以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態の遊技情報収集システムの構成図である。
遊技場(遊技店)にはネットワークが設けられており、該ネットワークには遊技場の管理装置1(ホールコンピュータ)、情報収集端末装置2(情報中継手段)が接続されている。
遊技場のネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標、以下同じ)によって構成されており、該ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、各機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する同報通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
管理装置1は、情報収集端末装置2を介して、遊技場に設置された遊技機3および図示しない遊技関連装置(計数機、券売機等)から各種情報を収集し、各機器の動作状況を監視する。
遊技機3は島設備に複数台ずつ設置されている。1台の遊技機3毎に1台の情報収集端末装置2が接続されており、情報収集端末装置2に記憶された識別コードや、情報収集端末装置2に付与される通信アドレスや、情報収集端末装置2に内蔵されるチップに固有の識別番号(例えば、MACアドレス)や、情報収集端末装置2に設定された台番号等の、情報収集端末装置2が保有する遊技場内で固有の識別子を遊技機3に対応付けて、遊技機3の設置場所を特定する。
遊技機3には、カード球貸ユニット41(図2参照)、補給タンク、アウトタンクが付加されて構成されており、遊技機3に遊技球(賞球、貸球)を補給するための補給タンクは補給した球数を計数する補給数計数器を、遊技機3からアウト球を回収するアウトタンクはアウト球数を計数するアウト球計数器5を有している。補給数計数器は補給球の計数結果である「補給信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を、アウト球計数器5はアウト球の計数結果である「回収信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を情報収集端末装置2に出力し、情報収集端末装置2がそれぞれ累積値を集計してネットワークに向けて送信する。なお、本遊技情報収集システムにおける遊技装置という概念は、遊技機3とアウト球計数器5とを一体としたものである。
また、遊技機3と情報収集端末装置2とが、多対1の関係で接続される場合には、前述した識別子に加え、情報収集端末装置2に備えられた複数の情報収集用の入出力ポート又は通信ポートと対応付けて遊技機の設置場所を特定する。
図2は、遊技機3(パチンコ遊技機)の正面図である。
遊技機3の機枠10に開閉可能に組み付けられた前面枠11には、フレーム内に遊技盤12が取り付けられる。遊技盤12の前面はガラス枠を介して前面枠11に開閉可能に取り付けられたカバーガラス13で覆われる。前面枠11の下部には、遊技球(パチンコ球)を打球発射装置(図示しない)に案内する上皿14、下皿15ならびに打球発射装置の操作部16が配設される。
遊技盤12には、ガイドレール17で囲われた遊技領域18のほぼ中央に変動表示装置(画像表示装置:補助遊技手段)20が、遊技領域18の下方に大入賞口としての特別変動入賞装置21が配設される。
変動表示装置20は、例えば液晶表示装置等で構成され、複数の識別情報(識別図柄:特別図柄)を変動表示する可変表示遊技(変動表示ゲーム)等、遊技画像、遊技に関する画像等が表示される。
特別変動入賞装置21は、大入賞口ソレノイド22(図3参照)への通電により、球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。
変動表示装置20の上部には一般入賞口23が設けられ、変動表示装置20の直ぐ下方には、普通変動入賞装置(普通電動役物)24を有する始動口(始動入賞口)25が配設される。
普通変動入賞装置24は、普通電動役物ソレノイド26(図3参照)への通電により、始動口25の入口を拡開するように変換される。
始動口25の左右の所定の位置には、普通図柄始動ゲート27が配設される。
遊技領域18の左右ならびに普通図柄始動ゲート27の下方には、一般入賞口28、30が設けられ、遊技領域18の最下端には、アウト口31が設けられる。
打球発射装置からの遊技球は、発射路を通り、遊技領域18に打ち出される。
始動口25には始動口25の球の入賞を検出する特図始動センサ32(図3参照)が、普通図柄始動ゲート27には普通図柄始動ゲート27の球の通過を検出する普図始動センサ33(図3参照)が、一般入賞口23、28、30にはそれぞれ球の入賞を検出する入賞センサ34A〜34N(図3参照)が、特別変動入賞装置21には特別変動入賞装置21の球の入賞を検出するカウントセンサ35(図3参照)が備えられる。
始動口25への遊技球の入賞は、特別図柄始動記憶(未だ可変表示遊技を行っていない入賞の保留記憶)として、例えば最大4回分を限度として記憶され、変動表示装置20の上部に、その特別図柄始動記憶の数を表示する特別図柄記憶表示器36が設けられる。
普通図柄始動ゲート27への遊技球の通過は、普通図柄始動記憶(未だ普通図柄ゲームを行っていない通過の保留記憶)として、例えば最大4回分を限度として記憶され、特別変動入賞装置21の右側にその普通図柄始動記憶の数を表示する普通図柄記憶表示器37が、特別変動入賞装置21の左側にLED等からなる普通図柄表示器38が表示される。
始動口25、一般入賞口23、28、30、特別変動入賞装置21に遊技球が入賞すると、入賞した入賞装置の種類に応じた数の賞球が図示しない払出ユニット(排出装置)から排出され、前面枠11の下部の上皿14、下皿15に供給される。
前面枠11の上部には、確率変動(後述する)を報知する確率変動報知ランプ40が配設される。
遊技領域18ならびに遊技機3の要所には、装飾用ランプ、装飾用LED等の装飾装置が、また、遊技機3には、音出力装置(スピーカ)が備えられる。
なお、41は遊技機に併設されるカード球貸ユニットを示す。
ここで遊技機3で行われる遊技の概要を説明する。以下の説明では、変動表示装置20の可変表示遊技の変動表示領域を左、中、右の変動表示領域として説明する。
まず、遊技開始当初(あるいは遊技開始前)の時点では、客待ち状態となっており、客待ち画面の表示(デモンストレーション表示)を指令する表示制御指令信号が後述する遊技制御装置50から演出制御装置80に送信され、変動表示装置20の表示画面には、動画又は静止画である客待ち画面が表示される。
そして、遊技領域に打ち出された遊技球が始動口25に入賞すると、遊技制御装置50によって、特別図柄乱数が抽出され、変動表示ゲームの大当たりの抽選が行われ、その入賞が特別図柄始動記憶として記憶される。そして、変動表示開始条件が成立すると、遊技制御装置50から演出制御装置80に変動表示を指令する表示制御指令信号が送信され、変動表示装置20の画面の左、中、右の変動表示領域において複数の図柄の変動表示が開始する。
この変動表示の開始後、所定の時間が経過すると、変動表示が左、右、中の順に仮停止する。この仮停止状態とは遊技者が図柄を認識可能な略停止状態として、最終的な停止図柄が確定しない状態である。具体的には、停止位置にて図柄を微少に変動させることの他に、図柄を回転させたり、図柄を拡大縮小したり、図柄の色を変化させたり、図柄の形状を変化させる等の態様がある。
変動表示の過程でリーチ状態(例えば、左の図柄と右の図柄が大当たりの組合せを発生する可能性のある状態)が発生すると、例えば、中の図柄を極めて低速で変動表示させたり、高速変動させたり、変動表示を逆転したりするリーチ遊技が行われる。また、リーチ遊技に合わせた背景表示、キャラクタ表示が行われる。
そして、前記抽選の結果が大当たりであれば、最終的に左、中、右の図柄が所定の大当たりの組合せで停止して、大当たり(特別遊技状態)が発生する。
大当たりが発生すると、特別変動入賞装置21が所定期間にわたって開かれる大当たり遊技が行われる。この大当たり遊技は特別変動入賞装置21への遊技球の所定数(例えば、10個)の入賞又は所定時間の経過(例えば、30秒)を1単位(1ラウンド)として実行され、規定ラウンド(例えば、16ラウンド)繰り返される。また、大当たり遊技が開始すると、大当たりのファンファーレ表示、ラウンド数表示、大当たりの演出表示等、遊技制御装置50から演出制御装置80に大当たり遊技に関する表示を指令する信号が送信され、変動表示装置20の画面に大当たり遊技の表示が行われる。
この場合、大当たりが後述する特定の大当たりであれば、大当たり遊技後に次回の大当たり遊技の発生確率を通常の遊技状態よりも高確率(確率変動状態)にする特定遊技状態が発生される。すなわち、特定遊技状態では、通常の遊技状態よりも大当たりが発生しやすくなる。
そして、変動表示ゲームが終了したとき(ハズレのとき)に又は大当たり遊技が終了したときに、特別図柄始動記憶があれば、その特別図柄始動記憶に基づき新たな変動表示ゲームが繰り返される。また、変動表示ゲームが終了したとき(ハズレのとき)に、特別図柄始動記憶がなければ、客待ち状態に戻されて、デモンストレーション画面を表示する。
