JP4071438B2 - 真菌からの(1→3)−β−D−グルカンの調製法 - Google Patents
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Description
本発明は真菌の菌体から(1→3)−β−D−グルカンを簡便な方法により効率よく調製するための方法、当該方法を用いて調製した(1→3)−β−D−グルカン、及びその使用法に関する。詳細にはカブトガニ・アメボサイト・ライセートのG因子系および/または節足動物の体液のフェノール酸化酵素前駆体カスケード系を活性化する(1→3)−β−D−グルカンを、真菌の一種であるカンジダ属の菌体の細胞壁から簡便かつ効率良く調製するための新規調製方法、それにより得られる(1→3)−β−D−グルカン及び、その(1→3)−β−D−グルカンの(1→3)−β−D−グルカン測定への使用に関する。
背景技術
(1→3)−β−D−グルカンは酵母、カビ、キノコ等の真菌類、植物などの細胞壁成分として、自然界に広く分布している糖鎖である。
(1→3)−β−D−グリコシド結合を含むグルカンとしては、(1)(1→3)−β−D−グリコシド結合のみからなる直鎖状のグルカン(カードラン(Curdlan)、パラミロン(Paramylon)等)、(2)(1→6)−β−D−グリコシド結合と(1→3)−β−D−グリコシド結合を含むグルカン、(3)(1→4)−β−D−グリコシド結合と(1→3)−β−D−グリコシド結合を含むグルカン(リケナン(Lichenan)類、オオムギ胚乳中のグルカン等)に分類され、更に(2)のグルカンは、(2−1)ジグザグ構造を有するアラメ属褐藻類由来のラミナラン(Laminaran)、(2−2)分枝を有するジグザグ構造からなるコンブ属褐藻類由来のラミナラン、(2−3)多分枝樹状構造を有する大部分の菌類又は藻類の細胞壁由来のグルカン、(2−4)短鎖分枝構造を有するスクレロタン(Sclerotan)、シゾフィラン(Schizophyllan)、レンチナン(Lentinan)等、(2−5)分枝反復構造を有するパン酵母やカンジダ属の細胞壁由来のグルカンなどに細かく分類することができ、多様な構造が存在する(Aketagawa,J.,Tamura,H.,and Tanaka,S.,J.Antibact.Antifung.Agents,23,7,413−419(1995))。本明細書においては(1→3)−β−D−グリコシド結合を含むグルカンを「(1→3)−β−D−グルカン」(以下、BGと記載する)と称する。BGはマクロファージからの各種サイトカインの産生誘導等を含む網内系の活性化、補体系の活性化、抗腫瘍活性(例えばシイタケから調製されたレンチナン及びスエヒロタケから調製されたシゾフィランなどは、抗腫瘍活性を示す医薬として現在販売されている)等の多彩な生物活性を示す。
また、当該物質群がアレルギー性呼吸器疾患の原因物質の一つとして挙げられている他、BGがエンドトキシンと共に体内に入った場合、エンドトキシンの作用を増強するという報告もあり、異物として血中に流入することは好ましいことではなく、医薬品ならびに医療用具等へのBGの混入も医療上重大な問題になりつつある。
また、上記BGは真菌細胞壁に共通して存在する構成成分の一つであるため、当該物質が検出されることは、真菌由来の他の有毒な成分が混入している可能性を示すものであり、BG測定の真菌検出あるいは真菌否定試験への適用についても検討が開始されている。さらに微生物や各種動物由来の培養細胞を用いた医薬品の製造や、マクロファージ系細胞を用いての種々のメディエーターに関する研究が盛んになり、その培養時における微生物汚染はもとより、BGの汚染の鋭敏なチェックならびにそれらの汚染による細胞への影響等を検討することが重要となっている。
一方、従来よりエンドトキシン試験法として用いられてきたカブトガニ・アメボサイト・ライセート(以下ライセートとも記載する)から調製されたリムルス試薬が、BGを認識し、BGにも反応することが明らかにされ、ライセート由来のBG感受性因子(G因子)系を用いたBG特異的リムルス試薬が開発されて深在性真菌症の診断薬として保険収載されている。また、カイコ等の節足動物の体液から調製されたフェノール酸化酵素前駆体カスケード因子含有試薬も同様にBGを認識してBGにも反応することが明らかにされた(以下、リムルス試薬及びフェノール酸化酵素前駆体カスケード因子含有試薬を併せてBG測定試薬と記載する)。
