以下、本発明の実施の形態を図面に基き説明する。図7は給湯装置27と該給湯装置27を遠隔操作するリモコン装置1、2とが信号接続されている給湯システムの一例を示す。給湯装置27は屋外等に設置され、この給湯装置27の制御装置3に信号接続される風呂リモコン装置1は浴室に設置され、同じく制御装置3に信号接続される台所リモコン装置2は台所に設置される。
給湯装置27は給湯機能と、浴槽26への自動湯張り機能と、追い焚き機能と、足し湯機能と、ぬる湯機能とを具備する。この実施形態においては、2芯の信号線を用いて風呂リモコン装置1と台所リモコン装置2は給湯装置27の回路、つまり、給湯装置27の燃焼制御回路に接続されている。
図5は本発明に係る風呂リモコン装置1の一実施形態例の外観構成を示すもので、風呂リモコン装置1の筐体ケースの表面側には表示部としての表示画面32と、リモコンの電源をオン、オフする運転スイッチ35と、給湯装置27の追い焚き運転を指示する追い焚きスイッチ33と、給湯装置27の自動運転を指示する自動スイッチ36と、ラジオ放送や文字放送の視聴用の放送スイッチ37と、通話スイッチ38と、スピーカ34と、給湯や湯張りの温度と浴槽水位を設定する設定スイッチ28a、28bと、給湯温度、湯張り温度、浴槽水位等の各設定モードを切り替える選択スイッチ29と、足し湯スイッチ30と、ぬる湯スイッチ31とが設けられている。
スイッチ35、33、36、37、38にはランプ39が設けられており、その各スイッチごとに、スイッチの動作が指示されたとき(オン動作されたとき)にはランプ39の点灯(又は点滅)表示が行われ、スイッチ動作の解除指示がされたとき(オフ動作されたとき)にはランプ39は消灯されるように構成されている。また、風呂リモコン装置1の筐体ケースの内部には図示されていないマイクが内蔵されている。
表示画面32は液晶表示器(LCD)や、蛍光表示管(VFD)等の画面によって形成され、本実施形態例においては、文字放送の文字情報と給湯装置27の給湯関連情報とを1つの画面で切り替え表示する構成と成している。給湯関連情報とは例えば、給湯設定温度、湯張り設定温度、湯張り設定水位、風呂温度、湯張り水位、給湯検出温度等の給湯機能の動作と、湯張り機能や保温機能の動作において必要な各種設定値と各種センサ検出値の情報である。
図5の例では、給湯温度表示領域に41℃の給湯設定温度が、優先表示領域に「優先」の文字で風呂リモコン装置1で設定した給湯の温度が台所リモコン装置2で設定る給湯温度よりも優先される旨の表示が、燃焼表示領域に炎48のマークを用いて給湯装置27が燃焼運転している旨の表示が、浴槽水位の表示領域には浴槽を示す絵に設定水位の表示が、湯張り温度の表示領域には浴槽を示す絵の中に41℃の湯張り設定温度の表示がそれぞれ示されている。なお、表示画面32には時刻表示領域が設けられており、その表示領域に現在の時刻(図5ではAM10:00)が示される。
前記給湯設定温度の設定は、選択スイッチ29によって給湯温度設定モードを選択し、設定スイッチ28bを押すごとに温度を一定温度(例えば1℃)ずつ上昇させ、設定スイッチ28aを押すごとに温度を一定温度(例えば1℃)ずつ下降させる操作を行って行われる。同様に、湯張り温度を設定する場合も、選択スイッチ29によって湯張り温度の設定モードを選択し、設定スイッチ28a、28bを用いて温度を上下調整することにより達成される。湯張りの水位(浴槽水位)を設定する場合も、選択スイッチ29によって浴槽水位設定モードを選択し、設定スイッチ28aを押すごとに水位(又は水量)を単位水位(単位水量)ずつ上昇させ、設定スイッチ28aを押すごとに水位(又は水量)を単位水位(単位水量)ずつ下降させる操作を行って行われる。
内蔵のマイクとスピーカ34は通常は他のリモコン装置との間で会話を行なうときに使用されるもので、例えば、入浴中に風呂リモコン装置1と台所に設置されている台所リモコン装置2との間で、入浴している者が台所にいる者に浴室にタオルを持ってきてもらう等の要請を行うときの会話に使用される。このような会話を行うときに通話スイッチ38を押すことにより、通話先の台所リモコン装置2に呼び出し音が発せられ、居間や、台所にいる者を呼び出すことができるものである。