図3は、遊技機3の遊技制御装置50を中心とする制御系を示すブロック図である。
遊技制御装置50は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM、遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ51、入力インターフェース52、出力インターフェース53等から構成される。
遊技用マイクロコンピュータ51は、入力インターフェース52を介しての各種検出装置(特図始動センサ32、普図始動センサ32、入賞センサ34A〜34N、カウントセンサ35)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。そして、出力インターフェース53を介して、各種制御装置(演出制御装置80、排出制御装置90)、大入賞口ソレノイド22、普通電動役物ソレノイド26、特別図柄記憶表示器36、普通図柄記憶表示器37、普通図柄表示器38等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
遊技制御装置50から演出制御装置80には、表示制御指令信号として変動表示コマンド、図柄コマンド、確定コマンド、デモ表示コマンド、ファンファーレコマンド、大当たりコマンド、エラーコマンド等が送信される。さらに、通常の遊技状態、確率変動状態、変動時間短縮状態等の遊技状態の違いによって表示態様を変化させるための指令信号も送信される。
演出制御装置80は、表示制御用CPU、プログラムや画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)等を格納したROM、表示制御用CPUの動作時のワークエリアや、変動表示装置20に表示される画像データを一時的に記憶するフレームバッファが設けられたRAM、VDP(Video Display Processor)等から構成され、前述した表示制御指令信号を受けて、変動表示装置20に表示する画像信号を生成する。
また、演出制御装置80は、装飾制御装置としても機能し、遊技制御装置50からの装飾制御指令信号に基づいて、LED、ランプ等の装飾装置、確率変動報知ランプ40の点灯を制御する。さらに、演出制御装置80は、音制御装置としても機能し、遊技制御装置50からの音制御指令信号に基づいて、スピーカから出力される効果音を制御する。
排出制御装置90は、遊技制御装置50からの賞球指令信号またはカード球貸ユニット41からの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し、賞球または貸球の排出を行わせる。
遊技制御装置50の遊技用マイクロコンピュータ51の外部通信ポート73(図4参照)には外部通信端子54が接続されており、外部通信端子54から情報収集端末装置2へ、遊技用マイクロコンピュータ51が備える一意に設定されたチップID(固有情報)や、遊技機のメーカを特定するメーカコード、遊技機の機種を特定する機種コード、プログラムの正当性を確認するセキュリティコード等や、遊技の情報が出力される。
図4は、遊技制御装置50の遊技用マイクロコンピュータ51のブロック図である。
遊技用マイクロコンピュータ51は、遊技機3の動作を制御する遊技制御ブロックと、外部通信ポート73からの情報出力を制御する管理ブロックとに分かれて構成されている。遊技制御ブロックは、遊技機メーカで自由にプログラミングをして、遊技用CPU60を動作させることができるが、管理ブロックは管理用ファームウェア70によって動作し、遊技機3の認証のためのチップIDおよび遊技機3からの各種情報を出力するもので、その機能を遊技機メーカが変えることはできない。
遊技制御ブロックは、遊技用CPU60、遊技用ROM61、遊技用RAM62、リセット回路63、クロック回路64、カウンタ/タイマ(CTC)65、割込コントローラ66、外部バスインターフェース67およびI/Oポート68によって構成されている。
遊技用CPU60は、遊技用ROM61に記憶されたプログラムに従って、遊技制御を行う。遊技用ROM61は、遊技制御に必要な遊技用プログラムやメーカコード、機種コード、セキュリティコード等のデータを記憶する。遊技用RAM62には、遊技用CPU60によるプログラム実行時に一時的に使用されるワークエリア、および、遊技機3の状態(遊技の進行状況、遊技の状態、乱数等の各種情報)を記憶するステータスエリアが設けられている。
リセット回路63は、遊技機3の起動時や、電源異常時に遊技用CPU60の動作を初期化する。クロック回路64は、遊技用CPU60の動作に必要なクロック信号を生成する。
カウンタ/タイマ(CTC)65は、クロック回路64で生成されたクロック信号に基づいて、遊技用CPU60に一定時間毎に割り込みをかけたり、外部から供給されるクロック数を計数する。
割込コントローラ66は、遊技用CPU60に対する割込の優先順位等を制御する。外部バスインターフェース67は、遊技用CPU60の外部に設けられたメモリや、インターフェースコントローラとを接続する。I/Oポート68は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、各種センサからの信号が入力され、アクチュエータ、制御装置への信号が出力される。
遊技用CPU60、遊技用ROM61、遊技用RAM62、外部バスインターフェース67およびI/Oポート68は、遊技制御ブロックのバス69によって接続されている。
管理ブロックは、管理用ファームウェア70、管理用ワークRAM71、セキュリティメモリ72および外部通信ポート73によって構成されている。
管理用ファームウェア70は、管理ブロックにおける処理を実行する。例えば、遊技用RAM62のステータスエリアのデータを管理用ワークRAM71のステータスエリアに転送したり、管理用ワークRAM71のステータスエリアに記憶されたデータを累積演算したり、管理用ワークRAM71の所定領域(外部データ出力領域)に記憶されたデータを外部からの要求に応じて出力したり、セキュリティメモリ72に記憶されたチップIDを外部からの要求に応じて出力する。
管理用ワークRAM71は、管理用ファームウェア70における処理に一時的に使用されるワークエリア、遊技機3の状態(遊技の進行状況、遊技の状態、乱数等の各種情報)を記憶するステータスエリア、および、ステータスエリアに記憶されたデータの累積演算結果を記憶する累積カウントエリアが設けられている。
セキュリティメモリ72は、不揮発性のメモリであって、各チップ毎に異なるチップIDが、遊技用マイクロコンピュータ51の製造工程で改変不能に書き込まれている。このチップIDは、外部通信ポート73を介して外部から読み出すことができるので、チップIDによって遊技機3を識別することができる。
外部通信ポート73は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うインターフェースである。
管理用ファームウェア70、管理用ワークRAM71、セキュリティメモリ72および外部通信ポート73は、管理ブロックのバス75によって接続されている。
遊技制御ブロックのバス69と管理ブロックのバス75との間にはバスモニタ回路76が設けられている。バスモニタ回路76は、遊技制御ブロックのバス69と管理ブロックのバス75との状態を監視しており、バス69、75におけるデータ転送に余裕があるときに、バス69とバス75との間のデータの受け渡しをする。
このバスモニタ回路76は、管理用ファームウェア70によって制御されており、管理用ファームウェア70によって許可されたデータのみがバスモニタ回路76を通過可能となっている。すなわち、管理用ファームウェア70は、遊技用ROM61、遊技用RAM62、管理用ワークRAM71およびセキュリティメモリ72のいずれからもデータを読み出すことができ、管理用ワークRAM71にデータを書き込むことができる。
なお、遊技ブロックと管理ブロックとは回路的に分離し、独立しているが、機能的に分離・独立することも可能である。すなわち、ハードウェアによらず、CPUのソフトウェア構成によって、遊技ブロックと管理ブロックとを機能的に分離することもできる。
次に、情報収集端末装置2の構成を説明する。情報収集端末装置2は、マイクロプロセッサ100、電源回路およびデータ入出力用端子を設けている。
図5は、このマイクロプロセッサ100の構成を示す。
マイクロプロセッサ100は、3個のCPU101〜103を内蔵した1チップタイプのプロセッサであり、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)101、ネットワークCPU102、アプリケーションCPU103の3つのCPUを内蔵している。また、これらのCPU101〜103が共通に接続されているアドレスおよびデータのためのコモンバス104には、各CPUに共通して使用されるメモリとして、CPUによるプログラム実行時のワークエリアとして使用されるメモリであるRAM105、不揮発性のメモリであるEEPROM106、OS機能を予め格納したROM107が接続されている。