臨床の現場における、BGの測定の目的は、真菌類による汚染の有無を検証するために行われているため、このような背景からBGの測定のための標準物質は、適切な真菌由来の物質であることが望まれ、真菌由来の適切な標準物質の調製法の開発が強く望まれている。しかし、カンジダ属等の真菌が有するBGには、マンナンが大量に混入しており、またエンドトキシンに代表される発熱物質の混入が避けられず、上記測定の標準物質として充分な純度を有するBGであって、測定試薬への反応性が高いBGは得られていなかったため、BGの測定のための標準物質としては従来はカードラン(ダラム陰性菌由来:真菌とは別に分類される細菌)等が使用されていた。
真菌菌体の細胞壁の構成成分であるBGを調製する従来の方法としては例えば▲1▼菌体をフレンチプレス等による物理的処理を行った後、プロテアーゼで消化し、タンパク質やマンナンを除去して細胞壁部分を取り出す工程、▲2▼該細胞壁を高濃度のアルカリ又は酸を用いてオートクレーブ等により高熱処理して粗BGを抽出する工程、▲3▼粗BG液を中和および/または透析等による脱塩後、エタノール等の有機溶媒添加によってBGを析出させ、該析出物(沈殿物)を遠心分離等により得、アセトン等の有機溶媒による脱水後遠心分離等により沈殿物を得、減圧乾燥等により粉末化する方法等が用いられていた(特開平3−119995等)。
上述のように、特にBGをより高感度で検出するために多種の試薬及び測定方法が開発されているため、その標準物質としてリムルス試薬やフェノール酸化酵素前駆体カスケード因子含有試薬に安定に反応するBGが必要とされているにも関わらず、従来のそのようなBGの調製方法は非常に多くの工程を必要とし、かつ高熱下で高濃度のアルカリと酸を用いる等々、極めて繁雑かつ危険性を伴う方法であった。また、前述の方法によって得たBGは、マンナンなどの混入が多く、純度が低いために安定性に欠け、BGの測定において標準物質として使用した際には反応性が低く安定した測定値を得る障害となっていた。そこでより純度が高く安定性が高いBGを、真菌の菌体から調製する方法が大いに期待されていた。
発明の開示
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねることにより、簡便で効率よく、BG測定試薬に対する反応性が高く高純度のBGを真菌の菌体から調製する方法を見出し、当該方法で特にカンジダ属に属する菌体から調製されたBGが驚くべきことに、従来BGへの混入の防止が困難であったマンナンやエンドトキシンをほとんど含まないことを見出すことで本発明を完成した。即ち、カンジダ等の真菌を菌体のままアルカリ条件下で酸化分解することによるため、真菌の菌体から細胞壁部分を取り出した後に精製するという煩雑な操作の必要がなく、簡便で効率の良い、かつ安全で高純度なBGの調製法を確立することに成功した。
また、上記方法によって真菌の菌体から得られる高純度のBGを標準物質として使用することで検体中のBGの測定において、より安定で正確に測定することが可能となることを見出した。
さらに、上述のカンジダ属等の真菌から得られる高純度のBGをより安定化する方法を見いだし、この方法により安定化された前記BGを上記BG測定の標準物質として使用することでより安定で精度が高い測定が可能となった。
本発明は以下の構成からなる。
1. 真菌の菌体をアルカリ性条件下において酸化分解して該菌体の細胞壁からBGを遊離させることを特徴とするBGの調製法。
2. 酸化分解を次亜塩素酸塩により行うことを特徴とする前記1.に記載の調製法。
3. 酸化分解により生じる水不溶性画分を非プロトン性極性溶媒に溶解する工程を含むことを特徴とする前記1.又は2.記載の調製法。
4. 非プロトン性極性溶媒がジアルキルスルホキシドであることを特徴とする前記3.記載の調製法。
