JP4078154B2 - 電気掃除機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、吸い込まれるエアを旋回させてこのエア中に含まれる塵埃を分離捕集するようにした電気掃除機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の電気掃除機としては、例えば特開2002−223997号公報に開示されたような遠心分離式のものが知られている。
【0003】
この電気掃除機では、掃除機本体内の電動送風機の吸込負圧を遠心分離式の集塵カップ,集塵ホース,手元操作パイプ,延長管を介して吸込口体に作用させることにより、この吸込負圧で清掃面の塵埃をエアと共に吸込口体内に吸い込んで、この吸い込まれた塵埃を含むエアを延長管,手元操作パイプおよび集塵ホースを介して集塵カップに上部から周方向且つ下方に向けて流入させるようにしている。
【0004】
これにより、集塵カップ内には周方向で斜め下方に向かうエアの旋回流が形成され、エアに含まれる塵埃は遠心力で集塵カップの内周面に沿って旋回させられる。そして、この旋回流に含まれる塵埃は、集塵カップの内周面に沿って旋回しながら自重で下方に降下してエアから分離され、集塵カップの底部に堆積する。一方、塵埃が分離されたエアは、上方に反転して集塵カップの中央部を上方に流れた後、上端部のフィルタを透過して電気掃除機の吸込口(吸気口)に吸い込まれるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この様な従来の反転流式の集塵カップを備える電気掃除機では、塵埃を遠心分離するための旋回流の全てを反転させて電気掃除機側に吸い込ませるようにしているため、旋回流が反転する際のエネルギー損失が大きく、吸込効率が悪いものであった。
【0006】
このエネルギー損失による吸込効率を向上させるために、水平方向を軸線とする旋回流を発生させる分離室を設け、この分離室の下方に集塵部を設けた直進流式の遠心分離手段を備える電気掃除機が考えられている。
【0007】
この様な電気掃除機では、集塵部に集塵された塵埃の集塵量を多くして、集塵部の塵埃を捨てる頻度を減らすことが望まれている。
【0008】
そこで、この発明は、塵埃を空気から分離するための旋回流の全てを反転させることをなくして吸込効率の低下を小さくすることができ、しかも集塵部内の塵埃を圧縮できて集塵量を多くできる電気掃除機を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、この発明の電気掃除機は、一端部に設けられた吸込み口から流入される塵埃を含むエアを旋回流とする旋回流形成手段が設けられ、且つ、他端側中央に電動送風機の吸気口に連通する筒体側エア流出口が形成されていると共に、他端側の下部に塵流出口が形成された略水平な分離筒体を備えている。また、この電気掃除機は、前記分離筒体の下方に配設され且つ上壁に設けた塵流入口が前記塵流出口に連通させられたダストカップを備えている。そして、前記ダストカップは円筒状に形成され且つ中心線が上下方向に向けられていると共に、前記塵流出口及び前記塵流入口が前記ダストカップの内周面に沿う旋回流を形成可能な方向に向けられ、前記ダストカップの上壁の中央部側に前記吸気口に連通させたカップ側エア流出口が設けられている。
【0010】
【発明の実施の形態1】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[構成]
図1中符号1で示す電気掃除機が備える掃除機本体2は、下ケース2aと、この下ケース2aの前部に上方から着脱可能に取付けられた前部上ケース2bと、下ケース2aの後部に上方から固定的に取付けられた後部上ケース2cとを有している。この掃除機本体2は前後方向に長く形成されている。前部上ケース2bは掃除機本体2内を透視可能に透明又は半透明をなしている。
【0011】
下ケース2aには、その前部下側に位置してキャスター3が取付けられているとともに、後部両側に位置して夫々車輪4が取付けられている。これらキャスタ−3及び車輪4によって掃除機本体2は水平な姿勢で被掃除面上に支持され、この掃除機本体2は被掃除面上をキャスタ−3及び車輪4の回転を伴って移動可能である。下ケース2aの前壁にはカップ出し入れ口5が形成されている。
【0012】
掃除機本体2はその後壁6を底にして被載置面に立てて置く(縦置きと称する)ことができるように構成されている。そのために、本実施形態では、両車輪4の一部を掃除機本体2の後壁6より後方に突出させているとともに、後壁6の上部側に一以上例えば二つの載置凸部7(図1〜図3参照)を一体に突設している。これら凸部7の突出寸法は後壁6からの車輪4の突出寸法と略同じである。両車輪4及び両載置凸部7を被載置面に当接させることにより、掃除機本体2を格納する場合等安定した状態に縦置きできる。
【0013】
掃除機本体2の後端部例えば後壁6には排気部をなす排気孔8が形成されている。更に、掃除機本体2の後端部でかつ下部には、図示しないコード通孔が設けられている。この通孔を後述の電源コード16aが通ることにより、このコード16aを自動巻取りする際に電源コード16aのプラグが掃除機本体2の上方に跳ねあがることを抑制できる。
【0014】
掃除機本体2には、分離筒体11、電動送風機12、フィルター取付け部として使用されるフィルターケース13、フィルター14、ダストカップ(集塵容器)15、及びコードリール16等が収容されている。このフィルター14はフィルターケース13内に取り付けられている。
【0015】
