JP4075602B2 - Simoxウェーハの製造方法及びsimoxウェーハ - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、SIMOX(Separation by Implanted Oxygen)ウェーハの製造方法に関し、特にIG(Intrinsic Gettering)層を有するSIMOXウェーハの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
SOI(Silicon on Insulator)ウェーハの製造方法の1つにSIMOX法(非特許文献1)がある。
SIMOX技術の開発当初の考え方は、スタート基板に加速エネルギー約200keVで、約2×1018atoms/cm2 の酸素原子をイオン注入して、アズ・インプラで化学量論的な埋め込み酸化膜(以下、埋め込み酸化膜を「BOX(Buried Oxide)」という。)を形成した後、SOI層の結晶性回復、BOX層の改質のために熱処理を施すというもので、この製造方法によるSIMOXウェーハは高ドーズSIMOXウェーハと呼ばれる。
しかし、この高ドーズSIMOXウェーハでは、SOI層に貫通転位が多いことや、酸素イオンの注入時間が長く製造コストが高いことなどの問題があった。
【0003】
そこで、SOI層の貫通転位低減やコスト低減について多くの検討が行われ、低ドーズSIMOX(非特許文献2)技術が開発された。この低ドーズSIMOX技術では、加速エネルギー180keVの場合、4×1017atoms/cm2 の酸素原子をイオン注入した後、1%未満の酸素濃度の雰囲気中で熱処理を施すことによって、注入した酸素から連続なBOX層を形成する。ここで、1%未満の酸素を含む雰囲気中で熱処理するのは、低酸素濃度雰囲気での熱処理によりSOI層からの酸素の外方拡散を促進し酸素析出物等の欠陥を抑制するためであり、また若干の酸素含有によりウェーハ表面の荒れが抑制されるためである。
この連続なBOX層の形成は、加速エネルギー180keVの場合、ドーズ量が4×1017atoms/cm2 程度の場合に限って可能であるため、このドーズ量はドーズ・ウィンドウと呼ばれる。
【0004】
しかし、低ドーズSIMOXウェーハではBOX層の厚さが薄いためBOXの信頼性が問題となり、そこで開発されたのがITOX(非特許文献3;特許文献1)技術である。
ITOX技術とは、1%未満の酸素を含む雰囲気中で熱処理し、注入した酸素イオンのドーズ量から計算される膜厚のBOX層を形成した後に、1%以上の酸素含有雰囲気中で熱処理を施し、BOX層を厚膜化する技術である。
【0005】
また、特許文献2において、酸素分圧が1〜10%の雰囲気で熱処理を施すことによって、BOX層を厚膜化しないで、BOXの信頼性を向上する技術が開示されている。
しかし、これらの高品質化されたSIMOXウェーハであっても、高品質なデバイスを形成するためには、デバイス形成領域から重金属不純物を除去・低減するためのゲッタリング能力が必要である。
【0006】
また特許文献3において、SIMOXウェーハにIG効果を付与する方法が提案されている。このSIMOXウェーハの製造方法は、酸素イオンを注入したのち、水素雰囲気または酸素を少量含む窒素雰囲気で1200〜1300℃の温度で6〜12時間の熱処理を施したのち、低温から高温へ段階的または連続的に温度を上昇させて熱処理を施すというものである。
【0007】
【非特許文献1】
K.Izumi et al.:Electron.Lett.14(1978)593
【非特許文献2】
S.Nakashima et al.:J.Mater.Res.8(1993)523
【非特許文献3】
Internal Thermal Oxidation、S.Nakashima et al.:Proc.1994 IEEE International SOI Conference(1994)71
【特許文献1】
特開平7−263538号公報
【特許文献2】
特開2001−257329号公報
【特許文献3】
