JP4074304B2 - パケット転送方法及びパケット転送装置 - Google Patents
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Description
IEEE 802.1D Spanning Tree Protocol(STP) IEEE 802.1w Rapid Spanning Tree(RSTP) LANスイッチング徹底解説、日経BP社、ISBN4-8222-8099-3 IEEE802.17 Resilient Packet Ring(RPR)
転送する通信ネットワークにおいて、パケット送信側と受信側に備えられたパケット転送
装置により実行されるパケット転送方法であって、
送信側のパケット転送装置と受信側のパケット転送装置間に2つ以上の独立した経路が
設定され、
送信側のパケット転送装置が、パケットにおける、当該パケットの転送先の決定におい
て参照されない部分にパケットの順序を区別する情報を挿入し、かつ、当該パケットをコ
ピーして2つ以上のパケットを生成し、当該パケットをそれぞれ前記独立した経路に送出
し、
受信側のパケット転送装置が、前記独立した経路からのパケットをそれぞれ受信し、各
パケットの前記順序を区別する情報を参照すること、及び、前記順序を区別する情報としてパケットに挿入されたタイムスタンプ、または、パケットに対して予め定めたハッシュ関数を作用させて得られるハッシュ値に基づいて同一情報を有するパケットであるかを判断することにより、同一情報を有するパケットとその順序を識別し、同一情報を有するパケットのうちの一つを、パケットの順序に従って順に下流に転送する、
ことを特徴とするパケット転送方法により解決できる。
を転送する通信ネットワークにおいて、パケット送信側と受信側に2つ以上の独立した経
路を介して備えられた複数のパケット転送装置を有するパケット転送システムで用いられ
る当該パケット転送装置であって、
前記パケット転送装置は送信機能手段と受信機能手段を備え、
前記送信機能手段は、
パケットにおける、当該パケットの転送先の決定において参照されない部分にパケット
の順序を区別する情報を挿入する挿入手段と
パケットをコピーして2つ以上のパケットを生成するコピー手段と、
当該パケットをそれぞれ前記独立した経路に送出する送信手段とを備え、
前記受信機能手段は、
前記独立した経路からのパケットをそれぞれ受信する受信手段と、
各パケットの前記順序を区別する情報を参照すること、及び、前記順序を区別する情報としてパケットに挿入されたタイムスタンプ、または、パケットに対して予め定めたハッシュ関数を作用させて得られるハッシュ値に基づいて同一情報を有するパケットであるかを判断することにより、同一情報を有するパケットとその順序を識別する識別手段と、
識別手段により識別された同一情報を有するパケットのうちの一つを、パケットの順序
に従って順に下流に転送する選択手段と、
を備えることを特徴とするパケット転送装置として構成してもよい。
送信側のパケット転送装置と受信側のパケット転送装置間に2つ以上の独立した経路が設定され、
送信側のパケット転送装置が、パケットのパケットヘッダの一部を参照することにより、高信頼化パケットとそうでないパケットとを区別し、高信頼化パケットを複製して前記独立した経路のすべてに送出し、
受信側のパケット転送装置は、前記独立した経路からの到着パケットについて、パケットヘッダの一部を参照することにより高信頼化パケットか否かを判断し、高信頼化パケットに対しては、複数の経路から到着するパケットデータの同一性を判断し、同一パケットが2つ以上の経路から到着する場合は何れか1つだけを下流に転送して他は廃棄し、同一パケットが1つの経路だけから到着する場合はそのパケットを下流に転送することを特徴とするパケット通信方法として構成することもできる。前記パケットヘッダの一部を参照することにより、パケットの優先度を判断でき、それにより、高信頼化パケットか否かを判断できる。
ットヘッダの一部は、パケット転送装置の前段のスイッチへの到着ポート番号、フレーム
ヘッダ内にあるレイヤ3プロトコルのType値、フレームヘッダ内の宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、802.1Q VLANタグに含まれる優先度(CoS値)、VLAN−ID、IPヘッダに含まれるDiffServコード・ポイント値(ToS値)、UDPの宛先ポート番号、送信元ポート番号、TCPの宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちのいずれかであり、
パケットのToS値、送信元IPアドレス、宛先IPアドレスのうちのいずれかである。
送信側のパケット転送装置と受信側のパケット転送装置間に2つ以上の独立した経路が設定され、
送信側のパケット転送装置が、パケットを複製して前記独立した経路のすべてに送出し、
受信側のパケット転送装置は、前記独立した経路からのパケットをそれぞれ受信し、各パケットの同一性識別情報を参照することにより、同一情報を有するパケットを識別し、同一情報を有するパケットのうちの一つであって、未転送のものを下流に転送するパケット転送方法において、
受信側のパケット転送装置は、すでに下流に転送済のパケットの同一性識別情報を、最新のパケットからm個分(mは1以上の整数)遡って保持し、保持している同一性識別情報と次の到着パケットの同一性識別情報とを比較することにより、該到着パケットが転送済か未転送かを判断することを特徴とするパケット通信方法として構成することもできる。
送信側のパケット転送装置と受信側のパケット転送装置間に2つ以上の独立した経路が設定され、
送信側のパケット転送装置が、送信するパケットにパケットの順序を識別するための順序識別子を挿入し、そのパケットを複製して前記独立した経路のすべてに送出し、
受信側のパケット転送装置は、転送済のパケットの順序識別子の値(CF)と、前記独立した経路から受信する複数パケットの順序識別子の値とを比較し、前記独立した経路から受信する複数パケットの順序識別子の値のうち、既に転送済のパケットの順序識別子の値(CF)より大きく、かつ、前記独立した経路から受信する複数パケットの順序識別子の値の中で最も小さい値を持つ少なくとも1つのパケットのうちの1つのパケットを下流に転送することを特徴とするパケット通信方法として構成することもできる。