これらの分離筒体11、フィルターケース13、及び電動送風機12はこの順に後方に向けて配設されている。また、ダストカップ15及びコードリール16は、この順に後方向に向けて配設されている。しかも、ダストカップ15は分離筒体11の下側に重なるように配置され、コードリール16は電動送風機12の下側に重なるように配置されている。
<分離筒体11>
図2及び図3に示すように分離筒体11は、この筒体11の軸方向一端側となる前端側部分をなす吸気部11aと、分離筒体11の軸方向他端側となる後端側部分をなす分離部11bとを連結して形成されている。即ち、この分離筒体11は、互いに連結され且つ中心軸線が互いに一致する前側の吸気部11aと後側の分離部11bを備えている。この分離筒体11は、中心軸線を略水平にした状態で掃除機本体2の前側上部内に配設されている。
【0016】
尚、吸気部11a及び分離部11bは、いずれも内部を透視可能な透明又は半透明の合成樹脂の成形品であり、それにより分離筒体11内での塵の分離状況などを視認できる。
(吸気部11a)
図1及び図4に示すように吸気部11aは、吸込み口(接続筒部)21と、この吸込み口21の下流側に一体に且つ同軸的に連続された内筒22と、この内筒22に形成された旋回流形成手段と、内筒22を同心的に囲んで設けられた外筒23とを有している。
【0017】
吸込み口21、内筒22、及び外筒23はいずれも円筒であり、外筒23の一端をなす前端は、端壁24によって吸込み口21と内筒22が繋がった部分に一体に接続されている。
【0018】
旋回流形成手段は、例えば内筒22の奥壁から吸込み口21に向けて略円錐状に隆起するように突設された隆起ガイド25と、このガイド25と対向して内筒22に開けられた通気口(気流の分離筒体11への第1のエア流入口)26と、この通気口26の一側から外筒23に向けて内筒22の接線方向に突出したガイド片27とで形成されている。気流の旋回を促進させるために隆起ガイド25の周面に渦巻き状の溝を設けるとよい。
【0019】
しかも、吸込み口21の前側部分は掃除機本体2の前方に突出されている。この部分には気流ガイド手段(全体図示略)の接続管9(図1参照)が着脱可能に接続されるようになっている。この気流ガイド手段は、可撓性を有した図示しない吸塵ホース(集塵ホース)、及びこの吸塵ホースの先端部の操作ハンドル部に着脱可能に接続される延長管(図示せず)を備え、延長管の先端には吸込み口体(図示せず)を接続して掃除に供される。
(分離部11b)
図1に示すように分離部11bは、内筒31と、外筒32と、気流出口33と、流出口34とを有している。
【0020】
内筒31及び外筒32はいずれも円筒であり、これら両筒31、32は、分離筒体11の他端部をなす後端部において端壁35で接続されている。この端壁35は内筒31及び外筒32と一体に成形されている。
【0021】
内筒31は両端が夫々開口された真直ぐな円筒体からなり、この内筒31の外径は前記内筒22の外径よりも小さい。内筒31の吸気部11a側の一端開口は気流入口31aとして使用され、この入口31aとは反対側の他端開口は気流出口(筒体側エア流出口)33となっている。
【0022】
外筒32は内筒31より長く形成されていて、その一端部となる前端開口部は前記外筒23の開口部に嵌合接続されている。この互いに接続された外筒23、32同士の内周面は、段差を形成することなく面一に連続されている。これら外筒23、32は分離筒体11の周壁として機能する。
【0023】
この外筒32の下部には、図1,図5に示したように気流出口33に寄せて外筒32の流出口(塵流出口)34が形成されている。この流出口34の奥の口縁34aは前記端壁35に面一的に連なっている。内筒31は、流出口34の吸込み口側の口縁である前縁34bより上流側に長く突出されている。この内筒31の気流入口31aは、内筒22に対してこの内筒22から下流側に離れて位置されている。
【0024】
尚、前記構成の分離筒体11の吸込み口21、各内筒22、31、各外筒23、32の中心線は、いずれも分離筒体11の中心軸線上に設けられている。
【0025】
この外筒32の前側下部には、内筒31の気流入口31a側に近接して外筒32のエア流入口32aが形成されている。
(電動送風機12)
電動送風機12は、電動機部12aと、この電動機部12aにより回転されるファンが内蔵されたファン部12bとを備えている。ファン部12bの正面中央部には吸気口41が開口されている。この電動送風機12は、図示しないファンを回転させることにより、吸気口41から空気を吸込み、この空気を電動機部12aの内部に通してから、この電動機部12aに設けられている図示しない流出口から排出させて、吸塵のための送風をするように形成されている。
【0026】
電動送風機12は分離筒体11の軸方向延長上に配置されている。つまり、本実施形態では、電動送風機12が、分離筒体11の後側に、この筒体11の気流出口33側に吸気口41を向けて配置されている。この場合、好ましい例として分離筒体11の中心軸線上に電動送風機12の中心軸線が略一致する横向き姿勢で、電動送風機12が配置されている。なお、図1中符号42はファン部12bの外周に嵌合させた防振ゴム、符号43は電動機部12aの後端の凸部12cに嵌合させた防振ゴムを夫々示しており、これらを介して下ケース2aと後部上ケース2bとの間に電動送風機12が防振的に支持されている。また、電動機部12aの周囲空間と前記排気孔8とは連通されている。従って、電動送風機12から排出された空気は排気孔8を通って掃除機本体2外に分散排出されるようになっている。
(フィルターケース13)
