JP4074104B2 - 画像投射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空間光変調器を用いた空間光スイッチによる空間的な光情報処理装置、さらには画像表示装置や画像投射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、画像表示装置(ディスプレイ)として、CRT、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リアプロジェクタ等があり、さらには画像投射装置としてはフロントプロジェクタなどがある。リアプロジェクタは、フロントプロジェクタとほぼ同じ構成のプロジェクタ機器を、スクリーンを有した暗箱の中に配置することにより実現されている。これらの画像表示装置には、写真のような自然画あるいは文字を主体としたテキスト等の画像をより高精細化に表示すること、またより大画面での表示が求められている。
【0003】
これは、市場における画像表示装置の性能を表す尺度である画素数、また画面サイズに現れている。今、画素数はXGA(1024×768ドット)、SXGA(1260×1024ドット)、SXGA+(1400×1050ドット)、QXGA(1600×1200ドット)と増大する傾向にある。また画面サイズに関しても、画素数の増大と共に、現在主流の14、15インチのものから20インチ、24インチといった大型化に向っている。高精細で、大画面のディスプレイには、画素サイズがより小さいこと、また全画素数が多いことが求められている。
【0004】
プロジェクタ機器は、液晶による空間光変調を利用した液晶空間光変調素子(液晶ライトバルブ)と呼ばれる微細な画素を多数配列させた画像表示装置により画像を形成し、これを投射レンズによりスクリーンに投射する方式を用いるものである。画素の形状は正方形、あるいは矩形をしており、サイズは1辺が数十μmから10数μm、数十μmである。この画素サイズが画像の高精細化を決定しており、画素が微細である程より高精細な画像が実現できる。しかし、画素の微細化(小サイズ化)にはプロセスの問題がある。また大画面化に対応するには画素数を増大させる必要がある。
【0005】
液晶ライトバルブは透過型ライトバルブと反射型ライトバルブに大別される。
透過型ライトバルブでは、画素を微細化するときに、薄膜トランジスタ(TFT)等の画像形成に寄与しない部分が微細化できず、画素を微細化してもこれらの画素に占める面積が相対的に大きくなり、開口率が低下する問題がある。
これに対して、反射型ライトバルブ(多くはシリコン上に形成されるので、LCOS=LCD On Silicon)では、画素電極(反射電極)の下に配線部を形成することが可能であるため開口率あるいは反射率を向上させることができる。
【0006】
しかし、反射型ライトバルブであっても開口率は1とはならず、光量の損失が生じる。また以下で述べるが画質劣化の問題がある。開口率、効率、画質を向上させるには、反射電極上のある程度狭い領域に光を集光させることが必要であり、画素アレイに対してマイクロレンズアレイを設置する構成がとられる。
【0007】
特開2001−215531号公報に、上記の反射型液晶ライトバルブの画素上にマイクロレンズアレイを設けた画像表示素子の従来例が開示されている。この公報に記載の発明の目的は、隣接画素間の電圧差により発生する横電界の影響によるディスクリネーション(転移)の発生、これに基づく、表示領域の欠陥を防ぐことにある。反射電極を微細化して行き、反射電極間の隙間が狭くなると横電界の影響が顕著になる。これを防ぐために、マイクロレンズアレイで反射電極のより狭い領域に光を集光する。画素電極のピッチPに対してP<30μm、また、画素電極間の距離l/d>1(d:液晶層の厚さ)が満足されていることを特徴としている。
【0008】
しかしながら、前記特開2001−215531号公報には、マイクロレンズの焦点距離、画素とマイクロレンズとの距離、照明系のF値に関する記述は一切なく、液晶層の電界分布にのみ着目したものであって、画素の大きさを縮小することを考慮したものではない。また、光軸シフト素子を組み合わせた高解像度の画像表示を何ら考慮したものではない。
【0009】
また、特開平11−258585号公報では、同様に、反射電極上にマイクロレンズを設け、かつその焦点距離とマイクロレンズと画素との距離に着目した反射型ライトバルブの従来例が開示されている。この公報に記載の発明では、前記特開2001−215531号公報に記載の発明と同様に、ディスクリネーションの影響を低減すると同時に、画素の実効的な反射面積率を100%に近付け、より高輝度、高品位の画像を実現することを目的としている。すなわち、光利用効率の向上を主とするものである。マイクロレンズの焦点距離f、マイクロレンズと反射電極との距離をtとしたとき、f>tが高輝度、高品位の画像実現の好条件であり、さらに、f=2tが最も好ましいとされている。これは、この条件を満たす構成が、効率良く投射レンズに取り込まれ、マイクロレンズからの出射光を生成し、利用効率を向上させるためである。また、f=2tの条件では、反射電極上ではマイクロレンズ(正方形)の1辺の1/2のサイズのスポットが形成されると記述されている。
【0010】
しかしながら、この特開平11−258585号公報に記載の発明は、光利用効率の向上を目的としており、画素の大きさの縮小を目的とはしていない。ここでは、画素が等倍に結像されるように、照明系のF値=マイクロレンズのF値=投射レンズのF値を満たすFの範囲が最適であるとしている。さらに、f=2tの関係が成立し、マイクロレンズと反射電極との間の屈折率が1であり、反射電極に入射する照明光が最初に入射するとき、マイクロレンズはほぼフィールドレンズとして作用する。このため、入射した照明光が画素となる反射電極で反射されて反対方向に出射し、再び、マイクロレンズに入射するときに、マイクロレンズの大きさを、開口にほぼ100%で、ロス少なく透過させることができる。このとき、マイクロレンズに入射する照明光のF値と、マイクロレンズから出射し変調された反射照明光である映像光のF値とはほぼ等しくなる。これは、特開平11−258585号公報の、例えば図13において、f=2tのとき、θ=θmax=θrefになることから分かる。このため、このF値と等しい投射レンズを用いて、マイクロレンズから出射し変調された反射照明光である映像光を、ほぼ100%でロス少なく透過することができる。
【0011】
