JP4076104B2 - スチールコードおよび空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

スチールコードおよび空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スチールコードおよび該スチールコードで補強された空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
小型TBRやLSRなどのオールスチールラジアルタイヤは、基本的には軽量であることが重要なポイントであり、そのボディープライに用いられるスチールコードは可能な限り軽量化を図ったコードが使われている。かかる軽量化の一手段として、細いフィラメントを用いたコードが採用されている。しかし、その一方で、ボディープライは圧力容器としての内圧保持が第1義的に要求される。そのため、コードの強力を確保する観点から、一定量以上のコードを使用しなければならない宿命をもつ。また、このボディープライのコードは、フレッティング疲労によって使用と共に強力が低下していくという事実がある。特に小型タイヤにおいては、タイヤ外形が小さいため、スチールコードが撓んだ時の曲率半径が非常に小さく、結果として大きな曲げ歪みを受けることになり、フレッティング疲労による損傷が激しく、フィラメント直径が小さいことと関連して強力保持の低下も大きい。
【0003】
このことから、スチールタイヤのボディープライス用チールコードを初めとして、動的入力を繰り返し受けるゴム物品の補強用に使用されるスチールコードにおいては、強力の保持性を向上させることが、重要なひとつのポイントとなる。
【0004】
中でも巻き付けワイヤ(ラッピングフィラメント)を持つコードにおいては、このワイヤとコードを構成する外層フィラメントとのフレッティング疲労による損傷が支配的であることから、巻き付けワイヤと外層フィラメントとの関係の適正な設計が必要不可欠である。
【0005】
他方、上述のコード強力の保持とは別に、ボディープライの必要な重要耐久特性の一つとして水分環境下でのコードの腐食疲労に基づく破壊特性、即ち、高温多湿の使用条件においての耐コード折れ性能(以下「耐CBU性」と称する)確保の視点も重要である。この耐CBU性は、必ずしもフレッティング摩滅の大きさとは対応せず、むしろ一時的なフレッティング損傷の後にその部分が新たに摩滅することなく腐食のみが進行するような場合に、より激しいことも判明している。従って、腐食環境下で使用される可能性の高いタイヤ等のボディープライ用コードに要求される耐フレッティング性としては、単にフレッティングが少なければよいという訳でなく、適切なフレッティング範囲が存在するであろうことが推測できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
空気入りラジアルタイヤのボディープライに用いられるスチールコードには、上述のように強力向上と軽量化に加えて高温多湿条件下での耐腐食疲労性に優れた特性を付与することが重要となり、強力向上と軽量化の観点からコードを構成するコアフィラメントやシースフィラメントのピッチを長くすることが望まれる。しかしながら、その様なピッチを長くしたコードにおいては、巻き付けワイヤとの接触角が小さくなり、コードを構成する外層フィラメントと巻き付けワイヤとの相対的動きが大きくなって、フレッティングによる損傷がより大きくなることが容易に推察される。これを解決する一手段として、巻き付けワイヤのピッチをより短くすることが考えられるが、これは結果的に使用巻き付けワイヤ量が増加することになり、問題の解決に至らない。
【0007】
また、耐腐食疲労性向上の一手段としては、コード巻き付けワイヤによるフレッティング痕を広く(相対動きを大きく)することで、常に腐食部分を摩滅させてしまうことによって、腐食の進行を抑制することが可能であると推察されるが、実際にはコード強力保持との兼ね合いが難しいことが予測され、実現には至っていない。
【0008】
そこで、本発明の目的は、スチールコードを空気入りラジアルタイヤの補強用として用いたときに、フレッティング疲労(損傷)に基づくコード強力の低下が抑制され、タイヤケース強度の保持性が向上することと、フレッティング損傷端を起点とした腐食疲労に基づく耐CBU性が向上することとの両立を可能にした空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0009】
