JP4073732B2 - タイムチャート作成装置、タイムチャート作成プログラム及び記録媒体 - Google Patents

タイムチャート作成装置、タイムチャート作成プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多角形を用いて表現され、電気回路、論理回路設計をはじめ、リソースマネージメントなどにも利用されるタイムチャートを作成及び編集するタイムチャート作成装置、タイムチャート作成プログラム及び記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気回路、論理回路などの複雑なシステムを設計する際、様々な処理が、時間軸上で、どのようなタイミングで並行動作して、全体の処理が進められるかを確認するために、タイムチャートが一般的に用いられている。このタイムチャートは、計算機シミュレーションなどの実行結果にしたがって、各処理の開始時間、終了時間などを波形表示し、全体の処理が正しく行われているか否かを確認するほか、シミュレーションなどの動作可能な環境を構築する前に、予めシステム全体の動作概要を見積もることを目的として、広く用いられている。システム全体を見積もる場合には、各処理単位の前後関係に矛盾が生じないこと、仕様範囲内のリソース量を用いて、制限時間内に処理を完了できること、特定のリソースが決められた周期で繰り返し処理可能であることなどを見積もる必要がある。このような手順は、広く、生産工程のリソースマネジメントなどでも、全体の進行状況を見積もるために、同様のタイムチャートを用いた手法が用いられている。
【0003】
ここで、タイムチャートを描画してシステム動作を見積もった結果、不具合が確認された場合には、動作手順を見直し、あるいは仕様自体を変更することによって、設計早期に全体の動作概要を修正する必要がある。一般に、複雑なシステムは多くの処理単位が並行に動作しながら進められることから、動作を記述するタイムチャートも複雑になり、手作業による修正作業が困難になってしまう。このため、回路設計の分野では、タイミングチャート、リソースマネジメントの分野では、ガントチャートといった、様々な種類のタイムチャートを、自動、または半自動的に編集可能なタイムチャート作成ツールが用いられている。このタイムチャート作成ツール(以下、タイムチャート作成装置ともいう)は、計算機などを用いて構成されている。
【0004】
従来、この種のタイムチャート作成装置は、予めグリッド設定部によって、描画すべき各信号にそれぞれ固有の周期的間隔を設定し、これをグリッド情報部に記憶しておき、マウス等により表示画面上で編集対象となる信号が指定されると、グリッド選択部がこれを検出し、指定された信号に対応して設定された周期的間隔を自動的に選択し、スナップ処理を制御するものであった(特開平6-231195号公報)。
【0005】
前記タイムチャート作成装置は、編集対象となる信号の中に、異なる固有の周期的間隔で変化する信号が何種類も含まれているような場合、例えば論理回路設計におけるグリッド設定作業に用いられるものである。前記タイムチャート作成装置を用いることで、編集対象となる信号を切り替える度に、グリッドの設定を変更する必要がなくなり、編集作業の負担が軽減されることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のタイムチャート作成装置では、周期性を持たせる信号を選択して、個別にスナップ処理をかけるためのグリッド設定を自動化することで、編集操作手順の削減をはかっているために、既に描画されている信号の周期を自動的に変更して、新しく設定した周期でチャート全体を再描画することは難しいという問題があった。さらに、ある信号が変化するタイミングで、他の信号の状態との依存関係などが存在する場合には、グリッドとスナップの設定が優先されることによって、システム動作上の矛盾を生じるおそれがある。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、タイムチャートの作成及び編集の作業を軽減し、かつタイムチャートによるリソース動作の見積もり精度を向上させるタイムチャート作成装置、タイムチャート作成プログラム及び記録媒体を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明のタイムチャート作成装置は、個々のリソースによるタスクの処理量、単位時間あたりの前記処理量で表される処理率、及び前記リソースによるタスクの処理時間を含むリソース状態情報が多角形で表現され、予め設定された条件により、前記多角形が時間軸上に複数配列されているタイムチャートを作成するタイムチャート作成装置であって、前記リソースの処理単位を示す多角形に付与されたユニット名、及び前記処理単位を実行する周期を含む属性情報を入力する属性情報入力手段と、この属性情報入力手段により前記属性情報が入力された場合には、前記周期を表す図形情報を作成して前記タイムチャートの時間軸上に配置すると共に、前記周期に揃えて同一ユニット名が付与された多角形を前記タイムチャートの時間軸上に整列させるタイムチャート作成手段とを設けた構成を有している。
この構成により、タイムチャートの時間軸上に、例えば、整列機能によって設定された周期で形状が周期的に変化する目盛を表示し、整列機能が設定されていることを示すと共に、図形配置の制約条件(条件に含まれる)となっている周期をも示すので、タイムチャートに記された処理について設定された周期性の制約条件の見落とし、あるいは周期の設定誤りを防ぐのに役立つ。
【0009】
請求項2に係る本発明のタイムチャート作成装置は、請求項1において、前記タイムチャート作成手段では、同一ユニット名が付与された複数の多角形を、前記周期に揃えて前記タイムチャートの時間軸上に整列させるときに、第1の多角形で表される処理単位の開始を示す座標と、第1の多角形の直前に配置された、第2の多角形で表される処理単位の開始を示す座標との間隔が、前記周期と一致するように第1の多角形を配置する構成を有している。
この構成により、タイムチャート上の多角形の配置に与える制約条件にしたがって、多角形の時間軸上の座標と、この多角形の直前に配置された多角形の座標の間隔が、設定された周期と一致する座標となるように多角形の位置を再配置するので、タイムチャートにより、設定周期のとおりに処理が繰り返し実行されることを表示できる。
【0010】
請求項3に係る本発明のタイムチャート作成装置は、請求項1または2において、前記タイムチャート作成手段では、第1のユニット名が付与された多角形の配置が、第2のユニット名が付与された多角形の処理時間に依存して決定され、この多角形が第1のユニット名が付与された多角形の直前に配置される場合に、第1のユニット名が付与された多角形で表される処理単位の開始を示す座標と、第2のユニット名が付与された多角形で表される処理単位の開始を示す座標との距離を求め、前記周期により第1のユニット名が付与された多角形と、第2のユニット名が付与された多角形との依存関係が保たれるよう、前記距離に応じて第1のユニット名が付与された多角形を、前記依存関係が保たれる位置またはこの位置の近傍に配置する構成を有している。
この構成により、タイムチャートでの多角形の配置が他の多角形の処理時間に依存して決定される場合に、当該多角形の時間軸上の座標と、当該多角形の直前に配置された他の多角形の座標との距離を検出し、この距離が設定された周期よりも短い場合は、設定周期だけ離れた座標に当該多角形の位置を配置し、設定周期よりも離れている場合には、多角形同士の依存関係を維持しながら、設定周期に最も近づくように多角形の位置を配置し直すので、処理同士の依存関係によって周期性を保つことが不可能な場合でも、設定周期により近く、遅れ時間がより短くなるようにタイムチャートを容易に作成できることとなる。
【0011】
請求項4に係る本発明のタイムチャート作成装置は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記タイムチャート作成手段では、前記タイムチャートの時間軸上で前記周期を表す長さが、前記処理時間を表前記多角形の底辺の長さよりも短い場合に、前記タイムチャートに表示するためのエラーメッセージを作成する構成を有している。
この構成により、設定された周期が、制約条件を与える対象となる多角形の底辺の長さで表される処理時間よりも短い場合に、設定された周期の値が誤りであることを示すエラーメッセージを表示するので、処理時間及び周期を設定するときの誤入力を防止できることとなる。
【0012】
請求項5に係る本発明のタイムチャート作成装置は、請求項4において、前記タイムチャート作成手段では、前記タイムチャートの時間軸上で前記多角形が配置される間隔が、前記周期よりも長くなっている範囲を検出し、前記タイムチャートに、前記範囲でエラーが生じていることを表示するための図形情報を作成する構成を有している。