この特開平11−258585号公報には上記の内容が記述されているが、かかる作用は光学的な原理に基いており、正しいものながら、実際には、マイクロレンズと反射電極との間の屈折率を1にすることは、構造上作製が非常に困難である。また、この特開平11−258585号公報に記載の構成において、反対方向に出射するときに再入射するマイクロレンズの大きさを、開口にほぼ100%でロス少なく透過させることは、マイクロレンズと反射電極との間に空気層または真空層を設けた場合に実現しうる特殊な光学系である。または、光学的に、屈折率で距離を割った換算距離を、単なる距離と記述間違いした可能性もあり、この場合、上記の反対方向に出射するときに再入射するマイクロレンズの大きさを、開口にほぼ100%でロス少なく透過させることは、光学的な原理に基づき可能となる。
【0012】
しかしながら、いずれにしろこのような光学構成においては、3つのF値をほぼ一致させたために、投射レンズのF値をより小さくする必要がない代りに、画素を縮小する効果が生ぜず、特開平11−258585号公報の図13にあるように、出射した映像光がマイクロレンズに再入射した際の画素の大きさは、マイクロレンズとほぼ同じ、つまりは等倍であり、光軸シフト素子と組み合わせた場合の画素縮小に関する効果を何等、考慮検討されたものではない。何故ならば、光軸シフトを行わない場合には、画素縮小を行って、画素と画素の間に隙間が生じると、かえって映像の滑らかさが低減されてしまうからである。
【0013】
一方、通常の反射型ライトバルブは、シリコンウエハ上にDRAMまたはSRAM等の電気的駆動素子を作製することができるので、これらの電気的駆動素子が占有する面積に生じる照明光を反射する際の開口率を、従来の透過型ライトバルブより非常に大きくできることを特徴としている。このため、マイクロレンズを使用しない場合においても、通常は90%以上の開口率が実現できており、この画素の大きさに基づく光利用効率の制約は非常に小さく、現在商品化されている反射型ライトバルブを用いた画像投射装置では、画素の開口率を向上するためにマイクロレンズを用いたものは存在しない。光軸シフト素子を反射型ライトバルブに用いた場合に、画素ごとにマイクロレンズを設けて画素を縮小する光学素子は、特願2000―260070号に記載されている。
【0014】
また、マイクロレンズを用いた反射型ライトバルブは、ビクター社よりリアプロジェクションとして商品化されており(2000年発売開始)、これは光軸の異なる3色のRGB光を、光軸を異なる状態にしてマイクロレンズに入射させ、反射型ライトバルブの3つの画素にRGBの3色に空分割するものである。ここでは、3つの画素に1つのマイクロレンズが用いられている。また、ホログラム型のマイクロレンズを用いており、ホログラムの色収差を考慮して、3色の光軸の互いの角度を、従来の曲率を有したマイクロレンズから修正してある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来のマイクロレンズを用いた反射型ライトバルブを用いた画像表示素子は、マイクロレンズを単に表示欠陥を防いだりあるいは効率を上げることを目的としており、集光効果のあるマイクロレンズを用いながらも画素の大きさがそのままであるので、本発明は、光軸シフト素子を用いて画素を増大することにより画像の高精細化を実現する際に、投射レンズで投射された画素の大きさが大きいことによる画素間の重なりによる解像度劣化が問題となることを解決するものである。また、マイクロレンズを用いない反射型ライトバルブを用いて画像表示装置も同様に、高い光利用効率の実現のために、高開口効率が必要となるので、画素の大きさがほぼ、画素ピッチと同じ大きいものであり、これにより同様に画素間の重なりによる解像度劣化が問題となる。
【0016】
本発明が、解決しようとする課題は、光軸シフト素子を組み合わせた反射型ライトバルブを用いた画像投射装置において、高い光利用効率を実現しつつ、光軸シフト素子を動作させた場合に生じる、隣接した画素間の重なりによる解像度の劣化を低減するために画素の実効的な大きさを元の画素の大きさよりも縮小するものであり、高品位の投射画像を提供することにある。
【0017】
本発明の第1の課題は、光軸シフト素子を組み合わせた反射型ライトバルブを用いた画像投射装置において、高い光利用効率を有し、隣接画素間のクロストークの少ないより高解像度の投射画像の画像投射装置を提供することにある。
【0021】
本発明の第の課題は、高い光利用効率と解像度の高い投射画像でありながらも、面内均一性の高い画像投射装置を提供することにある。
【0023】
本発明の第の課題は、より高い光利用効率の投射画像の画像投射装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
(請求項1)本発明の第1の課題は、照明光を放出する光源と、同一平面に配列した複数の画素を有する反射型空間光変調素子と、前記照明光を前記反射型空間光変調素子に入射せしめる照明光学素子と、前記反射型空間光変調素子から出射した画像光を投射画像面に投射する投射光学素子と、前記反射型空間光変調素子と前記投射結像素子との間に設けた光軸シフト素子と、フィールドからなる画像情報をサブフィールドからなる画像情報に変換する画像情報変換素子と、前記サブフィールドの画像情報に対応して前記反射型空間光変調素子が変調される時期と同期して前記光軸シフト素子を駆動する光軸シフト素子駆動回路とを有する画像投射装置において、前記複数の画素と前記投射光学素子との間に、複数の、レンズ形状が非球面であるマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイ、透光性中間基板及び透光性樹脂層を設け、前記マイクロレンズは反射型空間光変調素子のそれぞれの画素からの反射光を元の画素の大きさよりも小さくなるように集光する画素縮小素子を形成し、この集光位置が前記投射画像面と投射光学系に対して共役の位置関係にあり、かつ、前記透光性樹脂層の最薄部位でマイクロレンズの先端となる点をマイクロレンズの光学的距離Tを図る基準点とした場合、光学的距離Tは、前記透光性樹脂層の最薄部位での厚みと前記透光性中間基板との物理的な厚みの和を屈折率で除した光学的な換算距離であり、前記透光性樹脂層と前記透光性中間基板とが複数の材料からなるときには、それぞれの厚みをそれぞれの屈折率で除したものの和であり、前記マイクロレンズの焦点距離fと、前記マイクロレンズの前記基準点と画素との前記光学的距離Tとの間に、5T>f>2Tの関係が成り立つことを特徴とする画像投射装置(照明のF値を追加した数値限定)により達成される。
【0033】
(請求項)本発明の第の課題は、前記画素縮小素子のマイクロレンズが、曲率を有する面を設けた透光性主基板と、透光性埋込層とを有する光学素子からなることを特徴とする請求項に記載の画像投射装置(マイクロレンズの埋め込み構成)により達成される。
【0035】
