JP4075605B2 - 画像形成装置の給紙トレイ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機やプリンタ等の画像形成装置に装着して使用され、かかる画像形成装置に対して記録シートを供給するための給紙トレイに係り、詳細には、給紙トレイ内で記録シートの側端辺や後端辺に当接して該記録シートを所定の位置に整合するガイドプレートの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2001−97561
【0003】
従来、複写機やレーザビームプリンタ等の画像形成装置に記録シートを供給するための給紙トレイとしては、例えば、略矩形状に形成されたトレイ本体の内部に揺動自在なボトムプレートを配置し、トレイ本体内に収容された記録シートをこのボトムプレートで上方に向けて押し上げ、それによって最上位の記録シートを給紙ロールに当接させるように構成したタイプのものが知られている。このタイプの給紙トレイにおいては、トレイ本体内における記録シートの位置は、かかる記録シートの側端辺に当接するサイドガイド、及び記録シートの後端辺に当接するエンドガイドによって規制されており、トレイ本体内におけるこれらサイドガイド及びエンドガイド(以下、「ガイドプレート」という)の立設位置を記録シートのサイズに応じて変更することで、種々のサイズの記録シートをトレイ本体内の所定の位置に整合した状態でセットできるようになっている(特開2001−97561号公報等)。
【0004】
図6は特開20001−97561号公報等に開示される従来のガイドプレートを示すものである。このガイドプレート100は、トレイ本体の底板101に対して進退自在に立設されるベース部材102と、このベース部材102に支持されたシート規制部材103とから構成され、かかるシート規制部材103が記録シートの端辺に当接するシート整合面104を備えている。トレイ本体の底板101には前記シート整合面104と直交する方向に沿って蟻溝状のガイド溝105が形成されており、前記ベース部材102はこのガイド溝105に係合してトレイ本体の底板101と連結される一方、かかる底板101上をガイド溝105に沿って自在に進退し得るように構成されている。また、トレイ本体の底板101上には前記ガイド溝105に沿って鋸歯状のラック106が形成されている。このラック106は多数の位置決め歯が所定のピッチで繰り返し形成されたものであり、ベース部材102から突出する係止爪がこのラック106の位置決め歯と噛み合い、トレイ本体内におけるガイドプレート100の立設位置の固定がなされるようになっている。
【0005】
一方、図7に示すように、前記ベース部材102は略左右対象に設けられた一対の解除レバー107を備えており、前記ラック106と噛み合う係止爪108は各解除レバー107の下面に形成されている。各解除レバー107には係止爪108をラック106に向けて付勢するような弾性力が作用しており、各解除レバー107に対して外力Fを加えない状態では、係止爪108がラック106に対して上方から押し付けられ、かかる係止爪108とラック106の位置決め歯が噛み合うようになっている。従って、一対の解除レバー107の先端を弾性力に抗して指で摘むと、これら解除レバー107の下面に形成された係止爪108がトレイ本体の底板101に形成されたラック106から浮き上がり、トレイ本体に対するベース部材102の固定が解除される。これにより、シート規制部材103を含めたガイドプレート100全体をトレイ本体の底板101に対してスライドさせることが可能となっている。また、外力が除かれて解除レバー107がその弾性力によって元の位置に復帰すると、前記係止爪108が解除レバー107に与えられている付勢力によってラック106と再度噛み合い、ガイドプレート100の立設位置を固定することができるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来のガイドプレートでは、給紙トレイに対して記録シートを補給する場合等に、記録シートの束でガイドプレートをその進退方向へ押してしまうと、係止爪と位置決め歯の接触面で発生した分力により、かかる係止爪が位置決め歯から容易に浮き上がってしまい、ガイドプレートの立設位置がずれてしまうといった問題点があった。