送信側のパケット転送装置と受信側のパケット転送装置間に複数の独立した経路が設定され、
送信側のパケット転送装置が、送信するパケットにパケットの順序を識別するための順序識別子を挿入し、そのパケットを複製して前記独立した経路のすべてに送出し、
受信側のパケット転送装置は、前記独立した経路からのパケットをそれぞれ受信し、各パケットの順序識別子を参照することにより、同一情報を有するパケットとその順序を識別し、同一情報を有するパケットのうちの一つを、パケットの順序に従って下流に転送するパケット転送方法であって、
受信側のパケット転送装置において、前記独立した経路のうち、通信を開始してから最も早くパケットが到着した経路を現用系とし、転送済のパケットの順序識別子の値(CF)と、現用系で受信するパケットの順序識別子の値を比較し、転送済のパケットの順序識別子の値(CF)よりも大きい順序識別子を持つパケットを次に転送するべきパケットとし、
一定時間、現用系でのパケットの到着が途絶えた場合に、別の系を新しい現用系として採用し、その系で受信したパケットを下流に転送することを特徴とするパケット通信方法として構成することもできる。
前記パケット転送装置は送信機能手段と受信機能手段を備え、
前記送信機能手段は、
パケットのパケットヘッダの一部を参照することにより、高信頼化パケットとそうでないパケットとを区別し、高信頼化パケットを複製して前記独立した経路のすべてに送出する手段を有し、
前記受信機能手段は、
前記独立した経路からの到着パケットについて、パケットヘッダの一部を参照することにより高信頼化パケットか否かを判断し、高信頼化パケットに対しては、複数の経路から到着するパケットデータの同一性を判断し、同一パケットが2つ以上の経路から到着する場合は何れか1つだけを下流に転送して他は廃棄し、同一パケットが1つの経路だけから到着する場合はそのパケットを下流に転送する手段を有することを特徴とするパケット転送装置として構成することもできる。
前記パケット転送装置は送信機能手段と受信機能手段を備え、
前記送信機能手段は、パケットを複製して前記独立した経路のすべてに送出する手段を有し、
前記受信機能手段は、
前記独立した経路からのパケットをそれぞれ受信する手段と、
各パケットの同一性識別情報を参照することにより、同一情報を有するパケットを識別する手段と、
すでに下流に転送済のパケットの同一性識別情報を、最新のパケットからm個分(mは1以上の整数)遡って保持し、保持している同一性識別情報と次の到着パケットの同一性識別情報とを比較することにより、該到着パケットが転送済か未転送かを判断する手段と、
同一情報を有するパケットのうちの一つであって、未転送のものを下流に転送する手段とを有することを特徴とするパケット転送装置として構成することもできる。
前記パケット転送装置は送信機能手段と受信機能手段を備え、
前記送信機能手段は、送信するパケットにパケットの順序を識別するための順序識別子を挿入し、そのパケットを複製して前記独立した経路のすべてに送出する手段を有し、
前記受信機能手段は、転送済のパケットの順序識別子の値(CF)と、前記独立した経路から受信する複数パケットの順序識別子の値とを比較し、前記独立した経路から受信する複数パケットの順序識別子の値のうち、既に転送済のパケットの順序識別子の値(CF)より大きく、かつ、前記独立した経路から受信する複数パケットの順序識別子の値の中で最も小さい値を持つ少なくとも1つのパケットの中の1つのパケットを下流に転送する手段を有することを特徴とするパケット転送装置として構成することもできる。
前記パケット転送装置は送信機能手段と受信機能手段を備え、
前記送信機能手段は、送信するパケットにパケットの順序を識別するための順序識別子を挿入し、そのパケットを複製して前記独立した経路のすべてに送出する手段を有し、
前記受信機能手段は、前記独立した経路からのパケットをそれぞれ受信し、各パケットの順序識別子を参照することにより、同一情報を有するパケットとその順序を識別し、同一情報を有するパケットのうちの一つを、パケットの順序に従って下流に転送する手段を有し、
前記受信機能手段は、前記独立した経路のうち、通信を開始してから最も早くパケットが到着した経路を現用系とし、転送済のパケットの順序識別子の値(CF)と、現用系で受信するパケットの順序識別子の値を比較し、転送済のパケットの順序識別子の値(CF)よりも大きい順序識別子を持つパケットを次に転送するべきパケットとし、
一定時間、現用系でのパケットの到着が途絶えた場合に、別の系を新しい現用系として採用し、その系で受信したパケットを下流に転送することを特徴とするパケット転送装置として構成することもできる。
図8は、本発明の第1の実施の形態を実現するパケット転送装置100の構成を示す図である。
(1)メモリA122AとメモリB122BのFIFOを循環FIFOとして構成する。この構成では、メモリが溢れず古いパケットが新しいパケットで上書きされることになる。
(2)メモリA122AとメモリB122BのFIFOに書き込みをする際に、一定のデータ量を超えた場合に、古いデータを強制的に消去する。
(3)定期的にA系とB系の役割を交代させてB系のメモリB122Bが溢れるのを防ぐ。
(4)アルゴリズムに追加を行う。図12にB系のメモリ122Bの溢れ対策をしたアルゴリズムを示す。前述の図11との差分は、CF=CAの条件を満足し、パケットの転送などの処理を行った後、メモリB122Bの使用量の確認を行い、それが所定の閾値を越えれば、B系のパケット待ち状態に遷移することである(ステップ201)。他の部分は、図11と全く同じである。
本実施の形態では、装置構成は、前述の第1の実施の形態における図8もしくは図13に示したものを用いる。但し、第1の実施の形態では、メモリA122A,メモリB122Bには、FIFO、もしくは、循環FIFOを用いていたが、本実施の形態では、循環ハッシュを用いる。
(1)データがある場合には、メモリA122AからCF番地のデータを取り出し、送信処理を行うため、転送する(ステップ303)。その後、CFを1増加させ(ステップ304)、再び選択系のメモリA122AのCF番地に対応する場所のデータの有無を確認する。
(2)データがない場合には、非選択系のメモリB122BのCF番地データがあるかを確認し(ステップ305)、非選択系のメモリB122Bのデータの有無によって更に2分岐する。