(請求項)本発明の第の課題は、前記画素縮小素子のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイが、空間光変調器の画素が配列した面と垂直な方向に少なくとも2つ以上設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像投射装置(マイクロレンズのハイブリッド構成)により達成される。
【0042】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明における画像表示装置の模式図及び光学的画素サイズ縮小の原理を説明するための図で、簡略化のため3画素分のみについて断面的に描いてある。画像表示装置は、マイクロレンズアレイ1、透光性樹脂層2、透光性中間基板3、画素アレイ5(液晶層4を含む、また図では省略してあるが電極は液晶層部に設けられている)からなる。ランプ等の白色光源からの入射光束6は照明角7(あるいは発散角)θin(最大角とする)を持っている。この入射光束がマイクロレンズで集光され画素の集光状態が形成される。この集光状態の位置と、投射レンズにより画像と投射するスクリーンとを結像の位置関係つまりは共役の位置関係にすることにより、集光状態のビームプロファイルをスクリーンに投影することができる。
【0043】
従来は、画素とスクリーンとを共役の位置関係にする状態を焦点またはピントを合わせた状態として画像を投射するか、画素ごとにマイクロレンズを用いた場合には、そのマイクロレンズとスクリーンとを共役の位置関係にする状態を、焦点またはピントを合わせた状態として、画像を投射する。しかしながら、本発明においては、上記の位置関係は、従来からの観点では、焦点が合っていないピント外れの状態である。そして、これらの構成は、スクリーン上の画素の大きさを制御するものではなく、そのために、光軸シフト素子を組み合わせて高解像度化を行った場合には、隣接する画素どうしが重なり合い、高解像度化できない場合がある。また、これ以外にも、却って1画素単位でのライン&スペースに相当する高い空間周波数においては、解像度の低下が生じる場合もあった。
【0044】
しかしながら、本発明においては、照明光学素子のF値さらにはこの照明光の配向角度分布、投射レンズのF値、反射型ライトバルブの角度特性さらにはその画素の大きさ等に対して、マクロレンズの近軸および軸外での光学的パワー、主点と画素との距離、画素と主点間の部材の屈折率と厚さ、レンズの形状等を、特定の値とすることにより、従来の焦点外れの位置において生じる縮小された画素をスクリーンに投射した場合において、光軸シフト素子を組み合わせた高解像度化時の隣接する画素どうしが重なり合うことによる解像度低下を低減し、かつ視認性のよい高品位な投射画像を実現するものである。
【0045】
このときの縮小された画素は、マイクロレンズによる画素の結像を用いることもできる。しかし、反射型ライトバルブへの入射と反射との特性が同じマイクロレンズを用いる場合には、画素の縮小は、マイクロレンズによる画素の結像に限定されるわけではなく、単に画素に入射した照明光が、マイクロレンズを入射と反射で2回透過することによりその光束が集光されることによるだけでも構わない。このとき、画素と縮小された画素との結像関係が成り立たないので、縮小された画素の形状は、元の画素の形状以外に、照明光の角度分布、マイクロレンズの外形形状、光学的パワー分布または曲率分布により、大きく変化する。
【0046】
反射型ライトバルブの元の一画素に相当する大きさをd、マイクロレンズにより形成された縮小像の大きさをd’として、縮小率をα=d’/dとし、反射型ライトバルブへの照明光の入射角をθinとし、反射型ライトバルブからの空間光変調された映像光となる照明光の出射角をθoutとしたとき、元の画素と縮小された画素とが結像つまりは共役の位置関係にある場合には、下記の式(1)の関係が成立する。
α= ≒ θin/θout … 式(1)
【0047】
式(1)は、光学的に共役の関係にある結像系において、像が1/n倍に縮小されるとき、像への入射角がもとのほぼn倍になることに対応している。本発明において、式(1)はマイクロレンズによる画素の結像で画素を縮小する場合にのみ成立する関係式ではあるが、実際には光学的には照明系の照明面積と照明立体角との積であるエンチチュードが保存されるように、ラグランジュ−ヘルムホルツの不変量が一定であるのと対応して、結像関係が成立しない本発明の場合においても、ほぼ同様の関係が成立する。
【0048】
実際に、本発明では、光学系は理想の近軸付近ではないこと、元の画素と集光された画素が結像関係にないこと、さらには照明光は最大入射角のみ存在するのではなく、光源と照明光学系で決定される角度分布を持っていること、さらには縮小された画素も画素に対応した均一な面積強度分布を有しておらずに様々なプロファイルを有していることにより、(θin/θout)の値は、上記αよりも大きくなったり、小さくなったりする。
【0049】
図1に示した画像表示装置から出射した光束を、投射レンズでスクリーンに投射すれば縮小画素像の投射像が得られる。図2は、画像表示装置から出射した光束を投射レンズでスクリーンに投射した時の様子を、光軸に平行に見た時の図で、図1に示した画像表示装置11を有し、更に、投射レンズ12、スクリーン13を有する。例えば、3画素だけ点灯させたときに、目視の場合、縮小画素像の投射像は、図3(A)に14にて示すように見える。ここで、図3(A)は光軸に垂直方向から見たものである。スクリーン13に3画素に対応するスポット状の像14が3つ投射されている。このときの投射像のサイズは、マイクロレンズによる画素像の縮小率と投射レンズによる拡大率とにより決まる。また、目視でなく、スクリーン13の代りにCCDカメラ等の検出器をおくと、スポットの輝度分布が得られる。その輝度分布を一方向から見ると、図3(B)のようになる。
【0050】
もし光学系において画像劣化の原因がなく(理想的な場合)、光源の配向分布が均一であれば、スクリーン13には、図3(B)に示すような裾野を引いたプロファイルではなく、矩形のパターンが投影されるはずである。しかし、実際には、マイクロレンズ、投射レンズを通ることにより像が劣化し、また、画素縮小素子と光源を有し、その光源に特有な配向分布のために、図3(B)に示すようなプロファイルがスクリーン13上に投射される。
【0051】
光軸シフトを用いて高解像度化を行う場合には、画像品質に、光軸シフトするオリジナルの画素特性が大きく影響する。縮小された画素の特性を評価する項目として、CTF、縮小率、および光利用効率が挙げられる。
【0052】
CTFは、図3(B)におけるプロファイルのMAXとMINとで定義される。
CTF=(MAX−MIN)/(MAX+MIN) … 式(2)
このCTFの数値が1に近いほど画素どうしの区別が明瞭となる。
【0053】