このように、給紙トレイ内において記録シートをサイズに応じた適切な位置に整合する筈のガイドプレートの立設位置が容易にずれてしまうと、かかる給紙トレイ内における記録シートの位置が不適切なものとなり、ユーザがこれに気づかずに給紙トレイをプリンタ等の画像形成装置にセットしてしまった場合に、給紙トレイから画像形成装置内に供給される記録シートの搬送にスキューが発生し易く、給紙途中における記録シートのジャムの原因となってしまう。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ガイドプレートに対してこれを進退方向へ押圧するような力が作用した場合であっても、かるガイドプレートが容易には位置ずれを生じることがなく、もって記録シートをトレイ本体内の適切な位置に容易にセットすることが可能な給紙トレイを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の給紙トレイは、先ず、画像形成装置に対して装着されると共に、かかる画像形成装置で使用する複数枚の記録シートが収容されるトレイ本体と、このトレイ本体の底板上に立設されると共に前記記録シートの四辺のいずれかに当接し、これら記録シートを所定の位置に整合するガイドプレートと、このガイドプレートをトレイ本体の底板に対してスライド自在に連結する案内手段と、前記ガイドプレートを記録シートのサイズに対応した位置に固定するロック手段とを備えている。
【0009】
前記案内手段はガイドプレートがトレイ本体の底板から浮き上がるのを防止しつつ、かかるカイドプレートをスライド自在に該底板と連結するものであれば良い。例えば、トレイ本体の底板に対しガイドプレートのスライド方向に沿って蟻溝状のレール溝を設け、ガイドプレートの一部をこのレール溝に嵌合させるようにしても良いし、トレイ本体の底板にガイドプレートのスライド方向に沿った長孔を設け、トレイ本体の裏面側に設けた摺動部材この長孔を介してガイドプレートと結合し、摺動部材とガイドプレートでトレイ本体の底板を挟み込むようにしても良い。いずれにしてもガイドプレートがトレイ本体の底板から浮き上がらないことが大切である。
【0010】
また、前記ガイドプレートとしては、トレイ本体から画像形成装置に対する給紙方向に関して記録シートの後端を整合するエンドガイドであっても良いし、記録シートの幅方向の側端辺を整合するサイドガイドであっても差し支えない。
【0011】
更に、本発明のロック手段は、前記ガイドプレートのスライド方向に沿って前記トレイ本体の底板に形成された係止凹溝と、この係止凹溝に嵌合する係止凸部を有すると共にトレイ本体の底板に向けて付勢されたストッパー部材とを備えており、前記係止凹溝の内側壁と係止凸部の外側壁には、かかる係止凸部を係止凹溝に嵌合させた際に互いに嵌まり合い、前記ガイドプレートの移動を禁止する位置決め部が形成されている。
【0012】
このように構成されたロック手段では、ストッパー部材がトレイ本体の底板に向けて付勢されることにより、かかるストッパー部材に形成された係止凸部が該付勢力によって、トレイ本体の底板に形成された係止凹溝に嵌合することになる。これにより、係止凹溝の内側壁と係止凸部の外側壁に形成された位置決め部が互いに嵌まり合い、前記ガイドプレートのトレイ本体の底板上におけるスライドが禁止される。
【0013】
このとき、ストッパー部材をトレイ本体側の係止凹溝に対して嵌合させている方向、すなわちストッパー部材を付勢している方向は、係止凹溝の内側壁と係止凸部の外側壁に形成された位置決め部が互いに嵌まり合っている方向とは異なっていることから、仮にガイドプレートを係止凹溝の延伸方向、すなわちガイドプレートそれ自身がスライド自在な方向へ押圧しても、ストッパー部材に対しては係止凸部を前記係止凹溝から浮き上がらせるような方向の力が作用することは殆どなく、しかもストッパー部材の係止凸部は前記係止凹溝に対して嵌合していることから、係止凸部の外側壁に形成された位置決め部が係止凹溝の内側壁に形成された位置決め部から浮き上がることも物理的に不可能である。
