JP4066169B2 - 融雪装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は融雪装置に係り、更に詳しくは、タイマー運転機能を有した融雪装置におけるタイマー設定操作の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
豪雪地帯では積雪に伴って雪掻きを行わなければならず、雪掻きの手間を削減するために、近時、雪を融解して除去する融雪装置が実用化されている。このような融雪装置は、例えば、屋外に設置した熱源機によって熱媒体を加熱しつつ、加熱された熱媒体を融雪しようとする地面に埋設した融雪端末に循環させて融雪を行うものである。
【0003】
このような従来の融雪装置では、自動運転モードや手動運転モードを備えており、自動運転モードでは融雪装置が自動的に降雪を判別して融雪運転を行うので、操作に煩わされることなく融雪を行うことができる。一方、手動運転モードは、必要に応じてユーザーが操作して融雪運転を行うもので、運転時間を最小限に抑えて融雪に要する費用を削減することも可能である。
【0004】
ところで、従来の融雪装置では、手動運転モードにおける切タイマー機能や自動運転モードにおける遅延タイマー機能などを備えたものが開発されている。切タイマー機能は、手動運転モードで運転中に切タイマー時間をセットすることにより、設定時から切タイマーで設定された時間が経過すると運転を停止させる機能である。また、遅延タイマー機能は、自動運転モードにおいて運転を自動停止する際に、遅延タイマーで設定される時間だけ運転を継続した後に運転を停止させる機能である。これらのタイマー機能を利用することにより、ユーザーは所望する時間だけ融雪運転を行うことができ、積雪を効率良く除去することが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の融雪装置では、前記したように、切タイマーや遅延タイマーの設定を行う際に、設定しようとするタイマー機能を選択してから設定を行わなければならず、操作が煩わしいうえに、設定しようとするタイマーの選択を誤る操作ミスが生じ易かった。
【0006】
また、前記した切タイマー機能や遅延タイマー機能とは別に、従来の融雪装置では、手動運転モードにおける入切タイマー機能が設けられたものがなかった。入切タイマー機能は、手動運転モードにおいて、予め、入設定時刻と切設定時刻とを予約設定し、入設定時刻から切設定時刻の間だけ融雪運転を行わせるものである。このような入切タイマー機能は、暖房装置などには一般に設けられているものの、従来の融雪装置には設けられておらず、改善が望まれていた。
【0007】
本発明は、前記事情に鑑みて提案されるもので、運転操作を支援する各種のタイマー機能を備えつつタイマー設定操作を容易に行い得る構成とし、使い勝手を向上させた融雪装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明者らは次の技術的手段を講じた。
則ち、請求項1に記載の発明は、熱源機で加熱された熱媒体を屋外に配された融雪端末へ循環させて融雪を行う融雪装置であって、屋外に設けられて降雪状態を検知する降雪センサーと、熱源機の制御を行う駆動制御部と、熱源機の運転操作を行うコントローラとを備え、当該コントローラはタイマー設定手段を有し、駆動制御部は、降雪センサーの降雪検知状態に応じて自動的に熱源機の駆動制御を行う自動運転モードと手動運転モードとを有し、自動運転モードでのタイマー設定時は、降雪センサーの降雪検知状態に基づいて降雪終了と判別した時点から遅延タイマーで設定された遅延時間だけ運転を継続する遅延運転を行い、手動運転モードにおいて切タイマーが設定されることにより切タイマーに基づいて運転を停止する構成とされ、自動運転モードにおいてコントローラのタイマー設定手段を操作すると遅延タイマーの設定モードに移行し、手動運転モードにおいてタイマー設定手段を操作すると切タイマーの設定モードに移行する構成とされている。
【0009】
本発明によれば、タイマー設定手段を操作したときの運転モードに応じて、自動運転モードでタイマー設定手段を操作すると自動的に遅延タイマーの設定モードに移行し、手動運転モードでタイマー設定手段を操作すると自動的に切タイマーの設定モードに移行する。これにより、タイマー設定に際して、ユーザーが設定しようとするタイマーの種別を選択する手間が不要となる。また、設定しようとするタイマーの選択を誤ることがなく、タイマー設定を短時間にスムーズに行うことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の融雪装置において、駆動制御部は、手動運転モードにおいて入切タイマーを設定することにより入設定時刻から切設定時刻の間だけ運転を行う構成とされ、手動運転モードにおいて運転中にコントローラのタイマー設定手段を操作すると、切タイマーの設定モードに移行し、手動運転モードにおいて運転停止中にコントローラのタイマー設定手段を操作すると、入切タイマーの設定モードに移行する構成とされている。
【0011】
本発明によれば、切タイマー機能に加えて入切タイマー機能を備えるので、融雪運転を要するであろう時間帯を入切タイマーで予め設定することができる。これにより、ユーザーの手を煩わせることなく深夜や早朝に融雪運転を開始させることができ、運転の停止を忘れることもなく、使い勝手を向上させることが可能である。
また、タイマー設定手段を操作したときの手動運転モードにおける運転状態に応じて、自動的に切タイマー設定モードまたは入切タイマー設定モードに移行する。これにより、タイマー設定に際して、ユーザーが設定しようとするタイマーの種別を選択する手間が不要となり、タイマーの種別が増加するにも拘わらず設定しようとするタイマーの選択を誤ることがなく、タイマー設定を一層容易に行うことが可能となる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、熱源機で加熱された熱媒体を屋外に配された融雪端末へ循環させて融雪を行う融雪装置であって、屋外に設けられて降雪状態を検知する降雪センサーと、熱源機の制御を行う駆動制御部と、熱源機の運転操作を行うコントローラとを備え、当該コントローラはタイマー設定手段を有し、駆動制御部は、降雪センサーの降雪検知状態に応じて自動的に熱源機の駆動制御を行う自動運転モードと手動運転モードとを有し、自動運転モードでのタイマー設定時は、降雪センサーの降雪検知状態に基づいて降雪終了と判別した時点から遅延タイマーで設定された遅延時間だけ運転を継続する遅延運転を行い、手動運転モードにおいて切タイマーまたは入切タイマーが設定されることにより設定されたタイマーに基づいて運転および運転停止を行う構成とされ、自動運転モードにおいてコントローラのタイマー設定手段を操作すると遅延タイマーの設定モードに移行し、手動運転モードにおいて運転中にタイマー設定手段を操作すると切タイマーの設定モードに移行し、手動運転モードにおいて運転停止中にタイマー設定手段を操作すると入切タイマーの設定モードに移行する構成とされている。
