JP4074931B2 - シリコン球状体の製造方法及びその製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコンの球状体の製造方法に関し、特に多結晶もしくは単結晶からなる小径なシリコン球状体の量産製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
球面状の半導体基板上にセンサー、ソーラーセルなどを形成する、いわゆる球面半導体技術が近年提案され、ここ数年の間に製品化の段階にある。この球面半導体技術で重要となるシリコン球状体の作製方法の従来技術に関し、以下に述べる。
【0003】
1)シリコン基板上に設けた突起をレーザービーム等で溶解し、融液の表面張力によって、シリコン球状体を形成する方法が、特開平7−118099号に開示されている。
【0004】
2)また、作製するシリコン球状体と同量のシリコン片をガス流、電磁力等で浮遊させた状態で、プラズマ加熱、電磁浮遊加熱等で溶解した後、降下管内を自由落下させて表面張力によって融液を液状化する方法が、特開平10−33969号に開示されている。ここで、降下管にはアフターヒータが付いており、冷却速度をコントロールして単結晶化している。
【0005】
3)さらに別な技術として、溶解ルツボの底にあけた穴にオシレータを付けて、吐出ノズルを振動させながら融液を吐出、細断し、降下管内を自由落下させて表面張力によって融液を液状化する方法がある。これは、例えばBall Semiconductor社発行資料(32〜39頁、1998年)に開示されている。
【0006】
4)上記の他に、水やガスなどによって、滴下する融液をアトマイズする方法、滴下する融液を回転板にあてて、細粒化する方法、回転するシリコン棒の端面にレーザービーム等を照射して、端面の一部を溶解し吹き飛ばす方法が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の1)に記載された方法では、最後に基板と球状部を分離する必要があり、真空度が悪くなる問題があった。また、基板の加工および基板の再利用に問題があり、量産への適用が難しいという問題があった。
上記の2)の方法では、基本的にはシリコン球状体を1個ずつ作製する方法であり、生産性に問題があった。また、上記の4)に記載されたの方法では、アトマイズされる時に、融液が急冷されて結晶化しにくいという問題があった。このように、従来技術では、量産を効率良く実施するには問題があった。
【0008】
本発明の第1の目的は、多結晶または単結晶からなる小径のシリコン球状体を量産に適合するように、高いスループットを有し、効率的に作製する方法を提供することにある。また、第2の目的は、結晶粒径の大きいシリコン球状体を生成するに好適な製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決しようとする手段】
上記第1の目的は、降下管と、その上端に取り付けられた溶解炉と、溶解炉内に設けられた溶融ルツボと、溶融ルツボの外側面の少なくとも一部を囲む加熱部とを備え、シリコン原料体をシリコンの融点より高い温度で加熱して溶融させ、溶融させたシリコン原料体を溶融ルツボの底部に設られた所定の径を有するノズル穴より、所定の圧力を溶融ルツボの上端面に掛けながら吐出させ、吐出させた溶融シリコンを、降下管内の所定の気体雰囲気中で降下させながら放熱させ、結晶成長を行うと同時に球状体に凝固させることにより達成できる。
【0010】
さらに、
1)所定の気体は、アルゴンまたはヘリウムであり、
2)シリコン原料体の加熱温度は、シリコンの融点より高く、ノズル穴より吐出されるシリコン融液が線状の形状となる温度であり、
3)所定の圧力は、溶融ルツボの上端に押し出しガスを流し、溶融ルツボ内側と該ルツボ外側に、前記ノズル穴よりシリコン融液が線状に吐出するように圧力差を設けることにより、上記目的が達成できる。
【0011】
シリコンの結晶成長において有用なファクターは、冷却速度である。シリコンの結晶成長過程では、最初に冷却される融液中で核が形成され、この核を起点に結晶が成長していく。このため冷却速度により結晶状態に違いが出る。
