JP4070605B2 - 多官能性自己集成系のためのブロックコポリマー - Google Patents
多官能性自己集成系のためのブロックコポリマー Download PDFInfo
- Publication number
- JP4070605B2 JP4070605B2 JP2002555910A JP2002555910A JP4070605B2 JP 4070605 B2 JP4070605 B2 JP 4070605B2 JP 2002555910 A JP2002555910 A JP 2002555910A JP 2002555910 A JP2002555910 A JP 2002555910A JP 4070605 B2 JP4070605 B2 JP 4070605B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- group
- poly
- thiol
- block
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- SBXNEJXWHZRLKE-UHFFFAOYSA-N CCC(C)NC(C=C)S Chemical compound CCC(C)NC(C=C)S SBXNEJXWHZRLKE-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L71/00—Compositions of polyethers obtained by reactions forming an ether link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L71/02—Polyalkylene oxides
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/10—Dispersions; Emulsions
- A61K9/107—Emulsions ; Emulsion preconcentrates; Micelles
- A61K9/1075—Microemulsions or submicron emulsions; Preconcentrates or solids thereof; Micelles, e.g. made of phospholipids or block copolymers
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/10—Dispersions; Emulsions
- A61K9/127—Liposomes
- A61K9/1271—Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers
- A61K9/1273—Polymersomes; Liposomes with polymerisable or polymerised bilayer-forming substances
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G65/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
- C08G65/02—Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule from cyclic ethers by opening of the heterocyclic ring
- C08G65/32—Polymers modified by chemical after-treatment
- C08G65/329—Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds
- C08G65/334—Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds containing sulfur
- C08G65/3344—Polymers modified by chemical after-treatment with organic compounds containing sulfur containing oxygen in addition to sulfur
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G75/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G75/02—Polythioethers
- C08G75/06—Polythioethers from cyclic thioethers
- C08G75/08—Polythioethers from cyclic thioethers from thiiranes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L81/00—Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of polysulfones; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L81/02—Polythioethers; Polythioether-ethers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G2650/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule
- C08G2650/28—Macromolecular compounds obtained by reactions forming an ether link in the main chain of the macromolecule characterised by the polymer type
- C08G2650/34—Oligomeric, e.g. cyclic oligomeric
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L2205/00—Polymer mixtures characterised by other features
- C08L2205/05—Polymer mixtures characterised by other features containing polymer components which can react with one another
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Public Health (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Polyethers (AREA)
- Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
Description
発明の背景
ナノ球体、リポソーム、及びミセルのようなコロイド状粒子は、部位特異的薬物放出のために広範囲に研究されている。一般的に、このような粒子は、これらが薬物を他の組織に放出する場合、肝臓の細網内皮系(RES)及び肺の大きな濾過活性による捕獲から逃れなければならない。近年において、血液中でのコロイド系の残存が、PEG含有両親媒性物質(amhiphiles)の使用によって改良されている(Lasic et al.,Ed.Stealth Liposomes;CRC Press:Boca Raton,FL,1995)。PEGの結果として、PEG系(PEG−based)リポソームのマクロファージクリアランスは、血漿タンパク質によるオプソニンの作用を減少することによって、激烈に減少した(Torchilin et al.,Biochim.Biophys.Acta 1994,1195,11−20)。更に、抗体、成長因子、及びサイトカインのような各種のリガンドが、PEG被覆リポソームの放出能力を促進するように働き、そして最大の活性が、PEG鎖の遠位の末端に繋がれたリガンドによって示されることが証明されている(Blume et al.,Biochim.Biophys.Acta 1993,1149,180−184;Zalipsky et al.,Bioconjugate Chem.1995,6,705−708;Zalipsky,J.Controlled Release 1996,39,153−161;Gabizon,Bioconjugate Chem.1999,10,289−298)。これらのリガンドのあるものは、成長因子、例えばDNA製剤の細胞内取り込みに影響する線維芽細胞成長因子の使用のように、非常に効率的な細胞内取り込みに導くことができる。
【0002】
発明の概要
空間的に分離された疎水性及び親水性部分を含有する、新規なブロック構造を持つポリマー(本明細書中で以下両親媒性ポリマーと呼ぶ)は、有機及び無機物質のカプセル化及び生体活性化合物の制御放出における適用のために開発された。これらのポリマーは、(a)二ブロック、対称及び非対称三ブロック、多ブロック、星型、又は樹枝状のコポリマーの合成、及び少なくとも一つのブロック中における感受性生物学的物質の存在を可能にするその調製方法;(b)ミセルからラメラ構造及び小胞までの範囲の自己集成構造(高分子リポソームとも呼ばれる)のその調製;並びに(c)疎水性ブロックの酸化反応によるポリマー自体及び自己集成構造の分解の可能性;において独特である。これらの特徴は、表面上の抗体又は接着ペプチドの存在のために促進された細胞標的化を含む、このような構造中への組み込みの利益を有する生体活性な脂肪−又は水−可溶性物質のための担体の調製を可能にする。本発明のポリマーは、更に生体活性剤の放出を誘発するために使用される、加水分解的に又はタンパク質分解的に不安定な連結を含有するように調製することができる。
【0003】
本発明のポリマーは、Michael付加反応の高い自己選択性のために、感受性生物学的物質の存在中で形成することができる。従って、少なくとも一つの予備形成されたブロックを、マクロ分子物質の残部とカップリングすることができ、生物学的な分子を、物質の一つの成分として組み込むことの可能性が可能にする。
【0004】
第1の側面において、本発明は、高分子チオール前駆体の生成及び精製;高分子チオール前駆体からの高分子チオールの製造;及び高分子チオールをエピスルフィド開環重合のために単離せずに使用すること;に関係する多ブロックコポリマーの調製のための方法を特徴とする。
【0005】
第2の側面において、本発明は、高分子チオール前駆体の生成及び精製;高分子チオール前駆体からの高分子チオールの製造;及び高分子チオールのエピスルフィド開環重合のための単離なしの使用;並びに予備形成された末端キャッピング剤を連結するため又は第2の重合工程における参与のためのポリスルフィドの末端チオールの活用;に関係する多ブロックコポリマーの調製のための方法を特徴とする。
【0006】
本発明の上記の側面の一つの態様において、多ブロックコポリマーは、親水性及び疎水性ブロックの両方からなる。もう一つの態様において、チオール前駆体はチオエステル、ジチオエステル、チオカルバミン酸塩、ジチオカルバミン酸塩、チオ炭酸塩、キサントゲン酸塩、又はトリチオ炭酸塩である。好ましくは、チオール前駆体は、更にポリエーテル又は少なくとも一つのブロックがポリエーテルであるブロックコポリマーであり、そしてここで、チオール前駆体は、一端でチオエステル、ジチオエステル、チオカルバミン酸塩、ジチオカルバミン酸塩、チオ炭酸塩、キサントゲン酸塩、又はトリチオ炭酸塩で官能化されている。もう一つの好ましい態様において、チオール前駆体は、直鎖である場合両端で、或いは星型又は分枝鎖である場合、あらゆる末端で官能化されている。もう一つの態様において、チオール前駆体は、ペプチド又はサッカリド配列を含む。
【0007】
本発明の上記の側面の他の態様において、エピスルフィドは、以下の式:
【0008】
【化3】
【0009】
[式中、R又はR’は、水素、或いはアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、フェニル、置換されたフェニル、アシル、又はカルボキシアルキル基である]
を有する。
【0010】
本発明の第2の側面の好ましい態様において、末端キャッピング剤は、ポリエーテル、又はブロックの少なくとも一つがポリエーテルであるブロックコポリマーであり、そしてこれは、Michael受容体基で又は硫黄求核原子によって求核性置換が可能な良好な脱離基で官能化されている。好ましくは、末端キャッピング剤は、ペプチド又はサッカリド配列を含有するか、或いは脂肪族エステル又は無水物基を含有するブロックコポリマーであり、そして加水分解的な分解を受けることができる。
【0011】
本発明の上記の側面の他の態様において、末端キャッピングは、ポリスルフィドの末端チオールにおけるジスルフィド結合の形成時の、ポリマー自体の二量体化によって与えられる。
【0012】
第3の側面において、本発明は、本発明の上記の二つの側面のポリマーの、水中の分散物を特徴とする。一つの態様において、分散物は、球形ミセル、ワーム様又は円筒形ミセル、或いはラメラ及び他の離液性構造の形態の自己集成集合体を含有する。
【0013】
第4の側面において、本発明は、本発明の最初の二つの側面のポリマーを水中に含む単層又は多層の小胞を特徴とする。
【0014】
好ましい態様において、小胞又はミセルは、医薬的に受容可能な製剤中に含有される。もう一つの態様において、小胞又はミセルは、薬物を含有し、そして医薬的に受容可能な製剤中に含有される。なおもう一つの態様において、ブロックコポリマーが、ポリエチレングリコールからなる少なくとも一つのブロックを含有する小胞又はミセルは、医薬的に受容可能な製剤中に含有される。好ましくは標的部分は、更に医薬的に受容可能な製剤中に含有される小胞の表面に不動化されている。
【0015】
なおもう一つの態様において、小胞又はミセルは、ヘパリン若しくはヘパリン結合部分を含有し、これは、更に医薬的に受容可能な製剤中に含有される小胞又はミセルの表面に不動化されている。
【0016】
なおもう一つの態様において、小胞又はミセルは、ヘパリンを結合した成長因子を含有し、これは、更に医薬的に受容可能な製剤中に含有される前記小胞の表面に不動化されている。
【0017】
第3及び第4の側面の好ましい態様において、親水性及び疎水性ブロックの絶対的及び相対的大きさは、実験的に最適化されて、細網内皮系中の認識のような身体の脈管粒子浄化の機構による認識を逃れる小胞又はミセルを得る。