【0013】
本発明は、前記請求項1と請求項2に記載の構成を備えた融雪装置であり、前記と同様に、タイマー設定に際して、ユーザーが設定しようとするタイマーの種別を選択する手間が不要となり、設定しようとするタイマーの選択を誤ることがなく、タイマー設定を一層容易に行うことが可能となる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の融雪装置において、降雪センサーは、降雪を融解させて生じる水分を検知する水分センサーと外気温センサーとを組み合わせて構成される。
【0015】
一般に、降雪中は外気温も低下し、降雪がやむと外気温は上昇する。本発明によれば、例えば、外気温センサーの検知温度が予め定められた検知条件に至ったときに、水分センサーの近傍を加熱することによって水分センサーが水分を検知すると降雪中と判別させることができる。従って、外気温センサーと水分センサーの組み合わせによって的確に降雪を検知することが可能となり、降雪に応じた最適な自動運転を行うことが可能となる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の融雪装置において、屋外に設けられて地中の温度を検知する地温センサーを備え、駆動制御部は、地温センサーの温度検知状態と降雪センサーの降雪検知状態とに応じて自動的に熱源機の駆動制御を行う自動運転モードを有する構成とされている。
【0017】
ここで、通常は、降雪が始まると地温が低下し、降雪が終了すると地温は上昇する。従って、本発明によれば、降雪センサーの降雪検知状態と地温センサーの温度検知状態とに基づいて降雪状態を一層的確に判別して自動運転を行うことが可能となる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の融雪装置において、屋外に設けられて地中の温度を検知する地温センサーを備え、駆動制御部は、降雪センサーまたは地温センサーの少なくともいずれか一方の検知状態が検知条件に至ったときに自動的に運転を開始し、降雪センサーおよび地温センサーの双方の検知状態が検知条件から外れたときは、当該降雪センサーの検知状態が検知条件から外れた時点から遅延タイマーで設定された遅延時間だけ運転を継続した後に自動的に運転を停止する第1の自動運転モードを備え、当該第1の自動運転モードにおける遅延タイマーの遅延時間は、降雪センサーの降雪検知信号に基づく所定値に設定される構成とされている。
【0019】
本発明によれば、第1の自動運転モードに設定することにより、降雪が始まったり、あるいは、地温が低下すると直ちに駆動制御部は熱源機の運転を開始する。これにより、降雪の初期、あるいは、降雪が始まるであろう時点から融雪運転を開始することができ、積雪を効果的に防止しつつ自動運転が行われる。また、降雪が終了し、しかも、地温が上昇して来ると、降雪が終了した時点から遅延時間だけ融雪運転を継続した後に運転を停止する。これにより、積雪を充分に融雪させて除去することが可能となる。
【0020】
本発明において、遅延タイマーで設定する遅延時間は、降雪センサーで検知する降雪時間、融雪装置の融雪能力、あるいは、融雪装置を設置する地域の降雪量などの少なくともいずれかの値に基づいて演算処理によって算出することができる。
【0021】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の融雪装置において、屋外に設けられて地中の温度を検知する地温センサーを備え、駆動制御部は、降雪センサーおよび地温センサーの双方の検知状態が検知条件に至ったときに自動的に運転を開始し、地温センサーの検知状態が検知条件から外れた時点から遅延タイマーで設定された遅延時間だけ運転を継続した後に自動的に運転を停止する第2の自動運転モードを備え、当該第2の自動運転モードの設定中にコントローラのタイマー設定手段を操作すると、遅延タイマーの遅延時間の設定モードに移行する構成とされている。
【0022】
本発明によれば、第2の自動運転モードに設定することにより、降雪が検知されても、地温が高いときは積雪せずに融雪するであろうと見なして融雪運転を行わない。また、地温が低下しても降雪が検知されない限り融雪運転を行わない。これにより、積雪が始まるであろう時点から的確に融雪運転を開始させることができる。また、降雪中であっても、地温が上昇すると、融雪されるであろうと見なして設定された遅延時間だけ融雪運転を継続した後に運転を停止する。従って、積雪が融け始める状態で融雪運転を停止することができる。これにより、融雪を行いつつ運転時間を短縮した自動運転を実施可能となる。
【0023】
また本発明は、熱源機で加熱された熱媒体を屋外に配された融雪端末へ循環させて融雪を行う融雪装置であって、熱源機の制御を行う駆動制御部と、熱源機の運転操作を行うコントローラとを備え、当該コントローラはタイマー設定手段を有し、駆動制御部は少なくとも手動運転モードを有し、手動運転モードにおいて入切タイマーを設定することにより、入設定時刻から切設定時刻の間だけ運転を行う構成とすることもできる。
【0024】
上記構成によれば、ユーザーは、融雪運転を要するであろう時間帯を入切タイマーで予め設定することができ、深夜に融雪運転を開始させる場合でも予め予約設定するだけで良く、運転の停止を忘れることもない。これにより、使い勝手を向上させることが可能である。
また手動運転モードにおける入切タイマー機能に加えて切タイマー機能を備えた構成や、自動運転モードにおける遅延タイマー機能を備えた構成とすることも可能である。