また、このコモンバス104には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート110、I/Oポート111および通信ポート112も接続されている。ネットワーク通信ポート110は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのポートである。ネットワーク通信ポート510は、ドライバを介してネットワーク接続端子に接続されており、遊技場の管理装置1との信号(データ信号、指令信号)を送受信する。
I/Oポート111は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、ドライバを介して外部入出力端子に接続されており、該外部入出力端子には、遊技機3、遊技関連装置等から出力されたデータが入力される。
通信ポート112は、遊技用マイクロコンピュータ51の外部通信ポート73との間で、所定のプロトコルで通信を行う通信ポートで、遊技機3の外部通信端子54と接続されている。
EEPROM106は、不揮発性のメモリであって、ネットワーク構成およびアドレスの指定情報、識別コード等の情報収集端末装置2に設定される情報等を記憶している。識別コード以外は、プログラムにより書き換え可能である。識別コードは、ネットワークを介して外部から読み出すことができるので、情報収集端末装置2の識別に用いることができる。すなわち、遊技場の管理装置1は、どの情報をどのプロセッサ100(どの情報収集端末装置2)が出力したかを知ることができる。EEPROM106のプログラムによって書き換え可能な部分およびROM107には、情報の収集に用いられるプログラムが記憶されている。
次に、遊技場の管理装置1の構成を説明する。図6は、遊技場の管理装置1の構成を示すブロック図である。
遊技場の管理装置1には、CPU200、プログラム等を予め格納したROM201、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM202、各種データを記憶するハードディスク、不揮発メモリ(フラッシュメモリ等)等の記憶装置203が設けられている。CPU200、ROM201、RAM202および記憶装置203はバス204によって接続されている。このバス204はCPU200がデータの読み書きのために使用するアドレスバスおよびデータバスから構成されている。
バス204には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート205、入力インターフェース206および出力インターフェース207が接続されている。ネットワーク通信ポート205は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、ネットワークと接続されている。よって、遊技場の管理装置1は、ネットワークに接続された機器と通信をすることができる。入力インターフェース206には、管理装置1の操作のための入力装置208(キーボード、マウス等)が接続される。出力インターフェース207には、遊技機3等から収集したデータ等を表示するための出力装置(ディスプレイ、プリンタ等)が接続される。
次に、遊技機3の遊技の制御内容を、図7、図8のフローチャートに基づいて説明する。
図7、図8は、遊技制御装置50の遊技用マイクロコンピュータ51の遊技制御ブロックにおける遊技制御のメインフローならびにタイマ割込処理を示す。
図8のタイマ割込処理は、所定時間(例えば、1ミリ秒)周期で実行する。
S11では、変動表示装置20の可変表示遊技(変動表示ゲーム)が当たりか否かを判定するための乱数カウンタ(例えば、0〜319)の値を更新する(最大値を超えた場合は0に戻す)。
S12では、遊技球の始動口25への入賞を特図始動センサ32が検出したかを見て、検出した場合、S13に進む。
S13では、特別図柄始動記憶数(未だ可変表示遊技を行っていない入賞の保留記憶数)が4個未満かどうかを見て、4個未満であれば、S14に進む。
S14では、乱数カウンタの値を乱数値として取得して、特別図柄始動記憶リストに記憶する。
S15では、特別図柄始動記憶数に1を加算する。
図7のフローは、遊技機への電源が投入されると、S1の初期化処理を実行し、遊技機を初期状態に設定する。この後、S2以降の処理を繰り返し行う。
S2では、特別図柄始動記憶数が0かどうかを見る。
特別図柄始動記憶数が0の場合、リターンする。
この場合、可変表示遊技を実行するルーチンの処理番号は0(可変表示遊技の開始待ち)を維持する。すなわち、演出制御装置80が変動表示装置20に遊技のデモ表示を行う。
特別図柄始動記憶数が0でない場合、S3に進む。
S3では、特別図柄始動記憶リストの1番目の記憶乱数値が当たりかどうかの判定を行い、その判定に基づいて可変表示遊技の停止図柄ならびに可変表示遊技の変動時間を決定して、特別図柄始動記憶数を減算(−1)して、可変表示遊技の変動開始を指令する。
この変動開始指令によって、可変表示遊技を実行するルーチンの処理番号を1(可変表示遊技の変動中)にセットする。すなわち、演出制御装置80が変動表示装置20に可変表示遊技を開始する。
また、特別図柄始動記憶リストの1番目の記憶乱数値をバッファにセットして、特別図柄始動記憶リストの記憶乱数値をシフトすると共に、処理番号、停止図柄情報をバッファにセットする。
S4では、変動時間終了かを見て、終了すると、S5に進む。
S5では、可変表示遊技の停止図柄を一定時間表示するように指令する。
この指令によって、可変表示遊技を実行するルーチンの処理番号は2(可変表示遊技終了後の待機中)にセットする。また、処理番号をバッファにセットする。
可変表示遊技は、変動表示装置20の画面の例えば左領域、中領域、右領域にそれぞれ複数の図柄(識別図柄)を変動表示して、所定時間経過すると、複数の図柄の変動表示を順に仮停止していく。この過程でリーチ状態(例えば、最後の図柄を除き、大当たりの組み合わせを発生する可能性のある組み合わせ)が発生すると、所定のリーチ遊技を行う。リーチ遊技では、最後の図柄の変動表示を極低速で行ったり、高速変動したり、所定の停止位置に来る毎に仮停止したり、変動表示を逆転したりする。また、リーチ遊技に合わせた背景表示、キャラクタ表示を行う。変動時間を終了すると、変動表示を停止する。記憶乱数値が外れの場合、外れの図柄の組み合わせで停止する。記憶乱数値が大当たりの場合、大当たりの図柄の組み合わせで停止する。
S6では、大当たりかどうかを判定する。
外れの場合、リターンする。
大当たりの場合、S7に進む。
S7では、確率変動情報を0にして、大当たり処理を指令する。
この指令によって、可変表示遊技を実行するルーチンの処理番号は3(大当たり遊技中)にセットする。また、確率変動情報、処理番号をバッファにセットする。
大当たり遊技は、特別変動入賞装置21を所定期間開放するラウンドを所定回行う。1ラウンドは、特別変動入賞装置21に遊技球が所定数入賞するとあるいは所定時間経過すると終了する。所定ラウンド終了すると、大当たり遊技を終了する。
演出制御装置80は、変動表示装置20に大当たりのファンファーレ表示、ラウンド表示、大当たりの演出表示等を行う。
S8では、確率変動かどうかを判定する。
確率変動でない場合、リターンする。
確率変動の場合、S9にて確率変動情報を1にセットする。また、確率変動情報をバッファにセットする。
記憶乱数値が大当たり、かつ可変表示遊技の停止図柄が確変当たり図柄(例えば「777」の図柄)の場合、大当たり遊技の終了後に、次回の大当たり遊技の発生確率を高確率にする確率変動を発生する。記憶乱数値が大当たり、かつ可変表示遊技の停止図柄が通常当たり図柄(例えば「222」、「888」の図柄)の場合、確率変動は発生しない。
確率変動中にないときは、記憶乱数値が例えば[7]のときにのみ大当たりを発生する。確率変動中のときは、記憶乱数値が例えば[7]、[17]、[27]、[37]、[47]のときに大当たりを発生する。
なお、停止図柄情報は、外れ図柄の場合は0を、通常当たり図柄の場合は2を、確変当たり図柄の場合は3をセットする。
次に、遊技機3、情報収集端末装置2、管理装置1の情報収集処理を説明する。
図9は、遊技機3(遊技制御装置50の遊技用マイクロコンピュータ51の管理ブロック)、情報収集端末装置2、管理装置1の情報収集のメイン処理を示す。
遊技用マイクロコンピュータ51の管理ブロックは、所定時間(例えば、数十ナノ〜数マイクロ秒)毎に遊技制御ブロックの記憶領域(図4の遊技用RAM62に設定されたステータスエリア)より遊技機の情報(可変表示遊技の実行中の乱数値、その実行ルーチンの処理番号、その停止図柄情報、確率変動情報および各種情報)を取得更新する(S101)。
この遊技機の情報は、情報収集端末装置2の要求により情報収集端末装置2に送信する(S102)。
情報収集端末装置2は、アウト球計数器5からの「回収信号」を受信したときに、アウト球数の累積値を更新する処理を行う(S201)。
遊技用マイクロコンピュータ51の管理ブロックに遊技機の情報を要求し、取得した遊技機の情報を処理し管理装置1が要求する情報に整理して送信する(S202)。
さらに、管理装置1より再送要求があった場合、要求された情報を送出する(S203)。情報収集端末装置2には、管理装置1からの再送要求に備えて、送信データがバッファに記憶されている。
