JP4074133B2 - 磁気カードの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、磁気カードの製造方法に関する。
詳しくは、小ロットのカードを短納期で製造するための方法であり、具体的にはカードを1枚ごとに小型の印刷機で印刷し、その後に後加工をする製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
小規模組織の会員カードや身分証明書の場合は、カードの必要枚数が少なく数十枚のカードが有れば十分な場合もある。このようなカードを多面付きのシートを使って大がかりな生産設備で製造するのでは却ってロスが大きくなる。
そこで、従来から数量の少ないカード発行については、小切れ印刷方式という特有の発行方法が採用されている。以下、当該発行方法について説明する。
【0003】
この方式は、小ロット対応として、小型のオフセットやシルクスクリーン印刷機で、カード1枚づつに実際に印刷し、かつ必要な加工を行う方式である。
まず予め、大判の工程でカード基体を製造した後、抜きまたは断裁してベースカードを製造しておき、このベースカードに対して必要な絵柄を小切れ印刷し、艶出しプレスを行う、方法が行われる。
【0004】
図7は、従来の大判ベースカード工程フローを示す図である。
ベースカードを製造する工程は次のように行う。ベースカードは、通常2枚のコアシート31,32に表裏のオーバーシート33,34を仮貼りした後、プレスラミネートした形態からなる。
まず、表裏のオーバーシート(Over Sheet;以下、「OS」とも表記する。)33,34に、磁気テープ(MT)を転写する(S51,S52)。
表面側のコアシート31に磁気テープ位置合わせ用の見当トンボをオフセットで印刷し(S53)、裏面側のコアシートには、シルクスクリーン印刷による地色印刷とオフセット印刷による見当トンボ印刷を行う(S54)。見当トンボとは位置合せ用マークのことであり、印刷や磁気テープの位置合せに使用する。
【0005】
表裏コアシートの印刷面が外面になるようにし、さらに見当トンボを基準にして磁気テープ転写済みのオーバーシート33,34を位置合わせして重ね、仮貼りする(S55)。仮貼りは、位置合わせした状態で数ケ所をスポット的にインパルスシールして固定することにより行う。仮貼り後、鏡面板間に挿入して熱圧プレスしてラミネートする(S56)。
ここまでの工程は大判サイズ(通常、30面付き)で行い、ラミネート後、シルクスクリーンによる隠蔽銀印刷を行う(S57)。隠蔽銀印刷とは、磁気テープを見えなくするために銀色の隠蔽色で印刷することをいう。
次いで、個々のカードサイズにする抜きを行い(S58)、その後の印刷や加工を行うベースカードとする。従来のベースカードはドブ(四周に延長した部分を有し仕上げ抜きする部分を意味する。)無しサイズで行っている。
【0006】
ベースカードの小切れ印刷、加工工程は次のように行う。
図8は、従来の小切れ印刷および小切れ加工工程フローを示す図である。
まず、図8のように、予め準備したベースカードの表面に、マーク下白シルクスクリーン印刷を行う(S59)。次いで、同様にベースカードの裏面にも、マーク下白シルクスクリーン印刷を行う(S60)。マーク下白シルクスクリーン印刷とは、カード発行会社のマーク部分下地に白色印刷を特別に行うことを意味する。
【0007】
ついで、表面および裏面の絵柄やマークをオフセットやシルクスクリーンで印刷し(S61,S62)、さらに、表面側にシルクスクリーン印刷によるアンカー刷りとシルクスクリーン印刷によるオーバープリントを行う(S63)。
裏面側にもシルクスクリーン印刷によるオーバープリントを行う(S64)。アンカー刷りとは、絵柄とオーバープリント間の接着を強固にすることを目的とする透明ニスの印刷をいう。
図示していないが、その後、必要によりCP受像層(顔写真等のための昇華転写プリント印刷用染料受容層)をシルクスクリーン印刷で形成する。
その後、小切れ加工工程として、カードを鏡面板間に挟んで熱圧をかける艶出しプレスを行う(S65)。