【0018】
第3及び第4の側面のもう一つの好ましい態様において、多ブロックコポリマーは、pHに感受性であり、pH7.4で安定であるミセル又は小胞は、エンドソーム及びリソソームの移動間に遭遇するpHを含むより低いpHにおいて不安定となる。
【0019】
第5の側面において、本発明は、自己集成集合体中の保護性の環境を特徴とし、これは、それに組み込まれる薬物に提供される。例えば、正常のDNA及びRNA配列を使用して製造され、そして化学的類似体又は誘導体ではない場合、DNA−及びRNA−分解酵素に対して不良な安定性が証明されているアンチセンスオリゴヌクレオチドのような不良な安定性のために、多くの薬物は断念されている。これらの類似体又は誘導体は、一般的にその細胞内標的に対してより不良な結合を示す。然しながら、ミセル又は小胞が自己集成集合体中で薬物を保護するように働くために、有効性はより低いけれどもより安定な類似体又は誘導体ではなくて、正常なDNA及び正常なRNA配列のような、より安定ではない薬物を使用することができる。この効果は、多くの薬物の形態において事実である。
【0020】
第6の側面において、本発明は、例えばその薬物の機能を促進する薬物と共に自己集成集合体中に組み合わせられる、他の賦形剤を特徴とする。このような賦形剤は、組み込まれた薬物の細胞の膜を通る輸送を補助するための膜浸透化剤であることができる。疎水性ブロックから形成される疎水性ラメラの物理的特性は、細胞の天然のリン脂質膜の物理的特性とは非常に異なっているために、細胞膜を、より安定ではなく又はより浸透性にするが、ミセル又は小胞の安定性若しくは浸透性に、不都合に影響しないものである薬剤を組み込むことができる。この膜の浸透性又は安定性を変化する能力は、例えば、自己集成集合体が、エンドソーム及びリソソームに入ったときより安定ではなくなり、そして従って組み込まれた賦形剤を放出し、これが次いでエンドソーム又はリソソームの膜の浸透性に好ましく影響するように設計することができる場合、細胞質及び核に対して薬物を放出することにおいて有用である。含めることができる他の賦形剤は、例えば薬物安定化剤である。
【0021】
第7の側面において、本発明は、酸化分解機構及び本発明の最初の二つの側面のポリマーの生成物を特徴とする。
【0022】
“チオール前駆体”によって、チオールをエピスルフィドのin situ重合のための開始剤として生成することが可能ないずれもの化合物を意味する。チオール前駆体は、チオエステル、ジチオエステル、キサントゲン酸塩、ジチオカルバミド、トリチオ炭酸塩、又は求核性攻撃によってエステル交換又はアミド交換反応を受けるいずれもの化合物であることができ;遊離のチオールが形成され、そして次いで求核分子自体、又は第三アミンのような非求核化合物であることができる塩基によって脱プロトン化される(図1)。全てのチオール前駆体は、活性化された親水性ブロックにおける硫黄系(sulphur−based)求核分子(例えば、チオ酢酸ナトリウム又はカリウム、キサントゲン酸アルキル)の攻撃によって製造される。
【0023】
“環式スルフィドの開環アニオン性重合”によって、以下のように起こる方法を意味する。少なくとも一つの硫黄原子を含有する歪んだ環式構造における求核分子の攻撃、及びその後の環の開環は、環式スルフィドの開環と呼ばれる。ことごとくの環式スルフィドが、もう一つの反応に対する適した求核分子であるチオラートを生成する連鎖反応が起こる場合、これは、環式スルフィドの開環重合と呼ばれる(図2)。3員−、しかしある場合には更に4員−環も使用することができる。異なった環式スルフィドの混合物も、これらを連続して(ブロックコポリスルフィド)又は直接(ランダムコポリスルフィド)混合物に加えて、更に使用することができる。
【0024】
チオラートは、この開環重合をアルコラート又はアミンよりはるかによりよく有効に開始し、そしてはるかにより早く反応する:酸素−又は窒素−系開始剤が使用される場合、これら及び成長する鎖のチオラート末端間の競合が起こるものであり、開始工程におけるより低い収率、高分子量及びポリマー中のより広い分子量の分散度を起こす。
【0025】
“Michael型反応”によって、共役不飽和系における求核分子の1,4付加反応を意味する(図3)。Lewis酸又は適当に指定された水素結合種は、触媒として作用することができる。“共役”の用語は、この場合炭素−炭素、炭素−異種原子又は異種原子−異種原子の多重結合の、単結合との一つおきの配列を指し、そして官能基の、合成ポリマー又はタンパク質のようなマクロ分子への連結ではない。CH又はCH2単位によって区切られた二重結合は、“ホモ共役二重結合”と呼ばれる。
【0026】
不飽和基に対するMichael型付加は、室温で、そして温和な条件で、各種の求核分子により、良好な又は定量的収率で行われる。ビニルスルホン又はアクリルアミドのような不飽和基は、アミノ−又はメルカプト−基とのMichael型反応によって、PEG又はポリサッカリドをタンパク質に連結するために使用され;アクリレート及び多くの他の不飽和基は、チオールと反応させられて、各種の生物学的適用のための架橋物質に製造されている。
【0027】
ペプチド又はタンパク質物質の組み込みの可能性は、主としてタンパク質分解的に分解可能な物質を得るためであるか、又はその中の特異的認識方法のために構想されるが、しかし主として意図的に組み込まれたシステイン残基との反応による;純粋なタンパク質のPEG化は、本発明の範囲外である。
【0028】
硫黄求核原子は、Michael型反応において使用することができる:ワンポット反応の場合、ポリマーのチオラート末端は、求電子分子と直接反応するものである。求電子分子として、アクリレート、イタコン酸塩、アクリルアミド、イタコンアミド、マレイミド、ビニルスルホン、キノン、多置換キノン、縮合キノン(ナフトキノン及び誘導体)、ビニルピリジン、及びビニルピリジニウムイオン、そして更に一般的には、電子求引基と共役したいずれもの不飽和基のような反応性不飽和基で官能化された親水性ブロックを使用することができる。Michael型反応の更なる例は、Hubbell(米国特許出願09/496,231)及びHubbell等(米国特許出願09/586,937)中で与えられている。
【0029】
“求核性置換反応”によって、良好な脱離基を保有する求電子分子における求核分子の置換反応を意味する。求核性反応は、ポリマーのチオラート末端を求核分子として使用する。求電子分子として、親水性ブロック又は塩化物、臭化物、ヨウ化物、トシラート、メシラート、トリフラート、そして更に一般的には求核性置換後に、安定した、そして非反応性のアニオンを生成することができるあらゆる基のような良好な脱離基で官能化された低分子量化合物を使用することができる。
【0030】
ABポリマーは、低分子量の末端キャッピング剤をポリスルフィド鎖のチオラート末端と反応させた場合、単離することができる;この方法によって、適当な条件でなおMichael型反応性を示す物質を製造し、そして単離することができる。例として、末端キャッピング剤は、求核性攻撃によってスルフィン酸に転換される環式スルホン(3員又は4員環)であることができる。スルフィン酸は、更にキノン含有種と反応させるために使用することができる(図4)。Pは、親水性ブロック(A、A’又はC)を含有するポリマー構造を意図している。
【0031】
“親水性ブロック”によって、親水性ポリマー、例えば、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキシド)−コ−ポリ(プロピレンオキシド)二−又は多ブロックコポリマー、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレン−コ−ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(エチルオキサゾリン)、ポリ(アルキルアクリレート)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(N−アルキルアクリルアミド)、ポリペプチド、又はポリサッカリド、或いは脂肪族鎖中に極性、イオン性又はイオン化可能な基を潜在的に保有するポリ(N,N−ジアルキルアクリルアミド)を意味する。これは、徹底的な列挙ではなく、そして他の親水性ポリマーも更に使用することができる。充分な親水性を持つ低分子量化合物も同様に使用することができる。
【0032】
エピスルフィド環の開環重合を開始するために使用される全ての親水性ブロックは、チオール前駆体に転換することができる基を保有しなければならない;例えば、ヒドロキシ基は、シラート(sylate)、メシラート、トリフラート、又は他の活性なエステルに変換することができ、そして硫黄系求核分子で処理されるか;或いはアリル誘導体に転換することができ、そして次いで遊離ラジカル付加によってチオ酸に加えられる(図5)。本発明において、親水性ブロックにおけるチオールのin situ生成が提供される。
【0033】
“親水性/親油性均衡”(HLB)によって、界面活性剤の両親媒性を描写する0ないし40の任意の尺度を意味する。低いHLBを持つ生成物は、より油溶性である。高いHLBは、良好な水溶性を表す。一般的にHLBは、界面活性剤の分子構造に基づいて数字的に計算された数字であり、そして測定された変数ではない。
【0034】
“接着ペプチド”によって、接着増進受容体に結合するペプチドを意味する。細胞の表面の接着増進受容体に結合する、フィブロネクチンからのRGD配列又はラミニンからのYIGSR配列のような、各種の接着増進ペプチドを組み込むことは簡単である。これは、例えばシステイン含有ペプチドをPEGジアクリレートと混合することによって簡単に行うことができる。この工程中に、接着増進ペプチドは、PEGジアクリレートの一端に組み込まれるようになり;生成物の精製後、他端は次いでチオール末端ポリマー鎖と反応する。この場合、接着部位は、物質にペンダント的に組み込まれる。更に接着部位を物質の骨格に直接組み込むこともできる。例えば、接着ペプチドを、PEGのようなポリマーに直接合成し(例えば、溶液相化学反応を使用して)、そして鎖の末端当たり少なくとも一つのチオール(例えばシステイン)を含め、そして先に記載したものと同様な操作を行うことができる。別の方法として、二つ又はそれより多いチオール(例えば、システイン)を接着ペプチド又はタンパク質に含め、そして一つをPEGアクリレートと反応させ、そして二つ目でエピスルフィド重合を開始することができる。別の方法として、接着ペプチドを、予備成形されたミセル又は小胞の表面のような予備成形された自己集成集合体の表面に接続することができる。例えば、コポリマーは、先に記載した基のようなMichael受容体で末端キャッピングすることができる。この末端キャッピングは、チオール含有ABブロックコポリマーを過剰のPEGジアクリレートと反応させて、アクリレート基で末端官能化されたABA’コポリマーを得ることによって容易に達成することができる。ミセル又は小胞は、この物質から形成することができる。遊離システインを含有するペプチドは、これらのミセル又は小胞の懸濁液中に溶解し、そしてpHを自己集成集合体と結合したアクリレートが接着ペプチドの遊離チオールと反応する間のMichael型付加の範囲に調節することができる。
【0035】
“タンパク質分解的に分解可能”によって、親水性ブロック主鎖に導入することができる、プラスミン、エラスターゼ、又はコラゲナーゼのようなマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)のための基質を含有し;ポリマー及び担体の分解特質が、ペプチドの細部を変化することによって操作することができることを意味する。コラゲナーゼによって分解可能であるが、しかしプラスミンではできず、或いはプラスミンによって可能であるが、しかしコラゲナーゼでは可能ではない物質を製造することができる。更に、このような酵素に反応してより速く又はより遅く分解する物質を、単純に酵素反応のKm及びkcatを変更するようにアミノ酸配列を変化することによって製造することが可能である。ペプチド分解は、担体の挙動に影響し、そして結果的に活性物質の放出に影響することができ:プロテアーゼ部位が、その開裂が両親媒性ポリマーの親水性/親油性均衡に大きな変化を起こすような方法で組み込まれた場合、タンパク質分解は、例えば、リポソームを崩壊し、そして従って放出を高める、担体の構造的変化を決定するものである。別の方法として、プロテアーゼ部位は、薬理学的に活性な基に直接連結することができ;酵素的加水分解はそれを直接自由にするものである。
【0036】
“標的部分”によって、身体の特定の部位における集合体の結合を促進する、ミセル又は小胞のような自己集成集合体に接続した任意の生物学的認識リガンドを意味する。標的部分は、例えば、成長因子受容体結合部分、細胞表面受容体結合部分、DNA結合部分、RNA結合部分、接着ペプチド、シアリルLewis X及びセレクチン結合の関連構造のような接着増進分枝サッカリド、コンビナトリアル技術により発見されたペプチド、ペプチド擬似体、サッカリド、接着増進受容体に結合したサッカリド及びペプチド、有機リガンド、成長因子、成長因子結合部位、抗体、抗体の断片、単鎖抗体、DNA及びRNA配列、核局在配列、病原体擬似体、ヘパリン並びにプロテオグリカン結合ペプチド及びリガンドを含む。標的部分の更なる例は、Hubbell(米国特許出願09/496,231)及びHubbell等(米国特許出願09/586,937)中に与えられている。
【0037】
“成長因子結合部位”によって、ヘパリンを結合するために使用されるヘパリン結合ペプチドを意味し、これは次にaFGF、bFGF、VEGF、BMP又はTGFのようなヘパリン結合成長因子を結合するために使用される。このように、ヘパリン結合成長因子及びヘパリンが、ヘパリン結合ペプチド(例えば、接着部位の項目で記載されたような)で官能化されたブロックコポリマーと混合された場合、得られた物質は、成長因子をゆっくりと放出するものである;ペプチドがタンパク質分解的に開裂する配列を示す場合、担体はその殆んどを、酵素的事象がポリマー鎖の分解によって成長因子を放出するまで保持するものである。この酵素的放出は、in vivoの細胞外の細胞間質の天然の機能の一つであって、創傷において局所的な細胞活性によって放出されるようになるまでの成長因子の貯留物として働く。ヘパリン結合成長因子を捕獲するもう一つの関係する方法は、更に直接的に共有的に組み込まれたヘパリン擬似体、例えば成長因子を直接結合する、負に荷電された側鎖を持つペプチドの使用による。ミセル又は小胞のような自己集成集合体に結合した成長因子は、標的部分として有用であることができる。
【0038】
他の特徴及び利益は、以下の詳細な説明から、そして特許請求の範囲から明白となるものである。