運転スイッチ(給湯スイッチ)35はスイッチオンとすることにより、風呂リモコン装置1の電源がオンされて回路を動作可能な状態にし、スイッチオフとすることにより、回路動作を停止状態とするものである。給湯装置27の給湯機能の動作はこの運転スイッチ35がオンの状態で行われる。自動スイッチ36は湯張り動作から保温動作にかけての一連の動作の開始と停止を指令するものであり、スイッチオンによりその動作が開始し、スイッチオフの状態で動作停止状態となる。放送スイッチ37はラジオ放送(FMラジオ放送)および文字放送(文字情報)の視聴と視聴停止を指令するものであり、スイッチオンにより、ラジオ放送開始となり表示画面32は、給湯関連情報の表示から放送番組用の表示に切り替わり、スイッチオフにより放送停止となり、表示画面32は放送用番組の表示から給湯関連情報の表示に切り替わる。
一例として、スイッチ動作と表示画面32の表示切替の関係を、さらに、具体的に示せば、次のようである。すなわち、運転スイッチ35がオンされると、表示画面32は給湯関連情報の表示となり、この状態で放送スイッチ37がオンされると、表示画面32は放送番組用の表示に切り替わる。この状態で、運転スイッチ35が押されると(スイッチオフ操作されると)、表示画面32は非表示状態となる。運転スイッチ35、放送スイッチ37が順に押されて放送(ラジオや、文字の放送)の動作モードに入った後、再び運転スイッチ35が押されると(運転オフ操作されると)、放送および給湯運転は共にオフとなる(表示画面32は非表示状態となる)。また、運転スイッチ35がオンされずに、いきなり放送スイッチ37が押されて(オン操作されて)放送の動作モードに入った後に、再び放送スイッチ37が押されたとき(オフ操作されたとき)には、放送はオフとなるが、運転スイッチ35を押すと給湯モードとなり、表示画面32は給湯関連情報の表示となる。
図6は台所リモコン装置2の外観構成を示す。この台所リモコン装置2は、風呂リモコン装置1から足し湯スイッチ30、ぬる湯スイッチ31、追い焚きスイッチ33、放送スイッチ37を取り除いた構成のものであり、それ以外は風呂リモコン装置1と同様であり、風呂リモコン装置1と共通の構成部分には同一符号を付して重複説明は省略する。
なお、台所リモコン装置2においても、台所リモコン装置2で設定した給湯温度が風呂リモコン装置1で設定した給湯温度(湯張り温度)よりも優先する場合は、台所リモコン装置2の表示画面32に優先表示が行われる。風呂リモコン装置1と台所リモコン装置2との一方が優先表示されているときには他方側のリモコン装置で給湯設定温度を設定しても優先温度とはならない。他方側のリモコン装置の設定温度に優先温度としての地位を与える場合は、優先表示されている一方側の運転スイッチ35を一旦オフしてリセットしてから他方側のリモコン装置で給湯温度を設定することにより、その他方側の設定の温度が優先温度として認められ、その他方側のリモコン装置の表示画面32に「優先」の表示がされ、今まで優先温度となっていた一方側のリモコン装置の表示画面32に表示されていた「優先」の表示は消去される。
次に、リモコン装置を用いて行なう給湯装置27の動作の一例を図7に示す給湯装置27の模式構成に基き簡単に説明する。なお、図7の給湯装置27の自体の構成は公知であるので、給湯装置自体の構成説明は省略する。
給湯装置27の給湯機能の動作は、風呂リモコン装置1又は台所リモコン装置2の運転スイッチ35をオンし、この状態で給湯管路11の給湯先に設けられている給湯栓(図示せず)を開くことにより開始する。給湯栓の開により、制御装置3は流量センサ4により給水管路5を通水する最低作動流量以上の流量を検出すると、給湯バーナ10を燃焼し、給湯熱交換器7を通る水を加熱して湯を作成し、その湯を給湯管路11を通して給湯先へ供給する。
この給湯機能の動作では、制御装置3は入水温度センサ6による入水温と、流量センサ4による給湯量と、給湯温度センサ8による給湯温(出湯温)との検出情報に基き、給湯湯温が台所リモコン装置2(又は風呂リモコン装置1)で設定された給湯設定温度となるようにガス通路9から供給されるガス量を図示されていない比例弁の開弁量によって制御する。給湯動作は給湯先の給湯栓が閉止されることによって終了する。つまり、給湯栓の閉止によって流量センサ4が通水の停止を検出したときに、制御装置3は給湯バーナ10へのガス供給を遮断し、給湯バーナ10の燃焼を停止する。