(2−1)データがある場合、非選択系のメモリB122BのCF番地に存在するデータを取り出して送信する(ステップ306)。その後、CFを1増加させ(ステップ304)、再び選択系のメモリA122Aのデータの有無を確認する。
(2−2)ステップ305でデータがない場合には、タイムアウト待ちを行い(ステップ307,308)、タイムアウト前にCF番目のデータが到着すれば(ステップ309)上記の(2−1)の送信処理を行い、併せて選択系、非選択系の名称変更を行う(ステップ310)。タイムアウトすれば、送信をあきらめてCFを1つ増加し(ステップ304)、選択系のパケット処理に遷移する。
図16は、本発明の第3の実施の形態におけるパケット転送装置の構成を示す図である。
(1)データがあればそれを送信部225に転送し(ステップ503)、Fの値を1つ増加させて(ステップ504)パケット受信待ちに戻る。
(2)データがなければタイムアウト待ちをする。さらに、2つに条件分岐する(ステップ505)。
(2−1)タイムアウト前にF番目のデータが到着すれば、データを送信し(ステップ503)、Fの値を1つ増加させる(ステップ504)。
(2−2)タイムアウトした場合には、F+1以降のエントリが存在するか確認する(ステップ506)。データの有無により更に2分岐する。
(2−2−1)エントリが存在する場合、Fの値を1つ増加させ(ステップ504)、パケット待ち状態に遷移する。
(2−2−2)エントリが存在しない場合には、パケット待ち状態に遷移する(ステップ501)。
次に、第4の実施の形態における冗長化構成について説明する。第4〜第10の実施の形態では、一例としてイーサネット(登録商標)上で本発明のパケット転送装置を適用する場合について説明する。なお、以下の説明における送信側装置及び受信側装置の構成は、前述の第1〜第3の実施の形態のいずれの構成で行なわれてもよいが、本実施の形態では送受信ペアの識別を行う必要はない。
図21は、本発明の第5の実施の形態におけるイーサネット(登録商標)パケットを冗長化する構成を示す図である。なお、以下の説明における送信側装置及び受信側装置の構成は、前述の第1〜第3の実施の形態のいずれの構成で行なわれてもよいが、本実施の形態でも送受信ペアの識別を行う必要はない。
図21(A)は、VLANタグが“VLAN-A”のイーサネット(登録商標)パケットを選択して冗長化する構成である。送信側装置では、コピー部において送信パケットの2つのコピーを作り、識別子付与部でコピーのそれぞれに異なるVLANタグ(同図では、“VLAN-B”と“VLAN-C”)と、同一の送信順序を識別するシーケンス番号を付与し、パケット送信部から同一のネットワークに送信する。受信側装置では、2つのポート(受信部)をそれぞれ“VLAN-B”と“VLAN-C”のパケットのみを受信する構成に設定する。
図22は、本発明の第6の実施の形態におけるタイムアウト設定によるマルチポイント化を説明するための図である。なお、以下の説明における送信側装置及び受信側装置の構成は、前述の第1〜第3の実施の形態のうち、タイムアウト設定が可能な構成で行なう。
図23は、本発明の第7の実施の形態におけるVLANタグを付与する構成を示す図である。
[第8の実施の形態]
図25は、本発明の第8の実施の形態における送信経路に依存したVLANタグと送受信ペアに依存したIDの付与を説明するための図である。なお、以下の説明における送信側装置及び受信側装置の構成は、前述の第1〜第3の実施の形態のいずれの構成で行なわれてもよい。
図26は、本発明の第9の実施の形態におけるネットワークへの応用例を示す図である。同図では、メトロループへ応用した例を示す。同図において、“無瞬断Ethernet(登録商標)”が上述のパケット転送装置に対応する。
図27は、本発明の第10の実施の形態におけるネットワークへの応用例を示す図である。同図では、イーサネット(登録商標) (Ethernet(登録商標))専用線へ応用した例を示す。同図において、“無瞬断Ethernet(登録商標)”が上述のパケット転送装置に対応する。
図28は、本発明の第11の実施の形態におけるLSSを使った計画無瞬断切替の例を示す。同図では、パケット転送装置において、Link Signaling Sublayer(LSS)プロトコルを用いて計画的に無瞬断切替を行なう場合の例を示している。Inter Frame Gap(IFG)内にLSS用バイトを用意してカウンタを送信し(図28(A))、現用系と予備系のカウンタ遅延差を測定することにより、遅い方を廃棄する。故障などで現用系のカウンタの到着が遅れれば、予備系のパケットを採用する(図28(B))。
図29(A)〜(C)は、本発明の第12の実施の形態におけるLSSを使った計画無瞬断切替の例を示す。同図では、パケット転送装置において、APS(Automatic Protection Switching)ライクのプロトコルをインバンドで送信することで現用系と予備系の切替を行う。
本実施の形態では、可変長のカプセル化技術について説明する。
[第14の実施の形態]
次に、パケットヘッダの情報を参照して高信頼化が必要なパケットとそうでないパケットの特定を行い、高信頼化が必要なパケットについてのみ複数経路にパケットを転送する実施の形態について説明する。本実施の形態の技術は、信頼性への要求が多様なユーザのネットワークに適用可能である。
図35に、本実施の形態におけるシステム構成を示す。図35に示すように、本実施の形態におけるシステムは、送信側のパケット転送装置15が、広域網a21,広域網b22を介して複数の受信側のパケット転送装置16、17、18に接続されたポイント-マルチポイントネットワークを構成している。
(1−1) 両方にパケットが有る場合は、A、B両系のパケットの順序識別子CA、CBを読み出し(ステップ602)、番号の大きさの比較をする(ステップ603)。CA<CBの場合、CA=CBの場合、CA>CBの場合で条件分岐する。
(1−1−1) CA<CBの場合、A系パケットを下流へ転送し、そのパケットをメモリAから消去し、B系パケットは待機状態のまま、両系パケット参照状態に戻る(ステップ604)。
(1−1−2) CA=CBの場合、A系(もしくはB系)パケットを下流へ転送し、転送したほうのパケットを該当メモリから消去し、B系(A系)パケットを廃棄し、メモリから消去し、両系パケット参照状態に戻る(ステップ605)。
