JP4073964B2 - 通信のためのデバイスおよび方法 - Google Patents
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Description
本発明は、少なくとも2つの別個の基本周波数バンドを有する無線周波数信号において、これら基本周波数バンドに対応する高調波を抑制するためのデバイスおよび方法に関する。本発明は、少なくとも2つの別個の基本周波数バンドのためのスイッチング可能な無線信号用電力増幅デバイスにも関する。
関連技術
効率の高い無線送信機用のほとんどの電力増幅器は、飽和状態に近い状態で作動するので、希望する無線信号周波数の他に、この周波数の高調波を、多くないとは言えない量の電力で発生する。固定周波数バンド専用の電力増幅器では、これら高調波は電力増幅器の出力端とアンテナとの間に設置されたローパスフィルタの助けによりフィルタリングすることによって除去される。
発生される高調波のうちで、一般に基本周波数よりもそれぞれ2倍または3倍の周波数に対応する第2高調波および第3高調波が圧倒的に多い。低周波バンドからの高調波が、より高い周波数バンドにある場合、2つの別個の周波数バンド用の送信機構造では特別な問題が生じる。すなわち例えば移動電話用の移動局がGSMバンドとDCSバンドの双方を取り扱うケースを考える。GSMシステム(移動通信用全地球システム)は多数の周波数バンド内で作動でき、900MHzの元のGSM周波数(GSM−900)の他に、1900MHzのGSMシステムもある。更に、1800MHzで作動するDCSシステムを、GSMシステムと見なすこともできる。しかしながら下記の説明では、GSMなる用語をGSM900のような狭い定義で用いることとする。GSM用移動局における電力増幅器は約900MHzの中心周波数および3Wの出力電力を有するが、DCS(デジタルセルラーシステム)用の電力増幅器は約1800MHzおよび1.5Wで作動する。
DCSバンドは主にGSM周波数バンドの2倍の周波数にあるので、双方の周波数バンド用に共通電力増幅器を使用した場合、高調波をフィルタで除去するうえで問題が生じる。この場合のフィルタリングは1つの共通する固定ローパスフィルタでは処理できない。
現在の所望する周波数バンドを選択するのに2つの別個の並列に配置された送信回路列とこれら回路列の出力端に結合された無線周波数スイッチ回路とを使用することがこれまで知られている。欧州特許第500434号は、2つの別個の無線周波数バンドに用いるための移動電話用電力増幅モジュールを示している。このモジュールは増幅回路およびバンドパスフィルタを備えた2つの並列回路列を含む。これら回路列からの信号はPINダイオードを含むカップリングおよびデカップリング回路を介し、アンテナの出力端に送られるようになっている。このスイッチング回路は現在使用されている増幅回路が他の回路列の増幅回路用出力端から接続を切るように構成されている。
PINダイオードは無線信号をスイッチングするために一般に使用される部品である。このダイオードは無線周波数信号に対しては、導通状態では直列抵抗が小さく、非導通状態では直列抵抗が大きい。更に、PINダイオードは導通状態では制御電流が比較的小さくてすむ。
しかしながらPINダイオードは、浮遊インダクタンスと浮遊容量とを有する。このことは、導通状態のPINはほぼ誘導特性を有するが、非導通状態ではほぼ容量性特性を有することを意味する。スェーデン特許(SU)第1532982号はPINダイオードをスイッチング手段として使用した導波体用のミリ波スイッチを示している。第1位置において、外部容量と組み合わされたPINダイオードは、この信号周波数でブロックをする並列共振回路を形成することにより、特別な信号周波数に対してこのPINダイオードの内部リアクタンス性特性が、補償されている。別の位置ではPINダイオードは外部インダクタンスと組合わさって、同じ信号周波数に対する直列共振回路を形成する。
2つの並列電力増幅器回路列による上記公知の解決案は、1つの周波数バンド用の電力デバイスと比較して、かなりの数の部品を必要とする。この結果、移動電話用の電力増幅器は高価な部品となり、余分なスペースを必要とするので、材料に対するコストがより高くなる。移動局におけるスペースは重要な制限要因であるので、このことは、特に移動電話では重大な欠点となる。
発明の概要
従って、少なくとも2つの別個の基本周波数の高調波を抑制するようになっているフィルタデバイスを備えた無線周波数信号用の電力増幅器デバイスを提供できることが望ましい。特に、周波数レンジが他の基本周波数バンドの周波数レンジに重なっている高調波を抑制できることが望ましい。本発明は上記問題を解決しようとするものである。
この問題は、第1の固定フィルタとスイッチング可能な手段として好ましくはPINダイオードを含むスイッチング可能な第2フィルタとの組み合わせに機能が対応する、フィルタデバイスを着想することにより解決される。スイッチング可能な第2フィルタは第1モードにおいて少なくとも1つの第1の基本周波数バンドに対応する少なくとも1つの次数の高調波を抑制し、第2モードでは、少なくとも1つの第2の、より高い基本周波数バンドを良好に通過し、固定された特性を有する第1のフィルタは、高次の高調波を減衰する。
スイッチング可能なフィルタは少なくとも1つのシャント結合された共振回路デバイスを含むことが好ましく、この共振回路デバイスは次に第1リアクタンス性部品とPINダイオードとの並列結合を含む。この並列結合は第2リアクタンス性部品と直列に結合されている。前記第1モードまたは第2モードのいずれかにおいて、ダイオードが低抵抗状態となるように、他方、前記第1モードまたは第2モードの他方のモードでPINダイオードが高抵抗状態に維持されるよう、ダイオードに直流電流を注入することにより、前記第1モードまたは第2モードの一方に対応する第1位置において、前記第2のリアクタンス性部品と組み合わされたPINダイオードが当該周波数バンドに適合した第1共振周波数を有する直列共振回路を形成するように、ダイオードの内部リアクタンス性特性を変える。対応する第2位置では、PINダイオードは前記第1リアクタンス性部品と共に当該周波数バンドに適合された第2共振周波数を有する並列共振回路を形成する。この第2の共振周波数は第1の共振周波数と同じ値を有することができる。
前記共振周波数は前記第1モードのスイッチング可能なフィルタが第1共振周波数バンドに対応する少なくとも1つの次数の高調波を減衰し、他方、前記第2モードのスイッチング可能なフィルタが少なくとも1つの第2の、より高い基本周波数バンドを良好に通過させるようになっている。
本発明の好ましい実施例によれば、上記タイプの複数のシャント結合された共振回路デバイスを組み合わせ、好ましくは適当な長さの伝送導体によって分離できる。
