JP4068381B2 - スパークプラグの取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダーヘッドに形成されるプラグホールにスパークプラグを組付けるにあたり、プラグホールに対しねじ込んで組付ける必要がないスパークプラグの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車エンジン等の内燃機関にて、燃焼室内の混合気への着火源として用いられるスパークプラグ10は、例えば図8に示すように、軸O方向に延びる中心電極3と、その周囲を取り囲む絶縁体2と、その絶縁体2を保持する筒状の主体金具1とから構成される。この主体金具1は、プラグ座面13が先端側(火花放電ギャップgが形成される側)に形成されたフランジ部11と、プラグ座面13から軸O方向先端に向けて延びる先端部12を有する。そして、フランジ部11の後端側にはカシメ部16、六角部15、カシメ溝部14が形成され、先端部12の外周には雄ネジ12aが形成されている。一方、この先端部12の先端面には、中心電極3と対向して火花放電ギャップgを形成する接地電極4が結合され、接地電極結合部17を形成している。
【0003】
また、絶縁体2は、コルゲーション2cが形成された頭部2b、最も径大なダイヤ部2e、ダイヤ部2eよりも径小の中胴部2g、先端に位置する脚長部2iから構成されている。また、脚長部2iと中胴部2gとの接続部分にあたる係止面2hは、主体金具1の内周面に内向きに突出した金具側係合部18にパッキン51を介して係止される。そして、この係止面2hは、金具側係合部18とパッキン51を介して密着し気密を保つと共に、中心電極3及び絶縁体2に流入する熱を、絶縁体2、パッキン51、金具側係合部18、先端部12(雄ネジ12a)を通じて、次述するシリンダーヘッドに放散する主要な経路の一部となる。
【0004】
このようなスパークプラグ10はシリンダーヘッドに組付けられて使用に供されるものであり、この組付けにあたっては、シリンダーヘッドに形成されたプラグホールにスパークプラグ10を挿入し、主体金具1の六角部15にプラグレンチをあてがい、所定のトルクにて、プラグホールに形成された雌ネジに対して主体金具1の先端部12に形成された雄ネジ12aをねじ込むことで行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、スパークプラグ10を雌ネジが形成されたプラグホールの中心軸に沿って、その周りに正確に回転させると、両者は問題なく締結される。しかし、スパークプラグ10がプラグホールの中心軸から傾いた状態で回転されると、雄ネジ12aと雌ネジとが噛み合わずに、いわゆるカジリ状態となる。そのために、雄ネジ12aまたは雌ネジが損傷し、極端なときには燃焼室内からの燃焼ガスの吹き抜けを招き、また主体金具1の先端部12や中心電極3等が過度に高温になってプレイグニッション(過早点火)を生じたり、電極の溶損を生じたりするおそれがある。
【0006】
そこで、主体金具1の先端部12に雄ネジ12aを形成せず、さらにプラグホールに雌ネジを形成せずに、スパークプラグ10(主体金具1の先端部12)をプラグホールに対し遊嵌状に挿入可能として、別途に設けられるプラグ固定具等でスパークプラグ10を固定することが考えられる。これにより、ネジ同士の噛み合わせ等の問題はなく、容易にスパークプラグが取り付けられる。
【0007】
このように主体金具1に雄ネジ12aを有さないスパークプラグでは、プラグホールへの取付け性、脱着性を考慮して、先端部12の外周面とプラグホールの内壁面との間に隙間(クリアランス)を設ける必要がある。ところで、主体金具1に雄ネジ12aを有するスパークプラグ10では、上述したように絶縁体2や中心電極3から主体金具1に流入する熱は、先端部12の雄ネジ12aから、その雄ネジ12aと直接接する雌ねじを通じシリンダーヘッドに放散可能な構造であった。一方、主体金具1に雄ネジ12aを有さないスパークプラグでは、先端部12の外周面とプラグホールの内壁面との間に隙間を設けなければならないが故に、主体金具に流入する熱の移動(放散)が困難となりがちとなる。そのために、プレイグニッションを生じたり、電極溶損を招いたりするおそれがあるといった新たな問題が生じる。
【0008】
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、シリンダーヘッドに形成されたプラグホールに対して取付けが容易で、しかも熱引きが良好で耐熱性の良好なスパークプラグとシリンダーヘッド(プラグホール)との取付構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】
上記課題を解決するための本発明に係るスパークプラグの取付構造は、軸線方向に延びる中心電極と、中心電極を自身の先端側に配置しつつその径方向周囲を取り囲む絶縁体と、絶縁体の径方向周囲を取り囲んで当該絶縁体を保持すると共に、先端側にプラグ座面を備えるフランジ部とこのフランジ部のプラグ座面から軸方向先端側に延びる先端部とを有する主体金具とを備えるスパークプラグと、シリンダーヘッドに形成されるプラグホールとの取付構造であって、主体金具の先端部は、外周にプラグ取付用雄ネジを有することなく筒状に形成されている一方、プラグホールは、この主体金具のフランジ部及び先端部の外周形状にそれぞれ対応する形状をなすフランジ対応部及び先端対応部を備え、主体金具の先端部の外周面とプラグホールの先端対応部の内壁面との間に、主体金具の熱をシリンダーヘッドに伝達するためのシール剤が介在しており、上記主体金具の先端部は、上記フランジ部のプラグ座面から軸方向先端側に延びる円柱状部と、上記円柱状部よりも先端側に位置しつつ、先端側に向かって連続的に外径が縮小する縮小部とを有する一方、上記プラグホールの先端対応部は、この主体金具の縮小部と接するように先端側に向かって連続的に内径が縮小する第2縮小部を有しており、上記主体金具の円柱状部の外周面と上記プラグホールの先端対応部の内壁面との間に上記シール剤が介在していると共に、上記主体金具の縮小部と上記プラグホールの第2縮小部とが直接又は他部材を介して接していることを特徴とする。