【0014】
これにより、本発明の給紙トレイでは、記録シートをトレイ本体内にセットする際にガイドプレートを押圧してしまったとしても、かかる押圧力によってガイドプレートの立設位置が意図せずして変位してしまうのを防止することができるものである。従って、本発明の給紙トレイによれば、給紙トレイに対する記録シートの補充に不慣れなユーザであっても、トレイ本体内の適切な位置に記録シートをセットすることが可能となり、画像形成装置における記録シートのジャムが発生するのを可及的に防止することができるものである。
【0015】
ここで、トレイ本体の底板に形成する係止凹溝としては、開口幅が基底幅と同一の断面略矩形状の溝であっても差し支えないが、ストッパー部材の係止凸部の嵌合し易さを考慮すると、開口幅が基底幅よりも広い断面略テーパ状の溝であることが好ましい。
【0016】
また、係止凹溝の内側壁に形成される位置決め部は、定形サイズの記録シートに対応した位置にのみこれを設けても差し支えないが、給紙トレイの汎用性を高めるという観点からすれば、不定形サイズの記録シートにも対応し得るよう、所定のピッチで係止凹溝の長手方向へ繰り返し形成されていることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の 画像形成装置の給紙トレイを詳細に説明する。
図1は本発明を適用したフルカラーレーザビームプリンタの概略構成を示すものである。このプリンタは、イエローY、マゼンタM、ブラックK及びシアンCの各色に対応した4本の感光体ドラム1Y,1M,1K,1Cを備えた所謂タンデム型のカラープリンタであり、色毎の画情報に応じたトナー像を所定のタイミングで各感光体ドラム1上に形成するようになっている。また、各感光体ドラム1Y,1M,1K,1Cに形成されたトナー像は第1中間転写ドラム2a,2bに一次転写された後、この第1中間転写ドラム2a,2bから第2中間転写ドラム3へと二次転写され、最終的には第2中間転写ドラム3に接する最終転写ロール4によって、かかる第2中間転写ドラム3から記録シートPへ最終転写されるようになっている。
【0018】
各感光体ドラム1Y,1M,1K,1Cには既知の電子写真プロセスによってトナー像が形成される。すなわち、感光体ドラムを帯電ロール10によって所定の背景部電位に一様帯電させた後、ラスタ走査装置11から発せられる光ビームBmで感光体ドラム1Y,1M,1K,1Cを露光し、画情報に応じた静電潜像を感光体ドラム上に形成する。そして、この静電潜像を現像器12によってトナー現像することより、感光体ドラム上に静電潜像を可視像化したトナー像が形成されるのである。尚、図中において符13はトナー像を第1中間転写ドラム2a,2bに転写した後の感光体ドラム1Y,1M,1K,1Cの表面を清掃するクリーナである。
【0019】
上記第1中間転写ドラム2は2色の感光体ドラムに対して1本づつ、計2本が設けられており、一方の第1中間転写ドラム2aに対してはイエロー及びマゼンタの感光体ドラム1Y,1Mからトナー像が転写され、他方の第1中間転写ドラム2aに対してはブラック及びシアンの感光体ドラム1K,1Cからトナー像が転写され、各第1中間転写ドラム2a,2b上では2色のトナー像が重ね合わされるようになっている。また、上記第2中間転写ドラム3は一対の第1中間転写ドラム2a,2bの双方に対して接しており、一方の第1中間転写ドラム2aからイエロー及びマゼンタのトナー像が転写された後に、他方の第1中間転写ドラム2bからブラック及びシアンのトナー像が転写され、4色のトナー像が第2中間転写ドラム3上で重なり合うようになっている。
【0020】
従って、この実施例のプリンタでは、第1中間転写ドラム2a,2b、第2中間転写ドラム3の回転方向からして、各色のトナー像が感光体ドラム1Y,1M,1K,1Cから記録シートPへの最終転写位置に到達するまでのプロセス距離は、ブラックK、シアンC、イエローY、マゼンタMの順番に遠くなっており、これら4色のトナー像を第2中間転写ドラム3上で重ね合わせるには、マゼンタの感光体ドラム1Mにおけるトナー像の書き出しタイミングがもっとも早くなる。