本発明の目的は、少なくとも2つの別個の基本周波数バンドを有する無線周波数信号において、これら基本周波数バンドに対応する高調波を抑制するためのデバイスおよび方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、高調波を有効に抑制した無線周波数信号のための、2つの別個の基本周波数バンドに対しスイッチング可能な電力増幅デバイスを提供することにある。
本発明の重要な利点は、高調波を前記基本周波数バンドのうちの少なくとも1つの周波数レンジに重ねることができる、少なくとも2つの別個の基本周波数バンドを有する無線周波数信号において、これら基本周波数バンドに対応する高調波を抑制するためのデバイスおよび方法を提供できることである。
本発明の別の利点は、電力増幅デバイスが厳格なコスト条件、電力消費量条件および空間条件を満たす、高調波を有効に抑制した無線周波数信号のための、2つの別個の基本周波数バンドに対してスイッチング可能な電力増幅デバイスを提供できることである。
以下、添付図面を参照し、例によって本発明についてより詳細に説明する。
図面のリスト
図1は、本発明における無線信号およびそれらの相互の周波数の関係の一例を示す信号/周波数の図である。
図2は、本発明に係わる電力増幅器デバイスの複合ブロック図である。
図3aは、導通状態にあるPINダイオードの等価図を示す。
図3bは、非導通状態にあるPINダイオードの等価図を示す。
図4は、本発明によって製造されたインピーダンスマッチング回路を示す配線図を示す。
図5は、本発明に従って製造されたスイッチング可能なフィルタを示す配線図を示す。
図6aは、図5における配線図と比較して簡略化された配線図であり、この例のための第1モードにおけるより低い周波数バンドにおける等化図を示す。
図6bは、図5に示された配線図と比較して簡略化された配線図であり、本例のための第1モードにおける第1の、より低い基本周波数バンドに対応する一次の高調波の等価図を示す。
図7は、図5に示された配線図と比較して簡略化された配線図であり、本例のための第2モードにおける第2の、より低い基本周波数バンドにおける等価図を示す。
図8は、本発明に係わる共振回路デバイスの配線図である。
図9は、スイッチング可能なフィルタ用の、図5における回路と別の実施例である。
図10は、スイッチング可能なフィルタの、更に別の実施例の簡略化された配線図を示す。
図11は、本発明における無線信号およびそれらの相互の周波数の関係の別の例を示す信号/周波数図である。
図12は、移動局の簡略化されたブロック図を示す。
好ましい実施例
アルファベットfが周波数を示し、アルファベットSが信号強度を示す図1は、電力増幅器からの2つの無線周波数信号S1およびS2の周波数スペクトルを示す。この電力増幅器は増幅された信号内に高調波を生じさせる所定の非線形性を有する。信号S1における主な電力は、基本周波数バンド51内にあり、この基本周波数バンド51はf1の中心周波数を有する。この図ではこの周波数バンドのバンド幅はすべての周波数バンド幅と同じように、図示されている周波数スケールに対して、誇張されている。更に、信号S1は高調波に対応する多数の周波数バンドも含み、図にはそのうちの第1高調波52、第2高調波53および第3高調波54が示されている。これら高調波は基本周波数バンドの中心周波数f1の倍数である周波数2f1、3f1,4f1のそれぞれの中心周波数を有する。同様に、信号S2に対する中心周波数f2を有する基本周波数バンド62および中心周波数2f2を有する高調波62が示されている。
固定された周波数バンド内で信号を送信するようになっている無線送信機では、発生される高調波は固定ローパスフィルタの助けにより、通常フィルタによって除かれる。図には、かかるフィルタの伝達関数H3bが示されており、このフィルタを信号S2に対して使用すると、より高次の高調波と共に周波数バンド62がフィルタにより除かれ、所望する基本周波数バンド61が残される。しかしながら、信号S1およびS2を単一の無線送信機によって送信し、双方の周波数バンド51、61用の共通電力増幅デバイスにより増幅すると、問題が生じる。図から判るように、周波数2f1が実質的に周波数f2に一致している場合、周波数バンド52は基本周波数バンド61に一部が重なることとなる。従って、信号S1およびS2における高調波のすべてを有効に抑制するために、固定された共通フィルタを設けることはできない。このような状況は、GSM周波数バンドが900MHzの近くにあり、DCS周波数バンドが1800MHzの近くにある移動電話システムGSMおよびDCSのためのダブルバンド移動局の構造における状況とほぼ対応する。本発明のこの例の以下の説明では、信号S1に対してGSM信号なる用語を使用し、信号S2に対してDCS信号なる用語を使用することとする。
図2には、本発明の一実施例に係わる無線信号の電力増幅送信用デバイスのための略ブロック図が示されている。本例では、移動電話システムGSMおよびDCS用の移動電話の送信部分に含まれるようになっている電力増幅デバイス10は送信機のアンテナ4に接続されており、この電力増幅デバイス10は第1モードではGSM信号を取り扱い、第2モードではDCS信号を取り扱うようにスイッチング可能である。
電力増幅デバイス10は入力端INおよび出力端O1を有する電力増幅デバイス1を含む。更に電力増幅デバイス10は、電力増幅デバイス1に対する負荷インピーダンスを適合させるインピーダンスマッチング回路2と、インピーダンスマッチング回路の出力端O2に接続されたフィルタデバイス3を含む。送信アンテナ4はフィルタデバイス3の出力端O3に接続されている。当該移局は本例では別個の受信アンテナを含むが、当然ながら受信アンテナと送信アンテナとを一体化することもできる。本例では、移動局の受信機部分を移動局の送信機部分からの送信信号から実質的に絶縁状態に維持するために、フィルタデバイス3とアンテナ4との間にアンテナスイッチング回路が適当に設けられる。
出力端では有効性が妥当なすべての電力増幅器のインピーダンスマッチングを行わなければならない。このことは、電力増幅器1自身が当該周波数バンドで負荷インピーダンスマッチングを行わなければならないことを意味している。この負荷インピーダンスは通常、アンテナのインピーダンスよりも小さく、電力増幅デバイス10はこの目的のためにスイッチング可能なインピーダンスマッチング回路2を含み、このインピーダンスマッチング回路2は、各モードに対し、電力増幅器1の出力端への負荷を個々に最適にするようになっている。
図2から更に判るように、フィルタデバイス3は第1の固定フィルタ3bと、第2のスイッチング可能なフィルタ3aとを含み、これら2つのフィルタは直列に配置されている。第1フィルタ3bは伝達関数H3bに対する図1内の直線が示すようなローパス特性を有する。図1から判るように、このフィルタ3bはGSM信号S1の基本周波数バンド52とDCS信号S2の基本周波数バンド61の双方をカバーするパスバンドを有し、更に(3 900=2700MHzにほぼ対応する)GSMバンド信号のうちの、図1に番号53で示される第2高調波が満足できる程度に減衰されるようなカットオフ周波数fgも有する。従って、同様にこれよりも高い次数の高調波もこの第1フィルタ3bによって抑制される。