給湯装置27の自動運転は、湯張り機能の動作、追い焚き機能の動作、保温機能の動作を連続的に行うもので(湯張り完了時の浴槽水温度が湯張り設定温度(風呂設定温度)以上のときは追い焚き機能の動作は行われない)、運転スイッチ35がオンされている状態で、風呂リモコン装置1(又は、台所リモコン装置2)の自動スイッチ36をオンすることにより開始する。そうすると、注湯電磁弁13が開かれ、前記給湯機能の動作と同様に給湯熱交換器7を通る水は給湯バーナ10の燃焼加熱により湯となり、その湯は、給湯管路11から注湯路14に入り、戻り管23と往管24を有して構成される追い焚き循環路25を通して浴槽26へ落とし込まれる。浴槽26の水位は水位センサ20としての圧力センサによって検出され、この検出水位が浴槽の設定水位に達したときに注湯電磁弁13が閉じられ、湯張り動作が終了する。この湯張りの動作においては、制御装置3は、湯張りの湯温が湯張り設定温度となるように給湯バーナ10の燃焼量を制御する。
湯張りが完了したときに注湯電磁弁13が閉じられる。そして、循環ポンプが起動されて浴槽水の温度(湯温)が風呂温度センサ18によって検出され、検出温度が湯張り設定温度(風呂設定温度)よりも低いときには追い焚き機能の動作が行われる。
追い焚き機能の動作とは、循環ポンプ21が駆動されて浴槽26の湯水が追い焚き循環路25を通して循環されるもので、この循環水が流水スイッチ22で検知されたときに風呂バーナ16が燃焼駆動され、追い焚き熱交換器15を通るときに循環湯水を加熱昇温して浴槽湯水の追い焚きを行う動作である。この追い焚き動作は風呂温度センサ18が風呂温度を検出し、その検出温度が風呂設定温度に達したときに風呂バーナ16の燃焼停止と循環ポンプ21の停止とが行なわれて終了する。
そして、自動運転の動作においては、引き続き保温機能の動作が行なわれる。この保温機能の動作は、所定の時間間隔で、循環ポンプ21を短時間起動し、浴槽26の湯を追い焚き循環路25を通して循環し、風呂温度センサ18により浴槽26の湯温(風呂温度)を検出する。風呂(浴槽湯水)の検出温度が風呂の設定温度よりも許容範囲を外れて低下したときには、循環ポンプ21を駆動して浴槽26の湯水を追い焚き循環路25を通して循環しながら、風呂バーナ16の燃焼により追い焚き熱交換器15で加熱し、追い焚きを行う。そして、風呂温度センサ18の検出温度が風呂の設定温度に達したときに循環ポンプ21を停止し、風呂バーナ16の燃焼を停止する。このように保温機能の動作(保温動作)は湯張りが終了してから所定の時間(例えば4時間)にわたって行なわれる。保温機能と供に保水機能の動作を行う給湯装置27においては、水位センサ20によって浴槽の水位が監視され、浴槽の水位が設定水位から許容範囲を越えて低下したときには注湯電磁弁13が開けられて給湯熱交換器7側から設定水位に達する不足分の湯量が補充され、浴槽水位を設定水位に維持する保水動作が行なわれる。
風呂リモコン装置1の追い焚きスイッチ33が押されたときには、前記追い焚き機能の動作が単独の動作として行われる。また、風呂リモコン装置1の足し湯スイッチ30が押されると、足し湯機能の動作が行われ、湯張り設定温度の湯が一定量(例えば20リットル)給湯熱交換器7側から浴槽26へ落としこまれる。さらに、風呂リモコン装置1のぬる湯スイッチ31が押されると、ぬる湯機能の動作が行われ、給水の水が加熱されずに一定量(例えば10リットル)給湯熱交換器7側から浴槽26へ落としこまれる。
なお、図7において、12は流量センサ、22は流水スイッチ、19は循環ポンプ21の吐出口と追い焚き熱交換器15の入水口を連通接続する管路、17は風呂バーナ16へのガス通路、49は水量制御弁、50は分岐路をそれぞれ示している。
図1は、本発明に係るリモコン装置(風呂リモコン装置1)の一実施形態例の文字放送に関する構成を示すもので、風呂リモコン装置1の内部(風呂リモコン装置1の筐体ケースの内部)に、文字放送受信部(文字放送受信モジュール)40と、文字情報書き込み・読み出し部41と、メモリ42と、表示制御部43と、緊急文字情報検出部44と、緊急受信表示消去部45と、緊急文字放送受信表示指令部46と、緊急情報消去部47と、緊急情報表示指令部51との回路が回路基板に形成されて収容されており、また、風呂リモコン装置1には緊急情報表示スイッチ52と、番組選択指定手段56とが装備されている。