必要により、さらに後加工として、サインパネル貼着やエンボス、エンコード等の発行処理を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のこの小切れ印刷方式の場合は、製造できる品目の数を増やすには、ベースカードの種類を増やす必要があり、カードの隠蔽色(磁気テープを隠蔽する色)、裏面地色、磁気テープ種類、基材、の組合せによる種類は膨大な数になり、在庫管理の煩雑や出庫間違い等、実用面では種々の問題がある。
【0009】
そこで、本発明では従来の小切れ印刷方式の製造工程を改善し、ベースカード種を増やすことなく、小切れの状態で特徴を付加していくことで製造できるカード品目を増やすことを研究し、本発明の完成に至ったものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の第1の磁気カードの製造方法は、以下の(1)〜(9)の工程、(1)白色の表面用および裏面用コアシートに磁気テープ位置合わせ用見当トンボを印刷する工程、(2)表面用透明オーバーシートに磁気テープを転写する工程、(3)前記工程(1)の2枚のコアシートの見当トンボ印刷面を外側にして積層し、さらにその外側表面側に、工程(2)のオーバーシートを磁気テープ位置を合わせて重ね、反対側に磁気テープ未転写の透明オーバーシートを重ねて積層し、重ねた状態で4枚のシートを仮貼りする工程、(4)仮貼りした4枚のシートを熱圧プレスして融着し一体にした後に、個々のカードサイズの四周に延長した部分を有するホワイトカードに切断する工程、(5)ホワイトカードの表面に隠蔽層をシルクスクリーン印刷し、裏面に地色をシルクスクリーン印刷する工程、(6)カードの表面の隠蔽層上とカードの裏面の地色上に、絵柄およびマークをオフセットまたはシルクスクリーン印刷する工程、(7)裏面側のオーバーシートに磁気テープを転写し、同時に転写基材を剥離除去する工程、(8)カードの表裏面を艶出しプレスする工程、(9)カードを仕上げ抜きする工程、を有することを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決する本発明の第2の磁気カードの製造方法は、以下の(1)〜(10)の工程、(1)白色の表面用および裏面用コアシートに磁気テープ位置合わせ用見当トンボを印刷する工程、(2)表面用透明オーバーシートに磁気テープを転写する工程、(3)前記工程(1)の2枚のコアシートの見当トンボ印刷面を外側にして積層し、さらにその外側表面側に、工程(2)のオーバーシートを磁気テープ位置を合わせて重ねて積層し、重ねた状態で3枚のシートを仮貼りする工程、(4)仮貼りした3枚のシートを熱圧プレスして融着し一体にした後に、個々のカードサイズの四周に延長した部分を有するホワイトカードに切断する工程、(5)ホワイトカードの表面に隠蔽層をシルクスクリーン印刷し、裏面に地色をシルクスクリーン印刷する工程、(6)カードの表面の隠蔽層上とカードの裏面の地色上に、絵柄およびマークをオフセットまたはシルクスクリーン印刷する工程、(7)カードの裏面側にオーバーシートを仮貼りする工程、(8)裏面側のオーバーシートに磁気テープを転写し、同時に転写基材を剥離除去する工程、(9)裏面側オーバーシートを熱圧プレスしてラミネートすると共にカードの表裏面を艶出しプレスする工程、(10)カードを仕上げ抜きする工程、を有することを特徴とする。
【0012】
上記の製造方法において、(1)ないし(4)の工程を多面付けの大判サイズで行い、(5)以降の工程を小切れにより印刷、加工を行うことができ、また、艶出しプレスをインパルスプレス機で行う、ようにすることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法では、隠蔽色、裏面地色、裏面磁気テープを、小切れの状態で付加していく方法であるため、ベースカード種を増やさずに製造できるカード仕様を増加させることが目的となる。