この図2では、第2フィルタ3aの後に第1フィルタ3bが設置されているが、第1フィルタ3bが第2フィルタ3aの前に位置するように、これらフィルタの順序を変えることも可能である。
スイッチング可能なフィルタ3aは第1モードではGSM信号の基本周波数バンド51にて信号を通過でき、同時に、ほぼ800MHzにある、図1に番号52で表示されたこれら信号の第1高調波を抑制できる。図1にはこの第1モードにおけるスイッチング可能なフィルタ3aの伝達関数H3aが示されている。図から判るように、このモードのフィルタはバンド除去特性を有するが、フィルタ3aのこの特性は単に一例と見なすべきである。このフィルタで重要なことは、このモードでは周波数バンド52内のクリチカルな高調波を抑制し、同時に大きく損失することなく、基本周波数バンド51を伝達することである。周波数スペクトルの他の部分でもフィルタの特性はあまり重要ではない。
第2モードでは、スイッチングフィルタ3aはわずかな限界的減衰(marginal attenuation)だけでDCS信号の基本周波数バンド61を通過できる。この第2モードでは、GSMバンドで利用できる入力信号はないので、このモードではほぼ900MHzでの伝達はあまり重要ではない。
図1には、この第2モードでのスイッチング可能なフィルタ3aに対する伝達関数H3aが示されている。この図から判るように、このモードのフィルタは振幅に関し、ほぼ全通過特性を有する。同様に、第2モードでもフィルタ3aの説明した特性は単なる例と見なすべきである。重要なことはこの第2モードにおけるフィルタはわずかな限界的減衰だけで基本周波数バンドを通過することである。周波数スペクトルでのフィルタ特性はあまり重要ではない。
図3aは、PINダイオードの抵抗を小さくするように、PINダイオードに直流を注入した場合の、PINダイオードの等価回路図を示す。この場合、無線周波数信号は図中でDONと表示されたダイオードを抵抗RONと直列なインダクタンスLONとして実質的に見なす。約10mAの回路の制御電流に対する抵抗RONの妥当な値は1オームである。
図3bは、ダイオードを高抵抗状態とするように、PINダイオードを通過する直流を無視できる際のPINダイオードの対応する等価回路図を示す。次に、無線周波数信号は、DOFFと表示されたダイオードを抵抗ROFFと容量COFFの並列回路と直列なインダクタンスLOFFと見なす。この場合の抵抗ROFFの妥当な値は10キロオームの大きさである。インダクタンスLOFFの値はダイオードが導通状態にある場合のインダクタンスLONの値にほぼ一致する。
図2を参照して説明したインピーダンスマッチング回路2は図4により詳細に示されている。この図4から判るように、インピーダンスマッチング回路2はマイクロストリップ素子26状をした伝送導体と、シャント配線された第1容量C27とを含む。マイクロストリップ素子の一端は電力増幅器1の出力端O1に接続されたこのインピーダンスマッチング回路2への入力端を構成し、マイクロストリップ素子の他端は、インピーダンスマッチング回路の出力端O2であり、第1容量C27の一方のターミナルは、マイクロストリップ素子26上の1点に接続されており、他方のターミナルは固定された基準電圧VREFに接続されている。更にインピーダンスマッチング回路2は、第2容量C28も含み、この第2容量(コンデンサ)の一方のターミナルは第1容量C27が接続されているマイクロストリップ素子上の点よりも出力端O2により近いマイクロストリップ素子26上の点に接続されている。第2容量C28の第2ターミナルはスイッチング手段S29を介し、基準電圧VREFに接続されている。
一般的なインピーダンスマッチング方法は、マイクロストリップ導体に沿って設けられたシャント配線された容量を使用する方法である。より高い周波数へ適応する結果、周波数がより低い場合よりも、通常マイクロストリップ導波体はより短くなり、容量の値は小さくなる。従って、DCSに対するインピーダンスマッチング回路はGSM用のマッチング回路の一部として構成できる。
従って、ここで使用されるインピーダンスマッチング回路2はマイクロストリツプ素子26の一部によって分離された前記2つの容量C27とC28とを含む。内側の第1容量C27はDCS信号に対するマッチングしか望まない場合得られる容量であり、外側の第2容量C28はGSMバンドの信号を送信する場合に接続され、DCSバンドを使用する場合には接続が切られる。このようなスイッチングはPINダイオードのバイアス電圧を変える、それ自体公知の技術によって実行される。
従って、インピーダンスマッチング回路では、PINダイオードはスイッチング手段S29に対して使用され、容量C28は負荷インピーダンスを変えるようにオンオフ状態ににスイッチングできる。電力増幅デバイスが第1モードにあり、GSM信号を送信する場合、DC接続ネットワーク(図には示されず)を通し、それ自身公知の技術に従い、PINダイオードに直流を注入する。従って、PINダイオードの抵抗は小さくなる。よって、容量C28は接続され、インピーダンスマッチング回路2は電力増幅器1に対する負荷インピーダンスの値を第1の値とする。この第1の値の負荷インピーダンスは電力増幅器が900MHzで良好にマッチングするように保証する。DCS信号を増幅し、送信するようになっている他のモードでは、PINダイオードがブロック状態となるようにPINダイオードを通過する直流をオフにする。この場合、インピーダンスマッチング回路2は電力増幅器が1800MHzでインピーダンスマッチングされるように、第2の値の負荷インピーダンスを有する。
従って、このマッチング方法の重要な利点は、インピーダンスマッチング回路2によってGSM信号の第1高調波の所定の量の減衰が得られることである。この理由は、GSM信号を送信すべき場合、1800MHzではマッチングが完全ではないからである。1800MHzにおける長さがほぼ4分の1波長に対応する伝送導体素子により、第1モードのマッチング回路2aが次のスイッチング可能なフィルタ3aから分離されている場合、このマッチング回路のフィルタリング機能は強化される。
このタイプの回路で得られるよりも損失の少ない固定マッチング回路を設計することも困難であるように見える。構成の簡潔性およびロバストネスの点で、本発明に係わるスイッチング可能なインピーダンスマッチング回路は固定マッチング回路よりも優れている。
図5は、多少簡略化されているが、図2を参照して説明したスイッチング可能なフィルタ3aをより詳細に示す。インピーダンスマッチング回路2の出力端O2に接続されたスイッチング可能なフィルタデバイス3aへの入力端は、伝送導体素子25の一端に接続されており、この伝送導体素子25の他端はこのスイッチング可能なフィルタデバイス3aの出力端O3aに接続されており、この出力端でフィルタを通過した信号が得られる。スイッチング可能なフィルタデバイス3aの入力端には、第1共振回路デバイス22に属する総計2つのターミナルのうちの第1ターミナルも接続されている。この第1共振回路デバイス22は、PINダイオードの周りに構成された第1インダクタンスL22と第1スイッチング手段S22の第1並列接続回路と、第2インダクタンスL21と第1容量C21との第2並列接続回路とを含み、この第2並列接続回路と第1並列接続回路とは直列に配置されている。第1共振回路デバイス22に属す2つのターミナルのうちの第2ターミナルは、前記固定された基準電圧VREFに接続されている。