【0012】
アルゴンとヘリウムでは熱の伝達係数が違うので、降下管の雰囲気ガスとして使用すると、降下中のシリコン温度の放熱に違いが生じ、溶融シリコンの冷却速度を変化させることが出来る。あるいは、降下管内の雰囲気ガスの圧力を調整することにより、冷却速度を変化させることも可能である。この結果、シリコン融液の結晶成長速度に差が生じ、シリコン球状体が多結晶になったり、単結晶になったりする。
【0013】
上記第2の目的は、内部の雰囲気中の少なくとも一部にシリコン粉末を漂わせた降下管と、降下管の上端に取り付けられた溶解炉と、溶解炉内に設けられた溶融ルツボと、溶融ルツボを加熱する加熱部とを備え、シリコン原料体を溶融ルツボにおいて加熱して溶融させ、所定の圧力を溶融ルツボ内のシリコン融液上面に掛けながら、溶融したシリコン原料体を溶融ルツボの底部に設られた所定の径を有するノズル穴より吐出させ、吐出させた溶融シリコンを、降下管内のシリコン粉末の漂う気体雰囲気中を溶融状態のままで降下させながら放熱させ、結晶成長させると同時に、球状体に凝固させる、ことで達成できる。
【0014】
さらに、シリコン原料体を溶融する際にシリコンの融点よりも高い温度で加熱させることで、上記目的が達成できる。
【0015】
また、上記第2の目的は、溶融ルツボを含みシリコン原料体を溶解する溶解炉と、溶融ルツボから吐出した溶融シリコンを降下させる降下管と、降下管を降下する間に凝固したシリコン球状体を回収する回収容器と、を備え、降下管内の雰囲気中にシリコンの粉末を供給するシリコン粉末供給装置を設けたこと、で達成できる。
【0016】
降下管内で降下する凝固前のシリコン溶液は、シリコン粉末と接触するため、その接触する箇所だけが他の部分と比べて急速に冷却される。そのため、その接触箇所だけを強制的に核として結晶化を行うことができ、少数の結晶数又は単結晶であり結晶粒自体は大きく成長したシリコン球状体を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
最初に、本実施形態に適用するシリコン球状体を製造する要部である溶解炉について説明する。
【0018】
図1に示すように、降下管2は、内径約100mmのサブ降下管3を多段に連結させ、全長約12mの鉛直の降下管2と、降下管2の上端部に配置した溶解炉1と、降下管2の下端部に接続された回収容器4とから構成されている。
【0019】
溶解炉1の内部には、シリコン溶融液9を収納する溶融ルツボ10が設けれ、溶融ルツボ10の側面周辺は黒鉛円筒5で囲まれ、さらにその外側に高周波誘導加熱コイル6が配置されている。ここで、高周波出力は10kWであり、発振周波数20〜60kHzとした。
なお、黒鉛円筒5は、高周波誘導加熱コイル6により加熱され、加熱部の温度は、約1500℃常温使用可能な装置である。
【0020】
次に、図2に溶解炉内に設けられている溶解ルツボおよび付属装置の断面図を示す。溶融ルツボ10には、高純度石英が用いられている。この溶融ルツボ10の底部にノズルが取り付けられており、直径約1mmのシリコン球を作製する際、そのノズル径は0.3〜0.5mmである。
【0021】
シリコン融液は、溶融ルツボ10の下部ノズルより連続出湯する。
この時、溶解炉内部の雰囲気は、アルゴンまたはヘリウムの不活性ガスを用いている。
【0022】
不活性ガスは、溶解炉全体と溶解ルツボ10の両方に供給され、一方、押し出しガスは、溶解ルツボ10内部のみに供給される。
【0023】
溶解炉全体あるいは降下管側と溶解ルツボ10内部は、溶解炉内で同圧弁を開いて、溶解炉全体あるいは降下管側と溶解ルツボ10内部を不活性ガスによって同圧状態に保っている。融液吐出には、この同圧弁を閉じて溶解ルツボ内部を密閉状態にした後に、溶解ルツボ内部に押し出しガス系統から押し出しガスが供給される。
【0024】
次に、シリコンの球状体結晶を製造する方法について説明する。
まず、底にφ0.3〜0.5mmのノズル7を有するルツボ内でシリコンを溶解し、シリコン溶液の温度が、融点より十分高くなった時点で、ルツボ上部から微量の押出しガスを流し、ルツボの底にある穴から融液を吐出させる。