【0011】
本発明の構成によれば、スパークプラグを構成する主体金具の先端部が、外周にプラグ取付用雄ネジを有することなく筒状に形成される一方、プラグホールは、この主体金具のフランジ部及び先端部にそれぞれ対応する形状のフランジ対応部及び先端対応部を有している。そして、主体金具の先端部の外周面とプラグホールの先端対応部の内壁面との間にはクリアランスが形成されるように構成されている。これにより、スパークプラグの取付け時には、プラグホールに対して遊嵌状に挿入するだけでよく、ネジ締め作業を不要とし、容易にかつ安定してスパークプラグをプラグホールに取付けることができる。
【0012】
とりわけ、近年主流のDOHCエンジンでは、大面積の吸・排気バルブを備えることが多くプラグホールが奥深く設計されるが、このようなプラグホールに対しても本発明のスパークプラグでは遊嵌状に挿入するだけで取付けられる。従って、スパークプラグの取付けが容易になり、さらにはプラグ交換時の脱着にも手間がかからず、主体金具の雄ネジとプラグホールの雌ネジとの噛み合みから生ずる問題の心配もない。なお、本発明では、主体金具の先端部に対応してシリンダーヘッドのプラグホールに雌ネジ部を形成する必要がないことから、プラグホールの径(内径)を従来の雌ネジ部を有するときよりも縮小化することができる。それにより、上述したような大面積の吸・排気バルブをシリンダー側に設置させ易く、またそれらを設置するための設計がし易いといった利点も得られる。
【0013】
ところで、外周にプラグ取付用雄ネジを形成せずに主体金具の先端部を筒形状とし、スパークプラグの取付け性確保のために先端部の外周面とプラグホールの先端対応部の内壁面との間にクリアランスを所定範囲に設けたことで、従来であれば先端部に形成される雄ネジからシリンダーヘッド(プラグホール内壁面)に直接逃がすことのできた主体金具の熱が、放散され難くなる。つまり、従来のように主体金具の先端部の外周面とプラグホールの内壁面とがネジ同士の噛み合いにて接している場合、主体金具の熱をシリンダーヘッドに直接放散することができるものの、主体金具の先端部にプラグ取付け用雄ネジを形成しないが故に、主体金具の先端部の外周面とプラグホールの先端対応部の内壁面との間にクリアランスが存在し、主体金具の熱の放散経路が不十分となるのである。
【0014】
詳細に説明すると、主体金具の先端部の外周面とプラグホール内壁面(プラグホールの先端対応部)との間にクリアランスが存在すると、そのクリアランスに空気層(空気により形成される層)が介在することになる。そして、この空気層は、燃焼ガス等により高温下に曝されることで断熱層として機能し、主体金具に流入する熱をプラグホール内壁面に放散することを妨げるのである。そのために、プレイグニッションや電極溶損等の問題が発生し易くなる。
【0015】
これに対して、本発明では、主体金具の先端部とプラグホールの先端対応部の内壁面との間に形成される隙間(クリアランス)に、中心電極や絶縁体等から主体金具に流入する熱をシリンダーヘッドに伝達するためのシール剤を介在させている点が注目すべき点である。
【0016】
このようにシール剤を介在させることで、主体金具の先端部の外周面とプラグホールの先端対応部の内壁面とがシール剤を介して間接的に接することになり、空気層の介在が抑えられる。それにより、絶縁体や中心電極等から主体金具に流入される熱は、先端部、シール剤を通じて、シリンダーヘッドに速やかに放散されることになる。その結果、中心電極や絶縁体等の温度は低く保たれ、先端部に雄ネジを形成した従来のものと同等またはそれ以上の耐熱性(耐プレイグニッション性)が得られ、プレイグニッションや電極溶損を抑制したスパークプラグとすることができる。
【0017】
また、シール剤を介在させることで、上記クリアランス量のばらつきによるスパークプラグの耐熱性のばらつきを小さく抑えることができる。さらに、主体金具の先端部の外周面とプラグホールの内壁面にシール剤を介在させることで、燃焼室内からの燃焼ガスの吹き抜けをより確実に抑えることができ、スパークプラグの取付構造において気密性を一層向上させる効果も得られる。
【0018】
そして、本発明では、このようにシール剤を主体金具の先端部とプラグホールの先端対応部の内壁面との間に介在させる構成を図るにあたって、主体金具の先端部の外径をφd、プラグホールの先端対応部の孔径をφDとしたときに、クリアランス量(φD−φd)が0.005〜0.50mmの関係を満たすことが好ましい。これにより、高出力エンジンを含めたあらゆる内燃機関に対しても耐熱性の良好なスパークプラグを実現することができる。なお、このシール剤を介在させるにあたっての上記クリアランス量は、0.075〜0.40mmの関係を満たすことが好ましく、とりわけ0.075〜0.15mmを満たすことが、スパークプラグの取付性と耐熱性向上を考慮した上で好ましい。また、シール剤については、内燃機関の特性によっても異なるが内燃機関は高温の使用に供されることから、自身の耐熱性としては400℃以上を有することが好ましい。
【0019】
なお、本発明の構成を図ることによって、中心電極と対向して火花放電ギャップを形成する接地電極が主体金具に結合されるスパークプラグでは、以下の効果が得られる。通常、燃焼室内では圧縮行程時に発生するスワールの流れを接地電極が妨げないように、スワールの流れ方向と接地電極結合部の形成位置との間に最適な位置関係があることが知られている。しかしながら、従来のように主体金具に雄ネジが形成される場合には、この主体金具はシリンダーヘッドにねじ込まれるため、燃焼室内における接地電極の向き(接地電極結合部の位置)を特定し難い問題があった。一方、本発明の構成では、上述のように、主体金具の先端部が外周筒状に形成され、かつプラグホールはこの主体金具に対応する形状に形成されていることから、シリンダーヘッドにねじ込む必要がないため、燃焼室内における接地電極の向きを特定し易い利点がある。
【0020】