この構成により、設定された周期による多角形の配置に関する制約条件に連動して、多角形が時間軸上で配置される間隔が、設定された周期よりも長くなっている時間範囲を検出し、該当する時間範囲において、タイムチャート上にエラーが生じていることを示す図形を表示するので、タイムチャートの何れの区間で周期性が保たれなくなっているかを容易に認識できることとなる。
【0013】
請求項6に係る本発明のタイムチャート作成装置は、請求項5において、前記タイムチャート作成手段では、前記範囲で前記周期からの遅れ量を、前記タイムチャートに定量的に表示するための文字情報を作成する構成を有している。
この構成により、エラーが生じている時間範囲において、エラーが生じていることを示す図形と共に、設定周期からの遅れ量を定量的に示す、数値および単位を、文字情報によって表示するので、周期に対する要求仕様に対する遅れの度合いを精密に認識できることとなる。
【0014】
請求項7に係る本発明のタイムチャート作成装置は、請求項4乃至6のいずれかにおいて、前記タイムチャート作成手段では、前記タイムチャートにエラー発生の有無を表示するための文字情報または図形情報を作成する構成を有している。
この構成により、エラー表示機能によりエラー発生の有無に応じ、エラーが発生したことを示す文字情報または図形情報をタイムチャート上に表示するので、ごく短時間に周期遅れが生じるようなタイムチャートにおいて、エラー表示の図形表示が小さくなり過ぎて、周期遅れの発生を見落とすことを防止できる。
【0015】
請求項8に係る本発明のタイムチャート作成装置は、請求項4乃至7のいずれかにおいて、前記属性情報には、前記周期により前記多角形を整列させる整列機能の条件を示す整列名を含み、前記整列名によりエラー表示の対象となる整列機能が指定される構成を有している。
この構成により、整列機能を実現するための制約条件に対して固有の名前を設定することによって、整列名の属性を持ち、エラー表示機能に対して整列名を設定することによって、エラー表示の対象とする整列機能を指定するので、タイムチャート上に表示されるエラー表示と、それぞれの整列機能との対応付けができ、周期遅れを起こしている処理の発見が容易になる。
【0016】
請求項9に係る本発明のタイムチャート作成装置は、請求項4乃至8のいずれかにおいて、前記タイムチャート作成手段では、異なる制約条件により、一つのタイムチャートで並列に配置された時間軸上に、それぞれ種類の異なる処理単位を表す複数の多角形を互いの依存関係にしたがって整列させると共に、整列時のエラー表示情報を作成する構成を有している。
この構成により、一つのタイムチャートに対して、異なる制約条件を指定した整列機能、並びにエラー表示機能を有し、種類の異なる複数の処理を時間軸上で並列に再配列、及びエラー表示するので、多数の異なる種類の処理が並行して進められる、複雑なタイムチャートにおいても、複数の処理に対して、周期に合わせた整列、及び周期遅れの発生を発見することが容易にでき、タイムチャートの作成及び編集作業を軽減し、またシステム動作の見積もり精度を向上させることとなる。
【0017】
請求項10に係る本発明のタイムチャートプログラムは、コンピュータに、個々のリソースによるタスクの処理量、単位時間あたりの前記処理量で表される処理率、及び前記リソースによるタスクの処理時間を含むリソース状態情報が多角形で表現され、予め設定された条件により、前記多角形が時間軸上に複数配列されているタイムチャートを作成するときに、前記リソースの処理単位を示す多角形に付与されたユニット名、及び前記処理単位を実行する周期を含む属性情報を入力する属性情報入力ステップと、この属性情報入力ステップにより、前記属性情報が入力された場合には、前記周期を表す図形情報を作成して前記タイムチャートの時間軸上に配置すると共に、前記周期に揃えて同一ユニット名が付与された多角形を前記タイムチャートの時間軸上に整列させるタイムチャート作成ステップとを実行させている。
このプログラムにより、前述したようにタイムチャートに記された処理について設定された周期性の制約条件の見落とし、あるいは周期の設定誤りを回避できる。また、ネットワークを介してプログラムを伝送することにより、プログラムの配布及び更新などが容易になる。
【0018】
請求項11に係る本発明のタイムチャートプログラムは、請求項10において、前記タイムチャート作成ステップには、前記周期に揃えて同一ユニット名が付与された複数の多角形を前記タイムチャートの時間軸上に配置した場合に、前記複数の多角形間の時間的な関係を計算する第1のステップと、この第1のステップによる計算結果により、前記タイムチャートの時間軸上に配置された複数の多角形が前記周期にしたがって整列可能か否かを判断する第2のステップと、この第2のステップで整列不可能と判断された場合に、エラー表示情報を作成する第3のステップとが含まれている。
このプログラムにより、前述したようにタイムチャートによって、設定周期のとおりに処理が繰り返し実行されることを表示できる。また、処理同士の依存関係によって周期性を保つことが不可能な場合には、エラー表示によって設定の誤りを通知し、設定変更を促すことができる。
【0019】
請求項12に係る本発明のタイムチャートプログラムは、請求項11において、前記第1のステップでは、前記条件により、第1のユニット名が付与された多角形の配置が、第2のユニット名が付与された多角形の処理時間に依存して決定され、この多角形が第1のユニット名が付与された多角形の直前に配置される場合に、前記周期に揃えて第1のユニット名が付与された複数の多角形が前記タイムチャートの時間軸上に配置された状態で、第1のユニット名が付与された多角形と、第2のユニット名が付与された多角形との時間的な関係を計算し、第2のステップでは、第1のステップによる計算結果により、前記タイムチャートの並列な時間軸上に配置された複数の多角形が、前記周期を含む前記条件にしたがって整列可能か否かを判断している。
このプログラムにより、前述したように処理同士の依存関係によって周期性を保つことが不可能な場合には、エラー表示によって設定の誤りを通知し、設定変更を促すことができる。
【0020】
請求項13に係る本発明の記録媒体は、コンピュータに、個々のリソースによるタスクの処理量、単位時間あたりの前記処理量で表される処理率、及び前記リソースによるタスクの処理時間を含むリソース状態情報が多角形で表現され、予め設定された条件により、前記多角形が時間軸上に複数配列されているタイムチャートを作成するときに、前記リソースの処理単位を示す多角形に付与されたユニット名、及び前記処理単位を実行する周期を含む属性情報を入力する属性情報入力ステップと、この属性情報入力ステップにより、前記属性情報が入力された場合には、前記周期を表す図形情報を作成して前記タイムチャートの時間軸上に配置すると共に、前記周期に揃えて同一ユニット名が付与された多角形を前記タイムチャートの時間軸上に整列させるタイムチャート作成ステップとを実行させるタイムチャート作成プログラムを記録している。
この記録媒体により、前述したようにタイムチャートに記された処理について設定された周期性の制約条件の見落とし、あるいは周期の設定誤りを回避できる。また、携帯可能な記録媒体を用いることにより、タイムチャート作成プログラムの配布及び更新などが容易になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るタイムチャート作成装置の機能構成を示す。これは、タスクを複数のリソースにより処理する場合に、タスクの所要時間だけでなく、リソースの能力や効率や処理率を含むリソースの処理状態を図形化し、タイムチャートとして作成するものである。さらに、タイムチャートの作成過程で、リソースの処理状態を示すリソース状態情報が更新された場合には、更新内容に対応するようにタイムチャートを再編集するものである。このタイムチャートでは、時間軸上に配列された多角形(直角三角形、四角形などを含む)により、リソースの処理状態及びタスク間の関係(時間的な依存関係を含む)を表現している。なお、前記多角形をリソース状態図形ともいう。
【0022】
図1において、リソース状態情報入力部10は、個々のリソースによるタスクの処理量、処理時間、単位時間あたりの前記処理量で表される処理率、前記リソースの状態を保持する時間、及び、タスク間の関係(依存関係を含む)、前記多角形のそれぞれに付与された対象ユニット名(ユニット名に含まれる)、前記多角形を時間軸上に配列するときの周期、前記多角形を前記周期で時間軸上に配列するときの制約条件を示す整列名などの情報(リソース状態情報に含まれる)を入力して設定するものである。また、リソース状態情報入力部10は、既に設定された情報に対する更新要求を受け付け、更新情報を入力して設定するものである。