【0025】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の融雪装置において、熱源機は、熱媒体を加熱する燃焼機と、加熱された熱媒体を貯留する貯留タンクを備えた貯留式燃焼機で構成される。
【0026】
本発明によれば、燃焼機を採用することにより短時間に効率良く熱媒体を加熱することができ、融雪運転を短時間に立ち上げることが可能である。また、貯留部に熱媒体を貯留することによって熱源機の熱容量を増加させることができ、融雪面積が広い部位に設けられた熱負荷の大きい融雪端末に対しても温度を安定させた熱媒体を循環させることが可能となる。
本発明において、燃焼機には、灯油などの液体燃料を用いるもの、あるいは、都市ガス(天然ガス)やプロパンガスを用いるものを採用することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る融雪装置の構成図である。図2は、図1に示す融雪装置に採用するリモートコントローラの正面図である。図3は、図2のリモートコントローラのブロック構成図である。図4は、手動運転モードにおけるリモートコントローラの表示例を示す説明図である。図5は、自動運転モードにおけるリモートコントローラの表示例を示す説明図である。図6は、手動運転モードにおける切タイマーの設定手順をリモートコントローラの表示例を用いて示す説明図である。図7は、手動運転モードにおける入切タイマーの設定手順をリモートコントローラの表示例を用いて示す説明図である。図8および図9は、第1の自動運転モードにおける各部の動作を示すタイムチャートである。図10は、第2の自動運転モードにおける各部の動作を示すタイムチャートである。図11は、第2の自動運転モードにおける遅延タイマーの設定手順をリモートコントローラの表示例を用いて示した説明図である。
【0028】
本実施形態の融雪装置1は、図1の様に、熱源機2に融雪端末9を接続して形成され、熱源機2で加熱した熱媒体を融雪端末9へ循環させて加熱することにより融雪を行うものである。熱源機2は、本体部3、燃焼部7、駆動制御部8と、メインコントローラ80およびリモートコントローラ10を備えて構成される。本体部3は、大きく、燃焼空間部4、貯留部5および排気筒6に分かれており、貯留式燃焼機を形成している。
【0029】
本体部3は、全体形状が円筒形であり、2重構造となっていて内部に貯留部5が形成されている。更に詳細には、本体部3は外筒20と内筒21とを有し、その内部に熱媒体を貯留する構造を有する。特に本体部3の上半分には、上鏡板22と下鏡板23で囲まれた大容量の熱媒体室24が形成されている。貯留部5には、熱媒体として不凍液が貯留されている。
【0030】
熱媒体室24には、複数の燃焼ガス流路25が形成され、燃焼ガス流路25は貯留部5の熱媒体室24を軸方向に貫通する。燃焼部7は、灯油等の液体燃料を燃焼させるバーナを備え、燃料噴射ノズル70と送風機71を内蔵しており、本体部3の下方に位置する燃焼空間部4に接続されている。燃焼空間部4は、燃焼部7の燃焼室として機能する。
【0031】
一方、本体部3の上部には、排気筒6が設けられている。排気筒6は、外観が円筒状または直方体状であり、内部がラビリンス構造とされ、ガス圧を低減させて燃焼音の発生を抑えつつ燃焼ガスを排気するものである。なお、図1において、排気筒6のラビリンス構造は省略している。
また、貯留部5の上部には、貯留された熱媒体の温度を検知する温度センサー26が設けられ、貯留部5の最上部には、空焚き防止用の温度センサー27が設けられている。本実施形態では、これらの温度センサー26,27にサーミスタ温度センサーを用いている。
【0032】
燃焼運転が開始すると、燃焼部7の燃料噴射ノズル70から噴射された燃料ガスは、燃焼空間部4内において火炎を発生しつつ燃焼して高温の燃焼ガスを発生する。発生した燃焼ガスは、熱媒体室24内の燃焼ガス流路25を流れ、排気筒6を通過して外部に排出される。このとき、熱媒体室24内の熱媒体は、燃焼ガス流路25を流れる高温の燃焼ガスと熱交換して加熱され昇温する。
尚、貯留部5の上部には、熱媒体の貯留量を検知するレベル検知器28と熱媒体のリザーブタンク29が設けられており、貯留部5の熱媒体の減少に伴う空焚きを防止する構成とされている。
【0033】
熱源機2の本体部3と融雪端末9とは、図1の様に、循環往路51および循環復路52で接続されて循環回路50を形成している。更に詳細には、貯留部5の上部から延出する循環往路51上には循環ポンプ53、往路電磁弁55が配され、循環往路51の端部には、融雪端末9の一端を接続するヘッダ57が設けられている。また、貯留部5の下部、則ち、燃焼空間部4の周囲に位置する貯留部5から延出する循環復路52上には復路電磁弁56が配され、循環復路52の端部には、融雪端末9の他端を接続するヘッダ58が設けられている。また、循環往路51および循環復路52の途中には、流動する熱媒体の温度を検知する往路温度センサー59および復路温度センサー60が各々設けられている。本実施形態では、これらの温度センサー59,60としてサーミスタ温度センサーを用いている。
【0034】
循環往路51および循環復路52の端部に設けられたヘッダ57,58は、複数の配管を並列に接続可能なアダプターであり、融雪を行おうとする地面に融雪管91を埋設し、融雪管91の両端が各々ヘッダ57,58に接続される。これにより、循環ポンプ53によって貯留部5から循環往路51を圧送される熱媒体は、ヘッダ57から融雪管91を流動してヘッダ58に至り、循環復路52を介して貯留部5に戻る循環回路50を流動する。
【0035】
本実施形態では、ヘッダ57,58に各々5本の配管を並列接続可能であり、融雪しようとする領域に最大5本の融雪管91を埋設し、各融雪管91の両端をヘッダ57,58に接続することができる。従って、例えば、自宅の駐車場から道路に至る通路に3本の融雪管91を埋設し、玄関から道路に至る通路に2本の融雪管91を埋設することにより、駐車場側や玄関側の双方を同時に融雪することが可能である。また、5本の融雪管91を同一の領域に埋設して融雪を行うことも可能である。尚、図1では融雪管91を直管で示しているが、本実施形態では、各融雪管91は、屈曲させた配管を地面に埋設したものである。
【0036】
本実施形態では、融雪管91の各々に直列に電磁弁90を設け、各電磁弁90を同時に開閉制御することにより、並列に接続された融雪管91に同時に熱媒体を流動あるいは流動停止させる構成としている。