フィルターケース13は、分離筒体11と電動送風機12との間に挟設されることにより、分離筒体11の軸方向延長上に位置して、分離筒体11の真後ろで、且つ、電動送風機12の真ん前に配置されている。このフィルターケース13は、このケース13に対する気流の流入側となる前壁に入口45を有し、気流の流出側となる後壁に出口46を有している。入口45は気流出口33に直結して連通し、出口46は吸気口41に近接し対向している。
【0027】
フィルター14は、フィルターケース13より薄く形成されているとともに、枠14aを有している。フィルター14は、フィルターケース13内にその内部空間を例えば前後に2分して収容されている。そのため、このフィルター14によって気流出口33と吸気口41との間が仕切られている。
【0028】
フィルターケース13の例えば上側の壁には取外し可能な開閉板13aが設けられ、この開閉板13aにフィルター14の枠14aが固定されている。従って、前記前部上ケース2bを取外した状態で、開閉板13aとともにフィルター14をフィルターケース13に出し入れできる。この出し入れにより、フィルター14の交換又は洗浄による再生使用が可能である。
【0029】
以上のように掃除機本体2内には、分離筒体11、フィルター14付きのフィルターケース13、及び電動送風機12が、後述する気流の流れ方向に沿って順次内蔵されている。この配置では、分離筒体11の軸方向延長上、より具体的には分離筒体11の内筒31の軸方向延長上でかつ下流側に、フィルターケース13の入口45、フィルター14、フィルターケース13の出口46、及び電動送風機12の吸気口41が順次配置されている。
【0030】
図1に示すようにフィルターケース13の例えば底壁13bには塵排出口47が形成されている。塵排出口47は、フィルター14とフィルターケース13の入口45側の壁部との間のケース内空間に対向している。それにより、フィルター14の気流流入側の面である前面に付着した細かい塵を、塵排出口47を通して下方に排出できるようになっている。
(ダストカップ15)
上述したダストカップ(集塵容器)15は、カップ出し入れ口5を通して掃除機本体2の前側下部に着脱可能に収容されている。このダストカップ15は分離筒体11の真下に配置されている。
【0031】
また、ダストカップ15は、図3及び図4に示すように、平面形状が分離筒体11より幅が広く形成された円筒状の容器本体(筒体)53と、容器本体53の下部開口端を開閉する底蓋54と、底蓋54を開閉自在に容器本体53に取り付けているヒンジ(支持軸)55を有する。この底蓋54は、容器本体53の下端開口を閉成した状態では図示しないロック機構で容器本体53にロックされ、このロック機構によるロックを解除することで、ヒンジ55を中心に下方に回動して容器本体53の下端開口を開くようになっている。
【0032】
尚、ダストカップ15は、容器本体53の平面形状が円形に形成されている。このダストカップ15の容器本体53は軸線が上下方向(図では鉛直方向)に向けられている。
【0033】
このダストカップ15の容器本体53の上端には、図1,図5に示したように流入口(塵流入口)15aを形成した円弧状壁部(上壁)15bが設けられている。この円弧状壁部15bは、筒体11の下部外周面に近接していると共に、断面が筒体11の下部外周面に沿って円弧状に形成されている。
【0034】
しかも、流入口15aは、掃除機本体2の移動方向を前側としたときに、円弧状壁部15bの後縁部側に設けられている。また、この円弧状壁部15の中央部には、流入口15aの前側に位置してダストカップ15からのエア排気口(カップ側エア流出口)15cが形成されている。
【0035】
そして、掃除機本体2の所定位置にダストカップ15を挿入した時に、流入口15aが分離筒体11の外筒32に設けた流出口33の真下に配置されると共に、エア排気口15cが分離筒体11の外筒32に設けたエア流入口32aの真下に配置されるようになっている。しかも、このダストカップ15はその一部例えば後述の仕切り部53がフィルターケース13の下端部に当たることによって、掃除機本体2の所定位置に設けられる。
【0036】
図1中符号51は分離筒体11の下部とダストカップ15の円弧状壁部(上壁)15bの後縁部側との間に介装された環状のシール(シール部材)、符号51aは分離筒体11の下部とダストカップ15の円弧状壁部(上壁)15bの中央部との間に介装された環状のシール(シール部材)である。
【0037】
そして、シール51は、流入口(塵流入口)15a及び流出口(塵流出口)34の周縁に沿って分離筒体11の下部と円弧状壁部(上壁)15bの後縁部側との間に介装されて、流入口15a及び流出口34同士を互いに連通させると共に、この連通部分を大気に対して気密にシールしている。
【0038】
また、シール51aは、ダストカップ15のエア排気口15c及び分離筒体11のエア流入口32aの周縁に沿って分離筒体11の下部と円弧状壁部(上壁)15bの後縁部側との間に介装されて、エア排気口(カップ側エア流出口)15c及びエア流入口32a同士を互いに連通させると共に、この連通部分を大気に対して気密にシールしている。
【0039】
これにより、ダストカップ15の流出口(カップ側エア流出口)15cは、分離筒体11のエア流入口32a,内筒31,フィルター14等を介して電気掃除機12の吸気口41に連通している。
【0040】
尚、シール51,51aは、分離筒体11の外筒32に設けても良いし、ダストカップ15に設けても良い。また、シール51を外筒32に設けて,シール51aをダストカップ15に設けた構成としても良い。
【0041】