【0023】
タイムチャート作成部30は、予め記憶されたタイムチャート作成プログラムにより、本実施形態のタイムチャート作成機能(後述する整列機能、エラー表示機能を含む)を実現するものである。また、タイムチャート作成部30は、リソース状態情報入力部10により入力された情報を用いて、個々のリソースによるタスクの処理量、処理時間、単位時間あたりの前記処理量で表される処理率、及び、前記リソースの状態を保持する時間、タスク間の関係(依存関係を含む)を表すように、リソース状態を図形化し、タイムチャートとして表示するための図形データを生成してタイムチャート表示部20へ渡すものである。また、タイムチャート作成部30は、リソース状態情報入力部10により入力された情報により、前記多角形の属性として前述した処理率、処理量、対象ユニット名、周期、整列名などを更新可能に設定し、設定された内容を属性記憶部41へ渡すものである。また、タイムチャート作成部30は、図形表現されたリソース処理状態の情報(リソース状態図形データ(前記図形データに含まれる)など)をリソース状態情報記憶部40へ渡すものである。なお、本実施形態の整列機能には、予め設定された制約条件により、この制約条件に含まれる周期に合わせて時間軸上に前記多角形(直角三角形を含む)を整列させるときに、整列対象となる当該多角形の位置が、他の多角形の位置に時間的に依存している場合であって、タイムチャートの時間軸(並列に配置されたものを含む)上で、当該多角形の直前に配置された左隣の多角形との距離が前記周期よりも近い場合には、強制的に前記周期だけ離れた位置に他の隣接する多角形の位置を移動し、前記周期よりも離れている場合には、当該多角形と他の隣接する多角形との位置関係が保持された状態で、前記周期に最も近づくように、他の多角形の位置を移動する機能が含まれる。ここで、一つのタスクに関する多角形の位置が更新された場合、すなわち一つの処理に関するリソース状態情報が更新された場合には、前述した整列機能により、前記多角形と依存関係にある全多角形の配列が一括更新されることになる。また、エラー表示機能には、リソース状態図形が整列機能により整列するときに、設定された周期に対して遅れを生じている区間を検出し、遅れが生じている旨をタイムチャートに表示する機能が含まれる。
【0024】
リソース状態情報記憶部40は、リソース状態情報入力部10により入力された前記処理量、処理時間、前記処理率、前記リソースの状態を保持する時間などの情報、及び、タイムチャート作成部30により取得されたリソース状態図形データを含むタイムチャートデータを記憶するものである。ここで、前記タイムチャートデータは、タイムチャート作成部30によりテキストファイル形式に変換されたものでもよい。
【0025】
属性記憶部41は、タイムチャート作成部30により更新された整列情報(属性情報に含まれる)を記憶するものである。前記整列情報には、タスク間の関係(依存関係を含む)、前記多角形のそれぞれに付与された対象ユニット名、前記多角形を時間軸上に配列するときの周期、前記多角形を前記周期で時間軸上に配列するときの制約条件を示す整列名など、整列機能及びエラー表示機能を実現するための情報が含まれる。
【0026】
タイムチャート表示部20は、タイムチャート作成部30より取得したリソース状態図形データを含むタイムチャートを画面表示するものである。すなわち、タイムチャート表示部20は、リソースごとに同期して並列に配置された時間軸上に時系列に配置された多角形により、リソースの処理状態及び状態保持の経過をタイムチャートとして表示するものである。
【0027】
次に、図2〜図4を用い、本実施形態におけるリソースの処理状態の表示方法を具体的に説明する。ここでは、リソースが「あるタスクを処理する」という状態にあって、直角三角形を含むリソース状態図形により、リソースの処理状態を表示する場合を示す。
【0028】
図2において、直角三角形11の底辺を含む横軸12は時間軸を表し、底辺と斜辺のなす内角の角度13は、リソースの処理率を表し、底辺に垂直な辺の長さ14はリソースの処理量を表す。また、直角三角形11の底辺の長さ15は、リソースの処理時間を表す。また、リソースの処理率を表す角度13は非直角である。この角度13の変化により、単位時間あたりの処理量が変化することを表せる。このように、リソースがある処理率(角度13に相当する)で、ある処理量(長さ14に相当する)のタスクの処理をある処理時間(長さ15に相当する)に実行することを、直角三角形11を用いて表現できる。すなわち、本実施形態のタイムチャートは、リソースの処理量が一辺の長さ14で表され、かつ前記リソースの処理率が一辺の勾配(角度13)で表されている多角形(直角三角形、四角形などを含む)が時間軸上に配列されたものである。
【0029】
また、本実施形態のタイムチャートは、複数のリソースが複数の処理(タスク)を実行し、これらの処理同士に依存関係を持たせる、ということを表現できるものである(図3に示す)。
【0030】
図3において、タイムチャートの横軸は時間軸(図2の12に相当する)であり、単位はミリセカンド(ms)である。ここでは、リソース1は同一の処理(処理511、512、513)を3回繰り返し、リソース2は同一の処理(処理521、522、523)を3回繰り返すことが表現されている。
【0031】
さらに、矢印516、517、518により、各リソースの処理間の時間的な依存関係が表現されている。すなわち、矢印516により、リソース1が処理511を実行した後に、リソース2が処理521を実行するということが表現されている。また、矢印517により、リソース1が処理512を実行した後に、リソース2が処理522を実行するということが表現されている。また、矢印518により、リソース1が処理513を実行した後に、リソース2が処理523を実行するということが表現されている。
【0032】
このように、リソース1、リソース2が流れ作業を行って、複数の処理511、512、513、521、522、523を進めることが表現でき、また各リソース1、2がどのくらいの効率で(能力で)処理をしているかが、表現できる。
【0033】
また、本実施形態のタイムチャートに用いるリソース状態図形(ここでは、直角三角形)は、その形状に対して処理単位を表す対象ユニット名の属性(属性情報に含まれる)が付与される。ここでは、リソース1の処理を表す直角三角形と、リソース2の処理を表す直角三角形との2種類が使われているが、それぞれに、ユニット名として、例えば「処理1」、「処理2」というように固有の名称(第1のユニット名、第2のユニット名に含まれる)が設定される。同一ユニット名を持つ直角三角形は、同一の処理をするものであることから、必ず同一の処理量、処理率、処理時間が設定されている。すなわち、同一ユニット名の属性を持つ直角三角形の形状は、全て同一となる。
【0034】
さらに、本実施形態のタイムチャートでは、前記整列機能により、直角三角形で表された処理が予め設定された周期に揃うように整列されて表示される。前記整列機能は、タイムチャートを作成するときに、複数の多角形を指定された時間周期に揃えて配置するという制約条件をタイムチャート作成部30に対して与える機能である。ここで、前記整列機能のために設定する属性について説明する。前記整列機能は、直角三角形の配置に対して周期性を持たせる制約条件として、周期(時間)の属性が設定できるものとする。また、設定した周期の制約条件を与える直角三角形を指定するために、対象とする直角三角形のユニット名(ここでは、対象ユニット名)を設定できるものとする。また、前記整列機能には、設定した条件ごとに固有の名称を付与するための属性として、整列名を設定できるものとする。さらに、前記整列機能は、一つのタイムチャートに対して、制約条件ごとに複数設定することができるものとする。ここでは、一つの整列機能に設定する属性は、以下の3項目である。
1.整列名:制約条件固有の名前(設定例:整列1)
2.周期:時間(設定例:1000msec)
3.対象ユニット名:整列対象とする多角形(直角三角形)のユニット名(設定例:処理1)
【0035】
次に、前記整列機能をタイムチャートに設定した際の形状について説明する。一つの整列機能を設定すると、タイムチャート上には、設定された周期にしたがって時間軸に対して形状が周期的に変化する、目盛が表示される。図4にタイムチャートに対して整列機能を設定したときの表示例を示す。ここで、タイムチャートの横方向は時間を示している。タイムチャートの上部で、時間軸方向に線分が繰り返し表示されている部分が目盛であり、整列機能を表している。線分の繰り返し周期は、整列機能に対して設定した周期と時間軸上で同一となるように表示する。この表示によって、タイムチャートに整列機能が設定されていること、及び設定された周期を視覚的に確認することができる。なお、タイムチャート上に表示する整列機能の目盛の形状は、図4に示す線分以外にも、矩形波など、周期を明示できる表現であれば、どのような形状でも構わない。