特開平7−193072号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、イオン注入後に高温熱処理を施した後、低温から高温への熱処理を施せば、IG層の形成が可能である。しかし、BOX層を形成する熱処理時の雰囲気が水素雰囲気または酸素を少量含む雰囲気であったため、SIMOXウェーハのスタート基板が低酸素濃度の場合にはIG層を形成できないという問題があった。
また、特許文献3の実施例1ではIG層を形成する熱処理を乾燥酸素雰囲気中で行なっており、SOI層にOSF(Oxidation Induced Stacking Fault)が発生する可能性があった。
【0009】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、SIMOXウェーハのスタート基板が低酸素濃度であってもIG層を形成できるSIMOXウェーハの製造方法を提供することを目的としている。また、本発明の目的はSOI層にOSFを発生させることなくIG層を形成できるSIMOXウェーハの製造方法を提供することである。具体的には、SOI層のセコエッチピット密度が1×104個/cm2以下であり、かつ、BOX層(埋め込み酸化膜)下側のセコエッチピット密度が1×104個/cm2以上のSIMOXウェーハを提供することを目的としている。
ここで、セコエッチピット密度とは、セコエッチングにより顕在化したピットを光学顕微鏡でカウントした欠陥密度であり、SOI層中の欠陥評価をおこなう場合は、エッチング代がSOI層以下に制限されてしまうので、希釈セコ液とHF溶液によるエッチングを組み合わせてピットを形成させるものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明者らは、熱処理雰囲気の酸素をSIMOXウェーハのIG層形成に効果的に利用できる条件について鋭意検討した。その結果、BOX層を形成する熱処理時の雰囲気を高酸素濃度の雰囲気にして、熱処理雰囲気中の酸素をシリコンウェーハに取り込み、IG層形成に寄与させるようにすれば、スタート基板が低酸素濃度であっても、セコエッチピット密度が1×104個/cm2以上のIG層の形成が可能であることを発見した。また、IG層を形成する際の雰囲気を非酸化性雰囲気に規定して、SOI層にOSFが発生する可能性をなくすことによって、SOI層のセコエッチピット密度を1×104個/cm 2 以下にできることを知見し、本発明を完成した。
【0011】
本発明は、初期酸素濃度が1×10 18 atoms/cm 3 以下の低酸素濃度のシリコンウェーハに酸素イオンを注入する酸素注入工程と、熱処理を施す工程とを備える低ドーズSIMOXウェーハの製造方法において、
前記酸素注入工程が、150KeVの加速エネルギでドーズ量3×10 17 /cm 2 の 低ドーズで酸素イオンを注入するとともに、
前記熱処理工程として、酸素濃度が5%以上の熱処理雰囲気で1320〜1350℃に設定された状態で、6〜12時間の熱処理を施し、埋め込み酸化膜を形成すると共に熱処理雰囲気中の酸素をシリコンウェーハに取り込む高酸素濃度熱処理工程と、
酸素濃度が1%以下の非酸化性雰囲気で2.5℃/min以下で降温する熱処理を施し、SOI層中の酸素を外方拡散する酸素外方拡散工程と、
非酸化性雰囲気で500〜650℃程度で2時間保持し、そこから上昇させて800〜850℃程度として4時間保持する熱処理を施し、SOI層にOSFを発生させることなく埋め込み酸化膜下側にIG層を形成する非酸化性熱処理工程と、を有し、
前記非酸化性熱処理工程の温度条件としては、段階的な熱処理方法として、500〜650℃程度から出発し、50〜100℃の段階で順次上昇させ、最終温度を800〜850℃程度までとするか、または、連続的な熱処理方法として、500〜650℃程度から出発し、0.2℃/min〜1.0℃/minの勾配で、最終温度を800〜850℃程度とし、
前記熱処理後の前記SOI層のセコエッチピット密度が1×10 4 個/cm 2 以下であり、かつ、埋め込み酸化膜下側でウェーハ表面から150μmに位置する前記IG層のセコエッチピット密度が1×10 4 個/cm 2 以上であることにより上記課題を解決した。
また、本発明のSIMOXウェーハにおいて、上記に記載の製造方法により製造された手段を採用することもできる。