【0039】
発明の詳細な説明
ブロックコポリマーの合成に使用される化学反応
ブロックコポリマーのワンポット(単一容器)合成のための新規なスキームが開発された;本明細書中で以下に、対称(ABA又はAB−S−S−BA)及び非対称(ABC、又は第三のブロックが物理的に、しかし化学的にではなく異なっている場合ABA’)ブロックコポリマーの調製方法が記載される。これらのコポリマーは、一つ又は両方の親水性基中に反応性基を含有することができ、そして最後の事例では、二つの反応性基は、異なった特質(*及び#で規定される)であって、例えばABA*、#ABA*、*AB−S−S−BA*、ABC*、又は#ABC*を得ることができる。複合ブロック構造を形成する可能性、各種の官能基に対する許容性(成長種としてのチオラートの存在のため)、Michael型付加のためのチオラート末端の活用、求核性置換及びジスルフィド結合反応性、並びにチオール前駆体の使用は、本発明の重合スキームを、ポリスルフィド及びポリエーテルブロックを含有するブロックコポリマーの合成における、BAコポリマーを得るためのエポキシドのチオラート開始の光重合を使用する、唯一の文献の報告(Inoue et al.,Macroモルecules 1990,23,3887−3892及び1991,24,3970−3972)と区別される。
【0040】
Aブロックの構造:ポリエチレングリコール(PEG)は、親水性部分(A。A’、C)のための非常に都合のよい構築ブロックを与えるが、しかし更に親水性及びイオン化可能基を含有する末端官能化ポリ(N−ビニルピロリドン)(PNVP)、ポリ(アクリルアミド)(PAM)、ポリ(N−アルキル又はN,N−ジアクリルアミド)、及びポリ(アクリレート)のような他のポリマーも使用することができる(更に包括的な説明が以下に続く)。
【0041】
ペプチド配列は、親水性ブロックの一つに含有することができるか、又は実際に親水性ブロックの一つであることができ、そして自己集成担体の官能性及び挙動を改質することに使用するができる;例えば、タンパク質分解的に分解可能な配列は、担持された薬物の酵素的に誘発される放出を伴なう、酵素の存在中の担体の安定性に影響することができる。
【0042】
Bブロックの構造:ポリ(アルキレンスルフィド)は、その高い疎水性及び使用温度と比較して低いガラス転位温度のために、Bブロックのための都合のよい構築ブロックを与える。ガラス転位温度の低い値は、ポリマー鎖の移動性及び膜形成能力のために必要である;好ましい値は、−20℃より低い値である。プロピレンスルフィド、シクロヘキセンスルフィド、及び末端又は中間二重結合から誘導されるいずれもの他のエピスルフィドは、ホモポリマー又はブロック−若しくはランダム−コポリマーの疎水性ブロックの調製のために使用することができる。エチレンスルフィドの非晶質ブロック又はランダムコポリマーも更に使用することができる;好ましい製剤において、エチレンスルフィド配列の平均長さは、10繰り返し単位を超えない。
【0043】
末端キャッピング基の構造:Michael型受容体は、穏和な条件における末端キャッピング反応のための非常に都合のよい構造を与える;Michael受容体基で末端官能化された親水性ポリマー又はオリゴマーを使用することができる。親水性ブロックの定義において記述した化合物のホモポリマー、ランダム、及びブロックコポリマーを使用することができる。好ましい製剤において、電子欠乏二重結合を末端基として保有する、300より大きい分子量を持つポリエーテルが使用される。もう一つの製剤において、親水性ポリマー又はオリゴマーは、ヨード−又はブロモ酢酸塩又はアセトアミド、置換された若しくは置換されていない臭化又はヨウ化ベンジル等のような、チオラートアニオンにより求核性置換反応を受けることができる基で末端官能化される。列挙は徹底性を意図したものではない。好ましい製剤において、ポリマー又はオリゴマーの末端キャッピング剤は、更に生物学的官能性のためのペプチド又はサッカリド構造、加水分解的分解のためのエステル、無水物、Schiff塩基又はアセタールのような官能基を保有する。もう一つの製剤において、末端キャッピング剤は、Michael受容体又は先に記述した種類の求核性置換反応のための基質を保有する低分子量化合物である。低分子量化合物は、Michael型付加又は求核性置換の、或いは生物学的官能性のためのペプチド構造、加水分解的分解のためのエステル、無水物、Schiff塩基又はアセタールのような他の官能基を保有する、唯一の基質であることができる。
【0044】
A及びBブロックの相対的構造:疎水性ブロックBの重量分率の変化は、離液性中間相の形成を制御するための容易な方法を与える。ABA又はAB構造中のBブロックの長さが、親水性のAブロックの長さよりはるかに低い場合、ミセルが優先的に広い範囲の濃度で形成される。従って限界ミセル濃度(CMC)は、より長いBブロックを有するABAコポリマーと比較した場合、高い値に移動する。
【0045】
好ましい製剤において、水中の1重量%の濃度で、0.5の重量分率のBブロックを含有する三ブロックコポリマーは、ラメラ又は小胞集合体を形成する。もう一つの製剤において、水中の1重量%の濃度で、0.1重量分率のBブロックを含有する三ブロックコポリマーは、ミセルの離液性集合体を形成するものである。疎水性ブロックの一定重量分率において、A及び末端キャッピング基の長さは、離液性集合体の安定性に影響することができる;長い親水性鎖は、例えばミセルのそれに対して、小胞集合体を安定化することができる。
【0046】
A、B及び末端キャッピング基の相対的構造:イオン化又は加水分解反応を受けることができる基は、A、B中に、そして末端キャッピング基中に存在することができる;これらの化学的変換は、分子の親水性/親油性均衡を変更し、そして従って、集合体の不安定化を誘発するために都合のよい方法を与える。好ましい製剤において、A及びB間、又はB及び末端キャッピング基間の接合部或いは両方の接合部に、イミダゾール(例えばペプチド構造のヒスチジン残基中の)のようなpH<7.3でプロトン化される、又はフェノール(例えばペプチド構造のチロシン残基中の)のようなpH>7.5で脱プロトン化されることが可能な基が存在する。pH<7.3又は>7.5の水溶液にそれぞれ暴露した場合、先に記述した残基のイオン化は、A/B中間部の自由エネルギーを増加し、例えば小胞からミセル構造への再配列、そして同時にいずれものカプセル化された分子の放出を起こすものである。もう一つの製剤において、加水分解可能な基は、A/B接合部に存在する;無水物、エステル、アセタール、Schiff塩基は、都合のよい加水分解可能な構造を与えることができるが、しかし他の基も更に使用することができる。加水分解において、A基は、開裂し、集合体を不安定化し、そして先に記述したような様式で、カプセル化された分子の放出を起こすものである。もう一つの好ましい製剤において、プロトン化又は脱プロトン化或いは加水分解反応を受けることができる基は、Bブロック中に存在する;先に記述した基を含有するエピスルフィドモノマーの重合は、Bブロック中のこれらの構造の組み込みのための都合のよい方法を与えるが、しかし予備成形されたポリマーの官能化も更に使用することができる。反応において、Bブロックの親水性は減少されるものであり、そして先に記述した様式のカプセル化された分子の放出を伴なう再配列が起こるものである。もう一つの製剤において、プロトン化又は脱プロトン化或いは加水分解反応を受けることができる基は、Aブロックの末端又は末端キャッピング基の末端或いは両方の末端に存在する。反応において、Aブロック又は末端キャッピング基の親水性は増加するものであり、そしてこの増加は、分子コイルの膨張を起こす。好ましい製剤において、反応性基は配列中に存在する;分子コイルの膨張は、配列中の基の数の関数であるものであり、そして反応後の静電気的反発及び局部的浸透圧の増加のために、この数と共に増加するものである。コイルの膨張は、先に記述した様式のカプセル化された分子の放出を伴なう、集合体の構造の再配列を決定するものである。
【0047】
開始:一般的に、ブロックAは、求核性攻撃によってチオールに転換することができる基で終結されている;チオールは、殆んどの場合チオラートとして生成され、そして単離されないが、しかし直ちに使用される。
【0048】
この技術の大きな利益は、前駆体がジスルフィド結合の形成なしに、単離、精製、及び保存することができることである。チオール開始重合において、ジスルフィドの存在は、しばしば必要な開始剤の濃度の正確な推定を不可能にする。本発明において、前駆体はチオエステル及び同様の化合物であり、これは、酸化カップリングにかからない(更に詳細な説明は、以下に続く)。
【0049】
重合技術:チオールを開始剤又は連鎖移動剤として使用するいくつかの異なった重合技術;例えば、環式スルフィド(3員の環、本明細書中で以下エピスルフィドと呼ぶ)の開環重合、遊離ラジカル重合、又はMichael型重付加を使用することができる。重合技術は、疎水性ブロック(B)の化学構造を決定するものである;異なった重合技術の適用の例は、本明細書中で以下に列挙する:
A)活性なアニオン性エピスルフィドの開環重合の結果は、チオラート末端の潜在的に反応性の二ブロックコポリマーABである;この基は、アクリレート、キノン、マレイミド、ビニルスルホン、又は他の電子欠損オレフィンのような、電子欠損オレフィンで終結しているA’又はCブロックに、Michael型付加反応を使用することによる、第3のブロックの導入のために使用することができる。本発明で使用される化学反応系は、Michael型付加反応を活用し、ここにおいて一つの成分、Bブロックの末端は、強力な求核分子を保持し、そして他の成分、Cブロックの末端は不飽和を保持し、これをBブロックの末端とカップリングする反応が行われるものである。これらの反応は、非常に早く、そして自己選択的であり、そしてC又はA’構造上の各種の官能基を許容することができる。
【0050】
上記で与えた手順に対する変形は、ポリスルフィド鎖を末端キャッピングする試薬の使用である;この末端キャッピングは、二ブロックコポリマーの、ジスルフィド結合の形成なしの単離を可能にする;Michael型反応性は、適当な化学的処理による第2段階において得ることができる。
【0051】
チオールが、Aブロック中のそれより高い数字で生成することができる場合、多ブロックコポリマーが得られる;Aの官能基が二つである場合、直鎖の五ブロック(CBABC又はA’BABA’)が得られる;Aの官能基が二つより多い場合、得られるポリマーは星型を有し、そしてチオールの数は星の腕の数を決定する。
【0052】
B)チオールのin situ生成は、更にエピスルフィドを使用しない、Michael型重付加のために使用することができる;Michael受容体基で終結されたCブロックを使用して、AC(それぞれ一つの反応性基を有するA及びCで)、ACA(一つを有するA、及び二つのCで)、CAC(二つを有するA、及び一つのCで)及び(AC)n(それぞれ二つを有するA及びCで)構造を持つコポリマーを製造することができる。
【0053】
C)チオールが、プロトン化された形態で生成される場合、これらはラジカル重合のための連鎖移動剤として使用することができる:モノマー又はモノマー混合物は、チオールの調製後、開始剤と共に加えることができる。熱的に又は光化学的に開始されるラジカル重合を使用することができる:第1の場合、開始剤は、AIBN又は過酸化ベンゾイルのようなアゾ又は過酸化物含有化合物である;第2の場合、これはベンゾフェノンのような光増感剤、又はリボフラビン又はEosin及びトリエタノールアミンのような増感剤及び開始剤の混合物である。
【0054】
このような重合技術により、高分子ラジカルのカップリング及び不均化間の均衡に依存する組成を持つが、しかし一般的にはABを主成分として持つ、AB及びABA構造の混合物が製造されるものである。
【0055】
D)最後に、ABポリマーを調製し、そして空気に暴露することによって簡単にin situで酸化し、チオラート末端基をジスルフィドに転換し、そしてABBAポリマーを生成することが可能である;この反応は、鉄又は銅のような金属イオンの存在によって、痕跡量でさえ増進することができる。このポリマーは、還元条件下で本来のAB構造に分解することができる。
【0056】
官能基:疎水性ブロックの合成のためのエピスルフィド重合の使用は、親水性チオール前駆体(#A)が、チオール前駆体の脱保護のために使用される、チオラート又は塩基に対して感受性ではないあらゆる官能基を保有することを可能にする。例えば、アミド、アルコール、エーテル、ニトリル、オレフィン、芳香族基、Schiff塩基、アセタール、殆んどのサッカリド、及びステロイド構造。
【0057】
末端キャッピング反応としてのMichael型付加又は求核性置換の使用は、末端キャッピング剤(A*)が、チオラートに感受性ではないあらゆる官能基を保有することを可能にする。例えば、アルコール、カルボン酸塩、エステル、アミド、エーテル、ニトリル、無水物、Schiff塩基、アセタール、殆んどのペプチド構造(保護されていないシステイン及びいずれもの酸残基の事前の脱プロトン化が存在しないことを条件として)、殆んどのサッカリド及びステロイド構造。
【0058】
分解工程
標的とする器官中の不可逆的蓄積を回避するために、自己集成担体は、分解のある種の形態を証明しなければならない。ポリスルフィドは、例えば過酸化水素のような穏和な酸化剤の作用によって、ポリスルホキシドへの及び更にポリスルホンへの酸化(図6)を容易に受けることが知られている。生物学的条件下で、この酸化は、細胞外的に、例えばマクロファージによって、又は細胞内的にエンドソーム若しくはリソソーム区画中への細胞の取り込み後に行うことができる。同様な種類の反応は、廃水の泡を破壊する(Wood et al.,米国特許第4,618,400号)ために、チオエーテル末端PEG(パルプ及び製紙加工において乳化剤として使用される)の酸化のために使用されるが、しかしこれは医療物質の生理学的条件下における分解では使用されていない。
【0059】