5. カンジダ属に属する微生物の菌体をアルカリ性条件下において酸化分解して該菌体の細胞壁から遊離することにより得られることを特徴とする非プロトン性極性溶媒に可溶なBG。
6. 酸化分解を次亜塩素酸塩により行うことを特徴とする前記5.記載のBG。
7. 非プロトン性極性溶媒がジアルキルスルホキシドであることを特徴とする前記5.又は6.記載のBG。
8. マンナンの混入率が5.0%(モル比)未満であることを特徴とする前記5.〜7.いずれか一項記載のBG。
9. エンドトキシン含量が0.1pg/mg未満であることを特徴とする前記5.〜8.に記載のBG。
10. BGが、カブトガニ・アメボサイト・ライセートのG因子系および/または節足動物の体液のフェノール酸化酵素前駆体カスケード系を活性化できるBGであることを特徴とする前記5.〜9.いずれか一項記載のBG。
11. 前記5.〜10.のいずれかに記載のBGと、カブトガニ・アメボサイト・ライセートのG因子系もしくは節足動物の体液のフェノール酸化酵素前駆体カスケード系を活性化しない賦形剤、および/又は水素化ホウ素アルカリ金属塩を含有するBG組成物。
12. 凍結乾燥物であることを特徴とする前記11.記載のBG組成物。
13. 前記5.〜10.のいずれかに記載のBGあるいは前記11.又は12.に記載のBG組成物を標準物質として用い、リムルス試薬又はフェノール酸化酵素前駆体カスケード因子含有試薬により検体中のBG量を測定する方法。
14. リムルス試薬がBG特異的リムルス試薬であることを特徴とする前記13.記載のBG量を測定する方法。
15. フェノール酸化酵素前駆体カスケード因子含有試薬が節足動物の体液から調製されたことを特徴とする前記14.記載のBG量を測定する方法。
16. 少なくとも前記5.〜10.のいずれかに記載のBGあるいは前記11.又は12.記載のBG組成物を標準物質として含有することを特徴とするBG測定用キット。
17. 更にリムルス試薬又はフェノール酸化酵素前駆体カスケード因子含有試薬を含むことを特徴とする前記16.に記載のBG測定用キット。
(発明の実施の形態)
以下に本発明を実施の形態により説明する。
(1)本発明調製法
本発明調製法は、真菌の菌体をアルカリ条件下において酸化分解して該菌体の細胞壁からBGを遊離させることを特徴とするBGの調製法である。
本発明調製法においては、BG測定試薬が認識する(1−3)−β−D−グリコシド結合が多く含まれるBGを、その細胞壁に含有する真菌、好ましくはカンジダ属に属する微生物の菌体、最も好ましくは、カンジダ アルビカンス(Candida Albicans)を使用する。培養液等から分離された上記菌体を生菌体のまま使用しても良いが、菌体を公知の方法で脱脂、及び/又は乾燥したものを使用することも可能である。
真菌の菌体をアルカリ性水溶液(水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化マグネシウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液等:0.01〜0.3mol/L)に0.1〜100mg/mlで懸濁して菌体に含まれるエンドトキシンを失活させるとともに、該水溶液を適当な酸化剤(例えば次亜塩素酸塩、過ヨウ素酸塩など)を加えて酸化分解を行うことが好ましい。酸化剤としては、特に次亜塩素酸塩(例えば次亜塩素酸リチウム、次亜塩素酸ナトリウム及び次亜塩素酸カリウムなど)が好ましく、次亜塩素酸ナトリウム(以下NaClOと記載する)が最も好ましいがこれに限定はされない。
例えば酸化剤としてNaClOを用いる場合、菌体をアルカリ水溶液に懸濁し、適当量のNaClOを懸濁液に加え、撹拌して酸化分解反応を進めることが好ましい。添加するNaClO濃度は、NaClOが水溶液中で分解することがあるためその保存状態で変化しうるが、あえて例示するのであれば、反応時に0.3〜10%(反応時有効塩素含量)となるように調整すればよい。その際の温度と処理時間によって酸化分解の程度は異なるが、通常は0〜37℃、好ましくは2〜8℃、例えば4℃の条件下で、1〜24時間、好ましくは5〜15時間程度反応させることがより好ましいが特に限定はされない。