【0012】
本発明のSIMOXウェーハの製造方法においては、熱処理雰囲気中の酸素をシリコンウェーハに取り込むためには雰囲気中の酸素濃度が高いことが必要であり、酸素濃度が低い場合には酸素がシリコンウェーハ中に内方拡散しないので、酸素濃度の下限を5%とした。また、その後のSOI層中の酸素を外方拡散する工程では、酸素濃度が低いことが必要であり、酸素濃度が高い場合には酸素がSOI層から外方拡散しないので、酸素濃度の上限を1%とした。また、IG層を形成するための熱処理において、熱処理雰囲気が酸化性雰囲気の場合にはSOI層にOSFが発生する可能性があったので、熱処理雰囲気を非酸化性雰囲気に規定した。
【0013】
本発明のSIMOXウェーハの製造方法においては、高温ほど酸素の固溶度が高くなり、シリコンウェーハ中の酸素濃度を高くできるので、前記熱処理のうち酸素濃度が5%以上の熱処理雰囲気における熱処理温度を1300℃以上とした。
【0014】
本発明のSIMOXウェーハにおいては、上記のような製造方法によって製造されるため、SOI層のセコエッチピット密度が1×104個/cm2以下であり、かつ、埋め込み酸化膜下側のセコエッチピット密度が1×104個/cm2以上とされる。これは、IG層を形成するための熱処理において、SOI層にOSFを発生させないためであり、また、デバイスプロセスにおいてデバイス形成領域の重金属不純物を除去・低減できるIG層を有しているので、高品質なデバイスの形成に適している。
【0015】
また、本発明のSIMOXウェーハは、熱処理によりウェーハ表面から内方拡散した酸素をIG層の形成に利用するので、セコエッチピット密度が1×104個/cm2以上の領域がウェーハ表面から150μm以内に形成できるので、デバイス形成領域近傍にIG層が形成されておりゲッタリングのために有利である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るSIMOXウェーハの製造方法及びSIMOXウェーハの一実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は本発明によるSIMOXウェーハの製造方法における製造工程の流れをウェーハの模式的な部分断面によって示す説明図、図2はそのフローチャートである。
【0018】
本実施形態の製造方法においては、図2に示すように、シリコンウェーハ1に酸素イオンを注入する工程S1と、酸素濃度が5%以上の熱処理雰囲気で熱処理を施しBOX層3を形成するとともに熱処理雰囲気中の酸素をシリコンウェーハ1に取り込む工程S2と、酸素濃度が1%以下の熱処理雰囲気で熱処理を施しSOI層4中の酸素を外方拡散する工程S3と、非酸化性雰囲気で熱処理を施しSOI層4にOSFを発生させることなく埋め込み酸化膜3下側にIG層5を形成する工程S4と、を含む。
【0019】
酸素注入工程S1においては、酸素イオンをシリコンウェーハ1に注入することにより、図1(a)に示すように酸素の高濃度層2を形成する。このとき、例えば150KeVの加速エネルギでドーズ量3×1017/cm2 の酸素イオンをシリコンウェーハ1表面から注入し、表面から少し内部へ入った領域に酸素の高濃度層2を形成する。
【0020】
次に、高酸素濃度熱処理工程S2においては、酸素濃度が5%以上の熱処理雰囲気として、1300℃以上、より好ましくは 1320〜1350℃に設定された状態で、6〜12時間の熱処理を施し、図2(b)のBOX層3を形成する。これによって、熱処理雰囲気中の酸素をシリコンウェーハ1に取り込むことになる。
なお、このとき、酸素濃度が5%以上の熱処理雰囲気での熱処理であるから、ウェーハ1表面にも表面酸化膜6が形成される。
【0021】
その後、酸素外方拡散工程S3として、熱処理雰囲気を例えば、窒素ガスや アルゴンガス等とされる非酸化性雰囲気に変更してから2.5℃/min以下で降温する。これによって、図2(b)のSOI層4中の酸素を外方拡散することができる。
【0022】
その後、非酸化性熱処理工程S4として、この窒素ガスやアルゴンガス等とされる非酸化性雰囲気のままで、熱処理を施し、図2(b)のように、SOI層4にOSFを発生させることなくBOX層3の下側にIG層5を形成する。