伝送導体素子25は1800MHzでほぼ4分の1波長に対応する長さを有する出力端O3aに接続されたこの伝送導体素子25の端部には、第2の共振回路デバイス24接続されている。この第2共振回路デバイス23では、第2インダクタンスL29と、第2容量C23と、第4インダクタンスL23と、第2スイッチング手段S29とを含み、このデバイスは本例では第1共振回路デバイス22と同一の構造を有し、基準電圧VREFに接続されたターミナルも有する。
共振回路デバイス22では、第2並列接続回路における第2インダクタンスL21と第1容量C21はGSM信号の基本周波数バンドにほぼ対応する共振周波数を有する並列共振回路を形成するようになっている。このことは、共振回路デバイス22は基準電圧VREFに対するインピーダンスが高いことを意味する。従って、GSM信号の基本周波数バンドは共振回路デバイスによって大きく影響されず、従ってこの周波数レンジ内の良好な信号の送信が得られる。
スイッチング可能なフィルタ3aが第1モードにある時、PINダイオードは導通状態にある。この場合、PINダイオードは実質的に誘導特性を有する。従って、PINダイオードは前記第1容量C21と共に直列共振回路を形成する。この回路は、GSM信号の第1高調波をカバーするブロックバンドを発生するようになっている共振周波数を有する。従って、この直列共振回路はこの高調波の信号電力を満足できるように減衰できる。
スイッチング可能なフィルタ3aが第2モードにある場合、PINダイオードは高抵抗状態にあり、この場合、ほぼ容量性特性を有する。従って、PINダイオードはこのダイオードを並列に配置された前記第1インダクタンスL22と共に並列共振回路を形成し、この並列共振回路は図1で番号61で表示されたDCS信号の基本周波数バンドにほぼ対応する共振周波数を有する。この並列共振回路は、第2モードにおけるこの周波数バンドで信号を良好に伝達する。
フィルタが機能する上で第2インダクタンスL21と第4インダクタンスL23とは必ずしも必要でない。これら2つのインダクタンスがなくても、900MHzの信号は共振回路デバイス22と共振回路デバイス22をシャント接続された誘導性インピーダンスとみなす。900MHzの当該周波数レンジに対し、8分の1波長に対応するマイクロストリップ素子25の長さに対するインダタンスL21とL23との値を適当に配分することにより、これら誘導性インピーダンスを互いに相殺することができる。このように900MHzに対しては良好なインピーダンスマッチングが保証されるので、このような変形例でもGSM信号の基本周波数バンドをわずかな限界的損失で送信することができる。
図8は、図5の共振回路デバイス22の多少より詳細な接続図を示すが、PINダイオードへの直流の供給も示す。この共振回路デバイスはインピーダンスマッチングデバイスの出力端O2に接続されたスイッチング可能なフィルタの入力端と、固定基準電圧VREFとの間に接続されている。この共振回路デバイスは第1並列接続回路を含む。この第1並列接続回路の第1分岐回路は図内でD22と表示されたPINダイオードである。この第1並列接続回路の第2分岐回路は、第1インダクタンスL22とブロック容量(コンデンサ)CSの直列接続回路からほぼ成る。抵抗RSを介し、第1インダクタンスL22とブロッキング容量CSとの間の点に駆動電圧VDが接続されている。第2インダクタンスL21と第1容量(コンデンサ)C21との間の第2並列接続回路は、この第1並列接続回路に直列に接続されている。
ブロッキング容量CSは駆動電圧接続点と基準電圧VREFとの間で直流が直接流れるのを防止するようになっている。しかしながらこのブロッキング容量(コンデンサ)は当該信号周波数に対し短絡回路を見なすことができるような高い容量値を有する。従って、信号はPINダイオードD22と前記第1インダクタンスL22との並列接続回路に進む。ダイオードには駆動電圧接続回路を介し、制御電流を注入できる。抵抗RSはこの制御電流に対し適当な値が得られるよう、駆動電圧VDに対して適合されている。従って、このような構造により駆動電圧VDを制御することにより、低抵抗状態と高抵抗状態との間でPINダイオードを切り替えることができる。
図6aおよび6bは、GSM信号をフィルタによって除去するようにフィルタが最適にされた、第1モードにあるスイッチ可能なフィルタ3aの関数を示す簡略接続図を示す。図6aは、フィルタ3aが約900MHzの信号、例えばGSM信号の基本周波数バンドを見た場合のフィルタを示す。第1インダクタンスL21と第1容量(コンデンサ)C21とは、900MHzの共振周波数を有する並列共振回路を形成するので、複合インピーダンスはこれら周波数で大きくなる。第1共振回路デバイス22内のこの図6aに示された他の部品は無視できる。本例では共振回路デバイス22と24とは同一であるので、第2共振回路デバイス24にも同じ条件が当てはまる。従って、この周波数レンジ内の信号はわずかな損失でフィルタ3aの入力端から、その出力端O3aへ伝達される。
図6bは、約1800MHzの信号、例えばGSM信号の一次高調波に対するフィルタとしてのフィルタ3aを示す。このフィルタが第1モードとなっている場合、PINダイオードは低抵抗状態となっている。図8から判るようなPINダイオードD22となっているスイッチング手段S22は、ここではダイオード抵抗R22onと直列なダイオードのインダクタンスL22onとして示されている。共振回路デバイス22は、1800MHzの当該周波数レンジでダイオードインダクタンスL22onと前記第1容量C21によって形成される直列共振回路によって制限される。この第1容量C21はGSM信号の一次高調波52に対し、図1で2f1と表示された中心周波数にほぼ対応する共振周波数を有する。このことは、1800MHzの当該周波数レンジ内では、共振回路デバイス22の総インピーダンスの値が小さくくなることを意味している。従って、共振回路デバイス22はGSM信号の一次高調波を減衰する。2つの共振回路デバイス22と24とは同一であるので、これらデバイスの各々は当該高調波を減衰する。これら共振回路デバイス22と24とは1800MHzに対する長さが4分の1波長に対応するマイクロストリップ素子によって分離されているので、総減衰量が各共振回路デバイスの個々の減衰量の、多少簡略化されているが2倍の大きさ(デシベルで計算)となるように、共振回路デバイス22と24とは互いに協働する。
スイッチング可能なフィルタ3aは、より広い周波数レンジに対しては、いわゆるノッチフィルタと称されるバンド除去フィルタとして機能する。図1におけるオーバー関数H3a’はこの状況を示す。
