであ
る。

従来の電気採暖器具は第１図，第２図に示すよ
うに、１は布袋、２はクツシヨン体、３は安全装
置で、この安全装置３は温度ヒユーズ・サーモス
タツト等からなるものである。４は発熱体で、上
記安全装置３をその近傍に取付けたものである。
５は台板で、アルミニウム板のような熱伝導率の
よいものを用い、その一面に上記発熱体４及び安
全装置３の一部を密着固定したものである。６は
ケースで、金属等の十分な強度を有するものでな
り、発熱体４、安全装置３、電気接続部（図示せ
ず）等を覆い、台板５と共にカプセルを形成する
ものである。７は電源コード、８はブツシング
で、電源コード７はブツシング８を介してケース
６内に導入されている。９はシート状フイルム
で、ポリエステルフイルムのような柔軟性のある
熱良導性の高い部材からなるものである。１０は
放熱板で複数枚の金属箔を積層してなるものであ
り、前記シート状フイルム９で、この放熱板１０
を挾持し、台板５の他面に密着固定するものであ
る。上記放熱板１０等をクツシヨン体２で囲み布
袋１に納め採暖器具が構成されるものである。以
上のような構成でなるものであるが、この場合放
熱板１０の厚さが均一であり、発熱体４付近、す
なわち器体中央部と発熱体４より離れた器体周辺
部の温度差が大きく、採暖感が悪い欠点があつ
た。

本考案は上記欠点を除くためなされたものであ
り、放熱板の形状を発熱体に接する一面側を大き
くし、離れた他面側を小さく形成して、放熱板の
断面密度を発熱体近傍は密、周辺部は粗となるよ
うに設けたことにより、発熱体付近の器体中央部
と周辺部とは温度差を小さくすることができ、採
暖感の向上が計れる採暖器具を提供するものであ
る。

以下本考案の一実施例を図面により説明する。

実施例の構成は第３図に示す通りであるが、図
中１０の番号を付した個所以外は第１図、第２図
の同一番号部と共通部を示し、その説明を省略す
る。１０は放熱板で、複数枚の例えばアルミニウ
ム箔のような金属箔の積層体とし、発熱体４に接
する一面側を大きく、発熱体４より離れた他面側
を小さく形成して、放熱板１０の積層断面密度を
発熱体４近傍は密，周辺部は粗となるように設け
たものである。

上記構成からなる本実施例の作用について説明
する。

電源コード７より電源が投入されると発熱体４
で発生した熱は密部、粗部を有する放熱板１０に
伝導し採暖具全体を暖める。

又靭性を有するシート状フイルム９は使用時に
加えられる外力から放熱板１０を保護する。

通電の際問題になるのは採暖面の温度差である
が、発熱体４近傍の放熱板１０が密部で、周辺部
が粗部となつているので、従来の均一厚みとした
放熱板より外周部が昇温し易く、中央部との温度
差が小さくなる。

以上のように本考案によれば、放熱板の面積を
発熱体に接する側を大きく、発熱体より離れた側
は小さく形成し、放熱板の断面密度が発熱体近傍
は密，周辺部は粗となるように設けたことによ
り、発熱体付近の器体中央部と周辺部とは温度差
を小さくすることができ、採暖感が向上する効果
がある。

なお他の実施例を第４図で示す。第３図と異な
るのは放熱板１０を構成する金属箔の面積を発熱
体４と接する側を大きくし、離れるに従つて遂次
面積を小さくしたもので、断面密度が発熱体４近
傍の密から周辺部に除々に粗となるように設けた
点である。この実施例ではより温度差の小さいも
のとすることができ、よりよい採暖効果を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電気採暖器具の切欠斜視図、第
２図は同電気採暖器具の要部断面図、第３図は本
考案の一実施例を示す電気採暖器具の側断面図、
第４図は他の実施例を示す電気採暖器具の側断面
図である。 ４……発熱体、１０……放熱板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 布袋・クツシヨン体で囲まれたケースを取付け
   た台板の一面で、かつケース内に取付けた発熱体
   と、台板の他面にシート状フイルムを介し複数枚
   の金属箔からなる放熱板を設けてなる電気採暖器
   具において、前記放熱板１０の形状を発熱体４に
   接する一面側を大きく、離れた他面側を小さく形
   成して、放熱板１０の断面密度を発熱体４近傍は
   密、周辺部は粗となるように設けたことを特徴と
   する電気採暖器具。