(1−1−3) CA>CBの場合、B系パケットを下流へ転送し、そのパケットをメモリから消去し、A系パケットは待機状態のまま、両系パケット参照状態に戻る(ステップ606)。
(1−2) ステップ601において、A、Bの何れか一方にのみパケットが有る場合は、A系のみにパケットが有る場合とB系のみにパケットが有る場合に分岐する(ステップ607)。
(1−2−1) A系のみにパケットが有る場合、B系のパケット待機時間を確認する(ステップ608)。
(1−2−1−1) B系のパケット待機時間が満了していない場合、両系パケット参照状態に戻る。
(1−2−1−2) B系のパケット待機時間が満了している場合、A系パケットを下流へ転送し、それをメモリAから消去し、両系パケット参照状態に戻る(ステップ609)。
(1−2−2) ステップ607において、B系のみにパケットが有る場合、A系のパケット待機時間を確認する(ステップ610)。
(1−2−2−1) A系のパケット待機時間が満了していない場合、両系パケット参照状態に戻る。
(1−2−2−2) A系のパケット待機時間が満了している場合、B系パケットを下流へ転送、メモリBから消去し、両系パケット参照状態に戻る(ステップ611)。
図41に本実施の形態のパケット転送装置400の受信機能部420の構成を示す。送信機能部は図示していない。図41に示すように、このパケット転送装置の受信機能部420は、第15の実施の形態におけるパケット転送装置の受信機能部の構成に加えて、転送済みの順序を管理するカウンタ部427を備えている。
(2−1) 両方にパケットが有る場合は、A、B両系のパケットの順序識別子CA、CBを読み出し(ステップ702)、それぞれカウンタ値(CF)との大きさを比較をする。まずAに関して、CF≧CAの場合とCF<CAの場合で条件分岐する(ステップ703)。
(2−1−1) CF≧CAの場合、A系パケットを廃棄し、そのパケットをメモリAから消去し、CBとCFの比較に移る(ステップ704、705)。
(2−1−1−1) CF≧CBの場合、B系パケットも廃棄し、メモリBから消去し、両系パケット参照状態に戻る(ステップ706)。
(2−1−1−2) CF<CBの場合、B系パケットは待機状態のまま、両系パケット参照状態に戻る(ステップ707)。
(2−1−2) ステップ703において、CF<CAの場合、A系パケット待機のままCBとCFの比較に移る(ステップ708)。
(2−1−2−1) CF≧CBの場合、B系パケットを廃棄し、メモリBから消去し、A系パケット待機状態のまま、両系パケット参照状態に戻る(ステップ709)。
(2−1−2−2) ステップ708において、CF<CBの場合、A系、B系パケットは待機状態のまま、CAとCBの比較に移る(ステップ710)。
(2−1−2−2−1) CA<CBの場合、A系パケットを下流へ転送し、そのパケットをメモリから消去し、カウンタ値CF=CAに再設定した後、B系パケットは待機状態のまま、両系パケット参照状態に戻る(ステップ711)。
(2−1−2−2−2) CA=CBの場合、A系(もしくはB系)パケットを下流へ転送し、転送したパケットをメモリから消去し、カウンタ値CF=CA(CB)に再設定した後、B系(A系)パケットを廃棄する。すなわち、メモリから消去する(ステップ712)。そして、両系パケット参照状態に戻る。
(2−1−2−2−3) CA>CBの場合、B系パケットを下流へ転送し、そのパケットをメモリから消去し、カウンタ値CF=CBに再設定した後、A系パケットは待機状態のまま、両系パケット参照状態に戻る(ステップ713)。
(2−2) ステップ701において、A、Bの何れか一方にのみパケットが有る場合は、A系のみにパケットが有る場合とB系のみにパケットが有る場合に分岐する(ステップ714)。
(2−2−1) A系のみにパケットが有る場合、B系のパケット待機時間を確認する(ステップ715)。
(2−2−1−1) B系のパケット待機時間が満了していない場合、両系パケット参照状態に戻る。
(2−2−1−2) B系のパケット待機時間が満了している場合、A系パケットの順序識別子CAを読み出し、CFとの比較に移る(ステップ716、717)。
(2−2−1−2−1) CF≧CAの場合、A系パケットをメモリAから消去することにより廃棄し、両系パケット参照状態に戻る(ステップ718)。
(2−2−1−2−2) CF<CAの場合、A系パケットを下流へ転送し、そのパケットをメモリから消去し、カウンタ値CF=CAに再設定した後、両系パケット参照状態に戻る(ステップ719)。
(2−2−2) ステップ714において、B系のみにパケットが有る場合、A系のパケット待機時間を確認する(ステップ720)。
(2−2−2−1) A系のパケット待機時間が満了していない場合、両系パケット参照状態に戻る。
(2−2−2−2) A系のパケット待機時間が満了している場合、B系パケットの順序識別子CBを読み出し、CFとの比較に移る(ステップ721、722)。
(2−2−1−2−1) CF≧CBの場合、B系パケットをメモリBから消去することにより廃棄し、両系パケット参照状態に戻る(ステップ723)。
(2−2−1−2−2) CF<CBの場合、B系パケットを下流へ転送し、そのパケットをメモリBから消去し、カウンタ値CF=CBに再設定した後、両系パケット参照状態に戻る(ステップ724)。
第17の実施の形態における受信機能部の構成は、図41に示した第16の実施の形態での構成と同じであるが、処理動作が異なる。
(3−1) A系パケットが早着の場合、またはA、B系同時着の場合は、A系の順序識別子CAを読み出し(ステップ802)、カウンタ値(CF)との大小比較をする(ステップ803)。CF≧CAの場合とCF<CAの場合とで条件分岐する。
(3−1−1) CF<CAの場合、A系パケットを転送し、そのパケットをメモリAから消去し、CFをCF=CAに設定し、B系のパケットがあれば最も古いものを消去し(ステップ804)、メモリAのパケット有無の確認に移る(ステップ805)。
(3−1−1−1) ステップ805において、メモリAにパケットが有る場合、パケットの順序読み出し手順に戻る。
(3−1−1−2) ステップ805において、メモリAにパケットがない場合、メモリBのパケット有無の確認に移る(ステップ806)。
(3−1−1−2−1) ステップ806において、メモリBにパケットが有る場合、B系の順序識別子CBを読み出し(ステップ807)、カウンタ値(CF)との大小比較をする(ステップ808)。CF≧CBの場合とCF<CBの場合で条件分岐する。