文字放送受信部40は、FM文字放送を受信するために必要な、アンテナ、復調回路、復調回路で復調された信号から文字情報を分離する回路等を有しており、これらの回路構成は、特許文献1、3等に示されているように、公知であるので、その回路構成の説明は省略する。文字放送局では、台風、津波、地震、飛行機事故等の緊急事故(緊急災害)が発生したときには、その緊急文字情報を通常の文字情報に多重して送信しており、文字放送受信部40はこれらの緊急文字情報を受信したときには通常の文字情報と緊急文字情報とを分離する回路を有している。なお、文字放送受信部40はFMラジオ放送をも受信し、風呂リモコン装置1の回路基板にはその受信したラジオ放送をスピーカ34から流すラジオの回路を備えているが、このようなラジオの回路は周知であるのでその回路構成の図示は省略する。
文字情報書き込み・読み出し部41は、文字放送受信部40が受信した文字情報をメモリ42の所定の位置に書き込むとともに、読み出し指令を受けてその指令された文字情報をメモリ42から読み出す機能を備えている。なお、文字情報書き込み・読み出し部41は、文字放送受信部40が緊急文字情報を受信したときには、通常の文字情報と緊急文字情報とをメモリ42のそれぞれ所定の領域に区別して格納する構成と成している。緊急文字情報は短時間の内に複数回到来することがあり(例えば、地震は本震の前後に複数回余震が短時間間隔で発生する場合がある)、その全ての緊急文字情報を記憶させても良いが、順次新しい緊急文字情報をその前の緊急文字情報に上書きして記憶させてもよい。メモリ42は情報の書き込みと読み出しが可能な不揮発性メモリによって構成されている。なお、実際には、メモリは複数用いられるが、ここでは便宜上、1つのブロックで代表させている。
番組選択指定手段56は、ラジオ放送および文字放送の選局と文字放送を選局した場合はその放送局の番組を選択指定してその指定信号を表示制御部43に加える。本実施形態例では、給湯装置27の遠隔操作用のスイッチ28a、28b、29、30、31を放送用の各種操作用スイッチとして兼用させており、選択スイッチ29はラジオ放送の選局モードと文字放送モードの選択スイッチとして機能させ、足し湯スイッチ30とぬる湯スイッチ31は選局と番組の選択指定スイッチとして機能させており、これらのスイッチ28a、28b、29、30、31は番組選択指定手段56の構成要素と成している。なお、設定スイッチ28a、28bはラジオ放送の音量調整スイッチとして機能させ、設定スイッチ28aを押すごとに音量が定音量ずつ低くなり、設定スイッチ28bを押すごとに、音量が定音量ずつ高くなる構成と成している。
本実施形態例では文字放送モードとして、例えば、番組連動モード、自動番組モード、番組繰り返しモード、緊急情報番組モードを有している。番組連動モードは、ラジオの番組と連動した文字情報を表示画面32に表示させる動作モードであり、例えば、ラジオの歌番組の歌に合せて歌詞、曲名、歌手名を表示画面32に表示させるものである。自動番組モードは、選定した文字放送局がサービスしている全ての番組を順番に表示する動作モードである。番組の例として、ニュース番組、スポーツ番組、ビジネストレンド番組、天気番組、交通情報番組、占い番組、うわさのパラダイス番組、ランキング情報番組等がある。
番組繰り返しモードは選択された番組の文字情報を繰り返し表示画面32に表示する動作モードである。例えば、ニュース番組が選択されたときには、そのニュース番組の文字情報を繰り返し表示するものである。緊急情報番組モードは地震、台風、津波、飛行機事故、列車転覆事故等の突発的に生じる情報を知らせる緊急文字情報を表示画面32に表示させる動作モードである。
本実施形態例では、図4に示すように、これらの各文字放送モードに一対一に対応したマークが設定されて適宜の位置、例えば、メモリ42に与えられ、表示制御部43は選定された文字放送モードのマークを文字情報と共に予め定められた表示画面32の表示領域に表示する構成と成している。