更に、掃除機本体2に対するダストカップ15の挿入方向前側には塵受け52が設けられている。つまり本実施形態では、ダストカップ15の後端部に塵受け52が設けられている。この塵受け52は、ダストカップ15の容器本体53と一体に成形されており、この容器本体53でダストカップ15と仕切られている。この塵受け52の開口は、掃除機本体2の所定位置にダストカップ15を挿入した時に塵排出口47の真下に対向され、従って、フィルター14から落とされる塵を塵受け52に溜めることができる。
(コードリール16)
このコードリール16は垂直軸回りに回転することにより、巻かれている電源コード16aを前記図示しないコード通孔を通って引出し可能であり、又、それに伴って巻締められる渦巻きばねの力で電源コード16aの自動巻取りが可能である。
[作用]
次に、この様な電気掃除機の作用を説明する。
電気掃除機1はその電動送風機12を運転することにより、図示しない吸込み口体及び気流ガイド手段を通して被掃除面の塵を空気とともに吸込み口21に吸込んで掃除できる。
【0042】
この分離筒体11の吸込み口21に吸込まれた空気は、その流入速度を利用して、流れを遮るように設けられている隆起ガイド25に沿って流れ方向を変えながら通気口26から流出し、更にガイド片27に沿って内筒22から外筒23の内周面に向けて斜め後方向に流れる。この空気は、矢印Bで示す様に外筒32の内周面に沿って流れる旋回流となる。
【0043】
この旋回流は、矢印Gで示した外筒32の内周面に近い外側旋回流(外側気流)と、矢印Cで示した外筒32の内周面から中心方向に離れた内側旋回流(内側気流)とに分かれる。
【0044】
この矢印Gで示した外筒32の内周面に近い気流には気流の旋回に伴う遠心力により重さがある程度以上の塵が含まれ、矢印Cで示した外筒32の内周面から中心方向に離れた気流には非常に軽い塵埃の一部が含まれることになる。
【0045】
そして、この旋回流中に含まれている重さがある程度以上の塵(塵埃の大半)は、矢印Gで示すように分離部11bの外筒32の内周面に沿って端壁35方向に旋回しながら流動する。
【0046】
吸い込まれた空気の一部である矢印G方向の旋回気流は、外筒32の流出口34及びダストカップ15の流入口15aを介してダストカップ15の周縁部内に周方向斜め下方に向けて高速で流入する。この流入した塵埃を含む気流(空気)は、ダストカップ15の内周面に沿って斜め下方に流れて旋回流(渦流)G1となる。この際、気流に含まれる塵埃は、ダストカップ15の底部に自重で落下すると共に、ダストカップ15内を下方に流れる旋回流により圧縮される。従って、ダストカップ15にエア排気口15cを設けずに単に塵埃のみをダストカップ15内に自重のみにより落下堆積させるようにした場合に比べて、綿埃等の塵埃を捕集堆積させる量が増加する。
【0047】
そして、旋回流は、ダストカップ15の中央側に向けて流れた後、ダストカップ15の中央部で底部の塵埃から分離されて、上方に向かう反転流となる。この反転流となった気流(空気)は、ダストカップ15のエア排気口15c及び分離筒体11のエア流入口32aから分離筒体11の外筒32内に流入する。この際、外筒32内に流入する気流は、内筒31の前端部近傍に流入して入口31aから内筒31内に下側から流入する。
【0048】
一方、分離用空隙Sの部分においては、上述の矢印Bで示した旋回流のうち分離用空隙Sに近い気流が外筒32の中心方向で且つ入口31a側に急速に収束して(流れて)強制渦(コア)を形成し、入口31aから内筒31内に流入する。この際、ダストカップ15からエア排気口15c及びエア流入口32aを介して外筒32内に流入する気流(空気)も強制渦と共に入口31aから内筒31内に流入して、内筒22内をその軸方向(矢印Cで示す)に気流出口33側に向けて流れる。尚、このようにダストカップ15の中央を内筒31の入口31aに近い部分で外筒32内に連通させることで、ダストカップ15内に塵埃を気流と共に流入させて旋回流とすることができるので、上述したように単に塵埃のみをダストカップ15内に自重のみにより落下堆積させるようにした場合に比べて、綿埃等の塵埃を捕集堆積させる量が増加する。
【0049】
そして、内筒31内を流れる気流は、図1中矢印Dで示すように気流出口33を通ってその真後ろのフィルターケース13に流入し、このケース13内のフィルター14を通過する。この際、フィルター14は、通過気流中に含まれる細塵を捕捉して、第2次塵分離を行う。フィルター14を通過した気流は、フィルターケース13の出口46からその真後ろの電動送風機12の吸気口41に吸込まれる。そして、この気流は図1中矢印Eで示すように電動送風機12内を流通した後、図1中矢印Fで示すようにこの送風機12の後部外周を通って掃除機本体2の排気口8から掃除機本体2の外部に放出される。
【0050】
この様に塵埃を分離するための旋回流Bのうち矢印Cで示される気流は前後方向に直進しつつ旋回するので、反転流を少なくでき、吸込効率が良好である。
(変形例1)
以上説明した実施例では、エア流入口32aを内筒31の入口31aに近い部分(分離用空隙Sに近い部分)で外筒32に設けて、ダストカップ15の中央のエア排気口15cを外筒32のエア流入口32aに連通させた構成としたが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。
【0051】
例えば図6,図7に示したように、互いに接続されて前後に延びるダクト部D1,D2を外筒23,32の外周下部にそれぞれ一体に設けて、エア排気口(ダストカップ側エア流出口)15cと外筒23内とを連通させる風路60をダクト部D1,D2内に形成した構成としても良い。
【0052】