【0036】
次に、図5を用い、本発明の第1の実施形態に係るタイムチャート作成装置のハードウェア構成を説明する。ここでは、コンピュータ装置によって前記タイムチャート作成装置を実現している。
【0037】
図5において、入力装置1は、キーボード、マウス、タッチパネル、スキャナ等で情報入力に用いられるものである。表示装置2は、CRTまたは液晶ディスプレイ(LCD)等で構成され、入力装置1から入力され、あるいはネットワーク接続装置7を介して入力されたリソース処理状態情報をタイムチャートとして表示するものである。中央処理ユニット(以下、CPUともいう)3は、装置全体を制御し、本実施形態のタイムチャート作成機能(整列機能、エラー表示機能を含む)を実現するものである。メモリ4は、ROMやRAM等で構成され、CPU3に実行させるためのプログラムを記憶するとともに、このプログラムがCPU3によって実行されるときにー時的に作成される情報等を保持するものである。記憶装置5は、ハードディスク、リムーバブルディスク等で構成され、前述したリソース状態情報、整列情報及びプログラムやプログラム実行時の一時的な情報等を記憶するものである。媒体駆動装置6は、プログラムやデータ等を記録した記録媒体を装着して読み込み、メモリ4または記憶装置5へ格納するのに用いられる。ネットワーク持続装置7は、タイムチャート作成装置をネットワークへ接続するためのインタフェースであり、このネットワークを介して他の通信装置やサーバと信号及びデータを遣り取りするものである。バス8は、前述の装置1〜7間を接続するものである。
【0038】
また、前記ネットワークは、コンピュータ装置と他のコンピュータ装置とを結合するための伝送路であって、一般には、ケーブルで実現され、通信プロトコルにはTCP/IPが使われる。但し、伝送路としてはケーブルだけでなく、それらの間の通信プロトコルが一致するものであれば無線、有線及び放送波のいずれでもよく、例えば、構内網(LAN)、広域網(WAN)、インターネット、アナログ電話網、ディジタル電話網(ISDN)、パーソナルハンディホンシステム(PHS)、携帯電話網、衛星通信網等を用いることができる。
【0039】
さらに、前述した記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROM、ICメモリカード等)、光媒体(例えば、シーディーロム(CD-ROM)、ディジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、光磁気ディスク(MO)、ミニディスク(MD)、書き込み可能なCD(CD-R)等)、磁気媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク(FD)等)のいずれであってもよい。
【0040】
また、前述した記録媒体からインストールされたプログラム、換言すれば、前述の記録媒体に記憶されたプログラムとしては、本実施形態のタイムチャート作成機能を実現するために用いられるタイムチャート作成プログラムがある。ここでは、タイムチャート作成プログラムを予めCD−ROM等の記録媒体に書き込んでおき、このCD‐ROM等を媒体駆動装置6に装着して、このタイムチャート作成プログラムをメモリ4あるいは記憶装置5に格納し、CPU3により実行することによって、本実施形態のタイムチャート作成機能を実現するものである。さらに、タイムチャート作成プログラムがROM等のような半導体の記録媒体に記録されている場合には、タイムチャート作成プログラムは、媒体駆動装置6からではなく、直接、メモリ4ヘロードされ、実行されることとなる。
【0041】
なお、メモリ4へロードされたタイムチャート作成を実行することにより、本実施形態のタイムチャート作成機能が実現されるだけでなく、タイムチャート作成プログラムの指示に基づき、オペレーティングシステム等が実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって本実施形態のタイムチャート作成機能が実現されるようにしてもよい。また、ネットワーク接続装置7によりネットワーク上の所定のサーバと接続し、このサーバからタイムチャート作成プログラムをメモリ4や記憶装置5にインストールしてもよい。
【0042】
次に、本実施形態に係るタイムチャート作成プログラムを説明する。前記タイムチャート作成プログラムは、CPU3(コンピュータ装置に含まれる)に、図6に示すステップS101〜S108を実行させるものである。
【0043】
ステップS101(属性情報入力ステップに含まれる)においては、入力装置1から入力されるか、あるいはネットワークを介してネットワーク接続装置7から入力された、リソースの処理状態を示す情報、及び前記リソースが処理するタスクの属性情報(前述した整列名、周期、対象ユニット名を含む)を記憶装置5、メモリ4などに登録及び更新する。
【0044】
ステップS102(タイムチャート作成ステップに含まれる)においては、ステップS101で取得された属性情報に、整列機能に関する設定がなされているか否かを判断する。ここで、整列機能に関する設定がなされている場合はステップS103へ進み、整列機能に関する設定がなされていない場合にはステップS108へ進む。
【0045】
ステップS103(タイムチャート作成ステップに含まれる)においては、ステップS101で取得されたリソースの処理状態を示す情報を加工して図形表現データを作成する。この図形表現データには、直角三角形などの多角形を含むリソース状態図形が含まれる。
【0046】
ステップS104(タイムチャート作成ステップ、第1のステップに含まれる)においては、ステップS101で取得された整列機能の制約条件に応じ、リソースごとのリソース状態図形を移動した場合のリソース状態図形間の時間的な関係(異なるリソースの各処理間の依存関係を含む)を計算する。
【0047】
ステップS105(タイムチャート作成ステップ、第2のステップに含まれる)においては、ステップS104で取得されたリソース状態図形間の時間的な関係により、複数のリソース状態図形の間隔が予め設定された許容範囲内か否かを判断する。すなわち、複数のリソース状態図形を設定された周期に揃えて配列させた場合に、時間軸上で重なって表示されることがないか否かを判断する。ここで、複数のリソース状態図形の間隔が予め設定された許容範囲(例えば、時間的な依存関係を満足する距離範囲)内にある場合はステップS107へ進み、複数のリソース状態図形の間隔が予め設定された範囲内にない場合にはステップS106へ進む。
【0048】
ステップS106(タイムチャート作成ステップ、第3のステップに含まれる)においては、複数のリソース状態図形が時間軸上で重なってしまうことを警告するためにエラー表示を行う。これは、複数のリソース状態図形が重なる区間を示す線分や長方形などの図形及び文字列を、タイムチャートに表示するものである。
【0049】
ステップS107(タイムチャート作成ステップに含まれる)においては、ステップS104で取得されたリソース状態図形間の時間的な関係を時間軸上にタイムチャートとして表現する。すなわち、タイムチャートの時間軸上で、設定された周期に合わせて複数のリソース状態図形を整列する場合に、先のリソース状態図形と次のリソース状態図形との時間的依存関係(時間軸上の位置関係)を保持しながら順次、リソース状態図形を移動する。こうして整列されたリソース状態図形を含むタイムチャートを表示装置2に表示するか、記憶装置5に記憶するか、あるいはネットワーク接続装置7によりネットワークに送り出す。
【0050】
ステップS108(タイムチャート作成ステップに含まれる)においては、前記リソースにより、所定のタスクを実行しながら、ステップS101で登録・更新された情報、及び、記憶装置5に予め登録されている情報のいずれかを用いてリソースの処理状態を計算し、リソース状態図形を作成して時間軸上に配列し、タイムチャートとして表示装置2により表示する。あるいは、記憶装置5に記憶するか、ネットワーク接続装置7によりネットワークに送り出す。ここでは、入力装置1などで入力された情報、あるいは各リソースから取得された情報を用いてリソースの処理量を求め、さらにリソースの処理率(単位時間あたりの処理量を示す)を求め、この処理率の合計(リソースの負荷の合計)を求める。
【0051】
次に、図7、図8を用い、本実施形態の整列機能によって、リソース状態図形(ここでは、直角三角形)を再配置する処理について説明する。この処理は、ステップS104、S105、S107に含まれる。