緊急文字情報検出部44は文字放送受信部40が緊急文字情報を受信したことを検出する。緊急文字情報には放送局から送信されるときに通常の文字情報と区別する符号が付いており、この符号を検出することで、緊急文字情報が受信されたことを正確に検出できる。緊急文字情報検出部44は緊急文字情報の受信を検出したときにその検出信号を緊急文字放送受信表示指令部46に加える。
緊急文字放送受信表示指令部46は緊急文字情報検出部44から緊急文字情報を検出した知らせ(検出信号)を受けたときに、緊急文字情報の受信の表示(緊急文字情報を受信した旨の表示)を表示画面32の予め定められた緊急文字情報受信表示領域に表示することを表示制御部43に指令する。
表示制御部43は文字情報表示モードとなっているときに(選択スイッチ29によって文字情報表示モードが選択指定されているときに)、表示画面32に番組選択指定手段56によって選択指定された放送局の番組の文字情報を表示する。図2はその文字情報の表示例を示すもので、文字を大きく表示するために、文章の文字が画面の一方側から他方側へ(図示の例では右側から左側へ)流れていくスクロール方式で表示する表示制御形態を採用している。
また、表示制御部43は緊急文字放送受信表示指令部46から緊急文字情報の受信の表示指令が加えられたときには、緊急文字情報の受信の表示を符号、絵柄、文字等の適宜の手段を用いて予め定めた表示画面32の表示領域(緊急文字情報受信表示領域)に表示して、文字情報を見ている者に知らせる。本実施形態例では、「!」のマークが緊急文字情報の受信の表示として採用されている(図2参照)。緊急文字情報の受信の表示は表示画面32上の文字情報の表示と一緒にに併記される領域であり、文字情報の表示に邪魔にならない位置であればよいが、一例として、表示画面32を文字情報と給湯関連情報との兼用表示領域と、時刻表示や文字放送モード等の表示を行う共用表示領域とに区分し、緊急文字情報の受信の表示は共用表示領域に行うようにしてもよい。
緊急情報表示スイッチ52は表示画面32に緊急文字情報を表示させる指令を行うスイッチ、つまり、文字放送モードの内の緊急情報番組モードを選択指定するスイッチであり、この実施形態例では、選択スイッチ29にこの緊急情報表示スイッチ52としての役割を兼用させている。緊急情報表示スイッチ52(29)が押されると、緊急文字情報の表示指令のスイッチ信号が緊急情報表示指令部51に加えられる。緊急情報表示指令部51はそのスイッチ信号を受けて、表示制御部43に緊急文字情報の表示を指令する。この指令を受けて、表示制御部43は表示画面32に今まで利用(表示)されていた文字放送の文字情報を緊急文字情報に切り替え表示する。なお、「緊急文字情報」がないときに選択スイッチ29(緊急情報表示スイッチ52)を押すと次のモード(例えば、自動選局モード)へジャンプする。
緊急受信表示消去部45は表示制御部43から表示画面32の表示に関する制御信号を受け、表示画面32の表示が緊急文字情報の表示から他の情報の表示に切り替えられたときに、表示画面32への緊急文字情報の表示が表示終了されたと判断して表示画面32の画面から緊急文字情報の受信の表示の消去指令を表示制御部43に加えるか、又は緊急文字情報の表示が終了したと判断したときから時計機構53に時間を計測させ、その経過時間が予め定めた時間(設定時間(例えば24時間))が経過したときに表示画面32に表示されている緊急文字情報の受信の表示を消去する指令を表示制御部43に加える。この消去指令を受けて、表示制御部43は表示画面32に表示されている緊急文字情報の受信の表示(図示の例では!のマーク)を消去する(消す)。
緊急情報消去部47は、表示制御部43から緊急文字情報の表示画面32への表示制御信号を受け、表示画面32に緊急文字情報が表示終了されたとき又は表示終了されてから予め定めた時間(例えば24時間)経過したときにメモリ42に格納されている緊急文字情報を消去する。