管理装置1は、初期化処理を終えた後、情報収集端末装置2より送信された遊技機の情報、所定の付加情報を記憶収集する(S301、S302)。
情報の受信、収集等にミスがあった場合、情報収集端末装置2に再送要求を行い、情報の記録を修正する(S303)。
情報収集の終了を選択(遊技場の閉店による)すると、終了処理を行う(S304、S305)。
図10(a)〜図10(c)は、遊技機3(遊技制御装置50の遊技用マイクロコンピュータ51の管理ブロック)の遊技機情報送信処理、情報収集端末装置2の遊技機情報中継処理、管理装置1の遊技機情報受信処理を示す。
情報収集端末装置2は、所定時間(例えば、300m秒)毎に遊技用マイクロコンピュータ51の管理ブロックに遊技機の情報要求を行う(S211、S212)。
遊技用マイクロコンピュータ51の管理ブロックは、情報収集端末装置2の情報要求により遊技機の情報(可変表示遊技の実行中の乱数値、その実行ルーチンの処理番号、その停止図柄情報、確率変動情報および各種情報)を情報収集端末装置2に送信する(S111、S112)。
情報収集端末装置2は、遊技用マイクロコンピュータ51の管理ブロックより遊技機の情報(可変表示遊技の実行中の乱数値、その実行ルーチンの処理番号、その停止図柄情報、確率変動情報および各種情報)を受信すると、実行中の乱数値が前回と異なるかどうかを見る(S213、S214)。
実行中の乱数値が前回と異なるときは、新しい可変表示遊技が実行されたものと見なして(新たな可変表示遊技の実行時期を検出したものと見なして)、可変表示遊技の順序番号を更新し、対応する乱数値、停止図柄情報、確率変動情報とともに記憶する(S217)。このとき、現実の時刻を日時データとして、また、その時点における稼動時間計数用タイマの値を稼動時刻として、順序番号と対応付けて記憶する。すなわち、今回の可変表示遊技が何回目のものかの順序番号を、乱数値、日時、稼動時刻などと対応付けて、RAM105(図5参照)に記憶する。
これらの、順序番号、乱数値、停止図柄情報、確率変動情報、日時、稼動時刻は、管理装置1に送信される(S218)。
なお、稼動時間計数用タイマとは、現実の標準日時とは別個独立して時を刻むタイマのことであり、遊技機が稼動をしていると見なした場合にのみ、このタイマ値が更新されるものである。この稼動時間計数用タイマは、当日に遊技機が初めて稼動を開始したときを0時0分0秒の時刻とし、以後、遊技機が稼動をしていると見なされる場合には時刻が更新され、遊技機が稼動をしていないと見なされる場合は時刻が停止するようになっている。従って、RAM105に記憶される稼動時刻は、実際に遊技機が稼動している時間の経過を時刻表示させたものとなる。
実行中の乱数値が前回と同じのときは(同じ可変表示遊技中もしくは前回の可変表示遊技の乱数値と今回の可変表示遊技の乱数値とが同じ)、前回の実行ルーチンの処理番号が1(可変表示遊技の変動中)かどうかを見る(S215)。
前回の実行ルーチンの処理番号が1でないときは、今回の実行ルーチンの処理番号が1(可変表示遊技の変動中)かどうかを見る(S216)。
実行中の乱数値が前回と同じ、前回の実行ルーチンの処理番号が1でない、かつ今回の実行ルーチンの処理番号が1のときは、すなわち、この場合は、前回の可変表示遊技の乱数値と今回の可変表示遊技の乱数値とが同じであるが、新しい可変表示遊技が実行されたものと見なして(新たな可変表示遊技の実行時期を検出したものと見なして)、可変表示遊技の順序番号を更新し、対応する乱数値、停止図柄情報、確率変動情報とともに記憶する(S217)。このとき、現実の時刻を日時データとして、また、その時点における稼動時間計数用タイマの値を稼動時刻として、順序番号と対応付けて記憶する。すなわち、今回の可変表示遊技が何回目のものかの順序番号を、乱数値、日時、稼動時刻などと対応付けて、RAM105(図5参照)に記憶する。
これらの、順序番号、乱数値、停止図柄情報、確率変動情報、日時、稼動時刻は、管理装置1に送信される(S218)。
実行中の乱数値が前回と同じ、かつ前回の実行ルーチンの処理番号が1のとき、また、実行中の乱数値が前回と同じ、かつ前回の実行ルーチンの処理番号および今回の実行ルーチンの処理番号がそれぞれ1でないときは、同じ可変表示遊技中もしくは可変表示遊技終了後の待機中もしくは大当たり遊技中のため、可変表示遊技の順序番号の更新は行わず、乱数値、停止図柄情報、確率変動情報、日時、稼動時刻などのデータの記憶ならびに管理装置1への送信も行わない。
情報収集端末装置2は、管理装置1への送信を行うときは、遊技機の稼動の監視タイマを初期化して、稼動時間計数用タイマが停止中であれば、稼動時間計数用タイマのカウントを再開する(S219、S220)。
管理装置1への送信を行わないときは、アウト球数の累積値が前回と同じかどうかを見る(S221)。
アウト球数の累積値が前回と同じでないときは、遊技機の稼動の監視タイマを初期化して、稼動時間計数用タイマが停止中であれば、稼動時間計数用タイマのカウントを再開する(S219、S220)。
アウト球数の累積値が前回と同じのときは、遊技機の稼動の監視タイマの更新を行い、監視タイマがタイムアップした場合、稼動時間計数用タイマのカウントを停止する(S222〜S224)。
すなわち、図11のように、可変表示遊技中もしくはアウト球数の累積値に変化があるときは、遊技機が稼動中にあるが、可変表示遊技が終了かつアウト球数の累積値に変化がない状態のまま、所定時間Tが経過した場合は、遊技機が稼動中にないと判定して、稼動時間計数用タイマのカウントを停止する。停止後、新しい可変表示遊技に入るともしくはアウト球数の累積値が変化すると、遊技機が稼動と判定して、稼動時間計数用タイマのカウントを再開する。
つまり、遊技機3から出力される「処理番号」のデータや、アウト球計数器5から出力される「回収信号」は、遊技装置の稼動状態を特定可能な稼動情報であり、情報収集端末装置2は、この稼動情報を受け入れて遊技装置が稼動しているか否かを判定している。そして、情報収集端末装置2は、遊技装置が稼動していると判定した場合には、稼動時刻の更新を実行(稼動時間計数用タイマのカウントを実行)し、遊技装置が稼動していないと判定した場合には、稼動時刻の更新を停止(稼動時間計数用タイマのカウントを停止)するのである。
今回遊技用マイクロコンピュータ51の管理ブロックより受信したデータは前回のデータに代え保存する(S225)。
管理装置1は、情報収集端末装置2より遊技機の情報(可変表示遊技の実行中の乱数値、その停止図柄情報、確率変動情報および各種情報)、可変表示遊技の順序番号、日時情報、遊技機の稼動時刻を受信すると、これらのデータを記憶収集する(S311、S312)。
図12は、情報収集端末装置2と管理装置1と間で情報の受信、収集等にミスがあった場合の再送処理、修正処理を示す。
管理装置1は、情報収集端末装置2よりデータを収集した際、可変表示遊技の順序番号に脱落があるかどうかを見て、脱落があった場合、情報収集端末装置2に再送要求を行う(S331、S332)。
情報収集端末装置2は、管理装置1より再送要求があると、記憶してある順序番号、保存データを検索して、情報を再送する(S231〜S233)。
管理装置1は、情報収集端末装置2より再送された遊技機の情報、可変表示遊技の順序番号、日時情報、遊技機の稼動時間情報等を脱落があったデータに更新する(S333、S334)。
次に、管理装置1のデータの集計を説明する。
管理装置1は、遊技機の可変表示遊技の順序番号を、実行乱数値、停止図柄情報、確率変動情報、日時情報、遊技機の稼動時刻等に対応付けて記憶する。
この記憶収集データは、出力装置(ディスプレイ、プリンタ等)にて表示可能である。
図13は、1台の遊技機の収集データの例を示している。
管理装置1は、出力装置に、図13に示す遊技機の台番号、可変表示遊技の順序番号、日時、遊技機の稼動時刻、実行乱数値、停止図柄情報、確率変動情報等を表示することができる。遊技機の非稼動部分は、その時期を明示するようにしている。
図14は、管理装置1による遊技機の大当たりの関連情報の集計を行うためのデータ加工処理を示す。この処理は、遊技店の営業が終了した後に管理装置1にて行われるもので、例えば、図9のS305の終了処理中に行われる。なお、本図は、特定の1台の遊技機に関する収集データ(図13参照)を用いて、特定の1台の遊技機に関するデータ加工を行っていることを説明している。つまり、実際には、遊技店に設置されるすべての遊技機に対応して、個別にデータ加工処理を行う必要がある。
S501では、遊技機の収集データのレコードを検索(収集順に)する。
S502では、当たり図柄(停止図柄情報が2または3)のレコードかどうかを見る。
当たり図柄のレコードの場合、S503にて前回の大当たりからの図柄変動回数(可変表示遊技の実行回数:当該当たり図柄のレコードの可変表示遊技の順序番号より前回の当たり図柄のレコードの可変表示遊技の順序番号を引いたもの)を算出する。
S504では、大当たりの順番を表す大当たり番号を決定する。
S505では、遊技機の台番号、大当たり番号、該当の日時、稼動時刻、停止図柄情報、確率変動情報、前回の大当たりからの図柄変動回数等を記録する。