(3−1−1−2−1−1)CF≧CBならB系パケットは廃棄し、そのパケットをメモリBから消去後(ステップ809)、メモリAのパケット有無の確認に戻る。
(3−1−1−2−1−2)CF<CBならB系パケットを転送し、そのパケットをメモリから消去し、CFをCF=CBに設定後(ステップ810)、メモリAのパケット有無の確認に戻る。
(3−1−1−2−2) ステップ806において、メモリBにパケットがない場合、A、B系の早着確認に戻る。
(3−1−2) ステップ803において、CF≧CAの場合、A系パケットを廃棄し、そのパケットをメモリAから消去し(ステップ811)、メモリAのパケット有無の確認に移る。その後、ステップ805〜810と同様の処理が実行される。
(3−2) ステップ801において、B系パケットが早着の場合は、B系の順序識別子CBを読み出し(ステップ812)、カウンタ値(CF)との大小比較をする(ステップ813)。CF≧CBの場合とCF<CBの場合とで条件分岐する。
(3−2−1)CF<CBの場合、B系パケットを転送し、そのパケットをメモリBから消去し、CF=CBに設定し、A系のパケットがあれば最も古いものを消去し(ステップ814)、メモリBのパケット有無の確認に移る(ステップ815)。
(3−2−1−1) ステップ815において、メモリBにパケットが有る場合、パケットの順序読み出し手順に戻る。
(3−2−1−2) ステップ815において、メモリBにパケットがない場合、メモリAのパケット有無の確認に移る(ステップ816)。
(3−2−1−2−1) ステップ816において、メモリAにパケットが有る場合、A系の順序識別子CAを読み出し(ステップ817)、カウンタ値(CF)との大小比較をする(ステップ818)。CF≧CAの場合とCF<CAの場合とで条件分岐する。
(3−2−1−2−1−1)CF≧CAならA系パケットはメモリから消去することにより廃棄し(ステップ819)、メモリBのパケット有無の確認に戻る。
(3−2−1−2−1−2)CF<CAならA系パケットを転送し、そのパケットをメモリAから消去し、CFをCF=CAに設定後(ステップ820)、メモリBのパケット有無の確認に戻る。
(3−2−1−2−2) ステップ816において、メモリAにパケットがない場合、A、B系の早着確認に戻る。
(3−2−2) ステップ813において、CF≧CBの場合、B系パケットを廃棄し、メモリBから消去し(ステップ821)、メモリBのパケット有無の確認に移る。その後は、ステップ815〜820と同様の処理が行われる。
図47に、第18の実施の形態における受信機能部520の構成図を示す。この構成は、図38に示した第15の実施の形態と同じであるが、本実施の形態では、制御部526はパケットの順序識別子を参照しない。
次に、第19の実施の形態について説明する。図50に、本実施の形態におけるネットワーク構成図を示す。図50に示すように、このネットワークは、複数の送信元から複数の宛先にパケットを送信するマルチポイント−マルチポイントのネットワークである。
図53に、図50に示したネットワークに適用できるパケット転送装置700の受信機能部720の別の例を示す。
上記の実施の形態において、パケットの同一性判断の順序識別子としてカウンタ値を用いる場合、カウンタ値は有限(最大値に達した後、0にもどる)であるため、一旦0に戻った後のカウンタ値と、0に戻る前のカウンタ値とを識別することはできない。そこで、本実施の形態では、0に戻ったかどうかを管理し、そのことも考慮してカウンタ値の比較を行う。
110、210 送信機能部
111、211 受信部
115、215 経路・送受信ペア判別部
112、212 コピー部
113、213 識別子付与部
114、214 送信部
116 高信頼化判断部
120、220、320、420、520、620、720、820 受信機能部
121、221、321、421、521、621、721、821 受信部
122、222、322、422、522、622、722、822 メモリA、メモリB、メモリC
123、223 選択部
124、224、427、627、727、827 カウンタ部
125、225、325、425、525、625、725、825 送信部
126、226 識別子参照部
127、227、326、426、526、626、628、826 制御部
829 到着カウンタ/周回カウンタ部
Claims (36)
- パケットの宛先情報を参照して転送先を決定することによりパケットを転送する通信ネットワークにおいて、パケット送信側と受信側に備えられたパケット転送装置により実行されるパケット転送方法であって、
送信側のパケット転送装置と受信側のパケット転送装置間に2つ以上の独立した経路が設定され、
送信側のパケット転送装置が、少なくとも送信側のパケット転送装置を識別するための送信元識別情報とパケットの順序を区別する情報とを、パケットにおける、当該パケットの転送先の決定において参照されない部分に挿入し、かつ、当該パケットをコピーして2つ以上のパケットを生成し、当該パケットをそれぞれ前記独立した経路に送出し、
受信側のパケット転送装置が、前記独立した経路からのパケットをそれぞれ受信し、各パケットの前記順序を区別する情報と前記送信元識別情報とを参照すること、及び、前記順序を区別する情報としてパケットに挿入されたタイムスタンプ、または、パケットに対して予め定めたハッシュ関数を作用させて得られるハッシュ値に基づいて同一情報を有するパケットであるかを判断することにより、送信元毎に同一情報を有するパケットとその順序を識別し、同一情報を有するパケットのうちの一つを、パケットの順序に従って順に下流に転送する、
ことを特徴とするパケット転送方法。 - 前記送信側のパケット転送装置は、前記通信ネットワークにおける転送先を決定する宛
先情報の一部として前記独立した経路を識別する経路識別情報を前記パケットに挿入し、
当該経路識別子により識別される経路にパケットを送出することを特徴とする請求項1に
記載のパケット転送方法。 - 前記2つ以上の独立した経路は、物理的に独立した2つ以上の経路であるか、または、
2つ以上の専用線である請求項1に記載のパケット転送方法。 - 前記受信側のパケット転送装置は、ある順序のパケットを受信してから次の順序のパケ