上記のとおり、菌体の酸化分解反応をアルカリ性の条件下で行うことにより、BGを含む不溶性画分中のエンドトキシンを失活させるとともに、マンナンを溶解させて不溶性画分から除くことができる。
上記酸化分解によってカンジダ属等の真菌の菌体から遊離したBGは該反応溶液中に不溶性であり、溶液から不溶性画分を回収することにより該反応溶液に可溶性画分(マンナン等弱アルカリ性溶液溶解性の物質及び酸化剤を含む)との分離がなされる。不溶性画分の回収は、通常の固液分離手段、例えば濾過或いは遠心分離などの公知の一般的な方法によって行うことができるが、特に遠心分離処理が好ましい。
さらに、反応溶液を透析等によって脱塩した後に上記固液分離手段により不溶性画分を回収することも可能である。
目的のBGを更に高度に精製するために、当該不溶性画分を、適切な方法で溶解し、その溶液から多糖類を常法により析出させて沈澱として回収すればよい。上記溶解の方法としては例えば上記不溶性画分をアセトン等の有機溶媒によって脱水処理後、非プロトン性極性溶媒に溶解する方法が例示される。非プロトン性極性溶媒としては、目的のBGが有するリムルス試薬などへの反応性を保持しつつ、上記BGを溶解することができる水溶性の該有機溶媒であることが好ましいが、特に限定されるものではない。非プロトン性極性溶媒としては、ジアルキルスルホキシド、ジアルキルホルムアミド又はヘキサアルキルホスホルアミドが好ましく、具体的には、例えばジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド及びヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)等が挙げられるが、その中でもジメチルスルホキシド(以下DMSOと略記する)が最も好ましい。上記不溶性画分に非プロトン性極性溶媒を加え、BGを溶解する。その際、超音波処理などを行うことにより菌体の抽出残渣を破砕し、BGを十分に抽出すると共に、BGを溶解することができる。当該不溶物を遠心分離等によって除去し、上清液にエタノール等の極性有機溶媒を加えてBGを析出せしめ、遠心分離等によって沈殿物として回収することができる。沈殿物をアセトン等の有機溶媒によって脱水、乾燥させ粉末化することによって水分含量が低く、高純度で、安定なBG粉末を得ることができる。
上述の操作によって得られるBGの、BG測定試薬に対する反応性、即ち力価は、例えば市販のリムルス試薬や節足動物の体液から調製された市販のフェノール酸化酵素前駆体カスケード因子含有試薬等を用いて検定する。そして、目的に応じた力価のものを下記記載の本発明測定法において検体中のBG測定のための標準物質として用いればよい。
(2)本発明BG
本発明BGは、カンジダ属に属する真菌の菌体をアルカリ性条件下において酸化分解して該菌体の細胞壁から遊離させることにより得られる非プロトン性極性溶媒に可溶なBGである。
本発明BGの純度としては、混入しているマンナンの量がBGの量と比較して5.0%(モル比)未満であることが好ましい。本発明調製法により、カンジダ菌体から調製されたBGは、混入しているマンナンの量が5%(モル比)未満に保たれている。
上記本発明BGの純度の測定法としてはTorello LA et al.,J.Chromatography,1980,202,195−209の方法が挙げられる。すなわち本発明BG2mgを2Nトリフルオロ酢酸で121℃、90分で処理後、水素化ホウ素ナトリウムで処理してアセチル化したのちに、DB−225コートしたキャピラリータイプのガスクロマトグラフィー(大倉GC103C:分析温度:220℃)にて構成糖の微量分析でおこなう。
また、本発明BGに混入するエンドトキシン量は0.1pg/mg未満であることが好ましい。本発明調製法により、カンジダ菌体から調製されたBGはエンドトキシン含量は0.1pg/mg未満であり、エンドトキシン測定用のリムルス試薬で検出不能となる。