そして、S501へ戻って当たり図柄のレコード検索を行い、S501〜S505の処理を繰り返す。当たり図柄のレコードがなくなり、最終レコードへ到達すると、S507にて前回の大当たりからの図柄変動回数(可変表示遊技の実行回数:最後の可変表示遊技の順序番号より前回の当たり図柄のレコードの可変表示遊技の順序番号を引いたもの)を、残変動回数として保存する。
S508では、非確率変動中(確率変動情報が0のとき)の大当たり回数の合計、非確率変動中の図柄変動回数の合計、確率変動中(確率変動情報が1のとき)の大当たり回数の合計、確率変動中の図柄変動回数の合計等を、算出、保存する。
図15は、各遊技機の加工処理後の大当たりの関連情報の集計データの例を示す。
管理装置1は、遊技機毎に、台番号、大当たりの順番を表す大当たり番号、大当たり発生の日時、稼動時刻、大当たりの停止図柄情報、確率変動情報、前回の大当たりから大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数等を集計する。最終時に集計する残変動回数、非確率変動中、確率変動中の大当たり回数の合計、図柄変動回数の合計等は、図示してない。
次に、遊技機の集計した大当たりの関連情報の表示を説明する。
図16は、管理装置1が遊技機の加工処理後の大当たりの関連情報を出力装置(プリンタ)に印字させるための印字処理を示す。この処理は、大当たりの関連情報の集計を行うためのデータ加工処理(図14参照)の後に行われる。なお、本図は、特定の1台の遊技機に関する大当たりの関連情報の集計データ(図15参照)を用いて、特定の1台の遊技機に関する印字処理を行っていることを説明している。つまり、実際には、遊技店に設置されるすべての遊技機に対応して、個別に印字処理を行う必要がある。なお、出力装置としてディスプレイを用いた場合でも、同様の処理を行って情報出力することができる。
S701、S702では、各遊技機の加工処理後の大当たりの関連情報の集計データのレコードを検索(遊技機の台番号順、大当たり番号順に)する。
S703では、大当たり番号の大当たり発生の時刻に対応する出力候補位置(表示位置)を決定する。
出力候補位置は、図17のように、予め設定された時系列的な軸Aに沿って一定の時間間隔(例えば、5分間隔)に対応して設定してあり、大当たり発生の時刻がその時間間隔内のときはその直前の出力候補位置を選定する。出力候補位置は一定の時期を示している。
この選定した出力候補位置に記号(例えば、黒丸印、白丸印)もしくは文字を印字して大当たりの発生時期を表示するようにしている。なお、時系列的な軸Aを、印字(表示)するかしないかは任意である。
S704では、出力候補位置に既に記号等を出力済みかどうかを見る。すなわち、その直ぐ前の大当たり番号の大当たりの発生時期の出力候補位置に重なっているかを見る。
直ぐ前の大当たり番号の大当たりの発生時期の出力候補位置に重なっている場合、S705にてその直ぐ後の出力候補位置を選択し直す。
S706では、停止図柄情報が3(確変当たり図柄)かどうか、つまり確率変動発生かを見る。
確率変動発生の場合、S707にて出力候補位置に確率変動の発生を表す黒丸印の記号を印字する(例えば、図17の黒丸G)。
確率変動発生でない場合、S708にて出力候補位置に確率変動の非発生を表す白丸印の記号を印字する。
S709では、確率変動情報が1(確率変動中)かどうか、つまり確率変動中の大当たりかを見る。
非確率変動中の大当たりの場合、S710にて出力候補位置の上段の領域H(図17の領域H)に図柄変動回数(前回の大当たりから当該大当たりを発生するまでに行われた回数)を印字する。この領域Hは、大当たりの発生時期を示す黒丸Gの位置に従って、左右方向に確保されるので、時系列的な軸Aに平行な直線列になる。
確率変動中の大当たりの場合、S711にて出力候補位置の下段の領域J1(図17の領域J1)に図柄変動回数(前回の大当たりから当該大当たりを発生するまでに行われた回数)を印字する。この領域J1も、大当たりの発生時期を示す黒丸Gの位置に従って、左右方向に確保されるので、時系列的な軸Aに平行な直線列になる。なお、確率変動中に発生した2回目の大当たりに関する図柄変動回数は、領域J1よりもさらに下段の領域J2に印字され、確率変動中に発生した3回目以降の大当たりに関する図柄変動回数は、さらに下段(図示は無いが、J3、J4、‥とする)へ印字する。この領域J1は、大当たりの発生時期を示す黒丸Gの位置に従って、左右方向に確保されるので、時系列的な軸Aに平行な直線列になる。同様にして、領域J2、J3、‥の各々も、時系列的な軸Aに平行な直線列になる。
このとき、J1が配置される領域は軸Aと平行な直線列であり、J2が配置される領域も軸Aと平行な直線列であるものの、J1とJ2は異なる直線列上に配置される。よって、複数の大当たり発生時期が近接して、丸印Gが隣接して印字されてしまう場合であっても、それぞれの大当たり発生時期に対応する図柄変動回数は、J1、J2という複数の直線列上の領域に選択的に印字されるので、図柄変動回数同士が隣接して読みにくくなってしまうことを防止できるのである。領域J2とJ3との関係、領域J3とJ4との関係なども同様である。
各大当たり番号におけるレコードに関する処理を終え、最終に集計した残変動回数、非確率変動中、確率変動中の大当たり回数の合計、図柄変動回数の合計等は、S712、S713にて欄隅に印字を行う。
非確率変動中の大当たり回数の合計、図柄変動回数の合計は、非確率変動中の大当たり発生確率を表すように、確率変動中の大当たり回数の合計、図柄変動回数の合計は、確率変動中の大当たり発生確率を表すように、印字する。
図18に、この遊技機の大当たりの関連情報を印字した例を示す。なお、出力装置としてディスプレイを用いた場合も、同様の表示を行うことができる。
遊技機の台番号毎に、時系列的な軸Aが設定されている。最上欄には営業時間(時刻)を表示して軸Aを区画して軸Aの時刻を示している。この印字例では、大当たりの発生時期の出力候補位置を一定の間隔(例えば、5分間隔)の点表示で表しており、図では、この点表示の列と軸Aとが重なっているように示されているが、実際には点表示の列と軸Aとが極めて近い位置で並行するように設定されている。
101番号の遊技機の場合、11時〜11時4分頃に確率変動を発生する大当たりを発生して、その直ぐ後の確率変動中に通常当たり図柄の大当たり(確率変動は消滅)を発生した。
この黒丸印の記号の上の数字「363」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。白丸印の記号の下の数字「4」は、黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。
黒丸印、白丸印の下辺には、連続したアンダーラインBを引いて、確率変動の期間を表示するようにしている。
その後、12時45分〜12時49分頃に通常当たり図柄の大当たりを発生した。
この白丸印の記号の上の数字「270」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。
102番号の遊技機の場合、10時40分〜10時44分頃に確率変動を発生する大当たりを、その直ぐ後の確率変動中にまた確率変動を発生する大当たりを発生(確率変動は継続)して、その直ぐ後の確率変動中に通常当たり図柄の大当たり(確率変動は消滅)を発生した。
この始めの黒丸印の記号の上の数字「254」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。次の黒丸印の記号の下の数字「2」は、前の黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。白丸印の記号の下の数字「1」は、その前の黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。
この白丸印の記号の下の数字は、白丸印の記号の下に1段開けてその下に表示している。すなわち、確率変動中の場合、大当たりが続いたときは、大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を、大当たり順に1段ずつ下方に表示している。
両黒丸印、白丸印の下辺には、連続したアンダーラインBを引いて、確率変動の期間を表示するようにしている。
その後、12時10分〜12時14分頃、12時55分〜12時59分頃、13時15分〜13時19分頃、13時35分〜13時39分頃にそれぞれ通常当たり図柄の大当たりを発生した。
各白丸印の記号の上の数字「472」、「128」、「65」、「103」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。
また、14時15分〜10時19分頃に確率変動を発生する大当たりを、その後の確率変動中の14時30分〜10時34分頃にまた確率変動を発生する大当たりを、さらにその後の確率変動中の14時40分〜10時44分頃にまた確率変動を発生する大当たりを発生して、その直ぐ後の確率変動中に通常当たり図柄の大当たり(確率変動は消滅)を発生した。