ットを受信せずに所定の時間が経過した後に、前記ある順序のパケットの次に受信したパ
ケットを下流に転送することを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の
パケット転送方法。 - 前記送信側のパケット転送装置は、
前記順序を区別する情報として、パケットを転送する度に増加させ、最大値に達した後
に初期値に戻るカウンタ値を前記パケットに挿入し、
前記受信側のパケット転送装置は、ある経路からパケットを受信した時間から、当該経
路から次のパケットを受信するまでに、前記経路から受信するパケットのカウンタ値が前
記最大値になるまでの時間として定めた所定の時間が経過した場合に、当該経路に対応す
る周回カウンタ値を増加させ、
前記経路から次のパケットを受信した場合において、前記周回カウンタ値が増加された
状態であり、かつ、先に受信した前記パケットのカウンタ値が前記次のパケットのカウン
タ値より大きい場合に、当該次のパケットのカウンタ値に前記最大値を加えた値を当該次
のパケットの前記順序を区別する情報として、他の経路から受信したパケットとの順序比
較に用いることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載のパケット転送
方法。 - 前記所定の時間は、最小パケット長にパケット間間隔を加えた長さに対応する時間に、
前記最大値から前記受信したパケットのカウンタ値を引いた値を掛けて算出した時間であ
ることを特徴とする請求項5に記載のパケット転送方法。 - 前記送信側のパケット転送装置は、前記順序を区別する情報として、パケットを転送す
る度に増加させ、最大値に達した後に初期値に戻るカウンタ値と、カウンタ値が初期値に
戻った回数とを前記パケットに挿入し、
前記受信側のパケット転送装置は、受信したパケットに含まれる前記カウンタ値と前記
回数とを、前記2つ以上の独立した経路から受信するパケット間での順序比較に用いるこ
とを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載のパケット転送方法。 - 送信側のパケット転送装置が、パケットのパケットヘッダの一部を参照することにより
、高信頼化パケットとそうでないパケットとを区別し、高信頼化パケットを複製して前記
独立した経路のすべてに送出し、
受信側のパケット転送装置は、前記独立した経路からの到着パケットについて、パケッ
トヘッダの一部を参照することにより高信頼化パケットか否かを判断し、高信頼化パケッ
トに対しては、複数の経路から到着するパケットデータの同一性を判断し、同一パケット
が2つ以上の経路から到着する場合は何れか1つだけを下流に転送して他は廃棄し、同一
パケットが1つの経路だけから到着する場合はそのパケットを下流に転送することを特徴
とする請求項1ないし7のうちいずれか1項に記載のパケット転送方法。 - 転送の対象となるパケットがイーサネット(登録商標)パケットである場合、前記パケ
ットヘッダの一部は、パケット転送装置の前段のスイッチへの到着ポート番号、フレーム
ヘッダ内にあるレイヤ3プロトコルのType値、フレームヘッダ内の宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、802.1Q VLANタグに含まれる優先度(CoS値)、VLAN−ID、IPヘッダに含まれるDiffServコード・ポイント値(ToS値)、UDPの宛先ポート番号、送信元ポート番号、TCPの宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちのいずれかであり、
転送の対象となるパケットがMPLS対応のパケットである場合、前記パケットヘッダの一部は、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、シムヘッダのCoS値(Exp値)のうちのいずれかであり、
転送の対象となるパケットがIPパケットを含む場合、前記パケットヘッダの一部は、IP
パケットのToS値、送信元IPアドレス、宛先IPアドレスのうちのいずれかであることを特徴とする請求項8に記載のパケット転送方法。 - 送信側のパケット通信装置は、パケットにVLANタグもしくはシムヘッダが1つ以上付与されている場合、そのVLANタグもしくはシムヘッダのうち、最も内側に付与されているVLANタグもしくはシムヘッダのさらに内側に順序識別子もしくはタイムスタンプを挿入し、
受信側のパケット通信装置は、パケットに挿入されている順序識別子もしくはタイムスタ
ンプの読み出し位置を、その挿入位置に応じて決定することを特徴とする請求項1ないし8のうちいずれか1項に記載のパケット転送方法。 - 送信側のパケット通信装置がパケットに挿入する順序識別子もしくはタイムスタンプの
フォーマットが、802.1Q仕様のVLANタグと同一フォーマットであり、送信側のパケット通信装置は、そのVLANタグのVLAN-IDフィールドに順序情報もしくは時間情報を記述することを特徴とする請求項1ないし8のうちいずれか1項に記載のパケット転送方法。 - 送信側のパケット通信装置がパケットに挿入する順序識別子もしくはタイムスタンプに
おける順序情報もしくは時間情報を記述するフィールドが任意長であることを特徴とする
請求項1ないし8のうちいずれか1項に記載のパケット転送方法。 - 送信側のパケット通信装置は、送信するパケットに1つ以上の経路識別子を付与し、そ
のうちの少なくとも1つの経路識別子に、ユーザ網でパケットに付与された優先度を反映
させることを特徴とする請求項1ないし8のうちいずれか1項に記載のパケット転送方法。 - 送信側のパケット通信装置は、
前記経路識別子をVLANタグもしくはシムヘッダを用いて前記パケットに付与し、
前記パケットヘッダの一部を参照することにより優先度を判断し、当該優先度を前記経
路識別子に反映させ、
転送の対象となるパケットがイーサネット(登録商標)パケットである場合、前記パケ
ットヘッダの一部は、パケット転送装置の前段のスイッチへの到着ポート番号、フレーム
ヘッダ内にあるレイヤ3プロトコルのType値、フレームヘッダ内の宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、802.1Q VLANタグに含まれる優先度(CoS値)、VLAN−ID、IPヘッダに含まれるDiffServコード・ポイント値(ToS値)、UDPの宛先ポート番号、送信元ポート番号、TCPの宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちのいずれかであり、