ここで、非酸化性熱処理工程S4の温度条件としては、例えば、段階的な熱処理方法として、500〜650℃程度から出発し、50〜100℃の段階で順次上昇させ、最終温度を800〜850℃程度までとするか、または、連続的な熱処理方法として、500〜650℃程度から出発し、0.2℃/min〜1.0℃/minの勾配で、最終温度を800〜850℃程度とする方法を採用することが可能である。
【0023】
本実施形態のSIMOXウェーハは、上述した製造方法によって製造された結果、SOI層4のセコエッチピット密度が1×104個/cm2以下であり、かつ、埋め込み酸化膜(BOX層)3下側のセコエッチピット密度が1×104個/cm2以上となっている。
また、本実施形態のSIMOXウェーハにおいて、同様に、セコエッチピット密度が1×104個/cm2以上の領域がウェーハ表面から150μm以内にある。
【0024】
本実施形態のSIMOXウェーハの製造方法においては、高酸素濃度熱処理工程S1において酸素濃度の下限を5%としたことにより、熱処理雰囲気中の酸素をシリコンウェーハ1に取り込むことが可能となる。その結果、酸素がシリコンウェーハ1中に内方拡散して、BOX層3下側のセコエッチピット密度が1×104個/cm2以上とされ、SIMOXウェーハで充分なIG効果を得ることが可能となる。
同時に、高酸素濃度熱処理工程S1において熱処理温度を1300℃以上としたことにより、酸素の固溶度をより高め、シリコンウェーハ1中の酸素濃度をさらに高くすることができる。
【0025】
また、その後の酸素外方拡散工程S3においては、酸素濃度の上限を1%としたことにより、SOI層4中の酸素を充分外方に拡散することが可能となる。
さらに、非酸化性熱処理工程S4において、熱処理雰囲気を非酸化性雰囲気に規定したことにより、IG層5を形成する際にSOI層4にOSFが発生することを防止できる。これにより、SOI層4のセコエッチピット密度が1×104 個/cm2 以下であり、かつ、BOX層3下側のセコエッチピット密度が1×104個/cm2以上にすることができる。
【0026】
本実施形態のSIMOXウェーハにおいては、SOI層4のセコエッチピット密度が1×104個/cm2以下であり、かつ、BOX層3下側のセコエッチピット密度が1×104個/cm2以上とされることにより、充分なIG効果を有し、デバイス形成領域の重金属不純物を除去・低減できるIG層5を具備するとともに、SOI層4にOSFを発生させないことにより、デバイス形成領域における欠陥密度を低減することが可能となり、高品質なデバイスの形成に適したものとすることができる。
【0027】
また、本発明のSIMOXウェーハは、熱処理によりウェーハ表面から内方拡散した酸素を利用するので、セコエッチピット密度が1×104個/cm2以上の領域がウェーハ表面から150μm以内に形成できるので、デバイス形成領域近傍にIG層が形成されておりゲッタリングのために有利となり、高品質化を図ることが可能となる。
【0028】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0029】
(実施例1)
初期酸素濃度が1×1018atoms/cm3以上のCZ(Czochoralski )シリコンウェーハ(ウェーハAとする。)と、初期酸素濃度が1×1018atoms/cm3以下のMCZ(Magnetic-field-applied CZ)シリコンウェーハ(ウェーハBとする。)の2種類のシリコンウェーハを準備した。この2種類のウェーハに、上述したように酸素注入工程S1と、高酸素濃度熱処理工程S2とを施した。
【0030】
その後、窒素ガス雰囲気とし、酸素外方拡散工程S3として降温するとともに、IG層5を形成する非酸化性熱処理工程S4として、ウェーハAとウェーハBの両者に、650℃で2時間保持、0.2℃/min〜1.0℃/minの勾配で上昇し、800℃で4時間保持、1000℃で16時間保持する熱処理を施した。ウェーハ表面に表面酸化膜6が付いたまま熱処理を施した。
【0031】
その後、ウェーハを璧開して、セコエッチングにより結晶欠陥を評価した。
図3および図4に、ウェーハAとウェーハBの光学顕微鏡による断面写真をそれぞれ示す。