ベースカード種を増やす要因となる、カード隠蔽色、裏面地色、磁気テープ種類、基材のうち、表面側磁気テープと基材は固有の特性を有し、後工程で付加できないか、付加し難いが、カード隠蔽色、裏面地色、裏面側磁気テープは後工程でも付加できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明の磁気カードの製造方法の第1実施形態を示す図であって、表裏面の変化状態のみが示されている。
第1実施形態は、コアシート2枚とオーバーシート2枚の4層構成からなるホワイトカード10を使用し、裏面磁気テープを後付けして磁気カードを製造する特徴がある。ホワイトカードとは、ベースカードと同様であるが着色が無いので、このように表現する。
なお、図1において、裏側のオーバーシート14面への印刷は、実際には紙面の下側(反対側)から見えるように印刷されているが、図示の都合上、紙表面から見えるような状態に図示している。磁気テープ16についても同様である。
【0015】
図1(A)のホワイトカード10では、見当トンボ(不図示)以外は未印刷の状態である。磁気テープ位置は規格で定まっているので、見当トンボ位置が仕様によってそれ程多数増えることはない。表面側オーバーシート13には磁気テープ15が転写済みであるが裏面側オーバーシート14には磁気テープが転写されていない。
図1(B)では、表面側オーバーシート13に隠蔽層(斜線のハッチング)がシルクスクリーン印刷され、裏面側オーバーシート14には地色(斜線のハッチング)がシルクスクリーン印刷されている。
隠蔽層や地色は、シルバーとかゴールド色に印刷されることが多く、必要により窓開き印刷がされる。窓開きにすることにより、発行会社マーク下面の白色の地色を白色印刷せずにコアシートの白色をそのまま利用できるからである。
これにより、従来法で必須であったマーク下白シルク印刷を省略することができる。
【0016】
図1(C)では、表面側オーバーシート14に絵柄および発行会社マーク(不図示)がオフセット印刷で印刷される。シルクアンカー、シルクOPも同様に印刷される。裏面側オーバーシート14には、地色印刷面にオフセット印刷で細かな文字で各種の説明文が印刷されることが多い。さらに、シルクOPがオーバーシート14に印刷される。
最後に、図1(D)では、裏面側オーバーシート14に、磁気テープ16が転写される。この磁気テープはカードの仕様によって、テープ幅や磁気特性(低保磁力、高保磁力等)の目的のものを選択して転写することができる。このように、小切れ段階で磁気テープ16の転写を行うのが当該製造方法の特徴である。
これらの工程より目的の仕様を備えた磁気カード1が完成する。
【0017】
図2は、第1実施形態の大判ホワイトカード工程フローを示す図である。
大判ホワイトカード工程は、2枚のコアシート11,12に表裏のオーバーシート13,14を仮貼りした後、プレスラミネートする工程からなる。
表面側のOSに必要な磁気テープ(MT)を転写する(S11)が、裏面側のOSには大判工程ではMT転写しない。まず、表裏のコアシートに磁気テープ位置合わせ用の見当トンボをオフセットで印刷する(S12,S13)。
表裏コアシートの印刷面が外面になるようにし、さらに見当トンボを基準にしてMT転写済みの表面OSを位置合わせして重ね、MT未転写の裏面OSをさらに重ねて仮貼りする(S14)。仮貼り後、プレス機の鏡面板間に挿入して熱圧プレスしてラミネートする(S15)。ここまでの工程は大判(通常、30面付き)で行う。
【0018】
ラミネート後、個々のカードサイズにする抜きまたは断裁を行う(S16)。この際、磁気テープに対する位置精度に注意する必要がある。これを、その後の印刷や加工を行うホワイトカード10とする。
このホワイトカードはドブ有りサイズとする。ドブ有りとするのは、OSやMTの融着プレス時にコア材のはみ出しがあり、規格寸法を維持できないため、大きめに作って仕上げ抜きする必要があるからである。
実際のカード製造の際は、ここまでの工程のホワイトカードを相当量に製造して準備しておき、その後の受注内容に応じて、このホワイトカードを出庫して、小切れ印刷、加工により注文の仕様に応じたカードに仕上げることになる。
【0019】
ホワイトカードの小切れ印刷、加工工程は次のように行う。