ポリスルフィドのポリスルホキシドへの転換は、水中の両親媒性ポリマーを可溶化することができ、分泌による排出を可能にする。転換は、自己集成集合体の不安定性、例えば、ゲルのミセル又は可溶性ポリマーへの転換、小胞のミセル又は可溶性ポリマーへの転換、或いはミセルの異なった大きさ及び形のミセルへの又は可溶性ポリマーへの転換を誘発することができる。集合体の不安定化は、カプセル化された化合物、例えば薬物の放出を誘発する。この意味において、‘分解’の用語は、ポリマー自体の分子量より、身体から排出されるべき大きさ及び構造又はこれを排出する身体の能力に関連する。このように、この酸化‘分解’は、身体からの生物質の浄化、特に薬物放出適用における新規な方法である。然しながら、レドックス機構も、ポリマーの分子量に更に劇的に影響させるために使用することができる。この効果は、例えばAB−S−S−BAコポリマーにおいて真実であり、これは還元中に分子量をおおよそ半分にする。スルホンへの酸化は、水溶性及び同時に解重合及び他の加水分解的化学分解を増加することができる。可溶性ポリマーの浄化の機構は比較的よく理解されている。最も重要なこのような機構は、腎臓の濾過による浄化であり、この有効な分子量区分は概略30,000である。概略100nmより小さい大きさの粒子は、血液流から肝臓で浄化される。リンパによる取り込みも更に重要な役割を演じる。
【0060】
担体の自己集成
両親媒性ブロックコポリマーは、広く各種の適用において界面活性剤及び分散剤として長く使用されている;ブロックの一つに対して選択的である溶媒中の整った構造の形成が、この挙動の基本にある。
【0061】
球形又は円筒形ミセル、ラメラ、或いは小胞のような良好に定義された自己集成構造(Booth et al.,Macroモル.Chem.,Rapid Commun.2000,21,501−527;Won,Science 1999,283,960−963;Discher et al.,Science 1999,284,1143−1146;及びEisenberg et al.,Macroモルecules 1998,31,3509)は、ポリ(オキシアルキレン)ブロックコポリマーにおいて観察されている。ポリマー溶液の濃度及び温度は、形成することができる集合体の種類:例えば温度を増加した場合、液体の球形ミセル相から球形ミセルの立方晶系相へ、そして最終的に円筒形ミセルの六方晶系相への変化に大きく影響する(Mortensen,Progr.Coll.Polym.Sci.1993,93)。状態図及び両親媒性ブロックコポリマーの利用可能な構造は、ブロックの長さ及び数、即ち基本的に親水性/親油性均衡に対する依存性を示す。
【0062】
PEGのポリ(エチルエチレン)とのブロックコポリマーは、親水性及び疎水性繰り返し単位間の55/45の比においてワーム様ミセル様構造(全分子量=4900)を形成し、そして40:37の比でラメラ構造(全分子量=3900)を形成する性質を示している。
【0063】
ミセルの生成に適した条件において、自己集成担体は、疎水性薬物のカプセル化のために使用することができる。ラメラ相が形成される場合、小胞はラメラ構造の曲げから生成することができる;この方法により、水に溶解された薬物を小胞の内部空洞に閉じ込めることができる。
【0064】
本発明は、広く各種の構造を生成することが可能な物質を記載する;例えば、親水性基の長い配列を含有する物質は、ミセルを形成することができ、一方高い疎水性含有率はラメラゲル、そして適した条件下で小胞の形成を助長する。
【0065】
小胞の形成は、更に水に、有機溶媒中のコポリマーの溶液又はコロイド状懸濁液を加え、そしてその後有機溶媒を除去することによって達成することができる。
【0066】
本発明を通して、三ブロック構造、特にA及びA’が分子量においてのみ異なるABA’の形態を有するブロックコポリマーの調製も更に記載される。この場合、高分子小胞が形成される場合、小胞の外側における、より大きい残基の優先的な局在がある条件下で起こることができる。この方法において、生体活性基による官能化は、どちらの親水性残基が誘導されたかによって、小胞の内部又は外部側に向かって選択的に指向することができる。このような優先的局在化が存在しない場合でも、充分な量の標的リガンド又は他の生物学的な部分の授与は、容易に達成することができる。
【0067】
自己集成担体のための生物医学的適用
ナノ球体、リポソーム及びミセルのようなコロイド状粒子は、部位特異的薬物放出のために広範囲に研究されている。これが標的ではない場合、粒子は、肝臓の細網内皮系(RES)及び肺の大きな濾過活性による捕獲から逃れなければならない。近年において、血液中のコロイド系の延長された残存が、PEG含有アムヒフィルスの使用によって得られている(Lasic et al.,Ed.Stealth Liposomes;CRC Press:Boca Raton,FL,1995);血漿タンパク質によるオプソニン作用の著しい減少のために、PEG系リポソームのマクロファージ浄化は、激烈に減少した(Torchilin et al.,Biochim.Biophys.Acta 1994,1195,11−20)。
【0068】
抗体、成長因子、サイトカイン、接着因子、オリゴヌクレオチド配列及び核局在配列のような各種のリガンドが、PEG被覆リポソームの放出能力を促進するように働き、そして最大の活性が、PEG鎖の遠位の末端に繋がれたリガンドによって示されることが証明されている(Blume et al.,Biochim.Biophys.Acta 1993,1149,180−184;Zalipsky et al.,Bioconjugate Chem.1995,6,705−708;Zalipsky,J.Controlled Release 1996,39,153−161;Gabizon,Bioconjugate Chem.1999,10,289−298)。ある種のリガンドは、成長因子、例えばDNA製剤の細胞内取り込みに影響する線維芽細胞成長因子の使用のように、非常に効率的な細胞内取り込みに導くことができる。非ウイルス性遺伝子放出のような適用において特に有用な核局在配列のような、他のリガンドは、非常に効率的な細胞内移動に導くことができる。
【0069】
本発明のポリマーは、自己集成担体を使用することができる薬物の制御放出におけるいずれもの適用に対して有用である。本明細書中に記載されたブロックコポリマーを使用する利益は:
(i)構造の融通性:同じ方法及び同じ群の試薬で、各種の構造を生成することができる(例えば、チオラート開始の重合において、モノマーのエピスルフィドの量を変化させるだけで、異なった長さの疎水性ブロック及び異なった水中の挙動を得ることができる);
(ii)薬物放出の選択性を促進する標的部分(標的基とも呼ばれる)の挿入の容易さ;
(iii)特異的ペプチド配列の挿入、或いは遅い酸化又は細胞内取り込み中の細胞の誘導酸化による酸化分解による、標的とされたタンパク質分解的な分解の可能性;
(iv)本質的に系内のあらゆる成分の分子が、合体されたPEG又は他のオプソニン作用を防止する親水性ポリマーを含有する、自己集成系の表面上に展開することができるPEGの量;
(v)薬物をその意図する標的に到達する以前の分解又は浄化から保護するための、ミセル又は小胞のような自己集成集合体の保護雰囲気中での、さもなければ感受性な薬物の保護の可能性;
(vi)ミセル又は小胞のような自己集成集合体の含有物、例えば薬物の放出を、pHの低下、酸化の程度の増加、及びエンドソームからリソソームへの細胞内移動の過程間のプロテアーゼの濃度の増加に基づく、放出を誘発するような環境に対する集合体の感受性による誘発の可能性;
(vii)薬物と共に、それが、その最終的生物学的標的に到達することを援助する、エンドソーム又はリソソーム膜のような生物学的膜を不安定化又は浸透性化する薬剤の組み込みのような、細胞質又は最後には核の中への薬物の移動を促進するための、賦形剤を組み込む可能性;
である。
【0070】
以下の実施例は、本発明を例示するためのものである。これらは、いかなる方法ででも本発明を制約することを意味しない。
【0071】
実施例1:チオール前駆体の調製
PEGチオアセテートの調製、経路A:
モノメトキシ−PEGトシラート(MPEGOT)の調製:2g(2.7×10-3モル)のモノメトキシポリ(エチレングリコール)(MW750D)−MPEG750(Fluka)−を、乾燥Ar雰囲気下の二首反応フラスコ中に導入し、そして30mLのCH2Cl2中に溶解した。
【0072】
2.2mLのトリエチルアミン(TEA)(0.016モル)を加え、そして激しい撹拌下で2.57g(0.0135モル)の塩化p−トルエンスルホニルを混合物に加えた。反応混合物を24時間室温で放置し、そして次いで反応中に形成した塩(トリエチルアンモニウム塩酸塩)を濾過して除去した。収集した溶液を回転蒸発器で濃縮し、そしてセライト床で濾過した。次いで溶液を中性アルミナで処理し、濾紙で濾過し、そして冷エーテル中で沈殿させた。
【0073】
モノメトキシ−PEGチオアセテートの調製:2gのMPEGOT(MW約900D、約2.22×10-3モル)を、30mLのアセトン中に溶解した。0.76gのチオ酢酸カリウム(約6.67×10-3モル)を反応混合物に加え、そして激しい撹拌下で、一晩室温で放置した。
【0074】
不溶解の塩を濾紙の濾過により排除した。溶液を回転蒸発器で濃縮し、そしてPEGチオアセテートを冷エーテル中の沈殿によって収集した。次いで生成物をCH2Cl2中に溶解し、そして溶液を水で数回抽出した。CH2Cl2溶液をNa2SO4で乾燥し、そして次いで冷エーテル中で沈殿させた。
【0075】
PEGチオアセテートの調製、経路B:
アリルPEGの調製:2g(2.7×10−3モル)のモノメトキシポリ(エチレングリコール)(MW750D)−MPEG750(Fluka)−を、乾燥Ar雰囲気下の二首反応フラスコ中に導入し、そして30mLのCH2Cl2中に溶解した。2.2mLのトリエチルアミン(TEA)(0.016モル)を加え、そして激しい撹拌下で1.63g(0.0135モル)の臭化アリルを混合物に加えた。反応混合物を24時間室温で放置し、そして次いで反応中に形成した塩(トリエチルアンモニウム塩酸塩)を濾過して除去した。
【0076】
次に収集した溶液を回転蒸発器で濃縮し、そしてセライト床で濾過した。次いで溶液を中性アルミナで処理し、濾紙で濾過し、そして冷エーテル中で沈殿させた。
【0077】
PEGチオアセテートの調製:2gのアリルPEG(MW約790D、約2.53×10-3モル)を、30mLのTHF中に、0.4gのチオ酢酸(5.26×10-3モル)及び0.85gのアゾ−ビス−イソブチロニトリル(AIBN)と共に溶解した。溶液を60℃で20時間加熱し、次いで回転蒸発器で濃縮し、そして冷エーテル中で沈殿させた。
【0078】
O−エチル−S−モノメトキシ−PEGキサンテートの調製:
2gのMPEG−OT(モノメトキシPEG、トシルで末端活性化、MW約900D、約2.22×10-3モル)を、30mLのNMP中に溶解した。1.07gのO−エチルキサントゲン酸カリウム(約6.67×10-3モル)を、反応混合物に激しい撹拌下で一晩室温で加えた。溶液を回転蒸発で濃縮し、CH2Cl2中に溶解し、そして次いで濾紙フィルターで濾過した。O−エチル−S−モノメトキシ−PEGキサンテートを冷エーテル中の沈殿によって収集した。次いで生成物をCH2Cl2中に溶解し、そして溶液を水で数回抽出した。CH2Cl2溶液をNa2SO4で乾燥し、そして次いで冷エーテル中で沈殿させた。
【0079】
ビス−モノメトキシPEGトリチオカーボネートの調製:
10gの水酸化カリウム(0.18モル)及び11.5gの二硫化炭素(0.16モル)の、100mLのTHF中の懸濁液に、12.9gのモノメトキシ−モノブロモPEG750を加えた。混合物を24時間還流し、そして次いで固体を濾過して除去し、そしてTHFを蒸発した。粗製生成物をCH2Cl2に溶解し、そして次いで有機溶液を水で抽出し、Na2SO4で乾燥し、そしてヘキサン中で沈殿させた。
【0080】
チオアセテート官能化PVAの調製:
部分的にトシル化されたポリ(ビニルアルコール)の調製:2gのポリ(ビニルアルコール)(MW15,000、4.5×10-2モルOH)を、5g(5.3×10-2モル)の塩化トシル及び4.8mLのTEA(0.063モル)と、PEGチオアセテートの調製のための実施例(経路A)中に記載したように反応させた。次いでポリマー溶液をヘキサン中で沈殿させた。
【0081】
部分的にチオアセテートで官能化されたPVAの調製:上記で得られたポリマーを、チオ酢酸カリウムと、PEGチオアセテートの調製のための実施例(経路A)中のように反応させた。次いでポリマー溶液をヘキサン中で沈殿させた。
【0082】
実施例2:非官能化及び官能化ブロックコポリマーの一工程調製
PEGチオアセテートからのチオラートの生成、エピスルフィド重合、及びポリスルフィド鎖のPEGモノアクリレートによる末端キャッピング:
0.3gのモノメトキシPEG750チオアセテートを、乾燥Ar雰囲気下の二首フラスコ中に導入し、そして新しく蒸留したTHF中に溶解した。1当量のMeOH中の、MeONaの0.5M溶液を加え、そして室温で30分間放置した。
【0083】
次いでエピスルフィド(プロピレンスルフィド)を、適当な量(一般的に25ないし50当量の間;当量数はポリスルフィドブロックの分子量を決定する)で激しい撹拌下で加えた。概略30分後、重合は完結し、そして10当量のPEGモノアクリレートを末端キャッピング剤として導入して、一晩室温で反応させた。コポリマーをMeOH中の沈殿によって収集した。
【0084】
ペプチド末端官能化PEGモノアクリレートの調製:
分子量8,000のPEGジアクリレート(230mg/mL)を、HEPES緩衝生理食塩水(10ミリモルのHEPES(Sigma)、8g/LのNaCl、pH7.4)中に1時間で溶解させる。トリエタノールアミン(Aldrich、15.3μL/mL)を加え、そして溶液のpHを6NのHClでpH8に調節する。システイン含有ペプチドを5mLのHEPES緩衝生理食塩水中に溶解し、そして40mLのPEGジアクリレート溶液に撹拌しながら加える。試薬を6時間インキュベートする。次いで溶液を純水に対して24時間透析し、そして凍結乾燥する。ポリマーを5mLのジクロロメタン中に溶解し、そしてヘキサン中で沈殿させる。
【0085】
PEGチオアセテートからのチオラートの生成、エピスルフィド重合、及びポリスルフィド鎖のペプチド末端PEGモノアクリレートによる末端キャッピング:
PEGチオアセテートからのチオラートの生成、エピスルフィド重合、及びポリスルフィド鎖のPEGモノアクリレートによる末端キャッピングのための実施例と同様な手順を行うが、しかしペプチド末端官能化PEGモノアクリレートの調製に対する実施例中のように合成されたペプチド末端PEGモノアクリレートを、PEGモノアクリレートの代わりに使用する。
【0086】
PEGチオアセテートからのチオラートの生成、エピスルフィド重合、及びポ リスルフィド鎖の末端チオールの酸化二量体化:
PEGチオアセテートからのチオラートの生成及びエピスルフィド重合のための実施例と同様な手段を行ったが、しかし末端キャッピング剤ほ使用しなかった。次いで溶液を空気に12時間暴露した。コポリマーをMeOH中の沈殿によって収集した。
【0087】
実施例3:ブロックコポリマーの二工程調製