【0021】
一方、記録シートPは給紙トレイ20から給紙ロール21によって搬出され、搬送ロール22、レジストレーションロール23を経て最終転写ロール4が配設されたトナー像の最終転写位置にまで送り込まれる。最終転写ロール4は第2中間転写ドラム3に対して所定の線圧で圧接して所定幅のニップ領域を形成している。記録シートPはこのニップ領域を通過する際、電気的な静電誘引力と機械的な圧接力によってトナー像の転写を受ける。
【0022】
このようにしてトナー像が最終転写された記録シートPは、加熱定着器5を経てトナー像の定着がなされた後、出口ロール24を経てプリンタ筐体25の上部に設けられた排紙トレイ26に排出される。
【0023】
図2は前記給紙トレイ20における記録シートPの排出側の端部付近を示す斜視図である。この給紙トレイ20は略矩形状の箱型に形成されると共に、その内部に記録シートPの束を収容するように構成され、プリンタ筐体25に対して入れ子式に収容されるようになっている。図1の紙面手前側へ向けてプリンタ筐体25から給紙トレイ20を引き出すことにより、上部が開放された箱状のトレイ本体70内へ記録シートPを装填することが可能となる。この際の引き出し方向は、図2に示す矢線A方向と合致している。
【0024】
図2に示されるように、記録シートPの給紙方向におけるトレイ本体70の端部には給紙ロール21が回転自在に支承されており、給紙トレイ20を矢線B方向へ向けてプリンタ筐体25に押し込むと、給紙ロール21の回転軸71の軸端に設けられたカップリング(図示せず)がプリンタ筐体25側のカップリングと連結され、給紙ロール21に回転動力が伝達されるようになっている。また、トレイ本体70には前記給紙ロール21と圧接するリタードロール72が設けられており、給紙ロール21、記録シートP及びリタードロール72の摩擦係数の差により、給紙ロール21に接する記録シートPのみが給紙トレイ20から送り出され、かかる記録シートPの重送が防止されるようになっている。
【0025】
また、この給紙ロール21はトレイ本体70内から記録シートPを引き出すピックアップロールの機能も兼ねており、給紙ロール21が回転すると、これに接する最上位の記録シートPとその下側に接する数枚の記録シートPがトレイ本体70から引き出され、最上位の記録シートPのみが前述のリタードロール72を通過して更に先の搬送ロール22へ送られるようになっている。トレイ本体70の中央に位置する給紙ロール21のみで記録シートPの引き出しを行うと、かかる記録シートPの搬送が不安定となり、引き出し時にスキューを生じてしまう可能性もあるので、給紙ロール21の回転軸71上には該給紙ロール21と間隔を開けて一対のピックアップロール73が設けられており、これらピックアップロール73も給紙ロール21と協働して記録シートPの引き出しを行うようになっている。
【0026】
更に、トレイ本体70内には収容された記録シートPを下方から持ち上げるボトムプレート74が設けられている。記録シートPはこのボトムプレート74上に積載され、かるボトムプレート74が上昇した際に、最上位の記録シートPが給紙ロール21に接触するように構成されている。かかるボトムプレート74の上昇及び下降はプリンタ筐体25に対する給紙トレイ20の引き出し及び押し込み動作に連動しており、給紙トレイ20をプリンタ筐体25から引き出すと、ボトムプレート74がトレイ本体70の底板74の近傍まで自動的に下降して、その最下端位置でロックされ、トレイ本体70内に対する記録シートPの装填作業を容易に行い得るように構成されている。一方、給紙トレイ20をプリンタ筐体25に押し込むと、ボトムプレート74の最下端位置におけるロック状態が解除され、かかるボトムプレート74は図示外のスプリングの付勢力によって記録シートPの束を持ち上げて上昇する。これにより、最上位の記録シートPが給紙ロール21に突き当たり、これによってボトムプレート74の上昇が押し止められるようになっている。
【0027】