本実施形態例のリモコン装置(風呂リモコン装置)は上記のように構成されており、次に、放送視聴の動作を簡単に説明する。運転スイッチ35がオンされている状態では、風呂リモコン装置1の電源がオンされ、この電源を用いて文字放送受信部40は文字放送を受信し、受信した文字情報は文字情報書き込み・読み出し部41によって、メモリ42に格納される。図5に示されるように、風呂リモコン装置1の表示画面32が給湯関連情報を表示している動作モード状態で、放送スイッチ37が押されると、表示画面32に選局されている周波数又は放送局名が表示され、その周波数のラジオ放送がスピーカ34から流れる。音量は設定スイッチ28a、28bを操作することによって調整される。
選局を変更する場合は、選択スイッチ29を押して動作モードを変更する。一例として、選択スイッチ29を押す毎に、オート選局モード、マニュアル選局モード、文字放送の番組連動モード、文字放送の自動番組モード、文字放送の番組繰り返しモード、文字放送の緊急情報番組モードという如く動作モードが順次切り替えられ、最後に元の動作モードに戻る。選択スイッチ29を操作してオート選局モードを選択し、ぬる湯スイッチ31を押すごとに予めメモリ42に記憶されている放送局名が順次表示画面32に表示され、足し湯スイッチ30を押して行くと、逆に、1つ前の放送局名が順次表示画面32に表示されるので、ぬる湯スイッチ31と足し湯スイッチ30を操作することにより、放送局を変更設定できる。
図3はオート選局モードによって、選局された表示画面32の表示状態を示しており、表示画面32には選局された局名(TOKYO FM)と、その番組を示すチャンネル番号(CH1)と、オート選局モードの表示(CH)が表示されている。
マニュアル選局モードによって放送局を選局する場合は、選択スイッチ29を操作してマニュアル選局モードを選択する。そうすると表示画面32に、現在選局されている局の周波数とマニュアル選局モードの表示(Hz)が表示される。この状態で、ぬる湯スイッチ31を押すと周波数が高くなる方向に変化し、足し湯スイッチ30を押すと周波数が低くなる方向に変化して行くので、足し湯スイッチ30とぬる湯スイッチ31を操作することにより、放送局の選局変更を行うことができる。
文字放送を見るときには、選択スイッチ29を操作して文字放送の見たい番組モードを選択する(文字放送の選局は前述したラジオの選局と同じである)。その場合は、ぬる湯スイッチ31を順次押して行くと、番組名がニュース、スポーツ、ビジネストレンド、天気、交通情報、・・・、という如く表示画面32に表示されながら順次切り替わり、足し湯スイッチ30をおして行くと、同様に番組名が表示画面32に表示されながら順次逆方向に切り替わるので、足し湯スイッチ30とぬる湯スイッチ31を操作して好みの番組を選択設定する(仕様によっては、特定の放送モードにおいては番組の変更(選択)ができないようにすることも可能である)。図2はこのようにして選択された番組が表示画面32に表示されている状態を示す。図2の例では、番組連動モードが選択された状態のもとで、表示画面32にニュース番組の文字情報が表示されており、同じ画面上に番組連動モードを示す「LINK」のマークが表示されている。番組繰り返しモードのもとで、そのニュース番組が表示画面32に表示される場合は、その番組繰り返しモードを示すマーク(図4参照)が表示される。
緊急文字情報が突発的に送信されてきたときには、緊急文字情報検出部44がそれを検出して緊急文字情報が受信されていることを知らせる表示のマーク「!」が図2に示されるように通常番組の文字情報の表示画面上に表示される。このマークを見て、文字情報を見ている者は、緊急文字情報が受信されていることを知ることができる。緊急文字情報を見る操作が行われないときには、そのまま通常の文字放送の番組が継続して行く。
利用者が「!」のマークを見て、緊急文字情報の内容を知りたいときには、選択スイッチ29(緊急情報表示スイッチ52)を操作して緊急情報番組モードを選択する。そうすると、図2(a)の状態から同図(b)の状態に表示画面32の表示が切り替わり、表示画面32に緊急文字情報(図2(b)の例では台風情報)が表示される。