本実施形態では、前記往路電磁弁55、復路電磁弁56および電磁弁90に開閉制御を緩やかに行う熱動弁を用いており、各電磁弁55,56,90の開閉に伴う循環回路50を循環する熱媒体の急激な圧力変動を防止して配管の劣化を防止している。尚、ヘッダ57,58には、循環往路51および循環復路52に滞留する熱媒体の排水を行う排水栓61,62が設けられている。
【0037】
駆動制御部8は熱源機2の制御を統括する機能を有し、駆動制御部8には、メインコントローラ80およびリモートコントローラ10が接続されている。駆動制御部8は、メインコントローラ80やリモートコントローラ10の設定に応じて、各部に設けられたセンサーの検知信号を参照しつつ、燃焼部7、循環ポンプ53および各部に設けられた電磁弁の制御を行う。
メインコントローラ80およびリモートコントローラ10は、運転操作および各種の設定を行う操作端末であり、メインコントローラ80は、駆動制御部8の近傍に固定して設けられている。また、本実施形態では、リモートコントローラ10をケーブルCを介して屋内に設置している。
【0038】
また、駆動制御部8には、降雪センサー82および地温センサー86が接続されている。降雪センサー82は、屋外の冠雪可能な部位に設置され、地温センサー86は屋外の地面に埋設して設置される。
降雪センサー82は、外気温センサー85と、水分センサー84および融雪ヒータ83で構成され、駆動制御部8と協働して降雪を検知するセンサー機能を有する。則ち、降雪センサー82において、外気温センサー85の検知温度が所定値以下になると、駆動制御部8は、融雪ヒータ83への通電を開始する。そして、融雪ヒータ83への通電の結果、水分センサー84で水分が検知されると駆動制御部8は降雪中であると判別する。一方、融雪ヒータ83へ通電しても水分センサー84で水分を検知しないときは、駆動制御部8は降雪がないものと判別する動作を行う。
【0039】
また、前記した本体部3の貯留部5に設けられた温度センサー26および空焚き検知用の温度センサー27は、各々、駆動制御部8に接続されており、前記循環回路50に設けられた往路温度センサー59および復路温度センサー60も、各々、駆動制御部8に接続されている。そして、駆動制御部8は、これらの各温度センサーの検知信号および前記降雪センサー82および地温センサー86の検知信号に基づいて燃焼部7や循環ポンプ53、電磁弁などを駆動して融雪運転を行う。
【0040】
次に、リモートコントローラ10の構成を説明する。リモートコントローラ10は、図2の様に、外形が略正方形の操作端末であり、メインコントローラ80と同様に融雪装置1の運転操作および各種の設定が可能である。前記したように、メインコントローラ80は、屋外に敷設される熱源機2の本体部3近傍に固定されるが、リモートコントローラ10は、ケーブルCを屋内に引き込むことにより、室内に設置することが可能である。
【0041】
リモートコントローラ10は、図3の様に、CPU11を中心として、操作部12、設定部13、表示部14、音声出力手段(音声出力部)15およびタイマー設定部(タイマー設定手段)16を備えて構成される。操作部12は、運転スイッチ12a、自動/手動切換スイッチ12bおよびタイマースイッチ12cを備えている。設定部13は、設定スイッチ13aおよびアップキー13b,ダウンキー13cを備えている。また、表示部14は液晶表示器14aを含んで構成され、音声出力部15はスピーカ15aを含んで構成される。
【0042】
リモートコントローラ10の上部には運転スイッチ12aが配され、中央部には液晶表示器14aおよび設定スイッチ13a、アップキー13b、ダウンキー13cが配され、下部には、自動/手動切換スイッチ12b,タイマースイッチ12cおよびスピーカ15aが設けられている。
【0043】
運転スイッチ12aは、融雪装置1の運転および運転停止の操作を行うもので、運転中は内蔵LEDによって運転スイッチ12aが赤色に点灯する。自動/手動切換スイッチ12bは、後述する自動運転モードおよび手動運転モードを切り換えるスイッチであり、「自動/手動」の文字を赤色点灯させるLEDを内蔵している。また、タイマースイッチ12cは、後述するタイマー運転の設定を行うスイッチであり、「タイマー」の文字を赤色点灯させるLEDを内蔵している。
【0044】
スピーカ15aは、各種の設定および運転中において音声出力部15で生成された音声信号を音声メッセージとして出力する。液晶表示器14aは、表示部14で生成された表示データを表示するドットマトリクス液晶表示器であり、文字や数字に加えて図形を表示可能である。また、設定スイッチ13aおよびアップキー13b,ダウンキー13cは、後述する運転条件の設定操作などを行う操作キーである。
【0045】
タイマー設定部16は、後述する第2の自動運転モードにおける遅延タイマーの設定や、後述する手動運転モードにおける入切タイマーおよび切タイマーの設定を行う機能を有する。尚、図3のブロック構成図では、CPU11に付随して設けられるRAM、ROMを省略している。
【0046】
次に、本実施形態の融雪装置1で実施される手動運転および自動運転の動作を順次説明する。
図4の様に、リモートコントローラ10の運転スイッチ12aが「切」の状態で、自動/手動切換スイッチ12bを操作して液晶表示器14aに「手動」表示を行うと手動運転モードに設定される。また、図5の様に、液晶表示器14aに「自動」表示を行うと自動運転モードに設定される。また、アップキー13bあるいはダウンキー13cを操作することにより、図4、図5の様に、液晶表示器14aに表示される温度調節レベルを「3」、「4」などに変更設定可能である。本実施形態では、温度調節レベルを最低の「1」に設定すると、循環往路51を流動する熱媒体の温度が略40℃となるように燃焼部7の制御が行われ、温度調節レベルを増加させるに連れて熱媒体の温度が上昇し、温度調節レベルを最大の「7」に設定すると、循環往路51を流動する熱媒体の温度が略80℃となるように燃焼部7の制御が行われる。
【0047】
(手動運転モードの操作および動作)
図4の様に、手動運転モードに設定した状態で運転スイッチ12aを押すと、駆動制御部8は、運転スイッチ12aを赤色点灯し、燃焼部7の燃焼を開始すると共に循環ポンプ53の駆動を開始する。この際、駆動制御部8は、往路電磁弁55および復路電磁弁56を開成すると共に、融雪管91に設けられた電磁弁90を開成する。