図7は、DCS信号を送信するようになっている、第2モードのスイッチング可能なフィルタ3aの機能を示す略接続図である。この図7では、フィルタ3aはこのフィルタをDCS信号の基本周波数バンドのような約1800MHzの信号から見た場合の状態で示されている。共振回路デバイス22および24におけるスイッチ手段S22およびS24は開放状態となっている。このことは、この第2モードにあるスイッチング手段に含まれるPINダイオードは高抵抗状態となっていることを意味する。多少簡略すれば、これらPINはダイオード容量C22offに並列なダイオード抵抗R22off、かつダイオード容量C24offに並列なダイオード抵抗R24offとしてそれぞれ働く。当該1800MHzにおける周波数レンジに対しては、共振回路デバイス22はダイオード容量C22offおよび前記第1インダクタンスL22によって形成される並列共振回路によって支配される。この第1インダクタンスL22は並列共振回路がDCS信号の基本周波数バンド61に対し、図1にf2と表示された中心周波数にほぼ対応する共振周波数を有するようになっている。このことは、約1800MHzの当該周波数レンジ内では、共振回路デバイス22の総インピーダンスの値が高くなることを意味する。従って、共振回路デバイス22はわずかな限界的減衰でDCS信号の基本周波数バンドを伝達する。並列共振回路22と24とは同一であるので、同じことは第2並列共振回路24についても当てはまる。従って、当該周波数レンジ内の信号はわずかな低い損失でフィルタ3aの入力端から出口端O3aへ伝達される。
図9は、スイッチング可能なフィルタ3aの別の実施例を示す。図9において番号90で表示されたフィルタは、フィルタの出力端O90とその入力端I90とを接続する第1マイクロストリップ素子95を含む。このフィルタは更に第2マイクロストリップ素子96と第3マイクロストリップ素子97とに直列に分割された、シャント接続されたマイクロストリップ導体を含む。これらの各々は1800MHzでほぼ4分の1波長に対応し、更に900MHzで8分の1波長にも対応する長さを有する。第2マイクロストリップ素子96の第1端部はスイッチング可能なフィルタ90の出力端O90に接続されており、この第2マイクロストリップ素子96の第2端部は第3マイクロストリップ素子97の第1端部に点P1で接続されている。これに対応し、第3マイクロストリップ素子97の第2端部は基準電圧VREFに接続されているので、この点で短絡されている。
第1マイクロストリップ素子96の前記第2端部には、結合容量CC94を介し、共振回路デバイス94の第1ターミナルも接続されている。この共振回路デバイス94の第2ターミナルは基準電圧VREFに接続されている。共振回路デバイス94は、本例では無線周波数に関し、図5、6a、6bおよび7を参照して説明した共振回路デバイス22および24としての全等価的構造を有する。この共振回路デバイス94はPINダイオードの周りに構成された第1インダクタンスL94とスイッチング手段S94との第1並列接続回路を含む。この第1並列接続部と直列に、第2インダクタンスL93と第1容量C93の第2並列接続部が配置されている。
第1容量(コンデンサ)C93と第2インダクタンスL93とは、約900MHzの共振周波数を有する並列共振回路を形成する。よって、この共振回路デバイス94はGSM信号の基本周波数バンドから見たインピーダンスに影響しないことが理想的である。900MHzでマイクロストリップ素子96および97の総長さが4分の1波長に対応するとき、共振回路デバイス94と別個にマイクロストリップ素子97の前記第2端部における短絡回路は点P2で極めて高いインピーダンスに変換される。従って、第1マイクロストリップ素子90を介して伝達されるGSM信号はシャント接続されたマイクロストリップ導波体を信号に影響しない破断点と見なす。よってわずかな限界的減衰でGSM信号の基本周波数バンドがフィルタを通って伝達されることが保証される。
前記第2マイクロストリップ素子97の長さは1800MHzに対する4分の1波長に対応するので、マイクロストリップ素子97の前記第2端部における短絡回路は大ざっぱに表現して、この周波数レンジ内の信号に対し点P1にて無限のインピーダンスに変換される。従って、これら信号に対しては共振周波数デバイス94によってインピーダンスしか生じない。フィルタ90が第1モードとなっている場合、スイッチング手段S94内のPINダイオードは高抵抗状態にある。従って,第1インダクタンスL94と、スイッチング手段S94内のPINダイオードがこの状態で示す容量とから、並列共振回路が形成される。この並列共振回路に対する共振周波数は約1800MHzに適合されており、このことは、共振回路デバイス94は全体としてこの周波数レンジに対して高いインピーダンスを示すことを意味する。従って、1800MHzにおける信号に対する点P1のこのような高インピーダンスは、点P2では低インピーダンスに変換される。このことは、約1800MHzの信号は実際にはシャント接続されたマイクロストリップ導波体によって短絡されることを意味する。従って、フィルタ90はこの第1モードでは1800MHzの前後で信号を良好に減衰する。
フィルタ90が第2モードとなっている場合、スイッチング手段S94内のPINダイオードは低抵抗状態にある。第1容量C93とPINダイオードがここで示すインダクタンスから直列共振回路が形成される。この直列共振回路に対する共振周波数は約1800MHzに適合されており、このことは共振回路デバイス94は全体としてこの周波数に対し極めて小さいインピーダンスを示す。約1800MHzの信号に対する点P1でのこのような低インピーダンスは、点P2における高インピーダンスに変換される。このことは、約1800MHzの信号はわずかに小さい減衰しか受けないでフィルタを通過することを意味する。
要するに、フィルタ90はオン/オフできるバンド除去フィルタとして働く。第1モードで更に減衰が必要な場合、すなわちバンド除去機能がオンされると、減衰を希望する周波数で4分の1波長に対応する長さを有する伝送導体の部品により、いくつかの同じフィルタデバイスを直列に結合したり、適宜分離したりできる。このような方法は、個々のフィルタデバイスの減衰と比較し、デシベルで計算した場合、減衰量を約2倍にする。それ自体公知の技術に従い、この4分の1波長伝送導体素子を、いわゆるパイ(π)形ネットワークまたはT形ネットワーク(好ましくはディスクリート部品から構成される)に交換しても同じ効果が得られる。
更に同じように、図5〜8を参照して示した例における共振回路デバイス22および23のうちの1つとして配置された共振回路デバイスとフィルタ9とを組み合わせることも可能である。