理想的な光学系であればスクリーン上に投射される画像は矩形であり、かちっとした像となる。この場合、画素の縮小は明確である。しかし、実際には劣化が生じ、広がりを有するプロファイルとなり、ぼやけた像となる。このため、プロファイルの半値全幅を用いて縮小率α’を定義した。ここで式(1)の代りに、
α’=観察面上でのプロファイルの半値幅/(空間光変調素子の画素サイズ×
投射レンズによる拡大倍率) … 式(3)
を用いた。
【0054】
このα’が零に近いほど縮小されており、逆に1.0のとき全く縮小されていないことになる。マイクロレンズがない場合、α’は1、あるいは1を越える値となる。画像の評価としては、このCTFとα’が重要な評価値となる。特に、画素縮小による高精細化画像という観点からは、縮小率に重点がおかれる。α’が1.0の場合、全く縮小されておらず高精細化画像にはなり得ないが、逆に値が小さ過ぎても、今度はプロファイル以外の隙間が顕著となり、過縮小状態となり、画素の荒さの視認性が逆に向上し、見やすい高解像度の画像とはなり得ない場合もある。
【0055】
また、本発明の特徴は、上述のように、縮小した画素像を、光軸シフト素子により、光軸を時分割でシフトし、有効画素数を増大する画像投射装置において、画素それぞれに照明光のF値よりも大きいF値を有するマイクロレンズを設け、かつ照明光のF値を大きくし、これよりも投射光のF値を小さくした投射レンズと組み合わせて、画素の実効的な大きさを縮小することである。
【0056】
図4は、空間光変調素子の画素から出射した光の光路を変調させる手段として、ピエゾ素子を用いた例を示す図で、図中、21は空間光変調素子、22はy方向シフト用ピエゾ素子、23はx方向シフト用ピエゾ素子、24は治具、25はy方向シフト(±0y)、26はx方向シフト(±0x)、27は座標を示し、図4は、光軸に垂直に見た図である。これは、ピエゾ素子を用いて、空間光変調素子自体を機械的に動かすものである。素子自体が動くため、画素も動くことになる。ピエゾ素子を用いれば画素サイズの10数μm以下の光路のシフトを行うことができる。これは、空間光変調素子21に縦(y方向)25及び横(x方向)26にピエゾ素子(それぞれ22及び23)を設置し、周期的に動かせばよい。
【0057】
図5は、ピクセルシフトによる高精細化画像の実現を、スクリーンに投射される画素の像を例として説明するための図で、ここで、マイクロレンズアレイによる画素サイズの縮小率α’は1/2とする。空間光変調素子の画素が正方形であり、理想的に縮小されたとして、正方形の縮小像となっている。はじめ、動いていない初期状態を(A)、次に、y方向に空間光変調素子の画素サイズの1/2シフトさせた状態を(B)とする(例えば、画素サイズを14μmとすれば7μm=Δx、Δy)。そこから、x方向に画素サイズの1/2シフトさせた状態が(C)、続いて、(B)とは反対の方向(マイナス、−で表示)に画素サイズの1/2シフトさせた状態が(D)、続いて、(C)とは、反対方向の方向にシフトさせた状態が(E)で、最後に、y方向に画素サイズの1/2シフトさせた状態が(F)で、(A)にもどる。
【0058】
この結果、これらのシフトの周期が早ければ画像のちらつき、フリッカーを感じることなしに、画素の一辺のサイズが1/2、密度が4倍の高精細化画像(G)が実現できる。また、この例では、空間光変調素子と光路変調手段が一つのデバイスとなるため、光学系を拡張し光路変調装置を挿入する必要がなくなるため、装置の小型化につながる。上記の例はx、yの2方向に動かしているが、xあるいはyのいずれかのみの方向のシフトであってもかまわない。この場合、画素は2倍増加する。また、α’を1/3として、シフト量を1/3とすれば、3×3で9倍の画素数増加が見込める。
【0059】
図5のピクセルシフトの説明は、機械的なシフトに限られるものではない。光学的に光路をシフトさせる素子(複屈折板など)を用いたものであっても構わない。また、空間光変調素子と一体でなくとも良く、光学系のいずれかの場所にあればよい。
【0060】
また、画像の高解像度化が実現できても、投射画像が暗くては良質な画像とは言えず、光利用効率も重要である。これをはかる尺度として、一画素に関する利用効率ηを定義した。これは、空間光変調素子の画素アレイ上の一画素から出射したエネルギがスクリーンに投射された一画素に相当する領域にどれだけ到達したかの比である。
η= スクリーン上の一画素相当領域に到達するエネルギ(W)
/ライトバルブ上の一画素が反射するエネルギ(W) … 式(4)
【0061】
マイクロレンズ、中間層、界面、投射レンズでの吸収、またケラレが無い理想時な場合では1.0に近づくが、実際には1.0以下である。光軸シフト素子を用いた高解像度化に関しては、上記のCTF、α、ηの値を適切に向上することが必要である。
【0062】
図6は、本発明の第1の実施例を説明するための図で、簡略化のため3画素分のみについて断面的に描いてある。また、光束はマイクロレンズの端を通るもののみを描いてある。基本的な構成としては、マイクロレンズ1、透光性樹脂層2、透光性中間基板3、液晶層4、画素(反射電極)5からなる。ランプ等の光源から出射した入射光束6は、マイクロレンズ1に入射する。この入射光束は、光源あるいはマイクロレンズに入射されるまでにある光学系による照明角(あるいは発散角θ)7を持っている。この光束6はマイクロレンズ1のレンズで透光性樹脂層2との屈折率差に応じて曲げられ、さらに透光性中間基板3に入射、液晶層4を経て、反射電極5で反射され、再び、液晶層4、透光性中間基板3、透光性樹脂層2、マイクロレンズ1のレンズを経て出射する。出射光束の照明角は入射光束の照明角よりも大きくなっている。また、このとき、マイクロレンズによる画素の像d’はもとの画素dのサイズよりも縮小されており、画像の高精細化がはかれる。
【0063】
本実施例は、凸形状マイクロレンズをネオセラム(日本電気硝子の結晶化透明ガラス)基板を、レジスト転写法によるドライエッチングで作製し、これを別の平板ネオセラム基板とで低屈折率のUV光硬化性接着剤(協立化学、#7702)を挟み込んで、UV照射により接着硬化させた。この後、平板側を研磨し、このマイクロレンズを有する基板とシリコン基板との間に、液晶層を挟んで反射型ライトバルブを作製した。シリコン基板は、あらかじめ駆動回路と遮光層を有し、さらに表面を平坦化すると同時にスペーサピラーを形成してある。この反射型ライトバルブを用いて、図7に示すような構成で投射画像を光学設計評価ツールを用いて評価した。光学設計評価ツールとしては、米国オプチカルリーサチアソシエーション社のノンシーケンシャル光線追跡解析が可能なライトツールズ:LightTools(第3版)を用い、光線数は約20万本とした(1GHzのCPUを用いて約50分間の計算量)。光線追跡は、計算の負担を減じるために、特定の領域の複数の画素についてのみ実行し、別途の計算ツ−ルによりコンボルーションすることによりスクリーン面での広い領域での光強度分布を計算し、評価した。モデリングに際しては、照明光学系以外にも、高圧水銀ランプの放出光の面積分布および角度分布も考慮し、高圧水銀ランプは、ウシオ社の150W級のDC放電ランプの値を用いた。投射レンズは、別途、米国オプチカルリーサチアソシエーション社のシーケンシャル光線追跡解析が可能なCODE V(第8版)を用いて設計し、評価する画像領域のMTFを計算した。