【0048】
燃焼部7は貯留部5の熱媒体を加熱し、加熱された熱媒体は循環ポンプ53で圧送されて貯留部5から循環往路51、ヘッダ57、融雪管91、ヘッダ58を流動し、循環復路52を介して貯留部5に戻る循環回路50を循環して融雪運転が開始する。融雪運転が開始すると、駆動制御部8は、往路温度センサー59、復路温度センサー60および貯留部上部の温度センサー26の検知温度を監視しつつ往路温度センサー59の検知温度が温度調節レベルに応じた値となるように燃焼部7の制御を行う。本実施形態では、駆動制御部8によって燃焼部7の断続制御を行っているが、燃焼部7の燃焼量を制御することも可能である。
【0049】
このようにして、融雪運転が行われている状態で、運転スイッチ12aを再度押すと、駆動制御部8は、運転スイッチ12aの赤色点灯を解除し、燃焼部7の燃焼駆動を停止すると共に、循環ポンプ53の駆動を停止する。この際、駆動制御部8は、往路電磁弁55および復路電磁弁56を閉成すると共に、融雪管91に設けられた電磁弁90を閉成して融雪運転を終了する。
【0050】
次に、図4、図6を参照して手動運転モードにおける切タイマーの設定手順を説明する。尚、以下の説明では、予め切タイマーが設定されていないものとして述べる。
図4に示す手動運転モードにおいて運転スイッチ12aを操作して融雪運転中は、リモートコントローラ10の液晶表示器14aには、図6(a)に示す表示が行われる。この状態で、リモートコントローラ10のタイマースイッチ12cを操作すると、図6(b)の様に、CPU11は切タイマーの設定モードに移行し、液晶表示器14aには切タイマーの設定画面が表示される。則ち、手動運転モードで融雪運転中にタイマースイッチ12cを操作すると、自動的に切タイマーの設定モードに移行する。この際、CPU11は、音声出力部15によって「設定が変更できます」の音声メッセージをスピーカ15aから出力する。
【0051】
切タイマー設定モードに移行すると、CPU11は、図4においてタイマースイッチ12cの「タイマー」の文字を赤色点灯する。また、図6(b)の様に、液晶表示器14aには、運転中を示す「融雪」、切タイマー設定中を示す「時計マーク」、燃焼中を示す「炎マーク」の各表示が行われ、切タイマーのデフォルトの設定値である「180分」が表示される。この状態で、5秒間未操作状態が継続すると、設定スイッチ13aの操作を促す音声メッセージが出力される。また、21秒間未操作状態が継続すると、液晶表示器14aで表示中の切タイマーの設定を確定させた後に、図6(a)の表示状態に戻って融雪運転を継続する。
【0052】
切タイマー設定モードでは、図6(b)〜(d)の様に、アップキー13bを操作する毎に、切タイマー時間が「180分−30分−60分−90分−120分−180分」の様にサイクリックに変化する。また、ダウンキー13cを操作する毎に、逆の順でサイクリックに変化する。
【0053】
図6(d)の様に、切タイマー設定時間を目的の時間に設定し、設定スイッチ13aを操作すると、CPU11は、切タイマーの設定を確定した後に、図6(a)の状態に戻って融雪運転を継続する。この際、「設定しました」の音声メッセージが出力される。また、切タイマーを設定した後に、3秒間未操作状態が継続すると、設定スイッチ13aの操作を促す音声メッセージが出力される。また、21秒間未操作状態が継続すると、液晶表示器14aで表示中の切タイマーの設定を確定させた後に、図6(a)の表示状態に戻って融雪運転を継続する。
【0054】
本実施形態では、切タイマーの設定時間が確定した時点から切タイマー時間の計時を開始し、切タイマーによる設定時間が経過すると運転が停止され、タイマースイッチ12cの「タイマー」の赤色点灯が解除される。
【0055】
次に、図4、図7を参照して、手動運転モードにおける入切タイマーの設定手順を説明する。
図4に示す手動運転モードにおいて融雪運転の停止中は、リモートコントローラ10の液晶表示器14aには、図7(a)に示す表示が行われる。この状態で、リモートコントローラ10のタイマースイッチ12cを操作すると、CPU11は入切タイマーの設定モードに移行し、図7(b)の様に、液晶表示器14aに「予約」表示を行うと共に、入時刻の予約画面を表示する。則ち、手動運転モードであって運転停止中にタイマースイッチ12cを操作すると、自動的に入切タイマーの予約モードに移行する。この際、CPU11は、音声出力部15を駆動して、「時刻が変更できます」の音声メッセージをスピーカ15aから出力する。
【0056】
この状態で、5秒間未操作状態が継続すると、アップキー13b、ダウンキー13cの操作によって時刻の変更が可能である旨を知らせる音声メッセージが出力される。また、21秒間未操作状態が継続すると、液晶表示器14aで表示中の入切タイマーの設定を確定させた後に入切タイマーの予約モードを終了し、図7(f)の様に、入切タイマーの予約状態に移行する。この際、「予約しました」の音声メッセージが出力される。但し、時計設定が行われていないとき、または、入時刻および切時刻のいずれかが「PM0:00」であるときは、図7(b)の状態を継続して予約設定を継続させる。
【0057】
入切タイマーの予約モードに移行すると、図7(b)の様に、液晶表示器14aの上段に予約を行う入時刻が表示され、下段に予約を行う切時刻が表示される。入時刻の設定は、アップキー13bおよびダウンキー13cを操作して行う。則ち、アップキー13bを操作する毎に、入時刻の時間表示が「AM0:00」から5分刻みで増加し、ダウンキー13cを操作する毎に、入時刻の時間表示が「AM0:00」から5分刻みで減少する。また、アップキー13bまたはダウンキー13cを押し続けると、最初は5分刻みでゆっくり表示が切り換わり、徐々に切り換わる速度が上昇する。
【0058】
図7(c)の様に、入時刻を目的の時刻に設定した後に、設定スイッチ13aを操作すると、図7(d)の切時刻の設定画面に移行する。この際、入時刻を設定してから3秒間未操作が継続すると、設定スイッチ13aの操作を促す音声メッセージが出力される。また、21秒間未操作状態が継続すると、液晶表示器14aで表示中の入切タイマーの設定を確定させた後に入切タイマーの予約モードを終了し、図7(f)の入切タイマーの予約状態に移行する。
【0059】