図10は、スイッチング可能なフィルタ3aの別の実施例を示す。この図10において、番号110で表示されたフィルタは、フィルタの出力端O110をその入力端I110に接続するマイクロストリップ素子125を含む。このマイクロストリップ素子125は1800MHzにおいて4分の1波長にほぼ対応する長さを有する。出力端O110には第1共振回路デバイス124の第1ターミナルが接続されており、この第1共振回路デバイス124の第2ターミナルは基準電圧VREFに接続されている。前記第1共振回路デバイス124は、第1インダクタンスL124とPINダイオードの周りに構成された第1スイッチング手段S124との直列接続回路と第1容量C124との第1並列接続回路を含む。この第1並列接続回路に直列に第2インダクタンスL123が配置されており、入力端I110には第2共振回路デバイス122の第1ターミナルが接続されている。この第2共振回路デバイス122は、好ましくは前記第1共振回路デバイス124と同じ構造を有し、第2容量C122と、第2スイッチング手段S122と、第3インダクタンスL122と、第4インダクタンスL121とを含む。
スイッチング可能なフィルタ110が第1モードとなっている場合、スイッチング手段S122およびS124内のPINダイオードは高抵抗状態にある。この状態では、PINダイオードはほぼ容量性特性を有する。しかしながら、PINダイオードの容量の値は、第1近似したこれら容量をダイオードに並列接続された容量C122およびC124に対し、無視できるような値となっている。第1共振回路デバイス124では、前記第1容量C124と前記第2インダクタンスL123とからほぼ直列共振回路が形成される。この直列共振回路は、この回路がGSM信号の第1高調波をカバーするようなブロックバンドを生じさせるように適合された共振周波数を有する。同様に、共振回路デバイス122内でも、ほぼ同じ特性を有する直列共振回路が形成される。よって共振回路デバイス122と124とは、この高調波の意図する減衰量が得られるように相互に協働する。
共振回路デバイス122および124は、900MHzのGSM信号の基本周波数バンドに対してシャント接続された容量素子として働き、これら容量性素子の値は基本的には容量C122およびインダクタンスL122ならびに容量C124とインダクタンスL124によって形成される上記直列共振回路によって決定される。しかしながら、容量C124とインダクタンスL124との間の関係は、900MHzのGSM信号の基本周波数バンドが共振回路デバイス124を適正な値を有する容量性素子と見て、よってこれら周波数における長さが8分の1波長に対応するマイクロストリップ素子125が、この容量を第1共振回路デバイス122で必要な誘導値に変換し、その容量性効果を補償するようになっている。このように、900MHzに対しては良好なインピーダンスマッチングが保証されるので、GSM信号の基本周波数バンドはわずかな限界的損失でフィルタ110を通過できる。
スイッチング可能なフィルタ110が第2モードとなっていると、PINダイオードは低抵抗状態にある。この状態ではこれらPINダイオードはほぼ誘導性特性を有する。よって共振回路デバイス124ではスイッチング手段S124内のPINダイオードの内部インダクタンスと第1インダクタンスL124とは、前記第1容量C124と共に並列共振回路を形成する。この並列共振回路は図1で番号61で表示されたDCS信号の基本周波数バンドにほぼ対応する基本周波数を有する。従って、この並列共振回路は共振回路デバイス124が1800MHzの信号に対して共振回路デバイスのインピーダンスが高くなる。このように、DCS信号の基本周波数バンドは、このシャント接続された第1共振回路デバイス124によって大きく影響されることはない。共振回路デバイス122と124とは同一であるので、第2共振回路デバイス122もDCS信号の基本周波数バンドに大きく影響することはない。これにより、第2モードでは約1800MHzの周波数に対する損失が少なくなっている。
第1共振回路デバイス124内の第1インダクタンスL124および第2共振回路デバイス122内の第3インダクタンスL122は、フィルタが機能する上で必ずしも必要ではない。これらインダクタンスの目的は、前記直列共振回路の共振周波数に影響を与えることである。リアクタンス性素子の大きさの値は消耗する共振周波数が得られるように、相互に、かつPINダイオードの内部リアクタンスに関連して決定しなければならないので、本例に対してより適当な値が得られるように、インダクタンスL124およびL122は共振回路デバイス124および122内の他のリアクタンス性素子の値の決定に影響する。共振回路デバイス124および122内のりアクタンス性素子の値の決定に影響する別の可能性として、並列接続および/または直列接続による2つ以上のPINダイオードを組み合わせる方法が挙げられる。
これまで説明したいずれの例もGSM兼DCS用移動電話システム用のデュアルバンド移動局における電力増幅デバイス用のものである。当然ながら本発明はこれら用途に限定されるものではない。例えば本発明は、GSM兼PCSバンド用移動局でも利用できる。図1は、このケースにおける信号間の関係を示す。この図では、Sは信号強度を示し、fは周波数を示す。電力増幅器からのGSM信号S3は、約900MHzの中心周波数f3を有する基本周波数バンド81を含む。更にGSM信号は、少なくとも3つの周波数バンド82、83および84に偶数および奇数の高調波を含む。これら周波数バンド82、83および84の中心は、ほぼ周波数2f3、3f3および4f3であり、これら周波数は周波数f3の倍数となっている。同じ電力増幅器からのPCS信号S4は、約1800MHzの中心周波数f4を有する基本周波数バンド91を含む。更に、PCS信号は多数の周波数バンド(そのうちの1つのバンド92が図に示されている)における高調波を含む。図から判るように、GSM信号S3からの周波数バンド82は、PCS信号S4からの基本周波数バンド91に重ならないが、極めて接近する。単一の固定されたフィルタデバイスにより、高調波のすべてを抑制すると共に、同時に基本周波数バンド81および91の有効な送信を保証することは、このように考えついたフィルタデバイスが示す急峻性により、極めて困難であり、実際にはほとんど問題にならない。本発明に係わるスイッチング可能なフィルタデバイスは、この問題に対する解決案を提供するものである。
送信すべき2つの基本周波数バンドの関係が、互いに妥当な距離で周波数バンドが終了するような関係となっている場合にも本発明は適す。例えば、図5の例に従って構成されたフィルタデバイスでは、共振回路の共振周波数は互いに独立した関係で選択できる。このことは、回路の機能にはこれら基本周波数バンドの相互の関係は重要ではないことを意味している。
更に、本発明では3つの別の周波数バンド、例えばGSM、DSCおよびPCS用の共通電力増幅デバイスを得ることも可能である。このケースでは、DCSとPCS信号に対する増幅器およびフィルタの機能は共通モードで適当に得られるが、GSM信号は別のモードで増幅し、フィルタリングする。3つ以上の別個の周波数バンド用の無線送信機で使用するように、適当に別々にスイッチング可能な2つ以上のフィルタデバイスを直列に接続することも可能である。ここでは、各フィルタデバイスはオン/オフに切り替えできるノッチフィルタの特性を有することが好ましい。