この始めの黒丸印の記号の上の数字「213」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。次の黒丸印の記号の下の数字「40」は、前の黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。次の黒丸印の記号の1段下の数字「36」は、前の黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。白丸印の記号の2段下の数字「8」は、その前の黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。
これら黒丸印、白丸印の下辺には、連続したアンダーラインBを引いて、確率変動の期間を表示するようにしている。
103番号の遊技機の場合、11時20分〜11時24分頃に確率変動を発生する大当たりを発生して、その後の確率変動中の11時30分〜11時34分頃に通常当たり図柄の大当たり(確率変動は消滅)を発生した。
この黒丸印の記号の上の数字「140」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。白丸印の記号の下の数字「36」は、黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。
黒丸印、白丸印の下辺には、連続したアンダーラインBを引いて、確率変動の期間を表示するようにしている。
また、12時30分〜12時34分頃に確率変動を発生する大当たりを、その後の確率変動中の12時45分〜12時49分頃にまた確率変動を発生する大当たりを発生して、その後の確率変動中の13時10分〜13時14分頃に通常当たり図柄の大当たり(確率変動は消滅)を発生した。
この始めの黒丸印の記号の上の数字「366」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。次の黒丸印の記号の下の数字「65」は、前の黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。白丸印の記号の1段下の数字「48」は、その前の黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。
これら黒丸印、白丸印の下辺には、連続したアンダーラインBを引いて、確率変動の期間を表示するようにしている。
その後、13時30分〜13時34分頃、14時40分〜14時44分頃にそれぞれ通常当たり図柄の大当たりを発生した。
各白丸印の記号の上の数字「137」、「201」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。
営業終了時間が来て、最終に集計した残変動回数D、非確率変動中の大当たり発生確率E、確率変動中の大当たり発生確率Fは、遊技機の台番号毎に、欄隅に表示するようにしている。
なお、管理装置1は、この大当たりの関連情報をもちろん出力装置(ディスプレイ)にて表示することができる。
このように、大当たりの関連情報を印字(表示)するので、遊技機の大当たりの発生状況、可変表示遊技の実行回数等を適切に把握することができる。
大当たりの発生時期を時系列的な軸に沿って表示すると共に、前回の大当たりから当該大当たりを発生するまでに行われた可変表示遊技の実行回数を、その時系列的な軸に平行な複数の直線列に選択的に表示することによって、可変表示遊技の実行回数の表示が重なるようなことはなく、可変表示遊技の実行回数を認識しやすい。
この場合、非確率変動中の大当たりの場合、大当たりの発生時期を表す記号等の例えば上側にて、時系列的な軸に平行な直線列に、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた可変表示遊技の実行回数を表示し、確率変動中の大当たりの場合、大当たりの発生時期を表す記号等の例えば下側にて、時系列的な軸に平行な直線列に、当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた可変表示遊技の実行回数を表示するので、大当たりが通常の確率で発生する通常の状態での大当たりの発生までの可変表示遊技の実行回数と、大当たりが発生しやすい確率変動状態での大当たりの発生までの可変表示遊技の実行回数とを、区別して認識することができる。
また、確率変動中に大当たりが続いたときは、それぞれ大当たりの発生までの可変表示遊技の実行回数を、大当たりの発生時期を表す記号等の例えば下側の時系列的な軸に平行な複数の直線列に、順に表示していくので、表示を見やすく、認識しやすい。
また、大当たりの発生時期が近く、その発生時期を表す記号等が重なってしまうようなときは、後の記号等の表示位置を選択し直して、表示するので、大当たりが連続的に発生した場合においても、大当たりの発生を識別しやすく表示できる。特に、大当たりが続いて発生しやすい確率変動時に対応できる。
一方、可変表示遊技の実行回数を、大当たりの発生時期の記号等を表示する時系列的な軸に平行な複数の直線列に表示するものを説明したが、このほか、図19、図20のように、その時系列的な軸Aと交差する複数の直線列に、選択的に表示させるようにしても良い。
図19のものは、時系列的な軸Aと直交する複数の直線(縦線)列に、縦書きに可変表示遊技の実行回数を表示するようにしている。その1番目の白丸印の記号の上は、確率変動中になく当該大当たり(確率変動非発生)を発生するまでに行われた可変表示遊技の実行回数「382」を、2番目の黒丸印の記号の上は、同じく確率変動中になくその前の白丸印の大当たりから当該大当たり(確率変動発生)を発生するまでに行われた可変表示遊技の実行回数「15」を表している。また、3番目の黒丸印の記号の下は、その前の黒丸印の大当たりから当該大当たり(確率変動継続)を発生するまでの確率変動中に行われた可変表示遊技の実行回数「39」を、4番目の白丸印の記号の下は、その前の黒丸印の大当たりから当該大当たり(確率変動消滅)を発生するまでの確率変動中に行われた可変表示遊技の実行回数「20」を表している。
図20のものは、時系列的な軸Aと交差する複数の直線(斜線)列に、斜めに可変表示遊技の実行回数を表示するようにしている。その1番目の白丸印の記号の斜め上は、確率変動中になく当該大当たり(確率変動非発生)を発生するまでに行われた可変表示遊技の実行回数「382」を、2番目の黒丸印の記号の斜め上は、同じく確率変動中になくその前の白丸印の大当たりから当該大当たり(確率変動発生)を発生するまでに行われた可変表示遊技の実行回数「15」を表している。また、3番目の黒丸印の記号の斜め下は、その前の黒丸印の大当たりから当該大当たり(確率変動継続)を発生するまでの確率変動中に行われた可変表示遊技の実行回数「39」を、4番目の白丸印の記号の斜め下は、その前の黒丸印の大当たりから当該大当たり(確率変動消滅)を発生するまでの確率変動中に行われた可変表示遊技の実行回数「20」を表している。
このようにしても、可変表示遊技の実行回数を、認識しやすい表示にできる。
図21は、前述した図15の遊技機の大当たりの関連情報を、第1の実施の形態と異なる態様で印字する例を示す。以下、この態様で印字する形態を、第2の実施の形態として説明する。なお、図21は、出力装置としてディスプレイを用いた場合も、同様の表示を行うことができる。
前述した図18の印字例では、遊技機が稼動していない状態(図18のCで示される「非稼動状態」に相当)であっても、時刻が進行しているものとして、大当たり発生時期の印字を行っている。そのため、遊技者が遊技をしていない状態が長い遊技機では、大当たり発生までに時間を要する遊技機であるかのような、印字態様になってしまい、遊技機の本当の性能を把握するための資料としては、不都合な場合もありうるものである。
そこで、遊技機の稼動がない時は、時刻が停止しているものとして、大当たり発生の印字態様を変更したものが第2の実施形態であり、前述した図18の印字例では、実際の時刻(図15の「日時」データ)に基づいて大当たり発生時期の印字をしているのに対して、第2の実施形態では、図15の「稼動時刻」データに基づいて大当たり発生時期の印字をする点が異なっている。
したがって、第2の実施形態では、前述した第1の実施の形態の大当たり関連情報の印字例(図18参照)と異なる構成のみ説明し、第1の実施の形態と同一の構成はその説明を省略する。
遊技機の台番号毎に表示している時系列的な軸Rは、営業開始時からの遊技機の稼動時刻(実際に稼動している時間の経過を時刻表示したもの)を表している。最上欄のT1〜T4は、それぞれ1〜4時間後を表しており、これによって経過時間(1時間単位)を表示して軸Rを区画している。図では、大当たりの発生時期(稼動時刻に対する)の出力候補位置を一定の間隔(例えば、5分間隔)の点線で表しており、この点線と、軸Rとが重なっている様に示されているが、実際には、この点線と軸Rとが極めて近い位置で並行するように設定されている。
101番号の遊技機の場合、稼動を始めて1時間57秒後に確率変動を発生する大当たりを発生したため、稼動開始より1時間後(T1)の位置に黒丸印の記号を表示している。その直ぐ後(稼動開始より1時間7分24秒後)の確率変動中に通常当たり図柄の大当たり(確率変動は消滅)を発生したため、その直ぐ後の位置に白丸印の記号を表示している。