また、本発明の別の目的は、巻き付けワイヤ量をこれまでと同等もしくは減少させながらコードを構成するフィラメントのピッチを長くすることでコードの軽量化と強度向上を図ることのできるスチールコードを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明者らはスチールコードのフレッティング疲労による損傷について、中でもコード外層のスチールフィラメントと巻き付けワイヤとの相互作用について実験と考察を加える中で、これら両者のフレッティングによる損傷は両者間の押し付け圧力と相互移動量の双方によって支配され、タイヤの入力の大きさ、コードの直径、コード構造(1層、2層、3層のいずれなのか、各層のピッチ構成等)や巻き付けワイヤの締め付け圧力によって夫々異なることを見出した。単純には両者のどちらに支配されるかは一義的には決められないが、もしフィラメント間の相互移動が完全になければフレッティングによる損傷は起こらないはずである。即ち、圧縮だけではフィラメントはつぶれるだけで、摩滅しないはずである。かかる視点から適正な領域の存在の可能性を具体的に検討したところ、巻き付けワイヤのテンションを、巻き付けワイヤとコード外層フィラメントとの相互作用、中でも相互移動量を極力小さくする方向で抑制することで、フレッティング疲労に基づく損傷が抑制でき、コードの強力低下が抑えられることを見出した。
【0011】
また一方で、現実的にはフィラメント間の相互移動を完全になくすことはできず、相対移動量を抑制すると、フレッティングによる損傷端から先行破断が進行し易くなることも確認された。
【0012】
そこで本発明者は、かかる知見を前提にコードのピッチを長くしたときの巻き付けワイヤのテンションコントロールを、「エラスティシティー」という概念を導入してその範囲を極めて制限された範囲内に限定することで、フレッティングによる損傷に基づく強力保持性と耐腐食疲労性の両立化に成功し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は下記の通りである。
【0013】
(1)フィラメントn本(n=1〜4)からなるコアのまわりに少なくとも1層のシースが形成され、該シース外周面に巻き付けワイヤが巻き付けられた層撚り構造のスチールコードにおいて、前記スチールコードのエラスティシティーが50〜75%であることを特徴とするスチールコードである。
【0014】
(2)前記スチールコードにおいて、前記コアのまわりに形成されたシースが1層で、かつ該シースがm本(m=n+(2〜6))のフィラメントからなる、n+m構造の2層撚り構造であるスチールコードである。
【0015】
(3)前記スチールコードにおいて、コアフィラメントの巻き付けピッチが5.0〜7.0mm、シースフィラメントの巻き付けピッチが12.0〜14.0mm、巻き付けワイヤの巻き付けピッチが3.5〜5.0mmであるスチールコードである。
【0016】
(4)前記スチールコードにおいて、各層のフィラメントの引張り強さが3000〜4800N/mmであるスチールコードである。
【0017】
(5)前記スチールコードにおいて、各層のフィラメントの線径が0.1〜0.25mmであるスチールコードである。
【0018】
(6)空気入りタイヤの補強素子として前記スチールコードのいずれかを用いたことを特徴とする空気入りタイヤである。
【0019】
(7)前記スチールコードのいずれかをカーカスプライに適用したことを特徴とする空気入りタイヤである。
【0020】
なお、本発明において用いた「エラスティシティー」とは、以下の定義に従うものとする。
スチールコードを直径20cmの円をなすように自由状態で1周周回した後、コードが交差した点Pと円の中心を挟んで対称の位置の点Pを、点Pに当接するように円を同一面内でつぶし、その直後に点Pを解放したときに、点Pと点Pの間の距離の変化率((解放した後の距離L/初めの距離L)×100)(%)をエラスティシティーと定義する。これは、巻き付けワイヤのコードの締め付け程度の指標となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき具体的に説明する。
本発明においては、小型TBRやLSRなどのオールスチールラジアルタイヤに適用され得る、フィラメントn本(n=1〜4)からなるコアのまわりに少なくとも1層のシースが形成され、該シース外周面に巻き付けワイヤが巻き付けられた層撚り構造のスチールコードを対象とし、該スチールコードのエラスティシティーを50〜75%の範囲内とする。
【0022】
エラスティシティーは、コードの最も本質的役割であるコード強力保持と耐CBU性の発現に効果的に関与する。このエラスティシティーのコントロールには、コアピッチ長、シースピッチ長、スパイラル間隔、スパイラル巻き付け時テンション等があげられるが、コードの軽量化や初期コード強力に独立に制御できるのは巻き付けワイヤのテンションのみである。
【0023】
巻き付けワイヤをコードに巻き付ける際のテンションとしては、巻き出し時とフライヤーでの巻き取り時の2種類存在するが、このいずれもがエラスティシティーに影響する。