さて、上記シール剤としては、熱伝導率が20W/m・K以上の金属粉末、合金粉末及びセラミック粉末のうちの少なくとも1種類以上を含有しているとよい。このように主体金具に流入する熱をプラグホール内壁面に伝達するシール剤が、熱伝導率が20W/m・K以上の金属粉末、合金粉末及びセラミック粉末を含むことで、主体金具の熱をより速やかに放散することができる。なお、具体的にこれら金属粉末、合金粉末及びセラミック粉末は、粘性物質や弾性材に含有させることでシール剤とすることができる。
【0021】
金属粉末としては銅やアルミニウム、モリブデン等、合金粉末としては二硫化モリブデン等が挙げられ、さらにセラミック粉末としては窒化アルミニウム、窒化ホウ素等を挙げることができるが、これら粉末は熱伝導率が20W/m・K以上を満たせば上記のものに限定されるものではない。また、上記粘性物質としてはグリース、シリコーン油、機械油、鉱物油、2塩基酸エステル等といった潤滑油を、上記弾性材としては耐熱性ゴム等を挙げることができる。
【0022】
上記金属粉末、合金粉末及びセラミック粉末の合計重量が、シール剤全体をみたときの重量比で20〜80%の範囲内にあるとよい。上記合計重量がシール剤全体の重量比で20%未満であると、主体金具に流入する熱をプラグホール内壁面に伝達するシール剤自体の機能が良好に発揮されないことがある。また、上記合計重量がシール剤全体の重量比で80%を超える場合には、主体金具に流入する熱をプラグホール内壁面に伝達するシール剤自体の機能は良好になりうるが、金属粉末、合金粉末及びセラミック粉末等を含有させる粘性物質や弾性体による粘性ないし弾性力の効果が薄れ、主体金具の先端部の外周面とプラグホール内壁面との間をシールする効果が低減するおそれがある。なお、上記金属粉末、上記合金粉末及び上記セラミック粉末は、シール剤全体の重量比で上記範囲を満たして含有されつつ、平均粒径が上記クリアランス量(φD−φd)の半分以下の値となるように調整されていることが好ましい。このように上記粉末の平均粒径を調整することで、シール剤の粘性ないし弾性力を良好に維持することができる。
【0024】
かかる構成を図るにより、プラグホールに対してスパークプラグを遊嵌状に挿入して嵌合することで、接地電極結合部の位置を燃焼室内の所定位置(所定方向)に制限することができる。上述したように、スワールの流れ方向と接地電極結合部の形成位置との間に最適な位置関係があることが知られている。そこで、スワールの流れ方向と接地電極結合部との位置関係を予め考慮しつつ、接地電極結合部の形成位置と、嵌合位置制限形状とされるフランジ部または先端部との関係を設定することで、スワールの流れ方向と接地電極結合部の形成位置との関係を、各内燃機関(各気筒)につき常に一定(最適位置)とすることができる。その結果、内燃機関や気筒毎に着火性がばらつかず、均一の空燃比(A/F)で駆動することができ、ひいては希薄空燃比で駆動することも可能となる。
【0025】
ここで、嵌合位置制限形状としては、主体金具をプラグホールに挿入しつつ、主体金具の軸方向を中心として回転させたときに、1または複数箇所にて互いに嵌合する形状であればよい。具体的に例示すると、プラグホールに軸方向に延びるキー溝を形成し、主体金具側にキー溝に嵌まるキー突起(条でも、突起でもよい)を設けたもの、或いは逆にプラグホールにキー突起、主体金具側にキー溝を設けたもの、また主体金具の先端部に面取りを施し、プラグホールをこの面取りに適合した形状としたもの、さらに先端部及びプラグホールの断面形状をそれぞれ卵形状、堕円形状、多角形状等としたものが挙げられる。なお、これら嵌合位置制限形状を、主体金具の先端部とプラグホールの先端対応部との間で図る場合には、主体金具の先端部の外周面とプラグホール内壁面との間に介在するシール剤は、嵌合位置制限形状に合わせて介在させるようにすればよい。
【0026】
さらに、本発明では、主体金具の先端部は筒状に形成されるものであるが、その形状としては円柱状に何等限定されない。例えば、主体金具の先端部は、円柱状のものと、その円柱状の先端側に隣接すると共に先端側に向かって連続的にあるいは段階的に外径が縮小する形状のものとの組み合わせにより形成されるものであってもよい。なお、主体金具の先端部の形状が円柱状ではないときには、本明細書でいう「主体金具の先端部の外径φd」は、先端部の最大外径を指すものとする。そして、このとき本明細書でいう「プラグホールの先端部の孔径φD」は、先端部の最大外径に対向する部分の孔径を指すものとする。また、主体金具の先端部の外周面に周設されるシール剤は、先端部の外周面に全体的に周設される必要はなく、部分的に周設されていてもよい。
【0027】
ところで、シール剤が主体金具の先端部の外周面に部分的に設けられる構成をとりうる場合、主体金具の内周面に絶縁体を係止するための金具側係合部が形成されると共に、プラグ座面の先端側縁から金具側係合部の係止面の基端側縁までの軸線方向先端に向けて測った距離L(単位:mm)が、L≧0を満たすように構成され、シール剤は、主体金具の先端部における外周面のうちで、少なくとも当該主体金具の内周面における金具側係合部が形成された領域に対応した外周領域に周設されることが好ましい。
【0028】
スパークプラグは、一般的に、中心電極及び絶縁体に流入する熱を、上述したように主体金具の金具側係合部に流入させる構造を有する。そこで、この金具側係合部をプラグ座面よりも先端側に位置する先端部の内周面に形成しつつ、該金具側係合部が形成された領域に対応した先端部の外周領域に少なくともシール剤を介在させることによって、絶縁体や中心電極等からの主体金具に流入する熱を、金具側係合部を通じてより速やかにシール剤に放散させることができる。その結果、主体金具に流入する熱をより速やかにシリンダーヘッドに放散させることができる。なお、「主体金具の先端部における外周面のうちで、金具側係合部が形成された領域に対応した外周領域」とは、金具側係合部の基端側縁から先端側縁までの間の周方向における領域を、先端部の径方向に向かって拡大したときに、先端部の外周面と重なった周方向における領域のことを指すものとする。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は、参考形態にかかるスパークプラグ100の部分破断断面図、及び内部構造を示す断面図である。このスパークプラグ100は、接地電極4が1つのみ形成されたいわゆる一極タイプで、主体金具1のフランジ部11と先端部12との間に設けられた平面を構成するプラグ座面13によってシールを行うフラットシートタイプのものである。なお、プラグ座面13には、リング状のガスケットGが装着されている。