【0025】
この時、融液を不連続に滴下させないで、線状に連続的に流れるように吐出させる。吐出した線状のシリコン融液は、溶解炉下方に配置された降下管2内を自由落下するが、その際に、重力加速度によって径が細くなり、最終的には、融液の表面張力によって細断されて球状になり、凝固する。
【0026】
降下管2には、雰囲気ガスとしてアルゴンまたはヘリウムが充填されている。アルゴンとヘリウムでは熱の伝達係数が違うので、降下中の溶融シリコン温度の放熱に違いが生じ、降下管の雰囲気ガスとして両者を使用い分けることにより、溶融シリコンの冷却速度を変化させることが出来る。あるいは、降下管内の雰囲気ガスの圧力を調整することにより、冷却速度を変化させることも可能である。この結果、シリコン融液の結晶成長速度に差が生じ、シリコン球状体が多結晶にしたり、単結晶にしたりすることができる。
【0027】
なお、降下管2には、アフターヒータが配備されており、シリコン融液の冷却速度を補助的にコントロールする機能がある。
【0028】
凝固したシリコン球は、降下管2下端に設けた回収容器4内の冷却油に回収される。ここで、冷却油としては、シリコンオイルまたは焼き入れ油を用いているが、これに拘らず、揮発性、蒸気圧が低く、シリコンに悪影響を及ぼさない油であれば他のものでも構わない。
【0029】
上記の溶解、吐出、球状化、凝固および回収の各工程は、溶解炉、降下管および回収容器内を真空または不活性ガス雰囲気にして行われる。
【0030】
<実施例1>
以下に、本実施形態の実施例を具体的に示す。
まず、溶融ルツボ10内にシリコン100gを入れ、シリコン溶解温度である1420℃で溶解した。この時、経過時間が約60分で、シリコンのメルトダウンが完了し、70分程度で吐出が開始した。なお、炉内雰囲気はアルゴンまたはヘリウムとし、約1mm径のシリコン球を作成するためのノズル径は0.3〜0.5mmとした。
【0031】
また、図4に示すように、ルツボ下部ではシリコン融液がノズルより線状に吐出し、降下管を降下したシリコン融液は、降下管の下端に設けられた冷却部の冷却油内では細かい粒になっていることが観察された。
【0032】
溶解炉の下端に、溶融したシリコンを吐出する小径のノズルが設けられている。ルツボ内に不活性ガスにより圧力をかけることにより、そのノズルより溶融シリコンが押出される。
【0033】
このように作製されたシリコン球状体の径は、ノズル径に応じて、その大きさが決定された。ノズル径を0.3mmから0.5mmへと大きくするにつれて、ボールの平均径も徐々に大きくなる。この様子を、図5に示す。なお、ノズル径を細くすると溶融シリコンが吐出しにくくなる傾向が見られるが、溶融温度を高くすることによって細いノズル径であっても溶融シリコンが良好に吐出することがわかった。
【0034】
ところで、シリコンの結晶成長では冷却速度により、結晶状態に違いが現れる。そこで、本実施例では、冷却速度を変化させるために、降下管雰囲気として熱伝達係数の違うアルゴンまたはヘリウムを使用した。
【0035】
図6に、時間毎の降下中のシリコンの温度変化を、アルゴンとヘリウムをパラメータとして求めた結果を示す。この図より、アルゴン雰囲気では、シリコンの温度変化は、ヘリウムに比べ小さいことが分かる。
【0036】
次に、結晶粒径を大きくするために、シリコン融液の吐出温度を融点温度よりも十分高くして吐出を行った。試料温度1560℃で吐出して作製したシリコン球状体と、1420℃で吐出し、作製したシリコン球状体との断面を比較すると、前者の結晶粒径が後者の1.5倍程大きくなっていた。
【0037】
この理由は、シリコンの融点よりも高い温度で吐出することにより、ノズルから出湯された溶融シリコンが冷却され結晶化する過程で、融点付近での状態の時間が長くなり、結晶成長の時間が長くなったためと考えられる。
【0038】
つまり、吐出するシリコンの温度を融点温度よりも高くして吐出を行うことで著しい効果が得られることがわかる。
【0039】
以上説明したシリコン球状体の製造装置及び製造方法によれば、溶融シリコンがノズルより線状に吐出により、高い歩留まりで小径のシリコン球状体が確実に製造できる。