PEGチオアセテートからのチオラートの生成、エピスルフィド重合、及びポリスルフィド鎖のチイランジオキシドによる末端キャッピングを、PEGチオアセテートからのチオラートの生成、エピスルフィド重合、及びポリスルフィド鎖のPEGモノアクリレートによる末端キャッピングのための実施例中のように、PEGモノアクリレートの代わりに使用される、チイランジオキシドにより行った。
【0088】
実施例4:高分子ラメラ構造の分析
フィルムの光学顕微鏡分析
エチレングリコール、プロピレンスルフィド、及びエチレングリコールのモノマー単位の、それぞれ16:25:8の配列から製造された三ブロックコポリマーを、CH2Cl2中に溶解し、そして溶媒を蒸発して、ポリマーフィルムを得た。このフィルムを二回蒸留した水で水和し、そして直交偏光器を持つ光学顕微鏡下の観察で複屈折パターンが直ちに展開した。
【0089】
TEM分析
エチレングリコール、プロピレンスルフィド、及びエチレングリコールのモノマー単位の、それぞれ16:25:8の配列から製造された三ブロックコポリマーを、CH2Cl2中に溶解し、そして溶媒を蒸発して、ポリマーフィルムを得た。ゲルの形態の50重量/重量%の分散物を製造するために、水を加え、これを5分間撹拌することによって均質化した。
【0090】
更に水を加えて、分散物を20重量/重量%のポリマーの濃度に減少し、そして次いで試料を、液体プロパンによる超急速冷凍の技術を使用して冷凍破断した(Gulik−Krzywicki et al.,Langmuir 1996,12,4668−4671)。TEM映像を黒鉛レプリカ上に記録した(図9A及び9B)。
【0091】
実施例5:形態学
本明細書中で記載した方法で調製した多ブロックコポリマーは水中で自己集成する;例えば25モノマー単位のプロピレンスルフィド及び24のエチレングリコールで、16:25:8の配列で構成されたポリマーを、水中に0.1重量/重量%の濃度で分散し、次いでゆっくりと乾燥した;TEM調査は、コイル化されたより高い次数の集合体の形成に対するある程度の傾向を伴なうワーム様ミセル構造の形成を示した(図7A及び7B)。
【0092】
プロピレンスルフィド及びエチレングリコールから製造された三ブロックコポリマー(実施例4参照)は、直交偏光器を持つ光学顕微鏡で、典型的なラメラ構造を示した(図8);超音波処理後、水との分散物を冷凍破断した:対応するTEM画像は残存するラメラ構造(図9A及び9B)又は単ラメラ小胞(図9A、9B、及び9C)と共存する多ラメラ小胞の形成を示した。
【0093】
実施例6:小胞懸濁液の調製
両親媒性物質の小胞集合体は、ラメラの離液性集合体の分散又は有機溶媒からの溶媒交換によって調製することができる。第1の場合、両親媒性物質を、層状化されたラメラ相を生成するために水に暴露し、次いでこれを機械的作用によって粉砕し、そして球形の小胞構造を生成する。第2の場合、ポリマーの有機水溶性溶媒中の溶液を水中に滴下し、そして溶媒交換により離液性構造を生成する。カプセル化される物質は、第1の場合、フィルムの水和のために使用される水中に溶解され、そして第2の場合、有機溶媒中に共溶解される。次いで両方の場合において、懸濁液は押出し又は濾過されて、小胞構造の直径を減少及び均質化し、そしてカプセル化されなかった物質を除去するために透析される。
【0094】
水和されたフィルムからの調製
エチレングリコール、プロピレンスルフィド、及びエチレングリコールのモノマー単位の、それぞれ16:25:8の配列から製造された三ブロックコポリマーのCH2Cl2溶液を、フラスコ中で蒸発して、高分子フィルムを得た。水を加えて、2重量%の濃度のポリマーを製造した。次いで混合物を5分間撹拌し、そして液体窒素中で3回の冷凍−解凍サイクルで処理した。懸濁液を最後に、100又は200nmの細孔の大きさを有するポリカーボネート膜を通して10回濾過した。小胞の流体力学的直径は、動的光散乱で特徴付けた。
【0095】
有機溶液からの調製
エチレングリコール、プロピレンスルフィド、及びエチレングリコールのモノマー単位の、それぞれ16:25:8の配列から製造された三ブロックコポリマーの、テトラヒドロフラン溶液を、水中に浸漬された透析膜中に滴下により加える。膜により範囲を設定されるポリマーの容積中の濃度は、3重量%と推定される。1日の透析後、懸濁液を水和フィルムからの調製の実施例中と同じ方法で精製した。
【0096】
実施例7:核酸誘導体のカプセル化のための小胞懸濁液の使用
水和フィルムからの小胞懸濁液の調製のための実施例と同じ手順を行ったが、しかしフルオレセインで蛍光標識されたアンチセンス(21kDタンパク質−196AAの位置57ないし63におけるb−FGFに対して)(Inoue et al.,Clinical Canser Research 2000,6,4422−4431)オリゴデオキシヌクレオチド(ODN)の、10-6M溶液を使用した。透析を、透析溶液中のフルオレセインの蛍光(励起497nm、放射520nm)が消失するまで行った。
【0097】
実施例8:培養細胞に対する遺伝子放出のための核酸誘導体をカプセル化した 小胞懸濁液の使用
ヒト包皮線維芽細胞を、組織培養ポリスチレン(TCPS)上で、24ウェルプレート中で60%密集まで培養した。0.5重量%の小胞懸濁液を、ウェル当たり1mgのODNを加えるために適当な体積で加え、そして細胞層と60分間接触させた。洗浄後、これを10%の胎児ウシ血清及びABAMで改質されたDulbecco Eagle培地と置き換えた。細胞の画像を各種の時間間隔で撮り、そして同量のカプセル化されないアンチセンスODNの投与と比較した。対照実験は、細胞の挙動に否定的効果を示し、一方カプセル化された物質は、細胞の成長及び増殖を阻害した。
【0098】
本明細書中で記述した全ての刊行物及び特許出願は、あたかもそれぞれの独立の刊行物又は特許出願が参考文献として援用されることが、特定的に、そして個別に示されたかのように、本明細書中に参考文献として援用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、チオール前駆体の模式図である。この図において、R’及びR”=H、アルキルであり、R=親水性ブロックであり、Nu=第一若しくは第二アミン又はアルコラートであり、そしてBase=第一、第二、若しくは第三アミン、又はアルコラート、或いは無機塩基である。
【図2】 図2は、環式スルフィドの開環アニオン性重合の例の模式図である。この図において、R、R’、R”=H、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、フェニル、置換されたフェニル、アシル、又はカルボキシアルキルである。
【図3】 図3は、Michael型反応の模式図である。
【図4】 図4は、末端キャッピングがポリスルフィド鎖のチオラート末端と反応した場合、ABポリマーを単離する方法の模式図である。この方法により、適当な条件において、なおMichael型反応性を示す物質を製造し、そして単離することができる。
【図5】 図5は、エピスルフィド環開環重合の開始のために使用することができる親水性ブロックの基の模式図である。
【図6】 図6は、本発明の自己集成担体の分解の模式図である。
【図7】 図7A及び7Bは、本発明のワーム様ミセル構造のTEMである。
【図8】 図8は、プロピレンスルフィド及びエチレングリコール並びに水から製造された三ブロックコポリマーの50重量%混合物の直交偏光光学顕微鏡映像(倍率10倍)である。
【図9】 図9A、9B及び9Cは、ポリエチレンスルフィド及びエチレングリコールから製造された三ブロックコポリマーから形成された小胞の、冷凍破断TEMによって得られた画像である。
【図10】 図10は、小胞内にカプセル化されたモデル化合物の写真である;小胞は透析管中に含有され、そしてモデル化合物は、カプセル化を実証して膜から拡散していない。
【図11】 図11A、11B及び11Cは、(A)カプセル化されたモデル薬物(AS−bFGF)を含有する小胞、(B)カプセル化されていないモデル薬物、又は(C)生理食塩水ベヒクル;で処理された細胞(HFF)の、それぞれ処理後4日間の培養後の光学顕微鏡写真である。
【図12】 図12は、酸化雰囲気(10重量%H2O2)中の、プロピレンスルフィド及びエチレングリコールから製造された三ブロックコポリマーの小胞懸濁液によって示された、濁度の時間依存を示すグラフである。
【図13】 図13は、pH感受性小胞の例の模式図である;黒い球は基、例えばイミダゾールを表し、これはプロトン化後、その流体力学的体積及びその電荷を増加し、自己反発力の上昇及びより高い浸透圧を与える。最終的な集合体は、ミセル構造を示すと考えられるが、しかし更により大きいコロイド状粒子又は他の集合体も形成することができる。
図13Aは、pHの変化が内部空洞に拡散する否かの両方の場合における、疎水性ブロックに近いpH反応性部分によるpH感受性を例示する。
図13Bは、疎水性ブロック内のpH反応性部分によるpH感受性を例示する。図13Cは、pHの変化が内部空洞に拡散する否かの両方の場合における、疎水性ブロックに末端的に次々と接続するpH反応性部分によるpH感受性を例示する。
Claims (35)
- ブロックコポリマーを合成するための方法であって:
(a)保護基に結合したチオールを含む高分子チオール前駆体を含んでなる第1の化合物を用意し;
(b)前記保護基を除くことにより、前記第1の化合物から高分子チオールを生成し;そして
(c)エピスルフィド基を含んでなる第2の化合物の、前記工程(b)において製造されたチオールとの重合を開始し、これによって末端チオールを含んでなるブロックコポリマーを製造すること;
の工程を含んでなる、前記方法。 - 前記方法が、更に工程(c)の生成物を、チオールと反応性である基を含んでなる第3の化合物で末端キャッピングし、これによって少なくとも三つのブロックを含んでなるブロックコポリマーを製造する工程(d)を含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 前記方法が、更に第2の重合工程において、前記工程(c)の生成物の末端チオールを使用する工程(d)を含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 前記第1の化合物が、更に親水性ポリマーを含んでなる、請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
- 前記親水性ポリマーが、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンオキシド)−コ−ポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(エチルオキサゾリン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(エチレン−コ−ビニルアルコール)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(N−アルキル又はN,N−ジアルキルアクリルアミド)、ポリ(アクリレート)、ポリ(ペプチド)、及びポリ(サッカリド)からなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
- 前記親水性ポリマーが、更に極性、イオン性又はイオン化可能な基を含んでなる、請求項5に記載の方法。
- 前記第1の化合物が、更にポリエーテル又は、少なくとも一つのブロックがポリエーテルを含んでなるブロックコポリマーを含んでなる、請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ポリエーテルが、>300Daの分子量及び末端の電子欠乏二重結合を含んでなる、請求項7に記載の方法。
- 前記ポリエーテルが、ポリ(エチレングリコール)である、請求項7に記載の方法。
- 前記第1の化合物が、更にペプチド配列又はサッカリド配列を含んでなる、請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
- 前記高分子チオール前駆体が、チオエステル、ジチオエステル、チオカルバミン酸塩、ジチオカルバミン酸塩、チオ炭酸塩、キサンテート(xantate)、及びトリチオ炭酸塩からなる群から選択される、請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第1の化合物が、それぞれの末端にチオール前駆体を伴なう、直鎖、星型、又は分枝鎖ポリマーを含んでなる、請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第3の化合物が、ポリエーテル或いは少なくとも一つのブロックが、ポリエーテル及びMichael受容体基又は求核性硫黄原子によって置き換えることが可能な脱離基を含んでなるブロックコポリマーを含んでなる、請求項2に記載の方法。
- 前記ポリエーテルが、ポリ(エチレングリコール)を含んでなる、請求項14に記載の方法。
- 前記Michael受容体が、アクリレート、イタコン酸塩、アクリルアミド、イタコンアミド、マレイミド、ビニルスルホン、キノン、多置換キノン、縮合キノン、ビニルピリジン、及びビニルピリジニウムイオンからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
- 前記脱離基が、塩化物、臭化物、ヨウ化物、トシラート、メシラート、ブロモ酢酸塩、ヨード酢酸塩、置換された又は置換されていない臭化ベンジル、ブロモアセトアミド、ヨードアセトアミド、及びトリフラートからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
- 前記第3の化合物が、低分子量及びMichael型反応性を伴なう基又は求核性置換を受けることが可能な基を有する化合物を含んでなる、請求項2に記載の方法。
- 前記第3の化合物が、更にペプチド、エステル、無水物、及びSchiff塩基、並びにアセタールからなる群から選択される官能基を含んでなる、請求項18に記載の方法。
- 前記第3の化合物が、更に加水分解的分解を受ける基を含んでなるブロックコポリマーを含んでなる、請求項2に記載の方法。
- 前記基が、脂肪族エステル、無水物、Schiff塩基、及びアセタールからなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
- 前記第3の化合物が、工程(c)の生成物である、請求項2に記載の方法。
- 前記第2の化合物が、ポリエチレンスルフィド、シクロヘキセンエピスルフィド、及びエチレンスルフィドからなる群から選択される化合物を含んでなる、請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