切時刻の設定画面に移行すると、液晶表示器14aの上段に予約を行う切時刻が表示され、下段に予約した入時刻が表示される。切時刻の設定も、入時刻の設定と同様にしてアップキー13bおよびダウンキー13cを操作して行う。そして、図7(e)の様に、切時刻を目的の時刻に設定した後に、設定スイッチ13aを操作すると、CPU11は、入切タイマーの予約を確定し、図7(f)の様に、液晶表示器14aに入切タイマーの予約中を示す「予約」表示を継続したまま、入切タイマーの予約モードを終了する。この際、「予約しました」の音声メッセージが出力される。
【0060】
この際、切時刻を設定してから3秒間未操作が継続すると、設定スイッチ13aの操作を促す音声メッセージが出力される。また、21秒間未操作状態が継続すると、液晶表示器14aで表示される入切タイマーの設定を確定させた後に、入切タイマーの予約モードを終了し、図7(f)で示す予約状態に移行する。
【0061】
また、時計設定が行われていないときは、CPU11は、自動的に時計の設定画面を表示させる。そして、時計設定が行われた後に設定スイッチ13aを操作すると、図7(f)で示す入切タイマーの予約状態に移行する。
【0062】
尚、本実施形態では、図7(f)の様に、入切タイマーを予約設定した後に、運転停止中においてタイマースイッチ12cを操作すると、CPU11は、設定された入切タイマーの予約運転を解除し、液晶表示器14aの「予約」表示を消灯する。また、入切タイマーを予約設定した後に、融雪運転中においてタイマースイッチ12cを操作すると、CPU11は、入切タイマーで予約された切時刻に到達したものとして融雪運転を停止させ、入切タイマーの予約を解除する。また、入切タイマーを予約設定した後に、自動/手動切換スイッチ12bを操作すると、CPU11は自動運転モードに移行して入切タイマーの予約を解除する構成としている。
【0063】
(自動運転モードの操作および動作)
次に、自動運転モードにおける操作および動作を、図1、図5、図8〜図11を参照して説明する。図5の様に、自動運転モードに設定されると、以降は、駆動制御部8の制御による自動運転に移行する。尚、自動運転モードにおける燃焼部7の駆動制御および熱媒体の循環動作については、手動運転の場合と同様であるので、重複した説明を省略する。
本実施形態の融雪装置1では、第1の自動運転モードと第2の自動運転モードを選択可能であり、これらの運転モードはメインコントローラ80で切換設定可能である。
【0064】
ここで、本実施形態では、降雪センサー82の降雪検知条件を次の様に規定している。則ち、外気温センサー85の検知温度が閾値(本実施形態では、デフォルトの設定閾値を2℃としている)以下になると、駆動制御部8は、融雪ヒータ83に通電し、水分センサー84が水分を検知したときに降雪中と判別する。従って、外気温センサー85の検知温度が2℃以下であっても、水分センサー84が水分を検知しないときは、降雪中の判別は行われない。また、本実施形態では、地温センサー86のデフォルトの運転開始閾値を5℃とし、運転終了閾値を7℃としている。これら、外気温センサー85の閾値および、地温センサー86の運転開始閾値は、メインコントローラ80およびリモートコントローラ10で変更設定可能な構成を採用している。
【0065】
メインコントローラ80によって第1の自動運転モードに設定し、図5の様に、リモートコントローラ10の運転スイッチ12aが「切」の状態で、自動/手動切換スイッチ12bを操作して液晶表示器14aに「自動」表示を行うと第1の自動運転モードに設定される。尚、図5では、アップキー13bあるいはダウンキー13cを操作して温度調節レベルを「4」に設定している。
【0066】
第1の自動運転モードでは、降雪センサー82が降雪を検知した状態(オン状態)、または、地温センサー86の検知温度が運転開始閾値以下の状態(オン状態)となれば、駆動制御部8は融雪運転を開始する。また、降雪センサー82が降雪を検知しない状態(オフ状態)で、且つ、地温センサーの検知温度が運転終了閾値以上(オフ状態)となれば、駆動制御部8は、遅延タイマーで規定される遅延時間だけ運転を継続した後に融雪運転を終了する。
【0067】
則ち、第1の自動運転モードでは、図8の様に、地温センサー86の検知温度が5℃を超える状態であっても、降雪センサー82が降雪を検知すると、駆動制御部8は融雪運転を開始する。そして、地温センサー86の検知温度が7℃以上で、且つ、降雪センサー82が降雪を検知しなくなると、駆動制御部8は降雪センサー82が降雪を検知しなくなった時点から遅延タイマーで規定される遅延時間だけ運転を継続した後に運転を終了する。
【0068】
また、第1の自動運転モードでは、図9の様に、降雪センサー82が降雪を検知していない場合でも、地温センサー86の検知温度が5℃以下になると駆動制御部8は融雪運転を開始する。そして、地温センサー86の検知温度が7℃以上で、且つ、降雪センサー82が降雪を検知しなくなると、駆動制御部8は降雪センサー82が降雪を検知しなくなった時点から遅延タイマーで規定される遅延時間だけ運転を継続した後に運転を終了する動作を行う。
【0069】
本実施形態では、第1の自動運転モードにおける遅延タイマーの設定時間を、次の(式1)に基づいて駆動制御部8で演算処理によって算出している。
(遅延タイマー設定時間)=(降雪時間)×(仮降雪量)/(融雪能力)
・・・(式1)
尚、式1において、降雪時間[h]は、降雪センサー82が降雪を検知した時間であり、融雪能力[mm/h]は、融雪管91によって融雪可能な能力を示す値である。また、仮降雪量[mm/h]は、融雪装置1の敷設地域や季節に応じて設定される降雪量である。
式1によって遅延タイマー時間を設定することにより、降雪の終了を判別した時点から、更に融雪運転を継続させて積雪を効率良く融解させることが可能となる。
【0070】
一方、メインコントローラ80によって第2の自動運転モードに設定し、リモートコントローラ10の運転スイッチ12aが「切」の状態で、図5の様に、自動/手動切換スイッチ12bを操作して液晶表示器14aに「自動」表示を行うと第2の自動運転モードに設定される。
【0071】
第2の自動運転モードでは、降雪センサー82が降雪を検知した状態で、且つ、地温センサー86の検知温度が運転開始閾値以下となれば、駆動制御部8は融雪運転を開始する。また、地温センサーの検知温度が運転終了閾値以上となれば、駆動制御部8は、遅延タイマーで設定される遅延時間だけ運転を継続した後に融雪運転を終了する。