エンドトキシン含量の測定は常法に従ってリムルス試験によって行われるが、例えば、本発明BG粉末を0.3mol/L NaOH水溶液に1.0mg/mLになるように溶解し、その後0.01mol/L NaOH水溶液で適宜希釈して試料とし、各々25μLをトキシペットプレート96F(エンドトキシン、BGフリーの96ウェルマイクロプレート;生化学工業(株))の所定のウェルに分注し、エンドスペックESテストMK(エンドトキシン特異的リムルス試薬;生化学工業販売)溶液を100μL添加後、ウェルリーダーSK601(生化学工業(株))にて、37℃、30分間のカイネティックアッセイを行いBG中に混在するエンドトキシン量を自動定量することができる。
カンジダ属の菌体から本発明方法によって得られる本発明BGは、BG測定試薬への反応性が高く、後述のBG検出試薬によるBGの測定時に標準物質として使用すると安定な測定値が得られる。リムルス試薬を用いる合成基質法によるBG測定法において、本発明BGは、1pg/mlあたり0.2mAbs/分以上の光吸度変化率を示すことが好ましいが、特に限定はされない。
本発明BGは、カンジダ菌体を、アルカリ性条件下において酸化分解した後、遊離したBGを非プロトン性有機溶媒で抽出する本発明調製法により製造することができる。上記酸化分解は、本発明調製法において記載したとおり、公知の一般的な酸化剤を使用することが可能であり特に限定はされないが、その中でも次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。また、非プロトン性極性溶媒としては、アルキルスルホキシド、ジアルキルホルムアミド又はヘキサアルキルホスホルアミドが好ましく、例えばジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド及びヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)等が挙げられるが、その中でも特にジメチルスルホキシドがより好ましい。
(3)本発明BG組成物
本発明BG組成物は上述の本発明BGと、カブトガニ・アメボサイト・ライセートのG因子系もしくは節足動物の体液のフェノール酸化酵素前駆体カスケード系を活性化しない賦形剤及び/又は水素化ホウ素アルカリ金属塩を含有する液体又は粉末のBG組成物である。
上記賦形剤は、医薬品やその他薬剤等に使用される公知の賦形剤であれば特に限定はされない。このような物質としては例えばデキストラン、ショ糖、フィコール、マンニトール又はグリセリン等のような(1→3)−β−D−グリコシド結合を有さない物質であれば使用することができる。その中でも、特に本発明BGの安定性を向上させる効果を有するデキストランが好ましい。例えば、デキストランを本発明BGに添加する場合は、0.1〜2%(W/V)、好ましくは0.3〜0.7%(W/V)となるように添加する。
また、上記水素化ホウ素アルカリ金属塩としては水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム及び水素化ホウ素カリウムなどが挙げられ、特に限定はされないが、水素化ホウ素ナトリウムが好ましい。水素化ホウ素ナトリウムの場合、組成物中1mM〜100mM、好ましくは5mM〜20mMとなるように添加することにより本発明BGを安定化することができる。本発明BG組成物溶液をそのまま保存しBG測定の標準物質として使用することが可能であるが、凍結乾燥等の乾燥手段で粉末とすることにより保存時における安定性がさらに向上するためより好ましい。
(4)本発明測定法
本発明測定法は、上記本発明BGあるいは上記本発明BG組成物を標準物質として用い、リムルス試薬又はフェノール酸化酵素前駆体カスケード含有試薬により検体中のBG量を測定する方法である。
本発明測定法に使用されるリムルス試薬としては、カブトガニのアメボサイト(血球細胞)から抽出されたライセートを原料として得られたG因子系反応因子を含む試薬であれば、いずれも使用できる。このようなリムルス試薬としては具体的には、リムルス・ポリフェムス、タキプレウス・トリデンタツス、タキプレウス・ギガス、タキプレウス(カルシノスコルピウス)・ロツンディカウダ等のカブトガニの血リンパ液から、公知の方法(例えば、J.Biochem.,80,1011−1021(1976)で調製した通常のライセート、エンドトキシン感受性因子(C因子)を除去又は不活性化したBG特異的ライセート、及びさらにこれらのライセートに合成基質を加えて調製したBG特異的試薬(特開平4−285859等)などの合成基質法リムルス試薬などが挙げられる。