【0024】
そこで本発明者は、現実に使用されているLSRや小型TBRの補強用の2層構造スチールコードについて、コア/シース/スパイラルピッチ間隔と前記2種類の巻き付けテンションの相互の関係を把握するなかで、コード強力保持と耐腐食疲労性への影響を検討したところ、強力保持性を最大限に引き出すことができ、かつ耐腐食疲労性の向上に基づく耐CBU性の向上、維持を可能とすることに成功した。
【0025】
即ち、エラスティシティーが50〜75%、好ましくは55〜70%にすることでコード強力保持に寄与せしめると同時に、耐CBU性の維持、向上を図ることができることが見出された。
【0026】
本発明の好適スチールコードにおいては、前記コアのまわりに形成されたシースが1層で、かつ該シースがm本(m=n+(2〜6))のフィラメントからなる、n+m構造の2層撚り構造であり、より好ましくはフィラメント3本からなるコアのまわりに、フィラメント9本からなるシースを配置した2層撚り構造のスチールコードで、シース隣接フィラメント間にほとんど隙間を持たない構造である。
【0027】
また、本発明のスチールコードにおいては、コアフィラメントの巻き付けピッチが、好ましくは5.0〜7.0mm、より好ましくは6.5mm、シースフィラメントの巻き付けピッチが、好ましくは12.0〜14.0mm、より好ましくは12.5mm、巻き付けワイヤの巻き付けピッチが3.5〜5.0mmである。各ピッチが夫々の下限よりも小さいと軽量化効果が少なく、一方、上限を超えるとエラスティシティーを本発明で規定する範囲にコントロールすることができなくなる。
【0028】
さらに、各層のフィラメントの引張り強さは、好ましくは3000〜4800N/mmである。この値が3000N/mm未満では使用コード量が増加し、軽量化できず、一方、4800N/mmを超えると鋼線の製造が困難となる。
【0029】
さらにまた、各層のフィラメントの線径は、好ましくは0.1〜0.25mm、より好ましくは0.15mm〜0.2mmであるスチールコードである。この線径が0.1mm未満では鋼線製造効率が悪く、一方、0.25mmを超えるとランフラット走行時の耐コード破断性が悪化する。尚、巻き付けワイヤーの線形は0.1〜0.15mmの範囲が好ましい。
【0030】
本発明のスチールコードにおける巻き付けワイヤとコードの撚り方向との関係については、巻き付け(ラッピング)の役割を効果的に果たす意味で巻き付けワイヤと内層コードの最外層とは異方向であることが望ましいが、コアフィラメントとシースフィラメントの撚り方向は強力保持の観点から同一方向とすることがが望ましい。
【0031】
次に、本発明の空気入りラジアルタイヤは、補強素子として前記スチールコードを使用したものであり、好ましくはカーカスプライに適用したものである。これにより、本発明の空気入りラジアルタイヤについては、タイヤケース強度の保持性と耐CBU性との両立が可能となる。尚、本発明の空気入りタイヤにおいては、ボディープライ材以外の材質および構造は慣用に従うものとする。
【0032】
【実施例】
次に、本発明を実施例および比較例に基づき具体的に説明する。本実施例では、小型TBRの汎用プライ材およびLTRのプライ材に用いられる(3+9)×0.175(mm)+1×0.15(mm)構造を例に、以下その効果を具体的に示す。
本発明に基づき作製した各種スチールコードおよび比較のために作製したスチールコードの構造、材質、撚りピッチ、エラスティシティー、コード強力、コード強力の保持率を下記の表1、表2に示す。尚、エラスティシティーの調整は、巻き付けワイヤの巻き出しテンションとフライヤーのテンションとをコントロールすることによって行った。
【0033】
下記の表1には(3+9+1)2層撚り構造でハイテンサイル鋼材(HT)の例を、また表2には(3+9+1)2層撚り構造で超高強力鋼材(UHT)の例として380kg/mmおよび420kg/mmの抗張力を有するフィラメント材の例を夫々示す。
【0034】
試作した各種コードをサイズ245/70R19.5の、カーカスプライ1枚からなるカーカスを有する小型TBRのカーカスプライに適用した。打込み数は比較例1のタイヤを100として指数にて表示した(数値が大なる程打込み数が大である)。
【0035】
これら試作タイヤについて新品時のコード重量、新品時および5万km走行後のカーカスプライコードのケース強度、並びに走行後の耐腐食疲労性を評価した。尚、ケース強度については、新品時を100として夫々走行後を指数にて表示した(数値が大なる程結果が良好である)。また、耐腐食疲労性(疲労限界歪)はフィラメントの表面歪として次式、
Figure 0004076104