【0072】
則ち、第2の自動運転モードでは、図10の様に、降雪センサー82が降雪を検知し、且つ、地温センサー86の検知温度が5℃以下になると駆動制御部8は融雪運転を開始する。そして、地温センサー86の検知温度が7℃以上になると、降雪センサー82の降雪の検知の有無に拘わらず、駆動制御部8は地温センサー86の検知温度が7℃以上になった時点から遅延タイマーで設定される遅延時間だけ運転を継続した後に運転を終了する動作を行う。
【0073】
次に、図5、図11を参照して、自動運転モードにおける遅延タイマーの設定手順を説明する。
図5に示す自動運転モードにおいて融雪運転中は、リモートコントローラ10の液晶表示器14aには、図11(a)に示す表示が行われる。この状態で、リモートコントローラ10のタイマースイッチ12cを操作すると、CPU11は遅延タイマーの設定モードに移行し、図11(b)の様に、液晶表示器14aに遅延タイマーの設定画面を表示する。則ち、第2の自動運転モードで融雪運転中にタイマースイッチ12cを操作すると、自動的に遅延タイマーの設定モードに移行する。この際、CPU11は、音声出力部15によって「設定が変更できます」の音声メッセージをスピーカ15aから出力する。また、5秒間未操作が継続すると、設定スイッチ13aの操作を促す音声メッセージを出力する。
【0074】
遅延タイマー設定モードに移行すると、液晶表示器14aに運転中を示す「融雪」、燃焼中を示す「炎マーク」の各表示が行われ、遅延タイマーのデフォルトの設定値である「1時間」が表示される。
【0075】
遅延タイマー設定モードでは、遅延タイマー時間を「5分−15分−30分−1時間−1.5時間−2時間−2.5時間−3時間」のいずれかに設定可能であり、図11(b),(c)の様に、アップキー13bを操作する毎に遅延タイマー時間が上昇し、ダウンキー13cを操作する毎に下降する。
【0076】
図11(d)の様に、遅延タイマー時間を目的の時間に設定した後に、設定スイッチ13aを操作すると、遅延タイマー時間の設定を確定した後に、図11(a)の表示画面に戻る。この際、「設定しました」の音声メッセージが出力される。また、遅延タイマー時間を設定した後に、3秒間未操作が継続すると、設定スイッチ13aの操作を促す音声メッセージが出力される。また、21秒間未操作が継続すると、設定を確定せず、音声メッセージを出力せずに操作音のみを出力して図11(a)の画面に戻る。
【0077】
このようにして、遅延タイマー時間が設定されると、CPU11は、設定が変更された場合のみ、設定値をメインコントローラ80へ送信する。そして、第2の自動運転モードにおいて、次に融雪運転(燃焼運転)が行われるときから、設定した遅延タイマー時間を適用した自動運転を行う。
【0078】
以上説明したように、本実施形態の融雪装置1では、手動運転モードにおける切タイマー機能および入切タイマー機能と、第2の自動運転モードにおける遅延タイマー機能を備え、タイマースイッチ12cを操作すると、運転モードおよび運転状態に応じて、対応したタイマーの設定画面に自動的に移行する。これにより、設定しようとするタイマーを選択する煩わしさがないうえに、設定しようとするタイマーを誤って選択することがなく、タイマー設定をスムーズに行うことが可能となる。
【0079】
また、切タイマー機能や入切タイマー機能を備えることにより、融雪運転の停止忘れや、深夜や早朝における融雪運転を容易に行うことができ、使い勝手を大幅に向上させることができる。更に、自動運転モードにおける遅延タイマー時間を適宜に設定することにより、融雪運転を自動化しつつ遅延運転によって効果的に融雪を行うことが可能となる。
【0080】
尚、前記実施形態では、自動運転における遅延タイマー機能と、手動運転における切タイマー機能および入切タイマー機能を備えた融雪装置を示したが、本発明はこのような構成に限られるものではなく、入切タイマーだけを備えた融雪装置であっても良い。
また、前記実施形態では、各タイマー設定をリモートコントローラ10で行う構成として述べたが、メインコントローラ80で行うことも可能である。
【0081】
また、前記実施形態では、メインコントローラ80およびリモートコントローラ10における操作可能な範囲については言及していないが、融雪装置1を運転するための全ての操作および設定機能をメインコントローラ80およびリモートコントローラ10の双方に備えた構成としても良く、また、メインコントローラ80とリモートコントローラ10において操作および設定可能な機能を分担させることも可能である。
【0082】
また、前記実施形態では、熱源機2に液体燃料を燃焼させる貯留式燃焼機3を用いた構成としたが、都市ガス(天然ガス)やプロパンガスを用いる燃焼機を採用することもでき、電気を用いて加熱する熱源機を用いることも可能である。
【0083】
また、前記実施形態では、融雪管91の各々に直列に設けた電磁弁90を同時に開閉制御することにより、複数の融雪管91に同時に熱媒体を流動あるいは流動停止する構成としたが、本発明は、このような構成に限られるものではない。例えば、複数の融雪管91を異なる領域に分散して埋設し、電磁弁90を選択的に開閉制御することによって、必要な領域毎に融雪運転を行う構成も可能である。また、前記実施形態では、地面の融雪を行う構成として述べたが、本発明は、屋根の融雪を行う融雪装置に適用することも可能である。
【0084】
【発明の効果】
本発明の融雪装置によれば、タイマースイッチを操作するだけで、運転モードや運転状態に応じたタイマー設定モードに直ちに移行することができ、タイマー設定操作を極めて容易に行うことが可能となる。これにより、操作に不慣れなユーザーもタイマー機能を利用して効率良く融雪運転を行うことが可能となり、設定ミスを未然に防止することもできる。また、入切タイマーを備えた構成によれば、深夜や早朝に融雪運転を開始させることも容易であり、運転の停止忘れを防止することもでき、使い勝手を向上させた融雪装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る融雪装置の構成図である。
【図2】 図1に示す融雪装置に採用するリモートコントローラの正面図である。
【図3】 図2に示すリモートコントローラのブロック構成図である。
【図4】 図2に示すリモートコントローラの手動運転時における表示例を示す説明図である。