図3は、第1実施形態の小切れ印刷および小切れ加工工程フローを示す図である。まず、図3のように、予め準備したホワイトカードの表面に、隠蔽層シルクスクリーン印刷を行う(S17)。次いで、同様にホワイトカードの裏面にも、地色シルクスクリーン印刷を行う(S18)。これらの印刷は、マーク下白を表現するために必要に応じて窓開き印刷とする。いずれもシルバーやゴールド色で印刷する場合が多い。
【0020】
ついで、表面および裏面の絵柄やマークをオフセットやシルクスクリーンで印刷し(S19,S20)、表面側にシルクスクリーン印刷によるアンカー刷りとシルクスクリーン印刷によるオーバープリント(OP)を行う(S21)。
裏面側にもシルクスクリーン印刷によるOPを行う(S22)。
図示していないが、シルクアンカー、シルクOPの後、必要によりCP受像層をシルクスクリーン印刷で形成するのは、従来法と同様である。
【0021】
小切れ加工工程では、裏面側オーバーシート14にMT転写を行う(S23)。小切れの状態で磁気テープを精度高く転写し、転写箔基材を剥離する装置が必要となる。MT転写後、カードを鏡板間に挟んで熱圧をかける艶出しプレスを行い(S24)、最後に、仕上げ抜きを行う(S25)。
その後、エンボスやサインパネル貼着、エンコード等の発行処理を行うのは、通常のカードの場合と同様である。
カード一枚毎の艶出しプレスはインパルスプレス機により行うことができる。インパルスプレス機は、2枚の鏡面板に接して金属箔ヒータと冷却機を備える装置であって、にインパルス電源を与えることにより、カードを急速に加熱して艶出しすることができる。
【0022】
図4は、本発明の磁気カードの製造方法の第2実施形態を示す図であって、表裏面の変化状態のみが示されている。
第2実施形態は、コアシート2枚とオーバーシート1枚の3層構成からなるホワイトカード20を使用して磁気カードを製造する。
なお、図4においても、裏側のコアシート22面への印刷は、実際には紙面の下側(反対側)から見えるように印刷されているが、図示の都合上、表面から見えるような状態に図示している。磁気テープ26についても同様である。
【0023】
図4(A)のホワイトカード20では、見当トンボ(不図示)以外は未印刷の状態である。表面側オーバーシート23には磁気テープ25が転写済みである。図4(B)では、表面側オーバーシート23に隠蔽層がシルクスクリーン印刷され、裏面側コアシート22には地色印刷がシルクスクリーン印刷される。
これらは、シルバーとかゴールド色に印刷されることが多く、第1実施形態と同様に必要により窓開き印刷がされる。
【0024】
図4(C)では、表面側オーバーシート23に絵柄(および不図示の発行会社マーク)がオフセット印刷で印刷される。シルクアンカー、シルクOPも印刷される。裏面側コアシート22には、地色印刷面に細かな文字で各種の説明文が印刷されることが多い。
最後に、図4(D)では、裏面側オーバーシート24を仮貼りした後、磁気テープ26が転写される。この磁気テープ26はカードの仕様によって、前記のよにう、テープ幅や目的の特性のものを選択して転写する。これらの工程により磁気カード2が完成する。
【0025】
図5は、第2実施形態の大判ホワイトカード工程フローを示す図である。
大判ホワイトカード工程は、2枚のコアシート21,22に表側のオーバーシート23を仮貼りした後、プレスラミネートする工程からなる。
表面側のOSに必要な磁気テープ(MT)を転写する(S31)が、裏面側のOSを大判工程ではラミネートしない。表裏のコアシートに磁気テープ位置合わせ用の見当トンボをオフセットで印刷する(S32,S33)。
【0026】
表裏コアシートの印刷面が外面になるようにし、さらに見当トンボを基準にしてMT転写済みの表面OSを位置合わせして重ね、仮貼りする(S34)。仮貼り後、プレス機の鏡面板間に挿入して熱圧プレスしてラミネートする(S35)。ここまでの工程は大判(通常、30面付き)で行う。
ラミネート後、個々のカードサイズにする抜きまたは断裁を行い(S36)、その後の印刷や加工を行うホワイトカード20とする。このホワイトカードもドブ有りサイズとする。
【0027】
ホワイトカードの小切れ印刷、加工工程は次のように行う。