転送の対象となるパケットがMPLS対応のパケットである場合、前記パケットヘッダの一部は、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、シムヘッダのCoS値(Exp値)のうちのいずれかであり、
転送の対象となるパケットがIPパケットを含む場合、前記パケットヘッダの一部は、IP
パケットのToS値、送信元IPアドレス、宛先IPアドレスのうちのいずれかであることを特徴とする請求項13に記載のパケット転送方法。 - 受信側のパケット転送装置は、すでに下流に転送済のパケットの同一性識別情報を、最
新のパケットからm個分(mは1以上の整数)遡って保持し、保持している同一性識別情
報と次の到着パケットの同一性識別情報とを比較することにより、該到着パケットが転送
済か未転送かを判断し、同一情報を有するパケットのうちの1つであって、未転送のもの
を下流に転送することを特徴とする請求項1ないし14のうちいずれか1項に記載のパケ
ット転送方法。 - 前記同一性識別情報は、前記順序を区別する情報としてパケットに挿入された順序識別
子もしくはタイムスタンプ、または、パケットに対して予め定めた関数を作用させて得ら
れる値であることを特徴とする請求項15に記載のパケット転送方法。 - 受信側のパケット転送装置において、前記同一性識別情報を保持するメモリとしてCAM(Content Addressable Memory)を用いることを特徴とする請求項15に記載のパケット転送方法。
- 受信側のパケット転送装置は、転送済のパケットの前記順序を区別する情報である順序
識別子の値(CF)と、前記独立した経路から受信する複数パケットの順序識別子の値と
を比較し、前記独立した経路から受信する複数パケットの順序識別子の値のうち、既に転
送済のパケットの順序識別子の値(CF)より大きく、かつ、前記独立した経路から受信
する複数パケットの順序識別子の値の中で最も小さい値を持つ少なくとも1つのパケット
のうちの1つのパケットを下流に転送することを特徴とする請求項1ないし17のうちい
ずれか1項に記載のパケット転送方法。 - パケットの宛先情報を参照して転送先を決定することによりパケットを転送する通信ネ
ットワークにおいて、パケット送信側と受信側に2つ以上の独立した経路を介して備えら
れた複数のパケット転送装置を有するパケット転送システムで用いられる当該パケット転
送装置であって、
前記パケット転送装置は送信機能手段と受信機能手段を備え、
前記送信機能手段は、
少なくとも送信側のパケット転送装置を識別するための送信元識別情報とパケットの順
序を区別する情報とを、パケットにおける、当該パケットの転送先の決定において参照さ
れない部分に挿入する挿入手段と
パケットをコピーして2つ以上のパケットを生成するコピー手段と、
当該パケットをそれぞれ前記独立した経路に送出する送信手段とを備え、
前記受信機能手段は、
前記独立した経路からのパケットをそれぞれ受信する受信手段と、
各パケットの前記順序を区別する情報と前記送信元識別情報とを参照すること、及び、前記順序を区別する情報としてパケットに挿入されたタイムスタンプ、または、パケットに対して予め定めたハッシュ関数を作用させて得られるハッシュ値に基づいて同一情報を有するパケットであるかを判断することにより、送信元毎に同一情報を有するパケットとその順序を識別する識別手段と、
識別手段により識別された同一情報を有するパケットのうちの一つを、パケットの順序
に従って順に下流に転送する選択手段と、
を備えることを特徴とするパケット転送装置。 - 前記送信機能手段における挿入手段は、前記通信ネットワークにおける転送先を決定す
る宛先情報の一部として前記独立した経路を識別する経路識別情報を前記パケットに挿入
し、前記送信手段は当該経路識別子により識別される経路にパケットを送出することを特
徴とする請求項19に記載のパケット転送装置。 - 前記2つ以上の独立した経路は、物理的に独立した2つ以上の経路であるか、または、
2つ以上の専用線である請求項19に記載のパケット転送装置。 - 前記受信機能手段は、ある順序のパケットを受信してから次の順序のパケットを受信せ
ずに所定の時間が経過した後に、前記ある順序のパケットの次に受信したパケットを下流
に転送する手段を有することを特徴とする請求項19ないし21のうちいずれか1項に記
載のパケット転送装置。 - 前記送信機能手段は、
前記順序を区別する情報として、パケットを転送する度に増加させ、最大値に達した後
に初期値に戻るカウンタ値を前記パケットに挿入し、
前記受信機能手段は、
ある経路からパケットを受信した時間から、当該経路から次のパケットを受信するまで
に、前記経路から受信するパケットのカウンタ値が前記最大値になるまでの時間として定
めた所定の時間が経過した場合に、当該経路に対応する周回カウンタ値を増加させ、
前記経路から次のパケットを受信した場合において、前記周回カウンタ値が増加された
状態であり、かつ、先に受信した前記パケットのカウンタ値が前記次のパケットのカウン
タ値より大きい場合に、当該次のパケットのカウンタ値に前記最大値を加えた値を当該次
のパケットの前記順序を区別する情報として、他の経路から受信したパケットとの順序比
較に用いることを特徴とする請求項19ないし21のうちいずれか1項に記載のパケット
転送装置。 - 前記所定の時間は、最小パケット長にパケット間間隔を加えた長さに対応する時間に、
前記最大値から前記受信したパケットのカウンタ値を引いた値を掛けて算出した時間であ
ることを特徴とする請求項23に記載のパケット転送装置。 - 前記送信機能手段は、
前記順序を区別する情報として、パケットを転送する度に増加させ、最大値に達した後
に初期値に戻るカウンタ値と、カウンタ値が初期値に戻った回数とを前記パケットに挿入
し、
前記受信機能手段は、
受信したパケットに含まれる前記カウンタ値と前記回数とを、前記2つ以上の独立した
経路から受信するパケット間での順序比較に用いることを特徴とする請求項19ないし21のうちいずれか1項に記載のパケット転送装置。 - 前記送信機能手段は、
パケットのパケットヘッダの一部を参照することにより、高信頼化パケットとそうでな