【0040】
次に本発明の第2の実施形態について説明する。最初に第2の実施形態に適用するシリコン球状体を製造する製造装置について図7を基にして説明するが、図示されるように、第2の実施の形態に適用する製造装置は、図1に示した実施形態の製造装置に加えて、降下管2の内部の雰囲気中にシリコンの粉末を供給するシリコン粉末供給装置としての煙状シリコン生成装置20を追加したものであり、それ以外の構成は第1の実施形態と同様である。よって、図1に示した実施形態と同じ構成については説明を省略する。
【0041】
煙状シリコン生成装置20は、その内部にシリコンの粉末Sが堆積された容器状の本体21と、本体21に雰囲気ガスを導入する導入管22と、本体21の内部に設けられシリコンの粉末を攪拌して煙状シリコンを生成する攪拌手段23と、本体23と降下管2の上端部とを接続し、生成された煙状シリコンを降下管2に噴出する噴出管24と、を備えて構成される。
【0042】
導入管22から導入される雰囲気ガスは、降下管2と同じアルゴンまたはヘリウムであり、生成した煙状シリコンを降下管2に噴出できる程度の圧力で本体21に導入される。
【0043】
シリコンの粉末は、例えば径が2〜10μm程度の大きさであり、攪拌手段23によって煙状にされてから降下管2に噴出されるまで煙状を維持できる程度の微粒子であることが望ましいが、これに限られることはなく、より径の大きい粒子であっても適用可能である。
【0044】
攪拌手段23は、プロペラ状や団扇状の攪拌羽根部を駆動して、シリコン粉末Sを煙状にするものであり、周知の様々な形態が適用可能である。
【0045】
次に、本実施形態のシリコンの球状体結晶を製造する方法について説明するが、先に説明した図1に示した装置で行われる第1の実施形態と同様の工程については、説明を簡略化又は省略する。
まず、第1の実施形態と同様に、ルツボ内でシリコンを溶解しルツボの底にある穴から融液を吐出させ、降下管2内を自由落下させる。すると、落下する融液は重力加速度によって序々に径が細くなり、融液の表面張力によって細断されて球状の滴となる。
【0046】
その際、降下管2の上端部には煙状シリコン生成装置20の噴出管24が接続されているので、細断された直後のシリコン融液の滴は、融液状態のまま噴出管24から噴出された煙状シリコンを含む雰囲気ガス中に浸される。
【0047】
するとシリコン融液の滴は、融液状態のまま雰囲気ガス中のシリコン粉末と接触するが、これによりシリコン融液はシリコン粉末との接触箇所から急速に冷却され降下管2内の落下中に凝固する。凝固したシリコン球は、降下管2下端に設けた回収容器4内の冷却油に回収される。
【0048】
<実施例2>
以下に、本実施形態の実施例を具体的に示す。
まず、溶融ルツボ10内にシリコン100gを入れ、シリコン溶解の吐出温度を融点温度よみも十分高い1560℃で溶解した。この時、経過時間が約60分で、シリコンのメルトダウンが完了し、70分程度で吐出が開始した。なお、炉内雰囲気はアルゴンまたはヘリウムとし、約1mm径のシリコン球を作成するためのノズル径は0.3〜0.5mmとした。
【0049】
その結果、第1の実施形態における実施例1と同様に、ルツボ下部ではシリコン融液がノズルより線状に吐出し、降下管を降下したシリコン融液は、降下管の下端に設けられた冷却部の冷却油内では細かい粒になっていることが観察され、生成された球状シリコンの結晶粒径は、300〜500μmとなった。上述した実施例1においては、球状シリコンの結晶粒径は50〜100μm程度であり、これと比較して結晶粒径の大きい球状シリコンを得ることができた。
【0050】
このような良好な結果が得られたのは、シリコン融液に接触するシリコン粉末が凝固する際の結晶化の核として作用する為と考えられる。すなわち、第1の実施の形態のように、シリコン融液の滴を低温の雰囲気中に浸して凝固させる場合は、滴は雰囲気との熱伝導によって冷却されるため、滴の雰囲気と接触する箇所は無数に存在し、これらが全て結晶の核として結晶成長するのであるが、シリコン溶液と接触するシリコン粉末が核として作用するのであれば、結晶の核の数を少なくすることができ、その結果、少数の結晶数又は単結晶で結晶粒自体は大きく成長したシリコン球状体が得られると考えられる。