図6は、第2実施形態の小切れ印刷および小切れ加工工程フローを示す図である。まず、図6のように、予め準備したホワイトカードの表面に、隠蔽層シルクスクリーン印刷を行う(S37)。次いで、同様にホワイトカードの裏面にも、地色シルクスクリーン印刷を行う(S38)。これらの印刷は、マーク下白を表現するために必要に応じて窓開き印刷とする。
【0028】
ついで、表面および裏面の絵柄やマークをオフセットやシルクスクリーンで印刷し(S39,S40)、表面側にシルクスクリーン印刷によるアンカー刷りとシルクスクリーン印刷によるオーバープリント(OP)を行う(S41)。
図示していないが、その後、必要によりCP受像層をシルクスクリーン印刷で形成するのは、従来法と同様である。
【0029】
小切れ加工工程では、裏面側オーバーシート24を仮貼りした後(S42)、MT転写を行う(S43)。小切れの状態で磁気テープを精度高く転写し転写箔基材を剥離する装置が必要となる。
MT転写後、カードを鏡面板間に挿入して熱圧をかける艶出しプレスを行い(S44)、最後に、仕上げ抜きを行う(S45)。
その後、サインパネル貼着やエンボス、エンコード等の発行処理を行うのは、通常のカードの場合と同様である。
【0030】
以上の本発明の製造方法の各実施態様について説明のとおり、本発明の製造方法では、大判工程によるホワイトカードに対して、隠蔽色や絵柄、裏面磁気テープを小切れの段階で付加して行くので、従前のように隠蔽色や地色、あるいは磁気テープをそれぞれ備えたべースカードを予め準備する必要がない。
従って、ベースカードを多種類あらかじめ準備する手間や在庫管理の煩雑さを解消することができる。
【0031】
【実施例】
(実施例)
図1、図2、図3を参照して本発明の第1実施形態の実施例を説明する。
<ホワイトカードの準備>
大判工程(30面付け)として、カード基体のコアシート11,12として、厚み280μmの白色硬質塩化ビニールシート2枚を使用し、そのそれぞれの表面に位置合せ用の見当トンボをオフセットで印刷した。
2枚のコアシートの印刷面が外側になるように重ね、さらに、その表面側に、幅7.3mmの磁気テープ(MT)転写済みのOS(厚み100μmの透明塩化ビニールシート)13を位置合せして重ね、裏面側には磁気テープ未転写のOS(厚み100μmの透明塩化ビニールシート)14を重ねて仮貼りした後、プレス機に導入して熱圧融着(150°C、20kgf/cm2 、30分)した。
この大判を、各カードのドブ幅が1〜2mm程度となるようにして、個々のカードに断裁した。これにより、厚み760μmの4層構成ホワイトカード10が得られた。
【0032】
次に、このホワイトカード表面側の磁気テープ隠蔽印刷を銀色のシルクスクリーン印刷で行い、隠蔽層上にカードの絵柄、および発行会社マークをオフセットで印刷した。なお、隠蔽印刷は、発行会社マークに相当する部分(15×20mm)を窓開きとして、白色のコアシートが覗けるようにした。
ホワイトカードの裏面側にも、地色印刷を銀色のシルクスクリーン印刷で行い、地色上に説明文の黒色文字印刷をオフセット印刷で行った。
さらに、表面側にシルクアンカーとシルクOPをシルクスクリーン印刷し、裏面側にはアンカーなしでシルクOPを印刷した。
【0033】
裏面のシルクOP上から幅7.3mmの磁気テープ(高保磁力)を転写した後、インパルスプレスを用いて艶出しプレスを行い、さらに、仕上げ抜きを行って、所定のカードサイズ(85.60×53.98mm)に仕上げた。
このカードに対して、CP受像層の形成、サインパネル貼着、文字エンボス等の後加工を行った。
得られた磁気カードは、従来品の小切れカードと、同等以上の外観性、カード特性を備えるものであった。
【0034】
【発明の効果】
上述のように、本発明の磁気カードの製造方法では、白色のコアシートを使用し、隠蔽印刷がされていないホワイトカードをベース材料とし、カードの隠蔽色と絵柄、および裏面磁気テープを小切れの工程で付加していくため、従来のように多種類のベースカードを、準備しておく必要がない。
ベースカード種が少なくなることにより、常時、多種類のベースカードを準備する煩雑さとベースカード種間違いによる製造ロスの問題を解消できる。