図3に示す初期酸素濃度が1×1018atoms/cm3以下の低酸素濃度のウェーハであっても、ウェーハ表面から約100μm程度の位置にIG層5が形成されていることが分かる。ここで、セコエッチピット密度は、ウェーハAが2.6×104/cm2、ウェーハBが1.5×104/cm2であった。なお、SOI層4のセコエッチピット密度は、ウェーハA、ウェーハBともに1×103/cm2以下であった。
【0032】
【発明の効果】
本発明のSIMOXウェーハの製造方法及びSIMOXウェーハによれば、熱処理雰囲気中の酸素をシリコンウェーハに取り込み、IG層形成に寄与させるようにしたので、スタート基板が低酸素濃度であっても、セコエッチピット密度が1×104個/cm2以上のIG層の形成が可能であり、また、IG層を形成する際の雰囲気を非酸化性雰囲気に規定したので、SOI層にOSFが発生する可能性がなくなり、SOI層のセコエッチピット密度を1×104個/cm2以下にでき、高品質なデバイスの形成に適したSIMOXウェーハを製造できるという効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るSIMOXウェーハの一実施形態を製造工程ごとに示す説明断面図であり、(a)酸素注入工程、(b)熱処理工程後に対応するものである。
【図2】 本発明に係るSIMOXウェーハの製造方法における一実施形態を示すフローチャートである。
【図3】 本発明の実施例におけるIG層を形成する熱処理として、650℃で2時間保持、800℃で4時間保持、1000℃で16時間保持する熱処理を施したウェーハで、初期酸素濃度が1×1018atoms/cm3以上のウェーハのセコエッチング後の光学顕微鏡による断面写真である。
【図4】 本発明の実施例におけるIG層を形成する熱処理として、650℃で2時間保持、800℃で4時間保持、1000℃で16時間保持する熱処理を施したウェーハで、初期酸素濃度が1×1018atoms/cm3以下のウェーハのセコエッチング後の光学顕微鏡による断面写真である。
【符号の説明】
1 シリコンウェーハ
2 酸素の高濃度層
3 BOX層
4 SOI層
5 IG層
6 表面酸化膜
Claims (2)
- 初期酸素濃度が1×10 18 atoms/cm 3 以下の低酸素濃度のシリコンウェーハに酸素イオンを注入する酸素注入工程と、熱処理を施す工程とを備える低ドーズSIMOXウェーハの製造方法において、
前記酸素注入工程が、150KeVの加速エネルギでドーズ量3×10 17 /cm 2 の 低ドーズで酸素イオンを注入するとともに、
前記熱処理工程として、酸素濃度が5%以上の熱処理雰囲気で1320〜1350℃に設定された状態で、6〜12時間の熱処理を施し、埋め込み酸化膜を形成すると共に熱処理雰囲気中の酸素をシリコンウェーハに取り込む高酸素濃度熱処理工程と、
酸素濃度が1%以下の非酸化性雰囲気で2.5℃/min以下で降温する熱処理を施し、SOI層中の酸素を外方拡散する酸素外方拡散工程と、
非酸化性雰囲気で500〜650℃程度で2時間保持し、そこから上昇させて800〜850℃程度として4時間保持する熱処理を施し、SOI層にOSFを発生させることなく埋め込み酸化膜下側にIG層を形成する非酸化性熱処理工程と、を有し、
前記非酸化性熱処理工程の温度条件としては、段階的な熱処理方法として、500〜650℃程度から出発し、50〜100℃の段階で順次上昇させ、最終温度を800〜850℃程度までとするか、または、連続的な熱処理方法として、500〜650℃程度から出発し、0.2℃/min〜1.0℃/minの勾配で、最終温度を800〜850℃程度とし、
前記熱処理後の前記SOI層のセコエッチピット密度が1×10 4 個/cm 2 以下であり、かつ、埋め込み酸化膜下側でウェーハ表面から150μmに位置する前記IG層のセコエッチピット密度が1×10 4 個/cm 2 以上であることを特徴とするSIMOXウェーハの製造方法。 - 請求項1に記載の製造方法により製造されたことを特徴とするSIMOXウェーハ。
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