【0052】
図7は、整列機能によって整列される前のタイムチャートにおける直角三角形の配置を表している。ここでは、全ての直角三角形に「処理3」という対象ユニット名が付与されているものとする。次いで、整列機能をタイムチャートに対して設定する。
【0053】
例えば、「整列名:整列2」、「周期:1000msec」、「対象ユニット名:処理3」で表される整列機能が設定されたものとする。この場合は、図8に示すように、タイムチャートに整列機能を表す目盛が表示されるとともに、整列対象となる「処理3」の対象ユニット名を持つ直角三角形(ここでは、全ての直角三角形)が、設定された周期1000msecだけ、順次、左隣の直角三角形と離間するように再配列される。図8において、点線で示す直角三角形と併記された矢印は、それぞれ図7の整列機能が設定される前の直角三角形の位置と、直角三角形の移動方向とを示す。
【0054】
前記整列機能により、設定された周期に合わせてタイムチャート上に配置された直角三角形の位置を整列させようとする際、対象とする直角三角形の位置が他の直角三角形の位置に時間的に依存して決定される場合であって、対象とする直角三角形と、直前に配置された左隣の直角三角形との距離が、設定された周期よりも短い場合には、設定された周期だけ離れた位置に、対象とする直角三角形の位置を強制的に移動する。また、対象とする直角三角形と、直前に配置された左隣の直角三角形との距離が、設定された周期よりも長い場合には、直角三角形同士の位置の依存関係を保持した状態で、設定された周期に最も近づくように、対象とする直角三角形の位置を移動する。
【0055】
次に、図9、図10を用い、本実施形態の整列機能によって、異なる処理4、処理5を示すリソース状態図形(ここでは、直角三角形)を再配置する処理について説明する。この処理は、ステップS104、S105、S107に含まれる。
【0056】
図9は、本実施形態の整列機能を設定する前のタイムチャートを示している。処理4として時間軸上に配置された複数の直角三角形41〜45は全て同じ処理を表し、対象ユニット名「処理4」が設定されているものとする。また、処理5として時間軸上に配置された複数の直角三角形51、52は、処理4を表す直角三角形41〜45とは別の処理を表している。ここでは、三角形同士に、図9の矢印A、Bで示す、以下の時間的依存関係があるものとする。すなわち、処理51が終わった後に、処理43が開始される。また、処理52が終わった後に、処理44が開始される。
【0057】
次いで、整列機能をタイムチャートに対して設定する。例えば、「整列名:整列3」、「周期:1000msec」、「対象ユニット名:処理4」で表される整列機能が設定されたものとする。この場合には、図10に示すように、整列機能の目盛が表示されると共に、対象となる「処理4」の対象ユニット名を持つ直角三角形41〜45が、整列機能に設定された周期に沿って整列され、同時に「処理5」の対象ユニット名を持つ直角三角形51、52が、時間的な依存関係が崩れない範囲で移動する。図10において、点線で示した直角三角形と併記された矢印は、それぞれ図9の整列機能が設定される前の直角三角形の位置と、この直角三角形の移動方向とを示す。
【0058】
次に、図9の状態から図10の状態へ、整列処理が進む手順(タイムチャート作成ステップ、ステップS104、S105、S107に含まれる)を説明する。
(1)周期1000 msec、対象ユニット名「処理4」の整列名「整列3」をタイムチャート上に設定する。
(2)直角三角形42を左隣の直角三角形41から周期1000msecだけ、離間するように移動する。
(3)直角三角形43を左隣の直角三角形42から周期1000msecだけ、離間するように移動する。ここで、直角三角形43の移動後も、直角三角形51の終了時間よりも直角三角形43の開始時間が遅いので、直角三角形52の位置はそのまま移動しない。
(4)直角三角形44を左隣の直角三角形43から周期1000msecだけ、離間するように移動する。
(5)直角三角形44の移動後、直角三角形52の終了時間よりも直角三角形44の開始時間が早くなるので、直角三角形52を直角三角形51と重ならない位置まで、左に移動する。
(6)直角三角形52の移動後、直角三角形44の開始時間が直角三角形52の終了時間よりも早いので、直角三角形44の開始位置を直角三角形52の終了位置まで移動する。
(7)直角三角形45を左隣の直角三角形44から周期1000msecだけ、離間するように移動する。
【0059】
以上の手順により、図9の状態が図10の状態に変化する。このように、本実施形態の整列機能は、直角三角形同士が周期に対して近づき過ぎている場合には、周期が保たれる位置に直角三角形を強制的に移動し、直角三角形同士が周期に対して離れ過ぎている場合には、他の直角三角形との時間的な依存関係を保持した状態で、直角三角形同士の間隔を周期に最も近づけるような整列動作を実行するものである。
【0060】
次に、本実施形態のエラー表示機能について説明する。このエラー表示機能は、直角三角形が整列機能のために設定された周期に対して遅れを生じている区間を検出し、タイムチャート上にエラーが生じていることを示す図形(エラー図形)を表示するものである。また、エラー表示機能は、整列名の属性を設定することによって、エラー検出を行う対象となる直角三角形の対象ユニット名と、整列周期とを取得する。エラー表示機能によるエラー検出方法は、対象とする直角三角形ごとに、その直前の左隣に位置する直角三角形との距離を検出し、周期に対する遅れが生じているか否かを判定するものであり、局所的に行われる。
【0061】
次に、本実施形態のエラー表示機能によるエラー表示形態について説明する。タイムチャート上でエラーが生じている区間については、その区間にまたがる線分や長方形などの図形(以下、エラー図形ともいう)を表示し、どの区間範囲でエラーが生じているかを示す。さらに、エラー図形と合わせて、指定された周期からの遅れ量を定量的に示す数値と単位を含む、文字情報を付記する。遅れ量としては、単純に遅れ時間を表示してもよいし、あるいは、遅れ時間分を加算した周期を計算して、単位時間あたりの処理回数を表示してもよい。さらに、エラー図形とは別個に、エラー発生の有無を明示するための図形(例えば、少なくともオン/オフの二つの状態を表現可能なもの)または文字情報をタイムチャート上の任意の位置に表示する。これは、エラーの発生区間がごく短時間である場合に、エラー発生区間の図形表示が小さくなり、見落とされることを防ぐためである。
【0062】
次に、図11を用いて、エラー表示機能によるエラー表示動作について説明する。この動作は、ステップS106の実行による。図11は、図10のタイムチャートにおける、整列3の整列機能に対してエラー判定を行うエラー表示機能を、「処理4エラー」の位置に設定した結果を示している。ここでは、CPU3により、エラー判定する整列機能の整列名「整列3」を設定する。図11では、エラーが生じている区間を示すための図形として長方形を用い、設定された周期からの遅れを示す文字情報として、1分当たりの処理回数を単位(個数/分)と共に表示している。なお、なお、整列3に設定されている周期は1000msecであるので、周期遅れが生じていない場合には、1分=60000msec当たり60回の処理が実行されることになる。ここでは、エラーが生じていることを明示するために、タイムチャートの左側に、「!!Error!!」の文字列(図中、Eで示す)を表示している。図11では、処理43と処理44とを表す両直角三角形の間隔が周期よりも広く開いており、1000msecに対して387.5msec遅れて、1387.5msecとなっている。さらに、本実施形態では本来の周期で整列されるべき位置から遅れを生じている区間に、長方形(図中、Cで示す)を表示している。また、処理43と処理44との間隔から周期を計算すると1387.5msecなので、1分当たりの処理回数を計算すると43.9回となる。したがって、前記長方形と併記して「43.9個/分」の文字列(図中、Dで示す)を表示している。このことから、本来60個/分で処理されるべき処理3が、この区間では43.9個/分相当に遅れていることを、定量的に認識することができるようになる。
【0063】
本実施形態では、一つのタイムチャートに対して、異なる制約条件を設定した整列機能及びエラー表示機能を設けることによって、種類の異なる複数の処理を時間軸上で並列に整列し、さらにエラー表示することができる。
【0064】