- 前記工程(c)が、更にエピスルフィド基を含んでなる第4の化合物を加えることを含んでなる、請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第3の化合物が、前記第2の化合物と同時に加えられて、ランダムコポリスルフィドを製造する、請求項24に記載の方法。
- 前記第3の化合物が、前記第2の化合物の前又は後に連続して加えられて、ブロックコポリスルフィドを製造する、請求項24に記載の方法。
- 前記工程(b)におけるチオール前駆体のチオラートへの転換が、エステル交換又はアミド交換反応を含んでなる、請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
- 前記第3の化合物が、チイランである、請求項2に記載の方法。
- 前記第3の化合物が、更にペプチド配列又はサッカリド配列を含んでなる、請求項2に記載の方法。
- 前記ペプチド又はサッカリド配列が、接着増進受容体に結合しているペプチド又はサッカリドを含んでなる、請求項10又は29のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ペプチド配列が、RGD又はYIGSRを含んでなる、請求項30に記載の方法。
- 前記ペプチド配列が、タンパク質分解的に分解可能な配列を含んでなる、請求項10又は29のいずれか1項に記載の方法。
- 前記タンパク質分解的に分解可能な配列が、プラスミン、エステラーゼ、コラゲナーゼ、及びマトリックスメタロプロテイナーゼからなる群から選択されるプロテアーゼのための基質を含んでなる、請求項32に記載の方法。
- 前記第3の化合物が、化学的特質において前記第1のポリマーと同一の高分子骨格を含んでなる、請求項2に記載の方法。
- 更に第4の化合物を、工程(d)の生成物の末端チオールと反応させる、工程(e)を含んでなる、請求項2に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US24156100P | 2000-10-19 | 2000-10-19 | |
PCT/US2001/051406 WO2002055185A2 (en) | 2000-10-19 | 2001-10-19 | Block copolymers for multifunctional self-assembled systems |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004517979A JP2004517979A (ja) | 2004-06-17 |
JP2004517979A5 JP2004517979A5 (ja) | 2005-12-22 |
JP4070605B2 true JP4070605B2 (ja) | 2008-04-02 |
Family
ID=22911192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002555910A Expired - Lifetime JP4070605B2 (ja) | 2000-10-19 | 2001-10-19 | 多官能性自己集成系のためのブロックコポリマー |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7132475B2 (ja) |
EP (2) | EP1355965B1 (ja) |
JP (1) | JP4070605B2 (ja) |
AU (1) | AU2002245205B2 (ja) |
CA (1) | CA2426692C (ja) |
MX (1) | MXPA03003390A (ja) |
WO (1) | WO2002055185A2 (ja) |
Families Citing this family (59)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2311895B1 (en) | 1999-02-01 | 2017-04-12 | Eidgenössische Technische Hochschule Zürich | Biomaterials formed by nucleophilic addition reaction to conjugated unsaturated groups |
US6958212B1 (en) * | 1999-02-01 | 2005-10-25 | Eidgenossische Technische Hochschule Zurich | Conjugate addition reactions for the controlled delivery of pharmaceutically active compounds |
US7291673B2 (en) | 2000-06-02 | 2007-11-06 | Eidgenossiche Technische Hochschule Zurich | Conjugate addition reactions for the controlled delivery of pharmaceutically active compounds |
KR100892194B1 (ko) * | 2001-04-06 | 2009-04-07 | 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 | 중합 조정제 및 수지용 조성물 |
CA2460928A1 (en) * | 2001-09-18 | 2003-03-27 | Eidgenossische Technische Hochschule Zurich | Methods and apparatus for coating surfaces |
WO2003054146A2 (en) * | 2001-11-14 | 2003-07-03 | Northwestern University | Self-assembly and mineralization of peptide-amphiphile nanofibers |
US7371719B2 (en) * | 2002-02-15 | 2008-05-13 | Northwestern University | Self-assembly of peptide-amphiphile nanofibers under physiological conditions |
US8282912B2 (en) * | 2002-03-22 | 2012-10-09 | Kuros Biosurgery, AG | Compositions for tissue augmentation |
US20030215723A1 (en) * | 2002-04-19 | 2003-11-20 | Bearinger Jane P. | Methods and apparatus for selective, oxidative patterning of a surface |
US7534761B1 (en) | 2002-08-21 | 2009-05-19 | North Western University | Charged peptide-amphiphile solutions and self-assembled peptide nanofiber networks formed therefrom |
US7554021B2 (en) * | 2002-11-12 | 2009-06-30 | Northwestern University | Composition and method for self-assembly and mineralization of peptide amphiphiles |
US7683025B2 (en) | 2002-11-14 | 2010-03-23 | Northwestern University | Synthesis and self-assembly of ABC triblock bola peptide amphiphiles |
US20040166088A1 (en) * | 2003-01-15 | 2004-08-26 | Shalaby Shalaby W. | Polymeric precursors of non-absorbable, in situ-forming hydrogels and applications thereof |
CA2515651A1 (en) * | 2003-02-11 | 2004-08-26 | Northwestern University | Methods and materials for nanocrystalline surface coatings and attachment of peptide amphiphile nanofibers thereon |
US6887574B2 (en) * | 2003-06-06 | 2005-05-03 | Dow Global Technologies Inc. | Curable flame retardant epoxy compositions |
US7371781B2 (en) * | 2003-09-22 | 2008-05-13 | University Of Utah Research Foundation | Tumor environment-induced ligand-expressing nanocarrier system |
CN1905893A (zh) * | 2003-12-05 | 2007-01-31 | 西北大学 | 分支的肽两亲物、相关的表位组合物和其自组装的结构 |
ES2380340T3 (es) * | 2003-12-05 | 2012-05-10 | Northwestern University | Anfífilos peptídicos auto-ensamblantes y métodos relacionados para la administración de factores de crecimiento |
WO2005072764A2 (en) * | 2004-01-16 | 2005-08-11 | Novocell, Inc. | Fibrin-bound angiogenic factors to stimulate vascularization of transplant site of encapsulated cells |
US20050180922A1 (en) * | 2004-02-12 | 2005-08-18 | Discher Dennis E. | Block co-polymer worm micelles and methods of use therefor |
CN100429142C (zh) * | 2004-03-24 | 2008-10-29 | 哈尔滨工业大学 | 面向纳米微加工嵌段共聚物模板自组装形态调控方法 |
JP2009500001A (ja) * | 2005-01-21 | 2009-01-08 | ノースウエスタン ユニバーシティ | 細胞の封入のための方法および組成物 |
JP2008531733A (ja) * | 2005-03-04 | 2008-08-14 | ノースウエスタン ユニバーシティ | 血管新生性のヘパリン結合エピトープ、ペプチド両親媒性物質、自己集合組成物、および関連する使用法 |
US9505867B2 (en) | 2005-05-31 | 2016-11-29 | Ecole Polytechmique Fédérale De Lausanne | Triblock copolymers for cytoplasmic delivery of gene-based drugs |
ES2733276T3 (es) * | 2007-04-13 | 2019-11-28 | Kuros Biosurgery Ag | Sellante polimérico para tejidos |
US8076295B2 (en) * | 2007-04-17 | 2011-12-13 | Nanotope, Inc. | Peptide amphiphiles having improved solubility and methods of using same |
CN101663581A (zh) * | 2007-04-19 | 2010-03-03 | 3M创新有限公司 | 水分散性二氧化硅纳米颗粒在连接生物分子方面的用途 |
CA2696996C (en) | 2007-07-16 | 2016-03-22 | The State Of Oregon Acting By And Through The State Board Of Higher Education On Behalf Of Oregon State University | Antimicrobial constructs |
FR2919188B1 (fr) * | 2007-07-27 | 2010-02-26 | Proteins & Peptides Man | Complexes entre un polymere amphiphile et une proteine osteogenique appartenant a la famille des bmps |
JP5814793B2 (ja) * | 2008-11-25 | 2015-11-17 | エコール ポリテクニク フェデラル ド ローザンヌ(エーペーエフエル) | ブロックコポリマーおよびその使用 |
WO2010111652A2 (en) | 2009-03-27 | 2010-09-30 | Kansas State University Research Foundation | Branched amphipathic oligo-peptides that self-assemble into vesicles |
JP2012523463A (ja) * | 2009-04-13 | 2012-10-04 | ノースウエスタン ユニバーシティ | 軟骨再生のための新規なペプチドベースの足場およびその使用方法 |
MX2011012597A (es) | 2009-05-27 | 2012-04-19 | Selecta Biosciences Inc | Nanoportadores que poseen componentes con diferentes tasas de liberacion. |
US20110081398A1 (en) * | 2009-10-01 | 2011-04-07 | Tyco Healthcare Group Lp | Multi-mechanism surgical compositions |