【0030】
このスパークプラグ100は、軸O方向に延びる中心電極3と、この周囲を取り囲む絶縁体2と、その絶縁体2を保持する主体金具1とから構成される。この主体金具1は炭素鋼からなり、プラグ座面13が先端側に形成されたフランジ部11と、このプラグ座面13から軸O方向先端側に延びる先端部12とを有する。先端部12は外周に雄ネジを有しておらず、外周略円筒状にされている。この先端部12の先端面には、接地電極4の一端が結合され、接地電極結合部17を形成している。この接地電極4の他端は、中心電極3の先端面に向かって延設し、火花放電ギャップgを隔てて中心電極3と対向している。また、フランジ部11の後端側(基端側)にはカシメ溝部14、六角部15、カシメ部16が形成されている。なお、本明細書では、軸O方向において、火花放電ギャップgの形成される側を前方側(先端側)、これと反対側を後方側(基端側)として説明する。
【0031】
絶縁体2には、軸O方向に貫通孔6が形成されている。この貫通孔6の後方側には端子電極5が挿入・固定され、貫通孔6の前方側には中心電極3が挿入・固定されている。また、この貫通孔6内の端子電極5と中心電極3との間には、セラミック抵抗体7が配置され、その両端部は導電性ガラスシール層8、9を介して端子電極5、中心電極3にそれぞれ電気的接続されている。なお、セラミック抵抗体7を省略し、一層の導電性ガラスシール層により中心電極3と端子電極5とを接続した構成としてもよい。
【0032】
また、絶縁体2は、図2に詳細に示すように、軸O方向の略中間部に、周方向外向きに突出するダイヤ部2eが形成されている。そして、ダイヤ部2eよりも後方側が、これよりも小径の頭部2bとされている。一方、ダイヤ部2eの前方側には、これよりも小径の中胴部2gと、その中胴部2gよりも小径の脚長部2iが隣接して形成されている。なお、頭部2bの外面には釉薬層2dが形成され、当該頭部2bの後方側の外面にはコルゲーション2cが形成されている。また、絶縁体2の軸O方向の最も前方側に位置する脚長部2iの外面は、先端に向かうほど縮径する略円錐状とされている。
【0033】
ついで、絶縁体2の貫通孔6は第一部分6aと、その第一部分6aの後方側でこれよりも大径の第二部分6bを有する。端子電極5とセラミック抵抗体7は第二部分6b内に収容され、中心電極3は第一部分6a内に挿通される。中心電極3の基端部には、その外周面から外向きに突出して凸状部3aが形成されている。そして、この貫通孔6の第一部分6aと第二部分6bとは中胴部2g内にて互いに接続し、その接続位置には中心電極3の凸状部3aを受けるための凸状部受け面6cがテーパ面ないしR面状に形成されている。
【0034】
また、中胴部2gと脚長部2iとの接続部分は段状とされた係止面2hを形成し、この係止面2hは主体金具1の内周面に内向きに突出して形成された金具側係合部18の係止面18aに対して板パッキン51を介し係合することで、絶縁体2の軸O方向前方側への抜き止めがなされている。他方、主体金具1の内周面後方側と絶縁体2の外周面との間には、ダイヤ部2eと係合する環状の線パッキン22、滑石23が配置され、また主体金具1の基端側縁を絶縁体2の外面に向けてかしめることでカシメ部16が形成され、絶縁体2が主体金具1に対して保持される。
【0035】
ここで、この金具側係合部18は、中心電極3及び絶縁体2(脚長部2i)に流入した熱を、絶縁体2(絶縁体係止面2h)、パッキン51、主体金具1の先端部12、後述するシール剤25、さらにはシリンダーヘッドSH(プラグホールP内壁面)に放散する熱放散の主要な経路の一部を構成するものである。なお、図2の吹出し図に示すように、プラグ座面13の先端側縁から金具側係合部18の基端側縁まで、軸O方向先端側に向けて測った距離L(単位:mm)についても、中心電極3や絶縁体2に流入する熱の放散度合に関係してくる(なお、図2の吹出し図では、ガスケットG省略)。この距離Lについては、L≧0の関係を満たすことが好ましい。その理由としては、金具側係合部18をプラグ座面13よりも軸O方向先端側に位置することになる先端部12に形成することで、後述するシール剤25を介して主体金具1に流入する熱をシリンダーヘッドSHに放散し易くなるからである。また、上記距離Lは、0≦L≦6を満たすことがより好ましい。距離Lをこのように特定範囲にすることで、主体金具1に流入する熱を、後述するシール剤25に加えて、プラグ座面13からもシリンダーヘッドSHに放散することが可能となり、より一層の熱の放散を確保することが期待できる。なお、本参考形態のスパークプラグ100では、距離L=0.5mmに設定している。
【0036】
さらに、主体金具1の先端部12外周面の一部分には、キー突起19が形成されている。このため、先端部12は、後述するシリンダーヘッドSHに形成されたプラグホールPにおいて、このキー突起19に適合するキー溝39を一箇所に設けた先端対応部36と、周方向一箇所にて互いに嵌合することができるようになっている。
【0037】
そして、本参考形態では、後述するシリンダーヘッドSHにスパークプラグ100を取付けるにあたり、図1及び図2に示すように、主体金具1の先端部12外周面(詳細には、キー突起19を含む先端部12外周面)に、シール剤25が周設(塗布)されている。なお、このシール剤25は、先端部12の外周面に全体的に、あるいは部分的に塗布する。部分的に塗布する場合には、先端部12の外周面の前方側に塗布し、スパークプラグ100をプラグホールPに挿入することにより、シール剤25を後方側に押し上げ、取付けた状態にて先端部12の外周面の略全体に塗布された状態となるようにしてもよい。
【0038】