次に、図12は、図11に対して、新たに整列名「整列4」を設定し、整列4に対するエラー表示機能として、「処理5エラー」を設定した状態を示したものである。ここで、直角三角形51、52は同一の処理を表し、対象ユニット名「処理5」が設定されているものとする。整列名「整列4」には、周期2000msec、対象ユニット名「処理5」を設定し、直角三角形51、52が周期2000msecで整列される制約条件をタイムチャートに対して与えている。また、エラー表示の「処理5エラー」に対しては、整列名「整列4」を設定して、処理5の直角三角形51、52の周期遅れに対するエラー判定が実行されるように設定されている。図11の状態と比較して、直角三角形51、52は周期2000msecで再配列されており、直角三角形52が右に移動したことに伴って、直角三角形44は直角三角形52の処理が終了する時点まで、右に移動している。このため、エラー表示の「処理4エラー」で表示されるエラー発生範囲は、さらに長い時間にわたり、この区間では処理4の繰り返し周期が、60個/分の設定に対して34個/分まで低下していることが、表示されている。また、直角三角形51、52については、設定された周期2000msecに対する遅れが生じていないため、タイムチャートのエラー表示の「処理5エラー」には、エラー発生を示す図形や文字情報が表示されていない。
【0065】
本実施形態では、前述した整列機能及びエラー表示機能の処理手順にしたがい、タイムチャートを作成するタイムチャート作成プログラムを、コンピュータ装置で実行している。
【0066】
以上のように、本発明の第1の実施形態に係るタイムチャート作成装置は、個々のリソースによるタスクの処理量、単位時間あたりの前記処理量で表される処理率、及び前記リソースによるタスクの処理時間を含むリソース状態情報が直角三角形(多角形に含まれる)で表現され、予め設定された条件により、前記直角三角形が時間軸上に複数配列されているタイムチャートを作成するものであって、前記リソースの処理単位を示す直角三角形に付与されたユニット名、及び前記処理単位を実行する周期を含む属性情報を入力するリソース状態情報入力部10(属性情報入力手段に含まれる)と、この属性情報入力部10により前記属性情報が入力された場合には、前記周期を表す図形情報を作成して前記タイムチャートの時間軸上に配置すると共に、前記周期に揃えて同一ユニット名が付与された直角三角形を前記タイムチャートの時間軸上に整列させるタイムチャート作成部30(タイムチャート作成手段に含まれる)とを設けているので、複数の処理が関係しながら進められる様子を表現するタイムチャートを効率的に作成できる。また、リソース状態情報の更新に対応して、タイムチャートを更新できる。
【0067】
すなわち、個々のリソースの処理能力を、処理量と処理率、処理時間の情報を保持した多角形をもって表現し、多角形の高さは処理量を示し、斜辺の傾きは処理率を示し、底辺の長さは処理時間を示し、複数個の多角形を時間軸上に並べることによって、複数の処理が進められる様子を表現するタイムチャートを作成するタイムチャート作成装置に、多角形を設定された周期に揃えて配置する制約条件を与える整列機能を設けると共に、この整列機能により設定された周期による多角形の配置に対する制約条件に連動して、多角形が時間軸上で配置される間隔が設定周期よりも長くなっている時間の範囲を検出し、該当する範囲において、タイムチャートにエラーが生じていることを示すエラー表示機能を設けることによって、要求される仕様上、周期性を持たせる必要があるリソースに関するタイムチャートの作成及び編集作業が軽減され、さらにシステム動作の見積もり精度が向上する。
【0068】
なお、本実施形態においては、多角形を設定された時間周期にそろえて配置する整列機能を有するので、特定の処理に対する周期性の要求仕様が決められた場合に、その仕様に合った周期で多角形が整列され、タイムチャートの作成及び編集の作業が軽減され、さらにシステム動作の見積もり精度が向上する。
【0069】
また、本実施形態においては、タイムチャートに配置される多角形は、それぞれリソースの処理単位を表すユニット名の属性を持ち、整列機能にユニット名を設定することによって、同じユニット名の属性を持つ多角形を対象として、設定周期に揃えてタイムチャートに配置する制約条件を与えるので、複数の処理の中から任意の処理を選択して、周期性を持たせることができ、多数の種類の処理を含む複雑なタイムチャートを効率的に作成できる。
【0070】
[第2の実施形態]
図13〜図15は、本発明の第2の実施形態に係るタイムチャートを示す。これは第1の実施形態とは、コピー機の動作に関するタイムチャートを作成した点が相違している。なお、本実施形態のタイムチャート作成装置は、コピー機の動作に関するタイムチャートを作成する点を除き、第1の実施形態と概ね同様であるために、図1、図5、図6を用いると共に同一構成には同一符号を付与して説明を省略する。
【0071】
まず、本実施形態で対象とするコピー機の動作は、以下のとおりである。
▲1▼スキャン処理を実行する。このスキャン処理では、スキャナが原稿を読み取り、画像データを取得する。
▲2▼画像処理を実行する。この画像処理では、スキャナで読み込まれた画像データに対して画像処理を施す。
▲3▼印刷処理を実行する。この印刷処理では、画像処理された結果を、記録紙に印刷する。
【0072】
ここで、前述したスキャン処理、画像処理、印刷処理の間には、次に示す依存関係があるものとする。なお、スキャン処理、画像処理、印刷処理の能力は、いずれも「処理量:8000000」、「処理時間:800msec」、「処理率:10000」とする。
(ア)画像処理はスキャン処理が終了してから開始する。
(イ)印刷処理は画像処理が終了してから開始する。
(ウ)スキャン処理は、直前のスキャン処理で取り込まれた画像データに対する画像処理が終了してから開始する。
【0073】
次いで、前述した各処理の条件にしたがって、コピー4枚分のタイムチャートを作成した場合を図13に示す。図13において、横軸は時間を表し、縦軸は処理の種類を分類するための段組を表している。コピー機の動作において、スキャン処理を表す直角三角形にユニット名「SC」、画像処理を表す直角三角形にユニット名「IP」、印刷処理を表す直角三角形にはユニット名「PR」をそれぞれ設定し、各処理の依存関係は、各直角三角形を結ぶ矢印で示す。
【0074】
このコピー動作に対する動作仕様として、
(1)1分間に40回スキャンする。
(2)1分間に40回印刷する。
という、条件が与えられたとする。この条件は、60000msecで、40回と言い換えることができるため、一回あたりの処理時間は、「60000/40=1500msec」となる。
【0075】
本実施形態は、このようなスキャン処理、画像処理及び印刷処理に対する周期性の仕様が与えられた際に、整列機能とエラー表示機能をもって、仕様を満たすタイムチャートを作成する場合を示す。図14は、図13のタイムチャートに対して、動作仕様に従った整列機能とエラー表示機能を設定したものである。
【0076】
図14のタイムチャートには、スキャン処理に対する整列機能を実現するために、整列名「スキャン周期」が設定されている。スキャン周期に設定する属性は、「整列名:スキャン周期」、「周期:1500msec」、「対象ユニット名:SC」とする。また、同様に図14のタイムチャートには、印刷処理に対する整列機能を実現するために、「整列名:印刷周期」が設定されている。さらに、印刷周期に設定する属性は、「整列名:印刷周期」、「周期:1500msec」、「対象ユニット名:PR」とする。図14では、スキャン周期及び印刷周期という2種類の周期を設定することにより、直角三角形「SC」と直角三角形「PR」とは、直角三角形同士の依存関係を保持した状態であって、かつ設定された周期1500msecに近い状態で、整列されている。
【0077】
次いで、図14のタイムチャートに対して、エラー表示を設定する。スキャン周期に関するエラー表示を行うために、「スキャン周期エラー」を設定する。このスキャン周期エラーに設定する整列名は、「スキャン周期」とする。また、印刷周期に関するエラー表示を行うために、「印刷周期エラー」を設定する。この印刷周期エラーに指定する整列名は、「印刷周期」とする。本実施形態のエラー表示機能では、スキャン周期エラー及び印刷周期エラーの設定により、それぞれ直角三角形の間隔に周期遅れが生じて、エラーが発生していることが表示され、遅れ量は40枚/分の仕様に対して、37.5枚/分であることも表示される。さらに、エラーが生じていることは、「スキャン周期エラー」、「印刷周期エラー」の横に「!!Error!!」の文字列によって表示されている。
【0078】
以上のように、タイムチャートが動作仕様を満たしていないことが判明した場合には、処理手順、各処理の能力などを修正する必要がある。これに対し、本実施形態では、画像処理の能力を20%向上させるという対策をとった場合を示す。すなわち、画像処理の直角三角形「IP」の処理率を、10000から12000に修正する。画像処理を示す直角三角形の属性をまとめると、「ユニット名:IP」、「処理率:12000」、「処理量:8000000」、「処理時間:666.7msec」となる。