この場合、風路60の外筒23への開口60aは、図7に示したようにガイド片27の下方に位置させる。また、風路60の側壁60bを開口60aの部分においてガイド片27の延びる方向と略同じ方向に向けることで、開口60aから外筒23への気流の流入方向は通気口26から流出する気流の方向と略一致させられるようになっている。
【0053】
尚、ガイド片27は通気口(吸込み口21からのエア流出口、即ち分離筒体11への第1のエア流入口)26は、分離筒体11の周方向に向けられている。しかも、このガイド片27を設けることにより、ガイド片27及び内筒22の下部は通気口26を形成する壁部26aを構成している。そして、この壁部26aと分離筒体11の外筒23との間には、カップ側エア流出口であるエア排気口15cに連通する第2のエア流入口26bが形成されている。
【0054】
これにより、風路60の開口60aから外筒23内の第2のエア流入口26bに流入する気流は、通気口26から分離筒体11の外筒23内に流入する気流に引っ張られて、通気口26から外筒23内に流出する気流と同じ方向の流となって合流する。そして、この合流した気流は外筒23内から外筒32内に向かう旋回流となる。
【0055】
従って、風路60の開口60aから外筒23内に流入する気流は、通気口26から流出して外筒23,32内を流れる旋回流を乱すことがない。この結果、上述した様に外筒32内の旋回流は、流出口34及び流入口15aを介してダストカップ15内に流入する際に乱れることなく、ダストカップ15の内周縁に沿っう斜め下方への旋回流になる。これにより、この旋回流に含まれる塵埃をダストカップ15の底部で良好に圧縮することができる。
【0056】
【発明の実施の形態2】
[構成]
図8〜図16は、この発明の実施の形態2を示したものである。この発明の実施の形態2は、発明の実施の形態1における分離筒体11及びダストカップ15の構成の他の例を示したものである。これ以外の構成は、発明の実施の形態1と同じであるので、発明の実施の形態1と同じ部分又は類似する部分には発明の実施の形態1で用いた符号と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0057】
この発明の電気掃除機は、図8に示したように、吸い込まれた塵埃を含むエア(空気)を旋回流としてエアと塵埃を一時的に分離する分離筒体61と、分離筒体61と電動送風機12との間に配設されて電動送風機12の吸込室62aを形成するケース62と、前後に略水平に延びる分離筒体61の下方に配設されたダストカップ63を有する。
<分離筒体61>
この分離筒体61は、一端に端壁61aを有する。また、この分離筒体61は、端壁61aに偏心して一体に設けられた筒状の吸込み口(接続筒部)64と、分離筒体61の他端開口部内に嵌着されたフィルタ65を有する。
(分離筒体61及び吸込み口64)
この吸込み口64は図8,図11〜図14に示したように分離筒体61内への開口(吸込み口64からのエア流出口、即ち分離筒体61への第1のエア流入口)64aを有し、この開口64aは分離筒体61の内周面の周方向に向けられている。しかも、分離筒体61の一端部内には、開口64aの端壁61a側端から分離筒体61の他端側に向けて略1ピッチ分だけ螺旋状に延びる螺旋状壁(ガイド壁)61bが一体に形成されている。この開口64aと螺旋状壁61bは、旋回流形成手段を構成している。
【0058】
この螺旋状壁61bと端壁61aとの間には風路66が形成されている(図8,図9,図16参照)。この風路66は図8,図9(a)に示したように空気の流入口66aを有し、この流入口66aは分離筒体61の一端部の下部に突設した筒部61e内に形成されている。この筒部61eは下端面が掃除機本体1の後部側に向かうに従って下方に傾斜している。そして、この下端面にはシール部材61cが取り付けられている。
【0059】
また、分離筒体61の外周面には、図10,図11(a),図12〜図14及び図16に示したように分離筒体61の一端から他端まで分離筒体61の軸線(中心線)と平行に延びるコ字状の風路形成部材67が取り付けられている。この風路形成部材67内には、一端が風路66に開口し且つ他端が開口する風路68が形成されている。
【0060】
更に、分離筒体61の他端部近傍の部分には、図11(a),図13(a)に示したように周方向に向かうに従って外周面からの突出量が徐々に大きくなる円弧状の膨出部69が形成されている。この膨出部69内には図11(a)に示したように周方向に向かうに従って分離筒体61の内周面からの深さが徐々に深くなるガイド溝70が形成されている。71はガイド溝70の端部の流出口(塵流出口)である。この流出口71は掃除機本体2の前後方向(ダストカップ63の掃除機本体2への挿入方向)に対して傾斜させられている。また、この流出口71の周縁部には図9(b),図11,図14に示したようにフランジ72が形成され、フランジ72にはシール部材73が固着されている。
(フィルタ65)
このフィルタ65は、図8に示したように端壁74a側が分離筒体61の他端部内に着脱可能に嵌合された筒体74と、螺旋状壁61bに向けて筒体74の端壁74aに突設された円錐状のフィルタ75を有する。このフィルタ(円錐状フィルタ)75は、図8,図15,図16に示したようにフィルタ枠76と、フィルタ枠76に取り付けられたネットフィルタ77を有する。このフィルタ枠76の基部内には端壁74aに形成した気流出口(筒体側エア流出口)74bが形成されている。
【0061】