また、上述した距離L(図2参照)がL≧0の関係を満たすスパークプラグでは、そのスパークプラグをシリンダーヘッドSHに取付けたときに、シール剤25が、主体金具1の先端部12における外周面のうちで、主体金具1の内周面における金具側係合部18が形成された領域に対応した外周領域12a(図2参照)に少なくとも位置する状態となるように構成されることが好ましい。このような構成を図ることで、主体金具1に流入する熱を、金具側係合部18、シール剤25を通じて効率良く放散させることができる。
【0039】
ここで、本参考形態に用いられるシール剤25は、銅粉末が含まれた鉱物油にて構成され、シール剤25全体をみたときに銅粉末は、重量比で40%含まれている。また、このシール剤25自体の耐熱性は、約400℃を有している。
【0040】
ついで、本参考形態にかかるシリンダーヘッドSHについて、図3を参照しつつ説明する。シリンダーヘッドSHのヘッド本体31は、ヘッド上面32及び燃焼室面33の間を貫通するプラグホールPを備え、さらにこの周囲のヘッド上面32に、後述するプラグ固定具41をネジ止めするためのネジ孔32a〜32dが形成されている。プラグホールPは、スパークプラグ100が完全に挿入される深さとされ、ヘッド上面32から順に径小となる三段の丸孔から構成される。
【0041】
このうち、ヘッド上面32側の挿入部34は、ヘッド上面32から燃焼室面33の近くにまで達する丸孔であり、主体金具1のうち最も径大のフランジ部11よりも径大とされており、プラグ100が遊嵌状に挿入できるようになっている。そして、燃焼室面33側の先端対応部36は、スパークプラグ100を挿入したときに、主体金具1の先端部12のみが遊嵌状に挿入される部分である。また、挿入部34と先端対応部36との間にはフランジ対応部35が位置し、スパークプラグ100を挿入したときに、主体金具1のフランジ部11が遊嵌状に挿入される部分を構成する。なお、フランジ対応部35と先端対応部36の境界部にあたるシール面37は、ガスケットGが当接してシールを行う面となる。さらに、この先端側対応部36には図3(a)から判るように、主体金具1のキー突起19に適合する幅及び深さを有するキー溝39が形成されている。また、シリンダーヘッドSHには、冷却水を流通させる流通孔38が形成されている。
【0042】
なお、本参考形態では、キー溝39とキー突起19とが接地電極結合部17の形成位置を考慮しつつ、各々一定の位置関係を持って固定されるように形成されている。ここで、火花放電ギャップgにスワールが流れ込むのを接地電極4が妨げる場合、相対的にリッチな混合気でしか着火しなくなってしまう。そこで本参考形態では、スパークプラグ100をプラグホールPに取付けた際に、スワールの流れ方向と接地電極4とが最適な位置関係を満たすべく、接地電極結合部17の形成位置と先端部12のキー突起19の形成位置、及びそのキー突起19の形成位置と先端対応部36のキー溝39の形成位置とが、一定の位置関係を有するようにキー突起19及びキー溝39がそれぞれ形成されている。
【0043】
ついで、本参考形態にかかるプラグ固定具41について、図4を援用して説明する。プラグ固定具41は、金属製で自身をシリンダーヘッドSHに固定するための突出部42と、略円筒形状の筒状部43からなる。突出部42には、図示しないが、シリンダーヘッドSHのネジ孔32a〜32dに各々対応した位置に、取付孔が複数形成されている。また、筒状部43は、その外周面がシリンダーヘッドSHの挿入部34よりもやや径小とされ、しかもその先端の先端面43aが、後述するように主体金具1のフランジ部11の基端面を押圧可能とすべく、その内周面が六角部15よりも径大とされている。
【0044】
そして、図4に示すように、この筒状部43の内部には、コイルコア44、一次巻線L1、二次巻線L2、及び二次巻線L2にて発生する放電用高電圧を端子電極5に供給するための接続端子45とから構成される点火コイル部50が収容されている。なお、筒状部43の内部には、耐熱性ゴムからなり絶縁体2の頭部2bと接触する絶縁性保持部材46が、接続端子45の周りを覆うように設けられている。また、二次巻線L2の一端と電気的に接続されるバネ状の接続端子45は、端子電極5に対して軸O方向に圧縮された形で接触することで電気的接続される。このとき、絶縁性保持部材46は絶縁体2の頭部2bに接触し、点火コイル部50とスパークプラグ100との間の絶縁性を確保する機能を果たす。
【0045】
このプラグ固定具41は点火コイル部50を内蔵しており、後述するように、スパークプラグ100をプラグホールPに固定すると同時に、点火コイル部50をもプラグホールP内に配置させることができ、しかもスパークプラグ100と点火コイル部50との接続をも完了させることができる。また、このようなプラグ固定具41を用いた場合、スパークプラグ100と点火コイル部50とが直接接続されるので、両者を接続するハイテンションケーブル等が不要となり、ノイズ発生を低減させることができる。なお、このプラグ固定具41は点火コイル部50を内蔵する関係上、電源装置やECU等の外部機器と接続するためのコネクタ部47、点火ユニット48が備えられている。この点火ユニット48には、一次巻線L1に電源装置から供給される通電電流を点火信号に基づき通電・遮断するスイッチング素子(図示しない)等が内蔵されている。なお、この点火ユニット48は、コネクタ部47及び点火コイル部50に電気的に接続されている。
【0046】
以下に、シリンダーヘッドSHに対して、主体金具1の先端部12外周面に上述したシール剤25が周設されたスパークプラグ100を、さらにはプラグ固定具41を取付ける方法について説明する。まず、図4に示すように、シリンダーヘッドSHのプラグホールP内に、スパークプラグ100を遊嵌状に挿入する。このとき、スパークプラグ100を軸O方向を中心にして回転させつつ挿入し、キー突起19をキー溝39に嵌め込んで、スパークプラグ100をプラグホールPに嵌合する。即ち、キー突起19とキー溝39によって、主体金具1の先端部12とプラグホールPの先端対応部36とが互いに嵌合することになる。これにより、ガスケットGはシール面37に当接する。そしてこれと同時に、主体金具1の先端部12外周面に周設されたシール剤25が、自身の粘性を発揮して、主体金具1の先端部12外周面とプラグホールPの先端対応部36の内壁面との両者に接する形で、それらの間に介在することになる。また、このときシール剤25は、主体金具1の先端部12における外周面のうちで、主体金具1の内周面における金具側係合部18が形成された領域に対応した外周領域12aに位置することになる。