【0079】
次いで、図15に、前記対策により画像処理の能力を上げた、タイムチャートの修正結果を示す。ここでは、画像処理を表す直角三角形「IP」において、修正前の形状を点線で併記している。図15では、画像処理の時間を短縮することで、図14に比べ、直角三角形の間隔が狭まっている。図15では、「スキャン周期エラー」、「印刷周期エラー」ともに「!!Error!!」の文字列は表示されておらず、前記対策によって、40枚/分の動作仕様が満たされたタイムチャートが完成したことを容易に判定できる。
【0080】
[第3の実施形態]
図16〜図18は、本発明の第3の実施形態に係るタイムチャートを示す。これは第1の実施形態とは、ディジタルカメラの動作に関するタイムチャートを作成した点が相違している。なお、本実施形態のタイムチャート作成装置は、ディジタルカメラの動作に関するタイムチャートを作成する点を除き、第1の実施形態と概ね同様であるために、図1、図5、図6を用いると共に同一構成には同一符号を付与して説明を省略する。
【0081】
まず、本実施形態で対象とするディジタルカメラの動作は、以下のとおりである。
▲1▼画像入力処理を実行する。この画像入力処理では、電荷結合素子(CCD)などの撮像素子を露光し、画像データを取得する。
▲2▼画像処理を実行する。この画像処理では、撮像素子から読み込まれた画像データに対して、画像圧縮などの処理を施す。
▲3▼記録処理を実行する。この記録処理では、圧縮された画像データを、メモリカードなどの記録メディアに記録する。
【0082】
ここで、前述した画像入力処理、画像処理、記録処理の間には、次の依存関係があるものとする。なお、画像入力処理、画像処理の能力は、共に「処理率:10000」、「処理量:8000000」、「処理時間:800msec」であり、記録処理の能力は、「処理率:5000」、「処理量:4000000」、「処理時間:800msec」である。
(ア)画像処理は画像入力処理が終了してから開始する。
(イ)記録処理は画像処理が終了してから開始する。
(ウ)画像入力処理は、直前の画像入力処理で取り込まれた画像データに対する画像処理が終了してから開始する。
【0083】
以上の条件にしたがって、撮影4回分のタイムチャートを作成した場合を図16に示す。ディジタルカメラの動作において、画像入力処理を表す直角三角形に対象ユニット名「EX」、画像処理を表す直角三角形に対象ユニット名「CP」、記録処理を表す直角三角形には対象ユニット名「CD」をそれぞれ設定し、各処理の依存関係は、各直角三角形を結ぶ矢印で示している。
【0084】
この撮像動作に対する動作仕様として、
(1)1分間に40回連写する。
(2)1分間に40枚の圧縮画像データを記録する。
という、条件が与えられたとする。この条件は、第2の実施形態に示すコピー機の場合と同様に、60000msecで40回(および40枚)と言い換えることができるため、一回あたりの処理時間は、「60000/40=1500msec」となる。
【0085】
次いで、図17に、図16に示すタイムチャートに対して、前述した動作仕様に従った整列機能とエラー表示機能を設定した場合を示す。図17に示すタイムチャートには、画像入力処理に対する整列機能を実現するために、整列名「連写周期」が設定されている。この連写周期に設定する属性は、「整列名:連写周期」、「周期:1500msec」、「対象ユニット名:EX」とする。また、同様に図17のタイムチャートには、記録処理に対する整列機能を実現するために、整列名「記録周期」が設定されている。この記録周期に設定する属性は、「整列名:記録周期」、「周期:1500msec」、「対象ユニット名:CD」とする。以上の2種類の整列機能を実現するための属性を設定することにより、直角三角形「EX」と直角三角形「CD」とは、直角三角形同士の依存関係を保持した状態で、なるべく設定された周期1500msecに近い状態で、整列されている。
【0086】
次いで、図17のタイムチャートに対して、エラー表示機能を設定する。画像入力周期に対するエラー表示機能を実現するために、「連写周期エラー」を設定する。スキャンエラーに設定する整列名は、「連写周期」とする。また、記録周期に対するエラー表示機能を実現するために、「記録周期エラー」を設定する。この記録周期エラーに設定する整列名は、「記録周期」とする。図17では、二つのエラー表示機能により、それぞれ三角形の間隔に周期遅れが生じて、エラーが発生していることが表示されており、遅れ量は40回(枚)/分の仕様に対して、37.5枚/分であることも表示され、さらにエラーが生じていることは、「連写周期エラー」、「記録周期エラー」の横に「!!Error!!」の文字列によって示されている。
【0087】
以上のように、タイムチャートが動作仕様を満たしていないことが判明した場合には、処理手順、各処理の能力などを修正する必要がある。ここでは、画像入力処理の能力を20%向上させるという対策をとった場合を示す。すなわち、画像入力処理の直角三角形「EX」の処理率を、10000から12000に修正する。画像処理の直角三角形の属性をまとめると、「ユニット名:EX」、「処理率:12000」、「処理量:8000000」、「処理時間:666.7msec」となる。
【0088】
次いで、図18に、画像入力処理の能力を上げた、タイムチャートの修正結果を示す。画像入力処理を表す直角三角形「EX」において、修正前の形状を点線で併記している。図18では、「連写周期エラー」、「記録周期エラー」ともに、文字列「!!Error!!」が表示されておらず、40回(枚)/分の動作仕様が満たされたタイムチャートが完成する。
【0089】
以上の実施形態に限らず、本発明は複数の単一処理が互いに依存関係を持った状態で処理を進めていくシステムにおいて、特定の処理が周期性を保たなければならないという、動作仕様が定められている場合に、動作仕様にしたがったタイムチャートを作成するために利用することができる。例えば、第3の実施形態のように画像データを扱うものの他に、生産工程管理や論理回路設計など、多様な分野に適用することができる。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は個々のリソースの処理能力を、処理量と処理率、処理時間の情報を保持した多角形をもって表現し、多角形の高さは処理量を示し、斜辺の傾きは処理率を示し、底辺の長さは処理時間を示し、複数個の多角形を時間軸上に並べることによって、複数の処理が進められる様子を表現するタイムチャートを作成するときに、設定された周期に揃えて多角形を配置する制約条件を与えることにより、要求されている仕様に応じて制約条件を設定及び更新でき、タイムチャートの作成及び編集の作業が軽減されるという優れた効果を有するタイムチャート作成装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るタイムチャート作成装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るリソース状態図形を説明する説明図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るタイムチャートで複数のリソース間の依存関係を表す方法を説明する説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る整列機能設定を説明する説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るタイムチャート作成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るタイムチャート作成方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るタイムチャート(単一処理、整列機能、エラー表示機能未設定)である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係るタイムチャート(単一処理、整列機能設定済み)である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係るタイムチャート(複数処理、整列機能、エラー表示機能未設定)である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るタイムチャート(複数処理、整列機能設定済み)である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係るタイムチャート(複数処理、単数の整列機能、単数のエラー表示機能設定済み、エラー表示有り)である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係るタイムチャート(複数処理、複数の整列機能、複数のエラー表示機能設定済み、エラー表示有り)である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係るタイムチャート(整列機能、エラー表示機能未設定)である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係るタイムチャート(整列機能、エラー表示機能設定済み、エラー表示有り)である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係るタイムチャート(整列機能、エラー表示機能設定済み、エラー表示なし)である。