このフィルタ枠76は、半球状で開口のない非フィルタ部としての先端部76aと、先端部76aから端壁74aに向けて延びる多数の支持枠部76bを有する。そして、この多数の支持枠部76b間にエア通路76cが形成されている。そして、このエア通路76cがネットフィルタ77により覆われている。尚、ネットフィルタ77の外表面は硬質で滑らかに形成されている。このネットフィルタ77としては、非常に細い金属線を編んで金網状に形成することにより表面を硬質且つ滑らかに形成した金属製フィルタでも良いし、非常に細い樹脂繊維からなる網状フィルタに金属を蒸着させて表面を硬質且つ滑らかに形成した樹脂製フィルタでも良い。
【0062】
また、筒体74の端壁74a側端部に設けられたフィルタ支持用の凸部78と、筒体74内に嵌着されたフィルタ79を有する。このフィルタ79は凸部78に当接していて、このフィルタ79と端壁74aとの間には空間80が形成されている。
(吸込室形成用のケース62)
また、掃除機本体2内には電動送風機12の前側に位置して吸込室形成用のケース62が取り付けられている。このケース62は図8,図16に示したように端壁62a,62bを有し、端壁62aには分離筒体61側に突出する大径筒部62cが形成され、端壁62bにはケース62内に突出する小径筒部62dが形成されている。更に、大径筒部62cには半径方向外方に突出する膨出部81が形成され、小径筒部62dには膨出部81に対応して切欠風路82が形成されている。
【0063】
そして、大径筒部62cには分離筒体61の他端部が着脱可能に嵌合され、膨出部80には分離筒体61の風路形成部材67が着脱可能に嵌合されている。この際、小径筒部62cがフィルタ79に当接して、小径筒部68c内に電動送風機12の吸込室83が形成されている。
<ダストカップ63>
また、ダストカップ(集塵容器)63は、図8に示したように平面形状が円形で筒状の容器本体(筒体)84と、容器本体84の側部に取り付けられた把手85と、容器本体84の下端開口を開閉可能に閉成している底蓋86と、底蓋86を容器本体84に把手85とは反対側において開閉可能に取り付けているヒンジ87を有する。尚、底蓋86は図示しないロック手段で容器本体84に保持されている。
【0064】
この容器本体84は上壁88を有し、上壁88の周縁部側には一周する螺旋状壁部88aが形成されている(図8〜図14参照)。そして、螺旋状壁部88aの開始点と終点との間には気流の流入口(塵流入口)88bが形成されている。この流入口88bは、図9(b)に示すように掃除機本体2の前後方向に対して傾斜している。しかも、このダストカップ63をカップ出し入れ口5から掃除機本体2内に挿入することで、流入口88bは傾斜する流出口71のフランジ72に固着したシール部材73に気密に係合するようになっている。そして、流入口88bはシール部材73に係合することにより流出口71に連通する様になっている。
【0065】
更に、上壁88の中央部(即ち螺旋状壁部88aの内周縁)には、ダストカップ63内に突出する内筒89が一体に形成されている。この内筒89内にはネットフィルタ90が取り付けられている。また、上壁88には内筒89に連通する接続筒部91が一体に形成され、接続筒部91の上部開口端は掃除機本体2の後方に向かうに従って下方に傾斜させられている。
【0066】
しかも、ダストカップ63をカップ出し入れ口5から掃除機本体2内に挿入することで、接続筒部91の上部開口端は分離筒体61の筒部61eに設けたシール部材61cに気密に当接係合している。これにより、接続筒部91内の流出口(カップ側エア流出口)91aが筒部61e内の流入口66aに連通している。[作用]
次に、この様な構成の電気掃除機の作用を説明する。
【0067】
電気掃除機1はその電動送風機12を運転することにより、図示しない吸込み口体及び気流ガイド手段を通して被清掃面の塵を空気とともに吸込み口64に吸込んで掃除できる。
【0068】
この分離筒体11の吸込み口64に吸い込まれた塵埃を含む気流(空気)は、吸込み口64の開口64aから分離筒体61内に周方向に向けて流入する。この際、気流は、螺旋状壁61bに沿って流れてフィルタ65に向かう旋回流(渦流)となる。
【0069】
この気流に含まれる塵埃は、旋回流により生じる遠心力によって重いもの程分離筒体61の内周面に近い側を流れ、軽いもの程分離筒体61の中心側を流れる。
【0070】
そして、この気流のうち分離筒体61の中心側を流れる気流は、直進しながら円錐状のフィルタ75のネットフィルタ77を透過して、フィルタ枠76内に流入する。この際、気流に含まれる塵埃の一部がネットフィルタ77の外面に捕捉される。また、気流に含まれる塵埃が円錐状のフィルタ75のフィルタ枠76の先端部76aに衝突しても、この先端部76aは半球状に形成されているので、気流及び気流に含まれる塵埃をネットフィルタ77の外面に沿う方向に案内し、この先端部76aに塵埃が溜まるようなことが未然に防止される。特に、小さく軽い紙片等が先端部76aに引っかかって溜まるようなことが未然に防止される。
【0071】
このフィルタ75のネットフィルタ77を透過した気流は、一部がフィルタ79の中心側を透過して吸込室83内に流入し、残りが空間80内に流入した後フィルタ79を透過して吸込室83内に流入する。この吸込室83に流入した気流は電動送風機12の吸気口41に吸込まれる。
【0072】
一方、分離筒体61の内周面に沿って流れる旋回流は、円錐状のフィルタ75の周囲を流れながらネットフィルタ77の外面に捕捉された塵埃を巻き込んで剥離しながら旋回した後、ガイド溝70内に流入して、ガイド溝70の流出口71及び流入口88bからダストカップ63内に流入する。この際、大きな塵埃(ゴミ)はネットフィルタ75ではじかれてガイド溝70の流出口71及び流入口88bからダストカップ63内に流入する。