利用者が緊急文字情報を見た後に、選択スイッチ29を操作することで、表示制御部43が表示画面32の表示を別の表示に切り替えたときには(例えば、緊急文字情報を見た後に、通常の文字情報の番組に切り替えた場合)、緊急情報消去部47は緊急文字情報の表示画面32への表示が終了したと判断し、メモリ42に格納されている緊急文字情報を消去する。この場合、文字放送の利用者が複数居る家族利用の場合を考慮し、表示画面32への表示終了時から時計機構53で経過時間を計測し、家族の他の者が見る余裕時間を考慮して予め定めた時間(例えば24時間)経過した後にメモリ42に格納されている緊急文字情報を消去するようにしてもよい。
表示制御部43が表示画面32の表示を別の表示に切り替えたときに、緊急文字情報の表示画面32への表示が終了したと判断し、この表示終了判断時又は表示終了判断時から予め定めた設定時間が経過したときに、緊急受信表示消去部45は緊急文字情報の受信表示の消去指令を表示制御部43に加える結果、表示制御部43により、表示画面32の緊急文字情報受信表示領域に表示されていた緊急文字情報の受信表示(図示の例では「!」のマーク)は消去される(消される)。
なお、放送スイッチ37が押されて放送が消されたときには、表示画面32は図5に示されるような給湯関連情報の表示モードとなる。スイッチ操作がされない状態で所定時間経過したときには省電力モードとなって、表示画面32の表示の電源がオフとなり、表示画面32には時計の時刻表示以外は表示されない状態となる。
本実施形態例によれば、利用者が文字放送を楽しんでいたとき、緊急文字情報が受信されても文字情報の表示画面が緊急文字情報の表示画面へと自動的に切り替わることがない。そのため、利用者は、自分の判断で緊急文字情報を直ちに見るか、或いは現在見ている文字情報を最後まで見てから緊急文字情報を見るかを自分の意思で判断でき、自分の都合のよいときに緊急文字情報を見ることができるので、非常に使い勝手がよいものとなる。しかも、緊急文字情報が表示画面32に表示されるまでは、緊急文字情報が受信されていることを文字情報の画面に表示するので、利用者に緊急文字情報が到来していることを迅速に、的確に知らせることができる。
また、本実施形態例においては、表示画面32を給湯関連情報の表示用と放送の表示用とに兼用させているので、給湯関連情報の表示用と放送の表示用とを別個の画面とする場合に比べ、画面面積を大きくでき、その分、文字情報を見易い大きい字で表示できるので、利用性に優れたものとなる。
さらに、給湯関連のリモコン操作に使用する各種のスイッチ28a、28b、29、30、31を文字放送の操作スイッチとして兼用させているので、風呂リモコン装置に装備するスイッチの数を少なくすることができ、その分、リモコン装置の装置構成の複雑化を避け、外観も煩雑でないすっきりした形態となる上に、部品点数の低減に伴うコスト削減を図ることが可能である。
本発明は上記実施形態例に限定されることなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記実施形態例では、表示画面32に表示されている緊急文字情報の受信の表示は、緊急文字情報の表示が終了したとき又はその表示終了後設定の時間が経過したときに消去するようにしたが、メモリ42に格納されている緊急文字情報が消去されたときに消すようにしてもよい。その場合は、緊急受信表示消去部45は緊急情報消去部47から緊急文字情報を消去した旨の信号を受けてメモリ42から緊急文字情報が消去されたことを検出し、表示画面32上の緊急文字情報の受信の表示を消去するようにすればよい。
緊急文字情報の受信の表示を消去する他の代替例として、図1の鎖線に示すように、緊急表示消去スイッチ54(このスイッチは選択スイッチ29で兼用させてもよい)を設け、利用者が緊急表示消去スイッチ54を押したときに、緊急表示消去スイッチ54からの消去指示信号(スイッチオン信号)を緊急受信表示消去部45が受けて、緊急受信表示消去部45から表示制御部43に消去指令を加えることで、表示画面32上の緊急文字情報の受信の表示を消去するようにしてもよい。
或いは、緊急文字情報検出部44が緊急文字情報の受信を検出したときにその検出信号を緊急受信表示消去部45に加えるようにし、緊急受信表示消去部45はその検出信号を受けたときに、その時を起点として時計機構53に時間を計測させ、その計測時間(経過時間)が予め定めた時間(予め設定した時間)(例えば、24時間)に達したときに表示制御部43に消去指令を発して表示画面32上の緊急文字情報の受信の表示を消去するようにしてもよい。