【図16】本発明の第3の実施形態に係るタイムチャート(整列機能、エラー表示機能未設定)である。
【図17】本発明の第3の実施形態に係るタイムチャート(整列機能、エラー表示機能設定済み、エラー表示有り)である。
【図18】本発明の第3の実施形態に係るタイムチャート(整列機能、エラー表示機能設定済み、エラー表示なし)である。
【符号の説明】
1 入力装置
2 表示装置
3 CPU
4 メモリ
5 記憶装置
6 媒体駆動装置
7 ネットワーク接続装置
8 バス
10 リソース状態情報入力部
20 リソース状態表示部
30 リソース状態情報処理部
40 リソース状態情報
41 属性記憶部

Claims (13)

  1. 個々のリソースによるタスクの処理量、単位時間あたりの前記処理量で表される処理率、及び前記リソースによるタスクの処理時間を含むリソース状態情報が多角形で表現され、予め設定された条件により、前記多角形が時間軸上に複数配列されているタイムチャートを作成するタイムチャート作成装置であって、前記リソースの処理単位を示す多角形に付与されたユニット名、及び前記処理単位を実行する周期を含む属性情報を入力する属性情報入力手段と、この属性情報入力手段により前記属性情報が入力された場合には、前記周期を表す図形情報を作成して前記タイムチャートの時間軸上に配置すると共に、前記周期に揃えて同一ユニット名が付与された多角形を前記タイムチャートの時間軸上に整列させるタイムチャート作成手段とを設けたことを特徴とするタイムチャート作成装置。
  2. 前記タイムチャート作成手段では、同一ユニット名が付与された複数の多角形を、前記周期に揃えて前記タイムチャートの時間軸上に整列させるときに、第1の多角形で表される処理単位の開始を示す座標と、第1の多角形の直前に配置された、第2の多角形で表される処理単位の開始を示す座標との間隔が、前記周期と一致するように第1の多角形を配置することを特徴とする請求項1に記載のタイムチャート作成装置。
  3. 前記タイムチャート作成手段では、第1のユニット名が付与された多角形の配置が、第2のユニット名が付与された多角形の処理時間に依存して決定され、この多角形が第1のユニット名が付与された多角形の直前に配置される場合に、第1のユニット名が付与された多角形で表される処理単位の開始を示す座標と、第2のユニット名が付与された多角形で表される処理単位の開始を示す座標との距離を求め、前記周期により第1のユニット名が付与された多角形と、第2のユニット名が付与された多角形との依存関係が保たれるよう、前記距離に応じて第1のユニット名が付与された多角形を、前記依存関係が保たれる位置またはこの位置の近傍に配置することを特徴とする請求項1または2に記載のタイムチャート作成装置。
  4. 前記タイムチャート作成手段では、前記タイムチャートの時間軸上で前記周期を表す長さが、前記処理時間を表す前記多角形の底辺の長さよりも短い場合に、前記タイムチャートに表示するためのエラーメッセージを作成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のタイムチャート作成装置。
  5. 前記タイムチャート作成手段では、前記タイムチャートの時間軸上で前記多角形が配置される間隔が、前記周期よりも長くなっている範囲を検出し、前記タイムチャートに、前記範囲でエラーが生じていることを表示するための図形情報を作成することを特徴とする請求項4に記載のタイムチャート作成装置。
  6. 前記タイムチャート作成手段では、前記範囲で前記周期からの遅れ量を、前記タイムチャートに定量的に表示するための文字情報を作成することを特徴とする請求項5に記載のタイムチャート作成装置。
  7. 前記タイムチャート作成手段では、前記タイムチャートにエラー発生の有無を表示するための文字情報または図形情報を作成することを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のタイムチャート作成装置。
  8. 前記属性情報には、前記周期により前記多角形を整列させる整列機能の条件を示す整列名を含み、前記整列名によりエラー表示の対象となる整列機能が指定されることを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のタイムチャート作成装置。
  9. 前記タイムチャート作成手段では、異なる制約条件により、一つのタイムチャートで並列に配置された時間軸上に、それぞれ種類の異なる処理単位を表す複数の多角形を互いの依存関係にしたがって整列させると共に、整列時のエラー表示情報を作成することを特徴とする請求項4乃至8のいずれかに記載のタイムチャート作成装置。
  10. コンピュータに、個々のリソースによるタスクの処理量、単位時間あたりの前記処理量で表される処理率、及び前記リソースによるタスクの処理時間を含むリソース状態情報が多角形で表現され、予め設定された条件により、前記多角形が時間軸上に複数配列されているタイムチャートを作成するときに、前記リソースの処理単位を示す多角形に付与されたユニット名、及び前記処理単位を実行する周期を含む属性情報を入力する属性情報入力ステップと、この属性情報入力ステップにより、前記属性情報が入力された場合には、前記周期を表す図形情報を作成して前記タイムチャートの時間軸上に配置すると共に、前記周期に揃えて同一ユニット名が付与された多角形を前記タイムチャートの時間軸上に整列させるタイムチャート作成ステップとを実行させることを特徴とするタイムチャート作成プログラム。
  11. 前記タイムチャート作成ステップには、前記周期に揃えて同一ユニット名が付与された複数の多角形を前記タイムチャートの時間軸上に配置した場合に、前記複数の多角形間の時間的な関係を計算する第1のステップと、この第1のステップによる計算結果により、前記タイムチャートの時間軸上に配置された複数の多角形が前記周期にしたがって整列可能か否かを判断する第2のステップと、この第2のステップで整列不可能と判断された場合に、エラー表示情報を作成する第3のステップとが含まれることを特徴とする請求項10に記載のタイムチャート作成プログラム。
  12. 前記第1のステップでは、前記条件により、第1のユニット名が付与された多角形の配置が、第2のユニット名が付与された多角形の処理時間に依存して決定され、この多角形が第1のユニット名が付与された多角形の直前に配置される場合に、前記周期に揃えて第1のユニット名が付与された複数の多角形が前記タイムチャートの時間軸上に配置された状態で、第1のユニット名が付与された多角形と、第2のユニット名が付与された多角形との時間的な関係を計算し、第2のステップでは、第1のステップによる計算結果により、前記タイムチャートの並列な時間軸上に配置された複数の多角形が、前記周期を含む前記条件にしたがって整列可能か否かを判断することを特徴とする請求項11に記載のタイムチャート作成プログラム。
  13. コンピュータに、個々のリソースによるタスクの処理量、単位時間あたりの前記処理量で表される処理率、及び前記リソースによるタスクの処理時間を含むリソース状態情報が多角形で表現され、予め設定された条件により、前記多角形が時間軸上に複数配列されているタイムチャートを作成するときに、前記リソースの処理単位を示す多角形に付与されたユニット名、及び前記処理単位を実行する周期を含む属性情報を入力する属性情報入力ステップと、この属性情報入力ステップにより、前記属性情報が入力された場合には、前記周期を表す図形情報を作成して前記タイムチャートの時間軸上に配置すると共に、前記周期に揃えて同一ユニット名が付与された多角形を前記タイムチャートの時間軸上に整列させるタイムチャート作成ステップとを実行させるタイムチャート作成プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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