【0073】
このダストカップ63内に流入した塵埃を含む気流は、容器本体84と内筒89と間を容器本体84の内周面に沿う流れに変換されて、容器本体84内を螺旋状壁88aの作用により旋回しながら降下させられる矢印G1で示した旋回流となる。
【0074】
この気流の旋回に伴い、気流に含まれる塵埃が気流から分離されて容器本体84の底部である底蓋86上に堆積させられると共に、綿埃のような塵埃はこの降下する旋回流により圧縮されながら底部側で旋回させられることになる。また、この気流の中心側のものは塵埃から分離されて上昇した後、内筒89内のネットフィルタ90を透過する。この際、微細な塵埃はネットフィルタ90で捕捉されることになる。
【0075】
また、ネットフィルタ90を透過した気流は、接続筒部91内の流出口91a,筒部61e内の流入口66aを介して吸込風路66内に流入した後、風路形成部材67内の風路66及び切欠風路82を介して吸込室83に流入する。この切欠風路82から吸込室83に流入した気流は、フィルタ75及びフィルタ79を透過する気流と合流して、電動送風機12の吸気口41に吸込まれる。そして、この合流した気流は図1中矢印Eで示すように電動送風機12内を流通した後、図1中矢印Fで示すようにこの送風機12の後部外周を通って掃除機本体2の排気口8から掃除機本体2の外部に放出される。
【0076】
尚、風路66に案内される気流は空間80内に流入させるようにすることもできる。実際には、この空間80内に風路66からの気流を案内させることにより、より微細な塵埃が含まれる場合、この微細な塵埃をフィルタ79で捕捉できる。
(変形例)
また、発明の実施の形態1,2の構成を組み合わせて図17の様に構成することもできる。
【0077】
この図17では、発明の実施の形態2の分離筒体61、旋回流形成手段である吸込み口64,エア流出口64a,螺旋状壁61b等の構成、フィルタ65等を発明の実施の形態1に適用した構成としている。尚、フィルタ65を透過する気流の流は発明の実施の形態2と同じである。
【0078】
この構成でも、発明の実施の形態2と同様に円錐状のフィルタ75のネットフィルタ77に捕捉される塵埃がフィルタ75の周囲を流れる旋回流により剥離されて、この剥離された塵埃が旋回流と共にダストカップ63に代えたダストカップ15内に流入口15aを介して流入する。
【0079】
そして、この旋回流がダストカップ15内で周方向及び下方に向かう際に、旋回流の中の塵埃が遠心力及び自重によりダストカップ15の周面に沿って旋回しながら降下する。この旋回に伴って塵埃とエアが分離され、分離されたエアはダストカップ15の中央を上昇してエア排気口(エア流出口)15c及び分離筒体61の下部のエア流入口61dを介して分離筒体61内に流入する。この流入した気流は、一部が分離筒体61内の旋回流に合流し、残りがフィルタ65を透過する。
【0080】
以上説明したように、この発明の実施の電気掃除機は、一端部に設けられた吸込み口64から流入される塵埃を含むエアを旋回流とする旋回流形成手段(通気口26,ガイド片27,開口64a,螺旋状壁61b)が設けられ、且つ、他端側中央に電動送風機12の吸気口41に連通する筒体側エア流出口(気流出口33,74b)が形成されていると共に、他端側の下部に塵流出口(流出口34,71)が形成された中心軸線が略水平な分離筒体(11,61)を有する。また、この電気掃除機は、前記分離筒体(11,61)の下方に配設され且つ上壁(円弧状壁部15b,上壁88)に設けた塵流入口(流入口15a,88b)が前記塵流出口に連通させられたダストカップ(15,63)を備えている。しかも、この電気掃除機の前記ダストカップ(15,63)は円筒状に形成され且つ中心線が上下方向に向けられている。さらに、前記塵流出口(流出口34,71)及び前記塵流入口(流入口15a、88b)が前記ダストカップ(15,63)の内周面に沿う旋回流を形成可能な方向に向けられ、前記ダストカップ(15,63)の上壁(円弧状壁部15b,上壁88)の中央部側に前記吸気口41に連通させたカップ側エア流出口(エア排気口15c,流出口91a)が設けられている。
【0081】
この構成によれば、吸い込んだ空気の一部でダストカップ(15,63)内に旋回流を形成することで、吸込性能の損失を最低限にしたサイクロンを構成しながら、ダストカップ(15,63)に効率よくゴミを捕集できる。即ち、ダストカップ(15,63)内に形成される旋回流で綿埃等の塵埃を圧縮して、塵埃(ゴミ)の捕集量を多くできる。
【0082】
また、この発明の実施の形態の電気掃除機の前記旋回流形成手段は、前記塵埃を含むエアを前記分離筒体の周方向に向けて流入させるために前記分離筒体61の一端部内に周方向に向けて開口させられたエア流入口(吸込み口64の開口64a)と、前記エア流入口(吸込み口64の開口64a)から前記分離筒体61内に周方向に向けて流入するエアを前記分離筒体61の他端部側に向かう旋回流に指向させるガイド壁(螺旋状壁61b)を備えている。
【0083】
この構成によれば、分離筒体61内に流入する塵埃を含むエアを効果的に旋回流とすることができる。
【0084】
更に、この発明の実施の形態の前記旋回流形成手段は、前記塵埃を含むエアを前記分離筒体11の周方向に向けて流入させるために前記分離筒体11の一端部内に周方向に向けて開口させられた第1のエア流入口(通気口26)と、前記カップ側エア流出口(気流出口33)に連通し且つ前記第1のエア流入口(通気口26)と同方向に向けて前記第1のエア流入口(通気口26)を形成する壁部26aと分離筒体11との間に形成された第2のエア流入口26bを備えている。
【0085】