また、本発明測定法に用いられるリムルス試薬は、通常のライセートまたはC因子を除去又は不活化したBG特異的ライセートを主成分とするゲル化法リムルス試薬やゲル化反応を応用した比濁法リムルス試薬であってもよい。
本発明測定法に使用されるフェノール酸化酵素前駆体カスケード因子含有試薬としては、節足動物等の体液を原料として得られたBG系反応因子を含む試薬であれば、特に限定はされないが、カイコの体液から調製されたペプチドグリカンとBGに反応する市販の試薬(例えば、SLP試薬(和光純薬工業(株)製)も使用することができる。上記試薬による反応の検出方法は、公知の方法、すなわち、発現するベンゾイルアルギニンエチルエステル加水分解酵素(BAEEase)、プロフェノールオキシダーゼ活性化酵素(PPAE)、フェノールオキシダーゼ(PO)等の酵素活性を測定するかあるいはこれらの酵素活性の発現時間を測定する方法等を用いればよい。例えば、特開平1−142466号公報および特公平7−114707号公報に記載された如く、POの活性化度の測定(生成するキノリン色素を測定する方法、L−β−(3,4−ジヒドロキジフェニル)アラニン(DOPA)の酸化によって生成するメラニン色素を測定する方法等)、BAEEase活性の測定ならびに特開平7−184690号公報に記載された如く、PPAE活性を測定する方法等を用いればよい。
なお、上記のようなリムルス試薬及びフェノール酸化酵素前駆体カスケード因子含有試薬は、液体、粉末、固形物等のいずれの形態であってもよい。
本発明方法を用いることにより、血清、血漿、組織液など体液の他、水、試薬、医薬品及び医薬品製造工程などにおけるサンプリングによる検体中のBGを測定することが可能である。
(5)本発明キット
本発明キットは、少なくとも本発明BGあるいは本発明BG組成物を標準物質として含有することを特徴とするBG測定用キットである。
本発明キットは、上記本発明測定法を実施するためのキットであり、標準物質として利用するための上記本発明BGあるいはそれを安定化した本発明BG組成物をキット中に含むことを特徴とする。本発明キットには、さらに本発明測定法を実施するための測定試薬であるリムルス試薬又はフェノール酸化酵素前駆体カスケード因子含有試薬を含むことが好ましい。また、その他キット中には例えばBGの混入のない(BGフリー)蒸留水、BGの付着のない(BGフリー)96ウェルマイクロプレートなどを包含しても良い。
発明を実施するための最良の形態
以下に実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
菌体の培養
カンジダ・アルビカンス(Candida albicans IFO1385)を5LのC−limiting medium(炭素源としてsucroseを含む)にて27°Cで48〜72時間液体培養し(ジャーファメンター使用;攪拌速度:400rpm)、アセトン処理、脱脂した後、乾燥菌体17.9gを得た。
実施例2
BGの調製
脱脂乾燥菌体1gに0.1mol/L NaOH水溶液200mLを加えて懸濁し、NaClO(アンチホルミン、Sodium Hypochlorite,antiformin;Available chlorine:min 5.0%、和光純薬工業株式会社製)をそれぞれ25、50、100、200mL添加して、4℃で一夜撹拌し酸化分解した。酸化物を3,000rpm、10分間遠心分離し沈殿物を得、BGを含まない蒸留水200mLを加え、撹拌後遠心分離(3,000rpm、10分)し、その沈殿物にアセトン200mLを加え脱水沈殿物を得た。該沈殿物にDMSO 30mLを加え、1時間超音波をかけて溶解させた。3,000rpm、10分間遠心分離し、上清を得、該上清に2倍量のエタノールを撹拌しながら加えBGを析出させた後、該析出物を3,000rpm、10分間遠心分離し、沈殿物を得た。該沈殿物にアセトンを100mL加え撹拌し、3,000rpm、10分間遠心分離して脱水した沈殿物を得、減圧乾燥してBGの粉末を得た。