この黒丸印の記号の上の数字「363」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。白丸印の記号の下の数字「4」は、黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。
黒丸印、白丸印の下辺には、連続したアンダーラインBを引いて、確率変動の期間を表示するようにしている。
その後、稼動開始より1時間46分28秒後に通常当たり図柄の大当たりを発生したため、稼動開始より1時間45分後の位置に白丸印の記号を表示している。
この白丸印の記号の上の数字「270」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。
102番号の遊技機の場合、稼動を始めて40分15秒後に確率変動を発生する大当たりを発生したため、稼動開始より40分後の位置に黒丸印の記号を表示している。その直ぐ後(稼動開始より44分47秒後)の確率変動中にまた確率変動を発生する大当たりを発生(確率変動は継続)したため、その直ぐ後の位置にまた黒丸印の記号を表示している。その直ぐ後(稼動開始より47分36秒後)の確率変動中に通常当たり図柄の大当たり(確率変動は消滅)を発生したため、その直ぐ後の位置に白丸印の記号を表示している。
この始めの黒丸印の記号の上の数字「254」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。次の黒丸印の記号の下の数字「2」は、前の黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。白丸印の記号の1段下の数字「1」は、その前の黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。
両黒丸印、白丸印の下辺には、連続したアンダーラインBを引いて、確率変動の期間を表示するようにしている。
その後、稼動開始より2時間5分〜9分後、2時間25分〜29分後、2時間35分〜39分後、2時間55分〜59分後にそれぞれ通常当たり図柄の大当たりを発生したため、それぞれ対応する位置に白丸印の記号を表示している。
各白丸印の記号の上の数字「472」、「128」、「65」、「103」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。
また、稼動開始より3時間30分〜34分後に確率変動を発生する大当たりを発生したため、その対応する位置に黒丸印の記号を表示している。その後(稼動開始より3時間45分〜49分後)の確率変動中にまた確率変動を発生する大当たりを発生したため、その対応する位置に黒丸印の記号を表示している。さらにその後(稼動開始より3時間55分〜59分後)の確率変動中にまた確率変動を発生する大当たりを発生したため、その対応する位置に黒丸印の記号を表示している。その直ぐ後の確率変動中に通常当たり図柄の大当たり(確率変動は消滅)を発生したため、その直ぐ後の位置に白丸印の記号を表示している。
この始めの黒丸印の記号の上の数字「213」は、確率変動中になく当該大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数を表す。次の黒丸印の記号の下の数字「40」は、前の黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。次の黒丸印の記号の1段下の数字「36」は、前の黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。白丸印の記号の2段下の数字「8」は、その前の黒丸印の大当たりから当該大当たりを発生するまでの確率変動中に行われた図柄変動回数を表す。
これら黒丸印、白丸印の下辺には、連続したアンダーラインBを引いて、確率変動の期間を表示するようにしている。
営業終了時間が来て、最終に集計した残変動回数D、非確率変動中の大当たり発生確率E、確率変動中の大当たり発生確率Fは、遊技機の台番号毎に、欄隅に表示するようにしている。
なお、管理装置1は、この大当たりの関連情報をもちろん出力装置(ディスプレイ)にて表示することができる。
このように、遊技機の大当たりの発生時期等を、現実の時間経過(標準時刻)ではなく、実際に遊技機が稼動している時間を基に集約して表示すれば、遊技機の大当たりの発生状況、遊技機の特性、性能等を的確に表現できる情報を提供することができ、営業に好適である。
なお、第1及び第2の実施の形態では、遊技機3から出力される「処理番号」のデータや、アウト球計数器5から出力される「回収信号」を情報収集端末装置2で受けるとともに、情報収集端末装置2で稼動時刻の更新を実行し、さらに、この稼動時刻に基づいて管理装置1にて大当たりの発生時期の表示を行っているが、遊技機3側から「処理番号」や「回収信号」を管理装置1で直接収集して、管理装置1にて稼動時刻の更新を行うことも可能である。
図22〜図25は、遊技情報収集システムにおける第3の実施の形態を示す。第3の実施形態は、管理装置1と情報収集端末装置2で行われる処理が第1及び第2の実施形態と異なる。
まず、第1及び第2の実施形態では、情報収集端末装置2から管理装置1へ、遊技機情報として稼動時刻を送信するが(図9、図10(b)、及び、図12参照)、第3の実施形態では、稼動時刻の代わりに後述する稼動停止日時及び稼動再開日時を送信する点で異なる。
また、図10(c)に示す処理が、第1及び第2の実施形態と異なるため、図22に、図10(c)の代わりに行われる情報収集端末装置2の処理を示す。
以下、第3の実施の形態では、前述した第1及び第2の実施の形態と異なる構成のみ説明し、第1及び第2の実施の形態と同一の構成はその説明を省略する。
図22では、情報収集端末装置2は、図10(b)のS218で管理装置1へ可変表示遊技の順序番号、乱数値等を送信した後、遊技機の稼動中フラグが設定されているか否かを判定する(S229)。稼動中フラグが設定されていなければ、遊技機の稼動の監視タイマを初期化する(S230)。そして、この監視タイマを初期化した時点の日時を稼動再開日時として記録し(S231)、その後、稼動中フラグを設定する(S232)。
稼動中フラグを設定した後、又は、S229において稼動中フラグが既に設定されていたときは、今回、遊技用マイクロコンピュータ51の管理ブロックより受信したデータを、前回のデータに上書きして保存する(S239)。
なお、遊技機の稼動中のフラグは、遊技機3が稼動している場合にオン(設定)になり、遊技機3が稼動していない場合にオフ(非設定)にされる。
一方、情報収集端末装置2が管理装置1へ情報の送信を行わないときは、アウト球数の累積値が前回と同じかどうかを見る(S233)。
アウト球数の累積値が前回と同じでないときは、遊技機の稼動中フラグが設定されているか否かを判定し(S229)、その後、S230〜S232の処理を行う。
アウト球数の累積値が前回と同じときは、遊技機の稼動中フラグが設定されているか否かを判定し(S234)、稼動中フラグが設定されていれば、遊技機の稼動の監視タイマの更新を行う(S235)。そして、更新によって監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S236)。監視タイマがタイムアップした場合、稼動が停止したと判断して、この監視タイマがタイムアップした日時を稼動停止日時として記録する(S237)。その後、稼動中フラグをオフにして(S238)、今回、遊技用マイクロコンピュータ51の管理ブロックより受信したデータを前回のデータに上書きして保存する(S239)。
また、S234において、遊技機の稼動中フラグが設定されてない場合、又は、S236において、監視タイマがまだタイムアップしていない場合も、当該処理の後に、今回、遊技用マイクロコンピュータ51の管理ブロックより受信したデータを前回のデータに上書きして保存する(S239)。
図23は、管理装置1による除去時間帯の補正処理を示す。この補正処理は、図16に示す印字処理の直前に自動で行われる。
管理装置1は、図22のS231及びS237で情報収集端末装置2が記録した遊技機の稼動停止日時及び稼動再開日時の情報を、ネットワーク通信ポート205を介して情報収集端末装置2から受信する(S801)。このとき、各情報収集端末装置2が起動開始から蓄積している全ての稼動停止日時及び稼動再開日時の情報を、遊技場に設置している全て情報収集端末装置2から収集する。収集した稼動停止日時及び稼動再開日時は、図24に示すように、台番号と対応付けられて、遊技場に設置される全ての遊技機についての補正情報として記憶装置203に記憶される。
そして、CPU200は、記憶装置203に記憶された稼動停止日時及び稼動再開日時に基づいて、遊技機が稼動していない時間帯(非稼動部分)を算出する(S802)。算出された非稼動部分は、記憶装置203に記憶される。なお、非稼動部分は、稼動再開日時から、その直前の稼動停止日時を減じることによって算出する。
そして、実際の時刻から、その時刻以前に発生した非稼動部分の合計を減じることにより、補正後の日時を算出する(S803)。
図24は、補正情報の収集データの例を示し、図23のS802の処理で作成される。なお、補正情報とは、ここでは記憶装置203に記憶された遊技機の稼動停止日時、稼動再開日時、及び、非稼動部分をいうが、これらに限定されることなく、他の時間に関する情報を含んでもよい。