このプリンタにおいて使用できる最大サイズの記録シートPはA3であり、給紙トレイ20のトレイ本体70はA3サイズの記録シートPを収容できるサイズに形成されている。給紙トレイ20から記録シートPを引き出す際にスキューが発生するのを防止するため、前記給紙ロール21はトレイ本体70の奥行き長さを二分する位置に設けられており、記録シートPはその幅方向の中央を給紙ロール21と合致させるようにしてトレイ本体70にセットされる。
【0028】
図3はトレイ本体70内において記録シートPの側端辺を整合するガイドプレート(以下、「サイドガイド」という)75を示すものである。トレイ本体70内にはこのサイドガイド75が給紙トレイ20の奥側と手前側に一対立設されており、これらサイドガイド75は記録シートPの幅方向、すなわち給紙ロール21の回転軸と平行な方向に沿って立設位置を自在に移動することができるようになっている。従って、これらサイドガイド75をトレイ本体70内で移動させ、装填した記録シートPの側端辺に突き当てることにより、記録シートPを幅方向の左右から整合し、かかる記録シートPのトレイ本体70内におけるセット位置を規制することができるようになっている。また、一対のサイドガイド75はその動きが互いに連動しており、給紙トレイ20の手前側に設けられたサイドガイド75(図3中に示されるサイドガイド)を移動させると、奥側のサイドガイド75は逆方向へ同じ距離だけ移動し、これによって記録シートPの幅方向の中央が常に給紙ロール21と合致するようになっている。
【0029】
トレイ本体70の底板76にはサイドガイド75の移動方向に沿って該サイドガイド75の軌道となる長孔77が形成されており、トレイ本体70の底板76の裏面側からサイドガイド75に対して摺動部材78が固定されている。これにより、サイドガイド75はトレイ本体の底板76から浮き上がることなく、前記長孔77に沿って自在に移動することが可能となっている。尚、記録シートPを下方から支えるボトムプレート74はサイドガイド75の移動範囲に対応した範囲を矩形状に切り欠かれており、サイドガイド75の移動を妨害しないようになっている。
【0030】
記録シートPの側端辺に突き当てたサイドガイト75をその位置に固定することができるよう、かかるサイドガイド75にはロック機構が設けられている。このロック機構は、サイドガイド75の移動方向に沿ってトレイ本体の底板76に形成された係止凹溝80と、サイドガイド75に保持されたストッパー部材81とから構成されている。前記係止凹溝80は開口幅が溝内の基底部の幅よりも広い断面略台形状に形成されており、互いに対向する内側壁には鋸歯状の位置決め歯82が所定のピッチで該係止凹溝80の長手方向に沿って繰り返し形成されている。
【0031】
図4は前記ストッパー部材の詳細を示す側面図である。前記ストッパー部材81は平板状に形成されると共に、ガイド部材83によってサイドガイド75の裏面、すなわち記録シートPの整合面と反対側の面上において、トレイ本板の底板76と直交する方向へ上下動自在に保持されている。また、このストッパー部材81の下端には前記係止凹溝80に嵌合する係止凸部84が突設されている。この係止凸部84は前記係止凹溝80の断面形状に合致した台形状に形成されており、係止凹溝80の内側壁と向かい合う外側壁には、係止凹溝80側の位置決め歯82と噛み合う位置決め歯85が形成されている。
【0032】
このストッパー部材81の上部には板ばね86が一体的に設けられており、かかる板ばね86は僅かに撓んだ状態でその先端がサイドガイド75から突き出た押えフランジ87の下面に突き当たっている。これによって前記ストッパー部材81はトレイ本体の底板76に向けて付勢され、かかる付勢力によって係止凸部84が係止凹溝80に嵌合すると共に、係止凸部84の位置決め歯85が係止凹溝80の位置決め歯82と噛み合うようになっている。
【0033】