また、同様の方法により、シイタケ(Lentinus edodes)からBG(レンチナン)の精製粉末を得た。
実施例3
[力価測定]
実施例2記載の各NaClO量の使用により得られた本発明BGの粉末を0.3mol/LNaOH水溶液に1.0mg/mLになるように溶解し、その後0.01mol/L NaOH水溶液で適宜希釈した希釈液を調製し試料とした。該試料、ブランク液(BGフリー蒸留水)各々25μLをトキシペットプレート96F(エンドトキシン、BGフリーの96ウェルマイクロプレート;生化学工業(株))の所定のウェルに分注し、ファンギテックGテストMK(BG特異的リムルス試薬;生化学工業(株))溶液を100μL添加後、蓋を被せてウェルリーダーSK601(恒温槽と解析プログラム内蔵のマイクロプレートリーダー;生化学工業(株))にセットし、37℃、30分間のカイネティックアッセイを行い試料の力価を測定した。その結果を図1に示した。本発明BGは、従来法によってシイタケから調製したBGであるレンチナンと比して高い力価を有することが明らかとなった。
実施例4
[エンドトキシン含量の測定]
実施例2記載の本発明BG粉末を0.3mol/L NaOH水溶液に1.0mg/mLになるように溶解し、その後0.01mol/L NaOH水溶液で適宜希釈して試料とした。実施例3と同様に、各々25μLをトキシペットプレート96F(エンドトキシン、BGフリーの96ウェルマイクロプレート;生化学工業販売)の所定のウェルに分注し、エンドスペックESテストMK(エンドトキシン特異的リムルス試薬;生化学工業販売)溶液を100μL添加後、ウェルリーダーSK601にて、37℃、30分間のカイネティックアッセイを行い試料中のエンドトキシン含量を測定した。その結果(表1)、すべての検体において、エンドトキシンの混入は認められなかった。
実施例5
[純度測定]
(1)フローサイトメトリーによるマンナン混在量の定量分析
実施例1に記載のアセトン処理乾燥カンジダ菌体(対照)と本発明における25mlのNaClOで処理した菌体(処理)のPBS懸濁液に抗マンナン抗体[抗カンジダtypel血清(RM302−1);カンジダ同定用因子抗体キット(Candida check、RM302−K25)使用;Iatron Laboratories,Inc.,Tokyo,Lot.S678)とFITC標識抗ウサギIgG(H+L)抗体[Anti Rabbit IgG(H+L)(Goat),F(AB’)、FITC conjugated(011−12621)、Wako]を添加し、フローサイトメトリー[FACS Caribur TMおよび解析ソフトCell Quest TM(Becton−Dickinson、CA)によるマンナン抗原の定量分析を行った(図2)。この結果より、処理菌体は対照に比べ、蛍光強度の顕著な低下が見られ、明らかにマンナン抗原の消失が認められた。
(2)糖組成の分析
実施例2に記載の方法を用いてカンジダ属の菌体から製造した本発明BG2mgを、常法(Torello LA et al.,J.Chromatography,1980,202,195−209)に準じて2Nトリフルオロ酢酸で121℃、90分処理し、水素化ホウ素ナトリウムで処理してアセチル化したのちに、DB−225コートしたキャピラリータイプのガスクロマトグラフィー(大倉GC103C)にて構成糖の微量分析(分析温度:220℃)をおこなった(表2)。その結果、BGとマンナンの比は1:0.05以下となり、本発明BG中に混入したマンナン量はきわめて微量であることが明らかとなった。
4−3 13C−NMRおよび1H−NMRによる多糖の構造解析
実施例2に記載の本発明によるBG(NaClO25ml使用)をDMSO−d6(Merk、F.R.Germany)に溶解し、13Cおよび1Hによる高分解能NMR(DRX500および解析ソフトXWIN−NMR、Bruker,Germany)に供した(分析温度:70℃)。