また、従来工程に較べて、製造工程が簡単化されるので、小ロットカード製造の効率、および短納期化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気カードの製造方法の第1実施形態を示す図である。
【図2】 第1実施形態の大判ホワイトカード工程フローを示す図である。
【図3】 第1実施形態の小切れ印刷および小切れ加工工程フローを示す図である。
【図4】 本発明の磁気カードの製造方法の第2実施形態を示す図である。
【図5】 第2実施形態の大判ホワイトカード工程フローを示す図である。
【図6】 第2実施形態の小切れ印刷および小切れ加工工程フローを示す図である。
【図7】 従来の大判ベースカード工程フローを示す図である。
【図8】 従来の小切れ印刷および小切れ加工工程フローを示す図である。
【符号の説明】
1,2 磁気カード
10,20 ホワイトカード
11,21,31 表面側コアシート
12,22,32 裏面側コアシート
13,23,33 表面側オーバーシート
14,24,34 裏面側オーバーシート
15,16,25,26 磁気テープ
Claims (4)
- 以下の(1)〜(9)の工程、(1)白色の表面用および裏面用コアシートに磁気テープ位置合わせ用見当トンボを印刷する工程、(2)表面用透明オーバーシートに磁気テープを転写する工程、(3)前記工程(1)の2枚のコアシートの見当トンボ印刷面を外側にして積層し、さらにその外側表面側に、工程(2)のオーバーシートを磁気テープ位置を合わせて重ね、反対側に磁気テープ未転写の透明オーバーシートを重ねて積層し、重ねた状態で4枚のシートを仮貼りする工程、(4)仮貼りした4枚のシートを熱圧プレスして融着し一体にした後に、個々のカードサイズの四周に延長した部分を有するホワイトカードに切断する工程、(5)ホワイトカードの表面に隠蔽層をシルクスクリーン印刷し、裏面に地色をシルクスクリーン印刷する工程、(6)カードの表面の隠蔽層上とカードの裏面の地色上に、絵柄およびマークをオフセットまたはシルクスクリーン印刷する工程、(7)裏面側のオーバーシートに磁気テープを転写し、同時に転写基材を剥離除去する工程、(8)カードの表裏面を艶出しプレスする工程、(9)カードを仕上げ抜きする工程、を有することを特徴とする磁気カードの製造方法。
- 以下の(1)〜(10)の工程、(1)白色の表面用および裏面用コアシートに磁気テープ位置合わせ用見当トンボを印刷する工程、(2)表面用透明オーバーシートに磁気テープを転写する工程、(3)前記工程(1)の2枚のコアシートの見当トンボ印刷面を外側にして積層し、さらにその外側表面側に、工程(2)のオーバーシートを磁気テープ位置を合わせて重ねて積層し、重ねた状態で3枚のシートを仮貼りする工程、(4)仮貼りした3枚のシートを熱圧プレスして融着し一体にした後に、個々のカードサイズの四周に延長した部分を有するホワイトカードに切断する工程、(5)ホワイトカードの表面に隠蔽層をシルクスクリーン印刷し、裏面に地色をシルクスクリーン印刷する工程、(6)カードの表面の隠蔽層上とカードの裏面の地色上に、絵柄およびマークをオフセットまたはシルクスクリーン印刷する工程、(7)カードの裏面側にオーバーシートを仮貼りする工程、(8)裏面側のオーバーシートに磁気テープを転写し、同時に転写基材を剥離除去する工程、(9)裏面側オーバーシートを熱圧プレスしてラミネートすると共にカードの表裏面を艶出しプレスする工程、(10)カードを仕上げ抜きする工程、を有することを特徴とする磁気カードの製造方法。
- (1)ないし(4)の工程を多面付けの大判サイズで行い、(5)以降の工程を小切れにより印刷、加工を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の磁気カードの製造方法。
- 艶出しプレスをインパルスプレス機で行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の磁気カードの製造方法。
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