【0047】
そして、上述したプラグ固定具41を用いて、スパークプラグ100をシリンダーヘッドSHに固定する。まず、図4に示すように、プラグ固定具41の筒状部43をプラグホールPに挿入する。筒状部43の外周面は、挿入部34よりやや径小とされているので遊嵌状に挿入でき、筒状部43の先端面43aが主体金具1のフランジ部11の基端面に当接する。このとき、筒状部43の内部では、接続端子45が端子電極5に圧接状態にて接触する。
【0048】
ついで、図4に示すように、プラグ固定具41の突出部42の向きを合わせ、4個のボルト(図4では、49a、49cの2個のボルトのみ図示)を用いてプラグ固定具41をシリンダーヘッドSHのヘッド上面32のネジ孔32a〜32d(図3参照)にネジ止めする。すると、筒状部43を介して先端面43aにより主体金具1のフランジ部11が軸O方向に押圧され、プラグ座面13とシール面37との間のシールがガスケットGを介して行われる。なお、適当な圧力で押圧できるように、スパークプラグ100やプラグホールPの寸法を考慮して、筒状部43の長さ(高さ)は予め調整されている。
【0049】
このようにしてスパークプラグ100はシリンダーヘッドSHに取付けられる訳だが、本参考形態では図4に示すように、主体金具1の先端部12の外径をφd(単位:mm)、プラグホールPの先端対応部36の孔径をφD(単位:mm)としたときに、クリアランス量(φD−φd)は、0.005≦φD−φd≦0.50の関係を満たすようにされている。プラグホールPの先端対応部36の孔径φDは、シリンダーヘッドSH設計毎に種々のサイズがあり、いずれのプラグホールPに対しても、上記範囲(関係)を満たすように主体金具1の先端部12の外径φdが適宜定められる。なお、本参考形態では、例えばφD=13.70mm、φd=13.55mmであって、φD−φd=0.15mmとされている。但し、本参考例のように、キー突起19及びキー溝39は、先端部12の外径φd及びプラグホールPの先端対応部36の孔径φDに含んで算出していない。
【0050】
そして、本参考形態では、上記クリアランス量(φD−φd)を0.005≦φD−φd≦0.50の関係を満たすようにした(例えば、φD−φd=0.15mm)上で、主体金具1の先端部12外周面とプラグホールPの先端対応部36内周面との間にシール剤25が介在している。これにより、絶縁体2や中心電極3、接地電極4から主体金具1(先端部12)に流入される熱を、熱伝導性に優れるシール剤25を通じて、プラグホールPの先端対応部36の内壁面(シリンダーヘッドSH)に速やかに放散することができるようになる。さらに、本参考形態では、金具側係合部18をプラグ座面13よりも先端側に位置する先端部12の内周面に形成しつつ、その金具側係合部18が形成された領域に対応した先端部12の外周領域にシール剤を位置させており、主体金具1に流入する熱を、金具側係合部18、シール剤25を通じて、シリンダーヘッドSHに速やかにすることができるようになる。
【0051】
その結果、中心電極3や絶縁体2(脚長部2i)、接地電極4の温度が低く保たれることになり、従来からの先端部12に雄ネジを形成したものと同等またはそれ以上の耐熱性が得られ、プレイグニッションや電極溶損の発生を抑制することができる。なお、上記シール剤25を主体金具1の先端部12外周面とプラグホールPの先端対応部36の内壁面との間に介在させた上で、上記クリアランス量(φD−φd)を変化させたことによる、スパークプラグの耐熱性向上の効果については後述する。
【0052】
さらに、上述のようにしてシリンダーヘッドSHにスパークプラグ100を取付けた状態において、スワールの流れ方向と接地電極4との関係についてみてみる。ここで、本参考形態では、スパークプラグ100をプラグホールPに取付けた際に、スワールの流れ方向と接地電極結合部17とが最適な位置関係を満たすべく、上述したように接地電極結合部17の形成位置、キー突起19及びキー溝39の形成位置の各々が所定の位置関係を有するように設定されている。その結果、スパークプラグ100をプラグホールPに取付けると、接地電極4の位置は常に一定位置に制限されることになる。従って、接地電極4(接地電極結合部17)は、スワールの流れを妨げない位置に特定され、火花放電ギャップgにて発生する火花放電による火炎核に対し、スワールを有効に接触させることができ、良好なに着火性が得られる。さらに、同一品番のスパークプラグ及びシリンダーヘッドの任意の組み合わせにより、常に希薄空燃比で内燃機関を駆動することができ、燃費を向上させることも可能となる。
【0053】
以上、本発明を参考形態に即して説明したが、本発明は上記参考形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なことはいうまでもない。例えば、上記参考形態では、スパークプラグ100として接地電極4が一つのみの一極タイプのものを用いたが、複数の接地電極4が主体金具1に結合された多極タイプであってもよい。また、スパークプラグ100の構造として、主体金具1のフランジ部11と先端部12との間に設けられたテーパ面を構成するプラグ座面13により、ガスケットGを介さず直接シリンダーヘッドに対してシールを行うコニカルシートタイプのものであってもよい。
【0054】
具体的にスパークプラグの構造が上記参考形態と異なるスパークプラグの取付構造としては、図5に示すものが挙げられる。この取付構造では、特に主体金具1の先端部12の形状が上記参考形態と異なるものであり、上記参考形態と異なる部分を中心に説明し、同様の部分は同じ記号や番号を付し、説明を省略する。
【0055】