それぞれの化学シフト(表3)より、該BGは直鎖のβ−1,3−と直鎖のβ−1,6結合を含むことが判明し、13C化学シフトから分枝型1,3−結合はほとんど含まれないことが推定された。なお、1,3結合に対する1,6結合の割合は、菌種や処理条件によっても異なるが、実施例2において得られた本発明BGでは、1:0.438という分析値が得られた。
実施例6
生理活性測定
(1)抗腫瘍活性の測定
5×106個のマウス固形癌細胞S−180をマウスに皮下投与し、実施例2で調製したカンジダ由来のBG(本発明BG)、シイタケ由来の市販のレンチナン、及び対照としての生理食塩水を100μgずつ7,9,11日後に腹腔内投与し、その35日後にマウスから癌組織を摘出して重量を測定した(表4)。
(2)ヒト末梢血のインターロイキン(IL)−8産生能
健常人の末梢血から採取した好中球に、実施例2で調製したカンジダ由来のBG(本発明BG)、シイタケ由来の市販のレンチナン、及び対照としての生理食塩水を添加して培養後、24時間後に培養上清中のIL−8量をELISA法により測定した(表5)。
実施例7
BGの安定性試験
実施例2で得られた本発明BGを500pg/mL含有する0.01M NaOH水溶液を調製し、デキストラン(分子量40,000)を0.4%(W/V)で添加した試料(検体1)、上記本発明BG溶液に水素化ホウ素ナトリウムを10mMとなるよう添加した試料(検体2)及び検体1に水素化ホウ素ナトリウムを10mMとなるよう添加した試料(検体3)の安定性を実施例2の方法により測定した(表6)。対照として上記本発明BGを含むNaOH水溶液を用いた。検体1〜3全ての検体で安定性の向上が見られたが、水素化ホウ素ナトリウムをデキストランと併用することにより、それぞれ単独で用いた場合と比して更に本発明BGの安定性が増した。
表中数字は初日(0日)の活性を100%としたときの相対活性(%)で示した
実施例8
BG測定用キット
(1)安定化BG(実施例2で作成した本発明BG500pg/mLを含有する0.01M NaOH水溶液1mLに4mgのデキストラン及び4mgの水素化ホウ素ナトリウムを溶解後、凍結乾燥した粉末)
(2)BG特異的リムルス試薬
(3)96ウェルマイクロプレート(BGフリー) 1枚
(4)蒸留水(BGフリー) 10mL
測定
実施例2の方法によりシイタケから得られたレンチナンの粉末を用い実施例2の方法において本発明キットによって測定を行った。その結果、ばらつきのない安定した測定値が得られた。
産業上の利用可能性
本発明により、カンジダ属等の真菌の菌体より、種々の生物活性を有するBGを大量に可溶化、精製することが可能となり、高純度のBGの入手が容易になった。また、上記調製方法を用いてカンジダ属の菌体よりBGを単離し、当該BGの活性を安定に保持する方法を提供し、更に前記BGあるいは安定化された上記BGを標準物質として使用することにより、正確で再現性の高いBG測定方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
図1は各酸化度の本発明BGの力価を示す図である。
図2は実施例5における、対照(アセトン処理菌体)と本発明により処理した菌体の各々のフローサイトメトリーによるマンナン抗原の定量分析の結果を示す図である。
図3は、本発明BGの13C−NMRスペクトルを示す。
Claims (5)
- 真菌の菌体をアルカリ性条件下において酸化分解して該菌体の細胞壁から(1→3)−β−D−グルカンを遊離させることを特徴とする(1→3)−β−D−グルカンの調製法。
- 酸化分解を次亜塩素酸塩により行うことを特徴とする請求項1に記載の調製法。
- 酸化分解により生じる水不溶性画分を非プロトン性極性溶媒に溶解する工程を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の調製法。
- 非プロトン性極性溶媒がジアルキルスルホキシドであることを特徴とする請求項3記載の調製法。
- 真菌が、カンジダ属に属する微生物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の調製法。
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