いパケットとを区別し、高信頼化パケットを複製して前記独立した経路のすべてに送出す
る手段を有し、
前記受信機能手段は、
前記独立した経路からの到着パケットについて、パケットヘッダの一部を参照すること
により高信頼化パケットか否かを判断し、高信頼化パケットに対しては、複数の経路から
到着するパケットデータの同一性を判断し、同一パケットが2つ以上の経路から到着する
場合は何れか1つだけを下流に転送して他は廃棄し、同一パケットが1つの経路だけから
到着する場合はそのパケットを下流に転送する手段を有することを特徴とする請求項19
ないし25のうちいずれか1項に記載のパケット転送装置。 - 転送の対象となるパケットがイーサネット(登録商標)パケットである場合、前記パケ
ットヘッダの一部は、パケット転送装置の前段のスイッチへの到着ポート番号、フレーム
ヘッダ内にあるレイヤ3プロトコルのType値、フレームヘッダ内の宛先MACアドレス、送
信元MACアドレス、802.1Q VLANタグに含まれる優先度(CoS値)、VLAN−ID、IPヘッダに
含まれるDiffServコード・ポイント値(ToS値)、UDPの宛先ポート番号、送信元ポート番
号、TCPの宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちのいずれかであり、
転送の対象となるパケットがMPLS対応のパケットである場合、前記パケットヘッダの一
部は、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、シムヘッダのCoS値(Exp値)のうちのいずれかであり、
転送の対象となるパケットがIPパケットを含む場合、前記パケットヘッダの一部は、IP
パケットのToS値、送信元IPアドレス、宛先IPアドレスのうちのいずれかであることを特徴とする請求項26に記載のパケット転送装置。 - 前記送信機能手段は、パケットにVLANタグもしくはシムヘッダが1つ以上付与されてい
る場合、そのVLANタグもしくはシムヘッダのうち、最も内側に付与されているVLANタグもしくはシムヘッダのさらに内側に順序識別子もしくはタイムスタンプを挿入し、前記受信機能手段は、パケットに挿入されている順序識別子もしくはタイムスタンプの読み出し位置を、その挿入位置に応じて決定することを特徴とする請求項19ないし26のうちいずれか1項に記載のパケット転送装置。 - 前記送信機能手段がパケットに挿入する順序識別子もしくはタイムスタンプのフォーマ
ットが、802.1Q仕様のVLANタグと同一フォーマットであり、前記送信機能手段は、そのVLANタグのVLAN-IDフィールドに順序情報もしくは時間情報を記述することを特徴とする請求項19ないし26のうちいずれか1項に記載のパケット転送装置。 - 前記送信機能手段がパケットに挿入する順序識別子もしくはタイムスタンプにおける順
序情報もしくは時間情報を記述するフィールドが任意長であることを特徴とする請求項19ないし26のうちいずれか1項に記載のパケット転送装置。 - 前記送信機能手段は、送信するパケットに1つ以上の経路識別子を付与し、そのうちの
少なくとも1つの経路識別子に、ユーザ網でパケットに付与された優先度を反映させるこ
とを特徴とする請求項19ないし26のうちいずれか1項に記載のパケット転送装置。 - 前記送信機能手段は、
前記経路識別子をVLANタグもしくはシムヘッダを用いて前記パケットに付与し、
前記パケットヘッダの一部を参照することにより優先度を判断し、当該優先度を前記経
路識別子に反映させ、
転送の対象となるパケットがイーサネット(登録商標)パケットである場合、前記パケ
ットヘッダの一部は、パケット転送装置の前段のスイッチへの到着ポート番号、フレーム
ヘッダ内にあるレイヤ3プロトコルのType値、フレームヘッダ内の宛先MACアドレス、送
信元MACアドレス、802.1Q VLANタグに含まれる優先度(CoS値)、VLAN−ID、IPヘッダに
含まれるDiffServコード・ポイント値(ToS値)、UDPの宛先ポート番号、送信元ポート番
号、TCPの宛先ポート番号、送信元ポート番号のうちのいずれかであり、
転送の対象となるパケットがMPLS対応のパケットである場合、前記パケットヘッダの一
部は、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、シムヘッダのCoS値(Exp値)のうちのいずれかであり、
転送の対象となるパケットがIPパケットを含む場合、前記パケットヘッダの一部は、IP
パケットのToS値、送信元IPアドレス、宛先IPアドレスのうちのいずれかであることを特徴とする請求項31に記載のパケット転送装置。 - 前記受信機能手段は、
すでに下流に転送済のパケットの同一性識別情報を、最新のパケットからm個分(mは
1以上の整数)遡って保持し、保持している同一性識別情報と次の到着パケットの同一性
識別情報とを比較することにより、該到着パケットが転送済か未転送かを判断する手段と、
同一情報を有するパケットのうちの一つであって、未転送のものを下流に転送する手段
とを有することを特徴とする請求項19ないし32のうちいずれか1項に記載のパケット
転送装置。 - 前記同一性識別情報は、前記順序を区別する情報としてパケットに挿入された順序識別
子もしくはタイムスタンプ、または、パケットに対して予め定めた関数を作用させて得ら
れる値であることを特徴とする請求項33に記載のパケット転送装置。 - 前記受信機能手段は、前記同一性識別情報を保持するメモリとしてCAM(Content Addres
sable Memory)を有することを特徴とする請求項33に記載のパケット転送装置。 - 前記受信機能手段は、転送済のパケットの前記順序を区別する情報である順序識別子の
値(CF)と、前記独立した経路から受信する複数パケットの順序識別子の値とを比較し
、前記独立した経路から受信する複数パケットの順序識別子の値のうち、既に転送済のパ
ケットの順序識別子の値(CF)より大きく、かつ、前記独立した経路から受信する複数
パケットの順序識別子の値の中で最も小さい値を持つ少なくとも1つのパケットの中の1
つのパケットを下流に転送する手段を有することを特徴とする請求項19ないし35のう
ちいずれか1項に記載のパケット転送装置。
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