【図5】 図2に示すリモートコントローラの自動運転時における表示例を示す説明図である。
【図6】 (a)〜(d)は、図2に示すリモートコントローラにおいて、切タイマーの設定手順を示す説明図である。
【図7】 (a)〜(f)は、図2に示すリモートコントローラにおいて、入切タイマーの設定手順を示す説明図である。
【図8】 第1の自動運転モードにおける各部のセンサーの検知状態および燃焼機の動作を示すタイムチャートである。
【図9】 第1の自動運転モードにおける各部のセンサーの別の検知状態および燃焼機の動作を示すタイムチャートである。
【図10】 第2の自動運転モードにおける各部のセンサーの検知状態および動作を示すタイムチャートである。
【図11】 (a)〜(d)は、図2に示すリモートコントローラにおいて、遅延タイマーの設定手順を示す説明図である。
【符号の説明】
1 融雪装置
2 熱源機(貯留式燃焼機)
8 駆動制御部
9 融雪端末(融雪管)
10,80 コントローラ
10 リモートコントローラ
15 音声出力手段
16 タイマー設定手段(タイマー設定部)
80 メインコントローラ
82 降雪センサー
84 水分センサー
85 外気温センサー
86 地温センサー

Claims (8)

  1. 熱源機で加熱された熱媒体を屋外に配された融雪端末へ循環させて融雪を行う融雪装置であって、屋外に設けられて降雪状態を検知する降雪センサーと、前記熱源機の制御を行う駆動制御部と、前記熱源機の運転操作を行うコントローラとを備え、当該コントローラはタイマー設定手段を有し、前記駆動制御部は、降雪センサーの降雪検知状態に応じて自動的に熱源機の駆動制御を行う自動運転モードと手動運転モードとを有し、自動運転モードでのタイマー設定時は、降雪センサーの降雪検知状態に基づいて降雪終了と判別した時点から遅延タイマーで設定された遅延時間だけ運転を継続する遅延運転を行い、手動運転モードにおいて切タイマーが設定されることにより切タイマーに基づいて運転を停止する構成とされ、自動運転モードにおいて前記コントローラのタイマー設定手段を操作すると前記遅延タイマーの設定モードに移行し、手動運転モードにおいて前記タイマー設定手段を操作すると前記切タイマーの設定モードに移行することを特徴とする融雪装置。
  2. 前記駆動制御部は、前記手動運転モードにおいて入切タイマーを設定することにより入設定時刻から切設定時刻の間だけ運転を行う構成とされ、前記手動運転モードにおいて運転中に前記コントローラのタイマー設定手段を操作すると、前記切タイマーの設定モードに移行し、前記手動運転モードにおいて運転停止中に前記コントローラのタイマー設定手段を操作すると、前記入切タイマーの設定モードに移行することを特徴とする請求項1に記載の融雪装置。
  3. 熱源機で加熱された熱媒体を屋外に配された融雪端末へ循環させて融雪を行う融雪装置であって、屋外に設けられて降雪状態を検知する降雪センサーと、前記熱源機の制御を行う駆動制御部と、前記熱源機の運転操作を行うコントローラとを備え、当該コントローラはタイマー設定手段を有し、前記駆動制御部は、降雪センサーの降雪検知状態に応じて自動的に熱源機の駆動制御を行う自動運転モードと手動運転モードとを有し、自動運転モードでのタイマー設定時は、降雪センサーの降雪検知状態に基づいて降雪終了と判別した時点から遅延タイマーで設定された遅延時間だけ運転を継続する遅延運転を行い、手動運転モードにおいて切タイマーまたは入切タイマーが設定されることにより設定されたタイマーに基づいて運転および運転停止を行う構成とされ、自動運転モードにおいて前記コントローラのタイマー設定手段を操作すると前記遅延タイマーの設定モードに移行し、手動運転モードにおいて運転中に前記タイマー設定手段を操作すると前記切タイマーの設定モードに移行し、手動運転モードにおいて運転停止中に前記タイマー設定手段を操作すると前記入切タイマーの設定モードに移行することを特徴とする融雪装置。
  4. 前記降雪センサーは、降雪を融解させて生じる水分を検知する水分センサーと外気温センサーとを組み合わせて構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の融雪装置。
  5. 屋外に設けられて地中の温度を検知する地温センサーを備え、前記駆動制御部は、前記地温センサーの温度検知状態と前記降雪センサーの降雪検知状態とに応じて自動的に前記熱源機の駆動制御を行う自動運転モードを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の融雪装置。
  6. 屋外に設けられて地中の温度を検知する地温センサーを備え、前記駆動制御部は、前記降雪センサーまたは地温センサーの少なくともいずれか一方の検知状態が検知条件に至ったときに自動的に運転を開始し、前記降雪センサーおよび地温センサーの双方の検知状態が検知条件から外れたときは、当該降雪センサーの検知状態が検知条件から外れた時点から前記遅延タイマーで設定された遅延時間だけ運転を継続した後に自動的に運転を停止する第1の自動運転モードを備え、当該第1の自動運転モードにおける遅延タイマーの遅延時間は、降雪センサーの降雪検知信号に基づいて設定されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の融雪装置。
  7. 屋外に設けられて地中の温度を検知する地温センサーを備え、前記駆動制御部は、前記降雪センサーおよび地温センサーの双方の検知状態が検知条件に至ったときに自動的に運転を開始し、前記地温センサーの検知状態が検知条件から外れた時点から前記遅延タイマーで設定された遅延時間だけ運転を継続した後に自動的に運転を停止する第2の自動運転モードを備え、当該第2の自動運転モードの設定中に前記コントローラのタイマー設定手段を操作すると、前記遅延タイマーの遅延時間の設定モードに移行することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の融雪装置。
  8. 前記熱源機は、熱媒体を加熱する燃焼機と、加熱された熱媒体を貯留する貯留タンクを備えた貯留式燃焼機で構成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の融雪装置。
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