【0064】
図7は、本発明の画像投射装置となるプロジェクタの一例として、反射型の空間光変調素子を一枚用いた、単板式プロジェクタの例を説明するための図で、白色光源31を出た光は、まず、フライアイレンズ等の光インテグレータ32により、照度が均一化される。次に、カラーホイール等の色分離装置33により、赤、緑、青の3色に分離される。カラーホイールを用いた場合、同時に、赤、緑、青に分離されるのではなく、時系列に赤、緑、青に分離される。次に、各色ごとに偏光ビームスプリッタ35に入り、空間光変調素子(反射型液晶ライトバルブ)34の画素で反射され、偏光ビームスプリッタ35を抜け、投射レンズに入る。マイクロレンズにより一旦、第一マイクロレンズアレイ面で画素の中間像が形成され、続く第二マイクロレンズによりこの中間像が縮小され、最終的に投射レンズ36により投影され、スクリーン37に高精細画像が形成される。空間光変調素子としては、LCOS(Liquid Crystal On Si/ディスプレイテクノロジー社、スリーファイブ社、マイクロディスプレイ社、いずれも米国)、DMD(デジタルインストルメント社、米国)などがある。空間光変調素子は単板に限られるものではなく、3板式、2板式も可能である。
【0065】
また、本発明は、図7に示した構成の画像投射装置に限定されるものではなく、投射光学系として虚像投射可能な光学系を用いて、虚像の画像投射面に画像を投射するヘッドマウンテッドディスプレイのような画像投射装置であってもよい。
【0066】
図6において、マイクロレンズの焦点距離をf、透光性中間基板3と透光性樹脂層2とを合わた厚みに対応する光学的距離をTとしたとき、その比f/Tにおいて、2<f/T<5の関係が成り立つことが特徴的である。ただし、Tは、実際の厚みtを、屈折率で除した光学的な換算距離であり、複数の材料からなるときには、それぞれの屈折率で除している。この条件では、縮小画素像8はマイクロレンズ内に形成されることになる。マイクロレンズの屈折率を1.52、1.63、1.75と変化させたときの、CTF、利用効率η、縮小率α、をそれぞれ表1、2、3に実施例1、2、3として示し、表4、5、6に比較例として示す。また、中間層厚も変化させている。中間層において、透光性樹脂層は4μm(マイクロレンズ先端から透光性中間基板までの距離)で一定とし、透光性中間基板の厚みのみを変化させた。すなわち、t=4+透光性中間基板厚である。マイクロレンズ曲率半径rは10μmで一定にした。照明角は、均一化のためのフライアイレンズの開口と距離およびコンデンサレンズにより決定され、垂直方向に7度、つまりは約F4とした。また、ここでのCTFは、ミリ80本という非常に高解像度の空間周波数でのCTFである。また、投射レンズはF2.4である。
【0067】
【表1】
Figure 0004074104
【0068】
【表2】
Figure 0004074104
【0069】
【表3】
Figure 0004074104
【0070】
【表4】
Figure 0004074104
【0071】
【表5】
Figure 0004074104
【0072】
【表6】
Figure 0004074104
【0073】
これらの値には、CTF、η、αの全てが、例えば、CTFが100%に近く、また、ηが100%に近く、そして、αが50%程度という理想的な、所望値を満たす最適な構成が無いことが分かる。f/Tが大きいほうが、CTF及びηが同時に良く、また屈折率が高い程、αは小さい傾向がある。しかしながら、マイクロレンズの屈折率が高い場合、ηが若干低いものでも、CTF、αが良く、光軸シフトを用いた場合に高解像度の画像を実現している。また、逆に屈折率が低い場合のものでも、CTFが若干小さく余り縮小されないものの、ηが高いが、効率を優先した画像投射装置を実現することができる。
【0074】
また、f/Tの下限は中間基板層の厚さによっても制限され、薄いほど下限値が小さくても良好なCTFを得ることができる。しかしながら、f/T=5程度は現状中間層の加工精度を考慮した場合に比較的容易に作製できる。これは、透光性中間基板に関して、現状のガラス研磨では10μm前後までの研磨が可能であることによる。さらに薄くすることも可能である。また、透光性樹脂層に関しても、実施例の厚みは数μmを2μm程度と薄くすることもできるので、これらよりf/T=5の構成は可能である。
【0075】
図8は本発明の第4の実施例を説明するための図で、図8において、マイクロレンズの焦点距離をf、透光性中間基板3と透光性樹脂層2とを合わた厚みをtとしたとき、その比f/Tにおいて、2<f/T<5の関係が成り立つことが特徴的であるが、さらにこれは、図8に示すように、縮小画素像8が中間層(透光性中間基板3あるいは透光性樹脂層2、図8では前者)内で形成されるものであり、f/T=2.0の条件近傍である。幾何光学による近軸近似で考えるとf/T=2.0の時には、画素像は等倍となり縮小されないことになるが、実際には、照明光が角度分布を有しており、かつ、f/T=2.0の場合には、1回目のレンズがフィールドレンズとして作用するが、この場合に照明角の角度分布が面分布に変換される。このため、2回目に透過するときに照明光の角度分布が中央付近を中心とするように照明光学系により作製することにより、2回目に透過するレンズ面の中心付近のみに光パワーが集中することになり、結果として照明系のF値や角度分布と組み合わせることにより、画素縮小が実現できることになる。
【0076】
実施例3に加えて、マイクロレンズの屈折率nが1.84の時の例を実施例4として表7に示す。効率は若干低いものの、高いCTFと大きな画素縮小効果を示すことができ、3倍以上の光軸シフトに対応した画素縮小に使用することができる。
【0077】
【表7】
Figure 0004074104
【0078】