また、サイドガイド75には、板ばね86の付勢力に抗してストッパー部材81を底板76から引き上げるためのロック解除レバー88が設けられている。このロック解除レバー88はサイドガイド75によって支承された支点89を中心として矢線C方向へ揺動し得るように構成されており、かかるロック解除レバー88に設けられた操作部90とサイドガイド75に設けられた固定レバー93とを摘むことにより、ロツク解除レバー88を操作し得るようになっている。また、支点89を挟んで操作部90と反対側の端部にはロック解除レバー88の揺動に合わせて上下に揺動する平板状のカム91が形成されており、このカムの先端は前記ストッパー部材81から突設された作用フランジ92の下面に突き当たっている。
【0034】
このため、ユーザが前述したロック解除レバー88の操作部90と固定レバー93を指で摘むと、カム91が上方へ向けて揺動し、図5の各分図に順番に示すように、ストッパー部材81が板ばね86の付勢力に抗して鉛直上方へ徐々に引き上げられ、係止凸部84の位置決め歯85と係止凹溝80の位置決め歯82の噛み合い状態が解除されるようになっている。また、ユーザがロック解除レバー88の操作部90から指を放すと、逆に、板ばね86の付勢力によってストッパー部材81が下降して、係止凸部84が係止凹溝80と緊密に嵌合し、互いの位置決め歯85,82が噛み合うようになっている。
【0035】
従って、給紙トレイ20に対してそれまでとは異なるサイズの記録シートPを装填するのであれば、先ず、ユーザはロック解除レバー88の操作部90と固定レバー93を指で摘み、係止凸部84の位置決め歯85と係止凹溝80の位置決め歯82の噛み合い状態を解除する。これによってサイドガイド75のロック状態が解除され、かかるサイドガイド75を記録シートPのサイズに対応した位置へ自在にスライドさせることが可能となる。記録シートPをトレイ本体70のボトムプレート74に上に装填し終えたなら、ロック解除レバー88の操作部90と固定レバー93を指で摘んだまま、サイドガイド75を記録シートPの側端辺に突き当てて該記録シートPを整合し、トレイ本体70内における記録シートPのセット位置を調整する。この状態でロック解除レバー88の操作部90から指を離せば、ストッパー部材81の係止凸部84が係止凹溝80に嵌合すると共に、係止凸部84の位置決め歯85と係止凹溝80の位置決め歯82が互いに噛み合い、サイドガイド75を記録シートPの側端辺に突き当てたその位置において固定することができる。
【0036】
このようなサイドガイド75のロック機構においては、トレイ本体70側の位置決め歯82とストッパー部材81側の位置決め歯85が互いに噛み合う方向が該ストッパー部材81の付勢方向とは合致していないことから、サイドガイド75を特定の位置に固定した状態で該サイドガイド75を強引にスライドさせようとしても、ストッパー部材81に対しては係止凸部84をトレイ本体70の係止凹溝80から浮き上がらせる方向の力が作用することは殆どなく、しかもストッパー部材81の係止凸部84は前記係止凹溝82に対して緊密に嵌合していることから、係止凸部84の外側壁に形成された位置決め歯85が係止凹溝80の内側壁に形成された位置決め歯82から浮き上がることも物理的に不可能である。
【0037】
これにより、この実施例の給紙トレイ20では、ロック解除レバー88を操作して意図的にサイドガイド75のロック状態を解除しない限り、かかるサイドガイド75をスライドさせることができず、記録シートPをトレイ本体70内に装填する際に意図せずして記録シートPでサイドガイド75を押圧してしまったとしても、かかる押圧力によってサイドガイド75がスライドしてしまうのを防止することができるものである。従って、記録シートPのサイズに適切に対応した位置にサイドガイド75を移動させ、これをロックすれば、同一サイズの記録シートPを給紙トレイ20に補充する際に、サイドガイド75の立設位置が意図せずに変位してしまうことがなく、記録シートPの補充に不慣れなユーザであっても、トレイ本体70内の適切な位置に記録シートPをセットすることが可能となり、給紙トレイ20からプリンタ内へ記録シートPを供給する際にジャムが発生するのを可及的に防止することができるものである。
【0038】