さらなる代替例としては、緊急文字情報の受信の表示を行う期間(時間)をメモリ42等に予め与えておき、緊急文字情報の受信の表示を開始してからその期間が経過したときに緊急受信表示消去部45から表示制御部43に消去指令を発して表示画面32上の緊急文字情報の受信の表示を消去するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態例では、表示画面32に緊急文字情報が表示終了されたとき又は表示終了されてから予め定めた時間が経過したときに、メモリ42に格納されている緊急文字情報を消去したが、これとは異なり、例えば、図1の鎖線で示すように緊急情報消去スイッチ55(このスイッチは選択スイッチ29で兼用してもよい)を設け、利用者が緊急情報消去スイッチ55を押したときに、緊急情報消去スイッチ55から消去指示の信号(スイッチ信号)を緊急情報消去部47に加え、緊急情報消去部47によってメモリ42に格納されている緊急文字情報を消去するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態例では、緊急文字情報の受信の表示を文字情報の表示画面に表示したが、ラジオ放送時の表示画面や、給湯関連情報の表示画面にも緊急文字情報を受信したときには直ちにその緊急文字情報の受信表示を行うようにしてもよい。
さらに、上記実施形態例では、緊急文字情報が受信されたときには表示画面32にその緊急文字情報の受信の旨を表示するにとどめたが、緊急文字情報の受信の旨が表示画面32に表示されたときに、例えば、「緊急放送が入りました」等の内容の知らせを音声によりスピーカ34から報知(警告)するようにしてもよい。また、例えば、風呂リモコン装置1のオン時に台所リモコン装置2がオフとなっている機種の場合や、所定時間経過すると省電力モードとなる機種の場合でも、緊急文字情報が受信されたときに、オフとなっているリモコン装置に通電を行って、そのリモコン装置の表示画面32に緊急文字情報の受信の表示や、その緊急文字情報の受信の音声による報知を行うようにしてもよい。
さらに、上記実施形態例では、風呂リモコン装置1にラジオ放送および文字放送の回路を設けたが、台所リモコン装置2に風呂リモコン装置1に設けた放送受信の回路やスイッチを設けてラジオ放送や文字放送を受信視聴する構成としてもよい。勿論、台所や浴室以外の場所にリモコン装置を設ける場合も同様にラジオ放送や文字放送を受信視聴する構成としてもよい。
さらに、上記実施形態例では、給湯関連情報の操作スイッチを放送用のスイッチとして兼用させたが、給湯関連情報の操作スイッチと放送用のスイッチの一部又は全部を別個に設けてもよい。また、表示画面も給湯関連の表示用と放送の表示用を別個に設けてもよい。
さらに、上記実施形態例ではリモコン装置が接続される給湯装置はガスを燃料とした装置としたが石油を燃料とした給湯装置でもよく、又は、電気温水器等でもよい。また、給湯装置は給湯機能、湯張り機能、保温機能、保水機能、追い焚き機能を具備しているが、これらの全ての機能を具備していなくてもよく、他の機能を具備していてもよく、少なくとも給湯機能を具備していればよい。
さらに、上記の実施形態例では、文字放送受信部40はリモコン装置に形成したが、この回路40は給湯装置27側、より具体的には給湯装置27の制御装置3側に形成してもよく、また、必要に応じ、表示画面32と各種スイッチを除いた回路の一部又は全部を同様に制御装置3側に形成してもよい。
さらに、表示画面32の文字情報の表示はスクロール方式としたが、例えば、文章の全文を一括表示する方式としたり、文章を区切って順次区切った文章を表示する方式とする等、スクロール以外の構成でもよい。
さらに、文字放送受信部40は一度受信したニュース等を蓄えるRAMや文字フォントを記憶するROMと一体のものとしてもよい。
さらに、上記の各実施形態例では文字情報を表示画面32に表示するようにしたが、文字情報以外に画像情報、web情報などを表示してもよい。
さらに、上記の各実施形態例では、文字放送はFM多重文字放送としたが、本発明はAM多重文字放送や、TV多重文字放送にも適用でき、これらの各多重文字放送の文字情報を表示画面32に表示する構成としてもよい。