図5は、スパークプラグ200とシリンダーヘッドSHとの取付構造を示す部分断面図であり、この図6では説明の簡略化のために上記参考例にて説明した図4より点火コイル部50やプラグ固定具40についての図示は省略している。図6では、スパークプラグ200における主体金具1の先端部12外周面形状が、フランジ部11のガスシール面13から軸O方向先端側に延びる第1円柱状部12aと、その第1円柱状部12aの前方側に隣接しつつ、前方側に向かって連続的に外径が縮小する縮小部12bと、その縮小部12bと隣接する第2円柱状部12cとから構成されている。また、フランジ部11よりも六角部15の外径が径小に構成されており、先端部12に上記参考形態のようにキー突起等が設けられていない。
【0056】
なお、シリンダーヘッドSH1側のプラグホールP1の内周面形状については、主体金具1の外周形状に合わせて適宜調整されている。具体的には、プラグホールP1の先端対応部36の内周面(内壁面)は、第1円柱状部12a、縮小部12b、第2円柱状部12cからなる主体金具1の先端部12の外周形状にそれぞれ対応するように形成され、プラグホールP1の前方側には縮小部12bと接触しつつ、前方側に向かって内径が連続的に縮小する第2縮小部36bが形成され、その後方側に第1円柱状部12aと対向する第1円柱対応部36a、第2縮小部36bの前方側に第2円柱状部12cと対向する第2円柱対応部36cが形成されている。また、プラグホールP1には、主体金具1のフランジ部11の外周形状に対応するフランジ対応部35が形成されている。なお、この実施形態では、上記参考形態のようにフランジ対応部35に隣接する挿入部34は形成されておらず、プラグホールP1は二段の丸穴から構成されている。
【0057】
そして、このスパークプラグ200とシリンダーヘッドSH1との取付構造におていも、図6に示すように、主体金具1の先端部12の第1円柱状部12a外周面とプラグホールP1の先端対応部36の内壁面(詳細には、先端対応部36のうちの第1円柱対応部36a)とのクリアランス量(φD−φd)は0.005≦φD−φd≦0.50の関係を満たすように設定されている。それと共に、先端部12の第1円柱状部12aの外周面略全体とプラグホールP1の先端対応部36の内壁面(第1円柱対応部36a)との間に、シール剤25が介在している。さらに、図示していないが、絶縁体2を係止するための金具側係合部が、プラグ座面13よりも軸O方向先端側に位置する先端部12の第1円柱状部12aの内周面に形成されている。これにより、主体金具1(先端部12)に流入される熱が、熱伝導性に優れるシール剤25を通じて、プラグホールP1の内壁面(シリンダーヘッドSH1)に速やかに放散されることになり、スパークプラグ200の耐熱性を向上させることができる。なお、このスパークプラグ200の固定は、図示しない別途のプラグ固定具を用いて適宜行うことが可能である。
【0058】
また、この実施形態では、主体金具1の先端部12における縮小部12bがプラグホールP1の前方側における第2縮小部36bと接触する形で、スパークプラグ200が取付けられている。これにより、主体金具1の先端部12の第1円柱状部12aに周接されたシール剤25が、スパークプラグ200の使用時に燃焼室に落下するといったことが確実に防止され、信頼性に優れるスパークプラグ200の取付構造を提供することができる。
【0059】
(実施例)
本発明の効果を確認するために、図1(または図4)に示す自身の外周略全体にシール剤25が塗布された主体金具1の先端部12の外径φdを変化させると共に、プラグホールPの先端対応部36の孔径φDは一定(13.7mm)とし、クリアランス量(φD−φd)の値を変化させることで、スパークプラグ100の耐熱性(耐プレイグニッション性)を評価した。なお、本評価のスパークプラグ100としては、先端部12の軸O方向長さT1=15.0mm、先端部12の内径φd1=8.4mm、金具係合部18の最小内径φd2=7.5mmにそれぞれ寸法設定し、評価を行った(図1参照)。また、プラグ座面13の先端側縁から金具側係合部18の基端側縁までの軸O方向先端に向けて測った距離L(図2参照)については、+0.5mmに寸法設定した。さらに、本評価にあたり、絶縁体2の脚長部2iの距離T2は、T2=17mm(脚長部2iの先端外径φd3=5.1mm)に設定して行った(図1参照)。
【0060】
この耐熱性の評価は、図6に示すように、点火コイル部50及び突出部42の中央を除去したプラグ固定具41を用いて、スパークプラグ100をシリンダーヘッドSHに固定することで行った。このプラグ固定具41は、突出部42に筒状部43の内周面に連なる貫通孔43aを形成したもので、ケーブル51に接続された接続端子45を内部に有する絶縁性保持部材46をこの貫通孔43aから挿入して、接続端子45と端子電極5とを圧接状態にて接触させる。このケーブル51は、ダイオード52を介して図示しない点火回路に接続するとともに、ダイオード53を通じて図示しないプレイグニッションテスタに接続している。
【0061】
このプレイグニッションテスタは、いわゆるイオン電流を計測するものである。即ち、プレイグニッションが発生した場合に火花放電ギャップgが火炎に包まれると、火炎中のイオンにより火花放電ギャップg間が導通状態となる。従って、火花放電ギャップg間に予め数百Vの電圧をかけておくと、プレイグニッションが発生した場合にイオン電流が流れる。そこで、点火回路で放電させる前に、イオン電流を検出した場合にはプレイグニッションが発生したことが判別できる。
【0062】
そして、上述のようにスパークプラグ100をシリンダーヘッドSHに固定した上で、内燃機関を駆動(2000cc、直列4気筒、スロットル全開状態)し、正規の点火時期より1度ずつ順に過進角を変化させて、2分間保持し、プレイグニッションがその間に発生したか否かを測定し、初めてプレイグニッションが発生した過進角を測定した。ついで、自身の外周にシール剤25を塗布せずに主体金具1の先端部12の外径φdを上記シール剤25を塗布したものと同様に変化させると共に、プラグホールPの先端対応部36の孔径φDは一定(13.7mm)として、クリアランス量(φD−φd)を変化させて、スパークプラグ100の耐熱性(耐プレイグニッション性)を評価した。