また、この実施例において、前記係止凹溝80はその開口幅が基底幅よりも僅かに広い台形状に形成されていることから、係止凸部84が係止凹溝80内に入り込むにつれて、かかる係止凸部84の位置決め歯85と係止凹溝80の位置決め歯82とが徐々に噛み合うようになっている。このため、係止凸部84の係止凹部80に対する進入及び離脱を円滑に行うことができ、前記ロック解除レバー88の操作感も極めて良好である。
【0039】
更に、前記係止凹溝80には所定のピッチで複数の位置決め歯82を繰り返し形成したことから、前記サイドガイド75を定形サイズの記録シートPばかりでなく、不定形サイズの記録シートPにも対応させてトレイ本体70内で位置決めし且つその位置に固定することが可能となり、給紙トレイ70を種々のサイズの記録シートPに対応した汎用性の高いものとすることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の給紙トレイによれば、ストッパー部材の係止凸部の係止凹溝に対する嵌合方向が、これら両者に形成された位置決め部が互いに嵌まり合っている方向とは異なっているので、ガイドプレートを強引にスライドさせようとしても、これら位置決め部の嵌まり合い状態が意図せずして解除されてしまうことはなく、かかるガイドプレートの立設位置を常にユーザの意思を反映させて適切化することができるので、記録シートをトレイ本体内の適切な位置に容易にセットすることが可能となり、もって記録シートのジャムや搬送時におけるスキューの発生を可及的に防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の給紙トレイを備えたカラーレーザビームプリンタの一例を示すものである。
【図2】 本発明が適用される給紙トレイの給紙ロール周辺の構造を示す斜視図である。
【図3】 本発明が適用されたサイドガイドの実施例を示す斜視図である。
【図4】 実施例に係るサイドガイドの側面図である。
【図5】 実施例に係るサイドガイドのロック機構の解除動作を順を追って示す図である。
【図6】 給紙トレイ内における従来のガイドプレートの一例を示す斜視図である。
【図7】図6に示した従来のガイドプレートのロック機構の解除動作を順を追って示す図である。
【符号の説明】
20…給紙トレイ、21…給紙ロール、70…トレイ本体、74…ボトムフレート、75…サイドガイド、80…係止凹溝、81…ストッパー部材、82…係止凹溝側の位置決め歯、84…係止凸部、85…係止凸部側の位置決め歯、88…ロック解除レバー、P…記録シート
Claims (3)
- 画像形成装置に対して装着されると共に前記画像形成装置で使用される記録シートが収容されるトレイ本体と、前記トレイ本体に設けられ前記記録シートの四辺のいずれかに当接して前記記録シートを所定の位置に整合するガイドプレートと、前記ガイドプレートをトレイ本体の底板に対してスライド自在に連結する案内手段と、前記ガイドプレートを記録シートのサイズに対応した位置に固定するロック手段とを備えた給紙トレイにおいて、
前記ロック手段は、前記ガイドプレートのスライド方向に沿って前記トレイ本体の底板に形成された係止凹溝と、この係止凹溝に嵌合する係止凸部を有すると共にトレイ本体の底板に向けて付勢されたストッパー部材とを備え、
前記係止凹溝の内側壁と係止凸部の外側壁には、かかる係止凸部を係止凹溝に嵌合させた際に互いに噛み合い、前記ガイドプレートの移動を禁止する位置決め部が形成され、
前記ガイドプレートは、操作部を有し且つ当該ガイドプレートに対して揺動可能に設けられると共に前記ストッパー部材を付勢力に抗して底板から離間する方向へ引き上げるロック解除レバーと、前記操作部と共に摘むことで前記ロック解除レバーを揺動させて前記ストッパー部材を引き上げる固定レバーとが設けられている、
ことを特徴とする給紙トレイ。 - 前記係止凹溝は、開口幅が基底幅よりも広い断面略テーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の給紙トレイ。
- 前記係止凹溝の内側壁に形成された位置決め部は、所定のピッチで該係止凹溝の長手方向へ繰り返し形成されていることを特徴とする請求項1記載の給紙トレイ。
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