本発明を使用する分野の具体的な別の例としては、日本の移動電話システムPDC(パーソナルデジタルセルラー)用のデュアルバンド移動局があり、この電話システムは、800MHzおよび1500MHzで使用される。更に、当然ながら本発明は、移動電話以外の他の分野および他の無線周波数の分野で使用される無線送信機用にも使用できる。
図12には移動電話用のデュアルバンド移動局100の略ブロック図が示されている。この移動局は2つの別個の周波数バンド(一度に1つのバンドを使用する)を通し、音声およびデータ送信をするようになっている。移動局は、音響−電気(A/E)コンバータ160を含み、このコンバータはこのコンバータからの音声情報をデジタル化する音声符号化器161に結合されている。この音声符号化器161は第1スイッチング手段162を介し、チャンネル符号化器163に結合されており、チャンネル符号化器は無線送信機164に接続されている。この無線送信機は図2で番号10で表示されたスイッチング可能な電力増幅デバイスを含み、アンテナ165に接続されている。
アンテナ165と同じアンテナとすることができるアンテナ175には、無線受信機174が結合されており、この無線受信機がチャンネル復号化器173に結合されている。チャンネル復号化器173は第2スイッチング手段172を介し、音声復号化器171に接続されており、この音声復号化器171は電気−音響(E/Aコンバータ)170に接続されており、デジタル情報をアナログサウンド情報に復号化するようになっている。
制御ユニット167はデータ供給入力手段168に結合された第1データ入力端と、第1スイッチング手段162に接続された第1データ出力端を有する。更に制御ユニット167は第2スイッチング手段172に結合された第2データ出力端およびデータ供給出力手段169に結合された第3データ出力端を有する。更にこの制御ユニットは、図には示されていない別の制御用出力端を有する。
制御ユニット167は、その制御用出力端を介し、無線送信機164および無線受信機174を制御し、電力増幅デバイスのモードを設定し、無線トラヒックチャンネルおよびタイムスロットを選択することができる。更にこの制御ユニットは、その制御出力端を介し、出力端が音声情報または別のタイプのデータを提供したり、受信するように、スイッチング手段に影響することができる。
例えば移動局から基地局に音声を送信する際、送信に先立ち、音声符号化器161内で音声がデジタル化される。音声を示すデジタル信号は第1スイッチング手段162を介し、チャンネル符号化器163へ送られ、チャンネル符号化器で移動局に割り当てられた3つ以上の連続するタイムスロット上に広がる誤り訂正符号と共に、無線トラヒックチャンネル上で送信するようにデジタル信号が符号化される。送信機はデジタル信号を変調し、かつ電力増幅し、制御ユニットからの制御信号の制御によりタイムスロットの間で高速でデジタル信号を送る。
移動局から基地局へデータを送信する際、データはデータ供給手段168により制御ユニット167へ送られる。制御ユニットからは供給入力データを示すデジタル信号が第1スイッチング手段162を介し、チャンネル符号化器163へ送られる。チャンネル符号化器163では音声符号化器161からのデジタル信号と同様に、制御ユニットからのデジタル信号が符号化される。制御ユニットからのデジタル信号は、その後、音声と同様に無線送信機を介して送信される。
無線トラヒックチャンネル上で基地局から移動局100へ音声を送信する際、制御ユニット167からの信号の制御により、タイムスロット中に高速で無線受信機174内にデジタル信号が受信される。これらデジタル信号は復調され、無線受信機174からチャンネル復号化器173へ送られる。チャンネル復号化器173では誤り訂正復号化が行われる。この復号化は基本的にはチャンネル符号化器163で行われる符号化の逆である。チャンネル復号化器173からのデジタル信号は第2スイッチング手段172を介し、音声復号化器171へ送られる。音声復号化器では、スイッチング手段からのデジタル情報がアナログサウンド情報に復号化される。
Claims (12)
- 第1の基本周波数バンド(51、81)を有する無線周波数信号(S1、S3)、及び第1の基本周波数バンド(51、81)より高い第2の基本周波数バンド(61、91)を有する無線周波数信号(S2、S4)における高調波を抑制するためのフィルタデバイス(3)であって、
第1及び第2の基本周波数バンド(51、81;61、91)をカバーするパスバンドを有し、第2の基本周波数バンド(61、91)に対応する第1次以上の高調波、及び第1の基本周波数バンド(51、81)に対応する第2次以上の高調波を抑制するように設定された第1フィルタ(3b)と、
第1フィルタ(3b)に直列に配置された第2フィルタ(3a)とを備え、
第2フィルタ(3a)がスイッチング可能であり、第1及び第2ターミナルを備えた少なくとも1つの共振回路デバイス(22、24)を含み、
第1ターミナルは、第2フィルタ(3a)の出力端(O3a)に接続される導体(25)に接続されており、
第2ターミナルは、基準電圧(VREF)に接続されており、
共振回路デバイス(22、24)は、第1ターミナルと第2ターミナルの間に、
第1のインダクタンス素子(L22、L24)と少なくとも1つの反転可能なPINダイオード(D22)との第1並列接続回路と、
第1並列接続回路に直列に配置された、容量素子(C21、C23)と第2のインダクタンス素子(L21、L23)との第2並列接続回路とを備え、
容量素子(C21、C23)と第2のインダクタンス素子(L21、L23)は、第1の基本周波数バンドに対応する共振周波数を有する第1の並列共振回路を形成するように配置され、
PINダイオード(D22)は、
a)PINダイオード(D22)の特性が実質的に伝導性となる低抵抗状態において、容量素子(C21、C23)と直列共振回路を形成し、
b)PINダイオード(D22)の特性が実質的に容量性となる高抵抗状態において、第1のインダクタンス素子(L22、L24)と第2の並列共振回路を形成し、
更に、PINダイオード(D22)は、
第1の基本周波数バンド(51、81)を有する無線周波数信号が供給される第1モードにおいて低抵抗状態となり、前記直列共振回路は、第1の基本周波数バンド(51、81)の第1高調波(52、82)に対応する共振周波数を有し、
第2の基本周波数バンド(61、91)を有する無線周波数信号が供給される第2モードにおいて高抵抗状態となり、前記第2の並列共振回路は、第2の基本周波数バンド(61、91)に対応する共振周波数を有する、フィルタデバイス。 - フィルタデバイス(3)が2つの共振回路デバイス(22、24)を含むことを特徴とする、請求項1記載のフィルタデバイス。
- 導体(25)は、第2の基本周波数バンド(61、91)の中心周波数(f2、f4)の4分の1波長に実質的に対応する長さを有する伝送導体素子であり、該導体(25)によって、前記2つの共振回路デバイス(22、24)が分離されていることを特徴とする請求項2記載のフィルタデバイス。