EP2530073A4 (en) | 2010-01-27 | 2014-10-08 | Mitsubishi Rayon Co | NEW CHAIN TRANSFER AND EMULSION POLYMERIZATION THEREWITH |
CN107080839A (zh) | 2010-05-26 | 2017-08-22 | 西莱克塔生物科技公司 | 多价的合成纳米载体疫苗 |
US9850296B2 (en) | 2010-08-10 | 2017-12-26 | Ecole Polytechnique Federale De Lausanne (Epfl) | Erythrocyte-binding therapeutics |
US9517257B2 (en) | 2010-08-10 | 2016-12-13 | Ecole Polytechnique Federale De Lausanne (Epfl) | Erythrocyte-binding therapeutics |
WO2012021512A2 (en) | 2010-08-10 | 2012-02-16 | Ecole Polytechnique Federale De Lausanne | Erythrocyte-binding therapeutics |
EP2640190A4 (en) | 2010-11-05 | 2016-05-11 | Selecta Biosciences Inc | MODIFIED NICOTINIC COMPOUNDS AND ASSOCIATED METHODS |
CN103702687A (zh) | 2011-07-29 | 2014-04-02 | 西莱克塔生物科技公司 | 产生体液和细胞毒性t淋巴细胞(ctl)免疫应答的合成纳米载体 |
WO2013159096A1 (en) * | 2012-04-20 | 2013-10-24 | Clarkson University | Methods for water-borne thiol-ene polymerization |
US9395468B2 (en) | 2012-08-27 | 2016-07-19 | Ocular Dynamics, Llc | Contact lens with a hydrophilic layer |
US9718921B2 (en) | 2013-02-26 | 2017-08-01 | The Regents Of The University Of California | Amphiphilic derivatives of thioether containing block copolypeptides |
US10711106B2 (en) | 2013-07-25 | 2020-07-14 | The University Of Chicago | High aspect ratio nanofibril materials |
EP3069195B8 (en) | 2013-11-15 | 2019-07-10 | Tangible Science, LLC | Contact lens with a hydrophilic layer |
US10946079B2 (en) | 2014-02-21 | 2021-03-16 | Ecole Polytechnique Federale De Lausanne | Glycotargeting therapeutics |
AU2015233084B2 (en) | 2014-02-21 | 2020-12-17 | Anokion Sa | Glycotargeting therapeutics |
US10046056B2 (en) | 2014-02-21 | 2018-08-14 | École Polytechnique Fédérale De Lausanne (Epfl) | Glycotargeting therapeutics |
US10953101B2 (en) | 2014-02-21 | 2021-03-23 | École Polytechnique Fédérale De Lausanne (Epfl) | Glycotargeting therapeutics |
CN107206119B (zh) | 2014-12-09 | 2021-01-29 | 实体科学公司 | 具有生物相容性层的医疗设备涂层 |
WO2016154120A1 (en) | 2015-03-20 | 2016-09-29 | The Regents Of The University Of California | Polypeptides, peptides, and proteins functionalized by alkylation of thioether groups via ring-opening reactions |
FR3034423B1 (fr) * | 2015-04-03 | 2019-05-31 | Cnrs | Dispersion aqueuse de particules d'au moins un polymere thermoplastique, son procede de preparation et ses applications, notamment pour l'ensimage de fibres de renfort |
EP3124495A1 (en) | 2015-07-31 | 2017-02-01 | Centre National de la Recherche Scientifique (C.N.R.S.) | Derivatives of elastin-like polypeptides and uses thereof |
US11732008B2 (en) | 2016-04-27 | 2023-08-22 | The Regents Of The University Of California | Preparation of functional homocysteine residues in polypeptides and peptides |
EP3638296A1 (en) | 2017-06-16 | 2020-04-22 | The University Of Chicago | Compositions and methods for inducing immune tolerance |
WO2019068936A1 (en) * | 2017-10-06 | 2019-04-11 | Université De Bordeaux | NOVEL POLYMER EMULSIFIER AND USES FOR ENCAPSULATION OF HYDROPHOBIC OR HYDROPHILIC ACTIVE COMPOUNDS |
CN109880110B (zh) * | 2019-02-15 | 2021-07-27 | 华东师范大学 | 含聚(2-乙烯吡啶)聚肽嵌段共聚物及其制备方法和应用 |
CN112442180B (zh) * | 2019-09-04 | 2022-04-01 | 北京化工大学 | 一种用于促进干细胞界面粘附生长的双亲性聚合物及其制备方法和用途 |
Family Cites Families (34)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1203577A (en) * | 1966-10-27 | 1970-08-26 | Dunlop Co Ltd | Improvements in or relating to the preparation of polymerized episulphides |
CA992105A (en) | 1970-03-26 | 1976-06-29 | Exxon Research And Engineering Company | Polythioethers formed by anionic ring opening of episulfides |
US4618400A (en) * | 1984-12-28 | 1986-10-21 | Shell Oil Company | Wastepaper deinking process |
CN1040810A (zh) * | 1988-04-30 | 1990-03-28 | 三井东圧化学株式会社 | 多硫化合物基树脂透镜及其制备方法 |
US5575815A (en) * | 1988-08-24 | 1996-11-19 | Endoluminal Therapeutics, Inc. | Local polymeric gel therapy |
US5247041A (en) * | 1989-02-22 | 1993-09-21 | Toray Industries, Inc. | Thiol methacrylate or acrylate resin obtained by polymerizing a thiol methacrylate or acrylate compound |
US5268305A (en) * | 1989-06-15 | 1993-12-07 | Biocircuits Corporation | Multi-optical detection system |
US5330911A (en) * | 1989-09-28 | 1994-07-19 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Surfaces having desirable cell adhesive effects |
US5852182A (en) * | 1990-01-11 | 1998-12-22 | Isis Pharmaceuticals Inc. | Thiol-derivatized oligonucleosides |
US5410016A (en) * | 1990-10-15 | 1995-04-25 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Photopolymerizable biodegradable hydrogels as tissue contacting materials and controlled-release carriers |
US5529914A (en) * | 1990-10-15 | 1996-06-25 | The Board Of Regents The Univeristy Of Texas System | Gels for encapsulation of biological materials |
US5573934A (en) * | 1992-04-20 | 1996-11-12 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Gels for encapsulation of biological materials |
AU4406793A (en) * | 1992-06-04 | 1993-12-30 | Clover Consolidated, Limited | Water-soluble polymeric carriers for drug delivery |
US5521219A (en) * | 1992-08-25 | 1996-05-28 | G. D. Searle & Co. | Sulfonylalkanoylamino hydroxyethylamino sulfonamides useful as retroviral protease inhibitors |
WO1994005282A1 (en) * | 1992-09-04 | 1994-03-17 | The Scripps Research Institute | Water soluble taxol derivatives |
US5321095A (en) * | 1993-02-02 | 1994-06-14 | Enzon, Inc. | Azlactone activated polyalkylene oxides |
EP0693924B2 (en) * | 1993-02-22 | 2008-04-09 | Abraxis BioScience, Inc. | Methods for (in vivo) delivery of biologics and compositions useful therefor |
US5880131A (en) * | 1993-10-20 | 1999-03-09 | Enzon, Inc. | High molecular weight polymer-based prodrugs |
US5446090A (en) | 1993-11-12 | 1995-08-29 | Shearwater Polymers, Inc. | Isolatable, water soluble, and hydrolytically stable active sulfones of poly(ethylene glycol) and related polymers for modification of surfaces and molecules |
US5932462A (en) * | 1995-01-10 | 1999-08-03 | Shearwater Polymers, Inc. | Multiarmed, monofunctional, polymer for coupling to molecules and surfaces |
US5702717A (en) * | 1995-10-25 | 1997-12-30 | Macromed, Inc. | Thermosensitive biodegradable polymers based on poly(ether-ester)block copolymers |
WO1997022371A1 (en) | 1995-12-18 | 1997-06-26 | Collagen Corporation | Crosslinked polymer compositions and methods for their use |
US5752974A (en) * | 1995-12-18 | 1998-05-19 | Collagen Corporation | Injectable or implantable biomaterials for filling or blocking lumens and voids of the body |