101番号の遊技機の場合、11時28分24秒に稼動を停止して12時6分35秒に稼動を再開している。したがって、12時6分35秒から11時28分24秒を減じた38分11秒が非稼動部分となる。また、101番号の遊技機は、12時24分10秒に稼動を停止して12時46分59秒に稼動を再開している。したがって、12時46分59秒から12時24分10秒を減じた22分49秒が非稼動部分となる。
102番号〜104番号の遊技機も、同様にして非稼動部分を算出できる。
図25は、除去時間帯の補正処理後の大当たりの関連情報の集計データの例を示す。
管理装置1は、遊技機毎に、台番号、大当たりの順番を表す大当たり番号、大当たり発生の日時、大当たりの停止図柄情報、確率変動情報、前回の大当たりから大当たりを発生するまでに行われた図柄変動回数、補正後に日時等を集計する。最終時に集計する残変動回数、非確率変動中、確率変動中の大当たり回数の合計、図柄変動回数の合計等は、図示してない。
補正後の日時は、図24に示す集計データに基づいて、図23のS803の処理で生成される。
101番号の遊技機の場合、11時7分24秒(大当たりNo.2の発生日時)から12時47分28秒(大当たりNo.3の発生日時)までの間に、38分11秒と22分49秒の非稼動部分が発生している(図24参照)。したがって、実際の時刻からこの非稼動部分の合計を減じた時刻が、補正後の日時として記憶される。
つまり、一回目の非稼動部分38分11秒と、二回目の非稼動部分22分49秒の合計である1時間1分を、大当たりNo.3の発生日時である12時47分28秒から減じると11時46分28秒となり、これを補正後の日時とする。
管理装置1は、このようにして補正した日時を時系列的な軸として設定し、図16に示す印字処理を行う。
第3の実施形態における遊技機の大当たりの関連情報の印字例を、図21を用いて説明する。
図21で遊技機の台番号毎に表示している時系列的な軸Rは、補正後の日時を表す。最上欄のT1〜T4は、それぞれ11時〜14時を表しており、これによって経過時間(1時間単位)を表示して軸Rを区画している。図では、大当たりの発生時期(補正後の日時に対する)の出力候補位置を一定の間隔(例えば、5分間隔)の点線で表しており、この点線と、軸Rとが重なっている様に示されているが、実際には、この点線と軸Rとが極めて近い位置で並行するように設定されている。
101番号の遊技機の場合、11時0分57秒に確率変動を発生する大当たりを発生したため、11時(T1)の位置に黒丸印の記号を表示している。その直ぐ後(11時7分24秒)の確率変動中に通常当たり図柄の大当たり(確率変動は消滅)を発生したため、その直ぐ後の位置に白丸印の記号を表示している。
その後、補正後の日時で11時46分28秒に通常当たり図柄の大当たりを発生したため、11時45分の位置に白丸印の記号を表示している。
102番号の遊技機の場合、10時40分15秒に確率変動を発生する大当たりを発生したため、10時40分の位置に黒丸印の記号を表示している。その直ぐ後(10時44分47秒)の確率変動中にまた確率変動を発生する大当たりを発生(確率変動は継続)したため、その直ぐ後の位置にまた黒丸印の記号を表示している。その直ぐ後(10時47分36秒)の確率変動中に通常当たり図柄の大当たり(確率変動は消滅)を発生したため、その直ぐ後の位置に白丸印の記号を表示している。
その後、12時5分〜9分に通常当たり図柄の大当たりを発生したため、それぞれ対応する位置に白丸印の記号を表示している。ただし、この大当たり発生から次の大当たり発生の間に34分21秒の非稼動部分が発生している(図24参照)。したがって、この時間帯を減じた補正後の日時で12時25分〜29分、12時35分〜39分、12時55分〜59分にそれぞれ通常当たり図柄の大当たりを発生しており、それぞれ対応する位置に白丸印の記号を表示している。
また、補正後の日時で13時30分〜34分に確率変動を発生する大当たりを発生したため、その対応する位置に黒丸印の記号を表示している。その後(補正後の日時で13時45分〜49分)の確率変動中にまた確率変動を発生する大当たりを発生したため、その対応する位置に黒丸印の記号を表示している。さらにその後(補正後の日時で13時55分〜59分)の確率変動中にまた確率変動を発生する大当たりを発生したため、その対応する位置に黒丸印の記号を表示している。その直ぐ後の確率変動中に通常当たり図柄の大当たり(確率変動は消滅)を発生したため、その直ぐ後の位置に白丸印の記号を表示している。
つまり、補正後の日時に基づいた時系列的な軸Rを設定し、この軸Rに沿って大当たりの発生時期を出力した場合、結果として、第2の実施形態の大当たりの関連情報の印字例と同様の構成となる。
なお、管理装置1は、この大当たりの関連情報をもちろん出力装置(ディスプレイ)にて表示することができる。
図26は、管理装置1による除去時間帯の補正処理の変形例を示す。
前述した図23の補正処理では、情報収集端末装置2が、遊技機の稼動停止日時及び稼動再開日時を記憶することによって、管理装置1が非稼動部分を算出し、これらの補正情報に基づいて自動的に時系列を補正している。しかし、新しい時系列を作成するための補正情報は、操作者(例えば、遊技場の係員)が、表示する必要がない時間帯や表示を希望しない時間帯(非表示部分)を任意に設定することもできる。図26は、操作者による入力設定によって補正情報を生成した場合の、管理装置1による除去時間帯の補正処理を示す。
この補正処理は、図16に示す印字処理の直前に手動で行われる。
まず、操作者は、非表示部分を任意に定めると、管理装置1に設けられた入力装置208によって非表示部分を入力する。例えば、キーボードを用いて非表示部分の開始時刻及び終了時刻を入力し、又は、マウスを用いて非表示部分の開始時刻及び終了時刻を選択する。入力された開始時刻及び終了時刻は、管理装置1の記憶装置203に記憶される。
なお、補正情報とは、ここでは記憶装置203に記憶された、非表示部分の開始時刻、終了時刻、及び、非表示部分をいうが、これらに限定されることなく、他の時間に関する情報を含んでもよい。
CPU200は、記憶装置203に記憶された開始時刻及び終了時刻に基づいて、非表示部分を算出する(S901)。算出された非表示部分は、記憶装置203に記憶される。なお、非表示部分は、入力された終了時刻から、その直前の開始時刻を減じることによって算出する。
そして、記憶した非表示部分を実際の時刻から減じることにより、補正後の日時を算出する(S902)。
管理装置1は、このようにして補正した日時を時系列的な軸として設定し、図16に示す印字処理を行う。
このように、遊技機の大当たりの発生時期等を、現実の時間経過(標準時刻)ではなく、非稼動部分又は非表示部分を除外した新たな時系列を基に集約して表示すれば、遊技機の大当たりの発生状況、遊技機の特性、性能等を的確に表現できる情報を提供することができ、営業に好適である。
なお、第3の実施の形態では、遊技機3から出力される「処理番号」のデータや、アウト球計数器5から出力される「回収信号」を情報収集端末装置2で受けて、情報収集端末装置2で遊技機3の稼動状態を判断している。そして、その稼動状態に対応して稼動停止日時や稼動再開日時などの補正情報を情報収集端末装置2内部に記憶し、遊技場の営業終了後にこの補正情報を管理装置1で収集してから時系列の補正を行っている。しかし、遊技機3側から「処理番号」や「回収信号」を管理装置1で直接収集して、遊技機3の稼動状態を管理装置1によって判断し、稼動停止日時や稼動再開日時などの補正情報を、管理装置1にて生成し、日時の補正を行うことも可能である。
また、第1〜第3の実施の形態では、管理装置1のみが、本遊技情報収集システムにおいて遊技装置を管理する管理装置として説明を行っているが、見方を変えれば、管理装置1と情報収集端末装置2とを一体化した構成が、本遊技情報収集システムにおいて遊技装置を管理する管理装置として機能しているともいえる。つまり、遊技装置(遊技機3及びアウト球計数器5)から出力される稼動情報(「処理番号」や「回収信号」)を、管理装置(情報収集端末装置2と管理装置1とを一体化した構成物)で受け入れ、管理装置(情報収集端末装置2と管理装置1とを一体化した構成物)で遊技装置の稼動を判断し、その判断結果に基づいて特別遊技状態の発生時期を管理装置(情報収集端末装置2と管理装置1とを一体化した構成物)にて表示していると考えることも可能である。
また、補助遊技手段として変動表示装置20を例示し、この補助遊技手段にて実行される遊技動作を「変動表示ゲーム」により例示したが、他の遊技動作が行われる補助遊技手段を用いても構わない。例えば、遊技領域に設けられた始動入賞口へ遊技球が入賞すると、変動入賞装置の可動部材が作動して、可動部材により遊技球を変動入賞装置の内部へ取込むとともに、取り込まれた遊技球が変動入賞装置内部の特定の領域へ入賞した場合に、特別遊技状態が発生するような遊技機であっても適用が可能である。この場合、可動部材を備えた変動入賞装置が補助遊技手段を構成し、始動入賞口へ遊技球が入賞して可動部材が作動することが遊技動作となり得る。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。