- 第1の基本周波数バンド(51、81)を有する無線周波数信号(S1、S3)、及び第1の基本周波数バンド(51、81)より高い第2の基本周波数バンド(61、91)を有する無線周波数信号(S2、S4)における高調波を抑制するためのフィルタデバイス(3)であって、
第1及び第2の基本周波数バンド(51、81;61、91)をカバーするパスバンドを有し、第2の基本周波数バンド(61、91)に対応する第1次以上の高調波、及び第1の基本周波数バンド(51、81)に対応する第2次以上の高調波を抑制するように設定された第1フィルタ(3b)と、
第1フィルタ(3b)に直列に配置された第2フィルタ(90)とを備え、
第2フィルタ(90)がスイッチング可能であり、第1及び第2ターミナルを備えた共振回路デバイス(94)を含み、
第1ターミナルは、
第2の基本周波数バンド(61、91)の中心周波数(f2、f4)の4分の1波長に実質的に対応する長さを有し、第2フィルタ(90)の出力端(O9a)に接続される第1の伝送導体素子(96)と、
第2の基本周波数バンド(61、91)の中心周波数(f2、f4)の4分の1波長に実質的に対応する長さを有し、基準電圧(VREF)に接続される第2の伝送導体素子(97)と、に接続されており、
第2ターミナルは、基準電圧(VREF)に接続されており、
共振回路デバイス(94)は、第1ターミナルと第2ターミナルの間に、
第1のインダクタンス素子(L94)と少なくとも1つの反転可能なPINダイオード(D22)との第1並列接続回路と、
第1並列接続回路に直列に配置された、容量素子(C93)と第2のインダクタンス素子(L93)との第2並列接続回路とを備え、
容量素子(C93)と第2のインダクタンス素子(L93)は、第1の基本周波数バンド(51、81)に対応する共振周波数を有する第1の並列共振回路を形成するように配置され、
PINダイオード(D22)は、
a)PINダイオード(D22)の特性が実質的に伝導性となる低抵抗状態において、容量素子(C93)と直列共振回路を形成し、
b)PINダイオード(D22)の特性が実質的に容量性となる高抵抗状態において、第1のインダクタンス素子(L94)と第2の並列共振回路を形成し、
更に、PINダイオード(D22)は、
第1の基本周波数バンド(51、81)を有する無線周波数信号が供給される第1モードにおいて高抵抗状態となり、前記第2の並列共振回路は、第1の基本周波数バンド(51、81)の第1高調波(52、82)の周波数に対応する共振周波数を有し、
第2の基本周波数バンド(61、91)を有する無線周波数信号が供給される第2モードにおいて低抵抗状態となり、前記直列共振回路は、第2の基本周波数バンド(61、91)に対応する共振周波数を有する、フィルタデバイス。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフィルタデバイス(3)を用いて、無線周波数信号(S1、S2、S3、S4)内の高調波を抑制する方法であって、
PINダイオード(D22)を、前記ダイオードと容量素子とを備える直列共振回路を形成するための低抵抗状態と、前記ダイオードと第1のインダクタンス素子とを備える並列共振回路を形成するための高抵抗状態との、どちらか1つの状態に交互に設定することを特徴とする方法。 - 更に、PINダイオード(D22)が低抵抗状態に設定されると、第1の低い方の基本周波数バンド(51、81)の無線周波数信号(S1、S3)を送信することと、
PINダイオード(D22)が高抵抗状態に設定されると、第2の高い方の基本周波数バンド(61、91)の無線周波数信号(S2、S4)を送信することと、を備えることを特徴とする請求項5記載の方法。 - 請求項4記載のフィルタデバイス(3)を用いて、無線周波数信号(S1、S2、S3、S4)内の高調波を抑制する方法であって、
PINダイオード(D22)を、前記ダイオードと容量素子とを備える直列共振回路を形成するための低抵抗状態と、前記ダイオードと第1のインダクタンス素子とを備える並列共振回路を形成するための高抵抗状態との、どちらか1つの状態に交互に設定することを特徴とする方法。 - 更に、PINダイオード(D22)が高抵抗状態に設定されると、第1の低い方の基本周波数バンド(51、81)の無線周波数信号(S1、S3)を送信することと、
PINダイオード(D22)が低抵抗状態に設定されると、第2の高い方の基本周波数バンド(61、91)の無線周波数信号(S2、S4)を送信することと、を備えることを特徴とする請求項7記載の方法。 - 電力増幅器(1)と、
電力増幅器(1)の出力端に配置されたインピーダンスマッチング回路(2)と、
インピーダンスマッチング回路(2)の出力端に接続された、高調波を抑制するためのフィルタデバイス(3)と、を備えた無線周波数信号用電力増幅デバイス(10)であって、
フィルタデバイス(3)が、固定された特性を有する第1フィルタ(3b)と、第1フィルタ(3b)に直列に配置された第2フィルタ(3a、90、110)との組み合わせによって機能し、
フィルタデバイス(3)が、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフィルタデバイスであることを特徴とする、無線周波数信号用電力増幅デバイス。 - インピーダンスマッチング回路(2)は、
インピーダンスマッチング回路(2)の入力端と出力端とに接続される伝送導体(26)と、
伝送導体(26)と、基準電圧とに接続された第1のコンデンサ(C27)と、
伝送導体(26)と、スイッチング手段(S29)を介して基準電圧とに接続された第2のコンデンサとを含み、
スイッチング手段は、電力増幅デバイス(1の特性を少なくとも1つの基本周波数バンド(51、61)に適応させるように、前記第2のコンデンサを接続及び切り離しするように配置されることを特徴とする、請求項9記載の無線周波数信号用電力増幅デバイス。 - スイッチング手段(S29)がPINダイオードであることを特徴とする請求項10記載の無線周波数信号用電力増幅デバイス。
- 少なくとも2つの交互の別個の無線周波数バンドを通し、少なくとも1つの基地局と通信する、セルラー通信ネットワークにおける移動局(100)であって、
電力増幅器(1)と、
電力増幅器(1)の出力端に配置されたインピーダンスマッチング回路(2)と、
インピーダンスマッチング回路(2)の出力端に接続された、高調波を抑制するためのフィルタデバイス(3)とを備え、
フィルタデバイス(3)が、固定された特性を有する第1フィルタ(3b)と、第1フィルタ(3b)に直列に配置された第2フィルタ(3a、90、110)との組み合わせによって機能し、
フィルタデバイス(3)が、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフィルタデバイスであることを特徴とする、移動局。
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