【0063】
そして、同様のクリアランス量(φD−φd)のスパークプラグ100(スパークプラグ100の取付構造)について、シール剤25を塗布したもののプレイグニッションが発生した過進角から、シール剤25を塗布していないもののプレイグニッションが発生した過進角の差分値をとり、その差分値を図7に示した。
【0064】
この図7の結果から、クリアランス量(φD−φd)が0.005〜0.50mmの範囲内にあり、シール剤25が主体金具1とプラグホールPとの間に介在するスパークプラグ100(スパークプラグ100の取付構造)については、プレイグニッションが初めて発生する過進角がいずれもシール剤25を塗布していないものに比べて向上していることが判る。これにより、主体金具1の先端部12の外径をφd、プラグホールPの先端対応部36の孔径をφDとしたときに、クリアランス量(φD−φd)が0.005〜0.50mmの関係を満たすと共に、主体金具1の先端部12とプラグホールPとの間にシール剤25が介在することによって、耐熱性(耐プレイグニッション性)が向上することが判る。また、特に主体金具1の先端部12とプラグホールPとの間にシール剤25が介在し、上記クリアランス量(φD−φd)が0.075〜0.40mmの関係を満たすものでは、より耐熱性が向上することが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考形態のスパークプラグの全体形状を示す部分破断断面図である。
【図2】 参考形態のスパークプラグの内部構造を示す軸方向断面図である。
【図3】 参考形態のシリンダーヘッドの構造を示す平面図及び軸方向断面図である。
【図4】 参考形態のスパークプラグを、シリンダーヘッドのプラグホールに挿入し、嵌合した状態の取付構造を示す説明図(部分破断断面図)である。
【図5】 実施形態のスパークプラグを、シリンダーヘッドのプラグホールに挿入し、嵌合した状態にあるスパークプラグの取付構造を示す説明図(部分破断断面図)である。
【図6】 実施形態のスパークプラグ(スパークプラグの取付構造)のプレイグニッション試験における様子を示す説明図である。
【図7】 図6に示すプレイグニッション試験を行い、クリアランス量(φD−φd)が同じ図4に示すスパークプラグの取付構造について、主体金具の先端部とプラグホールとの間にシール剤が介在するものの初めてプレイグニッションが発生した過進角から、シール剤が介在しないものの初めてプレイグニッションが発生した過進角の差分をとり、その差分値を示したグラフである。
【図8】 従来のスパークプラグの全体形状を示す部分破断断面図である。
【符号の説明】
100、200…スパークプラグ、1…主体金具、11…フランジ部、12…先端部、17…接地電極結合部、18・・・金具側係合部、19…キー突起、2…絶縁体、3…中心電極、4…接地電極、5…端子電極、25、シール剤、35…フランジ対応部、36…先端対応部、39…キー溝、41…プラグ固定具、50…点火コイル部、SH…シリンダーヘッド、P…プラグホール、g…火花放電ギャップ

Claims (5)

  1. 軸線方向に延びる中心電極と、上記中心電極を自身の先端側に配置しつつその径方向周囲を取り囲む絶縁体と、上記絶縁体の径方向周囲を取り囲んで当該絶縁体を保持すると共に、先端側にプラグ座面を備えるフランジ部とこのフランジ部のプラグ座面から軸方向先端側に延びる先端部とを有する主体金具とを備えるスパークプラグと、シリンダーヘッドに形成されるプラグホールとの取付構造であって、
    上記主体金具の先端部は、外周にプラグ取付用雄ネジを有することなく筒状に形成されている一方、上記プラグホールは、この主体金具のフランジ部及び先端部の外周形状にそれぞれ対応する形状をなすフランジ対応部及び先端対応部を備え、
    上記主体金具の先端部の外周面と上記プラグホールの先端対応部の内壁面との間に、該主体金具の熱を上記シリンダーヘッドに伝達するためのシール剤が介在しており、
    上記主体金具の先端部は、上記フランジ部のプラグ座面から軸方向先端側に延びる円柱状部と、上記円柱状部よりも先端側に位置しつつ、先端側に向かって連続的に外径が縮小する縮小部とを有する一方、上記プラグホールの先端対応部は、この主体金具の縮小部と接するように先端側に向かって連続的に内径が縮小する第2縮小部を有しており、上記主体金具の円柱状部の外周面と上記プラグホールの先端対応部の内壁面との間に上記シール剤が介在していると共に、上記主体金具の縮小部と上記プラグホールの第2縮小部とが直接又は他部材を介して接していることを特徴とするスパークプラグの取付構造。
  2. 上記主体金具の先端部の外径をφd(単位:mm)、上記プラグホールの先端対応部の孔径をφD(単位:mm)としたときに、
    0.005≦φD−φd≦0.50
    の関係を満足する請求項1に記載のスパークプラグの取付構造。
  3. 上記シール剤は、熱伝導率が20W/m・K以上の金属粉末、合金粉末及びセラミック粉末のうちの少なくとも1種類以上を含有する請求項1または2に記載のスパークプラグの取付構造。
  4. 上記金属粉末、上記合金粉末及び上記セラミック粉末の合計重量が、上記シール剤全体からみたときの重量比で20〜80%の範囲内にて含有されている請求項3に記載のスパークプラグの取付構造。
  5. 上記主体金具の内周面には上記絶縁体を係止するための金具側係合部が形成されると共に、上記プラグ座面の先端側縁から上記金具側係合部の係止面の基端側縁までの軸線方向先端に向けて測った距離L(単位:mm)が、L≧0を満たし、
    上記シール剤は、上記主体金具の先端部における外周面のうちで、少なくとも当該主体金具の内周面における上記金具側係合部が形成された領域に対応した外周領域に位置する請求項1〜4のいずれかに1項に記載のスパークプラグの取付構造。
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