この構成によれば、第1のエア流入口(通気口26)から分離筒体11内に流入して形成される旋回流の流れを阻害することなく、ダストカップ15内に旋回流を形成した後のエア(気流)を分離筒体11内の旋回流形成に利用できる。
【0086】
また、カップ側エア流出口(流出口91a)は前記筒体側エア流出口(気流出口74b)を迂回する前記分離筒体(61)の外周面に形成された風路(流入口66a,風路66,68)を介して前記電動送風機の吸気口41に連通させられている。
【0087】
この構成によれば、分離筒体61内の旋回流を阻害することなくダストカップ63内に旋回流を効果的に形成することができる。
【0088】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成したので、塵埃を空気から分離するための旋回流の全てを反転させることをなくして吸込効率の低下を小さくすることができると共に、集塵部内の塵埃を圧縮できて集塵量を多くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる電気掃除機の掃除機本体の断面図である。
【図2】図1に示した掃除機本体を部分的に破断して示した側面図である。
【図3】図2に示した掃除機本体の水平断面図である。
【図4】図1のA1−A1線に沿う通気口の部分における半断面図である。
【図5】図1のA2−A2線に沿う断面図である。
【図6】この発明の電気掃除機の変形例を示す断面図である。
【図7】図6のA3−A3線に沿う断面図である。
【図8】この発明の実施の形態2の掃除機本体の断面図である。
【図9】(a)は図8の要部拡大断面図、(b)は図11(a)の接続部の断面図である。
【図10】図8のダストカップ及び分離筒体をダストカップの底蓋を取り外して見た斜視図である。
【図11】(a)は図8の分離筒体からダストカップへ気流を案内する部分における断面図、(b)は(a)の流出口71を右から見た説明図である
【図12】図10のダストカップ及び分離筒体を他の角度から見た斜視図である。
【図13】図12のダストカップ及び分離筒体の平面図である。
【図14】(a)は図12のダストカップ及び分離筒体を別の角度から見た斜視図、(b)は吸込み口の部分における水平断面図である。
【図15】(a)は図8のフィルタの斜視図、(b)は(a)のフィルタの正面図、(c)は(b)のA4−A4線に沿う断面図である。
【図16】(a)は図8のA5−A5線に沿う断面図、(b)は(a)のA6−A6線に沿う断面図である。
【図17】この発明の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・電気掃除機
2・・・掃除機本体
11・・・分離筒体
12・・・電動送風機
14・・・吸気口
15・・・ダストカップ
15a・・・流入口(塵流入口)
15b・・・円弧状壁部(上壁)
15c・・・エア排気口(カップ側エア流出口)
26・・・通気口(第1のエア流入口、旋回流形成手段の一部)
26a・・・壁部
26b・・・第2のエア流入口
27・・・ガイド片(旋回流形成手段の一部)
33・・・気流出口(筒体側エア流出口)
34・・・流出口(塵流出口)
61・・・分離等体
61b・・・螺旋状壁(旋回流形成手段の一部、ガイド壁)
63・・・ダストカップ
64a・・・開口(第1のエア流入口、旋回流形成手段の一部)
66・・・風路
66a・・・流入口(風路)
68・・・風路
71・・・流出口(塵流出口)
74b・・・気流出口(筒体側エア流出口)
88・・・上壁
88b・・・流入口(塵流入口)
91a・・・流出口(カップ側エア流出口)
91a・・・流出口(カップ側エア流出口)
Claims (4)
- 一端部に設けられた吸込み口から流入される塵埃を含むエアを旋回流とする旋回流形成手段が設けられ、且つ、他端側中央に電動送風機の吸気口に連通する筒体側エア流出口が形成されていると共に、他端側の下部に塵流出口が形成された中心軸線が略水平な分離筒体と、
前記分離筒体の下方に配設され且つ上壁に設けた塵流入口が前記塵流出口に連通させられたダストカップを備える電気掃除機であって、
前記ダストカップは円筒状に形成され且つ中心線が上下方向に向けられていると共に、前記塵流出口及び前記塵流入口が前記ダストカップの内周面に沿う旋回流を形成可能な方向に向けられ、前記ダストカップの上壁の中央部側に前記吸気口に連通させたカップ側エア流出口が設けられていることを特徴とする電気掃除機。 - 請求項1に記載の電気掃除機において、前記旋回流形成手段は、前記塵埃を含むエアを前記分離筒体の周方向に向けて流入させるために前記分離筒体の一端部内に周方向に向けて開口させられたエア流入口と、前記エア流入口から前記分離筒体内に周方向に向けて流入するエアを前記分離筒体の他端部側に向かう旋回流に指向させるガイド壁を備えていることを特徴とする電気掃除機。
- 請求項1に記載の電気掃除機において、前記旋回流形成手段は、前記塵埃を含むエアを前記分離筒体の周方向に向けて流入させるために前記分離筒体の一端部内に周方向に向けて開口させられた第1のエア流入口と、前記カップ側エア流出口に連通し且つ前記第1のエア流入口と同方向に向けて前記第1のエア流入口を形成する壁部と分離筒体との間に形成された第2のエア流入口を備えることを特徴とする電気掃除機。
- 請求項1又は2に記載の電気掃除機において、前記カップ側エア流出口は前記筒体側エア流出口を迂回する前記分離筒体の外周面に形成された風路を介して前記電動送風機の吸気口に連通させられていることを特徴とする電気掃除機。
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