【0051】
なお、シリコン粉末が結晶化の核となり得る理由は次の(1)又は(2)の何れかであると考えられる。
(1)ルツボから降下管2に落下したシリコン融液の滴が過冷却の状態にあるとすると、雰囲気中のシリコン粉末が接触すればその接触箇所がシリコン融液の滴に外乱を及ぼして瞬時に凝固する。つまり、シリコン粉末は過冷却状態のシリコン融液に外乱を及ぼす要因であるため、結晶化の核とみなせる。
(2)シリコン融液とシリコン粉末間の熱伝導率はシリコン融液と雰囲気間の熱伝導率よりも高いため、シリコン融液のシリコン粉末と接触する箇所は他の雰囲気と接触する部分に比べて急速に冷却されて凝固する。つまり、シリコン粉末との接触箇所を基点として結晶化がなされるのであるから、結晶化の核とみなせる。
【0052】
なお、第2の実施形態の実施例2においては、第1の実施形態の実施例1と同様に、シリコン融液の吐出温度を融点温度よりも十分に高い1560℃として、極めて良好な結果を得たが、これに限られることはなく、例えば、従来技術と同様にシリコン融液の吐出温度を溶解温度である1420℃としても良い。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、多結晶もしくは単結晶からなる小径なシリコン球状体を歩留まり良く、効率的に生産する製造方法を提供することができる。また、結晶粒径の大きいシリコン球状体を生成するに好適な製造方法及び製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に用いる溶解炉の概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に用いる溶解炉の要部を示す図である。
【図3】従来の滴下法による結晶球体の形成過程を示す図である。
【図4】本発明による結晶球体の形成過程を示す図である(線状法)。
【図5】本発明によるルツボ低部のノズル径とボール径との関係を示す図である。
【図6】降下中のシリコン温度と降下時間との関係を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に用いる溶解炉の概略図である。
【符号の説明】
1溶解炉、2降下管、3サブ降下管、4回収容器、5黒鉛円筒、6誘導加熱コイル、7ノズル、8吐出された融液、9Si溶融液、10溶解ルツボ、11滴下法により吐出された融液、12線状法により吐出された融液、20煙状シリコン生成装置、21煙状シリコン生成装置の本体、22導入管、23攪拌手段、24噴出管。
Claims (3)
- 内部の雰囲気中の少なくとも一部にシリコン粉末を漂わせた降下管と、前記降下管の上端に取り付けられた溶解炉と、前記溶解炉内に設けられた溶融ルツボと、前記溶融ルツボを加熱する加熱部とを備え、
シリコン原料体を前記溶融ルツボにおいて加熱して溶融する工程と、
所定の圧力を前記溶融ルツボ内のシリコン融液上面に掛けながら、前記溶融したシリコン原料体を前記溶融ルツボの底部に設けられた所定の径を有するノズル穴より吐出させる工程と、
前記吐出させた溶融シリコンを、前記降下管内のシリコン粉末の漂う気体雰囲気中を溶融状態のままで降下させながら放熱させ、結晶成長させると同時に、球状体に凝固させる工程と、
を備えたことを特徴とするシリコン球状体の製造方法。 - 前記のシリコン原料体を溶融する工程において、シリコン原料体はシリコン融点よりも高い温度で加熱されることを特徴とする請求項1に記載のシリコン球状体の製造方法。
- 溶融ルツボを含み、シリコン原料体を溶解する溶解炉と、前記溶融ルツボから吐出した溶融シリコンを降下させる降下管と、前記降下管を降下する間に凝固したシリコン球状体を回収する回収容器と、を備えるシリコン球状体の製造装置であって、
前記降下管内の雰囲気中にシリコン粉末を供給するシリコン粉末供給装置を設けたことを特徴とするシリコン球状体の製造装置。
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