(式中、dはフィラメント直径、Rは曲げ疲労時の曲率半径)で表示した。値が大きい程、結果が良好である。得られた結果を下記の表1および表2に併記する。
【0036】
図1は、レギュラー鋼材を用いたときの全ての比較例および実施例の試作コードを基にしたエラスティシティーと強力保持率(%)との関係を示す。また、図2は、同様の試作コードを基にしたエラスティシティーと疲労限界歪(耐腐食疲労性)との関係を示す。
【0037】
【表1】
Figure 0004076104
【0038】
【表2】
Figure 0004076104
【0039】
実施例1は比較例1とほぼ同一(シースピッチのみ異なる)のコード構造を持たせながら1.5%のコード軽量化を図り、エラスティシティーを本発明の範囲内にコントロールした例である。この場合、走行後のケース強度は比較例1とほぼ同等に確保でき、更に耐腐食疲労性に関しては明らかな改良効果が確認できた。また、同一コード構造を有する比較例2(エラスティシティーが本発明の範囲を超えている)と比較すると、実地走行タイヤで要求されるレベル以上の耐腐食疲労性を確保できた上で、強力保持性においても明らかに優位性が認められた。
【0040】
実施例2は、実施例1と同一のコード構造でエラスティシティーのコントロール方法を異なる方式に制御した例であり、比較例2よりもケース強度保持を高く保つことに成功しており、かつ比較例1対比では明瞭な優位性が確保されている。
【0041】
実施例3は、コードピッチを更に長くすることにより初期強力の向上とコードサイズの減少を図ることによって、コード使用量を5%まで減少させた例である。この例ではエラスティシティーを本発明の範囲内にコントロールすることで、強力保持性と耐腐食疲労性の向上をも確保することができた。
【0042】
実施例4〜6は、大幅なコード使用量減に加えて強力保持性と耐腐食疲労性を同時に確保するため超高強力鋼材の使用とエラスティシティーのコントロールとを組み合わせた例である。実施例4は、抗張力370kg/mmにすることで10%の軽量化、実施例5、6では、抗張力420kg/mmの鋼材を使用することで、20%〜25%の軽量化を図ることと同時に、フレッティング損傷による強力低下とフレッティング損傷端から進行する腐食をも抑制することを可能にした。
【0043】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明のスチールコードにおいては、巻き付けワイヤ量をこれまでと同等もしくは減少させながらコードを構成するフィラメントのピッチを長くすることでコードの軽量化と初期強度向上を図ることができる。このスチールコードを空気入りラジアルタイヤの補強用として用いたときには、フレッティング疲労(損傷)に基づくコード強力の低下が抑制され、タイヤケース強度の保持性が向上することと、フレッティング損傷端を起点とした腐食疲労に基づく耐CBU性が向上することとの両立が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エラスティシティーと強力保持率との関係を示すグラフである。
【図2】エラスティシティーと残存疲労限界歪との関係を示すグラフである。

Claims (7)

  1. フィラメントn本(n=1〜4)からなるコアのまわりに少なくとも1層のシースが形成され、該シース外周面に巻き付けワイヤが巻き付けられた層撚り構造のスチールコードにおいて、前記スチールコードのエラスティシティーが50〜75%であることを特徴とするスチールコード。
  2. 前記コアのまわりに形成されたシースが1層で、かつ該シースがm本(m=n+(2〜6))のフィラメントからなる、n+m構造の2層撚り構造である請求項1記載のスチールコード。
  3. コアフィラメントの巻き付けピッチが5.0〜7.0mm、シースフィラメントの巻き付けピッチが12.0〜14.0mm、巻き付けワイヤの巻き付けピッチが3.5〜5.0mmである請求項1または2記載のスチールコード。
  4. 各層のフィラメントの引張り強さが3000〜4800N/mmである請求項1〜3のうちいずれか一項記載のスチールコード。
  5. 各層のフィラメントの線径が0.1〜0.25mmである請求項1〜4のうちいずれか一項記載のスチールコード。
  6. 空気入りタイヤの補強素子として、請求項1〜5のうちいずれか一項記載のスチールコードを用いたことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  7. 請求項1〜5のうちいずれか一項記載のスチールコードをカーカスプライに適用したことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
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