f/T=2近傍でf/T<=2の場合、より具体的には、1.8=<f/T<=2.0の場合をより詳細に説明すると、マイクロレンズを照明光は2回透過する際に、照明光は凸形状のマイクロレンズにより正の光学パワーを受け、集光される。このとき、照明光自体も角度分布を有しており、正の光学パワーが強い場合には、収束されて画素縮小される。図6の場合は、2回のレンズ透過にわけて収束されることにより、球面収差を低減した良好な画素縮小を行うのに対して、図8の場合は、1回目のひとつ目のレンズ透過の際に、強く収束されるために、集光位置が2回目に透過するレンズより手前またはレンズ付近にある。このため、入射角が0度に近い照明光は、2回目に透過するレンズのパワーを光軸付近ゆえに受けにくく、像高の大きい軸外光がより大きい入射角で2回目に透過するレンズに入射するために、2回目のレンズの作用によりその出射角が小さくなるように出射される。
【0079】
また、一方、入射角が最大照明角度に近い照明光、像高が0に近い照明光は、光軸と交わりケプラー型的に2回目に透過するレンズに入射する。このため、2回目に透過するレンズによりその出射角が小さくなる。像高の高い照明光についても同様に、2回目に透過するレンズによりその出射角が小さくなる。結果として、ケプラー型ビーム縮小器に類似の構成をとることができる。実際には、単レンズでかつ曲率が小さく、1回目に透過するレンズの諸収差が非常に大きく照明角も大きいため、完全なケプラー型とはならないが、容易に画素を縮小することができる。ただし、照明光のF値は、マイクロレンズのF値よりも大きいことが必要であり、さらには投射レンズのF値も、マイクロレンズのF値よりも大きいことが好ましい。
【0080】
実際にはレンズの球面収差等の像を劣化させる要因も含まれている。これにより隣接画素への迷光、あるいは隣接画素からの迷光になり、また、ケラレが生じ、η及びCTFが低下、あるいは、αが増大する害がある。しかし、構成によっては、これらにより、光束が細り、画素像が縮小されることがある。しかし、この場合、表示装置内にブラックマトリクス等の遮光層を設け遮光することが効果的である。
【0081】
表8は、本発明の実施例5を示すもので、投射レンズのF値を、照明角F4に対して、従来のF2.83の1/1.41倍からF2の1.2倍と明るくすると、効率を大きく向上させることができる。これにより、明るく高解像度の投射画像を実現できる。CTFが若干落ちており、トレードオフの関係にある。これは出射角の大きい光線が、マイクロレンズの収差により、発生して反射した照明光である映像光を大きく屈折されるためと考えられる。しかし、MTF80本/mmとしてはかなり良好なCTFであり、効率向上の寄与の方が大きい。
【0082】
【表8】
Figure 0004074104
【0083】
表9は、本発明の実施例6を示すものであり、光軸シフト素子を用いて画像をシフトした場合の、縮小率と画像品質との関係を、主観評価により実験したものである。縮小率は、光軸シフト素子を用いて高解像化した場合に、画像品質に大きく影響する。図3(B)に示したようなプロファイルをもとにした画像の主観的評価から縮小率と画像の高精細化に関して表9に示す結果を得た。ここでは、画素数の増加に関しては、4倍(縦2倍、横2倍)とした。画像は、αの異なる画像プロファイルを有する画素からなる画像を評価した。
【0084】
【表9】
Figure 0004074104
【0085】
ここで、○は良、△は可、×は不可を意味し、10人の観察者に対して系列範疇法である5段階の尺度をもとに行い、4以上を○、3を△、2以下を×とした。5段階の尺度としては、非常によい、よい、普通、悪い、非常に悪い、の尺度を用い、階調、先鋭度、ノイズに関する複数の評価を行った。
【0086】
α’が1.0の時、画素像は全く縮小されず高精細化画像とは言えない。α’が0.8で効果は顕著ではないが、1.0の時と比較すると差があり、よって、α’の上限は0.9前後と考えられる。しかし、好ましくは、0.35前後から0.8前後であり、より好ましくは、0.4前後から0.7前後である。画素縮小による画像の高精細化のみの場合、α’は適当に小さければよいが、画素数を増加させるときには、縮小率は増加率に応じた値でなければならない。上記例のように、画素数を4倍(2×2)にした場合は、α’は0.5前後がより適切である。
【0087】
しかし、画素数を9倍(縦3倍、横3倍)にした場合、この値では大きい。なぜなら、プロファイルが裾野を引いた形状であるため、画素間で重なりが生じ、CTFが劣化、画質が劣化するからである。光軸シフト素子により光軸をシフトする水準が、2つ以外で、3つ上のn個である場合は、0.8*2/3倍の画素サイズ縮小率であることが好ましい。これにより、2倍の光軸シフトと同様のコンボルーションの画像を得ることができ、3倍および4倍の光軸シフトにおいても、隣接する画素間のクロストークによる解像度の劣化を低減することができる。より具体的には、3倍のときには、0.23以上0.53以下が好ましく、さらには、0.23以上0.46以下がより好ましい。α’は0.33程度がより最適値である(以降α’をαと標記する)。
【0088】
マイクロレンズは、図1または図6または図8に示す構成の、主基板に作成したマイクロレンズを、もうひとつの透明基板と対向させて、透明中間層をサンドイッチして用いたマイクロレンズに限定されるわけではない。主基板に作成したマイクロレンズに、単に透明性材料を熱融着プレスして密着させ、対向する透明基板を有しないマイクロレンズを用いてもよい。これは、対向する透明基板を設けないので、マイクロレンズと反射型ライトバルブとの距離を小さくすることができ、設計の自由度が大きくなり、良好な画素縮小ができると同時に、マイクロレンズを構成する部品点数を減らすことができる。また、プレスして平坦化する部品の厚さのみを制御すればよいので、面内の均一性を向上させることができる。これらの材料としては、プラスチック材料やモールドガラス材料を用いることができる。また、高屈折率の凸レンズを有した主基板を用いる以外に、低屈折率の凹レンズを有した主基板を用いることもできる。また、熱融着プレスで形成する以外にも、UV硬化樹脂で埋め込んだだけの部品を研磨して平滑化して作製することもできる。
【0089】
また、マイクロレンズには、ホログラムを用いることもできる。ホログラムとしては、デュポン社のポリマーホログラム材料または、従来からのゼラチン材料等を用いることができる。このホログラムは、2枚の基板間に挟むこともできる。また、1枚の基板に接着または塗布した上で保護カバー兼スペーサコーティングを施すことにより、1枚の基板上に安価に作製することもできる。2枚の基板を用いたホログラムによるマイクロレンズを使用した場合には、ホログラム自体が平面的な部品であるため、平面的な構造でマイクロレンズを構成することができ、基板の研磨工程も高い精度でできる。また、局所的な構造によるストレスが蓄積されないので、信頼性の高い良好な縮小画像を形成することができる。
【0090】