US5914182A (en) * | 1996-06-03 | 1999-06-22 | Gore Hybrid Technologies, Inc. | Materials and methods for the immobilization of bioactive species onto polymeric substrates |
US20020064546A1 (en) | 1996-09-13 | 2002-05-30 | J. Milton Harris | Degradable poly(ethylene glycol) hydrogels with controlled half-life and precursors therefor |
US6258351B1 (en) | 1996-11-06 | 2001-07-10 | Shearwater Corporation | Delivery of poly(ethylene glycol)-modified molecules from degradable hydrogels |
DE69800640T2 (de) | 1997-01-29 | 2001-07-05 | Polymasc Pharmaceuticals Plc, London | Pegylationsverfahren |
US5945457A (en) * | 1997-10-01 | 1999-08-31 | A.V. Topchiev Institute Of Petrochemical Synthesis, Russian Academy Of Science | Process for preparing biologically compatible polymers and their use in medical devices |
WO1999034833A1 (en) | 1998-01-07 | 1999-07-15 | Shearwater Polymers, Incorporated | Degradable heterobifunctional poly(ethylene glycol) acrylates and gels and conjugates derived therefrom |
US6514534B1 (en) | 1998-08-14 | 2003-02-04 | Incept Llc | Methods for forming regional tissue adherent barriers and drug delivery systems |
EP2311895B1 (en) | 1999-02-01 | 2017-04-12 | Eidgenössische Technische Hochschule Zürich | Biomaterials formed by nucleophilic addition reaction to conjugated unsaturated groups |
JO2291B1 (en) | 1999-07-02 | 2005-09-12 | اف . هوفمان لاروش ايه جي | Erythropoietin derivatives |
WO2001092584A1 (en) | 2000-06-02 | 2001-12-06 | Eidgenossische Technische Hochschule Zurich | Conjugate addition reactions for the controlled delivery of pharmaceutically active compounds |
EP1379133A2 (en) | 2001-03-20 | 2004-01-14 | Eidgenössische Technische Hochschule Zürich | Two-phase processing of thermosensitive polymers for use as biomaterials |
-
2001
- 2001-10-19 WO PCT/US2001/051406 patent/WO2002055185A2/en active IP Right Grant
- 2001-10-19 EP EP01993367A patent/EP1355965B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-10-19 MX MXPA03003390A patent/MXPA03003390A/es active IP Right Grant
- 2001-10-19 CA CA2426692A patent/CA2426692C/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-10-19 EP EP10013069.9A patent/EP2363424B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-10-19 US US10/047,404 patent/US7132475B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-10-19 JP JP2002555910A patent/JP4070605B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 2001-10-19 AU AU2002245205A patent/AU2002245205B2/en not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CA2426692C (en) | 2011-01-25 |
EP1355965A2 (en) | 2003-10-29 |
EP1355965A4 (en) | 2007-05-09 |
EP1355965B1 (en) | 2012-09-19 |
US20030059906A1 (en) | 2003-03-27 |
MXPA03003390A (es) | 2005-06-30 |
WO2002055185A3 (en) | 2003-01-16 |
EP2363424B1 (en) | 2016-08-10 |
JP2004517979A (ja) | 2004-06-17 |
AU2002245205B2 (en) | 2007-07-19 |
WO2002055185A2 (en) | 2002-07-18 |
EP2363424A1 (en) | 2011-09-07 |
US7132475B2 (en) | 2006-11-07 |
CA2426692A1 (en) | 2002-07-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4070605B2 (ja) | 多官能性自己集成系のためのブロックコポリマー | |
AU2002245205A1 (en) | Block copolymers for multifunctional self-assembled systems | |
Zhang et al. | Recent advances in stimuli-responsive degradable block copolymer micelles: synthesis and controlled drug delivery applications | |
ES2278145T3 (es) | Copolimeros dibloque, tribloque y en bloque en estrella anfifilicos y sus composiciones farmaceuticas. | |
JP4874969B2 (ja) | 新規な温度及びpHに感受性の両親媒性コポリマー、同コポリマーを含む組成物及び同コポリマーの医薬品の製造における使用方法 | |
US20030044468A1 (en) | Two-phase processing of thermosensitive polymers for use as biomaterials | |
CN102770477A (zh) | 用于药物递送的生物可降解的嵌段聚合物及其相关方法 | |
WO2009137715A2 (en) | Versatile biodegradable elastic polymers featured with dual crosslinking mechanism for biomedical applications | |
US20180325820A1 (en) | Biocompatible water-soluble polymers including sulfoxide functionality | |
AU2010215192B2 (en) | Amphiphilic compounds and self-assembling compositions made therefrom | |
JP2004532893A (ja) | イオン化可能な内核を持つ単分子の高分子ミセル | |
ES2391691T3 (es) | Copolímeros de injerto como sistemas de suministro de fármacos | |
Alfei et al. | Hydrophilic and amphiphilic water-soluble dendrimer prodrugs suitable for parenteral administration of a non-soluble non-nucleoside HIV-1 reverse transcriptase inhibitor thiocarbamate derivative | |
CA2486104C (en) | Tri-block polymers for nanosphere-based drug or gene delivery | |
WO2014094539A1 (zh) | 基于分子胶的aba型三嵌段共聚物及其合成、用途 | |
WO2008074154A1 (en) | Polymers comprising zwitterionic endgroups | |
Sedghi et al. | Divergent synthesis of dendrimer-like pH-responsive macromolecules through a combination of ATRP and ROP for controlled release of anti-cancer drug | |
EP1125590A2 (en) | Bioadhesive composition | |
WO2010017184A2 (en) | Dendrimer hydrogels | |
US10814004B2 (en) | Hydrophilic polyester and a block copolymer thereof | |
CN105418931A (zh) | 聚乙二醇1000维生素e琥珀酸酯-聚乙烯亚胺-胆固醇三嵌段聚合物及制备方法和应用 | |
EP1219661B1 (en) | Block copolymer having polymer segment derived from oxazoline | |
Nutan et al. | Library of Derivatizable Multiblock Copolymers by Nucleophilic Substitution Polymerization and Targeting Specific Properties | |
Perumal et al. | Controlled synthesis of dendrite-like polyglycerols using aluminum complex for biomedical applications | |
WO2011070436A2 (en) | In situ cross linked biodegradable gel with hydrophobic pockets |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041013 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041115 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060831 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060908 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20061207 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20061214 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070501 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070827 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20071114 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071218 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080115 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4070605 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125 Year of fee payment: 3 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125 Year of fee payment: 3 |
|
R370 | Written measure of declining of transfer procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120125 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130125 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |