JP4067633B2 - 処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近,半導体装置の製造工程においては,スループットの向上や半導体装置の汚染防止などの観点から,ロードロック室などのトランスファチャンバ(以下,「TC」と称する。)を中心として,その周囲にエッチング装置やCVD装置や冷却装置などの各種プロセスチャンバ(以下,「PC」と称する。)や,カセットチャンバを接続した,いわゆるクラスタ装置化されたマルチチャンバ方式の処理装置が使用されている。
【0003】
この処理装置は,TC内に配置された搬送装置,例えば搬送アームの作動により,まずカセットチャンバ内のカセットに収容された被処理体,例えば半導体ウェハ(以下,「ウェハ」と称する。)をTC内に搬送した後,そのウェハの位置決めを行う。次いで,TC内のウェハを,例えばエッチング装置のPC内に搬送し,そのウェハにエッチング処理を施した後,再びウェハをTC内に搬送する。さらに,TC内に搬送されたウェハを各PC内に順次搬送して,そのウェハに所定の処理を施した後,カセットチャンバ内のカセットに再びウェハを回収するように構成されている。
【0004】
また,TCを囲う真空容器(以下,「TC容器」という。)と,PCを囲う真空容器,すなわち処理容器は,接続用のアダプタを介して接続されている。このアダプタは,例えばアルミニウムから成り,TC容器の内壁面と外壁面を連通するウェハの搬入出用の開口部であるゲートと,PCの内壁面と外壁面を連通するウェハの搬入出用の開口部であるゲートとの間に配置されている。さらに,接続時の強度を保つため,アダプタのTC容器側面と処理容器側面とが,それぞれに対応して,TC容器の外壁面と処理容器の外壁面に密着するように取り付けられている。
【0005】
また,アダプタには,TC内とPC内との間でウェハを搬入出するための搬送路(貫通口)が形成されており,この搬送路を介してTC容器のゲートと処理容器のゲートが連通している。さらに,アダプタには,アダプタの挿着時に,TC内とPC内を気密に接続するためのOリングが,上記搬送路の開口部を囲うようにして設けられている。このように構成されたアダプタを用いてTC容器と処理容器を接続することにより,それらTC容器と処理容器の厳密な位置決めが必要なくなり,組み立て時の作業が容易になる。さらに,TC容器と処理容器に何らかの原因で荷重が負荷された場合でも,アダプタのみが破損し,それらTC容器と処理容器が損傷することがない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,TC容器と処理容器の温度が異なる場合,例えばその処理容器がエッチング装置の処理容器で,TC容器の温度よりも処理容器の温度の方が相対的に高い場合には,次のような問題が生じる。
エッチング装置では,処理容器(PC)の内壁面の温度が低いと,プラズマエッチング処理時に生じた種々の反応生成物などの付着物がPCの内壁面に付着・堆積し,その付着物がウェハに付着すると歩留りが低下する原因となる。さらに,その付着物をPCの内壁面から除去するためには,頻繁にPC内のメンテナンス作業を行わなければならず,スループットが低下する。そこで,通常,PCを囲う処理容器の壁部内にヒータを内装し,このヒータによってその壁部を介してPCの内壁面を加熱することにより,付着物の付着を抑制している。
【0007】
しかしながら,上述の如く加熱された処理容器とアダプタ,およびそのアダプタとTC容器が各々密着していると,処理容器の熱がアダプタを介してTC容器に逃げてしまう。その結果,PCの内壁面が所定の温度に加熱されるまでに時間がかかるため,迅速に処理を開始することができず,スループットが低下する。さらに,PCの内壁面の全面を所定温度に均一に加熱するためには,大きなエネルギ(電力)が必要となり,いわゆる省エネルギ化を図ることができない。
【0008】
また,TC内には,上述の如く搬送アームなどの搬送装置が配置されているため,TC容器に伝熱された熱でTC内の温度が上昇すると,搬送機構の駆動部の摩耗量が増加する。その結果,該駆動部の摩耗により生じたパーティクルがウェハに付着すると,歩留りが低下する。さらに,該駆動部の摩耗の増加に伴って,その駆動部を構成する各種部材のメンテナンスも頻繁に行わなければならない。
【0009】
本発明は,従来の技術が有する上記のような問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の第1の目的は,アダプタを用いて少なくとも2つの真空容器を相互に接続した場合に,そのアダプタを介して各真空容器間で熱が移動することを抑制することが可能な,新規かつ改良された処理装置を提供することである。
【0010】
また,従来,上述したTC容器と処理容器との間での熱の移動を抑制するため,アダプタの挿着時に,処理容器とアダプタとの間に隙間が形成されるように,アダプタの処理容器側面に断熱部材を点在させる技術が提案されている。しかしながら,該アダプタは,上記熱の移動を抑制することができる反面,アダプタの処理容器側面と処理容器の外壁面との接触面積が減少するため,アダプタの強度が低下する。さらに,ボルトなどの締結部材を貫装する位置も制限される。その結果,上記断熱部材や締結部材に負荷される処理容器やTC容器の荷重が増加し,アダプタが破損し易くなる。
【0011】
本発明は,従来の技術が有する上記のような問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の第2の目的は,処理容器とTC容器との間での熱の移動を抑制しながら,TC容器と処理容器を確実に接続することが可能な,新規かつ改良された処理装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため,本発明によれば,請求項1に記載の発明のように,少なくとも2つの真空容器を相互に接続するアダプタを備えた処理装置であって,アダプタは,被処理体を各真空容器間で搬送する搬送路と,一の真空容器から他の真空容器への伝熱経路中に設けられたバッファ空間を有することを特徴とする処理装置が提供される。
【0013】
かかる構成によれば,アダプタには,熱の移動を阻害するバッファ空間が形成されるため,アダプタの伝熱経路中で熱が伝わり難くなり,一の真空容器からアダプタへの熱の移動や,アダプタ内での熱の移動や,アダプタから他の真空用への熱の移動を抑制することができる。また,バッファ空間は,アダプタの形状や,アダプタの材質や,真空容器の外壁面の形状や,本発明を適用する処理装置の装置設計や,アダプタ挿着時に要求される強度などの各種条件に応じて適宜形成できるため,様々な処理装置に適用することができると共に,既存の処理装置にも適用することができる。さらに,バッファ空間は,上述の如く要求される強度に応じて形成されるため,バッファ空間を形成してもアダプタが損傷し難い。
【0014】
また,バッファ空間を,例えば請求項2に記載の発明のように,少なくとも一方の真空容器との接続面に形成されたリセス内に形成し,リセスの開口部を,アダプタの挿着時に真空容器の外壁面に開口するものとすれば,真空容器の外壁面とアダプタの接続面が接触する面積を減少させることができる。その結果,真空容器の熱がアダプタに伝わり難くなり,あるいはアダプタに伝達された熱が真空容器に伝わり難くなるため,各真空容器及びそれら真空容器内の温度を所定温度に容易に維持することができる。
【0015】
さらに,バッファ空間を,例えば請求項3に記載の発明のように,アダプタ内に設けられた中空部内に形成すれば,アダプタ内での熱の移動を抑制することができるため,アダプタから真空容器への伝熱を抑制することができる。なお,中空部は,アダプタを2以上の部材から構成し,そのアダプタ挿着時に各部材間に形成されるように,それら一の部材の他の部材との接続面に上述したリセスを形成するように構成しても良い。また,中空部は,上記請求項1に記載の発明と同様に,本発明を適用する処理装置に応じて,適宜形成することができる。
【0016】
さらにまた,バッファ空間を,例えば請求項4に記載の発明のように,搬送路と別構成の貫通口内に形成し,その貫通口の両開口部を,アダプタの挿着時に真空容器の外壁面に開口するものとすれば,請求項2に記載の発明と同様に,真空容器の外壁面とアダプタの接続面が接触する面積を減少させることができる。その結果,真空容器からアダプタへの熱の移動や,アダプタから真空容器への熱の移動を抑制することができるため,各真空容器やそれら真空容器内の温度を容易に制御することができる。また,貫通口は,比較的容易に形成することができるため,アダプタの生産コストを低下させることができる。さらに,中空部は,上記請求項2や請求項3に記載の発明と同様に,本発明を適用する処理装置に応じて,適宜形成することができる。
【0017】
また,バッファ空間内に,例えば請求項5に記載の発明のように,断熱材を装填すれば,それらバッファ空間内で熱がさらに伝わり難くなり,真空容器からアダプタへの熱の移動や,アダプタ内での熱の移動や,アダプタから真空容器への熱の移動をさらに抑制することができる。
【0018】
さらに,バッファ空間内を,例えば請求項6に記載の発明のように,搬送路内と連通させれば,その搬送路内が真空容器内と連通しているため,バッファ空間に真空引き手段を接続しなくても,バッファ空間内の圧力雰囲気を真空容器内と同一の減圧雰囲気に維持することができる。その結果,真空容器の熱がバッファ空間を介してアダプタに伝達し難くなり,さらにバッファ空間によりアダプタの熱が真空容器に伝達し難くなるため,真空容器やその真空容器内の温度を容易に調整し,維持することができる。さらに,バッファ空間を有するアダプタに真空引き手段を接続する必要がないため,装置構成を簡素化にすることができる。
【0019】
さらにまた,バッファ空間内の圧力雰囲気を,例えば請求項7に記載の発明のように,大気圧以下に設定すれば,上記請求項6に記載の発明と同様に,アダプタを介して熱の移動が生じ難くなり,真空容器やその真空容器内の温度を所定の温度に維持することができる。また,バッファ空間内の圧力雰囲気を大気圧以下に設定する場合には,例えばバッファ空間内に真空引き手段を接続して,そのバッファ空間内を適宜真空引きするように構成しても良く,また大気圧雰囲気下でアダプタを挿着して,そのバッファ空間内を大気圧以下の圧力雰囲気に維持する構成としても良い。
【0020】
また,アダプタを,例えば請求項8に記載の発明のように,セラミックスとアルミニウムのいずれか一方又は双方の材料から形成することができる。従って,アダプタを,アルミニウムよりも相対的に熱伝導率が低い(熱抵抗が高い)セラミックスから形成すれば,バッファ空間の形成部分以外で,アダプタの接続面と真空容器の外壁面が密着していても,アダプタでの熱の移動を減少させることができる。また,アダプタは,従来の処理装置と同様に,アルミニウムから形成することができるため,処理装置にセラミックス製のアダプタを採用できない場合でも,アルミニウム製のアダプタにバッファ空間を形成することができる。さらに,アダプタを少なくとも2以上の部材から形成する場合には,各部材を適宜セラミックスやアルミニウムから構成しても,本発明を実施することができる。
【0021】
さらに,例えば請求項9に記載の発明のように,アダプタによってPCとTCとを相互に接続すれば,それらTC内とPC内の温度が異なり,TCとPCを有する各真空容器の温度が異なっても,各真空容器間で熱の移動が生じ難くなる。その結果,TC内やPC内の温度を所定温度に維持することができると共に,該温度に達するまでの時間を短縮できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に,添付図面を参照しながら,本発明にかかる処理装置をクラスタ装置化されたマルチチャンバ方式の処理装置に適用した実施の形態について詳細に説明する。
【0023】
(第1の実施の形態)
(A)処理装置100の全体構成
まず,図1を参照しながら,本実施の形態を適用可能な処理装置100の全体構成について説明する。処理装置100は,ウェハWに対して所定の処理を連続的に施すための装置の集合体で,TC容器(真空容器)102内に形成されたロードロックチャンバなどのTC102aを中心として,そのTC102aの周囲に,PCを有する例えばエッチング装置104と,CVD(成膜)装置106,108と,冷却装置110が配置されている。さらに,TC102aの周囲には,カセットチャンバ112,114が配置されている。
【0024】
また,TC102a内とエッチング装置104のPC104aは,ゲートバルブG1と,第1アダプタ116と,本実施の形態にかかる第2アダプタ118を介して連通している。さらに,TC102a内とCVD装置106のPC106aは,ゲートバルブG2と,第1アダプタ120と,本実施の形態にかかる第2アダプタ122を介して連通し,またTC102a内とCVD装置108のPC108aは,ゲートバルブG3と,第1アダプタ124と,本実施の形態にかかる第2アダプタ126を介して連通している。さらにまた,TC102a内と冷却装置110のPC(冷却室)110aは,ゲートバルブG4と,第1アダプタ128と,本実施の形態にかかる第2アダプタ130を介して連通している。
【0025】
また,TC102a内とカセットチャンバ112のカセット室112aは,ゲートバルブG5を介して連通し,またTC102a内とカセットチャンバ114のカセット室114aは,ゲートバルブG6を介して連通している。また,図示の例では,上記第1アダプタ116,120,124,128は,各々同一に構成されていると共に,本実施の形態にかかる第2アダプタ118,122,126,130も,各々同一に構成されている。なお,それら第1アダプタ116,120,124,128と,第2アダプタ118,122,126,130の詳細な構成については,後述する。
【0026】
また,TC102a内には,ウェハWを搬送する搬送手段である搬送アーム132と,ウェハWの位置決めを行う位置決め装置134が設けられている。また,カセット室112a内には,例えば未処理のウェハWを収容するカセット136が配置され,カセット室114a内には,例えば処理済みのウェハWを回収するカセット138が配置されている。さらに,それらカセット136,138は,それぞれに対応するカセット室112aのドアバルブD1とカセット室114aのドアバルブD2を介して搬入出される。
【0027】
次に,処理装置100によりウェハWに対して所定の処理を行う場合の処理工程について説明する。まず,搬送アーム132の作動により,カセット136に収容されている未処理のウェハWをTC102a内に搬送し,さらにそのウェハWを位置決め装置134上に載置してウェハWの位置決めを行う。次いで,そのウェハWを搬送アーム132によってPC104a内に搬送した後,ウェハWにエッチング処理を施す。次いで,そのウェハWを搬送アーム132により,順次TC102aを介してPC106a内とPC108a内に搬送し,ウェハWに成膜処理を施す。そして,そのウェハWを搬送アーム132によりPC110a内に搬送して冷却した後,カセット138に回収する。
【0028】
(B)TC容器102と各処理装置の処理容器の接続構成
次に,TC容器102と,エッチング装置104やCVD装置106,108や冷却装置110の処理容器の接続構成について説明する。ただし,上述の如く,第1アダプタ116,120,124,128は,略同一に構成され,さらに第2アダプタ118,122,126,130も略同一に構成されているため,TC容器102とエッチング装置104の処理容器140の接続構成のみを例に挙げて説明する。
【0029】
(1)エッチング装置104の全体構成
まず,図2を参照しながら,エッチング装置104の全体構成について説明する。エッチング装置104のPC(処理室)104aは,アルミニウムなどの導電性材料から成る気密な処理容器(真空容器)140内に形成されており,そのPC104a内には,ウェハWの載置台を兼ねた導電性の下部電極142が配置されている。また,下部電極142は,昇降軸144の作動により上下動自在に構成されており,昇降軸144の周囲には,ベローズ146が配置されている。また,下部電極142の載置面には,高圧直流電源150に接続された静電チャック148が設けられている。さらに,下部電極142には,整合器152を介して,所定の高周波電力を出力する高周波電源154が接続されている。
【0030】
また,下部電極142の載置面と対向するPC104aの天井部には,上部電極156が形成されている,さらに,この上部電極156には,PC104a内に処理ガスを噴出するための多数のガス噴出孔156aが設けられており,それらガス噴出孔156aには,ガス供給管158を介して不図示のガス供給源が接続されている。また,PC104aの下方には,PC104a内を真空引きし,所定の減圧雰囲気に維持する真空ポンプなどの真空引き手段に接続された排気管160が接続されている。また,該エッチング装置104には,上部電極156と下部電極142との間に形成されるプラズマ領域に回転磁界を形成するための磁石162がPC104aの周囲を囲うように配置されている。
【0031】
また,処理容器140を構成する壁部内,例えばPC104aの側壁部140a内には,電源166に接続されたヒータ164が内装されている。従って,その電源166からヒータ164に所定の電力を印加すると,処理容器140を介してPC104aの内壁面が所定温度,例えば40℃〜60℃に加熱されるため,エッチング処理時に生じる反応生成物などの付着物がPC104aの内壁面に付着することを抑制できる。
【0032】
(2)第1アダプタ116と第2アダプタ118の構成
次に,図2〜図4を参照しながら,TC容器102と処理容器140を接続する第1アダプタ116と,本実施の形態にかかる第2アダプタ118の構成について詳細に説明する。TC容器102と処理容器140は,図2及び図3に示すように,TC容器102側に配置され,例えばTC容器102や処理容器140と同一のアルミニウムから成る第1アダプタ116と,処理容器140側に配置され,例えばセラミックスから成る本実施の形態にかかる第2アダプタ118によって接続されている。
【0033】
また,第1アダプタ116は,従来のアダプタと略同一に構成されており,第2アダプタ118の厚みよりも相対的に厚い略板状部材から形成されている。さらに,第1アダプタ116には,処理容器140からTC容器102方向に向かって,順次第1の段部116aと第2の段部116bが形成されている。また,第2の段部116bは,TC容器102の側壁部に形成されたTC102aの内壁面と外壁面を連通する第1ゲート102bと気密に嵌合可能な形状に形成されている。さらに,第1アダプタ116には,TC102a内と連通し,搬送アーム132上に保持されたウェハWが通過可能な第1搬送路116cが形成されている。
【0034】
また,アダプタの挿着時には,第1アダプタ116とTC容器102との間に,第1搬送路116cの開口部を囲うようにOリング168が介装され,さらに第1アダプタ116と第2アダプタ118との間にも,第1搬送路116cの開口部を囲うようにOリング170が介装されるため,第1搬送路116c内の気密性を保つことができる。また,TC102a内のゲートバルブG1は,第1アダプタ116の挿着時に,第1搬送路116cのTC102側開口部を覆うことが可能なように配置されている。従って,ゲートバルブG1の開閉動作によって,TC102a内とPC104a内を適宜気密に遮断することができる。
【0035】
次に,図3及び図4を参照しながら,本実施の形態にかかる第2アダプタ118の構成について説明する。第2アダプタ118は,上述の如く従来のアダプタとは異なり,熱伝導率が低く,すなわち熱抵抗が高く,TC容器102と処理容器140の機械的な接続に耐え得る強度を備えた材料,例えばセラミックスから形成されている。従って,ヒータ164によって加熱された処理容器140の熱が,第2アダプタ118を介して第1アダプタ116に伝達され難くなり,処理容器140の放熱とTC容器102の加熱を抑制することができる。
【0036】
また,第2アダプタ118は,図示の例では,第1アダプタ116の厚みよりも相対的に薄い略板状部材から形成されており,第1アダプタ116と処理容器140の外壁面と接続可能な形状となっている。さらに,第2アダプタ118には,第1搬送路116cと連通し,第1搬送路116cと同様に搬送アーム132上に保持されたウェハWが通過可能な第2搬送路118aが形成されている。また,この第2搬送路118aは,処理容器140の側壁部140aに形成されたPC102aの内壁面と外壁面を連通する第2ゲート140bとも連通している。また,第2ゲート140bも,第1搬送路116cと第2搬送路118aと同様に,搬送アーム132上に保持されたウェハWが通過可能な形状となっている。
【0037】
また,アダプタの挿着時には,第2アダプタ118と処理容器140との間にも,第2搬送路118aの開口部を囲うようにOリング172が介装されるため,PC104a内やTC102a内を気密に維持することができる。さらに,第2アダプタ118には,図4に示すように,不図示のボルトを挿入可能な例えば6個のボルト挿入用貫通口174が形成されている。また,第1アダプタ116には,それらボルト挿入用貫通口174に対応して,不図示のボルト挿入用貫通口が形成されている。
【0038】
次に,図4を参照しながら,第2アダプタ118に形成される本実施の形態にかかるリセス(凹部),例えば座ぐり穴118b,118c,118d,118eについて説明する。第2アダプタ118の処理容器140側面には,図4に示すように,略溝状の本実施の形態にかかる例えば4個の座ぐり穴118b,118c,118d,118eが設けられている。図示の例では,座ぐり穴118bと座ぐり穴118cが同形に形成されていると共に,座ぐり穴118dと座ぐり穴118eが同形に形成されている。
【0039】
さらに,図示の例では,座ぐり穴118bと座ぐり穴118cは,第2搬送路118aの開口部の下方に配置されていると共に,座ぐり穴118dと座ぐり穴118eは,第2搬送路118aを挟んで,その第2搬送路118aの長手方向に対称に配置されている。従って,第2アダプタ118の第2搬送路118aの開口方向の厚みは,座ぐり穴118b,118c,118d,118eの形成部分で相対的に薄くなっている。
【0040】
かかる構成により,第2アダプタ118の挿着時には,座ぐり穴118b,118c,118d,118eの底面と側壁部140aの外壁面との間に所定のバッファ空間が形成されため,それら第2アダプタ118と側壁部140aの接触面積を減少させることができる。その結果,処理容器140の熱が第2アダプタ118に伝わり難くなるため,処理容器140の熱が第2アダプタ118を介して第1アダプタ116に伝達され,さらに第1アダプタ116とTC容器102を介してTC102a内に伝達されることを抑制することができる。
【0041】
(3)TC102a内とPC104a内との間でのウェハWの搬入出工程と,そのウェハWに対するエッチング処理工程
次に,再び図2を参照しながら,TC102a内とPC104a内との間でのウェハWの搬入出工程と,PC104a内に搬入されたウェハWに対するエッチング工程について説明する。
【0042】
まず,搬送アーム132の作動により,TC102a内の搬送アーム132上に保持されているウェハWを,開放されたゲートバルブG1と第1搬送路116cと第2搬送路118aと第2ゲート140bを介して,PC104aの相対的に下方に配された下部電極142上に載置する。この際,ヒータ164により処理容器140が加熱され,PC104aの内壁面が所定の温度,例えば40℃〜60℃に維持されている。本実施の形態では,上述した第2アダプタ118を採用しているため,短時間かつ少ないエネルギでPC104aの内壁面を加熱することができる。また,TC102a内とPC104a内は,同一の減圧雰囲気,例えば10-5Torr〜10-4Torrに維持されている。
【0043】
次いで,PC104a内の搬送アーム132を共通移載室102に退避させて,ゲートバルブG1を閉鎖した後,ガス噴出孔156aからCF4やC48などの処理ガスをPC104a内に導入する。同時に,排気管160を介してPC104a内を真空引きし,PC104aの圧力雰囲気を例えば10mTorr〜100mTorrに維持する。また,下部電極142上に載置されたウェハWを静電チャック148によって吸着保持した後,下部電極142をPC104aの相対的に上方に移動させる。
【0044】
次いで,下部電極142に対して,例えば13.56MHzの高周波電力を印加すると,磁石162によって回転磁界が形成された上部電極156と下部電極142との間のプラズマ領域に高密度プラズマが励起し,このプラズマによってウェハWに所定のエッチング処理が施される。この際,処理に伴って反応生成物等の付着物が発生するが,上述の如くPC104aの内壁面が所定の温度に維持されているため,その付着物が上記内壁面に付着することを抑制できる。
【0045】
次いで,ウェハWに対して所定の処理を施した後,下部電極142をPC104aの相対的に下方に移動させると共に,PC104a内の圧力雰囲気をTC102a内の圧力雰囲気に近づける。その後,ゲートバルブG1を開放し,再び搬送アームをPC104a内に進入させて,下部電極142上のウェハWをTC102a内に搬出する。以上のような工程により,上記ウェハWに対するエッチング処理を終了する。なお,本実施の形態では,エッチング処理が施されたウェハWに対して,さらに成膜処理や冷却処理を施した後,そのウェハWをカセット室114a内のカセット138に回収するが,その詳細な説明については,省略する。
【0046】
本実施の形態にかかる第2アダプタ118は,以上のように構成されており,第2アダプタ118の処理容器140側面に形成された座ぐり穴118b,118c,118d,118eによって,処理容器140と第2アダプタ118との間にバッファ空間を形成できるため,処理容器140の熱がTC容器102に伝わり難くなり,第2アダプタ118の断熱効果を高めることができる。その結果,PC104aの内壁面を所定の温度に加熱するまでの時間を大幅に短縮することができるため,相対的に短時間でエッチング処理を開始することができ,スループットを向上させることができる。また,PC104aの内壁面を効率的に加熱することができるため,加熱及び一定の温度に維持するために必要なエネルギを相対的に少なくすることができ,いわゆる省エネルギ化を図ることができる。
【0047】
さらに,処理容器140の熱によってTC102a内が加熱されることを抑制できるため,搬送アーム132や,位置決め装置134や,ゲートバルブG1,G2,G3,G4,G5,G6などの駆動部の摩耗量を相対的に減少させることができる。その結果,それら駆動部の摩耗により生じるパーティクルがウェハWに付着することを軽減できるため,歩留りを向上させることができる。さらに,それら駆動部の摩耗の減少により,駆動部を構成する各種部材のメンテナンスの間隔を長くすることができる。
【0048】
また,上述した座ぐり穴118b,118c,118d,118eの形状や内径や深さは,第2アダプタ118を適用する処理装置100で要求される接続時の強度に応じて適宜設定することができるため,その要求される強度を損なうことなく,座ぐり穴118b,118c,118d,118eを第2アダプタ118に形成することができる。
【0049】
また,処理装置100には,第2アダプタ118と同一に構成された第2アダプタ122,126,130が採用されているため,TC容器102よりも相対的に温度が高いCVD装置106,108の処理容器や,TC容器102よりも相対的に温度が低い冷却装置110の処理容器と,TC容器102との間での熱の移動も抑制することができる。その結果,CVD装置106,108や冷却装置110の処理容器内の温度を,迅速に所定温度にすることができると共に,TC容器102内の温度変化を最小限に止めることができる。
【0050】
(第2の実施の形態)
次に,図5を参照しながら,本発明にかかる処理装置の第2の実施の形態について説明する。なお,本実施の形態は,後述する第2アダプタ200を除いて,上述した第1の実施の形態と略同一に構成されているため,以下の説明において,第1の実施の形態と略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより,重複説明を省略する。ただし,上述した第2アダプタ118には,第2アダプタ118の処理容器140側面のみに座ぐり穴118b,118c,118d,118eを形成したが,これに対して本実施の形態にかかる第2アダプタ200は,さらに第2アダプタ200の第1アダプタ116側面にも座ぐり穴200a,200b,200c,200dを形成したことを特徴としている。
【0051】
すなわち,本実施の形態にかかる第2アダプタ200は,上記第2アダプタ118と同様に,セラミックスから形成されており,同図に示すように,第2アダプタ200の第1アダプタ116側面にリセス,例えば座ぐり穴200a,200b,200c,200dが形成されている。また,図示の例では,座ぐり穴200aと上記座ぐり穴118bと,座ぐり穴200bと上記座ぐり穴118cと,座ぐり穴200cと上記座ぐり穴118dと,座ぐり穴200dと上記座ぐり穴118eは,それぞれ同一の形状に形成されている。
【0052】
さらに,それら座ぐり穴200a,200b,200c,200dは,それぞれに対応して座ぐり穴118b,118c,118d,118eの外形を,第2アダプタ200の第1アダプタ116側面に正射影した際に形成される輪郭領域に形成されている。従って,アダプタの挿着時には,座ぐり穴200a,200b,200c,200dによって,第2アダプタ200と第1アダプタ116との間に所定の中空部が形成される。なお,第2アダプタ200は,それら座ぐり穴200a,200b,200c,200dが形成されている以外は,上述した第2アダプタ118と略同一に構成されている。
【0053】
本実施の形態にかかる第2アダプタ200は,以上のように構成されており,アダプタの挿着時には,上述した座ぐり穴118b,118c,118d,118eと同様に,座ぐり穴200a,200b,200c,200dによってバッファ空間を有する中空部が形成されるため,第2アダプタ118と第1アダプタ116の接触面積が減少し,第2アダプタ118に伝達された処理容器140の熱が第1アダプタ116に伝わり難くなる。その結果,処理容器140の温度の低下と,TC容器102の温度上昇をさらに抑制することができる。
【0054】
(第3の実施の形態)
次に,図6を参照しながら,本発明にかかる処理装置の第3の実施の形態について説明する。なお,本実施の形態も,後述する第2アダプタ300を除いて,上述した第1の実施の形態と略同一に構成されているため,以下の説明において,第1の実施の形態と略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより,重複説明を省略する。ただし,上記第2アダプタ118や第2アダプタ200には,それぞれに対応して座ぐり穴118b,118c,118d,118eや座ぐり穴200a,200b,200c,200dを形成したが,これに対して,本実施の形態にかかる第2アダプタ300は,貫通口300a,300b,300c,300dを有することを特徴としている。
【0055】
すなわち,本実施の形態にかかる第2アダプタ300には,上述した第2アダプタ200の座ぐり穴118bと座ぐり穴200aを貫通する如く構成された貫通口300aと,第2アダプタ200の座ぐり穴118cと座ぐり穴200bを貫通する如く構成された貫通口300bが形成されている。さらに,同様にして,第2アダプタ300には,第2アダプタ200の座ぐり穴118dと座ぐり穴200cを貫通する如く構成された貫通口300cと,第2アダプタ200の座ぐり穴118eと座ぐり穴200dを貫通する如く構成された貫通口300dが形成されている。また,第2アダプタ300は,貫通口300a,300b,300c,300dを設けたこと以外は,上記第2アダプタ118や第2アダプタ200と略同一に構成されており,また同様にセラミックスから形成されている。
【0056】
本実施の形態にかかる第2アダプタ300は,以上のように構成されており,第2アダプタ300に形成された貫通口300a,300b,300c,300dによって,処理容器140と第1アダプタ116との間に相対的に大きなバッファ空間を形成することができる。その結果,処理容器140の熱が第2アダプタ300に伝達し難くなると共に,処理容器140の熱が第2アダプタ300に伝達されても,その熱が第1アダプタ116に伝わり難くなるため,処理容器140の放熱と,TC容器102の加熱をさらに抑制することができる。また,貫通口300a,300b,300c,300dは,比較的容易に形成することができるため,第2アダプタ300の加工性が向上し,かつ生産コストを低下させることができる。
【0057】
(第4の実施の形態)
次に,図7を参照しながら,本発明にかかる処理装置の第4の実施の形態について説明する。なお,本実施の形態も,後述する第2アダプタ400を除いて,上述した第1及び第3の実施の形態と略同一に構成されているため,以下の説明において,第1及び第3の実施の形態と略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより,重複説明を省略する。ただし,上記第3の実施の形態にかかる第2アダプタ300には,貫通口300a,300b,300c,300dを形成したが,これに対して本実施の形態にかかる第2アダプタ400は,それら貫通口300a,300b,300c,300d内に断熱材402を装填することを特徴としている。
【0058】
すなわち,本実施の形態にかかる第2アダプタ400は,貫通口300a,300b,300c,300d内にグラスウールやポリウレタンなどの断熱材402が装填されている。なお,第2アダプタ400は,貫通口300a,300b,300c,300d内に断熱材402を装填したこと以外は,上述した第2アダプタ300と略同一に構成されている。
【0059】
本実施の形態にかかる第2アダプタ400は,以上のように構成されており,貫通口300a,300b,300c,300d内のバッファ空間に断熱材402が装填されているため,貫通口300a,300b,300c,300dを介して処理容器140と第1アダプタ116が直接連通している場合よりも,熱の移動を相対的に減少させることができる。その結果,処理容器140からの熱の移動をさらに抑制することができる。
【0060】
(第5の実施の形態)
次に,図8を参照しながら,本発明にかかる処理装置の第5の実施の形態について説明する。なお,本実施の形態も,後述する第2アダプタ500を除いて,上述した第1及び第3の実施の形態と略同一に構成されているため,以下の説明において,第1及び第3の実施の形態と略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより,重複説明を省略する。ただし,上記第3の実施の形態にかかる第2アダプタ300には,貫通口300a,300b,300c,300dを形成したが,これに対して,本実施の形態にかかる第2アダプタ500は,それら貫通口300a,300b,300c,300d内を所定の減圧雰囲気にすることを特徴としている。
【0061】
すなわち,本実施の形態にかかる第2アダプタ500の貫通口300a,300b,300c,300dには,それぞれに対応して貫通口300a,300b,300c,300d内と,不図示の真空ポンプなどの真空引き手段を連通する排気管500a,500b,500c,500dが接続されている。
【0062】
また,第2アダプタ500には,上述したOリング172と同様に,貫通口300a,300b,300c,300dの処理容器140側開口部を囲うようにして,それぞれに対応するOリング502,504,506,508が設けられている。さらに,貫通口300a,300b,300c,300dの第1アダプタ116側開口部を囲うようにして,それぞれに対応する不図示のOリングが設けられている。従って,アダプタの挿着時には,貫通口300a,300b,300c,300dを介して,処理容器140と第1アダプタ116との間に,気密なバッファ空間を形成することができる。なお,第2アダプタ500は,上記排気管500a,500b,500c,500dと,Oリング502,504,506,508と上記不図示のOリングを設けたこと以外は,上述した第3アダプタ300と略同一に構成されている。
【0063】
かかる構成により,アダプタの挿着時に,排気管500a,500b,500c,500dによってそれぞれに対応する貫通口300a,300b,300c,300d内を真空引きすると,それら貫通口300a,300b,300c,300d内を大気圧以下の所定の減圧雰囲気,例えば1mTorr〜10mTorrに維持することができる。その結果,貫通口300a,300b,300c,300d内での熱の移動をさらに阻害することができるため,処理容器140の放熱と,TC容器102の加熱をさらに抑制することができる。
【0064】
(第6の実施の形態)
次に,図9を参照しながら,本発明にかかる処理装置の第6の実施の形態について説明する。なお,本実施の形態も,後述する第2アダプタ600を除いて,上述した第1,第3及び第5の実施の形態と略同一に構成されているため,以下の説明において,第1,第3及び第5の実施の形態と略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより,重複説明を省略する。ただし,上記第5の実施の形態にかかる第2アダプタ500には,貫通口300a,300b,300c,300dに各々に対応する排気管500a,500b,500c,500dを接続したが,これに対して,本実施の形態にかかる第2アダプタ600には,貫通口300a,300b,300c,300dと,第2搬送路118aを連通する排気口600a,600b,600c,600dを設けたことを特徴としている。
【0065】
すなわち,本実施の形態にかかる第2アダプタ600には,図示の例では,貫通口300a内と第2搬送路118a内を連通する排気口600aと,貫通口300b内と第2搬送路118a内を連通する排気口600bと,貫通口300c内と第2搬送路118a内を連通する排気口600cと,貫通口300d内と第2搬送路118a内を連通する排気口600dが形成されている。なお,第2アダプタ600は,それら排気口600a,600b,600c,600dを設けたこと以外は,上述した第2アダプタ300と略同一に構成されている。また,第2アダプタ600には,上述した第2アダプタ500と同様に,Oリング502,504,506,508と,それぞれに対応して貫通口300a,300b,300c,300dの第1アダプタ116側開口部を囲う不図示のOリングが設けられている。
【0066】
かかる構成により,TC102a内やPC104a内を上述の如く減圧雰囲気に維持すると,第2搬送路118aと排気口600a,600b,600c,600dを介して,それぞれに対応する貫通口300a,300b,300c,300d内を大気圧以下の所定の減圧雰囲気に維持することができる。その結果,貫通口300a,300b,300c,300dに排気管などの排気手段を接続しなくても,それら貫通口300a,300b,300c,300d内のバッファ空間を所定の減圧雰囲気に維持することができ,上述した第2アダプタ500と同様に,第2アダプタ600を介して処理容器140からTC容器102に伝達される熱を抑制することができる。
【0067】
(第7の実施の形態)
次に,図10を参照しながら,本発明にかかる処理装置の第7の実施の形態について説明する。なお,本実施の形態も,後述する第1アダプタ800を除いて,上述した第1の実施の形態と略同一に構成されているため,以下の説明において,第1の実施の形態と略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより,重複説明を省略する。ただし,上記第1〜第6の実施の形態では,第2アダプタ118a,200,300,400,500,600に座ぐり穴や貫通口を設けたが,これに対して本実施の形態は,第1アダプタ800に座ぐり穴800a,800b,800c,800d,800e,800fを設けたことを特徴としている。
【0068】
すなわち,本実施の形態にかかる第1アダプタ800の第2アダプタ118側面には,図10(a)に示すように,上述した座ぐり穴118b,118c,118d,118eと略同一に構成された座ぐり穴800a,800b,800c,800dが形成されている。また,第1アダプタ800のTC容器102の外壁面との接続面には,図10(b)に示すように,第1搬送路116cの上方に配される座ぐり穴800eと,第1搬送路116cの下方に配される座ぐり穴800fが形成されている。かかる構成により,アダプタの挿着時には,第1アダプタ800と第2アダプタ118との間と,第1アダプタ800とTC容器102との間にバッファ空間を有する所定の中空部が形成される。
【0069】
また,第1アダプタ800には,図10(a)及び図10(b)に示すように,第2アダプタ118のボルト挿入用貫通口174に対応する位置に,不図示のボルトを挿入可能なボルト挿入用貫通口800gが設けられている。なお,上述した以外の構成は,上記第1アダプタ116と略同一に構成されている。ただし,さらに熱の伝達を抑制する場合には,アルミニウムに代えて,第2アダプタ118と同様に,第1アダプタ800をセラミックスから形成することが好ましい。
【0070】
本実施の形態にかかる第1アダプタ800は,以上のように構成されており,第1アダプタ800の第2アダプタ118側面に,座ぐり穴800a,800b,800c,800dを設けたため,第2アダプタ118から第1アダプタ800に伝達する熱を減少させることができる。さらに,第1アダプタ800のTC容器102側面にも座ぐり穴800e,800fを設けたため,第1アダプタ800に伝達された熱がTC容器102に伝熱されることを抑制することができる。また,装置構成などにより,第2アダプタ118に座ぐり穴118b,118c,118d,118eなどのリセスを設けることができない場合でも,第1アダプタ800で熱の移動を軽減することができ,処理容器140の放熱とTC容器102の加熱を抑制することができる。さらに,第1アダプタ800をセラミックスから形成すれば,上述した断熱効果をさらに高めることができる。
【0071】
以上,本発明の好適な実施の一形態について,添付図面を参照しながら説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において,当業者であれば,各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり,それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0072】
例えば,上記実施の形態において,アダプタを第1アダプタと第2アダプタから形成した構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,アダプタの挿着時に真空容器の外壁面に開口が形成されるように,バッファ空間を有する座ぐり穴などのリセスや貫通口をアダプタに設けた構成であれば,アダプタが1又は3以上の部材から形成されていても,本発明を実施することができる。
【0073】
また,上記実施の形態において,第1アダプタをアルミニウムから形成し,第2アダプタをセラミックスから形成する構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,アダプタをセラミックスとアルミニウムのいずれか一方の材料から形成すれば,本発明を実施することができる。さらに,アダプタを真空容器の接続時に所定の強度維持することができ,かつ熱伝導率が低い材料,例えばポリテトラフルオロエチレンやポリイミドなどの樹脂から形成しても,本発明を適用することができる。
【0074】
さらに,上記実施の形態において,座ぐり穴や貫通口を搬送路の側方と下方に配置する構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,それら座ぐり穴などのリセスや貫通口は,アダプタを挿着する処理装置に応じて適宜配置することができる。すなわち,例えば図11に示す第2アダプタ700ように,搬送路118aの下方に座ぐり穴700a,700bを形成し,さらに搬送路118aの上方に座ぐり穴700c,700dを形成しても良い。同様にして,それら座ぐり穴700a,700b,700c,700dと対応する位置に貫通口を形成することもできる。さらに,座ぐり穴などのリセスや貫通口は,上述した個数や形状や大きさなどに限定されるものではなく,アダプタを適用する処理装置に応じて,適宜形成することができる。
【0075】
また,上記実施の形態において,Oリングを搬送路の開口部や,貫通口の開口部の周囲を囲うように構成した例を挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,搬送路内や貫通口内の気密性を維持することができれば,いかなる気密性部材を採用しても,本発明を実施することができる。また,それら搬送路内や貫通口内の気密性を維持することができれば,Oリングなどの気密部材をいかなる場所に配置しても,本発明を実施することができる。
【0076】
さらに,上記実施の形態において,貫通口内に断熱材を装填する構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,リセス内に断熱材を装填しても,本発明を実施することができる。
【0077】
さらにまた,上記実施の形態において,貫通口内を減圧雰囲気に維持する構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,リセス内の圧力雰囲気を減圧雰囲気に維持しても本発明を実施することができる。この場合には,上述したように,リセス内に排気管を接続しても良く,また搬送路と連通する排気口をリセス内に接続しても良い。
【0078】
また,上記実施の形態において,第1アダプタと第2アダプタの所定の位置にボルト挿入用貫通口を設けた構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,ボルト挿入用貫通口は,アダプタを挿着する処理装置に応じて,適宜形成することができる。また,アダプタをボルト以外の固定手段で固定する場合には,上記ボルト挿入用貫通口を形成する必要がない。
【0079】
また,上記実施の形態において,クラスタ装置化されたマルチチャンバ方式の処理装置を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではなく,少なくとも2つの真空容器を相互に接続する処理装置であれば,いかなる処理装置であっても本発明を適用することができる。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば,アダプタの一の真空容器から他の真空容器への伝熱経路中に,熱の移動を阻害するバッファ空間を設けたため,このアダプタを用いて各真空容器を相互に接続すれば,各真空容器間の熱の移動を抑制することができる。その結果,真空容器内の温度が各々異なる真空容器を接続しても,各真空容器内の温度を容易にコントロールすることができると共に,一の真空容器の温度によって他の真空容器内の温度が変化することを軽減できる。また,アダプタの挿着時に真空容器の外壁面に開口が形成されるように,アダプタにリセスや貫通口を形成すれば,アダプタと真空容器との間や,アダプタ内に容易にバッファ空間を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能な処理装置を示す概略的な説明図である。
【図2】図1に示したTC内とエッチング装置のPC内を表す概略的な断面図である。
【図3】図1及び図2に示した第1アダプタと第2アダプタを表す概略的な拡大断面図である。
【図4】図1〜図3に示した第2アダプタを表す概略的な斜視図である。
【図5】本発明を適用可能な他の第2アダプタを表す概略的な斜視図である。
【図6】本発明を適用可能な他の第2アダプタを表す概略的な斜視図である。
【図7】本発明を適用可能な他の第2アダプタを表す概略的な斜視図である。
【図8】本発明を適用可能な他の第2アダプタを表す概略的な斜視図である。
【図9】本発明を適用可能な他の第2アダプタを表す概略的な斜視図である。
【図10】本発明を適用可能な他の第1アダプタを表す概略的な斜視図である。
【図11】本発明を適用可能な他の第2アダプタを示す概略的な斜視図である。
【符号の説明】
100 処理装置
102 TC容器(真空容器)
102a TC
104 エッチング装置
104a PC
116 第1アダプタ
116c 第1搬送路
118 第2アダプタ
118a 第2搬送路
118b,118c,118d,118e 座ぐり穴
132 搬送アーム
140 処理容器(真空容器)
164 ヒータ
W ウェハ

Claims (8)

  1. 被処理体を搬送する真空搬送容器と、被処理体を処理する真空処理容器と、前記真空搬送容器と前記真空処理容器との間にて前記真空搬送容器と前記真空処理容器とを気密に接続するアダプタと、を備えた処理装置であって、
    前記アダプタは、
    前記真空搬送容器に接続され、アルミニウムから形成された板状の第1アダプタと、
    一方にて前記真空処理容器に接続されるとともに他方にて前記第1アダプタに接続され、セラミックスまたは樹脂から形成され、厚さが前記第1アダプタより相対的に薄い板状の第2アダプタと、
    前記第1及び第2アダプタを貫通することにより形成され、被処理体を前記真空搬送容器および前記真空処理容器間で搬送する搬送路と、
    前記真空搬送容器および前記真空処理容器間の前記第1及び第2アダプタの少なくともいずれかに設けられたバッファ空間と、
    を有する処理装置。
  2. 前記バッファ空間は,前記真空搬送容器と前記第1アダプタとの接続面に形成されたリセス内および前記真空処理容器と前記第2アダプタとの接続面に形成されたリセス内のうち、少なくとも一方の真空容器との接続面に形成されたリセス内に形成され,前記リセスの開口部は,前記アダプタの挿着時に前記真空容器の外壁面に開口するものであることを特徴とする,請求項1に記載の処理装置。
  3. 前記バッファ空間は,前記第1及び第2アダプタの少なくとも一方のアダプタ内に設けられた中空部内に形成されることを特徴とする,請求項1に記載の処理装置。
  4. 前記バッファ空間は,前記搬送路とは別に前記第1及び第2アダプタの少なくとも一方のアダプタ内に設けられた貫通口内に形成され,前記貫通口の開口部は,前記アダプタの挿着時に前記真空搬送容器および前記真空処理容器の少なくとも一方の真空容器の外壁面に開口するものであることを特徴とする,請求項1に記載の処理装置。
  5. 前記搬送路の開口部を囲うようにOリングが介装されることを特徴とする,請求項1に記載の処理装置。
  6. 前記バッファ空間内には,断熱材が装填されることを特徴とする,請求項1,2,3,4又は5のいずれかに記載の処理装置。
  7. 前記バッファ空間内は,前記搬送路内と連通することを特徴とする,請求項1,2,3,4又は5のいずれかに記載の処理装置。
  8. 前記バッファ空間内の圧力雰囲気は,大気圧以下に設定されることを特徴とする,請求項1,2,3,4,5又は7のいずれかに記載の処理装置。
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