また、マイクロレンズは、1画素に対して1枚からなるマイクロレンズである必要はなく、1画素に対して複数枚設けることも効果的である。1画素に対して2枚設けた場合には、入射と反射で4枚を透過することになり、像高の大きい位置に相当する光線や、入射角の大きい光線に対して、諸収差を低減して、より高い光利用効率と、より最適なプロファイルの画素縮小を行うことにより、光軸シフト素子と組み合わせることにより、より視認性の良好な高解像度の投射画像を形成することができる。また、曲率を有するマイクロレンズとホログラムレンズとを組みあわせて、偏光性マイクロレンズを用いてもよい。
【0091】
マイクロレンズの部材の屈折率と、透光性樹脂層の屈折率差δnとしては、0.10<δn<0.80の範囲にあることが好ましい。さらに、より好ましくは、0.17<δn<0.45の範囲にあることが好ましい。
【0092】
表10は、本発明の実施例7であり、δn=0.17である。実施例1、2、7および比較例1より、0.10<δnが必要であり、より好ましくは、0.17<δnであることがわかる。また、屈折率が大きすぎると、曲率の小さいマイクロレンズを精度の点から作製しにくいのでfが小さくなり、また10ミクロン未満の厚さの中間基板層も研磨しにくいので、結果として、f/Tが小さくなりやすく、1.5以下になりやすいので、δn<0.80が好ましく、より好ましくは、実施例4にも示したδn<0.45の範囲にあることである。
【0093】
【表10】
Figure 0004074104
【0094】
屈折率差が本質的に重要となり、マイクロレンズ、透光性樹脂層の屈折率はこの数値にとらわれるものでない。例えば、n1.52の硝材とn1.4の樹脂と、n1.62とn1.5の樹脂とは、両方ともδn=0.10、単色波に関しては、同じレンズパワーを持つ。
【0095】
マイクロレンズの部材として、硝材で、低屈折率のものとして石英ガラスが挙げられn=1.46程度であり、また高屈折率では、やや特殊ではあるがnが1.9に近いものがある。また鉱物等ではnが2.2、2.3の高いものがある。また光学結晶として、BBO、LN(リチウムナイオベー)、LT(リチウムチタネート)等を使用することもできる。透光性樹脂としては、アクリル系、エポキシ系があり、屈折率は1.3後半から1.7台である。またこれらは紫外線硬化性のものが利用できる。
【0096】
反射電極(画素)の部材がSiであるとして、このとき線熱膨張係数が問題となる。Siの線熱膨張係数に近いものが望ましい。
【0097】
また、マイクロレンズのレンズ形状は、図1に示すように、マイクロレンズの屈折率をn1、透光性樹脂層の屈折率をn2とした時、その差n1−n2が正となることを特徴とし、これはレンズが凸レンズであることが好ましい。このような凸レンズのマイクロレンズ、あるいはマイクロレンズアレイを容易に作製する方法が確立されており、また高精度で作製可能である。マイクロレンズを作製する一方法としては、レジストリフロー法がある。これは、基板(硝材)の上にスピンコータでレジストを均一な厚さに塗布、マスクによりパターニングを行い、現像し、その後、熱を加えてレジストパターンを溶かし、レンズ形状を作成、最終的にドライエッチングで、レンズ形状を基板に転写し、マイクロレンズ(アレイ)を作製するものである。また、このように作製されたマイクロレンズアレイに透光性樹脂(接着剤)を介して透光性中間基板を貼り合わせた、所謂、貼り合わせマイクロレンズも作製されている。このように、作製方法が確立されているマイクロレンズを用いることは画像表示装置を作製する上で工程を少しでも容易にするものである。
【0098】
また、マイクロレンズの曲率は、球面に限定されるものではなく、球面から非球面にし、球面収差を抑えるものである。
図9は、本発明の実施例8を説明するための図であり、非球面レンズを用いた場合の球面収差の低減を説明する光線図である。ここでは、一画素分についてのみ描いてある。球面レンズの場合、図9(A)に示すように、レンズの端(特に対角方向の隅)で顕著となる。これは、レンズの曲率半径が小さく、半球に近い時、また、前記屈折率差δnが大きい時などに顕著となり、著しい画像の劣化に繋がる。レンズ周辺を通った光束は、出射時の照明角のバラツキが大きくなる。これに対して、レンズ形状を非球面にした場合、図9(B)に示すように、球面収差が低減でき、レンズ周辺を通った光束の出射時の照明角のバラツキを低減できる。
【0099】
表11に、非球面レンズの導入による効果(CTF、η、αについて)を示す。また、表11には、比較のため、レンズ形状以外の条件は同じであるとして球面レンズの結果を載せる(表8のF/2、4と重複あり)。また、表中、非球面(2)は非球面(1)よりも非球面の度合いが強い場合であり、非球面(1)は、非球面の度合いを示すコーニックの1次の定数が−2、非球面(2)は−4の場合である。非球面にした場合、球面の場合と比較して、CTFが若干に低下するもののηが非常に大きく向上することが分かる。また、非球面の度合いが上がるほど、その傾向は強くなる。これにより、更なる画像の高精細化がはかれる。CTFもミリ80本で50%以上と非常に高いものである。
【0100】
【表11】
Figure 0004074104
【0101】
表12は、本発明の実施例9を示す図で、表12は、マイクロレンズの屈折率、透光性中間基板の屈折率、及び透光性樹脂層の屈折率を全て異ならせたものである。このようにすれば、材料選定の幅が広がり、また、透光性中間基板の厚みを調節でき、このとき光学距離=t/nで表されるため、物理的な厚みが同じであっても、屈折率により光学的距離を変えることが可能となる。また、中間基板厚の光学的な厚さをより薄くすることができるようになり、より良好な画素縮小の構成を実現することができるようになる。実施例3と比較して、半値幅は若干劣化するものの、CTF、光利用効率の2つが改善されている。
【0102】
【表12】
Figure 0004074104
【0103】
図10は、本発明の実施例10を説明するための図で、これは、画素サイズよりも小さな開口40を設け、画素サイズを縮小させるためのものである。マイクロレンズのみによる画素縮小では、限界がある構成の場合、開口を設けることにより画素像の縮小を実現する。当然ながら、開口により光束が部分的に遮蔽される分、光利用効率も低減することとなる。これは、効率を犠牲にして画質を高めるものである。表13に結果を示す。開口を設けることにより、ηが低下するものの、CTFが向上、αが低減することが分かる。適当な開口を設置することにより、マイクロレンズの画素縮小効果と合わせて、良好な画素縮小を行うことができ、画像の高精細化が可能となる。また、開口を設けて画素縮小を行った場合には、単にマイクロレンズだけの場合と比較して、より矩形に近いビームプロファイルを実現することができ、投射画像のエッジの先鋭さを向上することができる。ただし、表13において、*は、実施例2と同じである。
【0104】
【表13】
Figure 0004074104
【0105】
また、開口40の位置は、反射型ライトバルブ上の画素の位置に限定されるものではなく、マイクロレンズ内に設けると、より反射光の集光位置に近いので、αを効率的よく小さくできる。また、集光位置は投射レンズによるスクリーンとの共役の位置関係にある。つまりは結像位置でもあるので、開口の形状が焦点ずれによりボケる程度が小さいので、ビームプロファイルがより矩形に近くなり、画像のエッジが非常に先鋭となり、また高い空間周波数においても解像度を向上させた投射画像を実現することができる。
【0106】
上記の実施例において、マイクロレンズの曲率半径rは10μmとしてきた。しかし、決して10μmに限定されるものではない。この値はマイクロレンズアレイにおいて、平面内正方形画素、1辺を14μmとしたときに、マイクロレンズ間に隙間がほぼ無く並べることが可能な値である。もちろんこれよりも、小さい値であっても構わないが、マイクロレンズ間に隙間が生じるため、光量損失、あるいは、この隙間を通る光による画質劣化が引き起こされる。また、曲率半径が大きい分には、隙間が無く、密に充填できることに問題は無いが、レンズのパワーが小さくなる問題が生じる。しかし、これは、屈折率差を上げてやれば解決される。多くは、曲率半径を大きくすると、CTFが若干に低下すると同時に、αも若干に増大するが、ηが大幅に増大する。これは、屈折率差が同じであれば、曲率半径が大きいほど、球面収差が低減されるためである。これらの傾向を用いて、解像度の増加の度合いを低減しながらも、光利用効率を向上せしめて、明るい映像を実現することができる。
【0107】
【発明の効果】
第1の発明においては、反射型ライトバルブと光軸シフト素子を用いた画像投射装置において、画素ごとにマイクロレンズを設け、このマイクロレンズによる反射型ライトバルブの反射光の集光位置とスクリーンとを投射レンズによる結像位置にすると同時に、マイクロレンズの焦点距離fとマイクロレンズと画素との光学的距離Tとの間に5T>f>1.5Tの関係を持たせしむことにより、画素を元の大きさより小さくすることができ、高い光利用効率を有し、隣接画素間のクロストークの少ないより高解像度の投射画像の画像投射装置を提供することができる。
【0111】
の発明においては、曲率を有する面を対向基板に別の材料を埋め込んで平坦化させた構造を有しているので、高い光利用効率と解像度の高い投射画像でありながらも、面内均一性の高い画像投射装置を提供することができる。
【0113】
の発明においては、複数枚のマイクロレンズにより集光しているので、より高い光利用効率の投射画像の画像投射装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における画像表示装置の模式図及び光学的画素サイズ縮小の原理を説明するための図である。
【図2】 画像表示装置から出射された光束を投射スクリーンに投射した時の光学系を光軸に平行に見た図である。
【図3】 スクリーン上に投射された縮小画素像の目視像を示す図である。
【図4】 光路シフト装置を備えた空間光変調素子の例を示す図である。
【図5】 ピクセルシフトによる高精細化画像をスクリーンに投射する例を説明するための図である。
【図6】 本発明による画像投射装置の一実施例を説明するための図である。
【図7】 本発明の画像投射装置となるプロジェクタの一例を説明するための図である。
【図8】 本発明の他の実施例を説明するための図である。
【図9】 本発明の他の実施例を説明するための図である。
【図10】 本発明の更に他の実施例を説明するための図である。
【符号の説明】
1…マイクロレンズアレイ、2…透光性樹脂層、3…透光性中間基板、4…液晶層、5…画素アレイ、6…入射光束、7…照明角、8…縮小画素像、11…画像表示装置、12…投射レンズ、13…スクリーン、14…スポット状の像、21…空間光変調素子、22…y方向シフトピエゾ用素子、23…x方向シフト用ピエゾ素子、24…治具、25…y方向シフト、26…x方向シフト、27…座標、31…白色光源、32…光インテグレータ、33…色分離装置、35…偏光ビームスプリッタ、34…空間光変調素子(反射型液晶ライトバルブ)、36…投射レンズ、37…スクリーン、40…開口。

Claims (3)

  1. 照明光を放出する光源と、
    同一平面に配列した複数の画素を有する反射型空間光変調素子と、
    前記照明光を前記反射型空間光変調素子に入射せしめる照明光学素子と、
    前記反射型空間光変調素子から出射した画像光を投射画像面に投射する投射光学素子と、
    前記反射型空間光変調素子と前記投射結像素子との間に設けた光軸シフト素子と、
    フィールドからなる画像情報をサブフィールドからなる画像情報に変換する画像情報変換素子と、
    前記サブフィールドの画像情報に対応して前記反射型空間光変調素子が変調される時期と同期して前記光軸シフト素子を駆動する光軸シフト素子駆動回路とを有する画像投射装置において、
    前記複数の画素と前記投射光学素子との間に、複数の、レンズ形状が非球面であるマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイ、透光性中間基板及び透光性樹脂層を設け、
    前記マイクロレンズは反射型空間光変調素子のそれぞれの画素からの反射光を元の画素の大きさよりも小さくなるように集光する画素縮小素子を形成し、この集光位置が前記投射画像面と投射光学系に対して共役の位置関係にあり、
    かつ、前記透光性樹脂層の最薄部位でマイクロレンズの先端となる点をマイクロレンズの光学的距離Tを図る基準点とした場合、
    光学的距離Tは、前記透光性樹脂層の最薄部位での厚みと前記透光性中間基板との物理的な厚みの和を屈折率で除した光学的な換算距離であり、
    前記透光性樹脂層と前記透光性中間基板とが複数の材料からなるときには、それぞれの厚みをそれぞれの屈折率で除したものの和であり、
    前記マイクロレンズの焦点距離fと、前記マイクロレンズの前記基準点と画素との前記光学的距離Tとの間に、5T>f>2Tの関係が成り立つことを特徴とする画像投射装置。
  2. 前記画素縮小素子のマイクロレンズが、曲率を有する面を設けた透光性主基板と、透光性埋込層とを有する光学素子からなることを特徴とする請求項1に記載の画像投射装置。
  3. 前記画素縮小素子のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイが、空間光変調器の画素が配列した面と垂直な方向に少なくとも2つ以上設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像投射装置。
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